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医療機器に係る日本工業規格の制定及び改正案に関する御意見の募集について 平成 24 年 10 月 19 日厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室 日本工業規格は 工業標準化法 ( 昭和 24 年法律 185 号 ) に基づき日本工業標準調査会の答申を受けて主務大臣が制定する規格です 今般

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(1)

医療機器に係る日本工業規格の制定及び改正案に関する御意見の募集について

平 成 2 4 年 1 0 月 1 9 日

厚 生 労 働 省 医 薬 食 品 局

審査管理課医療機器審査管理室

日本工業規格は、工業標準化法(昭和 24 年法律 185 号)に基づき日本工業標準調査会の

答申を受けて主務大臣が制定する規格です。

今般、厚生労働大臣所管の医療機器に係る日本工業規格について規格の制定及び改正を

行うこととしましたので、当該規格の制定及び改正案について広く国民の方々から御意見

を募集いたします。この案に関して御意見がある場合には、下記の方法により提出してく

ださい。

なお、提出していただいた御意見に対する個別の回答はいたしかねますので、その旨御

了承願います。

1.御意見募集期間

平成 24 年 10 月 19 日(金)から平成 24 年 12 月 18 日(水)まで(60 日間)

2.御意見の提出方法

(1)電子政府の総合窓口(e-Gov)の意見提出フォームを使用する場合

「パブリックコメント:意見募集中案件詳細」画面の 意見提出フォームへのボ

タンをクリックし、「パブリックコメント:意見提出フォーム」より提出してくだ

さい。

(2)郵送する場合

〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2

厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室 宛て

(3)FAX の場合

FAX 番号:03-3597-0332

厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室 宛て

3.御意見の提出上の注意

御提出いただく御意見等につきましては、日本語に限ります。

また、個人の場合は住所、氏名、職業及び連絡先を、法人の場合は法人名、所在地及

び連絡先をそれぞれ記載してください。御提出いただいた御意見等につきましては、氏

名及び住所その他の連絡先を除き、原則として公表させていただきますので、あらかじ

め御承知置きください。

御意見中に個人に関する情報であって、特定の個人を識別しうる記述がある場合又

は法人等の財産権等を害するおそれがあると判断される場合には、公表の際に当該箇所

を伏せる場合があります。

(2)

4.意見を募集する規格案

(1) 制定案

「歯科用インプラントシステムの技術文書」制定案

(2) 改正案

①「JIS T 6525-1 義歯床安定用(こ)糊材-第1部:粘着型義歯床安定用こ(糊)

材」改正案

②「JIS T 6525-2 義歯床安定用(こ)糊材-第2部:密着型義歯床安定用こ(糊)

材」改正案

(3)

別添

1.制定案

対応する国際規格

規格名称

ISO 10451:2010

歯科用インプラントシステムの技術文書

2.改正案

対応する国際規格

規格名称

ISO 10873:2010

義歯床安定用こ(糊)材-第1部:粘着型義歯床安定用こ(糊)材

ISO 10873:2010

義歯床安定用こ(糊)材-第 2 部:密着型義歯床安定用こ(糊)材

(4)

目 次

ページ 序文 ··· 1 1 適用範囲··· 1 2 引用規格··· 1 3 用語及び定義 ··· 3 4 要求事項··· 3 4.1 一般 ··· 3 4.2 使用目的 ··· 3 4.3 デザイン特性 ··· 3 4.4 原材料の特性 ··· 3 4.5 最終製品の特性 ··· 4 4.6 従来形又は類似の医療機器との関連··· 5 4.7 リスク評価 ··· 5 4.8 感染及び微生物汚染の管理 ··· 5 4.9 生物学的評価 ··· 5 4.10 臨床評価 ··· 5 4.11 製造工程 ··· 5 4.12 製造工程の品質管理 ··· 5 4.13 包装 ··· 5 4.14 表示及び添付文書 ··· 6 参考文献 ··· 7 附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 ··· 8

(5)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本歯科材料工業協同組合(JDMA)及び一 般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり, 日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が制定した日本工業規格である。 この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意 を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実 用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(6)

日本工業規格(案)

JIS

T XXXX

:9999

歯科用インプラントシステムの技術文書

Contents of technical file for dental implant systems

序文 この規格は,2010 年に第 2 版として発行された ISO 10451 を基とし,定義などの技術的内容を変更して 作成した日本工業規格である。 なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一 覧表にその説明を付けて,附属書 JA に示す。 1 適用範囲 この規格は,手術後に口くう(腔)内にとど(留)まる歯科用インプラント及びその既製部品の技術文 書に対する要求事項について規定する。 この規格は,歯科用インプラントシステムのうち,口くう内にとどまらない器具及び他の部品には適用 しない。ただし,これらの構成品に関係する文書は,ここで規定する技術文書に含めてもよい。 注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 10451:2010,Dentistry-Contents of technical file for dental implant systems(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,“修正している” ことを示す。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの 引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS T 0801-1 ヘルスケア製品の滅菌-エチレンオキサイド-第 1 部:医療機器の滅菌プロセスの開発, バリデーション及び日常管理の要求事項

注記 対応国際規格:ISO 11135-1,Sterilization of health care products-Ethylene oxide-Part 1: Requirements for development,validation and routine control of a sterilization process for medical devices(IDT)

JIS T 0806-1 ヘルスケア製品の滅菌-放射線-第 1 部:医療機器の滅菌プロセスの開発,バリデーシ

ョン及び日常管理の要求事項

注記 対応国際規格:ISO 11137-1,Sterilization of health care products-Radiation-Part 1: Requirements for development,validation and routine control of a sterilization process for medical devices(IDT)

JIS T 0806-2 ヘルスケア製品の滅菌-放射線-第 2 部:滅菌線量の確立

注記 対応国際規格:ISO 11137-2,Sterilization of health care products-Radiation-Part 2: Establishing the sterilization dose(IDT)

(7)

JIS T 0806-3 ヘルスケア製品の滅菌-放射線-第 3 部:線量測定にかかわる指針

注記 対応国際規格:ISO 11137-3,Sterilization of health care products-Radiation-Part 3: Guidance on dosimetric aspects(IDT)

JIS T 0816-1 ヘルスケア製品の滅菌-湿熱-第 1 部:医療機器の滅菌プロセスの開発,バリデーショ

ン及び日常管理の要求事項

注記 対 応 国 際 規 格 : ISO 17665-1 , Sterilization of health care products - Moist heat - Part 1: Requirements for the development,validation and routine control of a sterilization process for medical devices(IDT)

JIS T 0841-1 最終段階で滅菌される医療機器の包装-第 1 部:材料,無菌バリアシステム及び包装シ

ステムに関する要求事項

注記 対応国際規格:ISO 11607-1,Packaging for terminally sterilized medical devices -Part 1: Requirements for materials,sterile barrier systems and packaging systems(IDT)

JIS T 0841-2 最終段階で滅菌される医療機器の包装-第 2 部:成形,シール及び組立プロセスのバリ

デーション

注記 対応国際規格:ISO 11607-2,Packaging for terminally sterilized medical devices-Part 2: Validation requirements for forming,sealing and assembly processes(IDT)

JIS T 0993-1 医療機器の生物学的評価-第 1 部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験

注記 対応国際規格:ISO 10993-1,Biological evaluation of medical devices-Part 1: Evaluation and testing within a risk management process(IDT)

JIS T 0993-7 医療機器の生物学的評価-第 7 部:エチレンオキサイド滅菌残留物

注記 対応国際規格:ISO 10993-7,Biological evaluation of medical devices-Part 7: Ethylene oxide sterilization residuals(IDT)

JIS T 6001 歯科用医療機器の生体適合性の評価

注記 対応国際規格:ISO 7405,Dentistry-Evaluation of biocompatibility of medical devices used in dentistry(MOD)

JIS T 14971 医療機器-リスクマネジメントの医療機器への適用

注記 対応国際規格:ISO 14971,Medical devices-Application of risk management to medical devices (IDT)

JIS Z 8317-1 製図-寸法及び公差の記入方法-第 1 部:一般原則

注記 対応国際規格:ISO 129-1,Technical drawings-Indication of dimensions and tolerances-Part 1: General principles(MOD)

ISO 10993-9 , Biological evaluation of medical devices - Part 9: Framework for identification and

quantification of potential degradation products

ISO/TS 11135-2,Sterilization of health care products-Ethylene oxide-Part 2: Guidance on the application of

ISO 11135-1

ISO 14405-2,Geometrical product specifications (GPS)-Dimensional tolerancing-Part 2: Dimensions other

than linear sizes

ISO 14801,Dentistry-Implants-Dynamic fatigue test for endosseous dental implants

ISO 14937,Sterilization of health care products-General requirements for characterization of a sterilizing

(8)

ISO 17664,Sterilization of medical devices-Information to be provided by the manufacturer for the

processing of resterilizable medical devices

ISO/TS 22911,Dentistry-Preclinical evaluation of dental implant systems-Animal test methods

平成 17 年 3 月 23 日厚生労働省令第 36 号“医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令” 3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 3.1 歯科用インプラント 主として歯科用補てつ(綴)物を支持及び固定するために,頭蓋顔面領域の骨内,骨上,又は骨を貫通 して,外科的に埋植するように設計した医療機器。 3.2

歯科用インプラントシステム(dental implant system)

歯科用インプラントを技工及び臨床で調整し埋植するために必要な,また,歯科用補てつ物の作製及び 装着に必要な附属器具及び専用装置を含むひとまとめの構成部品からなる医療機器。 3.3 コーティング(coating) 歯科用インプラント又は歯科用インプラントシステム部品の表面の全体又は一部を被覆する材料の層。 3.4 技術文書(technical file) 医療機器の要求事項に対する情報又はその参照先を記載した,製造販売業者が作成する文書。 4 要求事項 4.1 一般 歯科用インプラントシステムの技術文書には,少なくとも 4.2~4.14 の項目を含める。 技術文書には,実施した試験のデータに加えて,科学的文献からのデータを含めてもよい。単一の試験 から複数の性質についての情報が得られる場合には,それらの性質について個別の試験を実施する必要は ない。 4.2 使用目的 使用目的並びに医療機器に特有な適応症及び禁忌を記載する。 4.3 デザイン特性 提示するデザイン特性についての情報は,次による。 a) デザインの設定根拠 特有のデザインに対する設定根拠を記載する。 b) 寸法 寸法及び公差を記した設計図面を提示する。公差は,JIS Z 8317-1 及び ISO 14405-2 によって示 すことが望ましい。 c) 表面仕上げ 要求される表面仕上げ,その特性及び特性を解析するために用いた試験方法を記載する。 4.4 原材料の特性 原材料の該当する特性及びその試験方法についての情報を提示する。 a) 電気化学的性質を含む化学的性質 化学的性質は,次による。 1) 化学成分(全ての添加物を含め,総和を質量分率 100 %とする。

(9)

2) 関連する不純物及びその上限 3) 溶解性及び試験方法 4) 分解性及び試験方法 5) 材料の可能な組合せ及び相互作用に関する情報 6) 吸水性及び試験方法(高分子材料の場合) 7) 耐食性及び電気化学的性質並びに試験方法(金属材料の場合)。ただし,次の場合には,その根拠及 び臨床的安全性を提示して,いずれか一方の性質で評価できる。 7.1) 異種金属との組合せが類似の医療機器として既に市販されている場合 7.2) 原材料が既に市販されている類似の医療機器に使用され,異種金属との組合せがない場合 b) 物理的性質 物理的性質は,次による。 1) X 線造影性 2) 磁気的性質(強磁性又は非磁性) 3) 表面気孔率(気孔径及び気孔分布) 4) 結晶学的性質 5) 液相点及び固相点(該当する場合) c) 機械的性質 機械的性質は,次による。 1) 金属材料 1.1) 原材料の状態(冷間加工,熱処理など) 1.2) 耐力(降伏応力) 1.3) 引張強さ 1.4) 破断伸び(%) 1.5) 弾性率 2) セラミック材料(コーティングは除く。2.1) 曲げ強さ及び試験方法 2.2) 破壊じん(靱)性 3) 高分子材料 3.1) 曲げ強さ 3.2) 弾性率 注記 曲げ特性(曲げ強さ,弾性率)の試験方法は,JIS K 7171 に規定されている。 4.5 最終製品の特性 原材料から予測できない特性を確認するための試験については,最終製品を用いて行い,該当する場合 には,次の試験結果及び試験方法を提示する。 a) 外観 形状の異常,表面のばり,きず,異物の付着・被覆などの目視による観察結果。 b) 疲労試験 ISO 14801 による疲労試験の結果。該当する場合には,上部構造に連結される推奨部品を 組み合わせて試験を実施する。 c) コーティングの密着強さ 基材に対するコーティングの密着強さ及びその試験方法(歯科用インプラ ント又は歯科用インプラントシステムの部品がコーティングされている場合。)。 d) 生物学的性質 最終製品の生物学的評価及び試験の結果並びに試験の選択理由。生物学的評価及び試 験については,4.9 による。

(10)

e) 分解性 ISO 10993-9 による分解性試験の結果。 4.6 従来形又は類似の医療機器との関連 歯科用インプラントシステムを,既に市販されている一つ以上の従来形又は類似の医療機器に基づいて 開発及び/又は評価する場合には,それらの医療機器についての情報との関連を示す。 4.7 リスク評価 JIS T 14971 によるリスク分析及びリスク評価についての文書を提示する。 4.8 感染及び微生物汚染の管理 提示しなければならない情報は,次による。 a) 消毒 歯科用インプラントの設計及び製造工程において,微生物又はその他に汚染されることによっ て生じるリスクを最小限にするためにとられた対策を提示する。これに関連して必要な消毒法を記載 する。 b) 滅菌 出荷時の状態(非滅菌又は滅菌)を示す。 製品を滅菌状態で出荷する場合には,滅菌法及びそのバリデーションを記載する。製品をエチレン オキサイドで滅菌する場合には,JIS T 0993-7 とともに,JIS T 0801-1 及び ISO/TS 11135-2 を適用す る。放射線による場合には,JIS T 0806-1,JIS T 0806-2 及び JIS T 0806-3 を適用し,他の方法による 場合には,ISO 14937 を適用する。 使用者による滅菌が必要な場合には,少なくとも一つのバリデーションした滅菌法を ISO 17664 に よって提示する。滅菌を湿熱で行う場合には,JIS T 0816-1 を適用する。再滅菌禁止の場合には,そ の旨を記載する。 4.9 生物学的評価 最終製品の生物学的評価を提示する。生物学的評価及び試験の指針として,JIS T 0993-1,JIS T 6001 及 び ISO /TS 22911 を参考とする。

外科インプラント用材料について,生体適合性が規定されている JIS 又は ISO 規格(例えば,JIS T 7401-1,

JIS T 7401-2,ISO 6474-1 及び ISO 13356)の,成分に関する要求事項に適合する材料に対しては,追加の

生物学的試験は必要ない。 4.10 臨床評価 臨床評価の結果を文書として提示する。 臨床試験が必要な場合には,平成 17 年 3 月 23 日厚生労働省令第 36 号によって要求される事項を文書で 保管する。 4.11 製造工程 製造工程の詳細について,特定の設計仕様が達成されていることを保証するための手段の記述を含めて 提示する。最終製品上に残留する製造用物質の分析を実施し,結果を示す。製造用物質の許容値について の根拠を提示する。 4.12 製造工程の品質管理 工程管理及び最終製品の検査方法を含めて,品質管理の方法を詳細に提示する。 4.13 包装 4.13.1 直接の容器 容器の原材料が歯科用インプラント表面に付着する可能性を考慮して,直接の容器については,その原 材料を用いた根拠を含めて提示する。JIS T 0841-1 及び JIS T 0841-2 を参照する。

(11)

滅菌状態で出荷する場合には,滅菌工程を,その製造工程並びに包装で実施したバリデーション及び対 策とともに記載する。製造販売業者が指定する保管及び輸送条件の下で,保護包装を開封するまで無菌状 態が維持されている根拠を提示する。 4.13.2 保管及び輸送中の損傷保護 保管,輸送及び取扱い中に,製造販売業者が指定する条件(必要であれば,温度,湿度及び圧力の制御 を含めて)で,包装の損傷及び劣化が生じないように,製造販売業者が実施した対策を提示する。 4.14 表示及び添付文書 4.14.1 表示 歯科用インプラントの包装には,次の事項を表示しなければならない。その表示内容を技術文書に示す。 a) 歯科用インプラント又は歯科用インプラントシステムの部品,及び包装内容 b) “滅菌済み”の旨の表示,滅菌方法及び滅菌有効期間(滅菌品の場合)。歯科用インプラントを,滅菌 及び非滅菌の両方の状態で提供する場合には,包装及び表示にいずれの状態にあるかを明瞭に記載す る。 c) 歯科用インプラント又は歯科用インプラントシステム部品の,使用期限(必要な場合) d) 単回使用である旨(該当する場合) e) 保管条件及び/又は取扱い条件 f) 製造販売業者の名称及び所在地 g) 製造番号又は製造記号 h) 他の法定表示事項 上記の全ての表示事項を単一のラベルに記載することが望ましい。単一のラベルに記載できない場合に は,外包装上に表示するか,又は添付文書に記載しなければならない。 4.14.2 添付文書 歯科用インプラントには,次の事項を記載した添付文書を添付しなければならない。その添付文書の内 容を技術文書に示す。 a) 4.14.1 の b),c)及び g)を除く 4.14.1 に規定した事項の詳細 b) 使用目的 c) 上部構造と連結する全ての部品を正しく使用するための詳細 d) 使用時に滅菌状態を保証するための推奨する開封方法(滅菌品の場合) e) 外科手術及び埋植の手順,並びに部品の使用方法についての詳細 f) リスク低減についての情報(該当する場合) g) 滅菌包装が損傷した場合に,その後にとるべき手順,及び適切な再滅菌方法の詳細(該当する場合) h) 歯科用インプラント又は歯科用インプラントシステムの部品を使用する前に,必要となる追加の処置 及び取扱いの詳細(例えば,滅菌,最終組立て) i) 禁忌及び既知の副作用 j) 予防措置について,医療従事者が患者に助言する詳細 k) 医療用画像システム及び/又は他の電磁的システムとの相互作用によって発生する可能性のあるハザ ードに関する情報 l) 再滅菌してはならない場合には再滅菌禁止の旨 m) 他の法定記載事項

(12)

参考文献

[1] JIS K 7171:2008 プラスチック-曲げ特性の求め方

注記 対応国際規格:ISO 178:2010,Plastics-Determination of flexural properties(MOD) [2] JIS T 7401-1 外科インプラント用チタン材料-第 1 部:チタン

注記 対応国際規格:ISO 5832-2,Implants for surgery-Metallic materials-Part 2: Unalloyed titanium (MOD)

[3] JIS T 7401-2 外科インプラント用チタン材料-第 2 部:チタン 6-アルミニウム 4-バナジウム合金 展伸材

注記 対応国際規格:ISO 5832-3,Implants for surgery-Metallic materials-Part 3: Wrought titanium 6-aluminium 4-vanadium alloy(MOD)

[4] ISO 1942,Dentistry-Vocabulary

[5] ISO 6474-1,Implants for surgery-Ceramic materials-Part 1: Ceramic materials based on high purity alumina [6] ISO 13356,Implants for surgery-Ceramic materials based on yttria-stabilized tetragonal zirconia (Y-TZP)

(13)

附属書 JA

(参考)

JIS と対応国際規格との対比表

JIS T XXXX:9999 歯科用インプラントシステムの技術文書 ISO 10451:2010 Dentistry-Contents of technical file for dental implant systems

(I)JIS の規定 (II) 国際規 格番号 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇 条ごとの評価及びその内容 (V)JIS と国際規格との技術的差異の理 由及び今後の対策 箇条番号及 び題名 内容 箇 条 番号 内容 箇条ごと の評価 技術的差異の内容 2 引用規格 3 用語及び 定義 3.1 歯科用インプラント - 追加 定義を追加した。 ISO 1942 を引用しないため。 3.4 技術文書 製造販売業者 3.3 製造業者 変更 製造販売業者に変更した。 以下同様 薬事法による。 - 3.4 吸水性 削除 用語を削除した。 公知の用語であるため。 4 要求事項 4.4 原材料の特性 a) 7) 耐食性及び電気化学的 性質並びに試験方法(金属材 料の場合) 4.4 構成材料の性質 a) 7) 腐食データ及び 電気化学的性質 追加 ただし書きを追加した。 同じ性質を評価するための異なる側面 であるので,異種金属との組合せが,類 似の医療機器として既に市販されてい る場合などには,いずれか一方の性質で 評価できるようにした。 4.5 a) 外観 4.5 - 追加 外観を規定した。 他の JIS に整合させた。 4.10 臨床評価 臨床試験が必要な場合には, 厚生労働省令第 36 号による。 4.10 臨床試験が必要な場 合には,ISO 14155-1, ISO 14155-2 による。 変更 準拠する規格を変更した。 我が国の法規による。 4.14 表示及び添付文書 4.14 4.15 ラベル 取扱説明書 変更 JIS では二つの項目名を合 わせた項目名とした。 他の JIS に整合させた。 4.14.1 表示 4.14 h) 警告及び/又はと るべき予防措置 i) 臨床試験用である 場合の表示 削除 削除 ISO 規格の規定を削除した。 ISO 規格の規定を削除した。 添付文書に記載すべき項目のため削除 した。 我が国では,技術文書の対象は,承認さ れたインプラントなどに限るため。 h) 他の法定表示事項 - 追加 JIS の規定を追加した。 法定要求事項である。 2 T X X X X : 9999 著作権法により無 断での複製, 転載等は禁止 されておりま す 。

(14)

(I)JIS の規定 (II) 国際規 格番号 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇 条ごとの評価及びその内容 (V)JIS と国際規格との技術的差異の理 由及び今後の対策 箇条番号及 び題名 内容 箇 条 番号 内容 箇条ごと の評価 技術的差異の内容 4 要求事項 (続き) 4.14.2 添付文書 m) 他の法定記載事項 4.15 取扱説明書 追加 JIS の規定を追加した。 添付文書の記載事項である。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 10451:2010,MOD 注記 1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 - 削除……… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 - 追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 - 変更……… 国際規格の規定内容を変更している。 注記 2 JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 - MOD……… 国際規格を修正している。 2 T X X X X : 9999 著作権法により無 断での複製, 転載等は禁止 されておりま す 。

(15)

JIS T XXXX

:9999

歯科用インプラントシステムの技術文書

解 説

この解説は,規格に規定・記載した事柄を説明するもので,規格の一部ではない。 この解説は,日本規格協会が編集・発行するものであり,これに関する問合せ先は日本規格協会である。 1 制定の趣旨 歯科用インプラントの技術文書に関する法規制の要求は,各国及び各地域で様々である。この規格の対応国際規格,ISO 10451:2010,Dentistry- Contents of technical file for dental implant systems は,歯科用インプラントの技術文書に関する国際的で,かつ,相互承認された標準を定めたものであり, 今後の各国及び各地域における歯科用インプラントの法規制に資するものと判断されたため,国際整合の観点から対応するこの規格を制定することと した。 2 制定の経緯 この規格は,日本歯科材料工業協同組合の技術委員会第 4 規格部会の JIS 原案作成委員会によって JIS 原案を作成した。さらに,社団法人日本歯科 医師会・材料規格委員会で審議された JIS 原案を主務大臣である厚生労働大臣に申出し,日本工業標準調査会で審議議決され,平成 年 月 日付で 公示された。 3 審議中に特に問題となった事項 審議中に特に問題となった事項は,次のとおりである。 a) 対応国際規格の“歯科用インプラント”は,ISO 1942 の定義を引用しているが,その定義には,我が国の法規制の主な対象となり流通している市 販品とは異なるものも含まれるため,我が国の法規制とは別途にこの規格を作成した。 b) 臨床試験を実施する場合には,我が国の通知に従って実施することにした。

(16)

4 適用範囲について この規格は,手術後に口くう(腔)内にとど(留)まる歯科用インプラント及びその既製部品に対する要求事項を満たすことを示すための,技術文 書に記載するべき事項を規定した。歯科用インプラントシステムのうち,口くう内にとどまらない器具及び他の部品には適用されない。また,各評価 項目に対する試験方法は,原則として規定していない。 5 規定項目の内容 5.1 耐食性及び電気化学的性質並びに試験方法(金属材料の場合)[4.4 a) 7)] 耐食性及び電気化学的性質は,同じ性質を評価するための異なる側面であるので,異種金属との組合せが,類似の医療機器として既に市販されてい る場合などには,いずれか一方の性質で評価できる旨のただし書きを追加した。 5.2 液相点及び固相点(該当する場合)[4.4 b) 5)] “該当する場合”とは,歯科用インプラントシステムの構成品を鋳造用合金と鋳接して用いる場合である。 5.3 分解性[4.5 e)] この評価項目は,生分解についての項目である。 6 原案作成委員会の構成表 原案作成委員会の構成表を,次に示す。 日本歯科材料工業協同組合 JIS 原案作成委員会 構成表 氏名 所属 (技術担当理事) 亀 水 忠 茂 亀水化学工業株式会社 (技術委員長) 村 松 寛 昭 日本歯科材料工業協同組合 (議長) 渡 辺 清 株式会社ジーシー (委員) 才 新 恭 子 株式会社モリタ 中 村 雅 子 株式会社白鵬 南 部 敏 之 株式会社松風 藤 原 聖 裕 石福金属興業株式会社 由 田 文 作 日本歯科商工協会(株式会社ジーシー) 森 武 春 男 財団法人日本規格協会 (用語部会) 出 山 恵 株式会社オムニコ (事務局) 輿 石 嘉 弘 日本歯科材料工業協同組合

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社団法人日本歯科医師会・材料規格委員会 構成表 氏名 所属 (委員長) 小 田 豊 東京歯科大学歯科理工学 (副委員長) 桃 井 保 子 鶴見大学歯学部 (委員) 松 村 英 雄 日本大学歯学部 宮 川 行 男 日本歯科大学新潟生命歯学部 浅 沼 一 成 厚生労働省医薬食品局医療機器審査管理室 市 川 弘 道 社団法人日本歯科医師会 正 田 晨 夫 社団法人日本歯科医師会 南 部 敏 之 株式会社松風 中 里 良 次 株式会社ジーシー なお,社団法人日本歯科医師会・材料規格委員会には,上記委員の他に原案作成者又は関係者の立場で次の各氏が参加している。 氏名 所属 冨 山 雅 史 社団法人日本歯科医師会 春 日 司 郎 社団法人日本歯科医師会 小 倉 英 夫 社団法人日本歯科医師会(日本歯科大学新潟生命歯学 部) 池 見 宅 司 社団法人日本歯科医師会(日本大学松戸歯学部) 井 出 勝 久 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 長 瀬 喜 則 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 山 本 あ や 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 吉 村 大 輔 経済産業省産業技術環境局環境生活標準化推進室 森 武 春 男 財団法人日本規格協会 村 松 寛 昭 日本歯科材料工業協同組合 渡 辺 清 日本歯科材料工業協同組合(株式会社ジーシー) (事務局) 石 塚 信 哉 社団法人日本歯科医師会 鈴 木 彩 音 社団法人日本歯科医師会 (執筆者 渡辺 清)

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目 次

ページ 序文 ··· 1 1 適用範囲··· 1 2 引用規格··· 1 3 用語及び定義 ··· 1 4 種類··· 2 5 品質··· 2 5.1 生体適合性 ··· 2 5.2 pH 値··· 2 5.3 微生物汚染 ··· 2 5.4 安定性 ··· 2 5.5 洗浄性 ··· 2 5.6 粘着強さ ··· 2 6 サンプリング ··· 2 7 試験方法··· 2 7.1 試験条件 ··· 2 7.2 pH 値··· 2 7.3 安定性-経時変化手順 ··· 3 7.4 洗浄性 ··· 3 7.5 粘着強さ I ··· 3 7.6 粘着強さ II ··· 6 7.7 評価 ··· 7 8 包装··· 7 9 表示及び添付文書 ··· 8 9.1 表示 ··· 8 9.2 添付文書 ··· 8 参考文献 ··· 9 附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 ··· 10

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まえがき

G この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本歯科材料工 業協同組合(JDMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を 改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格で ある。 これによって,JIS T 6525-1:2005 は改正され,この規格に置き換えられた。 この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意 を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実 用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 JIS T 6525 の規格群には,次に示す部編成がある。 JIS T 6525-1 第 1 部:粘着型義歯床安定用こ(糊)材 JIS T 6525-2 第 2 部:密着型義歯床安定用こ(糊)材

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日本工業規格(案)

JIS

T 6525-1

:9999

義歯床安定用こ(糊)材-

第 1 部:粘着型義歯床安定用こ(糊)材

Denture adhesives-Part 1: Glue type denture adhesives

序文 この規格は,2010 年に第 1 版として発行された ISO 10873 を基とし,適用範囲及び規定項目の中から, 粘着型義歯床安定用こ(糊)材に該当する部分を選択し,用語及び引用規格の変更など技術的内容を変更 して作成した日本工業規格である。 なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一 覧表にその説明を付けて,附属書 JA に示す。 1 適用範囲 この規格は,可撤性義歯の装着者が用いる粘着型義歯床安定用こ(糊)材について規定する。 この規格は,一般の人が使用する安定用こ(糊)材に適用し,歯科用ライニング材には適用しない。 注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 10873:2010,Dentistry-Denture adhesives(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,“修正している” ことを示す。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの 引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS K 6718-2 プラスチック-メタクリル樹脂板-タイプ,寸法及び特性-第 2 部:押出板

注記 対応国際規格:ISO 7823-2,Plastics-Poly (methyl methacrylate) sheets-Types, dimensions and characteristics-Part 2: Extruded sheets(MOD)

JIS K 8837 プロピレングリコール(試薬) JIS T 0993-1 医療機器の生物学的評価-第 1 部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験 JIS T 6001 歯科用医療機器の生体適合性の評価 JIS Z 8802 pH 測定方法 3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 3.1

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口くう(腔)粘膜面に対して可撤性義歯(以下,義歯という。)を粘着力によって維持させるために用い る粉末,ペースト又はシート若しくはテープ状の材料。 4 種類 粘着型義歯床安定用こ(糊)材[以下,安定用こ(糊)材という。]は,材質及び形状によって,次のよ うに分類する。 a) 粉末型 水溶性高分子を粘着成分とした粉末状のもの。 b) クリーム型 水溶性高分子を粘着成分としたペースト状のもの。 c) シート又はテープ型 水溶性高分子を粘着成分としたシート状又はテープ状のもの。 5 品質 5.1 生体適合性 生体適合性については,JIS T 0993-1 及び JIS T 6001 によって生物学的安全性を評価する。安定用こ(糊) 材から溶出する金属イオンの,生体適合性への影響に特別な注意を払うことが望ましい。 5.2 pH 値 pH 値は,7.2 によって試験したとき,4~10 でなければならない。 5.3 微生物汚染 微生物汚染についての試験は,適切な方法,例えば,参考文献[1]~[12]に規定又は記載する方法によっ て行う。 5.4 安定性 安定用こ(糊)材は,7.3 によって試験した後,この規格の品質に影響する劣化の兆候を示してはならな い。 5.5 洗浄性 洗浄性については,7.4 によって試験したとき,塊状の残さがあってはならない。 5.6 粘着強さ 粘着強さは,7.5 及び 7.6 によって試験したとき,5 kPa 以上でなければならない。 6 サンプリング 試料は,同一ロットから採取し,その量は,規定する試験全てを完了するのに十分な量とする。 7 試験方法 7.1 試験条件 試験は,23±3 ℃で行う。 7.2 pH 値 7.2.1 器具 7.2.1.1 pH 計 JIS Z 8802 に規定する形式 I 又はこれと同等のもの。精度±0.02 7.2.1.2 ガラス容器 容量 500 mL 7.2.2 試薬 7.2.2.1 プロピレングリコール JIS K 8837 に規定するもの。 7.2.2.2 水 蒸留水又は精製水

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7.2.3 手順 7.2.3.1 粉末型及びクリーム型 安定用こ(糊)材 1.0±0.1 g を採り,プロピレングリコール 5 g を加えて分散させ,かくはん下で水 300 mL を加え,十分にかくはんする。pH 計の電極を分散液中に挿入し,挿入 3 分後の pH 値を読み取る。5 回の試験結果を求める。 7.2.3.2 シート又はテープ型 安定用こ(糊)材 1.0±0.1 g を採り,水 300 mL を加え,十分にかくはんする。pH 計の電極を分散液中 に挿入し,挿入 3 分後の pH 値を読み取る。5 回の試験結果を求める。 7.3 安定性-経時変化手順 安定用こ(糊)材を,容器に入ったまま,40±2 ℃,相対湿度(75±5)%で 3 か月間保存するか,又は 室温(15~25 ℃)で 30 か月間の安定性を保証する時間・温度条件で保存する。 7.4 洗浄性 7.4.1 機器及び材料 7.4.1.1 水槽 温度 37±2 ℃に維持できるもの。 7.4.1.2 メタクリル樹脂板 JIS K 6718-2 に規定するメタクリル樹脂(以下,PMMA という。)製で,約 50 mm×50 mm の大きさのもの。 7.4.2 試薬 7.4.2.1 水 蒸留水又は精製水 7.4.3 手順 製造販売業者が指定する方法によって,安定用こ(糊)材を PMMA 板上に均一に塗布(シート又はテ ープ状の場合は,貼付)し,その PMMA 板を 37±2 ℃に維持した水槽中に 1 時間浸せきする。製造販売 業者が指定する方法によって PMMA 板を洗浄し,拡大せずに裸眼で PMMA 板表面を観察する。5 回の試 験結果を求める。 7.5 粘着強さ I 7.5.1 一般 粘着強さ試験は,水槽から取り出した後,3 分以内に行う。 7.5.2 機器 7.5.2.1 粘着強さ試験装置 試料台をもち,荷重 10 N,クロスヘッド速度 5 mm/min で測定できるもの(図 1 参照)

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1 荷重検出部 2 感圧軸 3 安定用こ(糊)材 4 試料ホルダ 5 試料台 図 1-粘着強さ試験装置例 7.5.2.2 試料ホルダ I 直径 22±1 mm,深さ 0.5±0.1 mm の穴を加工した,JIS K 6718-2 に適合する PMMA 板[図 2 a) 参照]。 7.5.2.3 試料ホルダ II 直径 22±1 mm,高さ 5.0±0.1 mm の凸状部を加工した,JIS K 6718-2 に適合する PMMA 板[図 2 b) 参照]7.5.2.4 感圧軸 直径 20.0±0.5 mm の円形基部をもつ,JIS K 6718-2 に適合する PMMA 製のもの[図 3 参照]。 7.5.2.5 水槽 温度 37±2 ℃に維持できるもの。 単位 mm

(24)

単位 mm a) 試料ホルダ I b) 試料ホルダ II 図 2-試料ホルダ例 7.5.3 試薬 7.5.3.1 水 蒸留水又は精製水 7.5.4 手順 7.5.4.1 粉末型 粉末型の手順は,次による。 a) 安定用こ(糊)材粉末 1~3 g に質量比で 4 倍量の水を加え,均一に練和し,密閉容器中に 5 分間置い たものを試料とする。 b) 試料ホルダ I の穴に,試料を少し過剰に充塡し,表面を平らにした後,試料及び試料ホルダ I 一体物 (以下,一体物という。)を 37±2 ℃に維持した水槽中に,1 分間浸せきする。水槽から一体物を取り 出し,1 回振って試料面の水を除く。 c) 試料の中心に荷重がかかるように一体物を粘着強さ試験装置の試料台に固定する。 d) 感圧軸によって,クロスヘッド速度 5 mm/min,荷重 9.8±0.2 N になるまで試料を圧着し,その位置で 30 秒間保持した後,クロスヘッド速度 5 mm/min で逆方向に引っ張る。感圧軸にかかる最大力を記録 し,感圧軸の円形基部底面の面積で除して単位面積当たりの力を粘着強さとして求める[図 3 a) 参照]。 5 回の試験結果を求める。 7.5.4.2 クリーム型 クリーム型の手順は,次による。 a) 試料ホルダ I の穴に,安定用こ(糊)材を少し過剰に充塡し,表面を平らにした後,一体物を 37±2 ℃ に維持した水槽で,水中に 1 分間浸せきする。水槽から一体物を取り出し,1 回振って試料面の水を 除く。 b) 試料の中心に荷重がかかるように一体物を粘着強さ試験装置の試料台に固定する。 c) 感圧軸によって,クロスヘッド速度 5 mm/min,荷重 9.8±0.2 N になるまで試料を圧着し,その位置で 30 秒間保持した後,クロスヘッド速度 5 mm/min で逆方向に引っ張る。感圧軸にかかる最大力を記録 し,感圧軸の円形基部底面の面積で除して単位面積当たりの力を粘着強さとして求める[図 3 a) 参照]。 5 回の試験結果を求める。 7.5.4.3 シート又はテープ型

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シート又はテープ型の手順は,次による。 a) 総面積の最小寸法が 21 mm×21 mm となるように,安定用こ(糊)材を採り,37±2 ℃に維持した水 槽に 5 秒間浸せきした後,取り出し,1 回振って試料面の水を除く。 b) 直ちに試料を,試料ホルダ II の円盤状凸部の全上面を覆うようにして置き,試料の中心に荷重がかか るように試料及び試料ホルダ II 一体物を粘着強さ試験装置の試料台に固定する。 c) 感圧軸によって,クロスヘッド速度 5 mm/min,荷重 9.8±0.2 N になるまで試料を圧着し,その位置で 30 秒間保持した後,クロスヘッド速度 5 mm/min で逆方向に引っ張る。感圧軸にかかる最大力を記録 し,感圧軸の円形基部底面の面積で除して単位面積当たりの力を粘着強さとして求める[図 3 b) 参照]。 5 回の試験結果を求める。 単位 mm a) 粉末型又はクリーム型 b) シート又はテープ型 1 荷重検出部 2 感圧軸 3 試料ホルダ I 4 粉末型又はクリーム型試料 5 試料ホルダ II 6 シート又はテープ型試料 図 3-粘着強さ試験装置の配置例 7.6 粘着強さ II 7.6.1 一般 次の粘着強さ試験を,水槽から取り出した後,3 分以内に行う。 7.6.2 機器 7.5.2 による。 7.6.3 試薬 7.5.3 による。 7.6.4 手順 7.6.4.1 粉末型

(26)

粉末型の手順は,次による。 a) 安定用こ(糊)材粉末 1~3 g に質量比で 4 倍量の水を加え,均一に練和し,密閉容器中に 5 分間置い たものを試料とする。 b) 試料ホルダ I の穴に,試料を少し過剰に充塡し,表面を平らにした後,試料及び試料ホルダ I 一体物 (以下,一体物という。)を 37±2 ℃に維持した水槽中に,10 分間浸せきする。水槽から一体物を取 り出し,1 回振って試料面の水を除く。 c) 試料の中心に荷重がかかるように一体物を粘着強さ試験装置の試料台に固定する。 d) 感圧軸によって,クロスヘッド速度 5 mm/min,荷重 9.8±0.2 N になるまで試料を圧着し,その位置で 30 秒間保持した後,クロスヘッド速度 5 mm/min で逆方向に引っ張る。感圧軸にかかる最大力を記録 し,感圧軸の円形基部底面の面積で除して単位面積当たりの力を粘着強さとして求める[図 3 a) 参照]。 5 回の試験結果を求める。 7.6.4.2 クリーム型 クリーム型の手順は,次による。 a) 試料ホルダ I の穴に,安定用こ(糊)材を少し過剰に充塡し,表面を平らにした後,一体物を 37±2 ℃ に維持した水槽で,水中に 10 分間浸せきする。水槽から一体物を取り出し,1 回振って試料面の水を 除く。 b) 試料の中心に荷重がかかるように一体物を粘着強さ試験装置の試料台に固定する。 c) 感圧軸によって,クロスヘッド速度 5 mm/min,荷重 9.8±0.2 N になるまで試料を圧着し,その位置で 30 秒間保持した後,クロスヘッド速度 5 mm/min で逆方向に引っ張る。感圧軸にかかる最大力を記録 し,感圧軸の円形基部底面の面積で除して単位面積当たりの力を粘着強さとして求める[図 3 a) 参照]。 5 回の試験結果を求める。 7.6.4.3 シート又はテープ型 シート又はテープ型の手順は,次による。 a) 総面積の最小寸法が 21 mm×21 mm となるように,安定用こ(糊)材を採り,37±2 ℃に維持した水 槽に 10 分間浸せきした後,取り出し,1 回振って試料面の水を除く。 b) 直ちに試料を,試料ホルダ II の円盤状凸部の全上面を覆うようにして置き,試料の中心に荷重がかか るように試料及び試料ホルダ II 一体物を粘着強さ試験装置の試料台に固定する。 c) 感圧軸によって,クロスヘッド速度 5 mm/min,荷重 9.8±0.2 N になるまで試料を圧着し,その位置で 30 秒間保持した後,クロスヘッド速度 5 mm/min で逆方向に引っ張る。感圧軸にかかる最大力を記録 し,感圧軸の円形基部底面の面積で除して単位面積当たりの力を粘着強さとして求める[図 3 b) 参照]。 5 回の試験結果を求める。 7.7 評価 評価は,次による。 a) 5 個のうち,4 個以上が 5.2,5.5 及び 5.6 に適合したときに,合格とする。 b) 5 個のうち,3 個以上が 5.2,5.5 及び 5.6 のいずれかに適合しなかったときは,不合格とする。 c) 5 個のうち,3 個が 5.2,5.5 及び 5.6 の一つ以上に適合したときは,3 個が適合した試験について,5 個の追加試料を作製して,再試験を行い,5 個全てが適合したときに,合格とする。 8 包装 包装は,安定用こ(糊)材が汚染されないよう保護されなければならない。

(27)

9 表示及び添付文書 9.1 表示 安定用こ(糊)材の包装には,次の事項を表示しなければならない。 a) 製品名 b) 種類 c) 質量又は内容量 d) 保管条件(必要な場合) e) 毒性,危険性又は刺激性に関する警告(必要な場合) f) 製造番号又は製造記号 g) 製造販売業者名及び所在地 h) 他の法定表示事項 9.2 添付文書 安定用こ(糊)材には,次の事項を記載した添付文書を添付しなければならない。 a) 使用方法 b) 主要成分 c) 使用方法の注意事項 使用方法の注意事項は,次による。 1) 粘着効果の発現についての注意 2) 使用後の洗浄についての注意 3) その他の使用方法の注意 d) 安全性についての注意事項 安全性についての注意事項は,次による。 1) 過敏症についての注意 2) 長期間の連用についての注意 3) 歯科受診の推奨 4) その他の使用上の注意 e) 保管及び取扱い上の注意 f) pH g) 他の法定記載事項

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参考文献

[1] ISO 16212,Cosmetics-Microbiology-Enumeration of yeast and mould [2] ISO 18416,Cosmetics-Microbiology-Detection of Candida albicans

[3] ISO 21148,Cosmetics-Microbiology-General instructions for microbiological examination [4] ISO 21149,Cosmetics-Microbiology-Enumeration and detection of aerobic mesophilic bacteria [5] ISO 21150,Cosmetics-Microbiology-Detection of Escherichia coli

[6] ISO 22717,Cosmetics-Microbiology-Detection of Pseudomonas aeruginosa [7] ISO 22718,Cosmetics-Microbiology-Detection of Staphylococcus aureus

[8] ISO 29621 , Cosmetics - Microbiology - Guidelines for the risk assessment and identification of microbiologically low-risk products

[9] CTFA,Determination of adequacy of preservation of cosmetic and toiletry formulations. 1973 [10] CTFA,Microbiological limit guidelines for cosmetic and toiletries,1973

[11] CTFA,Microbial quality management,1990

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附属書 JA

(参考)

JIS と対応国際規格との対比表

JIS T 6525-1:9999 義歯床安定用こ(糊)材-第 1 部:粘着型義歯床安定用こ(糊)

ISO 10873:2010 Dentistry-Denture adhesives

(I)JIS の規定 (II) 国際 規格 番号 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご との評価及びその内容 (V)JIS と国際規格との技術的差異 の理由及び今後の対策 箇条番号 及び題名 内容 箇条 番号 内容 箇条ごと の評価 技術的差異の内容 1 適用範囲 粘 着 型 義 歯 床 安 定 用 こ (糊)材について規定 1 義歯床安定用こ(糊) 材について規定 変更 粘着型義歯床安定用こ(糊)材に ついてだけ規定した。 JIS では,粘着型義歯床安定用こ (糊)材及び密着型義歯床安定用こ (糊)材の個別規格を規定してい る。 - - 1 ISO 7405 及 び ISO 10993-1 については適 用範囲で記載 削除 ISO 規格の規定を削除した。 JIS では生体適合性を品質の箇条で 規定した。 3 用語及び 定義 粘 着 型 義 歯 床 安 定 用 こ (糊)材について規定 3 義歯床安定用こ(糊) 材について規定 変更 粘着型義歯床安定用こ(糊)材に ついてだけ規定した。 JIS では,粘着型義歯床安定用こ (糊)材及び密着型義歯床安定用こ (糊)材の個別規格を規定してい る。 4 種類 粘 着 型 義 歯 床 安 定 用 こ (糊)材について規定 4 義歯床安定用こ(糊) 材について規定 変更 粘着型義歯床安定用こ(糊)材に ついてだけ規定した。 JIS では,粘着型義歯床安定用こ (糊)材及び密着型義歯床安定用こ (糊)材の個別規格を規定してい る。 a) 粉末型 b) クリーム型 c) シート又はテープ型 4 クラス名だけの記載 追加 各型について説明文を追加した。 旧規格に整合させた。 5 品質 - 5.1 一般 削除 ISO 規格の“一般”を削除した。 粘着型義歯床安定用こ(糊)材につ いてだけ規定した。 5.1 生体適合性 5.1.1 - 追加 JIS では生体適合性について規定 した。 旧規格に整合させた。JIS では品質 の箇条で規定した。 3 T 6 5 2 5 -1 : 9 9 9 9 著作 権法により無 断での複製 , 転載等は禁 止されてお り ます。

(30)

(I)JIS の規定 (II) 国際 規格 番号 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご との評価及びその内容 (V)JIS と国際規格との技術的差異 の理由及び今後の対策 箇条番号 及び題名 内容 箇条 番号 内容 箇条ごと の評価 技術的差異の内容 5 品質 (続き)

5.3 微生物汚染 5.1.3 ISO 規格 削除 ISO 規格を削除した。 JIS では,ISO 規格を参考文献とし て記載した。 - 5.2 タイプ 1 こ(糊)材だ けに対する要求事項 削除 ISO 規格の項目名を削除した。 JIS では,粘着型義歯床安定用こ (糊)材及び密着型義歯床安定用こ (糊)材の個別規格を規定している ので必要ない。 5.6 粘着強さ 5.2.2 補てつ(綴)物への粘 着強さ 変更 項目名を変更した。 補てつ(綴)物への粘着強さを試験 する訳ではない。 - 5.3 タイプ 2 こ(糊)材だ けに対する要求事項 削除 ISO 規格の規定を削除した。 JIS では,粘着型義歯床安定用こ (糊)材及び密着型義歯床安定こ (糊)材の個別規格を規定している ので必要ない。 7 試験方法 7.2.1 器具 7.2.1 機器及び材料 削除 “材料”を削除した。 粘着型義歯床安定用こ(糊)材には 用いない。 7.2.1.1 pH 計 7.2.1.1 ガラス電極及び比較電 極をもち,精度±0.02 変更 該当する JIS で規定した。 JIS Z 8802 に規定する形式 I 又はこ れと同等のもの。 - 7.2.1.3 円形ろ紙 削除 ISO 規格の規定を削除した。 粘着型義歯床安定用こ(糊)材には 用いない。 7.2.2.1 プ ロ ピ レ ン グ リ コール 7.2.2.1 分析試薬グレード 変更 該当する JIS で規定した。 JIS K 8837 に規定するもの。 7.2.2.2 水 7.2.2.2 ISO 3696 に規定する グレード 3 変更 ISO 規格の規定を削除した。 7.4.2.1,7.5.3.1 も同様 他の JIS に整合させた(蒸留水又は 精製水)。 7.2.3.1 粉 末 型 及 び ク リ ーム型 5 回の試験結果を求める。 7.2.3.1 .1 試験を 4 回繰り返し て,5 回の結果を求め る。 削除 “試験を 4 回繰り返して”を削除 した。 特に記載する必要がない。 7.3 安定性-経時変化手 順 7.3 室温 追加 (15~25 ℃)を追加した。 国際的な“室温”の認識と国内の定 義にかい(乖)離があるため,具体 的に表した。 7.4.3 手順 製造販売業者 7.4.3 製造業者 変更 “製造業者”から“製造販売業者” に変更した。以下の項も同様とす る。 薬事法による。 3 T 6 5 2 5 -1 : 9 9 9 9 著作 権法により無 断での複製 , 転載等は禁 止されており ます。

(31)

(I)JIS の規定 (II) 国際 規格 番号 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご との評価及びその内容 (V)JIS と国際規格との技術的差異 の理由及び今後の対策 箇条番号 及び題名 内容 箇条 番号 内容 箇条ごと の評価 技術的差異の内容 7 試験方法 (続き) 7.5.4.1 粉末型 d) 感圧軸の円形基部底 面の面積で除して 7.5.4.1 - 追加 JIS の規定を追加した。 7.5.4.2 c),7.5.4.3 c),7.6.4.1 d), 7.6.4.2 c),7.6.4.3 c)も同様 分かりやすくした。 - 7.7 密着強さ試験 削除 ISO 規格の規定を削除した。 粘着型義歯床安定用こ(糊)材に必 要なものだけ規定した。 - 7.8 剥離性試験 削除 ISO 規格の規定を削除した。 粘着型義歯床安定用こ(糊)材に必 要なものだけ規定した。 - 7.9 ちょう度試験 削除 ISO 規格の規定を削除した。 粘着型義歯床安定用こ(糊)材に必 要なものだけ規定した。 7.7 評価 7.10 表 1 を規定 変更 表 1 を削除し,表 1 の内容を記載 した。 分かりやすくした。 8 包装 包装 8.1 g)として規定 変更 箇条を独立させて規定した。 分かりやすくした。 9 表示及び 添付文書 - 8.2 f)として規定 削除 f)を削除した。 薬事法の要請が優先されるため。 9.1 h) 8.2 - 追加 “他の法定表示事項”を追加した。 他の JIS に整合した。 9.2 添付文書 8.1 タイプ 2 こ(糊)材だ けに関する注意を規定 削除 ISO 規格の規定を削除した。 粘着型義歯床安定用こ(糊)材につ いてだけ規定した。 9.2 g) 8.1 - 追加 “他の法定記載事項”を追加した。 他の JIS に整合した。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 10873:2010,MOD 注記 1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 - 削除 ··· 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 - 追加 ··· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 - 変更 ··· 国際規格の規定内容を変更している。 注記 2 JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 - MOD ··· 国際規格を修正している。 3 T 6 5 2 5 -1 : 9 9 9 9 著作 権法により無 断での複製 , 転載等は禁 止されており ます。

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JIS T 6525-1

:9999

義歯床安定用こ(糊)材-

第 1 部:粘着型義歯床安定用こ(糊)材

解 説

この解説は,規格に規定・記載した事柄を説明するもので,規格の一部ではない。 この解説は,日本規格協会が編集・発行するものであり,これに関する問合せ先は日本規格協会である。 1 今回の改正までの経緯 この規格は,2005 年に制定され(以下,旧規格という。),今回の改正に至った。 今回,この規格は,日本歯科材料工業協同組合の技術委員会の義歯安定剤連絡会の JIS 原案作成委員会によって JIS 原案を作成した。さらに,社団 法人日本歯科医師会・材料規格委員会で審議された JIS 原案を主務大臣である厚生労働大臣に申出し,日本工業標準調査会で審議議決され,平成 年 月 日付で公示された。 2 今回の改正の趣旨

この規格の対応国際規格である ISO 10873,Dentistry-Denture adhesives が 2010 年に制定されたため,ISO 10873:2010 に記載されている粘着型義歯 床安定用こ(糊)材に該当する箇所を基に,この規格の改正を行った。 3 審議中に特に問題となった事項 審議中に特に問題となった主な事項は,次のとおりである。 a) 今回の改正で粘着型義歯床安定用こ(糊)材及び密着型義歯床安定用こ(糊)材についての二つの規格を対応国際規格である ISO 10873 同様一つの規格とすべきとの意見が挙げられたが,統合すると新しい JIS 番号になり,指定管理医療機器の告示にも影響があるとの観点 から,二つの規格を維持することとした。

(33)

b) 粘着強さ試験において,“単位面積当たりの力を粘着強さとして求める”とあるが,どの面積で除するのかが具体的にされておらず,より 正確に表現するため,“感圧軸の円形基部底面の面積で除して”の文言を追加した。 4 適用範囲について 可撤性義歯の装着者が用いる粘着型義歯床安定用こ(糊)材について規定した。 5 規定項目の内容 5.1 適用範囲(箇条 1) ISO 規格では,粘着型及び密着型義歯床安定用こ(糊)材について規定しているが,この規格では,それぞれ個別規格として規定した。 5.2 種類(箇条 4) ISO 規格では,粘着型義歯床安定用こ(糊)材は,クラス 1~3 に分類されているが,この規格では旧規格と同様にそれぞれ,粉末型,クリーム型及 びシート又はテープ型とした。 5.3 水(7.2.2.2,7.4.2.1,7.5.3.1)

ISO 規格では,水を規定する ISO 規格が存在するが,JIS では該当する規格がないため,蒸留水又は精製水とした。 5.4 安定性-経時変化手順(7.3) ISO 規格では室温とされているが,国際的な認識と国内での定義にかい(乖)離があるため,この規格では,具体的に室温(15~25 ℃)とした。 6 原案作成委員会の構成表 原案作成委員会の構成表を,次に示す。 日本歯科材料工業協同組合 JIS 原案作成委員会 構成表 氏 名 所属 (技術担当理事) 亀 水 忠 茂 亀水化学工業株式会社 (技術委員長) 村 松 寛 昭 日本歯科材料工業協同組合 (議長) 吉 川 秀 一 小林製薬株式会社 (委員) 福 井 誠 治 グラクソ・スミスクライン株式会社 小 島 幸 子 グラクソ・スミスクライン株式会社 辻 健 司 ライオン株式会社 内 波 修 一 塩野義製薬株式会社

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神 原 浩太郎 株式会社共和 小 野 一 弘 昭和薬品化工株式会社 水 野 昌 彦 アース製薬株式会社 横 田 兼 欣 日本歯科薬品株式会社 江 尻 茂 之 日本ゼトック株式会社 古 川 徹 エーザイ株式会社 森 武 春 男 財団法人日本規格協会 (用語部会) 出 山 恵 株式会社オムニコ (事務局) 輿 石 嘉 弘 日本歯科材料工業協同組合 社団法人日本歯科医師会・材料規格委員会 構成表 氏名 所属 (委員長) 小 田 豊 東京歯科大学歯科理工学 (副委員長) 桃 井 保 子 鶴見大学歯学部 (委員) 松 村 英 雄 日本大学歯学部 宮 川 行 男 日本歯科大学新潟生命歯学部 浅 沼 一 成 厚生労働省医薬食品局医療機器審査管理室 市 川 弘 道 社団法人日本歯科医師会 正 田 晨 夫 社団法人日本歯科医師会 南 部 敏 之 株式会社松風 中 里 良 次 株式会社ジーシー なお,社団法人日本歯科医師会・材料規格委員会には,上記委員の他に原案作成者又は関係者の立場で次の各氏が参加している。 日本歯科材料工業協同組合 JIS 原案作成委員会 構成表 氏名 所属 冨 山 雅 史 社団法人日本歯科医師会 春 日 司 郎 社団法人日本歯科医師会 小 倉 英 夫 社団法人日本歯科医師会 (日本歯科大学新潟生命歯学部) 池 見 宅 司 社団法人日本歯科医師会(日本大学松戸歯学 部) 井 出 勝 久 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 長 瀬 喜 則 独立行政法人医薬品医療機器総合機構

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山 本 あ や 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 吉 村 大 輔 経済産業省産業技術環境局環境生活標準化推 進室 森 武 春 男 財団法人日本規格協会規格開発部 村 松 寛 昭 日本歯科材料工業協同組合 吉 川 秀 一 日本歯科材料工業協同組合(小林製薬株式会 社) (事務局) 中垣内 一 照 社団法人日本歯科医師会 鈴 木 彩 音 社団法人日本歯科医師会 (執筆者 吉川 秀一)

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目 次

ページ 序文 ··· 1 1 適用範囲··· 1 2 引用規格··· 1 3 用語及び定義 ··· 2 4 品質··· 2 4.1 生体適合性 ··· 2 4.2 pH 値··· 2 4.3 微生物汚染 ··· 2 4.4 安定性 ··· 2 4.5 密着強さ ··· 2 4.6 剝離性 ··· 2 4.7 ちょう度 ··· 2 5 サンプリング ··· 2 6 試験方法··· 2 6.1 試験条件 ··· 2 6.2 pH 値··· 2 6.3 安定性-経時変化手順 ··· 3 6.4 密着強さ ··· 3 6.5 剝離性 ··· 4 6.6 ちょう度試験 ··· 5 6.7 評価 ··· 6 7 包装··· 6 8 表示及び添付文書 ··· 7 8.1 表示 ··· 7 8.2 添付文書 ··· 7 参考文献 ··· 8 附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 ··· 9

(37)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本歯科材料工業 協同組合(JDMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改 正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格であ る。 これによって,JIS T 6525-2:2005 は改正され,この規格に置き換えられた。 この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意 を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実 用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 JIS T 6525 の規格群には,次に示す部編成がある。 JIST6525-1 第 1 部:粘着型義歯床安定用こ(糊)材 JIST6525-2 第 2 部:密着型義歯床安定用こ(糊)材

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日本工業規格(案)

JIS

T 6525-2

:9999

義歯床安定用こ(糊)材-

第 2 部:密着型義歯床安定用こ(糊)材

Denture adhesives-

Part 2: Liner type denture adhesives

序文 この規格は,2010 年に第 1 版として発行された ISO 10873 を基とし,適用範囲及び規定項目の中から, 密着型義歯床安定用こ(糊)材に該当する部分を選択し,用語及び引用規格の変更など技術的内容を変更 して作成した日本工業規格である。 なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一 覧表にその説明を付けて,附属書 JA に示す。 1 適用範囲 この規格は,可撤性義歯の装着者が用いる密着型義歯床安定用こ(糊)材について規定する。 この規格は,一般の人が使用する安定用こ(糊)材に適用し,歯科用ライニング材には適用しない。 注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 10873:2010,Dentistry-Denture adhesives(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,“修正している” ことを示す。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの 引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS C 2336 電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープ JIS K 6718-2 プラスチック-メタクリル樹脂板-タイプ,寸法及び特性-第 2 部:押出板

注記 対応国際規格:ISO 7823-2,Plastics-Poly (methyl methacrylate) sheets-Types, dimensions and characteristics-Part 2: Extruded sheets (MOD)

JIS K 8101 エタノール(99.5)(試薬) JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)

JIS T 0993-1 医療機器の生物学的評価-第 1 部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験 JIS T 6001 歯科用医療機器の生体適合性の評価

参照

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