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(1)

アナリシス

石油上流企業従事者のための

IWPP 基礎知識

―上流から下流までの総合ガス開発 ・ 利用技術が利権獲得のカギに―

じめに

 日本にいるとその関連が見えてこないエネルギーと生活用水ではあるが、中東湾岸地域で両者は、 密接な関係を持っている。気象条件から自然淡水(雨水、河川・湖沼水、地下水など)に恵まれない湾 岸地域では、天然ガス資源を利用してガス火力発電、余熱を利用して海水淡水化を行う複合施設(IWPP) (写1)が、インフラ整備の主要な部分となっている。  筆者は既に湾岸協力会議(GCC)諸国の天然ガス供給不足の現状と域内ガス・パイプライン整備の必 要性について、いくつかの報告を行った*1。カタールを除くGCC諸国*2は、もともと開発・生産が比 較的容易な構造性ガス田に賦ふ存ぞんする天然ガス埋蔵量が 潤沢とは言えず、近年の高油価を背景とした経済発展 と人口増は、天然ガスをエネルギー源とする発電・海 水淡水化に頼るこれらの国々の生活基盤を脅かすまで になっている。本稿では、石油上流企業従事者を対象 に、IWPPについて技術的に解説し、GCC諸国の現況、 各国のIWPP事業の民営化を背景とした国際ユーティ リティ企業の参入などについて述べることにしたい。 また、上流から下流までの総合的な天然ガスの探鉱・ 開発利用が日系企業にとって新たなビジネスチャンス になり得るとともに、今後、湾岸地域の石油・天然ガス 資源開発においては、これらの総合的なガス開発・利用 計画が上流権益獲得の一助となり得る可能性もある。 (1)湾岸諸国の水の現況  かつて筆者は、クウェート市の北部ドーハのIWPPを 訪れたことがある。クウェート人の友人は「この『泉』か ら流れ出る川は、いくら日照りが続いても絶対に涸かれ ることはない」と自慢げに話していた。なるほど、無尽 蔵にある海水を「原料」とするのであるから、涸れるこ とはない。しかし、転換のエネルギーとして天然ガス が使われていることに、その問題が隠されている。

1.

IWPP-「涸れない泉」

*1:JOGMEC 石油・天然ガス資源情報ホームページリポート内「GCC:エネルギー危機に直面する湾岸諸国 ―ガス開発と域内ガス・パイプライン整 備が回避のカギに―」「カタール・UAE:ドルフィン・ガス・パイプラインが完成 ― GCCのガス利用は新たな段階へ―」。

*2:GCC:Gulf Cooperation Council(湾岸協力会議)は通称。正式にはCooperation Council for the Arab States of the Gulf。1981年5月、外交、軍事、 経済全般のあらゆる分野でのメンバー国間の調整を促進することを目的として、アラビア湾岸の6カ国(サウジアラビア、クウェート、バハレーン、 カタール、アラブ首長国連邦、オマーン)によって設立された地域協力機構。当初は、イランのアラビア湾全域に対する影響力をけん制する目的 もあった。しかしイラク戦争以降、対米関係等への意見の相違もあり、足並みの乱れも指摘されている。2010年を目指して域内の通貨統合を計 画している。 バハレーン Hidd の IWPP 写1 出所:2007 年 1 月筆者撮影

(2)

 図 1 に示すように、UNESCO によれば、GCC 諸国 の 1 人・年あたりの淡水供給量は 10 ~ 388m3で、日本 の 3,383m3の約 10 分の 1 以下である。世界 182 カ国・ 地域のうちで、オマーン(165位)、バハレーン(169位)、 サウジアラビア(173位)、カタール(176位)、UAE(178 位)、クウェート(180位)と、いずれも極めて低い位置 にある。 (2)海水淡水化とは?  急拡大する淡水需要を補うものとして、海水淡水化 装置があるが、GCC 諸国は、現在、生活用水の 8 0 % 程度を淡水化装置に頼っている。GCC 諸国の海水淡水 化設備容量は、現在世界の約 6 0 %を占めているが、今 後もその比率は高まると予想されている(図 2)。  海水淡水化とは、海水を処理して淡水を作り出すこ とをいう。現在実用化されている淡水化方式は、図 3 に示すように大きくは蒸発法と膜法に 2 分され、さら に細分されている。

 多段フラッシュ方式(Multi Stage Flash Distillation) が、GCC 諸国における海水淡水化方式の主流となって いる。これは何らかの手段で海水を熱し、水蒸気を発 生(フラッシュ)させ、冷却して淡水にする方式である。 淡水の回収効率を上げ、熱エネルギー効率を良くする ため、多数の減圧蒸留室を組み合わせていることから、 「多段」と呼ばれている(図 4、写 2)。この方式は、大 GCC 諸国と日本の需要予測と水資源 図1

出所:UNESCO : A Look at the World's Freshwater Resources より筆者作成

世界の淡水化設備容量

図2

淡水造水の各種方式

図3

(注)KSA(Kingdom of Saudi Arabia)サウジアラビア王国 出所: サウジアラビア SWCC Walid Saleh Basoudan 氏の講演資料

(Saudi Trade Mission 2005)より筆者作成

出所: 各種資料より筆者作成 205 141141 56 56 199199 114114 340340 225 37 37 72 72 255255 982982 598598 0 200 400 600 800 1,000 1,200 m /人 3 1人あたり農業用水需要 1人あたり生活・産業用水需要 237237 308308 54 54 258258 140140 340340 199199 6464 467467 341341 978978 573573 バハレーン クウェート オマーン カタール サウジアラビア UAE 日本 279279 302302 76 76 296296 137137 352352 215215 60 60 417417 349349 880880 638638 388388 94 181181 58 3,3833,383 コラムは左側から1990年、2000年、2010年(予測) 自然供給淡水資源量 10 118 KSA 24.50% KUWAIT 9.22% OTHERS 15.60% OMAN 1.45% BAHRAIN 2.10% SPAIN 6.93% USA 14.35% UAE 22.35% QATAR 3.50% 相変化あり 蒸発法 多段フラッシュ法 相変化なし 膜 法 淡水化方式 多重効用法 蒸気圧縮法 逆浸透法 電気透析法

(3)

量の淡水を作り出すことができ、新鋭のガス火力 発電所と組み合わせた場合、エネルギーロスが比 較的少なくてすむ。GCC諸国の場合、海水淡水化 装置は、多くの場合、発電設備に併設されており、 燃料は天然ガスが主体である。  もう一つの主要な方式として、海水に圧力をか けて、ろ過膜の一種である逆浸透膜を通し、海水 の塩分を濃縮し、淡水を得る逆浸透膜(RO膜、 Reverse Osmosis Membrane)方式がある。蒸発法 よりエネルギー効率に優れている反面、微細な 孔 こうげき 隙を持つ RO 膜が目詰まりしないよう海水を前処 理する必要があることなどから、常に海水油濁の 可能性がある GCC 諸国沿岸での採用には若干の難 点がある。この方式は、1 9 9 0 年代までは比較的小 規模のものが多かったが、最近は日量 1 万トンを超 える大型プラントも建設されている。図 5 に示し たとおり、RO 法は年々そのコストが低下してきて おり、二つの主要な方法を比較した場合、Suez 社 の算定によれば、図 6 に示したとおり、百万(MM) Btuあたりガス価格が1ドル前後までの場合はMSF 法が有利となる* 3  こうしたことを背景に、図 7 に示すようにアブ ダビ ADWEA* 4の関連発電事業は、単体発電所で の発電(能力)量は急激に減少し、IWPP がその主体 となっている。 *3:油価高騰に準じて資機材価格が高騰している。現状では、短期のコスト予測も困難な状況になっている。本リポートは、おおむね2007年時点で の算定を根拠としていることをあらかじめお断りしておく。

*4:Abu Dhabi Water and Electricity Authority(アブダビ水・電力庁)。

1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 3.00 2.00 1.00 Cost-US$/m 3 Seawater RO desalination Seawater RO desalination Seawater Distillation Seawater Distillation Brackish water desalination (RO,ED)Brackish water desalination (RO,ED)

年 Cost of treated water from conventional sources

Cost of treated water from conventional sources

バハレーン Hidd IWPP における MSF の例 写2 出所:2007 年 1 月筆者撮影 複合型発電淡水造水施設(IWPP)の概念 図4 各淡水化方式の造水コストの変遷 図5 (注) 本図の淡水造水部の減圧室は模式的に 3 段で描いているが、通常は十数 段の減圧室を組み合わせる。 出所: 各種資料より筆者作成 (注)RO:逆浸透膜法、ED:電気透析法

出所: Buros (1989), Revised by Fukuhara(2004)

G

ガス/石油 空気 熱回収水蒸気発生器(HRSGs) ガスタービン

G

蒸気タービン 発電部 淡水造水部 天然ガス 温度:110℃ 温められた 海水の 再循環 温度:90℃ 温度:65℃ 温度:40℃ 水蒸気 減圧空気 海水 温度:30℃ 鹹水 水蒸気と 塩水の飛沫 淡水化水 (かんすい)

(4)

2.

一般的なIWPPの仕組み

 前述したとおり、GCC諸国の IWPPにお ける発電部は、最も効率の良いコンバインド サイクル(CCGT)発電方式が一般的には使わ れている。この方式は、ガス・タービン(図8) を天然ガスを燃料として駆動させ、その回転 エネルギーで発電機を回して電力を得る*5 さらに、廃熱を回収して水蒸気を生成し、こ れによって蒸気タービンを駆動し、同様に発 電を行う(図9)。したがって、ガスや石油を 熱源として、水蒸気を発生させ、蒸気タービ ンを駆動して発電を行う一般的な火力発電所 より、熱効率は格段に優れたものとなってい る。日本の新鋭火力発電所のほとんどは 1 軸 方式を採用しているが、GCC諸国の IWPP のほとんどは、ガスタービンと蒸気タービン のそれぞれに発電機を備える2軸方式である (図 4、P.1 1 参照)。1 軸方式は、発電量を変 動させる場合は有利、2軸方式はGCC諸国の *5:発電用ガスタービンの原理は、旅客機の一般的な原動機であるターボファンジェットエンジンと基本的には同一のものである。 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 RO

Water cost vs Fuelprices (cents/m3

設備コスト 添加剤等コスト 人材更新費用 操業・メンテ人件費 電力料 燃料代 MSF $ 0.8/MM Btu MSF $ 2.0/MM Btu MSF $ 3.0/MM Btu MSF $ 4.0/MM Btu 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 Gross MW IWPP Non - IWPP 年 逆浸透膜法・蒸発法のコスト 図6 図7 アブダビの IWPP と造水設備を持たない発電設備の能力推移 発電用ガスタービンの構造 図8 出所: :Suez 社資料より筆者作成 出所: ADWEA 資料より筆者作成 出所: (財)電力中央研究所 森塚秀人氏作成図を引用 燃焼器内筒 尾筒 入り口案内翼 タービン第1段動翼 タービン第1段静翼 タービン第2段動翼 タービン第2段静翼 タービン 第3段静翼 タービン 第3段動翼 圧縮機動静翼 ガスタービン からの排ガス 空気 空気 空気圧縮機軸 タービン軸 燃料ノズル 軸受け 回転軸 軸受け 圧縮機ケーシング タービンケーシング

(5)

ように電力ベースロードを賄うために、定常運転をする 場合にはより高効率が期待できるため有利と言われる。  IWPPは、熱をさらに有効利用するために、蒸気ター ビンの排熱で海水温度を上昇させ、減圧室で気化させ、 この水蒸気を淡水の形で回収する。Suez社の算定によ れば、図 10 に示すように ① 独立型の CCGTと MSF の組み合わせの場合と、② CCGTの排熱を MSFに利用 した場合では、100GWhの電力と約1万トンの淡水を得 る場合には、6.5 %の燃料ガスの消費節約になるといわ れる。 脱硝 装 置 発電機 変圧器 排熱回収ボイラー (HRSB) 送電網へ 高圧蒸気 再熱蒸気 低圧蒸気 高圧蒸気 タービン ガスタービン 空気圧縮機 復水機 中圧蒸気 タービン 低圧蒸気 タービン 排気塔 開閉器 天然ガス 冷却水 空気 ガスコンバインドサイクル発電所の概念 図9 独立型造水装置と IWPP ほかとの エネルギー消費比較 図10 (注)赤点線部を拡大したものは図 8 に示した。 出所: 東京電力 HP、九州電力パンフレット等より筆者作成 出所:Suez 社資料より筆者作成 独立型:CCGT(湾岸地域の条件) 独立型多段フラッシュ(MSF) 2.22 Gwh gas 1.00 Gwh Electricity 1.22 GWh losses 10,249 m3 Water 合計 2.67GWh/日のガス使用 0.45 GWhgas 合計 2.5GWh/日のガス使用 (独立型に比べて 6.5% のエネルギー消費節約) 1.5 GWh losses 10,249 m3 Water 1.00 GWh Electricity 2目的型:CCGT と MSF の組み合わせ 合計 2.3GWh/日のガス使用 (独立型に比べて 12% のエネルギー消費節約) 2目的型:CCGT と逆浸透膜(RO)の組み合わせ 1.35 GWh losses 10,249 m3 Water 1.00 GWh Electricity 2.3 GWh gas 2.5 GWh gas

(6)

3.

GCC各国の発電・造水事業

 GCC諸国では、1980 年代まで電力事業や淡水化を含 めてすべての水事業は政府の直轄で、公営事業として行 われてきた。90 年代に入るとまず、オマーン、アブダ ビで IWPP事業の民営化がその他の GCC諸国に先行し て開始されてきた。 (1)サウジアラビア  サウジアラビアは世界最大の人工淡水生産国で、沿岸 の都市ばかりでなく内陸部居住地の多くも、その淡水需 要を海水淡水化水に依存している。  サウジアラビアにおける発電・造水事業者間の事業形 態を図11に示す。  サウジアラビア政府は水・電力事業の効率化と民間企 業の参入を促進する目的で、水・電力事業の民営化に乗 り出した。2000 年 2 月、政府と既存の地域電力会社 10 社(中・東・西・南の各1社と北部の6社)との間で会社統 合協定が調印され、2000 年 4 月にこれら電力会社が統 合され、新株式会社として政府50%出資の「サウジ電力

会社(Saudi Electric Company:SEC)」が設立された。  一方、淡水化事業の責任機関は「海水淡水化公団 (SWCC:Saline Water Conversion Corporation)」であ る。 ま た、2003 年 に は、「 水 ・電 力 会 社(Water and Electricity Company : WEC)」がSECとSWCCとの折半 出資によって設立された。同社の主要業務は、水・電力 の売買と、IWPP事業者との調整など、サウジアラビア 側の運営主体を担うことにある。これらの設立によって、 IWPPがBOO(建設・所有・操業)方式またはBOT(建設・ 操業・移転)方式などにより、事業参画する道が開けた。  SWCCは現在、ジェッダ、ヤンブー、アル・シュワ イバなどの紅海沿岸の12地区において23の海水淡水化 プラント、そしてアル・ホバル、ジュベール、カフジの アラビア湾岸3地区において6プラント、合計29のプラ ントを操業している。  WECによってアル・シュワイバで 232MIGPD* 6(約 105万トン/日)700MWの大規模なIWPP(Shoaiba 3) 計画が進められている。ジュベールでも、出力1,100MW *6:本リポートでの使用単位は、IWPP関連の記事によく使われるもので、発電能力は「MW」、造水能力は「MIGPD」を使用した。MW:メガ・ワッ ト1,000MW=100万kW=1GW。なお、GWについては、慣用的に1,000倍してMWと記することとした。MIGPD:Million Imperial Gallon per Day(百万英ガロン/日)のこと。1英ガロン≒4.54リットルであるので、1MIGPDは約4.5万トン/日の生産量に相当する。 サウジアラビアの電力・造水事業の契約形態 図11 出所:SWCC 資料 Government MOF PIF 32% SEC8% Developer60% SWCC Project Company Credit Support SWCC SEC LLA

EPC Contract O&M Contract EPC

Contractors ContractO&M

PWPA Fuel (ECA)

OSA : On-sale Agreement

ECA : Energy Conversion Agreement FSA OSA OSA Water & Electricity

L.L.C. Shareholders Agreement

(7)

アブダビ TAQA の IWPP 事業会社への出資形態

図13 出所:TAQA 資料より筆者作成

Government of Abu Dhabi

Abu Dhabi Water & Electricity Authority

Public shareholders

24.1% 51%

100%

100%

Fund for Support of Farm Owners in the Emirate of Abu Dhabi

24.9% 100% 54% 54% 74% 54% 1 0 0 % 100% 100% 100% 100% 100% 100% 54% 54% 54% Emirates SembCorp Water and Power Company (ESWPC) Union Power Holding Company Emirates Power Company Gulf Power Company Arabian United Power Company Al Shuweihat Power Company Al Taweelah United Power Company Emirates CMS Power Company (ECPC) Gulf Total Tractebel Power Company (GTTPC) Arabian Power Company (APC) Shuweihat CMS Int’l Power Company (SCIPCO) Taweelah Asia Power Company (TAPCO) IWPP 施設 ホールディング カンパニー プロジェクト カンパニー Fujairah Asia Power Company (FAPC)

Taweelah A2 Taweelah A1 Shuweihat Umm Al Nar Taweelah B Fujairah Fujairah 2

アブダビ ADWEA 傘下の事業会社の形態

図12

出所:2006 年 11 月 JBIC ドバイ事務所開所記念シンポジウム Johannes Hubert(ADWEA)氏講演資料を引用

ADWEA 51% 49% Public GenCo. AMPC (Mirfa) ADSSC Indep. ST Project Co. 100% 100% 100% 100% 100% 100% 60% 100% BPC (Bainounah) ADDC (Abu Dhabi)

IWPPs 100% Sewage Treatment Plants (STPs)

A W C C S ESWPC TAPCO SCIPCO GTTPC APC ECPC AADC (Al Ain) T R A N SCO A D W EC Network (Abu Dhabi

& Al Ain) Zakher Wathba

100% 100% 100% Existing New 54% 54% 54% 54% 54% 54% T A QA 100% Mafraq Saad Production Distribution Licensed Activities

Water and Electricity Sewage

Regulation & Supervison Bureau

Procurement Transmission Collection; Disposal Sewage Treatment (ST)

6% 6% 6% 6% 6% 6%

(8)

の発電プラントと能力89.8MIGPD(約41万トン/日)の IWPP(Jubail 3)が2009年上期の操業開始を目め ど処に建設 が進められている。  さらに、シュカイク(Shuqaiq 2)で、700MW、56MIGPD (約 25 万トン /日)、ラスアズール(Ras Azzour)で、 2,500MW、211MIGPD(約96万トン/日)が、それぞれ 建設中である。 (2)UAE  アブダビ首長国では、電気・水事業の再編・民営化が、 他の GCC諸国に先んじて 1997 年から開始されている。 1998年に創設されたADWEA(既出)が発電・造水、送電・ 送水、販売の各部門を担当するグループ会社を図12に 示すように設立している。また、長期民営化計画の一環 として、アブダビ政府は機関投資家の資金を導入して、 総合エネルギーホールディングカンパニー:TAQAを 設立している*7。TAQAの IWPP事業への投資概要を 図13に示す。  アブダビにおいては、既に報告したように、電力需 要に対する供給余力が懸念されていたが、TRANSCO (Abu Dhabi Transmission & Despatch Company)の最

近の報告によれば、図 1 4 のように詳細な増設計画が 策定されており、天然ガスの供給に不安がなければ、 図 1 5 に示すように 2 0 1 2 年までは電力の供給に問題は ないことになった。  ドバイでは、1 9 9 2 年に設立された「ドバイ電気・水 庁(DEWA)」が急激な電力・水需要の増大に対応するた め、発電・造水施設の新規建設や既存施設の能力増強 を図っている。シャルジャにおいては、「シャルジャ電 気・水庁(SEWA)」が、その他の北部首長国では、「連 邦電気・水庁(FEWA)」が電力・水関係事業を行ってい る。 (3)クウェート  クウェートでは 2003 年 7 月、水・電気省と石油省が 統合され、「エネルギー省(Ministry of Energy)」が新設 された。この結果、電気事業は現在、エネルギー省の管 轄下にある。  現在、シュウエイクとシュアイバ北の発電施設が操業 を休止しているため、稼働しているのは、シュアイバ、 ドーハ東、ドーハ西、アッゾール南およびスッビーヤの 5 施設である。発電設備能力は年々増強され、2003 年 *7:JOGMEC 石油・天然ガス資源情報ホームページ 海外事務所リポート内「アラブ首長国連邦(UAE):総合エネルギー企業として躍進するTAQA」 をご参照ください。 アブダビの発電能力予想 図14 出所:TRANSCO 資料より筆者作成 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 2007 2008 2009 2010 2011 2012 Umm Al Nar West 1-8 発電機の 運用停止 Taweelah B 新規の 運転開始

Bainunah Power Co. の発電設備廃棄  

Shuweihat Phase 2 運転開始

Arabian Power Company Bainunah Power Company

Taweelah Asia Power Company Al Mirfa Power Company

Emirates CMS Power Company Gulf Total Tractebel Power Company

Shuweihat Phase 2 Shuweihat Power Company

発電能力

MW

(9)

末現在で9,273MWに達している。  海水淡水化施設はシュウエイク、シュアイバ南、ドー ハ東、ドーハ西、アッゾール南の 5 カ所にあり、2007 年からは381MIGPDに増強された。  さらに、2009 年には、総計 2,500MWが完成予定で ある。これらの事業費は、20億ドルが予定されている。  今後の需要増に対処するため、クウェート政府は発電 能力のさらなる増強を計画している。アッゾール北と アッゾール南(第2期)にそれぞれの発電能力が2,400MW と1,000MWの施設を新設するため、40億ドルが投資さ れる予定である。 (4)カタール  1990 年、「カタール電気・水会社(Qatar Electricity and Water Company : QEWC)」 が 政 府( 出 資 比 率 42.74%)と官民の企業・個人(同57.26%)によって設立 された。QEWCはカタール電気・水庁が所有・操業し ていたIWPPプラントのほとんどを引き継ぎ、発電・造 水、およびそれらの販売事業をほぼ独占的に行っている。  カタール政府が進めている電力・水部門の民営化の一 環として 2001 年に「ラス・ラファン電力会社(Ras Laffan Power Company Limited)」が設立された。株主 は、米国のAESコーポレーション(出資比率55%)、カ

タール電気・水会社(同25%)、QP(同10%)、クウェー トを拠点としているガルフ・インベストメント・コーポ レーション(同10%)である。

 2006 年 に は、Ras Laffan B IWPP 第 1 期( 電 力: 600MW、15MIGPD:約 6 万 8,000 トン /日)、2008 年 には、同プラントが全面完成(第1期分を含み1,025MW、 同60MIGPD<約27万トン/日>、総事業費:9億ドル) した。なお、同 IWPP事業会社には、カタール産 LNG の主要輸出先の一つであるわが国の中部電力が事業参加 (5%)している。  電力消費の伸びは、GCC諸国最大の8 ~ 9% /年であり、 電力需要は 2012 年までに 9,000MW近くに達すると予 測されている。しかし、GCC諸国のなかにあってはカ タールのみノースフィールド・ガス田の潤沢なガス資源 から、図16(電力)と図17(造水)の増設計画・プラ ント建設が順調に進めば、電力、水とも供給に不安はな い。 (5)オマーン  オマーンは中東諸国で最も早く淡水化事業の民営化を 行 っ て お り ,水 電 力 省(Ministry of Electricity and Water)がバルカで発電・淡水化民営事業(IWPP)を実施 した。 アブダビの発電能力予想 図15 (注)棒グラフは能力増強計画。2013 年以降については具体的な計画がないため 2012 年と同一としてある。線グラフは、需要実績(予測)。 出所:ADWEA 資料に図 14 の TRANSCO 資料等を加え筆者作成 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 発電能力:MW 12,000 11,000 10,000 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 年

(10)

*8:JOGMEC 石油・天然ガス資源情報ホームページ 海外事務所リポート内「バハレーン:鉱区公開(続報)―湾岸の小国の新たな動き―」をご参照く ださい。  1996年、ベルギー企業3社とオマーン企業4社からな る民間のコンソーシアムがアラビア湾岸地域で初めて BOOT(建設・所有・操業・移転)方式を採用し、同国 初の民間資本による発電所がマナーに建設された。 2003 年には、カーミル、バルカ、サラーラの 3 発電所 プロジェクトが国際企業とオマーン企業によって遂行さ れ、稼働を開始した。また、2004年には米AESがドファー ルで、また、インド企業がカルン・アラムにおいて、そ れぞれ発電所を建設・完成させている。  オマーンにおけるIWPP事業の概要を図18に示す。  現在、ソハールの 30MIGPD(13 万 6,000 トン /日)、 500MW の IWPP計画が経済省(Ministry of National Economy)によって進められている。  2003 年 に 稼 働 を 開 始 し た Barka IWPP( 電 力: 427MW、水:20MIGPD)に、新規プラント(450MW、 20MMIGPD)が増設される予定である。 (6)バハレーン  バハレーンの電力・水の需給の概要については既に述 べた*8。急増する需要に対応するため、ヒッド工業地 区の開発計画に付随した新発電・造水プラントの建設プ ロジェクトは、バハレーンにとって最も重要なプロジェ クトの一つである。発電所建設の第 1 期工事と第 2 期工 事はそれぞれ1999年と2004年に完了し、Al-Ezzal IPP (950MW)が操業を開始している。さらに、同地区には、 Hidd IWPP(910MW、90MIGPD<約41万トン/日>) が2008年に完成した。  バハレーンは水の供給を地下水と海水淡水化水に依存 している。人口増や生活水準の向上、工業開発などによ り、水の消費量が急増している。地下水の使用量が増加 していることから、地下水の塩分濃度が高くなっている という問題もある。バハレーンは現在、水供給量の約 70%を淡水化水に頼っている。  バハレーンの電力需要は、マナーマ、ムハッラク、ヒッ ド、リーファならびにシトラの5カ所にある政府管轄の 発電所により賄われているが、電力需要がピークを迎え る夏季は、能力 1,504MWの発電施設を所有しているア ル ミ ニ ウ ム 精 錬 会 社、「 ア ル ミ ニ ウ ム・ バ ハ レ ー ン (Alba)」から電力の供給を受けている。発電用燃料は、 Awali油田深部の Khuff層からの国内生産の天然ガスが 大部分を占めている。 カタールの発電能力増強計画 図16 図17 カタールの造水能力増強計画 出所:QWEC 資料より筆者作成 出所:QWEC 資料より筆者作成 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 発電能力: M W

Facility C Messaieed A RAF B2 RL B RL A Rafasat & RAF B & B1 Demand+(N-1)margin Base Case Demand

0 年 0 50 100 150 200 250 300 350 400 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 造水能力: M IG D

Facility C RAF A1 RAF B2 RL B RL A Rafasat & B Demand+(N-1)margin Base Case Demand

(11)

 こうした GCC諸国の電力・水事業の民営化に歩調を 合わせ、国際ユーティリティ企業の参入が相次いでい る。油価高騰のあおりを受け資源ナショナリズムの高 まる産油国にあって、産油国政府がノウハウを持たな いIWPP事業は比較的外資の参入しやすい分野となって いる。 (1)IPR  英国に本拠を置くIPR(International Power Plc)は、 全世界の 20 カ国で発電事業に参画している。参画して いる発電能力は3万MWを超える。中東地域では、アブ ダビのShuweihat IWPP(1,500MW)の事業会社である SCIPCO(Shuweihat CMS International Power Company)に20%、Umm Al Nar IWPP(2,400MW)の 事業会社であるAPC(Arabian Power Company)に20% 出資している。さらに、フジャイラにおいてFujairah 2

(2,000MW:建設中)の事業会社FAPC(Fujairah Asia Power Company)に20%、カタールRas Laffan B IWPP (1,025MW)に 60 %、バハレーン Hidd IWPP(既設分 910MW)に40 %出資している。そのほか、造水設備を 伴わないサウジアラビアTihama IPP(出資60%)および オマーンAl Kamil IPP(同65%)に出資している。  同社のポートフォリオの概要を図19に示す。

(2)Suez

 図 20 に Suezの中東における事業拠点を、表に参画 プロジェクトを示す。

 同社の出資するアブダビの IWPP事業会社 Gulf Total Tractebel Power Companyの施設は、UAEタウィーラ に位置しており、Taweelah A1 と呼ばれる。2003 年 4 月 の 運 転 開 始 時 に は、 発 電 能 力 221MW、 造 水 能 力 28MIGD(約13万トン/日)であったが、現在同1,350MW、

4.

外資の活躍

オマーンの発電・造水事業組織 図18

出所:Ministry of Electricity and Water(Oman)資料等より筆者作成

C

U

S

T

O

M

E

R

S

Generation & Desalinat ion Distribut ion Su ppl y Rura l Areas Electricity Company SAOC

Sector Law (RD 78/2004)

Authority for Electricity Regul ation, Oman

The Authorit y establish ed purs uant to Article (19)

United Power Com pany SAOG Al Rus ail Power Com pany SAO C Wadi Jizzi Power Com pany SAO C

Al Kamil Power Com pany SAOG

AE S Barka SAOG Al Gh ubrahPower Com pany SAO C

Om an Power & W ater Procureme nt Compa ny

SA OC

Om an Electricity Transm ission Com pany SAO C

Muscat E lectricity Distribution Co mpany

SA OC

Majan E lectricity Com pany SAO C

Mazoon Electricity Com pany SAO C Soha rIWP P

Ne w IWPP

Generation & Desalination Distribution Supply Rural Areas Electricity Company SAOC

Sector Law (RD 78/2004)

Licenses granted by

Authority to authorize Regulated Activity

Authority for Electricity Regulation, Oman

The Authority established pursuant to Article (19) Al Rusil Power

Company SAOC Wadi Jizzi Power Company SAOC

Al Kamil Power Company SAOG

AES Barka SAOG Al Ghubrah Power Company SAOC

Oman Power & Water Procurement Company SAOC Oman Electricity Transmission Company SAOC Muscat Electricity Distribution Company SAOC Majan Electricity Company SAOC Mazoon Electricity Company SAOC Sohar IWPP New IWPP United Power Company SAOG

C

U

S

T

O

M

E

R

S

(12)

IPR 社のポートフォリオ展開 図19 Suez 社の中東における事業展開 図20 Suez 社の中東における事業詳細 (注)PBIT:Profit before Income Tax

出所:IPR 資料より 出所:Suez 投資家向け説明資料 出所:Suez 投資家向け説明資料 409 / 150 / 380 / x 1 000 m³/d (indicative) MIGD 30% 45% 50% 95% 20% 33% SEI Share % Total Funding Raised US$ million Total Water Production Total Power Capacity MW Facility 310 / 290 1994 UPC Manah, Oman

1,340 84

1,360 2000 Taweelah A1, UAE

1,170 90 910 2006 Al Hidd, Bahrain 490 / 950 2004 Al Ezzel, Bahrain 561 33 585 2004 Sohar, Oman 489 / 770 2004 Baymina, Turkey / / SEI Share % Total Funding Raised US$ million Total Water Production Total Power Capacity MW Facility x 1 000 m³/d MIGD 800 / 120 20% 20% 47.5% 810 26.4 678

2006 Barka II, Oman

Rusail, Oman 665 3,300 176 2,750 2006 Marafiq, KSA 92 / 233 2006 Taweelah A10 extension, UAE

SEI – Assets Under Management

SEI – Recently Awarded Projects

Overall Total (*) 8,2 GW, 409 MIGD, 1,859 x1000m3, 7.8 bn

(*) excl. UPC and Baymina

(indicative) Europe & Middle East 2002 PBIT = £109m Europe & Middle East 2002 PBIT = £109m North America 2002 PBIT = £99m North America 2002 PBIT = £99m Australia 2002 PBIT = £101mAustralia 2002 PBIT = £101m Rest of World 2002 PBIT = £108m Rest of World 2002 PBIT = £108m

State Name Net MW Fuel

Texas Texas Texas Massachusetts Massachusetts Massachusetts Georgia 210 1,650 1,100 160 570 570 155 Gas Gas Gas Gas Gas Gas Gas Oyster Creek Midlothian Hays Milford Blackstone Bellingham Hartwell Pluak Daeng 110 Gas d n a li a h T Malakoff 325 Gas a i s y a l a M Hub Power 330 Oli n a t s i k a P Kot Addu 757 Gas n a t s i k a P 1,470 360 485 Net MW Lignite Various CCGT Hazelwood Synergen Pelican Point Fuel Name Victoria S Australia S Australia State EOP Deeside Rugeley Pego Marmara Shuweihat Al Kamil Umm Al Nar Czech Republic UK UK Portugal Turkey Abu Dhabi Oman Abu Dhabi 580 500 1,000 270 160 300 280 170 Lignite Gas Coal Coal Gas Gas Gas Gas

Country Name Net MW Fuel

Country Name Net MW Fuel

Saudi Arabia Oman United Arab Emirates Bahrain Arabian Sea Red Sea Gulf of Oman 1 3 4 2 5 7 6 8 Persian Gulf 1. Al Manah 2. Sohar 3. Al Rusail 4. Barka II 5. Al Taweelah 6. Al Ezzel 7. Al Hidd 8. Marafiq

Power station in operation Power station under construction Office

(13)

54MIGD(約25万トン/日)への拡張工事が進んでいる。 アブダビでは、Total社と Suez-Tractebel社が 50 %ずつ の出資によって、ホールディングカンパニー Total Tractebel Emirates Power Companyを設立していた。 同社は同プロジェクトカンパニーに 40 %を出資してい る。現在、当初出資社であった Tractebel 社は Suez 社 の 傘 下 に 入 り、 発 電 へ の 出 資 事 業 は、Suez Energy International が引き継いでいる。  そのほか、オマーンにおいてSohar IWPP(585MW、 3 3MIGPD < 1 5 万トン / 日>)に 5 0 %、バ ハ レ ー ン Al Ezzal IPP(9 5 0MW) に 4 5 %、 同 Hidd IWPP (9 1 0MW、9 0MIGPD <約 4 1 万トン / 日>)に 3 0 %出 資している。 (3)日系企業  現在までのところ、GCC 諸国の IWPP 事業に参加し ている日本企業は、丸紅、三井物産、住友商事、東京 電力、中部電力の 5 社である。  最大の電力イクイティを持つのは丸紅で、同社は、 現在全世界で 5,0 0 0MW 以上の発電能力イクイティを 所有している上、さらに 1,0 0 0MW 以上を建設中であ る(図 2 1)。丸紅は、2 0 0 7 年 8 月に Fujairah 2 IWPP (2,0 0 0MW:建設中)へ 2 0 %出資しており、UAE 国内 で同社の出資する事業で、総発電能力 4,7 1 0MW、総造 水能力 3 1 0MIGPD(約 1 5 5 万トン / 日)を持つことにな り日系企業としては最大となった。 丸紅の IWPP・IPP 事業の世界展開 図21 出所:Power Gen Middle East 2008 における丸紅の説明資料

IPP Generation Portfolio Map

Overseas Power Project Dept.II invests in 19 countries with

a gross capacity of 18,000 MW and net capacity approx.

6,000 MW

YOSU Korea(Steam only) ICHON Korea(250MW)

.

SMARTESTENERGY UK(1,083MW) CEDAR BAY USA (250MW) RADES Tunisia (471MW) MARMARA EREGLISI Turkey(480 MW) TAPAL Pakistan (126MW) GBPC

Korea(Steam only)

SUAL Philippines(1,218MW) PPN India(347MW) BANG BO Thailand (350MW) RABIGH Saudi Arabia(600MW) MIRAVALLES Costa Rica(27MW) MESAIEED Qatar(2,000 MW) Bahamas (151MW) JPS Jamaica(621MW) CUC Cura ao(167MW) SAN ROQUE ILIJAN Philippines(1,251MW) MINDANAO I PAGBILAO Philippines(735MW) TAWEELAH A2 + BUAE (700 MW + 2,000 MW) MILLMERRAN ( , ) POWER GEN Trinidad and Tobago (1,365MW) SAN ROQUE Philippines(345MW) MINDANAO II Philippines(48MW) MINDANAO I Philippines(47MW) CIREBON Indonesia (660MW) FUJAIRAH II UAE(2,000 MW) SMITHFIELD Australia(162MW) MILLMERRAN Australia(840MW) Australia(162MW) SMARTESTENERGY is a company that operates mainly in the consolidation business; by buying excess

electricity from middle to small size companies and selling it to the market.The MW noted is the mid to long term contract based capacity.

(14)

 これまで述べてきたとおり、GCC諸国では、IWPP建 設計画が目白押しの状況にある。現在、油価高騰による 豊富な資金を背景として、建設が急ピッチで進められて いる。しかし、GCC諸国でカタールを除くその他の5カ 国はIWPP燃料となる天然ガスの供給に不安を抱えてい る。民営化の進むIWPP事業には、既述のように国際ユー ティリティ企業や日系商社も参入し、低いリスクで着実 に収益を上げつつある。最大のリスクとして残されるの は、天然ガスの供給確保であることは言うまでもない。 石油・天然ガス上流事業者にとっては、これまで門戸が 固く閉ざされた GCC諸国の上流事業に対し、天然ガス 探鉱・開発プロジェクト志向が一つの門戸開放の梃て こ子に なる可能性が大きい。  事実、オマーンでは新規のガス探鉱・開発がIOC(国 営石油会社)にとってのブームともなっており、その可 能性は大きい。中東における天然ガスの一貫した事業提 案が奏功する可能性もある。

5.

まとめ

【参考文献】 順不同

1. Power Gen Middle East 2007における講演資料

  POWER & WATER DEMAND AND FUTURE FORECAST IN QATAR:Khalid M. Jolo, Qatar Electricity & Water Company(QEWC)ほか

2. Power Gen Middle East 2008における講演資料

  Key parameters for the development of I(W)PPs in the Middle East Dr. Michael Brandauer Marubeni Europower Ltd. ほか

3. Miller K. et al.(2005)The Prospects for Electricity Trade Between the GCC Countries:http://www.adwec. ae/maps_graphs/files/Prospect_for_Electricity_Trade_between_GCC_Countries_Presentation.pdf

4. MEED(2005):Special Report : Power, New Generation, 4-10 March 2005

5 . U.S. - Saudi Arabian Business Council(2004):Power Generation Transmission and Distribution in the Kingdom of Saudi Arabia:http://www.us-saudi-business.org/Sector % 20Reports/Power % 20Report % 20 2004.pdf

6. UNESCO:A Look at the World's Freshwater Resources:Water Desalination, The Integration of Water and Energy Resources in The Gulf Cooperation Council Countries:

7. JOGMECホームページ 石油・天然ガス資源情報:http://oilgas-info.jogmec.go.jp/ 8. 国際開発センター(2002)いっそうの水不足が予想される GCC諸国:http://www.idcj.or.jp/1DS/1 1ee_ josei021126_2.htm 9. 中東協力センター アラブ首長国連邦の産業基盤:http://www.jccme.or.jp/japanese/08/pdf/08-07-02.pdf 10. 中東協力センター オマーンの産業基盤:http://www.jccme.or.jp/japanese/08/pdf/08-07-09.pdf 11. 中東協力センター カタールの産業基盤:http://www.jccme.or.jp/japanese/08/pdf/08-07-10.pdf 12. 中東協力センター クウェイトの産業基盤:http://www.jccme.or.jp/japanese/08/pdf/08-07-11.pdf 13. 中東協力センター サウジアラビアの産業基盤:http://www.jccme.or.jp/japanese/08/pdf/08-07-12.pdf 14. 中東協力センター バーレーンの産業基盤:http://www.jccme.or.jp/japanese/08/pdf/08-07-17.pdf 執筆者紹介 石田 聖(いしだ ひさし) 専門は構造地質、石油地質。1978 年石油公団入団。中国、インドネシア、オーストラリアほかの探鉱作業等、石油探査技術の研究・ 開発に参画。 2006 年 8 月より、JOGMEC 中東事務所(在アブダビ)に勤務。海外駐在は、4 回目(前 3 回は中国<天津・北京>と中東<バハレー ン>)。 最近、ガスパイプライン網を地図に仕上げることに凝っている。天然ガスのダイナミックな流れを考えながら ・・・

参照

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30-45 同上 45-60 同上 0-15 15-30 30-45 45-60 60-75 75-90 90-100 0-15 15-30 30-45 45-60 60-75 75-90 90-100. 2019年度 WWLC

The Tokyo Electric Power Company, Inc... The Tokyo Electric Power

吉野 奈良 100~120 皆伐 山武 千葉 80以上 択伐 今須 岐阜 80~120 択伐 田根 滋賀 70~100 択伐 波瀬 三重 80~100 皆伐 智頭 鳥取 70~100 皆伐 国有林 全国