International Dance Medicine and Science 28th Annual Conference 学会発表・参加報告
著者 橘 未都
雑誌名 同志社スポーツ健康科学
号 11
ページ 31‑32
発行年 2019‑06‑20
権利 同志社大学スポーツ健康科学会
URL http://doi.org/10.14988/pa.2019.0000000264
31 学会参加レポート
International Dance Medicine and Science 28
thAnnual Conference 学会発表・参加報告
橘 未都
11 同志社大学スポーツ健康科学研究科(Graduate School of Health and Sports Science, Doshisha University)
10月25日(木)~10月28日(日)フィンランド・ヘル シンキ・ Scandic Park Helsinki HotelにてInternational Dance Medicine and Science 28th Annual Conferenceが 開催され,ポスター発表を行った.
学会は,口頭発表,ムー ブメントセッション,ポス ター発表の3種類の形で研 究報告や各機関の取り組み が報告された.
学会にはダンスに関わる 教師,医師,医療従事者,
研究者などさまざまな立場 の人が参加し,情報交換や ネットワーキングを行った.
【発表に関して】
10月26日(金)にポスター発表を行った.今年のポ スター発表は2日間に分かれており,両日とも8時~9 時という早朝に開催された.
ポスター発表のタイトルは“Changes of weight distribution during turnout ”であり,私の研究のテーマ
となっているターンアウトに着目した研究結果の一つ を報告した.報告内容は,バレエダンサーがターンア ウトを行った際と足を閉じて真っ直ぐ立った際の足圧 を比較した研究であった.発表では,ターンアウトを 行うと足の前方部分,特に親指に体重がかかる,それ が傷害発生に繋がっていると考えるという2点を結語 で述べた.
ポスター発表の際には,クラシックバレエを知る参 加者たちからは,自身が予測していた考えと同じまた は近かったとの意見を頂くことが多かった.また,ター ンアウト時の床と足の接地面積や凸足や偏平足なども 調べてみるといいのではないかとのアドバイスを頂い た.次の研究で検討したいと思う.また,実際のクラシッ クバレエ行うダンサーに対しても有益な情報となるよ う検討を重ねたいと感じた.
【発表の傾向】
今年度の研究報告の傾向としては,ターンアウトに 着目した報告が以前と比較して多いように感じた.以 前はターンアウトの研究といえば,ゴニオメーターを 用いた可動域測定や分度器を用いた角度測定が主だっ たのだが,現在はダンスの研究にもモーションキャプ チャや床反力計などを用いた定量評価が可能になった ためだと考える.また,3次元動作解析の手法を用いた,
Doshisha Journal of Health & Sports Science, 11, 31-32(2019)
学会会場 Registration desk
Poster presentation
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クラシックバレエの動作解析や,傷害報告やリハビリ テーションのケースレポートなども多数見受けられた.
ムーブメントセッションでは,ピラティストレーニン グを用い特定の関節や動作にアプローチを行う手法が 多かった.摂食障害や栄養学に関する報告は減少して いた.
今年度,興味深かった報告はバレエダンサーには珍 しい,コンパートメント症候群を発祥し,手術を受け リハビリを行いプロとして舞台に復帰したダンサーの 症例報告であった.傷害の診断から,リハビリテーショ ンまで特徴的な部分が多く大変参考になった.
【学会の特色】
今回参加した学会の興味深い点は,学術的な研究報 告同様にムーブメントセッションが行われる点である.
ムーブメントセッションとは実際に教師,トレーナー や理学療法士が学校やクリニックで取り組んでいるト レーニング法やリハビリテーションを実際に体験し学 ぶ講座である.各講座は約1時間あり,世界中の取り 組みを体験できる貴重な機会であった.実際の声のか け方や手具の使い方など,細かい部分まで体験できる ため,例年人気の講座である.
【ヘルシンキの街】
ヘルシンキに訪れたのは,10月の末であったが日本 の2月のような気候でとても寒かった.雪も降り,街 中ではツララを見ることもあった.ヘルシンキという 町は,こじんまりしており,電車と徒歩で容易に移動 できた.教会がどこにでもあることには驚かされた.
しかし,最も印象的だったのは,フィンランドの人は 優しく,言語の面でも外国人に寛容である点である.
このフィンランドの旅では,学術的な知見を学べた だけでなく,フィンランド人の魅力的な面も知れ,有 意義な時間が過ごせた.
ヘルシンキの景色 ムーブメントセッション
症例報告ポスター