2004FY-003-3
光技術に関する特許動向調査報告書
2005( 平成 17) 年 3 月
財団法人 光産業技術振興協会
この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。
序 文
光産業は先端技術の実用化により,新規事業を創造するハイテク産業であり,技術開発がきわめて重要と なっている。新しい技術は特許の形で保護されるが,一つの基本特許が莫大な利益を企業にもたらすことが ある反面,特許の抵触により事業継続に支障が起きる事態もある。近年、職務発明をはじめとする特許訴訟 が相次ぎ、特許に対する世間の関心も高い。更には,米国のプロパテント政策の影響も大きく,企業におい て事業戦略・商品戦略を構築する上で特許情報の重要性が益々高まっている。
財団法人 光産業技術振興協会(光協会)は,平成
8
年度に特許庁の要請に応じて,光産業界のコンタク ト窓口として特許委員会を発足させ,以降,ユーザフレンドリーな特許審査を指向する特許庁の面接審査等 の施策に協力すると共に,特許庁との懇談会や特許関連セミナーを開催し,特許庁との相互理解を深めつつ,光産業界への知的所有権の普及活動に努めてきた。また、上述の状況を踏まえ,平成
13
年度から光技術に 関する特許動向調査を行ってきた。この特許動向調査は光協会の光技術動向調査および光産業動向調査を補 完して,光分野での新規事業の創造や新商品の開発を目指す企業に対して有用で実用的な情報を提供するこ とを目的とする。本報告書は,平成
16
年度に特許委員会で実施した光技術に関する特許動向調査の活動をまとめたもので ある。本年度は、これまでの継続テーマに加え、新たなテーマも取り上げ、調査・分析検討を行い、調査内 容の充実を図った。本報告書の作成にあたっては,八瀬清志委員長,委員各位,さらには関係官庁,諸機関,関係企業の各位 の多大のご支援とご協力を賜ったことをここに特に記して,深く感謝の意を表す次第である。
2005
(平成17
)年3
月財団法人 光産業技術振興協会 会長 金杉 明信
2004(平成 16)年度 特許委員会名簿
(敬称略 五十音順)
委 員 長 八瀬 清志 独立行政法人 産業技術総合研究所 光技術研究部門 副部門長 副委員長 阿部 仁彦 株式会社リコー 法務・知財本部 知的財産センター
ビシネスモデル特許ファクトリ 副参与 副委員長 嶋本久寿弥太 嶋本国際特許事務所 所長
委 員 大阪 啓司 住友電気工業株式会社 知的財産部 主幹
委 員 小笠原松幸 日本電信電話株式会社 知的財産センタ 権利化担当 担当課長 委 員 加藤 達也 昭和電線電纜株式会社 知的財産部 主任
委 員 川端 充 日本電気株式会社 知的資産事業本部 創造グループ エキスパートパテントエンジニア
委 員 久保田昭伸 株式会社 フジクラ 知的財産部 主席部員
委 員 桑原 恒男 TDK株式会社 知的財産センター 第3特許技術グループ 主査 委 員 小林 善宏 京セラ株式会社 北海道北見工場 光部品事業部 特許標準推進課
責任者
委 員 椎名 泰一 古河電気工業株式会社 知的財産部 特許戦略ユニット 主査 委 員 高野 豪 並木精密宝石株式会社 法務グループ
委 員 藤 比登志 富士通株式会社 法務・知的財産権本部 特許部 特許第二部 部長
委 員 船戸 雅行 沖電気工業株式会社 シリコンソリューションカンパニー 戦略企画室 知的財 産権部 部長
委 員 矢嶋 正人 キヤノン株式会社 知的財産法務本部 知的財産第一技術センター NCT知 的財産第二部 NCT知的財産21課
委 員 箭内 繁男 三菱電機株式会社 知的財産センター 特許技術部 IP第一グループ 委 員 山下 建 日本板硝子株式会社 技術企画室 知財グループ 主幹技師
委 員 山田 秀夫 日立電線株式会社 技術開発本部 技術開発推進センタ エキスパート 委 員 山田 学 住友大阪セメント株式会社 知的財産情報部
委 員 吉本 智史 株式会社半導体エネルギー研究所 知的財産部 サブリーダー
事 務 局 山岸 長保 財団法人 光産業技術振興協会 開発部 主幹 事 務 局 外所 哲郎 財団法人 光産業技術振興協会 開発部 主幹
目 次
序文
委員会名簿
2004
(平成16
)年度 特許委員会委員名簿1
. はじめに2
. 光産業の特許動向2.1
光通信2.2
光メモリ2.3
ディスプレイ2.4
光センサ2.5
太陽電池2.6
ビジネスモデル3
. 光能動デバイスの特許動向分析3.1
送信光源3.2
光増幅器3.3
光機能素子(光3R
中継)4
. 光受動デバイスの特許動向分析4.1
フォトニック結晶ファイバ/
導波路4.2
光アイソレータ4.3
フェルール5
. 表示デバイスの特許動向分析5.1
大面積,フレキシブルディスプレイ5.2
平板マイクロレンズ6
. 将来光デバイスの特許動向分析6.1
量子暗号通信6.2
μTAS(
マイクロタス)
による生体高分子の検出6.3
カーボンナノチューブ7
.特許出願動向に見る産業構造の分析8
.おわりに
1.はじめに
光産業技術振興協会将来ビジョン策定専門委員会(委員長 島田潤一)は,
2004
年11
月に「光産業の将 来ビジョン−ボーダレス化の中での進化と展開−」をまとめた。その中で,2010
年および2015
年の経済社 会動向,世界市場,光技術動向,光産業国内生産額等を展望し,①少子高齢化社会,②環境調和型社会,お よび③ボーダレス社会の到来を支える光産業の貢献を指摘している。それぞれの社会を支える機器としては,①高度入出力機器,医療機器,モーバイル機器等,②省エネルギー機器,環境モニタリング機器等,および
③個人認証機器,遠隔監視機器等があり,それらによる現在の
30
兆円の光産業が2010
および2015
年には それぞれ60
兆円および105
兆円と2
〜4
倍の発展を考えている。より具体的な光機器には,情報通信分野では,光パケットスイッチ,光フリップフロップ,光量子暗号通 信等,ディスプレイ・照明・光メモリ分野では,
3D
ディスプレイ,シートディスプレイ,白色LED
,分子 メモリ等,環境・エネルギー・生命分野では,ファイバ神経網,光触媒,太陽光発電,レーザ核融合,光ガ ン治療,光CT
,光農業等,そしてナノフォトニクス・基盤技術分野では,量子ドット,フォトニック結晶,ナノ光加工,フェムト秒レーザプロセシング等があげられている。
本特許委員会においても,
2001
年(平成13
年)に開始した特許調査における定点観測的な光産業の調査に 加えて,「光産業の特許動向:ディスプレイ」(第2
章3
節),「光能動デバイス:光機能素子(光3R中継)」(第
3
章3
節),「光受動デバイス:フォトニック結晶ファイバ/導波路」(第4
章1
節),「表示デバイス:大画面,フレキシブルディスプレイ」(第
5
章1
節),「将来光デバイス:量子暗号通信」(第6
章1
節)を新 たに行った。報告書の中でも記載されているが,当該分野における日本の特許出願は,国内はもとより,欧米での特許 出願数の
9
割近くを占めている。このような日本発の特許は,2004
年5
月に策定された「知的財産推進計 画2004
」(知的財産戦略本部:小泉総理本部長)においても科学技術立国における産業技術政策の根幹と位 置づけられている。将来ビジョンの実現のためにも,更なる知的財産の活用とそれによる戦略が重要である ことは言をまたない。報告書の内容としては昨年度に比べてさらに充実していると自負している。利用価値の高い報告書になっ ていると考えられるので,関係の皆様に広く活用して頂ければ幸いである。最後に,当特許委員会の活動に あたり種々ご支援・ご協力を頂いた関係各位に厚くお礼申し上げたい。
2. 光産業の特許動向
2.1 光通信
2.1.1 はじめに (1) 光通信の概要
光通信は概念として基幹伝送システム,海底伝送システム,アクセス系システム,
CATV
システム,光LAN
システムと送受信光増幅多重化等のサブシステム並びに発光素子,受光素子,光変調器等のデバイスによっ て構成された技術であり,一連の技術の組合せによって成り立っている。本特許調査にあたっては,基幹伝送システム,海底伝送システム,アクセス系システム,
CATV
システム,光
LAN
システムと無線LAN
システムについて特許出願動向調査を行った。なお,サブシステムおよびデバ イスについては調査対象外とした。また,前回と同様に最近急成長を遂げているインターネット関連の出願 動向および世の中の関心が高い省エネ関連についても調査を加えることにした。さらに,特許出願動向の調 査結果を,光装置・機器の国内生産額推移に現れたIT
バブル崩壊現象との関連について考察を行った。
(2) 特許データベースと検索式
使用したデータベースは,日本の公開特許は自社の特許情報システムを用い,米国,欧州は
Micro Patent
を用いた。また,検索式として日本の場合は,光*(通信+伝送+ネットワーク+LAN
+CATV
+無線)*(システム+方式)*
H04
*(19940101
:20020930
),米国,欧州は,Optical AND
(Communication OR transmission OR network OR local area network OR LAN OR Cable television OR CATV
)AND System
*
OR Infrared communication system* AND H04 AND
(19930101
:20030930
)とした。調査期間は
1995
年1
月1
日から2004
年9
月30
日までの特許公開日としたが, 米国については特許登 録日を用いている点が異なっている。なお,2004
年は1
月1日ら9
月30
日までの9
ケ月間の集計データで あり,あくまでも参考データと考えて頂きたい。
2.1.2 年次推移と日米欧比較 (1) 日米欧の特許件数の年次推移
表
2.1.2.1
および図2.1.2.1
に,日本公開特許,米国登録特許,欧州公開特許の年次推移を示す。出願件数は日本が圧倒的に多く,次いで米国,欧州の順となる。また,日,米,欧ともに出願件数は年々 増加傾向にあることが分かる。
表 2.1.2.1 出願件数年次推移 (調査期間 1995/1/1〜2004/9/30)
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
日本公開特許4392 4907 5355 6277 6997 8075 9658 11173 12531 10503
米国登録特許895 1226 1097 1770 1853 1962 2204 2402 2934 2601
欧州公開特許550 579 604 857 899 1089 1380 1483 1676 1383
0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開年
件数
日本 米国 欧州
図 2.1.2.1 出願件数年次推移 (調査期間 1995/1/1〜2004/9/30)
(2) 日本公開特許の出願人所在地別比較
表
2.1.2.2
および図2.1.2.2
は,日本公開特許の出願人所在地別の件数およびその割合を示したものである。欧米からの出願は
10
%以下と少なく90
%近くは国内からの出願が占めている。昨年の調査と比べると国内 が5%
減り,米国が4%
増加,その他中国・韓国が1%
増加した。
表 2.1.2.2 日本公開特許の出願人所在地別件数
国籍 日本出願人 米国出願人 欧州出願人 その他
件数 69757 7649 1612 850
日本公開特許の出願人所在地別件数
87%
10% 2% 1%
日本出願人 米国出願人 欧州出願人 その他
図 2.1.2.2 日本公開特許の出願人所在地別件数
(3) 米国登録特許の特許権者所在地別比較
表
2.1.2.3
および図2.1.2.3
は,米国登録特許の特許権者所在地別の件数およびその割合を示したものである。米国特許権者が
68
%,日本特許権者が25
%となっており,両者で90
%以上を占めている。昨年の調査 と比べると米国が3%
増加,日本が2%
減少,欧州が1%
減少した。
表 2.1.2.3 米国登録特許の特許権者所在地別件数
国籍 日本特許権者 米国特許権者 欧州特許権者 その他
件数 4776 12837 1028 303
米国登録特許の特許権者所在別件数
25%
68%
5% 2%
日本特許権者 米国特許権者 欧州特許権者 その他
図 2.1.2.3 米国登録特許の特許権者所在地別件数
(4) 欧州公開特許の出願人所在地別比較
表
2.1.2.4
および図2.1.2.4
は,欧州公開特許の出願人所在地別の件数およびその割合を示したものである。日本出願人が
40
%,米国出願人35
%,欧州出願人は22
%となっており分散傾向にある。昨年の調査と比べ ると欧州が3%
増加,日本が2%
減少,米国が2%
減少,その他中国・韓国が1%
増加した。
表 2.1.2.4 欧州公開特許の出願人所在地別件数
国籍 日本出願人 米国出願人 欧州出願人 その他
件数 4166 3727 2319 288
欧州公開特許の出願人所在地別件数
40%
35%
22% 3%
日本出願人 米国出願人 欧州出願人 その他
図 2.1.2.4 欧州公開特許の出願人所在地別件数
2.1.3 企業別出願動向比較
(1) 日本公開特許の出願人ランキング
表
2.1.3.1
および図2.1.3.1
は,日本公開特許件数上位10
社の年次推移を示したものである。例年どおりキヤノンの出願件数は他社に比べて著しく多く増加していることが分かる。一方,他社は
2002
年までは増加傾向にあったが,2003
年には減少傾向に転ずる会社があることが特徴である。
表 2.1.3.1 日本公開特許の件数上位 10 社の年次推移 (調査期間 1995/1/1〜2004/9/30) 順位 出願人 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 合 計
1 キヤノン 583 638 848 745 1101 1314 1466 1413 1605 1229 10942 2 ソニー 304 437 424 491 520 632 825 817 858 672 5980 3 松下電器産業 207 160 181 263 288 364 553 637 587 650 3890 4 リコー 247 274 315 287 270 312 403 553 467 597 3725 5 日本電気 206 202 285 416 393 526 442 406 277 170 3323 6 東芝 226 232 247 324 365 400 379 467 323 281 3244 7 日本電信電話 226 272 252 230 280 317 349 520 349 313 3108 8 富士通 236 248 275 256 322 269 247 270 334 284 2741 9 日立製作所 218 290 214 258 252 255 261 289 245 174 2456 10 シャープ 74 98 128 90 150 174 208 296 292 338 1848 その他 2752 3131 3458 4153 4677 5458 6816 5505 7194 5795 48939 合計 4392 4907 5355 6277 6997 8075 9658 11173 12531 10503 79868
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
シャープ 日立製作所
富士通
日本電信電話 東芝
日本電気 リコー
松下電器産業ソニーキヤノン 0
200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800
件数
公開年
シャープ 日立製作所 富士通 日本電信電話 東芝
日本電気 リコー 松下電器産業 ソニー キヤノン
図 2.1.3.1 日本公開特許上位 10 社の年次推移 (調査期間 1994/1/1〜2003/9/30)
(2) 米国登録特許の特許権者ランキング
表
2.1.3.2
および図2.1.3.2
は,米国登録特許件数上位10
社の年次推移を示したものである。例年どおり米国特許においてもキヤノンの出願件数が多く,上位
10
社のうち5
社を日本企業が占めてい る。特徴的なところは,日本企業が概して2002
年と比べ2003
年に出願を減らしていることである。表 2.1.3.2 米国登録特許の件数上位 10 社の年次推移 (調査期間 1995/1/1〜2004/9/30) 順位 特許権者 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 合計
1 キヤノン 48 56 46 82 88 91 91 124 112 99 834
2 ソニー 18 13 27 44 50 78 100 118 108 74 630
3 富士通 15 34 39 76 49 86 81 93 81 66 620
4
ルーセントテクノロジーズ
29 22 27 57 48 48 71 65 99 61 5275 IBM 24 66 76 47 4 22 62 53 82 77 513
6 日本電気 17 25 30 36 42 61 48 49 60 34 402
7 アルカテル 0 0 0 23 62 85 61 49 42 48 370
8 松下電器産業 16 13 17 33 17 36 43 49 70 48 342
9 ATT 18 38 25 29 13 30 35 38 59 46 331
10 モトローラ 9 29 26 23 24 47 42 39 25 31 295
その他 597 820 733 1231 1287 1358 1570 1725 2196 2017 14080
合計 895 1226 1097 1770 1853 1962 2204 2402 2934 2601 18944
19951996
19971998
19992000
20012002
20032004
モトローラ ATT
松下電器産業 アルカテル 日本電気
IBM
ルーセントテクノロジーズ 富士通
ソニーキヤノン
0 20 40 60 80 100 120 140
登録年 件数
モトローラ ATT 松下電器産業 アルカテル 日本電気 IBM
ルーセントテクノロジーズ 富士通
ソニー キヤノン
(3) 欧州公開特許の出願人ランキング
表
2.1.3.3
および図2.1.3.3
は,欧州公開特許件数上位10
社の年次推移を示したものである。欧州特許についても上位
10
社のうち6
社を日本企業が占めている。
表 2.1.3.3 欧州公開特許の件数上位 10 社の年次推移 (調査期間 1995/1/1〜2004/9/30) 順位 出願人 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 合計
1 ソニー 30 53 31 61 75 90 148 121 95 124 828 2 アルカテル 20 23 29 49 46 65 82 107 149 96 666
3 キヤノン 66 60 50 61 77 70 60 72 66 51 633
4 松下電器産業 14 11 21 44 53 42 93 61 61 74 474 5 ルーセントテクノロジーズ 1 0 29 41 70 90 97 55 32 9 424
6 富士通 28 11 23 27 64 38 34 46 75 55 401
7 ATT 86 83 49 40 12 11 14 15 7 1 318
8 日本電気 10 17 34 34 52 44 49 30 17 16 303
9 ノーテルネットワークス 0 0 0 0 12 71 90 26 31 15 245
10 東芝 9 23 25 33 11 32 18 24 26 30 231
その他 316 351 344 528 502 626 843 926 1117 913 5977 合計 550 579 604 857 899 1089 1380 1483 1676 1383 10500
19951996199719981999
20002001
200220032004 東芝
ノーテルネットワークス 日本電気
ATT 富士通
ルーセントテクノロジーズ 松下電器産業
キヤノン アルカテル
ソニー
0 20 40 60 80 100 120 140 160
件数
公開年
東芝
ノーテルネットワークス 日本電気 ATT 富士通
ルーセントテクノロジーズ 松下電器産業 キヤノン アルカテル ソニー
図 2.1.3.3 欧州公開特許上位 10 社の年次推移 (調査期間 1995/1/1〜2004/9/30)
2.1.4 分野別の特許出願動向比較
(1) 注目技術分野の出願人別出願動向
光通信の分野において最近急成長を遂げているインターネット関連について,前回同様に国内出願件数上 位
3
社のソニー,松下電器産業,東芝に注目して出願件数の推移を調べてみることにした。その結果を図2.1.4.1
に示す。3
社の出願件数は2002
年までは増加傾向であったが,2003
年は各社の特徴が現れる結果と なった。すなわち,2003
年はソニーが相変わらず増加傾向を示したが,松下と東芝は減少に転じたことが 分かる。0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開年
件数
ソニー 松下電器産業 東芝
図 2.1.4.1 インターネット関連国内上位 3 社の出願件数推移 (調査期間 1995/1/1〜2004/9/30)
(2) 注目出願人の注目分野別出願動向
今回も光通信分野でインターネット関連について
IPC
分類のサブクラスのうち,デジタル情報の伝送(
H04L
)と画像通信(H04N
)分野の出願件数について分析を行なうことにした。前回同様に
H04L
とH04N
の分野について,先の国内上位3
社の特許出願動向を調査した。図2.1.4.2
に 画像通信(H04N
),図2.1.4.3
にデジタル情報の伝達(H04L
)の出願件数推移を示す。先のインターネット 関連の出願傾向と同様に,2003
年はソニーが相変わらず増加傾向を示したが松下と東芝は減少に転じている ことが特徴的である。画像通信(H04N)の公開公報件数
0 50 100 150 200 250 300 350
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開年
件数
ソニー 松下電器産業 東芝
図 2.1.4.2 画像通信(H04N)の出願件数推移
(調査期間 1994/1/1〜2003/9/30)
デジタル情報の伝達(H04L)の公開公報件数
0 20 40 60 80 100 120 140
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開年
件数
ソニー
松下電器産業 東芝
図 2.1.4.3 デジタル情報の伝達(H04L)の出願件数推移
(調査期間 1994/1/1〜2003/9/30)
(3) 注目技術分野の省エネに関する出願動向
光通信分野全般について省エネに関する国内の出願動向を調査した。キーワードとしては「環境負荷低減」
「省エネルギー」「地球温暖化」「効率化」「低減率」「耐久率」「ペーパーレス」を使い年次推移を示したのが 図
2.1.4.4
である。「効率化」に関する出願が他に比べて格段に多く,しかも相変わらず増加傾向が顕著であ ることが分かる。「省エネ」に関する出願件数推移
0 100 200 300 400 500 600
公開年
件数
地球温暖化 高耐久性 CO2削減 低減率 環境負荷低減 ペーパーレス 省エネルギー 効率化
地球温暖化 0 0 1 0 1 1 6 1 4 2
高耐久性 4 0 0 1 1 0 1 10 5 4
CO2削減 3 3 2 1 4 3 10 9 7 1
低減率 7 25 4 4 3 6 7 16 14 7
環境負荷低減 0 18 6 5 3 7 16 16 21 12
ペーパーレス 8 13 12 11 7 19 11 13 27 10
省エネルギー 14 36 9 24 29 52 72 90 72 49
効率化 93 142 120 140 166 220 269 327 387 265
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
図 2.1.4.4 省エネに関する国内の出願件数推移 (調査期間 1995/1/1〜2004/9/30)
(4) 光通信分野の特許出願件数と光機器・装置の生産額の相関性
光通信技術の根幹となる光機器・装置の生産額を図
2.1.4.5
に示す。この図から国内生産額は2001
年にIT
バブル崩壊の影響を受け大幅に減少したことが分かっている。この経済的な変動が特許出願件数にどのよう に影響を及ぼすか興味が引かれるところである。特許公開日が出願日から1
年半後になることから考えて,2003
年の出願件数に注目した。先に示した図2.1.2.1
の出願件数年次推移を見てみると光機器・装置の生産 額とは全体的には特に相関性が無いことがわかる。しかし,各企業の出願件数を表2.1.3.1
日本公開特許の 件数について見てみると明らかに2002
年から2003
年にかけて公開件数が変動している企業が現れているこ とがわかる。これらの傾向は特にインターネット関連の調査でも顕著になっている。それらの企業は,IT
バ ブルの崩壊を機会に特許戦略の方針を変更したのではないかと推測される。光機器・装置の国内生産額推移
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003見込 2004予想
年次
生産金額(兆円)
図 2.1.4.5 光機器・装置の国内生産額推移 1)
2.1.5 まとめ
本調査の結果,光通信に関する全体的な特許出願は年々増加傾向にある。日本企業は相変わらず日米欧の 特許出願件数上位
10
社のうち上位を占めている。光通信の省エネに関する調査では,「効率化」に関する出 願件数が最も多く増加傾向が顕著である。光通信に関する全体的な出願件数と光機器・装置の国内生産額の 関係を調べたところ相関性は一見して無いように思われるが,個々の企業について見ていくと2002
年から2003
年にかけて公開件数の変動が現れている。これらの特徴はインターネット関連の調査でも顕著になって いる。それらの企業は,IT
バブルの崩壊によって特許戦略の方針変更を行なったのではないかと推測される。参考文献
(1)
2004(
平成16)
年度 光産業の動向,(財)光産業技術振興協会,15-002-2(2004)
2.2 光メモリ
2.2.1 はじめに (1) 光メモリの動向
光メモリは,ハードディスクと並んで,コンピュータ周辺のデータ保存などに利用されている。また,光 メモリは,音楽用
CD
,MD
,DVD
等としても大きな需要をもっている。更に,今後もDVD
レコーダー,デジタルビデオカメラ用の記録メディアなど利用分野が拡がっていくものと予測される。本調査では,光メ モリに関する地域別,出願人別の特許動向をまとめた。また,エコロジーの観点及び光ディスク関連の生産 額との対比の観点からも調査を行った。
(2) 特許データベースと検索式
日本特許は,
JPO
発行のCD-ROM
を基にキヤノン株式会社内の検索システムを用いて検索を行った。米 国特許は,DERWENT
社のデータを基にキヤノン株式会社内の検索システムを用いて検索を行った。また,欧州特許は,
Questel-Orbit
を用いて検索を行った。検索対象は,日本及び欧州は公開特許,米国は登録特 許とした。検索の範囲は,日本特許が2004
年9
月30
日公開分まで,欧州特許が2004
年11
月24
日公開分 まで,米国特許が2004
年10
月19
日登録分までであった。検索にはIPC
による下記の検索式を用いた。
(G11B7)+(G11B11/10)
2.2.2 年次推移と日米欧比較 (1) 日米欧の特許件数の年次推移
表
2.2.2.1
に,日本公開特許,米国登録特許,欧州公開特許の年次推移を示す。また,図2.2.2.1
にこれを グラフ化したものを示す。日本及び欧州は公開年,米国は登録年でそれぞれカウントした。日本公開特許は,1995
年に一時的に約3300
件に減少したが,その後は微増し,2000
年以降は4000
件以上で推移している。一方,米国登録特許は,
1998
年に一時的に増加した後,1999
年以降は600
件代で推移している。また,欧 州公開特許は,1995
年を底とした後,増加に転じ,2000
年以降は500
件代で推移している。日米欧を比較 すると,米国が登録件数であるという違いはあるが,日本の公開件数は米欧の7
〜8
倍に達しており,日本 の特許出願数が飛びぬけて多いことがわかる。表 2.2.2.1 日米欧の特許件数の年次推移
公開(登録)年 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
日本公開特許 3336 3585 3516 3522 3652 3982 4029 4683 4409 3016
米国登録特許 487 583 571 759 627 620 648 633 651 676
欧州公開特許 216 286 345 412 387 573 520 514 514 583
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500 5000
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
日本 米国 欧州
図 2.2.2.1 日米欧の特許件数の年次推移
(2) 日本公開特許の出願人所在地別比較
表
2.2.2.2
は,日本公開特許の内,国外出願人の所在地別の件数年次推移を示す。また,図2.2.2.2
にこれ をグラフ化したものを示す。日本公開特許における国外出願人の割合は数%に留まり,国内出願人の出願数 が圧倒的多数を占めている。韓国出願人の件数は年々増加し,2003
年には100
件を越えている。米国・欧 州出願人の件数は,緩やかな減少傾向にある。ただ,データを示していないが,PCT
出願で日本を指定する 件数は増加しており,全体的には光メモリに関する国外出願人の日本への出願は増加傾向にあるということ ができる。表 2.2.2.2 日本公開特許の出願人所在地別件数(国外出願人)
公開年 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
米国出願人 52 50 36 46 51 25 38 49 28 23
欧州出願人 23 20 22 31 27 16 20 12 3 4
韓国出願人 47 54 53 86 74 73 69 84 114 88
0 20 40 60 80 100 120
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
米国 欧州 韓国
図 2.2.2.2 日本公開特許の出願人所在地別件数(国外出願人)
(3) 米国登録特許の出願人所在地別比較
表
2.2.2.3
は,米国登録特許における出願人の所在地別の件数年次推移を示す。また,図2.2.2.3
にこれをグラフ化したものを示す。日本の出願人の件数が
70
〜80
%の割合を占めているのに対し,米国内の出願人の 件数は10
数%〜20
%弱に留まっている。欧州出願人の件数は10
%に達していない。調査期間を通して各区 分の割合は大きくは変わっていないが,1997
年以降,ほとんどの年で韓国出願人の件数が欧州出願人の件数 を上回っていることが注目される。表 2.2.2.3 米国登録特許の出願人所在地別件数
登録年 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 日本出願人 370 424 417 541 436 417 456 437 445 458
米国出願人 76 106 86 124 96 105 94 82 96 69
欧州出願人 23 16 23 24 39 45 38 32 34 45
韓国出願人 16 32 44 60 51 44 48 58 57 72
0 100 200 300 400 500 600 700 800
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
韓国 欧州 米国 日本
図 2.2.2.3 米国登録特許の出願人所在地別件数 図 2.2.2.4 欧州公開特許の出願人所在地別件数
(4) 欧州公開特許の出願人所在地別比較
表
2.2.2.4
は,欧州公開特許における出願人の所在地別の件数年次推移を示す。また,図2.2.2.4
にこれを グラフ化したものを示す。日本の出願人の件数が60
〜70
%の割合を占めているのに対し,欧州の出願人の件 数は15
〜25
%に留まっている。米国出願人の件数は1998
年に20
%弱であった他は,10
〜15
%で推移して いる。米国登録特許と同様に,韓国出願人の件数が着実に伸びてきていることがわかる。表 2.2.2.4 欧州公開特許の出願人所在地別件数
公開年 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 日本出願人 152 177 228 244 199 340 328 340 331 349
米国出願人 22 34 33 78 49 52 25 56 40 42
欧州出願人 32 52 52 61 72 102 76 69 59 147
韓国出願人 9 8 18 12 17 41 38 25 38 48
2.2.3 企業別出願動向比較
(1) 日本公開特許の出願人ランキング
表
2.2.3.1
は,日本公開特許の件数上位10
社の年次推移を示す。また,図2.2.3.1
は出願人1
〜5
位の件数 年次推移をグラフにしたもの,図2.2.3.2
は出願人6
〜10
位の件数年次推移をグラフにしたものである。件 数は公開年で区分している。ランキングは,1995
年〜2004
年の公開件の総数から決定した。リコーは,1998
0 100 200 300 400 500 600
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
韓国 欧州 米国 日本
表 2.2.3.1 日本公開特許の件数上位 10 社の年次推移
公開年 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 計 1 ソニー 453 549 729 650 634 510 547 538 517 288 5415 2 松下電器産業 261 331 298 279 303 470 433 469 400 266 3510 3 リコー 291 203 179 146 174 311 342 738 677 406 3467 4 東芝 142 168 176 204 184 154 164 197 163 119 1671 5 日立製作所 162 190 146 154 135 124 164 149 138 114 1476 6 三洋電機 115 114 102 105 120 144 205 220 165 115 1405 7 シャープ 136 107 103 116 99 146 130 158 163 168 1326 8 キヤノン 217 266 108 85 103 86 61 55 60 60 1101 9 パイオニア 76 78 95 82 101 123 127 154 102 85 1023
# 日本電気 116 136 132 127 98 98 53 55 61 35 911
0 100 200 300 400 500 600 700 800
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
ソニー 松下電産 リコー 東芝 日立製作所
0 50 100 150 200 250 300
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
三洋電機 シヤープ キヤノン パイオニア 日本電気
図 2.2.3.1 日本公開特許 1〜5 位の件数 図 2.2.3.2 日本公開特許 6〜10 位の件数
(2) 米国登録特許の出願人ランキング
表
2.2.3.2
は,米国登録特許の件数上位10
社の年次推移を示す。また,図2.2.3.3
及び図2.2.3.4
はこれを グラフにしたものである。ランキングは,1995
年〜2004
年の登録件の総数から決定した。(3) 欧州公開特許の出願人ランキング
表
2.2.3.3
は,欧州公開特許の件数上位10
社の年次推移を示す。また,図2.2.3.5
及び図2.2.3.6
はこれを グラフにしたものである。ランキングは,1995
年〜2004
年の公開件の総数から決定した。表 2.2.3.2 米国登録特許の件数上位 10 社の年次推移
登録年 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 計
1 ソニー 51 106 75 129 82 98 95 86 74 67 863
2 松下電器産業 42 41 46 53 49 56 69 58 65 75 554
3 パイオニア 48 33 41 45 45 41 57 46 65 31 452
4 日立製作所 23 29 24 26 23 19 38 47 45 34 308
5 SamSung 13 15 22 36 31 24 34 35 31 49 290
6 東芝 11 17 21 42 44 28 20 21 20 20 244
8 富士通 11 7 21 29 24 20 23 17 22 27 201
9 日本電気 6 18 26 40 36 19 15 9 7 11 187
7 キヤノン 30 42 23 34 16 10 3 4 0 0 162
# シャープ 27 19 19 18 12 6 14 12 13 19 159
図 2.2.3.3 米国特許 1〜5 位の件数 図 2.2.3.4 米国特許 6〜10 位の件数
表 2.2.3.3 欧州公開特許の件数上位 10 社の年次推移
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 計
1 ソニー 29 53 51 42 30 52 84 30 43 68 482
2 松下電器産業 11 19 31 26 35 112 36 41 53 57 421
3 パイオニア 8 7 19 10 13 28 63 81 26 41 296
4 Koninklijke Philips 2 2 5 15 25 34 34 17 37 74 245
5 SamSung 5 0 15 12 17 32 34 22 29 33 199
6 リコー 1 5 5 11 6 8 6 25 31 27 125
7 Deutsche Thomso 3 7 4 11 20 15 14 2 17 22 115
8 富士通 7 4 9 11 18 24 6 10 6 7 102
8 東芝 8 13 24 16 4 0 7 10 3 14 99
10 キヤノン 28 16 7 7 4 2 0 2 1 0 67
図 2.2.3.5 欧州特許 1〜5 位の件数 図 2.2.3.6 欧州特許 6〜10 位の件数
2.2.4 分野別の特許出願動向
(1) 注目技術分野の出願人別出願動向
光メモリの将来技術であるホログラムメモリと近接場光メモリの出願動向について調査を行った。検索は 下記条件に基づきキヤノン株式会社内の検索システムを用いて行った。
期間:
1995
年1
月1
日〜2004
年9
月30
日 ホログラムメモリ:(G11B7/0065){IPC}
0 20 40 60 80 100 120 140
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
ソニー 松下電産 パイ オニア 日立製作所 SamSung
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
東芝 キヤノン 富士通 日本電気 シャープ
0 20 40 60 80 100 120
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
ソニー 松下電産 パイオニア Philips Samsung
0 5 10 15 20 25 30 35
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
リコー Thomson 富士通 東芝 キヤノン
推移を示す。オプトウエアの件数は漸増傾向にあるが,全体的には
2001
〜2002
年をピークに沈静化してい る様子が伺える。表 2.2.4.1 ホログラムメモリの日本公開特許件数上位 10 社の年次推移
公開年 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 計
1 オプトウエア 0 0 0 0 0 0 2 5 18 11 36
2 日本電信電話 0 0 0 0 0 1 10 5 8 8 32
3 日本ビクター 0 0 0 0 0 7 13 1 1 0 22
4 ソニー 0 0 0 0 0 2 1 3 1 6 13
5 富士ゼロックス 0 0 0 0 0 2 8 2 1 0 13
6 東芝 0 0 0 0 0 0 1 3 1 1 6
7 パイオニア 0 0 0 0 0 2 2 4 3 2 13
8 大宇エレクトロニクス 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 3
9 松下電器 0 0 0 0 0 0 0 1 1 3 5
10 TDK 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 3
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
オプトウエア 日本電信電話 日本ビクター ソニー 富士ゼロックス 東芝 パイオニア 大宇エレクトロニクス 松下電器 TDK
図 2.2.4.1 ホログラムメモリの日本公開特許件数上位 10 社の年次推移
表
2.2.4.2
及び図2.2.4.2
は,過去10
年間における近接場光メモリの日本公開特許件数上位10
社の年次推 移を示す。ホログラムメモリと同様に2001
〜2002
年をピークに沈静化している様子が伺える。表 2.2.4.2 近接場光メモリの日本公開特許件数上位 10 社の年次推移
公開年 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 計
1 リコー 4 0 2 0 0 16 19 40 19 15 115
2 ミノルタ 0 0 0 0 0 41 45 15 5 3 109
3 旭光学工業 0 0 0 0 66 9 0 0 0 0 75
4 ソニー 0 0 1 1 1 10 18 45 5 11 92
5 東ソー 0 0 0 0 2 9 23 7 5 0 46
6 日立製作所 3 0 4 6 6 4 2 10 3 3 41
7 東芝 0 0 0 1 6 6 12 9 4 3 41
8 富士ゼロックス 0 0 0 0 1 10 11 4 9 4 39
9 日立マクセル 0 0 1 3 4 7 5 0 3 4 27
10 キヤノン 0 0 1 2 2 8 2 7 1 4 27
0 10 20 30 40 50 60 70
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
リコー ミノルタ 旭光学工業 ソニー 東ソー 日立製作所 東芝 富士ゼロックス 日立マクセル キヤノン
図 2.2.4.2 近接場光メモリの日本公開特許件数上位 10 社の年次推移
(2) エコロジーに関するキーワードが記載された出願の動向
キーワードとして「リサイクル」,「環境保護」,「高耐久」,「省エネ」,「省資源」を選択し,下記の検索式 を用いて日本公開特許の全文検索を行った。
(G11B7)+(G11B11/10)
*キーワード図
2.2.4.3
に,キーワード別の公開件数の年次推移を示す。上記キーワードが明細書中に記載された公開 件数の総数は1994
年以来増加傾向にある。キーワード別では高耐久のキーワードが記載された日本公開特 許件数が2000
年以降漸増している。0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
リサイクル 環境保護 高耐久 省エネ 省資源 総数
(3) 光ディスク関連の生産額と出願動向
表
2.2.4.3
は光ディスク関連の年間生産額[
2004(平成 16)年度 光産業の動向,(財)光産業技術振興協会 から引用]
と特許公開件数の推移を示す。図2.2.4.4
はこれをグラフ化したものである。光ディスク媒体の生 産額は漸増しているが,光ディスク装置の生産額は減少傾向にある。光ディスク媒体の生産額の増加は,追 記型のCD-R
,DVD-R
及び書換型のDVD-RAM
,DVD+RW
,DVD-RW
の生産量増加の寄与が大きいもの と考えられる。また,公開特許件数は4000
件代で推移しており,ほぼ横ばいである。表 2.2.4.3 光ディスク関連の生産額推移と公開特許件数の推移 2002(実 績 ) 2003(見 込 ) 2004(予 測 )
870,027 838,362 857,531
再 生 専 用 547,588 511,621 522,950
記 録 型 314,851 318,768 326,730
71,544 79,196 88,648
追 記 型 (C D -R /D V D -R 等 ) 33,901 37,962 40,997 書 換 型 (M O /M D /D V D -R A M 等 37,643 41,234 47,651
全 体 (百 万 円 ) 994,435 962,506 993,354
日 本 公 開 特 許 件 数 4,683 4,409 3,016
光 デ ィ ス ク 装 置 (百 万 円 ) 光 デ ィ ス ク 媒 体 (百 万 円 )
0 200000 400000 600000 800000 1000000 1200000
'02(実績) '03(見込) '04(予測)
生産額(百万円)
0 1000 2000 3000 4000 5000
公開件数
全体(百万円)
光ディスク装置(百万円) 光ディスク媒体(百万円) 日本公開特許件数
図 2.2.4.4 光ディスク関連の生産額と公開特許件数の推移
2.2.5 まとめ
日米欧のいずれの地域においても,日本企業の出願が大きな割合を占めて入るのはここ
10
年変わらない 傾向である。また,光メモリの将来技術であるホログラムメモリ,近接場光メモリの特許公開件数は2001
〜
2002
年をピークに沈静化している。また,光ディスク関連の生産規模,日本公開特許件数はほぼ横ばいで 推移している。2.3 ディスプレイ
2.3.1 はじめに
(1) ディスプレイの産業範囲
「ディスプレイ」は,ディスプレイ全般(液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,プロジェクション ディスプレイ等)の日米欧の特許動向と,フラットディスプレイのうち
LCD
とPDP
を調査した。(2) 特許データベースと検索式
日本特許は日本特許庁発行の
CD-ROM
,米国特許および欧州特許はMicroPatent
を用いて検索を行った。検索対象は,日本および欧州は公開特許,米国は登録特許とした。検索の範囲は,日本特許および欧州特許 は
1995
年1
月1
日から2004
年9
月30
日までに公開されたもの,米国特許は1995
年1
月1
日から2004
年9
月30
日までに登録されたものとした。検索は,二年前の調査に用いたものと同様,下記の
IPC
を用いた。即ち,ディスプレイの要素技術それ自 体は含まない。IPC
:(G09F9?+G09G1?+G09G3?+G09G5?+H01J17/49
) なお,IPC
に?
を付したものは,いずれも下位分類を含む。
2.3.2 年次推移と日米欧比較
(1) 日米欧の特許件数の年次推移と出願人の所在地別比較
表
2.3.2.1
,図2.3.2.1
に,日本公開特許,米国登録特許,欧州公開特許の件数の年次推移を示す。日本公 開特許は90
年代から2003
年にかけて増加したが2004
年に減少に転じた。一方,米国登録特許は95
年に 件数では日本の1/10
だったのが03
年に1/3
まで順調に増加している。欧州公開特許はさらに少ないが,95
年から04
年に掛けて増加し,倍増している。表 2.3.2.1 日米欧の特許件数の年次推移
公開年
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
日本公開特許4835 4925 5649 6376 7141 7369 7906 7665 6035 4200
米国登録特許513 644 763 1183 1140 1292 1510 1723 2033 1758
欧州公開特許226 285 281 334 337 434 471 529 587 596
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 8000 9000
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開年
公開件数
日本公開特許
米国登録特許
欧州公開特許
(2) 日本公開特許の出願人所在地別件数
表
2.3.2.2
に,日本公開特許での外国の出願人所在地別の年次推移を,図2.3.2.2
にグラフ化したものを示 す。日本公開特許においては国内出願人が圧倒的多数を占めており,外国出願人による件数比率は95
年に は5
%程度であったが,04
年には10
%まで増加している。外国出願人の中では,
2000
年までは米国が多かったが,近年では韓国や台湾の出願人が件数を伸ばしてき ており,欧州と米国は低落傾向にある。
表 2.3.2.2 日本公開特許の出願人所在地別件数(日本国内の出願人を除く)
公開年
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
米国出願人147 148 148 203 148 130 122 104 92 79
欧州出願人40 44 46 70 73 78 72 54 39 27
韓国出願人21 32 71 130 100 114 133 185 196 211
中国出願人1 0 0 0 0 4 0 0 0 0
台湾出願人8 6 9 8 11 15 29 80 40 88
その他
10 14 7 11 3 8 11 9 25 3
図 2.3.2.2 日本公開特許の出願人所在地別件数
(3) 米国登録特許の出願人所在地別件数
表
2.3.2.3
に,米国登録特許での外国の出願人所在地別の年次推移を,図2.3.2.3
にグラフ化したものを示す。米国登録特許においては米国出願人が約
50
%を占めており,この比率は10
年間ほぼ一定である。次いで日本出 願人による比率が36
〜42
%となっている。またここでも欧州と韓国の出願人が増加し拮抗してきた。台湾出願人がこ れに続いて増加している。
表 2.3.2.3 米国登録特許の出願人所在地別件数
登録年
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
日本出願人190 251 322 472 430 459 538 645 776 631
米国出願人266 342 366 575 549 638 723 752 944 813
欧州出願人45 37 54 83 83 104 100 152 133 111
韓国出願人8 11 16 43 67 72 122 128 126 122
中国出願人3 0 2 0 0 1 1 1 0 2
台湾出願人0 0 0 1 1 9 15 33 41 56
その他
1 3 3 9 10 9 11 11 11 23
0 100 200 300 400 500
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開年
公開件数
その他
台湾出願人
中国出願人
韓国出願人
欧州出願人
米国出願人
図 2.3.2.3 米国登録特許の出願人所在地別件数
(4) 欧州公開特許の出願人所在地別件数
表
2.3.2.4
に,欧州公開特許の出願人所在地別の年次推移を,図2.3.2.4
にグラフ化したものを示す。欧州 公開特許においては日本出願人の比率が多く,90
年代後半から2002
年にかけて増加していたが,2003
年 に減少に転じ,漸増している米国および欧州の出願人との差が縮まっている。ここ5
,6
年は欧州と米国は 拮抗している。ここでも韓国の出願人が増加している。
表 2.3.2.4 欧州特許の出願人所在地別件数
公開年
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
日本出願人83 110 93 139 153 175 219 271 266 215
米国出願人98 103 108 105 79 130 115 106 141 164
欧州出願人41 61 67 82 99 120 119 118 136 169
韓国出願人4 7 8 6 5 6 16 27 38 46
中国出願人0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
台湾出願人0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
その他
4 4 5 2 1 3 2 7 6 2
図 2.3.2.4 欧州特許の出願人所在地別件数 0
100 200 300 400 500 600 700
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開年
公開件数
その他 台湾出願人 中国出願人 韓国出願人 欧州出願人 米国出願人 日本出願人
0
500 1000 1500 2000 2500
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 登録年
登録件数
その他
台湾出願人
中国出願人
韓国出願人
欧州出願人
米国出願人
日本出願人
2.3.3 企業別出願動向比較
(1) 日本公開特許の出願人ランキング
表
2.3.3.1
に日本公開特許の件数で上位10
社の件数の年次推移を示す。上位10
社は2003
年での出願/登録件数で決定した。また,図
2.3.3.1
にグラフ化したものを示す。日本公開特許の件数上位社の年次推移から,日本においては,年間
100
〜400
件程度の出願を行う,比較 的多数の企業の中から,500
〜800
件の出願を行う松下とセイコーエプソンが抜け出たことが分かる。上位10
社の顔ぶれは2
年前と変わらない。時期別に見ていくと,90
年代中盤においては,上位5
社の出願件数 は拮抗しつつ増加していたが,90
年代後半から2000
年過ぎにかけて件数を減らす企業が相次ぎ,横這いな いし増加しているのはセイコーエプソンのみである。2000
年以降トップだった松下は2002
年以降減少して おり,2004
年はセイコーエプソンに抜かれたようである。(2) 米国登録特許の出願人ランキング
表
2.3.3.2
に米国登録特許の件数で上位10
社の件数の年次推移を示す。上位10
社は2003
年での出願/登 録件数で決定した。また図2.3.3.2
にグラフ化したものを示す。米国登録特許の件数上位社のうち,日本企業が
6
社を占め優勢であるが,トップのIBMのみならず,フ ィリップス・マイクロソフト・LGといった外国企業も件数を伸ばしている。年次推移からは,90
年代はこ れらの企業が20
〜70
件の出願件数で集団を形成していたが,2001
年以降IBMが急激に増加し2003
年に は2
位の3
倍近い200
件弱の権利を獲得している。日本企業ではソニー,セイコーエプソン,キヤノンが健 闘している。
(3) 欧州公開特許の出願人ランキング
表
2.3.3.3
に欧州公開特許の件数で上位10
社の件数の年次推移を示す。上位10
社は2003
年での出願/登 録件数で決定した。また図2.3.3.3
にグラフ化したものを示す。欧州公開特許の件数上位社のうち,日本企業が
6
社を占めており,続いて欧州企業2
社,韓国企業2
社で ある。年次推移として,各社ともそれまでせいぜい20
件だった出願数が,2000
年を境に30
〜90
件まで増 加しており,欧州の重要性が高まったことを窺わせる。特に松下,Philips
が急激に増加している。
表 2.3.3.1 日本公開特許の件数上位社の年次推移
公開年
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
松下電器産業231 197 291 362 451 529 656 880 652 254
セイコーエプソン97 80 104 172 260 401 564 579 548 607
ソニー130 246 216 375 450 394 374 402 357 195
シャープ238 194 210 218 256 230 397 397 313 269
東芝225 189 248 262 333 243 295 314 242 136
日立製作所241 217 262 278 303 322 341 275 211 79
三洋電気94 122 155 130 191 147 204 184 205 109
キヤノン241 298 335 289 381 488 254 238 201 131
半導体エネルギー研14 30 39 30 38 112 192 231 142 100
日本電気143 139 146 190 187 245 193 109 82 49
0 200 400 600 800 1000
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開年
公開件数
松下電器産業 セイコーエプソン ソニー
シャープ 東芝 日立製作所 三洋電気 キャノン
半導体エネルギー研 日本電気
図 2.3.3.1 日本特許の件数上位社の年次推移
表 2.3.3.2 米国登録特許の件数上位社の年次推移
公開年
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
IBM20 31 32 57 54 46 59 132 191 86
フィリップス0 0 0 0 0 0 0 49 68 52
ソニー11 20 23 33 34 47 56 72 67 47
セイコーエプソン4 4 9 14 25 13 33 47 66 55
キヤノン15 36 56 75 54 53 57 63 64 56
日本電気11 13 15 19 23 49 42 43 61 35
日立製作所16 14 35 33 32 35 32 52 56 36
マイクロソフト5 8 12 16 12 6 22 27 50 52
LG3 5 20 18 36 44 43 25
富士通11 19 16 27 26 37 35 32 42 29
0 50 100 150 200
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 登録年
登録件数
IBM フィリップス ソニー
セイコーエプソン キャノン
日本電気 日立製作所 マイクロソフト LG
富士通
図 2.3.3.2 米国特許の件数上位社の年次推移
表 2.3.3.3 欧州公開特許の件数上位社の年次推移
公開年
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
PHILIPS3 0 1 3 2 0 36 30 48 72
松下電器1 4 11 13 17 6 37 89 40 37
セイコーエプソン0 5 7 12 15 10 20 25 34 21
富士通日立プラズマ0 0 0 0 0 0 8 27 30 12
富士通5 0 9 11 20 4 14 10 26 13
パイオニア0 1 2 3 6 3 6 16 26 35
三星5 3 5 2 5 2 9 13 20 29
LG0 0 1 3 1 0 4 11 19 19
トムソン0 0 0 0 0 1 2 16 19 26
ソニー8 17 6 6 17 7 21 17 19 24
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開年
公開件数
PHILIPS 松下電器 セイコーエプソン 富士通日立プラズマ 富士通
パイオニア 三星 LG トムソン ソニー
図 2.3.3.3 欧州公開特許の件数上位社の年次推移
2.3.4 分野別の特許出願動向
注目分野としてここでは
LCD(液晶)と PDP(プラズマ)を取り上げる。LCD,PDP
のIPC
としては下 記のものを用いた。LCD:G09F9/35?+G09G3/36 PDP:H01J17/49?+G09G3/28?
(1) 注目技術分野別出願動向
表
2.3.4.1
にLCD
の日米欧の件数推移を,表2.3.4.2
にPDP
の日米欧の件数推移を示す。また,図2.3.4.1
および図2.3.4.2
にそれぞれをグラフ化したものを示す。
LCD
関連出願は日本が圧倒的に多く,03
年で比較して米国の7
倍,欧州の15
倍近い。年次推移では米国 および欧州が徐々に増加させているのに対し,日本は99
年,03年に小さなピークがあるが,日本の優位は 変わらない。PDP
関連出願は,日米欧の合計で95
年当時はLCD
の1/6
程度の174
件であったが,03年には1/4
程度 の667
件まで増加してきた。地域別では95
年当時は日本がダントツに多かったが,徐々に欧米が件数を増 し,03
年では米国の1.6
倍,欧州の2
倍まで差を縮めている。年次推移では米国・欧州が徐々に増加させているのに対し,日本は
99
年,03
年に小さなピークがあって横這いか僅かに減少気味である。このままでは 早晩,日本は米国・欧州に追いつかれるものと思われる。表 2.3.4.1 LCD に関する日米欧の特許件数の年次推移
公開年
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
日本公開特許909 922 895 1262 1393 1210 1254 1608 2007 1162
米国登録特許104 110 159 246 211 270 282 259 282 252
欧州公開特許72 117 99 99 91 105 104 124 133 124
表 2.3.4.2 PDP に関する日米欧の特許件数の年次推移
公開年
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
日本公開特許153 223 199 325 343 339 273 294 319 224
米国登録特許11 16 24 46 58 94 117 177 195 136
欧州公開特許10 27 34 60 76 94 107 135 153 122
0 500 1000 1500 2000 2500
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開/登録年
公開/登録件数
日本公開特許
米国登録特許 欧州公開特許
図 2.3.4.1 LCD 関連出願の日米欧の特許件数の年次推移
0 50 100 150 200 250 300 350 400
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開/登録年
公開/登録件数
日本公開特許 米国登録特許 欧州公開特許
図 2.3.4.2 PDP 関連出願の日米欧の特許件数の年次推移
(2) 注目技術分野の出願人別出願動向
表
2.3.4.3
にLCD
に関する日本公開特許件数上位10
社の件数推移を,表2.3.4.4
にPDP
に関する日本公 開特許件数上位10
社の件数推移を,それぞれ示す。また,図2.3.4.3
,図2.3.4.4
にそれぞれをグラフ化した ものを示す。LCD
の分野では松下,セイコーエプソン,シャープが上位3
社であるが,これ以外の企業では,オプトレ ックス,三星電子が近年健闘し,件数を増やしている。
表 2.3.4.3 LCD に関する日本公開特許件数上位 10 社の件数推移
公開年
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 1
松下電器産業49 45 83 106 116 111 132 278 287 51 2
セイコーエプソン46 47 49 76 104 114 146 182 259 191 3
シャープ121 118 96 104 111 87 145 134 183 152
4
東芝65 49 76 110 121 66 74 102 121 40
5
日立製作所66 61 70 55 81 90 71 87 121 29
6
ソニー48 92 63 134 151 81 59 79 91 62
7
オプトレックス6 11 4 10 7 10 9 17 64 16
8
三洋電機34 55 37 35 62 33 40 60 54 45
9
カシオ計算機103 74 56 71 41 54 34 28 49 27
10
三星電子2 6 12 5 9 8 10 43 40 52
0 50 100 150 200 250 300 350
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 公開年
公開件数
松下電器産業 セイコーエプソン シャープ 東芝 日立製作所 ソニー オプトレックス 三洋電機 カシオ計算機 三星電子
図 2.3.4.3 LCD 関連出願の日本公開特許件数上位 10 社の件数推移
次に,
PDP
の分野では松下が突出しており,パイオニア,富士通が続いている。(パイオニア,富士通は 複数の企業に分かれており,これらを合算すると2
位3
位と見られる。)90
年代後半に出願件数の多かった 三菱は,やや後塵を配している。またエントリーの遅かった韓国企業のLGと三星がランクインしており,件数を増やしている。
以上の結果から,
LCD
とPDP
の両立戦略を取っている松下,LCD
にシフトしたシャープ,セイコーエプ ソン,PDP
に特化したパイオニア,富士通という構図が浮かび上がる。