平成 24 年度に実施した個別指導において
保険薬局に改善を求めた主な指摘事項
東 北 厚 生 局
平成 26 年 2 月
目 次
Ⅰ 調剤と調剤技術料
1 調剤内容について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 1~ 2
2 処方せんの取扱いについて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 3~ 3
3 調剤済処方せんの取扱いについて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 3~ 3
4 調剤録の取扱いについて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 3~ 3
5 調剤技術料について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 4~ 5
Ⅱ 薬学管理料
6 薬剤服用歴の記録について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 5~ 6
7 薬学管理料について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 6~ 8
Ⅲ 事務的事項
8 事務的事項について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 8~ 8
9 その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 9~ 9
- 1 - Ⅰ 調剤と調剤技術料の請求 1 調剤内容について ◎ 薬学的に見て、処方内容に問題が疑われるにもかかわらず、処方医への疑義照会が行わ れていない例が認められたので、必ず疑義照会を行うこと。また、疑義照会を行った場合は、 照会・回答内容の要点等について処方せんの備考欄及び薬剤服用歴の記録等に記載する こと。 ①薬事法による承認内容と異なる用法・用量で処方されているもの ア:1日1回投与 ・フロリードゲル経口用(口腔・食道カンジタ症治療剤) イ:1日2回投与 ・アテレック錠、エースコール錠、エナラプリル錠、オルメテック錠、カルスロット錠、カル デナリン錠、シルニジピン錠、セプロブロック錠、セララ錠2、タナトリル錠、ディオバン 錠、ドキサゾシン錠、ヒポカカプセル、ブロプレス錠、ミカルディス錠、ミカムロ配合錠、 レニベース錠(血圧降下剤) ・アムロジンOD錠、ノルバスク錠、ヘルベッサーRカプセル(血管拡張剤) ・テノーミン錠(不整脈用剤) ・アクトス錠(糖尿病用剤) ・パキシル錠、レクサプロ錠(精神神経用剤)・ザイザル錠(その他のアレルギー用薬) ウ:1日3回投与 ・カルデナリン錠(血圧降下剤) ・アダラートCR錠(血管拡張剤) ・リファジンカプセル(抗酸性菌用剤) ・デパケンR錠(抗てんかん剤) ・パキシル錠(精神神経用剤) ・アロートールカプセル(ビタミン A 及び D 剤) ・テオドール錠(気管支拡張剤) エ:食前投与 ・メデット錠(糖尿病用剤) オ:食後投与 ・ガナトン錠、ナウゼリン錠、プリンペラン錠(その他の消化器官用薬 ・ボノテオ錠(他に分類されない代謝性医薬品) ・イコサペント酸エチル粒錠カプセル(その他の血液・体液用薬) ・ツムラ芍薬甘草湯エキス顆粒(医療用)、ツムラ茵蔯蒿湯エキス顆粒(医療用)(漢方 製剤) ・アルロイドG内用液、エクセラーゼ配合顆粒(健胃消化剤) ②薬剤の処方内容により禁忌例への使用が疑われるもの ・消化性潰瘍が疑われる患者に対して投与されているボルタレンSRカプセルの投与 ・ザンタック錠150を2錠とバイアスピリン錠100㎎、ロルフェナミン錠60㎎を併用投与 ・セレコックス錠とラニチジン錠(H2受容体拮抗)の多剤併用 ③薬事法による承認内容と異なる効能効果(適応症)での処方が疑われるもの ・統合失調症が疑われる患者に対するマイスリー錠の投与 ・規格により適応症が異なるアーチスト錠20㎎1錠を1日2回投与 ④投与期間の上限が設けられているが、その上限を超えて投薬されているもの ・ネリプロクト軟膏の 1週間を超える投与 ・ガスモチン錠の 2 週間を超える投与 ・タケプロンOD錠、パリエット錠、オメプラール錠、ラべプラゾールNa塩錠、ランソプラゾー
- 2 - ル OD 錠の6週又は8週を超える投与 ・キネダック錠(エパルレスタット)、セロクラール錠の12週を超える投与 ・マイスリー錠10mg 2錠の30日を超える投与 ⑤重複投与・不必要と思われる多剤併用 ・アテレック錠とコリネール CR 錠の重複投与 ・オルメテック錠とレザルタス配合錠 HD の投与 ・カルシウム拮抗薬の4剤併用 ・カルブロック錠とジルチアゼム塩酸塩の重複投与 ・カルブロック錠とベニジピン塩酸塩の重複投与 ・サイトテック錠200、タケプロン OD 錠15㎎及びネキシウムカプセル20㎎を投与 ・タリオン錠とアレグラ錠(アレルギー用薬)の重複投与 ・ディオバン錠とエックスフォージ配合錠 HD の投与 ・ブロプレス錠とプレミネント錠の重複投与 ・PL配合顆粒3gとカフコデN配合錠6錠を併用投与 ・ミカルディス錠40㎎1日2回及びユニシア配合錠 HP1 錠(同系 ARB の重複投与) ・ミカルディス錠40㎎1錠とミカムロ配合錠 AP1 錠の投与 ・ユリーフ錠とフリバス錠の重複投与 ⑥倍量処方が疑われるもの ・マイスリー錠 5 ㎎2錠の28日投与 ・マイスリー錠 5 ㎎2錠の30日投与 ・サイレース錠1㎎ 2錠(高齢者は1回1㎎まで) ・ロゼレム錠8㎎1日2錠投与 ⑦過量投与されているもの、または疑われるもの ・ガデュエット配合錠、アムロジピンOD錠、ディオバン錠 ・高齢者にロピプノロール錠1を1日1回2錠投与 ・リスミー錠2㎎1日1回2錠投与 ・マイスリー錠10㎎2錠1日1回就寝前投与 ⑧相互作用(併用注意)があるもの ・クレメジン細粒分包2gと他剤の同時服用 ・アスパラカリウムと ARB の同時服用 ⑨月余に渡る投与 ・メチコバール錠(メコバマイド、コメスゲン錠)、アリナミンF糖衣錠、ユベラ錠、オパルモン 錠(オパプロスモン錠)、イトリゾールカプセル、キネダック錠、ケタスカプセル、カナマイシン カプセル、シナール配合顆粒、チョコラA錠、サアミオン錠(サルモシン錠) ⑩薬価基準に収載されている含量規格が同一で薬価の高い薬剤が処方されたもの ・クラビット錠250㎎、プレタールOD錠50㎎、サワテン錠250㎎(先発医薬品から後発医薬 品への処方変更がなされた際) ⑪シロップを混合したもので7日を超えるもの(配合変化するものがある) ・ムコダインシロップ、小児用ムコソルバンシロップ、オノンドライシロップ ⑫頓服薬について過剰な回数の投与があるため、服薬状況を確認すること。 (毎日定期的に服用しているようであれば内服薬とするよう処方医と相談すべき) ・プルゼニド錠12mg 42回分投与 ・レンドルミンD錠0.25mg 28回分投与 ・セレコックス錠100mg 60回分投与 ⑬2以上の規格単位がある医薬品の場合に、適切な規格品が採用されていないもの ⑭向精神薬については、併診等による乱用なども考えられるので、積極的な情報収集及び適 正使用に努めること。
- 3 - 2 処方せんの取扱いについて ◎ 受け付けた処方せんの処方欄の記載が不備なまま調剤している例が認められたので改め ること。処方せんの受付に当たっては不備な点がないことを確認し、不備な点がある場合は 必要な疑義照会を行うこと。 ①用法、用量の指示等の記載が不完全であるもの 例:「医師の指示通り」「医師指示」のみと記載しているもの :内服用滴剤の滴数の記載がないもの ②外用薬の適応部位・用法の記載がないもの、または記載が不適切なもの 例:点眼薬の滴数の記載がないもの、軟膏の塗布部位の記載がないもの ③処方医の押印が不鮮明なもの ④後発医薬品への変更不可欄について、署名欄の記載が不完全であるもの ⑤以下余白の記載がないもの ⑥内服薬と頓服薬の区別が不明瞭なもの ⑦医薬品を略称により記載しているもの(約束処方の疑い) ⑧保険薬剤師が、FAX によって電送されたもののみで調剤し、原本確認を行っていないもの ⑨同一保険医療機関の複数の処方医からによる調剤について、長期間に渡り処方数量に少 量の差異が見られる例があるので、残薬状況の確認を含め、処方医へ連絡・確認を行うこ と。 3 調剤済の処方せんの取扱いについて ①調剤済となった場合(又は調剤済とならなかった場合)に処方せんに記載すべき事項の一 部の記載が不適切である例が認められたので改めること。 ・保険薬局の名称及び所在地のゴム印が、保険薬剤師の署名に重なり、保険薬剤師の署 名が判読不能のものがある。 ・処方欄に、秤量した薬剤の数量を記載するのは不適切であるので改めること。 ・処方せんに不必要な記載は行わないこと。(入力者の表示、鉛筆書きの記載、「済」のゴム 印表示、後発医薬品の名称のメモ書き) ・保険薬剤師の記名・押印について、同一人が複数の印を使用している例が認められた。 ・塗りつぶしによる訂正は、修正前の記載内容が判読不明であるため、訂正事項は二本線 で抹消により行うこと。 ・調剤済となった場合の記載・押印は、保険薬剤師が適切に行うこと。 ②コピーした処方せんに、調剤済みの記載を行い保管している例が認められたので改めるこ と。 ③調剤済み処方せんと、裏面に貼付している調剤録の調剤済年月日が異なる例が認められ た。調剤済み処方せんの裏面を調剤録として活用する場合は、十分に確認すること。 ④処方せんが複数枚に渡る時は、すべての処方せんについて調剤済みとなった旨の処理を 行うこと。なお、複数枚の処方せんの保存にあたっては、散逸防止の意味からも上部を貼 付して保存すること。 4 調剤録の取扱いについて ①調剤録に必要な事項が記載されていない例があるため、処方せんと一体管理するなどの 方法により作成を行うこと。 ②調剤録の作成を確認できない例があるので適切に管理を行うこと。 ③調剤録に不必要な記載は行わないこと。(鉛筆等での記載) ④調剤した薬剤師の氏名の記載のない例が認められたので改めること。 ⑤誤って記載した調剤録について、斜線等で抹消されていない例が認められたので改めるこ と。
- 4 - 5 調剤技術料について ①基準調剤加算 ・調剤従事者等の資質向上を図るための研修について、研修実施記録が作成されていな いので改めること。 ・インターネットを通じて常に最新の医薬品緊急安全性情報等の収集を行い、保険薬剤師 に周知を行うこと。 ・調剤従事者等の資質向上を図るための研修で用いた資料は、必要に応じて参照できるよ う保存・管理を行うこと。 ②後発医薬品調剤体制加算 ・毎月、直近3か月間に調剤した後発医薬品の規格単位数量の割合を確認する必要があ るが、直近 1 か月の割合で確認していたので改めること。 ・後発医薬品から先発医薬品にやむを得ず変更する場合は、患者の意向を十分に確認し 調剤すること。 ③調剤料 ・規格が異なる同一薬剤を異なる用法で処方されている場合の調剤料は、1剤として算定 すること。 例:ノルバスク錠5㎎、ノルバスク錠2.5㎎ :アマリール錠3㎎、アマリール錠1㎎ :アダラートCR錠40㎎、アダラート CR 錠 20mg :ネオラール 50 ㎎カプセル、ネオラール 25 ㎎カプセル ・外用薬で算定すべきものを注射薬で算定している例が認められたので改めること。 ・調剤数量に誤りがあり、調剤料が過少に算定されている例が認められたので改めること。 ・処方せんは内服の指示であり、毎日定時に服用している睡眠導入剤を頓服で算定してい る例が認められたので改めること。 ④嚥下困難者用製剤加算 ・嚥下障害等がない患者に対して調剤を行っている例が認められたので改めること。 ・粉砕した薬剤の散剤等が薬価収載されている例が認められたので改めること。 例:ガスターD錠20mg、ガスモチン錠5mg ・嚥下困難のためすべて粉砕の指示があったにもかかわらず、自家製剤加算を算定してい る例が認められたので改めること。 ⑤一包化加算 ・治療上の必要性が認められない患者に対して行われている例が認められたので改めるこ と。 ・薬剤師が一包化の必要性を認め、医師の了解を得た後に一包化を行った場合に、医師 からの了解及び一包化の理由が調剤録等に記載されていない例が認められたので改め ること。 ・服用時点の異なる2種類以上の内服用固形剤又は1剤であっても3種類以上の内服用固 形剤が処方されていないものに、算定している例が認められたので改めること。 ・一包化加算を算定したうえに計量混合加算を算定している例が認められたので改めるこ と。 ・部分的な一包化で一包化加算を算定している例が認められたので改めること。 ・デパケン錠100 100mg、プラザキサカプセル75mgをヒートシールのまま交付している にもかかわらず算定している例が認められたので改めること。 ・自己調節が必要な下剤(マグミット錠)をヒートシールのまま交付し、一包化を算定している 例が認められたので改めること。 ⑥時間外・休日・深夜加算・夜間休日等加算 ・時間外・休日・深夜加算の算定誤りが認められたので改めること。
- 5 - ・夜間・休日等加算については、処方せんの受付時間を当該患者の薬剤服用歴の記録又 は調剤録に記載すること。 ⑦自家製剤加算 ・同一剤形及び同一規格を有する医薬品が薬価基準に収載されているものに対して算定 している例が認められたので改めること。 例:オルメテック錠20㎎ 0.5錠→オルメテック錠10㎎の規格あり ・フルトリア錠2㎎を半割して算定している例が認められたので改めること。 ・割線が1本のワーファリン錠1㎎を4分の3割で算定している例が認められたので改めるこ と。 ・割線のないバイアスピリン錠100㎎を半割して算定している例が認められたので改めるこ と。 ・フォリアミン錠 5mg 0.4錠を粉砕し散剤として交付し算定している例が認められたので 改めること。 ・嚥下困難者用製剤加算とすべきものを自家製剤加算で算定している例が認められたので 改めること。 ・2種以上の液剤により計量混合を行った調剤に対し、計量混合調剤加算の液剤により算 定すべきものを自家製剤加算の液剤として算定している例が認められたので改めること。 ⑧計量混合調剤加算 ・自家製剤加算とすべきものを計量混合調剤加算で算定している例が認められたので改め ること。 ・1回の処方において、同一銘柄の薬剤について1剤としていなかったものについて、剤の 整理を行った結果、計量混合調剤加算の算定要件を満たしていない例が認められたので 改めること。 Ⅱ 薬学管理料 6 薬剤服用歴の記録について ①薬剤服用歴の記録の活用 ・処方内容の十分なチェックや患者への充実した管理・指導を行うために、処方せん受付 から調剤、監査、服薬指導、投薬の各時点において利用すること。 例:重複投与を見過ごしたまま投薬している例が認められた ・活用できる指導記録を作成するために、患者のすべての記録が必要に応じて直ちに参照 できるよう、その書式及び作成方法を再検討すること。 ・複数枚の保存にあたっては、散逸防止の意味からも上部等を貼付して保存・管理するこ と。 ②電子薬歴関連 ・電子媒体のみを用いて保存されているが、見読性の確保の観点から、必要に応じ書面で の表示について随時確認を行うこと。 ・電子的な保存において、打ち出された書面に「Do 処方」と記載されているので、画面表示 と同様の内容を打ち出せるシステムに改善し、見読性を確保すること。 ・電子薬歴システムにおいて、退職した保険薬剤師が行った過去の指導記録について、指 導を行った保険薬剤師の氏名が、他の保険薬剤師の氏名に上書きされている例が認めら れた。電磁的な記録について、記録されている情報の真正性・見読性・保存性が確保され るように改めること。 ・電子薬歴のアクセス権限を適切に設定すること。 ③薬剤服用歴の記録への記録方法・記録内容 ・継続的な管理・指導を行うにあたり、新たな患者情報の収集があった際には特記事項とし
- 6 - て指導記録の表紙に追記すること。また、収集した患者情報のうち重要事項については、 指導記録の表紙に特記する等、患者情報の整理・集約を行うこと。 ・薬剤服用歴の記録への記録方法が適切に行われていない例が認められたので改めるこ と。 例:判読不可能である :手帳の確認や疑義照会を行った者について、保険薬剤師以外の者の氏名が記載さ れている ・薬剤服用歴の記録が全く記載されていない例が認められたので改めること。 ・患者の家族等から患者情報を確認し、指導を行った場合は、誰に対して行ったか続柄等 を記録すること。 ・副作用欄について、実際に副作用が生じた日付を記載すること。 ・外用薬の使用部位について、確認した部位を適切に記載すること。 ・塗りつぶしによる訂正は、修正前の記載内容が判読不明であるため、訂正事項は二本線 で抹消により行うこと。 ・服薬状況を良好とチェックしているが、残薬有りと記載するなど患者情報の記録との間に 矛盾があるので改めること。 ・患者の初診時からの記録を保管していない例があるので、最終記入の日から3年間保存 すること。 7 薬学管理料について (1)薬剤服用歴管理指導料 ◎ 薬剤服用歴管理指導料の算定にあたっては、算定要件を認識し、処方せん受付の都度、 患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化及び残薬の状況等を確認し、重大な副作用 を中心にモニターを行うなど、指導内容の充実を図るとともに、薬剤服用歴への指導内容 の要点記載をさらに充実させること。 ①薬剤服用歴に服薬指導の要点の記載がないにもかかわらず、薬剤服用歴管理指導料を算 定している例が認められたので、適切に取り扱うこと。 例:「継続服用」のゴム印を一律に使用している :「服用を継続し様子を見ましょう」「do 処方です。続けて服用してください。」「いつもどお りです。続けてください。」等の記載のみ :「しっかり飲み続けましょう」等の記載が多く一律算定している :機械的に一律算定されている ②医薬分業の意義を十分認識し、服薬状況等の情報収集及び患者への指導内容の充実を 図ること。 例:投与されている医薬品の安全性もしくは効果の確認の基礎となる患者の基本的情報の 収集が不十分 :薬を切らした期間が疑われるにもかかわらず、情報の収集が行われていない :自己判断で不適切な服用をする患者に対して、適切な指導を行っていない :定期薬について、患者の来局状況により、処方間隔に不定期な例があるので、その処 方数量に対する残薬の確認や誤飲などに対する指導内容の記録が不十分 ③指導内容が画一的なものが多く認められた。十分な対話から患者の状況に則した指導内 容とすること。また、指導内容に持続性を持たせること。 ④患者ごとに作成した薬剤服用歴の記録に基づいて、処方された薬剤の重複投薬、相互作 用、薬物アレルギー等を確認した上で、薬剤の服用に関し、基本的な説明を患者又はその 家族等に行うこと。 ⑤残薬の状況について、患者又はその家族等から確認すること。また、残薬が相当程度認め られると判断される場合には、処方医に対して連絡、投与日数等の確認を行うよう努めるこ と。
- 7 - ⑥自己調剤・自家調剤 例:自己調剤を行った場合に、薬剤服用歴管理指導料を算定しているので改めること :自家調剤(保険薬剤師間)を行った場合に、薬剤服用歴管理指導料を算定している例 は不適切である ⑦薬剤情報提供文書について、不適切である例が認められたので改めること。 ・複数の異なる薬効を有する薬剤について、効能・効果に関して個々の患者の病状に応じ た内容となっていない例が認められたので、不要な部分は削除するなどの改善を図るこ と。 例:モービック錠、アーチスト錠、デパス錠、プレトニゾロン錠、リーゼ錠、 プレタール錠、カロナール錠、ぺルサンチン-Lカプセル、オパルモン錠 :逆流性食道炎で服用している患者に対し消化性潰瘍の内容で記載 :子供に対して車の運転や機械の操作に関する注意事項の記載 :乳児に対してアルコールに関する注意事項の記載 ・副作用発現時の対応に関する事項については、患者が理解しやすいように製薬会社作 成の注意喚起の説明書等を積極的に活用すること。 例:アクトス錠、マグミット錠など ・薬剤情報提供文書に記載すべき事項を記載すること。 例:後発医薬品に関する情報(在庫の有無) :薬剤の形状の記載が全くない :投与量と異なる記載 :副作用に関する記載 ・調剤した薬剤の情報を提供する場合に在庫がない旨の記載があるが、常時、在庫がない との記載は不適正であるので改めること。 ・必要な情報が記載された簡潔な文書(シール等)を患者に交付していない例があるので 改めること。 (2)麻薬管理指導加算 ・麻薬の服用状況、残薬の状況及び保管状況について確認していないので改めること。 ・残薬の取扱方法も含めた保管取扱い上の注意等に関する指導が適切に行われていない ので改めること。 ・麻薬による疼痛緩和等の効果や副作用の有無の確認が行われていないので改めること。 ・指導の要点が、薬剤服用歴の記録に記載されていないので改めること。 ・抗がん剤が処方されている患者の告知情報を入手し、指導内容の充実を図ること。 (3)重複投薬・相互作用防止加算 ・一枚の処方せん中の重複投薬等に対して算定している例が認められたので改めること。 (4)特定薬剤管理指導加算 ・特定薬剤管理指導加算に該当しない医薬品について算定している例が認められたので 改めること。 ・複数の適応を有する医薬品の場合にあって、加算の対象範囲以外の目的で使用したも のに対して算定しているので改めること。 例:アタラックス-Pカプセル 25mg 1カプセルを皮膚疾患の治療目的で投薬 ・特に安全管理が必要な医薬品について、情報収集をして適切な説明、必要な薬学的管 理及び指導を行っていないので改めること。 ・特に安全管理が必要な医薬品について、患者から収集した情報のみが記載されている例 が認められたので、患者又はその家族等に当該薬剤が特に安全管理が必要な医薬品で ある旨を伝え、適切な説明及び指導を行い、その内容を薬剤服用歴の記録に具体的に 記載するよう改めること。 ・対象となる医薬品に関して患者又はその家族等に対して確認した内容及び行った指導の 要点について、薬剤服用歴の記録に記載されていない例が認められたので改めること。
- 8 - (5)乳幼児服薬指導加算 ・乳幼児に係る処方せんの受付の際に、体重、適切な剤形その他必要な事項等の確認を 行った上で、患者の家族等に対して行う、適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指 導の要点について薬剤服用歴の記録に記載のない例が認められたので改めること。 (6)在宅患者訪問薬剤管理指導料 ・薬学的管理指導計画書の様式について、算定の有無にかかわらず備えておくこと。また、 在宅患者訪問薬剤管理指導を行う薬局であることを内側及び外側の見やすい場所に掲 示すること。 Ⅲ 事務的事項 8 事務的事項について ①届出事項 下記の項目に変更があったにもかかわらず届出が行われていない例が認められた。届出 事項に変更があった場合は、その都度速やかに地方厚生局長あてに変更・異動届を提出 すること。 ・保険薬剤師の異動(常勤・非常勤)、保険薬局の閉局時間、後発医薬品調剤体制加算の 区分変更。 ②掲示事項 ・厚生労働大臣が定める事項を、保険薬局内の見やすい場所に掲示すること。 例:調剤報酬点数表の一覧 :明細書の発行に関する事項 :薬剤服用歴管理指導料に関する事項 ・厚生労働大臣が定める事項を、保険薬局の内側及び外側の見やすい場所に掲示するこ と。 例:基準調剤の施設基準に関し、・在宅患者訪問薬剤管理指導を行う薬局である旨 :後発医薬品の調剤を積極的に行っている旨 ・療養の給付と直接関係ないサービスの内容及び料金を、保険薬局の見やすい場所にわ かりやすく掲示すること。 例:患者の希望に基づく一包化の費用 :容器代を実費徴収する場合の費用 ③領収証の様式 ・領収証の様式について、「各節単位」になっていないので改めること。 ・領収証に字句の誤りがあるので、標準例を参考に見直すこと。 ④一部負担金 ・一部負担金に係る日計表及び未収金管理簿が作成されていないので、作成し適切に管 理すること。 ・自家調剤(従業員)に係る一部負担金を徴収すること。 ・長期間にわたり徴収していない一部負担金について、督促が行われていないので改める こと。 ・従業員の一部負担金管理が行われておらず、後日入金している例が認められたので改 めること。 ・一部負担金に未収が発生した場合は、その金額を適正に管理し徴収すること。
- 9 - 9 その他 ・薬担規則第2条の3における「金品その他の財産上の利益」の供与について、便宜供与の 事実と誤解されかねない例があるので改めること。 ・処方せん受付け枚数に比べて保険薬剤師数が不足しているので早急に補充すること。 ・処方医から在宅患者訪問薬剤管理指導の指示があった場合に適切な対応ができるよう、 在宅患者に対する薬学的管理指導が可能な体制を整備すること。 ・健康保険法を始めとする薬剤師法・薬事法等、関係法令に関する理解が不足しているの で、習得に努めること。 ・被保険者証等のコピーを保有することは、個人情報保護の観点から好ましくないので改め ること。 ・保険薬剤師は、必ず処方せん、調剤録、調剤報酬明細書との照合チェックを十分に行うこ と。 ・審査支払機関からの返戻・増減点の連絡書の内容を点検検討し確認したうえで、適切に 保存・管理すること。 ・指導時の持参書類(薬剤服用歴の記録の表紙、一部の患者の調剤録)について、一部持 参されていない例が認められたので、指導時には必ず持参すること。