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水 溶 液 か ら の ハ イ ド ロ キ シ ア パ タ イ ト の 合 成 に 関 す る 基 礎 的 研 究

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(1)

水 溶 液 か ら の ハ イ ド ロ キ シ ア パ タ イ ト の 合 成 に 関 す る 基 礎 的 研 究

合 田 四 郎 田村浩之、

治 、 藤 野

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σ3 C   3 

Study on t h e   The B a s i c  

Gohda  Osamu F u j i n o ,  H i r o y u k i  Tamura and S h i r o  

Research I n s t i t u t e  for S c i e n c e  and Technology ,  K i n k i  U n i v e r s i t )

Kowakae ,  Higashi‑Osaka 577‑8502 ,  Japan  ( R e c e i v e d ,  November 28 ,  2002) 

Abstract 

The hydroxyapatite  was  formed  by the  extremery  slow  addition  of diammonium hydrogenphosphate  to  solution  of calcium  nitrate  buffered  with  etylenediamine  at  36.50C.  The Ca/P molar  ratio  in  precipitate  yielded  was measured by ICP‑AES, and condition  of crystal  exasmined by X‑ray system.  This  synthetic  apatite compared with mineral apatite, human tooth, bone of cattle and pig. The crystallization condition was  inferior  to  mineral  apatite, however, it  was extremery similar  in  crystallization  condition and Ca/P molar  ratio of human tooth. 

Key words: Synthesis hydroxyapatite, ICP‑AES, X‑ray diffraction pattern, Natural apatite, 

や化学量論的なカルシウム対リンのモル比 (以後 Ca/P比と略記)1.67を有する沈殿を 得ることは極めて難しい。

又一方、放射性核種ストロンチウム‑90 や公害元素カドミウムは、生体の骨に沈着 されやすいことで知られるO

そ こ で 著 者 ら は 、 こ れ ら に 関 す る 基 礎 的知見を得るため、実験室系かつ人間の体 温 で あ る 36.50Cに お け る ア パ タ イ ト の 生 成と微量金属イオンの回ー溶液相間分配に

Qd  

qu  

1 はじめに

骨 や 歯 を 構 成 し て い る 無 機 主 成 分 は 、 リ ン酸カルシウムの一種であるハイドロキシ アパタイト(以下 HAp と略記)であり、一 般に Ca10(PQ4)6(OI‑D2の化学式で示され、

その結晶構造は、六方品系である 1)。 HAoは カ ル シ ウ ム の 熱 水 溶 液 に 、 リ ン の水溶液を滴下することにより HApの結 晶構造を持つ沈殿を生成させることができ る l)2)o

しかし、 こ の 系 は 低 温 に お け る 結 晶 化

(2)

興味を持ち、まずここでは水溶液から HAp を生成する方法について検討した結果を報

2 . 実験

2 . 1 試薬および装置

使用した標準溶液、試薬類、有機溶媒は すべて和光純薬株式会社、またはナカライ テスク株式会社製の特級および精密分析用 を使用した。

ま た 発 光 測 定 に は 、 日 本 ジ ャ ー レ ル ア ッ シュ株式会社製の高周波アルゴンプラズマ 発光分析装置 ICAP‑575型を使用した。周 波数 27.12MHz、定格最大出力 2kW、分光 部は焦点距離 0.75mのツェルニターナ型、

回折格子は 1800溝数Imm、入射および出 射スリット幅は共に 10μm、プラズマトー チは石英ガラス製を、ネブライザーにはク ロ ス フ ロ ー 型 を 用 い 、 測 定 は Tablel の条 件に従った。

T a b l e  1 :   M e a s u r i n g  c o n d i t i o n s  

Wave‑ RF  C a r r i e r   l e n g t h   power  g a s   Element  f l o w  

( n m )   (kW)  r a t e  

(l/

m i n )   Ca  3 9 3 . 3 6 6   2 . 0   0 . 4 5  

P  2 1 3 . 6 1 8   2 . 0   0 . 4  

X 線構造解析には、理学電気株式会社製 の粉末 X 線 回 折 装 置

i

RI

N :

T2500)を用い、

以 下 の 条 件 で 測 定 を 行 っ たo X 線:Cu K‑

ALPHAl  140kV 180mA、 ゴ ニ オ メ ー タ ー:RINT2000広角ゴニオメータ一、発散ス リ ッ ト 、 散 乱 ス リ ッ ト :ldeg、 受 光 ス リ ッ ト:0.15mm、走査モード:連続、スキャンス ピード:60 Imin、スキャンステッフ。:0.020、 走 査 軸:2

e 、走査範囲 :20~600 、。オ

フセット:00、固定角:00 0 

pHメ ー タ ー は 株 式 会 社 堀 場 製 作 所 製 カ スタニーLAB型の RHメーターF‑22を、 送液ポンフにはヤマト科学株式会社製マス

ターフレックス送液ポンフ 7520‑40型を使 用したO

2 . 2   HAp 合成操作

HApの 合 成 は 、 硝 酸 カ ル シ ウ ム を 含 む 水溶液に、リン酸水素アンモニウム水溶液 をゆっくりと滴下し、 HApの 沈 澱 を 生 成 させる方法、すなわちガラス容器(

. e )

告するO

0.1 mol/ 

e .

の カ ル シ ウ ム イ オ ン を 含 む 水 溶 液 200mlを入れ、合成温度(3q.5oC)および pHを 一 定 に 保 つ た め 、 そ れ ぞ れ 恒 温 槽 お

k

びエチレンジアミンを緩衝溶液として用 いたO

試 料 溶 液 が 恒 温{36.50

C J

に達した所で、ア

ルゴンガスを吹き込みながら O.lmol/lのリ ン酸水素アンモニウム溶液を一定速度で滴 下することにより HApの沈澱を生成させ たO

Fig.l  Schematic diagram of the apparatus  for synthesis of hydroxyapatite 

①'Argas,②pump,③pH meter and themometer, 

④motor,⑤rotor,⑥heater,⑦(NH4)zHP04, 

⑧Ca(N03)z・4HzOand NHzCHzCHzNHz (Etylenediamine) 

⑨precipitation(hydroxyapatite) 

Hap沈 殿 の 同 定 に は 上 記 で 得 ら れ た 沈 殿は No.5Cのろ紙にて、ろ過、これを 1100 恒温槽で乾燥後、その一部を塩酸で溶解さC せ ICP発光分析法により、 Ca及び Pの濃 度を測定し Ca/P比を求めたO また一方、

残 っ た 試 料 は 粉 末 X 線構造解析に供し、

結晶化状態を調べたO

(3)

3.1.2 キャリアーガス流速の影響

試 料 溶 液 を プ ラ ズ マ 炎 に 導 入 す る 際 の Caと Pの発光強度に対するネブライザー のキャリアーガス流速の影響について検討

し、その結果を Fig.3に示したO

3 . 1   ICP‑ 発光分析法による

Ca と P の測定条件

ICP発光分析法(以後 ICP.AES と略記) では、測定する条件により発光強度や S/N 比(被検元素とバックグラウンドの発光強 度)が大きく異なるO そこで、生成した沈 澱の Ca/Pを測定する際の測定条件につい て詳細な検討を行ったO

ここでは発光強度に大きく影響すると考 えられるキャリアーガス流量とフラズマ出 力(RF.power)2つのパラメーターについ て検討したO

3 . 結果と考察

E a

・ コ ・

}hg凶戸﹄匂HC

3.1.1高周波出力の影響

高周波出力(RFpovyer)を変化させたとき の Caと Pの発光強度に対する影響を検討

したO

キャリアーガス流速を固定し、高周波出

力を O.8~2.0kW ~こ変化させたときの結果

を Fig.2に示すO

0.6  0.1  0.2  0.3  0.4  0.5 

Carrier gas flow rate (I/min)  Fig.3 Effect of carrier gas flow rate 

for intensities Ca and P 

‑ 0 ー :Ca( 11) 

一・一:P( I 

Ca: 4ppm  P: 1 Oppm  RF powe2.0kW

︑. 団最

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‑ コ ・ 伺 }hEU

一 言 一

2.2  1.4  1.8 

RF power (kW)  Fig.2 Effect of RF power 

for intensities of Ca and P 

‑Dー:Ca( 11)  ー ト :P( I 

0.6 

Ca: 4ppm  P: 10ppm 

Carrier gas f)ow rate: 0.4 I/min 

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伴一 不る 昇す

にをせ上大加とさが増増こ昇度がのる上温数力すそのの出昇力炎ン波上出マオ周が︑ズイ高度はラやo

強象

︒フ 子る

‑41‑

(4)

無機酸の影響

合成した試料は無機酸を用いて分解を行う た め に 、 硝 酸 と 塩 酸 の Ca(2pPn:I)の発光強 度に対する濃度の影響について検討し、そ の結果を Fig.6に示したが、これら 0.001

~ 5mol/ .eの

J

農 度 範 囲 で は 全 く 干 渉 が 見 ら れなかったO

3.2.2 

Ca についてはその lppm の溶液に 0.5~

10倍の濃度の Pを共存させ、 Pについて

は 100pp.lPの溶液に対し 0.5~10倍の濃度 の Caを共存させ、干渉の有無を検討した。

その結果、いずれにおいても影響は認めら れなかったO

3 . 3   アパタイトの合成

3.3.1 市販品アパタイトの分析

ア パ タ イ ト を 合 成 す る に あ た り 、 合 成 したアパタイトを評価するため、ここでは 市販されているアパタイトやアパタイト鉱 石を粉末にしたものを用いて Ca/P比およ び粉末 X 線 構 造 解 析 に お け る 回 折 パ タ ー

ンを測定し、結晶化状態を比較した。

Concentration of Ca (x 03mo1/J)

Fig.4 Effect of concentration of Ca for intensities of P 

~: 5.0x 0: mo1/RF power: 2.0kW ‑cト :P Carrier gas flow rate: 0.4J/min 

pJasma: 0.2 J/min 

'"r 

b丑 任 一 一 ‑ ( } ‑

.

3bE

由 主

Table2:Molar r a t i o  of  Ca/P i n  v a r i o u s   a p a t i t e  i n  each manufacture 

A p a t i t e   Ca/P  molar r a t i o   S t a n t a r d  a p a t i t e  

1.

67  {  Ca

IO(P04

) 6 ( O H ) 2 }  

C h i n a ( M i n e r a l )  

1.

42

士0

. 0 2 Aldrich(HAp) 

1.

1 7

士0

. 0 6 N  a c a l a i  t e s q u e  (HAp)  1.20+0.03  Wako (FAp) 

1.

35

士0

. 0 1 Wako (HAp) 

1.

38

0 . 0 6

. コ ョ 帽

} h M E a t

C町 宮 町ttionof P( , ‑4 I1l0l/1) 

Fig.S  Effect of concentration of for intensities of Ca  Ca: 5.0xlO‑4moJ/J 

RF power: 2.0kW 

Carrier gas flowte:0.4 J/min  pJasma: 0.2 I/min 

‑{コー : Ca 

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28 (・)

Fig.7 The condition of crystal at various apatite  ιー...J.晶kA

40  50  (.  )  n U  

FO  

50  28(40 ・)

2r

;‑ ¥ Wako (FAp) 

Cコ 唱l

ド ~l1 AA\~A

20  30  0.01  0.1 

Concentration (molJl) 

The effect of acid in concentration  on the intensities of Ca  Ca: 2ppm  0.‑ : HCI 

Carrier gas flow rate: 0.451/min  (ultratrace annalysis)  RF power: 2.0kW 

一 合 一 :HCI 

plasma: 0.21/min 

10  0.001 

Fig.6 

‑D‑ : HN03 

(5)

一パトか進れつらタアイらもさ従れパたタ明化成にこ折れパが晶生るo回さアと結くなる線成たこと多くいX合れるいがきて‑でさい低ス大し

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︑定ょがたら︒化

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一のイほあでい結ンタのでんてて

28 (・)40 

Fig.l 0 The Gondition of crystal in the precipitates  formed at various precipitation rates 

..... 2¥ 36.5 ''C 

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3.3.1  沈 殿 率 お よ び 温 度 の 影 響

HAoを 合 成 す る 際 の 水 溶 液 中 の カ ル シ ウムの各沈殿率(1.0.~ .109~) に対する Ca/P 比および結晶化状態を合成温度 20~800C  の範囲で検討した。

100 

40  60  80 

Calcium precipitated(%)  Fig.8 The Ca/P ratio in the precipitates 

formed at various temperature  一口一:20'C  一合一:36.5'C 

0‑ : 50'C  F 65'C  φ一:80'C  Synthesis condition 

Ca: 0.04M P: 0.1 M  Dropping velocity of  phosphate: 1 Oml/h  pH 7.5  36.5'C  20 

1.

話1.6

E

ε  1白 ‑通1.4

1.

(6)

FiQ.ll が 示 す 結 果 を 見 る と 、 滴 下 速 度 が 速 ふ と き で は Ca/P比は低い値をとり、

適 下 速 度 が 遅 く な っ て 行 く に つ れ て Ca/P 比は上昇していく結果となった。しかし、

適 下 速 度 が lOml/h以下になると Ca/P比は ほ ぼ 一 定 化 し たO 適 下 速 度 が 速 い と 単 位 時 間 あ た り の 滴 下 量 も 増 加 す るO このことか ら 溶 液 中 の 大 量 の リ ン 酸 イ オ ン と カ ル シ ウ ムイオンが反応し、 OH‑と 反 応 し 難 く な っ た の で は な い か と 推 測 さ れ るO

次に結晶化状態は、 Fig.12の 結 果 よ 包 適 下 速 度 が 速 い と 生 じ る ア モ ル フ ァ ス の 量 も多く X 線 回 折 パ タ ー ン に お け る 各 ピ ー ク の 高 さ が か な り 低 い 値 を 示 し たO これは Ca/P上 ヒ の 影 響 で 述 べ た 事 と 同 様 に 、 瞬 時 に 沈 殿 が 生 じ る が 、 結 晶 化 速 度 は 遅 い た め 大 量 の ア モ ル フ ァ ス を 生 じ さ せ た と 考 え ら れるO 逆 に 適 下 速 度 が 遅 く な る に つ れ 、 結 晶 化 状 態 が 良 好 と な る こ と は 実 験 的 に も 認 められた。

以 上 の 結 果 よ り X 線 回 折 パ タ ー ン や Ca/P比 は 適 下 速 度 が 5ml/hlOml/hにお いて ほ と ん ど 変 化 が な く 、 以 後 の リ ン 酸 塩 適 下 速 度 は 10ml/hに決定したO

成くに殿好

熟多加沈良

のに増はが品速率れ態

結迅殿こ状

︑が 沈︑ 化 ど品たが品 ほ結まる結るなoれ︑︒あ定るさしるで安あ成例れ温︑で熟比ら高りめがにえてなた品開考しくる結時とと短れ︑のた

由︑ かさ て後 つ 理問出つ成な

の時析伴生と

3.3.2  リ ン 酸 塩 適 下 速 度 変 化 に よ る 影 響 リン酸塩滴下速度を 5~100ml/hまで変 化 さ せ た と き の 各 HApの Ca/P比 お よ び 結 晶化状態を調べ、最適条件を検討した。

こI

B

~ 1.

│巴ロ ミ1.2

2.4 

0.8 

たし

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潜断

・志 郎七

涜ムと状果

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凶シ 片山 町附 釧

凡さ結らけヵ化びれ

1⁝ 変 及 そ

15  0.4 

10 

dropping time /hr  Fig.l 1 The Ca/P ratio in the 

various dropping time 

synthesis condition  Ca, P: 0.1 mol/pH8 

36.5"C Dropping volume of 

phosphate: 60ml precipitation: 50% 

1.

‑ u

 

A

'

u

a '  

AV  

口 ・

EV

ロ ‑

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1.

.~

~ 1.4  . . . .

 

a..  冶1.2 (215ml/h 

~1 .ω 

...  20 

12 

pH 

Fig.l The pH effect of Ca/P ratio  10 

0.8  SO 

2r 

....  30mJ/h 

コ 1 ¥ ,

1.

~ lf  II~

'‑C:  111U1I 

~ 11¥ 1 

C:  ,  I  ¥ 11  1¥, ~イ

020  30 

コ ァ ー Fr

28(・ ) Ca/P NO.1 

Ca/P NO.2  Synthesis condition

Ca, P: 0.1 mol/I

Dropping ve/ocity of phosphate: 1 Oml/h  precipitation rates: 50%  36.5't  1100ml/h 

j

20  30  29(0 )40  SO  Fig.l The condition of crystal in the precipitates 

(7)

での最適条件、すなわち

C a :  

O.lmo1/ 

, P:  O. 1 

01/ 

, 36. 5 

o c

p

t I

.9ラリン酸塩適下速度:

10m1/h、 カ ル シ ウ ム 沈 殿 率 50%において 合成したアパタイトと、鉱物アパタイト、

人歯、牛骨、豚骨の結晶化状態、および Ca/P 比の比較検討をおこなったO

F3

 

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2 1 0  

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1

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28(~O J

Fig.1 5 The condition of crystal in the various apatite 

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4  

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Fig.l The condition of crystal in the precipitates  formed at various pH 

2

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1

+" ω 

On

Ca/P 比については~~が高くなると Ca/P

比も上昇することを不したO これは pHの 値が上昇するほど

OH‑

の濃度が急増するた め、生成する HApに混入されやすくなる のであろう O

また結晶化状態をみると、 pH7がもっ とも良い結晶化状態を示しており、 pH上 昇に伴ってバックグラウンドも上昇

L

、結 晶化状態は低化していったO これは pHが 上昇すると、溶液中の

OH‑

濃度が極めて高 くなるため、アパタイト結晶が形成されに くくなったのではないかと推測されるO

逆に pH6以下になると Ca/P比が急激に 下降していく O このとき、それぞれの結晶 化状態を調べると、 pHが 低 く な る に つ れ て X 線 回 折 パ タ ー ン が ア パ タ イ ト の 回 折 パターンとやや異なった回折パターンを示 すようになり、 p

t I

5や 4.5になるとアパタ イトではなく、他のカルシウムのリン酸塩 の回折パターンを示したO この回折パター ンを同定すると、一般的なリン酸カルシウ ムであることが判明したO またこの結晶の Ca/P比を調査すると、1.01 であったこと から pH5、4.5で合成された結晶はリン酸 水素カルシウム

(CaHPO

4:  Ca/P比二1.00)で あると考えられるO

以 上 の 結 果 よ り 、 結 晶 化 さ れ や す く 、 Ca/P比 も 比 較 的 理 論 値 に 近 く 、 ア パ タ イ

トの沈殿生成の再現性があることなどを考

慮し、以後 pH9を最適条件と決定したO 28(" ) 40 

Fig.l 6 The condition of crystal in the various apatite  so 

現 段 階

FhU AA

3.3.4  実試料との比較

以 上 の 合 成 実 験 結 果 を も と に 、

(8)

T a b l e 3 :  The 

Ca/P 

molar r a t i o  

of v a r i o u s  a p a t i t e   A p a t i t e  

Ca/P 

molar r a t i o   S t a n d a r d  a p a t i t e  

l.

67  Ca¥O(P0

4

) 6 ( O H ) 2  

S y n t h e s i s  a p a t i t e  

l.

53 

1 i n e r a la p a t i t e  

l.49 

Human t o o t h  

l.

5 1  

C a t t l e  bone 

l.

56  P i g  bone 

l.49 

まず X 線回折パターン測定結果より、

鉱 物 ア パ タ イ ト は 合 成 し た ア パ タ イ ト よ り も 結 品 化 状 態 は 極 め て 良 好 で あ っ たO また 人 歯 と 合 成 ア パ タ イ ト が 極 め て 類 似 し た 回 折 パ タ ー ン を 示 し た 。 し か し 、 午 骨 、 豚 骨 の 回 折 パ タ ー ン は 、 バ ッ ク グ ラ ウ ン ド が 高 く、結晶化状態はあまり良好ではなかった。

こ の 原 因 の ー っ と し て 、 骨 の 中 に 含 ま れ る 有 機 物 、 つ ま り 脂 肪 や コ ラ ー ゲ ン が 測 定 を 阻害した可能性が考えられ、また一方では、

こ れ ら 有 機 物 に よ り 、 ア パ タ イ ト の 結 晶 化 が 不 十 分 と な っ た の で は な い か と も 考 え ら れるO

しかし、人歯の Ca/P比は1.53であり、

著 者 ら が 合 成 し た ア パ タ イ ト の Ca/P比も 1.51で あ っ た 事 か ら 、 人 歯 成 分 と 極 め て 類 似 し た HAp結 晶 が 合 成 さ れ た と 考 え ら れるo

さ ら に 動 物 の 体 内 で 合 成 さ れ た ア パ タ イ トは、 Ca/P比 が 示 し て い る よ う に 、 カ ル シ ウ ム 欠 損型 のものと 考え られ る 1。)

3.4 まとめ (3.3.2~3.3.4)

以 上 の よ う に ア パ タ イ ト 合 成 に お け る 諸 条 件 に つ い て 検 討 を 行 っ たO

そ の 結 果 、 カ ル シ ウ ム の 各 温 度 に お け

る沈殿率の影響では、沈殿率において、Ca/P

比 に は 一 定 の 傾 向 は 得 ら れ な か っ たO しか し 沈 殿 率 上 昇 に 伴 い 結 晶 化 状 態 が 向 上 す る こ と が 判 明 し た 。 ま た 、 温 度 の 上 昇 に 伴 い

Ca/P比は増大し、結晶化状態は向上した。

次 に リ ン 酸 塩 適 下 速 度 の 影 響 で は 、 適 下 速 度 が 遅 く な る に つ れ て Ca/P比 が 増 大

し、結晶化状態も向上することが判明したO

ま た 適 下 速 度 が 10ml/h以 下 に な る と 、 そ の 結 晶 状 態 は 、 ほ ぼ 一 定 と な る と の 知 見 を 得たO

また pH変化に対する影響では、 pHが

大 き く な る に つ れ Ca/P比は増大していく 傾 向 に あ っ たO 一 方 、 結 晶 化 状 態 は pH7 をピークに pHの 大 小 を 問 わ ず 、 結 晶 化 状 態 は 徐 々 に 低 下 し て い く ま た pH6から pH が下がるにつれて、アパタイドは徐々;こ合 成 さ れ 難 く な り 、 そ の 代 わ り に リ ン 酸 水 素 カルシウム (G~HP04) が合成されはじめる という結果が得られた。

最 後 に 実 試 料 と 合 成 ア パ タ イ ト を 比 較 し た 結 果 、 鉱 物 ア パ タ イ ト に 比 べ 結 晶 化 状 態 が 劣 る が 、 人 歯 と は 極 め て 類 似 し た 結 晶 状 態 そ 有 す る こ と が 明 ら か と な っ たO

4  参考文献

岡崎正之."歯と骨をつくるアパタイ トの化学"(1992),(東海大学出版会)• O.Fujino,:  Bull, Chem, Soc, Japan, 48, 

14551975)

原 口 紘 元 久 保 田 正 明 森 田 昌 敏

宮 崎 章,不破敬一郎,古田直紀

: "ICP発光分析法"日本分析化学会編,

(1988), (共立出版)•

参照

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