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Academic year: 2021

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(1)

経過報告 納税者 平成15年2月21日 確定申告 平成14年分所得税 事業所得のみ 源泉税の還付2,664円 納税者 平成15年8月27日 更正の請求 給与所得の収入金額追加800,000円 雑所得の源泉税220,800円追加 還付請求220,800円 税務署長 平成15年9月16日 更正 雑所得2,208,000円追加  還付45,600円 納税者 平成15年11月11日異議申立 更正の請求のとおり 税務署長 平成16年2月10日 異議決定 一部取消し(所得控除追加) 納税者 平成16年3月8日 審査請求 雑所得取消請求 税務署長 平成16年6月23日 再更正 所得控除追加 審判所 平成17年2月23日 請求棄却 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 納税者 平成17年8月2日 長崎地裁へ提訴 訴状提出 補佐人許可申立書提出 被告 平成17年9月5日 答弁書提出 争うとの趣旨 法廷 平成17年9月13日 第1回期日 裁判長より 1,訴状の請求の趣旨で対象を更正・異議決定・再更正を対象にしているのは誤り  (この事は被告が答弁書で指摘していた) 2,被告に「二重課税の恐れがありますから税のシミュレーションを出して下さい」 3,補佐人は認めません(弁護士と同等となるから) 4,次回はラウンドテーブルにします 私(傍聴席から)「ラウンドテーブルは止めて書面審理にして頂けませんか 裁判長「ラウンドテーブルでいきます」 私「私は入室は出来ますか」 裁判長「それは良いです」 (所感) ラウンドテーブルでは原告は何の知識もなく法廷が維持できるか、不安でなりませんでした 原告 平成17年11月7日 準備書面(一) 裁判長の指示に従い請求の趣旨訂正 被告 平成17年11月11日第1・第2準備書面 (趣旨) 提出 1,相続税対象は基本権 2,それは所得税法9条で非課税 3,年金(支分権)は所得税課税 法廷 平成17年11月18日第1回ラウンドテーブル 裁判官側3人(中央)被告側4人(左)原告1人(右)

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(傍聴席)原告の斜め後ろに私、被告4人 書証の原本照合(原告側持参しておらずドギマギ) (被告)税のシミュレーション   ケースが多岐に亘り書類にすることが困難で口頭で説明   本件の場合、仮に一時金で受け取ることにより減額される金額と所得税の10年間の   税額と比較した場合、税額の方が少額で年金で受け取る方が有利 (裁判長)私の方に向かって「裁判継続しますか? (私)はい 継続します 私が発言を求めたところ制止され、原告の求めで書面に書けば良いでしょうと 次回期日、私の都合も聞き入れて貰えました (所感)裁判長は実質補佐人を認めてくれた 原告 平成17年12月28日準備書面(二)提出 (趣旨) 1,被告の主張に悉く反論(特に税のシミュレーションはインチキ) 2,原告の主張 3,九州北部税理士会税務審議室の意見書 法廷 平成18年1月27日 第2回ラウンドテーブル 原告側の書証の原本確認 (被告)次の書面作成の期限を2ヶ月要求 裁判長→被告「基本権と支分権で別々に課税する例があったら書いて下さい 被告 平成18年3月31日 第3準備書面提出 (趣旨) 1,基本権と支分権の課税の例   信託の場合基本権は相続税で課税し支分権(配当)は所得税で課税 2,原告の主張に反論、但し税のシュミレーションには触れず 法廷 平成18年4月14日 第3回ラウンドテーブル (裁判長)信託の受益権は果実で年金はむしろ元本と同一視と考えますが、次に  補佐人を許可していませんが、実質補佐人のようなものですから質問を認めます (私)信託の場合で、元本の受益権を甲に、収益の受益権を乙に遺贈した場合の課税で   財産の相続税評価額が1億円、収益の評価額が1千万円の場合   相続税の課税は 乙=1千万円        甲=1億円ー1千万円=9千万円となりますね   この時所得税の課税で    乙が配当を受けたと課税していますか    信託が終了し甲が元本の返済を受けたとき課税していますか 裁判長→被告 この場で答えられますか 国税は? (被告)時間を下さい (裁判長)では2週間で出して下さい 原告は求釈明を出して下さい ※開廷前にタバコで偶然担当書記官と話し質問できないか聞いたところ   裁判長に取り次いでくれました

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原告 平成18年4月18日 求釈明提出 (趣旨) 1,前回のラウンドテーブルでの質問と同一 2,税のシミュレーションについて原告は不当として反論したが、被告は第3準備書面で   何ら陳述していない。原告の主張を認めるということか 被告 平成18年4月28日 第4準備書面提出 原告の求釈明に対する釈明 原告 平成18年5月31日 準備書面(三)提出 (趣旨) 争点整理表提出 1 基本権と支分権とに区分して考えることの税法解釈上の違法性 2 被告の考え方は財産権の侵害にあたり憲法違反 3 争点整理で双方の意見を対峙させて一覧表に 原告 平成18年6月5日 準備書面(四)提出 争点整理表の補足 法廷 平成18年6月20日 第4回ラウンドテーブル 双方書面提出確認 被告 平成18年8月1日 第5準備書面提出 (趣旨) 1、此れまでの繰り返し 2、原告の財産権の侵害であり憲法違反の解釈との主張に対する反論 原告 平成18年8月29日 準備書面(五)提出 (趣旨) 被告の主張(財産権の侵害に当たらない)に再反論 法廷 平成18年29日 本法廷 結審 判決言い渡し日決定 法廷 平成18年11月7日 本法廷 判決言い渡し 全面勝訴 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 控訴人 平成18年11月21日 福岡高裁へ控訴 地裁判決 全面不服 高裁 平成18年12月27日 被控訴人へ 控訴状送達・口頭弁論期日通知 控訴人 平成19年1月11日 控訴理由書提出 (趣旨) 1、原判決は拡張解釈・類推解釈により違法 2、原判決は総額主義の観点から違法 被控訴人 平成19年1月22日 答弁書提出 代理人 丸山隆寛弁護士 (趣旨)受けて立つ 被控訴人 平成19年1月22日 補佐人選任届 (税理士)江崎鶴男、有田義博、福岡耕二 法廷 平成19年3月6日 第1回 口頭弁論 控訴状・控訴理由書・答弁書提出確認 被控訴人準備書面提出期限 平成19年4月10日 次回期日 平成19年6月14日 被控訴人 平成19年3月26日 代理人届 代理人 清水谷洋樹弁護士 被控訴人 平成19年4月10日 準備書面(一)提出 (趣旨)控訴理由書に対し全面的反論 準備書面(二)提出 (趣旨)基本権・支分権を主に反論 控訴人 平成19年5月31日 第1準備書面提出 (趣旨)相続税と所得税は異なる課税制度、課税客体が異なる     支分権は相続開始時には存在しない

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    総額主義を予備的主張 法廷 平成19年6月14日 結審 被控訴人準備書面提出期限 平成19年7月31日 控訴人 保険会社の意見等準備書面提出を申し出たが棄却 判決言い渡し 平成19年9月14日 決定 被控訴人 平成19年7月30日 準備書面(三,四)提出 控訴人の第1準備書面に反論 控訴人 平成19年8月10日 証拠提出 1,国税局が保険会社4社と面談し、その報告書(内部文書) 2,国士舘大学教授 意見書 裁判所 平成19年9月7日 延期通知(電話) 証拠調べの機会を与えず延期通知 判決言い渡し日平成19年10月25日 法廷 平成19年10月25日敗訴 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 申立人 平成19年12月18日上告理由書提出 上告受理申立理由書提出 裁判所 平成22年4月27日 決定通知書 上告棄却 受理決定(上告審と同じ) 口頭弁論期日通知 平成22年6月8日午後1時30分 法廷 平成22年6月8日 口頭弁論 補佐人として口頭陳述 法廷 平成22年7月6日 判決言い渡し

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(参考資料1) 準備書面(一)比較形式 第一 控訴人の主張に対する反論 控訴人の主張(控訴理由書) 被控訴人の主張 (P1) 控訴人は、本書面において控訴の理由を明らかにする。 なお、略語等は、本書面で新たに用いるもののほか、原判決の例による。 第1 事案の概要等 1 事案の概要及び原判決の判断 (1) 被控訴人は、その亡夫が訴外第一生命との間で締結していた年金払生活保障 特約付の生命保険契約(本件保険契約)について保険事故(亡夫の死亡)が発 生したことにより、平成14年から平成23年まで、毎年230万円の年金を 受け取る権利(本件年金受給権)等を取得し、平成14年中に、同年分の年金 230万円(本件年金)等から本件年金に係る所得税の源泉徴収税額22万0 800円(以下「本件源泉徴収税額」という。)等を控除した残額の支払を受 けた(原判決2、3ページ)。 被控訴人は、平成14年分の所得税の確定申告書に本件年金の支給を受けた ことによる所得を記載せず、総所得金額を22万7707円、還付を受けるべ き金額を2664円として申告したが、その後、本件源泉徴収税額などの記載 漏れがあったことを理由に、総所得金額を37万7707円、還付を受けるべ き金額を22万3464円とする更正の請求をした(原判決3ページ)。 これに対し、処分行政庁は、本件年金から必要経費9万2000円を控除し た残額である220万8000円の所得(以下「本件年金に係る所得」という 。)は雑所得に該当するとして、被控訴人の平成14年分の所得税について、 平成15年9月16日付けで増額更正処分をし、その一部を取り消す旨の平成 16年2月10日付けの異議決定を経た上で、同年6月23日付けで、総所得 金額を258万5707円、還付を受けるべき金額を19万7864円とする 旨の減額再更正処分をした(原判決3、4ページ)。 本件は、被控訴人が、上記増額更正処分(ただし、上記異議決定及び減額再 更正処分により一部取り消された後のもの。以下「本件更正処分」という。) のうち、総所得金額37万7707円を超える部分の取消しを求めている事案 である。 (2) 原審における主たる争点は、本件年金に係る所得が所得税法9条1項15号 に規定する非課税所得である「相続税法(昭和25年法律第73号)の規定に より相続(中略)により取得したものとみなされるもの」に該当するか否かに あった。 第一 控訴人の主張に対する反論 被控訴人は、本書面において控訴人の控訴理由書で述べる事は理由が無い事を明らかに する。 第1 事案の概要等について 1 事案の概要及び原判決の判断について (1) について 事実であり異論は無い。 (2) について 控訴人も自認する通り、原審における主たる争点は、本件年金に係る所得が 所得税法9条1項15号に規定する非課税所得である「相続税法(昭和25年 法律第73号)の規定により相続(中略)により取得したものとみなされるも

(6)

原判決は、本件年金受給権は、相続税法3条1項1号に規定する「保険金」 に当たり、相続財産とみなされるが、これに対して相続税を課税した上、更に 個々の年金に所得税を課税することは、実質的・経済的には同一の資産に対し て二重に課税するものであって、所得税法9条1項15号の趣旨により許され ず(原判決8、9ページ)、本件年金を雑所得と認定して被控訴人の所得に加 算した本件更正処分は違法である(原判決13ページ)と判示して、被控訴人 の請求を認容した。 2 控訴理由の要旨 しかしながら、以下のとおり、原判決の上記判断は、租税法規の解釈として許され ない拡張解釈又は類推解釈をしたものというほかなく、所得税法9条1項15号の解 釈適用を誤ったものである。また、原判決は、雑所得の金額又は総所得金額が過大で あることのみを理由として本件更正処分を違法と判断している点において、いわゆる 総額主義を採る最高裁判例に違反している。したがって、原判決は、速やかに取り消 されるべきである。 (以下この項の記載を省略する。) (P5) (後記第2) 第2 所得税法9条1項15号の解釈適用の誤り 1 原判決の判示 (1) 原判決は、「相続税法3条1項によって相続財産とみなされて相続税を課税 された財産につき、これと実質的、経済的にみれば同一のものと評価される所 得について、その所得が法的にはみなし相続財産とは異なる権利ないし利益と 評価できるときでも、その所得に所得税を課税することは、所得税法9条1項 15号によって許されない」(原判決8ページ)との解釈を示した上で、「本 件年金受給権は、(中略)相続税法3条1項1号に規定する「保険金」に当た る」と認定し(同ページ)、また、「本件年金が現金であること、それが本件 年金受給権とは法的に異なる支分権に基づくものであること」(原判決10ペ ージ)を認定しながら、「相続税法による年金受給権の評価は、将来にわたっ て受け取る各年金の当該取得時における経済的な利益を現価(正確にはその近 似値)に引き直したものであるから、これに対して相続税を課税した上、更に 個々の年金に所得税を課税することは、実質的・経済的には同一の資産に関し て二重に課税するものであることは明らかであって、前記所得税法9条1項1 の」に該当するか否かにあった。 全くその通りであり、この事は控訴人が後ほど主張する所謂「総額主義」に 関係するので特に双方に異論が無い事を強調しておく。 原判決は、本件年金受給権は、相続税法3条1項1号に規定する「保険金」 に当たり、相続財産とみなされるが、これに対して相続税を課税した上、更に 個々の年金に所得税を課税することは、実質的・経済的には同一の資産に対し て二重に課税するものであって、所得税法9条1項15号の趣旨により許され ず(原判決8、9ページ)、本件年金を雑所得と認定して被控訴人の所得に加 算した本件更正処分は違法である(原判決13ページ)と判示して、被控訴人 の請求を認容した。 この事は事実であり認める。然しながら、原審が被控訴人の請求を認容した のはこの根拠だけではない。 2 控訴理由の要旨について この項について控訴人は後記第2ないし後記第5において詳述しているので、そ れぞれの項において反論する。 第2 所得税法9条1項15号の解釈適用の誤りについて 1 原判決の判示について (1)について 事実であり異論は無い。

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5号の趣旨により許されない」(原判1決9ページ)と判示した。 (2) このように、原判決は、本件年金は、相続税法3条1項所定のみなし相続財 産そのものではないが、これと実質的・経済的には同一の資産であるとし、そ の所得に所得税を課税することは、所得税法9条1項15号の趣旨により許さ れないと判断している。 この点、所得税法9条1項15号は、「相続、遺贈又は個人からの贈与によ り取得するもの〔相続税法(昭和25年法律第73号)の規定により相続、遺 贈又は個人からの贈与により取得したものとみなされるものを含む。〕」につ いては、所得税を課さない旨規定している。そして、相続税法3条1項は、同 項各号に掲げる場合において、当該各号に掲げる者が、当該各号に掲げる財産 を相続又は遺贈により取得したものとみなす旨規定しているから、所得税法9 条1項15号の括弧書きにおいて規定された「相続(中略)により取得したも のとみなされるもの」とは、相続税法3条1項の上記規定により相続により取 得したとみなされる財産(みなし相続財産)を指していることが明らかである 。 そして、本件年金は、相続税法3条1項1号所定のみなし相続財産(本件年 金受給権)とは法的に異なるものであるから(原判決10ページ)、上記各規 定の文理解釈によれば、所得税法9条1項15号所定の非課税所得に該当しな いことは明白である。そうすると、上記(1)のように、原判決が、法的には みなし相続財産とは異なるが、実質的、経済的にみれば同一のものと評価され る財産について所得税を課税することが許されない旨判示しているのは、同号 の規定の適用範囲をその文理を明らかに逸脱ないし拡大して解釈するもの(拡 張解釈又は類推解釈)というほかない。 2 原判決は租税法規の解釈上許されない拡張・類推解釈に陥っていること (1) しかしながら、通説が説くとおり、租税法は侵害規範であり、法的安定性の 要請が強く働くから、その解釈は原則として文理解釈によるべきであり、みだ りに拡張解釈や類推解釈を行うことは許されないというべきである〔金子宏・ 租税法(第11版)(乙第26号証)119ページ〕。 とりわけ、所得税法9条1項のようないわゆる非課税規定については、それ が積極的な課税要件規定に対する例外を定めるものとして位置づけられる以上 、その文理に従って厳格に解釈されるべきことは当然である。 (2) 上記の理は、最高裁判例等においても、繰り返し説示されている。 ア すなわち、譲渡担保による不動産の取得に対し、信託財産の移転の場合に おける不動産の取得を非課税とする昭和36年法律第74号による改正前の 地方税法73条の7第3号を類推適用することができるかが争われた事案に おいて、最高裁判所昭和48年11月16日第二小法廷判決(民集27巻1 (2)について 控訴人の原審における主張の根幹は ア 相続税法3条1項所定のみなし相続財産は年金受給権の基本権であり、相続 税が課税され、所得税は所得税法9条1項15号の規定により非課税となる。 イ 本件年金は支分権により給付された現金であり、年金受給権の基本権とは異 なった財産であり、所得税を課すのは当然である。 又、原審の判示を受けて ウ 原審は、控訴人の主張の通り、年金受給権の基本権と支分権により生み出さ れた現金は異なると認めた。然しながら本件年金は、相続税法3条1項所定の みなし相続財産そのものではないが、これと実質的・経済的には同一の資産で あるとし、その所得に所得税を課税することは、所得税法9条1項15号の趣 旨により許されないと判断している。 エ 故に、厳密な文理解釈から判決は違法である。 と主張する。(以下、アからエまでを「控訴人の主張の根拠」という。) 「控訴人の主張の根拠」は誤りであり、最重要な争点であり準備書面(二)に より反論する。 又、以後控訴人は「控訴人の主張の根拠」を前提として種々の反論を試みて いるのであるが、そのような主張に対しては、前提が誤りであるので一々それ ぞれの項で反論することなく、準備書面(二)により反論する。 2 原判決は租税法規の解釈上許されない拡張・類推解釈に陥っていることについて (1)について 異論は無い。 然しながら、本件年金が所得税法9条 1 項15号に該当しないとの根拠にはなり えない。 (2) 上記の理は、最高裁判例等においても、繰り返し説示されている。について ア について 異論は無い。 然しながら、本件年金が所得税法9条 1 項15号に該当しないとの根拠には なりえない。

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0号1333ページ)は、「地方税法73条の7第3号は信託財産を移す場 合における不動産の取得についてだけ非課税とすべき旨を定めたものであり 、租税法の規定はみだりに拡張適用すべきものではないから、譲渡担保によ る不動産の取得についてはこれを類推適用すべきものではない。」(下線引 用者)と判示して、その類推適用を肯定した原判決を破棄している。上記最 高裁判決の担当調査官は、「地方税法73条の7を例外的な非課税規定とみ る立場に立てば、例外規定は厳格に解釈すべきであるという法解釈の原則論 からいっても、また、租税法規については租税法律主義の見地から、納税者 の不利益に拡大解釈することはもちろん、納税者の有利に縮小解釈をするこ とも許されないと解されるので、非課税規定である73条の7第3号を譲渡 担保による所有権の取得に類推適用することは許されないと解すべきであろ う。」(越山安久・最高裁判所判例解説民事篇昭和48年度272、273 ページ、下線引用者)として、同判決の上記判示を「租税法の常識的な解釈 態度を示し」たものと解説している。 イ また、仙台高等裁判所昭和50年1月22日判決(訟務月報21巻4号8 37ページ)は、「租税法規における非課税要件規定は、課税要件規定を原 則的規定とすると、これに対する例外的規定としての地位にあるものと理解 され、実質的にも非課税要件規定は、それが課税要件規定とは異なる何らか の財政、経済政策的配慮から定立されるものであるが故に、課税要件規定が 実現維持しようとする租税負担の公平等の理念に対して何らかの意味におけ るいわゆる阻害的な影響を及ぼすものであることからして、租税法規の解釈 適用における前記の狭義性、厳格性の要請は、非課税要件規定の解釈適用に おいて一層強調されてしかるべき」である旨判示しており、その上告審であ る最高裁判所昭和53年7月18日第三小法廷判決(訟務月報24巻12号 2696ページ)も、「非課税規定は厳格に解釈すべきであるとした原審の 判断は、正当として是認することができる〔最高裁昭和43年(行ツ)第9 0号同48年11月16日第二小法廷判決・民集27巻10号1333ペー ジ参照〕。」と判示している。 ウ さらに、最高裁判所平成2年7月17日第三小法廷判決(判例時報135 7号46ページ)も、「課税の公平性、明確性の見地から非課税所得を制限 的に列挙した法(引用者注:所得税法)9条には厳格な解釈が要求される」 と判示する名古屋高等裁判所平成2年1月29日判決〔税務訴訟資料175 号(乙第28号証)204ページ。第1審の名古屋地裁平成元年7月28日 判決・税務訴訟資料173号417ページ(乙第27号証)の当該説示を引 用した。〕の判断を、正当として是認している。 (3) そもそも、所得税法9条1項15号にいう「相続、遺贈又は個人からの贈与 により取得するもの」は、相続税又は贈与税の課税対象となる財産であって( イ について 異論は無い。 然しながら、本件年金が所得税法9条 1 項15号に該当しないとの根拠には なりえない。 ウ について 異論はない。 然しながら、本件年金が所得税法9条 1 項15号に該当しないとの根拠には なりえない。 (3) について 「控訴人の主張の根拠」に基づくもので理由が無い。

(9)

相続税法2条、2条の2参照)、その意義は文理上明確であるし、同号括弧書 きにいう「相続税法(昭和25年法律第73号)の規定により相続、遺贈又は 個人からの贈与により取得したものとみなされるもの」についても、それが相 続税法3条ないし9条所定のいわゆるみなし相続財産等を指すことは明らかで ある。そうすると、所得税法9条1項15号所定の非課税所得は、要するに、 相続税法の規定により相続税又は贈与税の課税対象とされる財産を取得するこ とによるものであることが容易に理解できるのであり、その範囲は、専ら文理 解釈によって確定することが可能である。 したがって、相続税法の規定により課税対象とされる財産の取得とは異なる 所得である限り、それが所得税法9条1項15号に掲げる非課税所得に当たる ことはあり得ないのであり、同号の規定を、その文理を離れて、みなし相続財 産と「実質的、経済的にみれば同一のものと評価される所得」についてまで拡 張ないし類推して解釈することは、到底許されないというべきである。 殊に、原判決が述べる「実質的、経済的にみれば同一のものと評価される所 得」という概念は極めて広汎な内容を含み得るものであり、このような不明確 な概念を基準として非課税規定の拡張ないし類推解釈を行うことは、租税法規 の解釈において要請される法的安定性及び課税の公平性の確保を明らかに阻害 するものである。 よって、原判決の前記1(1)の判示は、通説及び判例の示す「租税法の常 識的な解釈態度」を逸脱し、所得税法9条1項15号の解釈を誤ったものとい うほかない。 3 本件年金に係る所得は所得税法9条1項15号所定の非課税所得に当たらないこと 原判決も正当に判示するとおり、「本件年金受給権は、(中略)相続税法3条1項 1号に規定する「保険金」に当たると解するのが相当であ」り(原判決8ページ)、 また、「本件年金は、本件年金受給権に基づいて保険事故が発生した日から10年毎 年の応当日に発生する支分権に基づいて原告が保険会社から受け取った最初の現金で ある。」(原判決9ページ)から、「支分権という、本件年金受給権(基本権)と法 的には異なる権利に基づいて取得した現金である」(原判決11ページ)。このよう に、本件年金は、相続税法3条1項1号(保険金)所定のみなし相続財産に該当する 本件年金受給権(基本権)とは法的に異なる権利(支分権)に基づいて給付された金 銭であるから、同号所定のみなし相続財産には該当しない。 また、本件年金が相続、遺贈又は個人からの贈与により取得した財産そのものでは なく、その他のみなし相続財産等に該当しないことも明らかである。 したがって、本件年金に係る所得は、所得税法9条1項15号に掲げる非課税所得 に該当せず、所得税が課税される(以上につき、原審における被告第1準備書面第3 ・6ページ以下、同被告第3準備書面第6・9ページ以下、同被告第5準備書面第1 ・2ページ以下参照)。 準備書面(ニ)において反論する。 3 本件年金に係る所得は所得税法9条1項15号所定の非課税所得に当たらないこと について 「控訴人の主張の根拠」に基づくもので理由が無い。 準備書面(ニ)において反論する。

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(P10) 後記第3 第3 本件年金に係る所得に所得税を課すことは所得税法9条1項15号の趣旨に反しな いこと 1 原判決の判示 (1) 原判決は、「相続税法による年金受給権の評価は、将来にわたって受け取る 各年金の当該取得時における経済的な利益を現価(正確にはその近似値)に引 き直したものであるから、これに対して相続税を課税した上、更に個々の年金 に所得税を課税することは、実質的・経済的には同一の資産に関して二重に課 税するものであることは明らかであって、前記所得税法9条1項15号の趣旨 により許されない」(原判決9ページ)と判示する。 (2) しかしながら、前記第2で述べたとおり、所得税法9条1項15号の文理解 釈によれば、本件年金に係る所得は、同号所定の非課税所得には該当しないか ら、これに所得税が課税されることは当然である。 また、以下に述べるとおり、所得税法9条1項15号は、みなし相続財産と 「実質的・経済的には同一の資産に対して二重に課税する」ことを禁止する趣 旨に出た規定ではない上、本件年金に係る所得に対し所得税を課税することが 、相続税と所得税の二重課税に当たらないことは明らかであるから、上記の結 論は、何ら同号の趣旨に抵触するものではない。 2 所得税法9条1項15号の趣旨 (1) 所得税法9条1項15号の趣旨は、相続税法の規定により相続税又は贈与税 の課税対象となる財産の取得に対し、相続税又は贈与税と所得税の二重課税が 生じることを排除するため、当該財産の取得に係る所得には所得税を課さない ようにするという点にあるものと解される〔武田昌輔監修・DHCコンメンタ ール所得税法(乙第11号証の1)469ページ参照〕。 しかしながら、次のとおり、所得税法9条1項15号は、原判決が判示する ように、その明文で規定する範囲を超えて、「実質的・経済的」な二重課税な るものを排除することを目的として、相続税又は贈与税の課税対象となる財産 とは法的に異なる財産の取得に対しても所得税を課すことを禁止する趣旨に出 た規定ではない。 (2) そもそも、二重課税という概念については、「同一の課税物件(課税の対象 )に対して2度以上重複して課税することをいう。例えば、日本の会社のアメ リカ支店の所得に対して、アメリカも日本も所得税を課するが、これは国際的 二重課税の例であり、個人・法人の所得に対し、国は所得税・法人税を課し、 地方公共団体は住民税を課すのは、国内における二重課税の例である。法人の 所得に対して法人税を課し、法人からの配当に対して所得税を課すのが二重課 税かどうかについては争いがある。」〔金子宏ほか編集代表・法律学小辞典[ 第3 本件年金に係る所得に所得税を課すことは所得税法9条1項15号の趣旨に反し ないことについて 1 原判決の判示について (1)について 異論は無い。 (2)について 「控訴人の主張の根拠」に基づくもので理由が無い。 準備書面(ニ)において反論する。 2 所得税法9条1項15号の趣旨について (1)について 「控訴人の主張の根拠」に基づくもので理由が無い。 準備書面(ニ)において反論する。 (2)について 異論は無い。 然しながら、本件年金が所得税法9条 1 項15号に該当しないとの根拠にはなりえ ない。

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第4版](乙第29号証)951ページ〕とされている。 この説明からも明らかなように、二重課税とは、飽くまでも「同一の課税物 件」に対する課税が重複することを意味しているのであって、異なる課税物件 に対してそれぞれ別個に課税が行われるような場合を二重課税ということはで きない。 (3) また、相続税又は贈与税が、人の死亡又は贈与によって財産が移転する機会 にその財産に対して課される租税であるのに対し、所得税は、個人の所得に対 する租税であり〔金子・前掲租税法(乙第26号証)186、464ページ〕 、両者は、別個の体系に属する税目である〔税制調査会・昭和38年12月6 日付け所得税法及び法人税法の整備に関する答申(乙第30号証)61ページ 〕。 このように異なる税目の間において、具体的に何をもって二重課税に当たる とするかについては、上記(2)のとおり、そのこと自体が理論上争われてい る例もあるのであって、必ずしも容易に判断できる問題ではない。 にもかかわらず、所得税法が、「実質的・経済的」な観点から二重課税と評 価できるか否かを個別具体的に判断するなどという法的安定性を害しかねない 考え方を採っているものとは到底解し難いというべきである。 (4) さらに、例えば、実際に相続税が課税された財産につき、その取得自体によ る所得に対して更に所得税を課税することは、確かに、相続税と所得税の二重 課税に当たるといえる。 ところが、現実には、相続の発生により、相続税の課税対象となる財産の取 得があった場合であっても、相続税又は贈与税の課税価格(課税標準)及び税 額の計算においては、基礎控除(相続税法15条。課税価格の計算上、500 0万円と、1000万円に当該被相続人の相続人の数を乗じて得た金額との合 計額が控除される。)や、各種の租税特別措置(租税特別措置法69条の2以 下)などの制度が存在するため、結果的に納付すべき税額が生じない事案がむ しろ圧倒的に多いのである〔統計によれば、平成17年における我が国の全死 亡者数に対する相続税の課税件数の占める割合は、わずか4.2パーセントで ある(国税庁ホームページ抜粋「相続税の申告事績(平成17年分)及び調査 事績(平成17事務年度分)」(乙第31号証)参照。〕。 そうすると、所得税法9条1項15号が適用される多くの場面については、 実際上は当該相続人に相続税又は贈与税が課税されていないと考えられるので あり、そのような「実質的・経済的」な観点からは、相続税又は贈与税と所得 税の二重課税は一切生じ得ないことになる。 しかし、所得税法9条1項15号は、相続税又は贈与税の課税対象となる財 産の取得に対しては、「実質的・経済的」に二重課税に当たるか否かを問うこ となく、一律に所得税を課税しないこととしているのである。このことからす (3) について 相続税又は贈与税と所得税は別個の体系に属する税目であることに異論は無 い。然しながら、だからといって所得税法第9条第1項第15号に違反して二重 課税を許すという事にはならない。 (4)について 本件年金に関する課税は実際に相続税が課税された財産につき、その取得自体 による所得に対して更に所得税を課税しているのである。 現実の相続税課税において、平成17年における我が国の全死亡者数に対する 相続税の課税件数の占める割合は、わずか4.2パーセントであるとの事実は何 ら本件年金が所得税法第9条第1項第15号の非課税所得に該当するのか否かの 根拠となりえない。 控訴人は「所得税法9条1項15号が適用される多くの場面については、実際 上は当該相続人に相続税又は贈与税が課税されていないと考えられるのであり、 そのような「実質的・経済的」な観点からは、相続税又は贈与税と所得税の二重 課税は一切生じ得ないことになる。」と主張しているが、被控訴人は本件年金が実 質二重課税であるか否かを争っているのではなく、本件年金が所得税法9条1項 15号の非課税所得に該当するか否かを争っている。 この事は前に述べたように控訴人も自認している。(控訴理由書2ページ)

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れば、同号が、相続税又は贈与税と所得税の「実質的・経済的」な二重課税の 排除を目的とする規定でないことは明らかである。 (5) その上、上記(2)のとおり、我が国では、個人及び法人の所得に対して、 国税として所得税ないし法人税が、地方税として住民税が二重に課税されてい ることからも明らかなように、二重課税が存在するからといって、それが当然 に違法とされるような法理が存在するわけではない。いかなる場合に、どの範 囲で、どのような方法・手続によって二重課税を排除するのかは、国家財政、 社会経済、国民所得、国民生活等の実態についての正確な資料を基礎とする立 法府の政策的、技術的な判断にゆだねられているのである(最高裁昭和60年 3月27日大法廷判決・民集39巻2号247ページ参照)。 所得税法9条1項15号も、そのような政策的、技術的判断の下に、「相続 、遺贈又は個人からの贈与により取得するもの〔相続税法(昭和25年法律第 73号)の規定により相続、遺贈又は個人からの贈与により取得したものとみ なされるものを含む。〕」を非課税所得の1つとして掲げているのであり、し かも、その範囲は、前記第2の2(3)のとおり、専ら文理解釈によって確定 することが可能なのである。 そうである以上、所得税法9条1項15号の規定については、その文理を離 れて、同号所定の所得と「実質的・経済的」に同一の所得についてまで所得税 を課すことまでを禁止する趣旨の規定であると解することはできない。 (6) なお、例えば、居住者が財産を相続により取得した直後に譲渡した場合には 、当該財産が相続税の課税対象となり、その価額(時価)が当該相続人の相続 税の課税価格に算入される一方(相続税法2条、2条の2、11条以下、21 条以下)、当該財産の譲渡に係る一定の譲渡益、すなわち、被相続人による取 得時以降の保有期間中の増加益については、当該相続人に対し、譲渡所得とし て所得税が課税されることになる(所得税法33条、60条)。 ところが、仮に、原判決が説示するように、「実質的・経済的」には同一の 財産の取得に対して相続税又は贈与税と所得税を二重に課税することが所得税 法9条1項15号の趣旨によって許されないというのであれば、上記の事例の 場合、当該増加益は、当該財産の価額(時価)に含まれているのであるから、 その限りにおいて、「実質的・経済的」には同一の財産(増加益部分)に対し て相続税と所得税を二重に課税していることになり、同号の規定により非課税 所得となってしまうはずである。 しかし、所得税法60条1項1号は、居住者が相続等により取得した財産を 譲渡した場合における譲渡所得の金額の計算について、その者が引き続き当該 資産を所有していたものとみなす旨を定めている。これは、本来、相続等があ れば、当該資産についてその時における価額に相当する金額により譲渡があっ たものとみなして譲渡所得課税がされるべきところ(同法59条1項参照)、 (5)について 第1段落については異論は無い。 第2段落についても異論は無い。 第3段落については 「控訴人の主張の根拠」に基づくもので理由が無い。 準備書面(ニ)において反論する。 (6)について 控訴人の主張「居住者が財産を相続により取得した直後に譲渡した場合には、 当該財産が相続税の課税対象となり、その価額(時価)が当該相続人の相続税の 課税価格に算入される一方(相続税法2条、2条の2、11条以下、21条以下)、 当該財産の譲渡に係る一定の譲渡益、すなわち、被相続人による取得時以降の保 有期間中の増加益については、当該相続人に対し、譲渡所得として所得税が課税 されることになる(所得税法33条、60条)。」について ア 「居住者が財産を相続により取得した直後に譲渡した場合にはーーーー」の 「財産」の表現は正確を欠いている。 第60条(贈与等により取得した資産の取得費等) 居住者が次に掲げる事由により取得した前条第1項に規定する資産を譲渡し た場合における事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所 得の金額の計算については、その者が引き続きこれを所有していたものとみ なす。 ◆ 1 贈与、相続(限定承認に係るものを除く。)又は遺贈(包括遺贈のう ち限定承認に係るものを除く。) ◆2 前条第2項の規定に該当する譲渡 第59条(贈与等の場合の譲渡所得等の特例)

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同法60条1項1号所定の相続等にあっては、その時点では資産の増加益が具 体的に顕在化しないため、その時点における譲渡所得課税について納税者の納 得を得難いことから、これを留保し、その後相続人等が資産を譲渡することに よってその増加益が具体的に顕在化した時点において、これを清算して課税す ることとしたものである(最高裁平成17年2月1日第三小法廷判決・判例時 報1893号17ページ参照)。 このように、正に上記事例のような場合に当該増加益について相続人に対し 譲渡所得課税を行うことを予定している所得税法60条の規定が存在する以上 、同法が、原判決のような考え方を採っていないことは明らかである〔税制調 査会・昭和38年12月6日付け所得税法及び法人税法の整備に関する答申( 乙第30号証)59、61ページ参照〕。 結局、上記事例の場合は、相続税の課税対象そのものである相続による財産 の取得のみが所得税法9条1項15号所定の非課税所得に当たるのである。 (7) 以上によれば、所得税法9条1項15号は、飽くまでも、相続税又は贈与税 の課税対象となる財産の取得自体について所得税を課さない趣旨の規定にとど まるというべきであるから、その明文で規定する範囲を超えて、原判決が判示 するように、「実質的・経済的」な二重課税なるものを排除することを目的と して、相続税又は贈与税の課税対象となる財産の取得とは法的に異なる財産の 取得に対して所得税を課すことを禁止する趣旨の規定ではないというべきであ る。 3 本件年金に係る所得に対し所得税を課税することは相続税と所得税の二重課税に当 たらないこと (1) 原判決は、①相続税法24条1項1号による本件年金受給権の評価が、将来 にわたって受け取る各年金の当該取得時における経済的な利益を現価(正確に はその近似値)に引き直したものであること(原判決8、9ページ)、②本件 年金に係る支分権は、利息のような元本の果実、あるいは資産処分による資本 利得ないし投資に対する値上がり益等のように、その利益の受領によって元本 や資産ないし投資等の基本的な権利・資産自体が直接の影響を受けることがな いものとは異なり、これが行使されることによって基本的な権利である本件年 金受給権が徐々に消滅していく関係にあること(原判決9ページ)を指摘し、 次に掲げる事由により居住者の有する山林(事業所得の基因となるものを 除く。)又は譲渡所得の基因となる資産の移転があつた場合には、その者の 山林所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額の計算については、その 事由が生じた時に、その時における価額に相当する金額により、これらの資 産の譲渡があつたものとみなす。 と規定している。 故に単に「財産」ではなく、「居住者の有する山林(事業所得の基因となる ものを除く。)又は譲渡所得の基因となる資産」が正しい。 イ 確かに現行税制はこのような財産を相続した時に相続税を課し、更にその財 産を譲渡した時に、値上がり益に所得税を課すことになっている。 これは、このような財産は相続された後相続人が譲渡することなく使用収益 し、次の世代への相続財産となる可能性が大きいことを考慮し、譲渡があった 場合は政策的に敢えて二重課税の可能性を法定しているものと推定される。 ウ 所得税法第60条は、山林又は譲渡所得の基因となる資産の譲渡に係わる規 定である。本件年金は所得税法60条に定める資産でもなく、又本件年金は保 険契約により保険会社から保険金を受け取るに過ぎなく、譲渡したものでもな い。よって所得税法60条との比較で論じることは筋違いと言わざるを得ない。 むしろ本件年金につき所得税法60条のような特段の定めが無いことは、本 件年金が相続税法第3条第1項のみなし相続財産に該当すれば、当然に所得税 法第9条第1項第15号に該当し非課税となることの証である。 (7)について 「控訴人の主張の根拠」に基づくもので理由が無い。 準備書面(ニ)において反論する。 3 本件年金に係る所得に対し所得税を課税することは相続税と所得税の二重課税に当 たらないことについて (1)について 被控訴人の主張も判示の通りである。

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年金受給権に対して相続税を課税した上、更に個々の年金に所得税を課税する ことは、実質的・経済的には同一の資産に対して二重に課税するものであって 、所得税法9条1項15号の趣旨により許されない旨判示する(原判決9ペー ジ)。 (2) しかしながら、本件年金に係る所得に対する所得税の課税が所得税法9条1 項15号の趣旨に反しないことは既に明らかにしたとおりであり、原判決は、 同号の解釈適用を誤った違法がある。 しかも、本件において、被控訴人は、平成15年8月27日、処分行政庁に 対し、雄治を被相続人とする相続税の申告書を提出しているところ、同申告書 においては、相続財産として本件年金受給権が記載され、その価額は、相続税 法24条の規定による評価額である1380万円とされていたが、保険金の非 課税限度額(相続税法12条1項5号)、遺産に係る基礎控除額(同法15号 )等を控除した結果、納付すべき税額がないこととなっている(乙第32号証 )。 このように、本件では、本件年金受給権に対し、相続税が課税された事実は 存在しないから、「実質的・経済的」な観点から二重課税の有無を検討したと しても、本件年金に係る所得に所得税を課税することが相続税と所得税の二重 課税に当たらないことは明白である。原判決の上記判示は、本件年金受給権に 対して相続税が課税されていることを前提とする点において既に誤っており、 明らかに失当である。 (3) また、この点をおくとしても、例えば、相続により取得した財産が果樹であ ったような場合には、当該財産の価額を評価するに当たり、基本的には、いわ ゆる収益還元方式の考え方により、当該財産の使用によって将来にわたって受 け取ることができる収益(収穫した果実の売却による収入)を、現価ないしそ の近似値に引き直す方法を採るのが合理的であると解される〔財産評価基本通 達98以下、庄司範秋編・平成18年版財産評価基本通達逐条解説(乙第33 号証)396ページ以下参照〕。これは、原判決が上記①で指摘するような本 件年金受給権の価額の評価方法と同じ考え方に基づくものである。 さらに、果樹には一定の寿命があり、毎年、果樹から果実を収穫すれば、そ の分だけ、当該果樹から将来得られる収穫量の総計も減少すること、そのため 、所得税法及び法人税法上も、果樹は減価償却資産とされていること(所得税 法2条1項19号、所得税法施行令6条9号ロ、法人税法2条23号、法人税 法施行令13条9号ロ)に照らすと、当該果樹から得られる収益は、時の経過 による当該財産の価値の減少と対応する関係にあるということができる。この ことは、原判決が上記②で指摘するような本件年金受給権と本件年金の関係、 すなわち権利の行使とそれに伴う価値の逓減という関係と、基本的には同様で ある。 (2)について 確かに本件の相続税の申告において納付すべき税額がないこととなっているの は事実である。然しながら本件年金が相続税の課税所得の計算上、課税対象の財 産として含まれているのも事実である。 結果として「納付すべき税額がないこと」が、控訴人も求める法令解釈で厳密 な文理解釈上に影響を及ぼすことにはならない。 争点は「二重課税」ではなく、本件年金が非課税か否かである。 (3)について 控訴人は果樹と果実の関係で種々述べているが、本件年金受給権と支分権に基 いて給付を受ける現金とは果樹と果実の関係に無い。よって無関係な議論である。 強いて言えば、本件年金は、10年間に亘り毎年1本ずつ成木となり、且つ果実 を生まない果樹であり、10年に亘り成木となる果樹を1本づつ伐採し、果樹の 価額を毎年現金化したのと同様に過ぎない。

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そして、果樹が相続税の課税対象となった場合であっても、その後、当該果 樹から得られる収益に対し、所得税が課税されることについては異論がない。 すなわち、相続税の課税に際し、時の経過によって価値の減少する資産の価額 を収益還元方式によって評価したからといって、その後に当該資産から得られ る収益が所得税法9条1項15号所定の非課税所得に当たるなどとは考えられ ていないのであるから、原判決の上記①及び②の指摘は、本件年金に係る所得 を所得税の課税対象と解することの妨げとなるものではない。 (4) よって、原判決の上記判示はいずれにしても失当であり、本件年金に係る所 得に対し所得税を課税することが、相続税と所得税の二重課税に当たらず、所 得税法9条1項15号の趣旨に反しないことは明らかである。 (P17) 後記第4 第4 所得税法上、生命保険契約に基づく死亡保険金として支払われる年金に対する所得 税の課税が予定されていること 1 所得税法の他の規定において、生命保険契約に基づく死亡保険金として支払われる 年金に対する所得税の課税が予定されていること (1) 所得税法207条について ア 原審における被告第5準備書面第2の2(2)(3ページ)で述べたとお り、本件年金のように、生命保険契約に基づく死亡保険金として支払われる 年金が所得税法9条1項15号所定の非課税所得に該当せず、所得税が課税 されることについては、同法207条が、その支払をする者に対し、所得税 の源泉徴収義務を課していることからも裏付けられる。 この点について、原判決は、「被保険者ないし年金受取人の死亡という保 険事故ないしその事実を支給の要件としない年金の支払に関する規定と解す ることができる。」(原判決12ページ)と判示して、控訴人の上記主張を 排斥している。 しかしながら、原判決の上記判示は、そもそも、そのような解釈をすべき 理由が明らかでない上、次のとおり、所得税法207条等の規定を読み誤っ たものというほかなく、全く失当である。 イ すなわち、所得税法207条は、居住者に対し国内において同法76条3 項1号から4号までに掲げる契約等に基づく年金の支払をする者は、その支 払の際、その年金について所得税を源泉徴収しなければならない旨を規定し ている。 そして、所得税法76条3項1号は、生命保険会社等の締結した生命保険 契約のうち「生存又は死亡に基因して一定額の保険金が支払われるもの」( 下線引用者)で、当該契約に基づく保険金、年金等の受取人のすべてをその (4)について よって、控訴人の主張はいずれも失当であり、本件年金に係る所得に対し所 得税を課税することは、相続税と所得税の二重課税を生ずる可能性のある解釈 に当たり、所得税法9条1項15号の解釈を誤っていることは明らかである。 第4 所得税法上、生命保険契約に基づく死亡保険金として支払われる年金に対する所 得税の課税が予定されていることについて 1 所得税法の他の規定において、生命保険契約に基づく死亡保険金として支払われ る年金に対する所得税の課税が予定されていることについて (1) 所得税法207条について 源泉徴収制度は徴税技術の面から定められた規定であり、その対象となる経済 的事実が所得税の課税対象であるか否かは別の条文で規定されている。源泉徴収 義務が源泉徴収義務者に課される課税所得であるか、或いは源泉徴収義務者に課 されない非課税所得であるかは別の条文の規定によるものである。本件年金につ いては所得税法35条の雑所得に該当するか否かである。然るにこの所得税法2 07条を根拠に本件年金が課税所得であるとの主張は失当である。 所得税法207条が所得税法第9条第1項第15号の規定を制限するとの解釈 は全く法理論をわきまえない主張である。 現に控訴人は、「総額主義」の項において、仮に本件年金が非課税所得に該当 すれば保険会社の源泉徴収義務は無いと主張している。この事は、所得税法20 7条が本件年金が課税・非課税の判断根拠となり得ない事を自認しているのであ る。又、準備書面(二)においても反論する。

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保険料等の払込みをする者又はその配偶者その他の親族とするものを掲げて いる。 したがって、上記各規定によれば、居住者に対し所定の生命保険契約に基 づく死亡保険金として年金の支払をする者が、その支払の際、その年金につ いて所得税を源泉徴収しなければならないことは明らかである。 また、そのため、各生命保険会社は、顧客に対し、上記のような年金の支 払をする際には、所得税の源泉徴収を行っており、現に、本件年金について も、第一生命が、その支払に際し、本件源泉徴収税額を源泉徴収しているの である(乙第3号証)。 原判決の上記判示は、かかる所得税法の規定及び源泉徴収実務を無視する ものであって、到底受け入れられるものではなく、明らかに失当である。 (2) 所得税法9条1項3号ロについて ア また、本件年金のように、生命保険契約に基づく死亡保険金として支払わ れる年金が所得税法9条1項15号所定の非課税所得に該当しないことにつ いては、同項3号ロが、「遺族の受ける恩給及び年金(死亡した者の勤務に 基づいて支給されたものに限る。)」につき、同項15号とは別に非課税規 定を設けていることからも裏付けられる。 イ すなわち、死亡者の遺族が受ける年金は、①国民年金法37条等に基づく 遺族基礎年金、厚生年金保険法58条等に基づく遺族厚生年金などのいわゆ る遺族年金(公的年金)と、②適格退職年金(平成13年政375号改正前 の法人税法施行令159条に基づく税制適格退職年金契約による。)、確定 給付企業年金(確定給付企業年金法に基づくもの)などのいわゆる企業年金 や、本件年金のように、生命保険契約に基づく死亡保険金として支払われる 年金など(私的年金)に分類される。 これらのうち、①公的年金については、各法律に公課禁止の規定(国民年 金法25条、厚生年金保険法41条2項)があり、非課税となっている。ま た、②私的年金のうち、企業年金に係る年金受給権については、相続税法3 条1項2号ないし6号によりみなし相続財産として相続税の課税対象とされ 、他方、遺族が毎年受領する年金は、所得税法9条1項3号ロにより、所得 税が非課税とされている(ただし、年金の種類により非課税所得に該当しな い場合もある。)。 ウ この点を確定給付企業年金法に基づき相続人に支給される年金の課税関係 を例にとって説明すると、以下のとおりとなる(なお、確定給付企業年金と は、被相続人の勤務に基づく企業年金として、雇用主である企業が掛金を負 担し、信託会社等がその運用を行うものである。)。 (ア) 確定給付企業年金法に基づき被相続人に支給される年金は、相続税 法3条1項2号の退職手当金等に含まれる(相続税法施行令1条の3 (2) 所得税法9条1項3号ロについて 控訴人は①本件年金に類似した年金について非課税規定がある。②然しながら 本件年金につき特段の非課税規定が無い。③故に本件年金は非課税に該当しない、 との主張のようである。 税法においては、他の根拠となる条文のみでは解釈が判然としない場合、創設 的な規定ではなく、種々の確認的規定が存在する。所得税法9条1項3号ロの規 定も正に確認的規定と思われる。このような確認的規定を用い反対解釈を為すこ とは、その根拠となる条文の解釈を誤りに導くものであり、それこそ控訴人が主 張する非課税規定は厳密に文理解釈との主張から遠く離れて、法の趣旨を曲解す る反対解釈であり不当である。 又、所得税法9条1項3号ロが創設的規定であったとしても、その反対解釈に より所得税法9条1項15号の厳密な文理解釈に影響を及ぼす解釈論は不当と言 わざるを得ない。

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第1号)。したがって、被相続人の死亡により相続人が上記の年金受 給権を取得した場合は、みなし相続財産として、相続税法24条によ り評価された価額が相続税の課税対象となる。 (イ) 他方、相続開始後に相続人が受給する年金は、所得税法9条1項3 号ロに掲げる「遺族の受ける恩給及び年金(死亡した者の勤務に基づ いて支給されたものに限る。)」に該当するから、所得税が課税され ない。この規定の趣旨は、遺族の受ける恩給及び年金(死亡した者の 勤務に基づいて支給されるもの)は、給与所得者の遺族に対する生活 保障的な性格を有していることから、所得税を課税しないという点に あるものとされている〔武田監修・前掲DHCコンメンタール所得税 法(乙第34号証)341ページ参照)。 エ しかるに、仮に、原判決が判示するように、本件年金のような生命保険契 約に基づく死亡保険金として支払われる年金が、みなし相続財産である年金 受給権と実質的・経済的に同一の財産と評価されるとの理由で、所得税法9 条1項15号により非課税所得とされるのであれば、企業年金制度に基づく 年金も、その年金受給権と実質的・経済的に同一のものということになって 、所得税法9条1項15号により、非課税所得とされることになるはずであ る。 しかしながら、そのように解した場合には、企業年金について、あえて所 得税法9条1項3号ロの規定を設ける必要はなかったということになる。そ れにもかかわらず、当該規定が設けられていることからすれば、所得税法が 、原判決のような考え方を採っていないことは明らかであり、本件年金のよ うに、生命保険契約に基づく死亡保険金として支払われる年金は、所得税法 9条1項15号所定の非課税所得に該当しないことが裏付けられる。 2 所得税法9条1項15号等の立法に際しても、生命保険契約に基づく死亡保険金と して支払われる年金は所得税の課税対象になると解されていたこと (1) 所得税法9条1項15号について さらに、所得税法9条1項15号の立法に際しても、本件年金のように、生 命保険契約に基づく死亡保険金として支払われる年金は、同号所定の非課税所 得に該当せず、所得税課税の対象になると考えられていた。 すなわち、現行の所得税法9条1項15号に相当する規定は、昭和22年の 旧所得税法全面改正において創立され、昭和25年の改正を経て、現行所得税 法(昭和40年法律第33号)に引き継がれたものである〔武田監修・前掲D HCコンメンタール所得税法(乙第11号証の1)469ページ参照〕。 そして、現行所得税法は、税制調査会の昭和38年12月6日付け「所得税 法及び法人税法の整備に関する答申」(乙第30号証)を踏まえて立法された 法律であるところ、同答申には、当時の税制について、「被相続人が掛金を負 2 所得税法9条1項15号等の立法に際しても、生命保険契約に基づく死亡保険金と して支払われる年金は所得税の課税対象になると解されていたことについて (1)所得税法9条1項15号について、及び(2)相続税法3条1項1号について 控訴人は所得税法第9条第1項第15号は厳密な文理解釈で在るべきだと主張す る。被控訴人も同じ意見である。 よって控訴人の主張は自己否定するものであり、検討に値しない。

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担した年金契約に基づく年金受給権は、相続財産として時価により評価し、相 続税の課税が行われ、さらに相続人がその年金受給権に基づき支払を受けると きは、その年金から被相続人が負担した掛金を控除した残額に対して所得税が 課税されることとなつているところから、二重課税の弊をまぬがれないとの意 見がある。これについては、一般に資産を相続した際相続税が課税され、さら に相続人がその資産を譲渡すれば被相続人の取得価額を基として所得税が課税 されることと同じ問題であつて、所得税と相続税とは別個の体系の税目である ことから、両者間の二重課税の問題は理論的にはないものと考える。」(乙第 30号証59、61ページ、下線引用者)と記載されている。 これによれば、上記答申の当時、既に、旧所得税法上、生命保険契約に基づ く死亡保険金として支払われる年金に対し所得税が課税されるという解釈が定 着しており、そのような解釈を前提として、現行の所得税法が定められたもの といえる(なお、税制の改正について議論する場であるという税制調査会の性 質上、上記の「二重課税の弊をまぬがれないとの意見」は、飽くまでも立法論 として述べられていることに留意されるべきである。)。 したがって、かかる年金が所得税法9条1項15号所定の非課税所得に該当 しないことは、一層明白である。 (2) 相続税法3条1項1号について また、相続税法におけるみなし相続財産の規定については、昭和46年度の 税制改正に際し、昭和46年法律第20号により大幅に改正され、規定が整備 されている〔武田昌輔監修・DHCコンメンタール相続税法(乙第20号証の 1)747ページ参照〕。 そして、当時の立法担当者は、被相続人の死亡により遺族等が年金受給権を 取得した場合には、「被相続人が負担した保険料に対応する受給権」について 、相続税法3条1項1号により、みなし相続財産(生命保険金)として相続税 が課税され、毎年の年金支給額は、雑所得として、実払保険料を支給年数で除 した金額を差し引いた残額に所得税が課税される旨解説している〔国税庁編・ 昭和46年改正税法のすべて(乙第21号証)122ページ〕。 このように、相続税法3条1項1号の立法に際しても、同号所定のみなし相 続財産である年金受給権に基づいて毎年支給される年金が所得税の課税対象と なることが予定されていたのであり、当該年金が所得税法9条1項15号所定 の非課税所得に該当しないことが裏付けられる。 3 小括 以上のとおり、本件年金のように、生命保険契約に基づいて死亡保険金として支払 われる年金に対して所得税が課税されることは明らかであって、原判決には、所得税 法9条1項15号の解釈適用を誤った違法がある。 3 小括について 以上のとおり、本件年金のように、生命保険契約に基づいて死亡保険金として支払 われる年金に対して所得税が課税されることは明らかな誤りである。

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