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麻 繊 維

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Academic year: 2022

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全文

(1)

ミキサーに より混合・

攪拌 関東ローム

攪拌

種子

成型

8KN/㎡で加圧

麻繊維混入

送風乾燥

END

古紙

図1 植生板作成手順 植生板の引張り試験における強度特性

千葉工業大学    学生会員  ○芹澤 剛 園田 正三 安田 晴一朗        千葉工業大学      正会員    渡邉 勉 小宮 一仁

1、はじめに 

今日では環境への意識の高まりから環境・緑化が土木工学の中で 大変重要な分野となっている.緑化の考え方も土壌の侵食を防ぎ土 地生産力を高めるというものから,環境,景観の保全,再生へ変化 してきている.日本では紙生産を支える原料として,古紙が大きな 役割を果たしている.年間で約 1824 万トンの古紙が消費されてお り,これは全原料の半分以上,66%を占めている1).さらに,古紙 を再利用することによって,より廃棄物の有効利用の促進を兼ねる と考えた.我々は緑化工の一つとして関東ロームに古紙と芝種子を 混合させた植生板の研究を行ってきた.古紙を用いた植生板の利点 としては,運搬,施工の利便さや定着による土砂崩壊の防止等があ り,また自然の材料であり腐食後,土に還元するなど環境に優しい エコマテリアル材料である.本報ではこれらの特性を生かした植生 工法を確立するための基礎研究を行った. 

2、実験概要 

 建設工事において建設発生土や建設汚泥が建設副産物として発生 している.これらは再生資源として埋め戻し材料やセメント材料と して利用されている.本研究では建設副産物の活用法として,関東 地方に広く分布し,建設残土として発生しやすい火山灰質粘性土で ある関東ロームに,古紙を混合させた古紙混合土を用いて研究を行 った.植生板を作成するのにあたって,古紙と関東ロームを混合し た試料と麻繊維をそれぞれの板厚になるよう型に入れて,特製プレ ス機により約 8KN/mで加圧脱水し板状に成型する.また,発芽 試験や強度試験等ではその試験目的に合わせた形状の供試体を用意 した.古紙混合割合の基準として,土の乾燥質量に対する紙繊維乾 燥質量の比を用い,それぞれ 12.5,25,50%,の割合で混合したも のを図1の手順で作成した.また種子選定には基礎実験からレッド トップ,ノシバの 2 種類の芝種子を混播し用いた.  

3、実験方法       

(1) 実験目的 

 概要で述べた方法により作製された植生板では,施工時や植生板 が地表に定着するまでに破損する場合が多かった.そこで,植生板 の強度を知る指標として簡易的な引張り試験機を用いて板厚・古紙 混合割合による引張り強度の違いを測定した.さらに,強度を向上 させるために植生板に天然繊維である麻繊維を付着させ麻繊維あり と麻繊維なしとの比較実験を行った. 

(2) 実験手順 

 図1の手順で植生板を作成し,図2の形に成形する.成形した供 試体を簡易的な引張り試験機にセットし引張り試験を行う.荷重の 加えかたは,応力制御のもと荷重を加えていき,供試体が破断する まで試験を行う.破断時の最大荷重と破断面の断面積を測定し,次 式から引張り強度を求めた. 

引張り強度(KN/㎡)=最大荷重(KN)/破断面の断面積(㎡)  

 

キーワード:植生板,関東ローム,古紙,再利用

連絡先 ( 千葉県習志野市津田沼 2‑17‑1 TEL 047(478)0222 FAX047(478)3344 ) 

図2 供試体作成図

3cm

3cm 3cm 12cm

P

P 5cm 9cm

(2)

4、実験結果及び考察

 板厚の違いによる引張り強度の結果を図3,図4,図 5のグラフに表した.

 図3より,古紙混合割合が高くなるにつれ引張り強度 も増加していることがわかる.また麻繊維の量による変 化は,麻繊維の量が増えていくと引張り強度も増加して いることがわかる.

 しかし,図4・図5より,板厚が厚くなるにつれて引 張り強度自体はそれほど増加しない結果となった.これ は,板厚が厚くなると最大荷重も増加するが,破断面の 断面積の増加量の方が大きくなったため引張り強度の増 加には結びつかない結果となった.

5、あとがき

  以上の結果から,植生板に混合させる古紙繊維の量 を多くすることにより強度の増加が見られた.さらに,

麻繊維を付着させることにより強度を増加することが でき,結果として麻繊維の量に比例して引張り強度が 増加する実験結果が得られた.

 この実験結果をもとに植生板の製作にあたっては,

板厚5.0mm,古紙混合割合 50.0%,麻繊維量 3.0g(実

験に使用した植生板の表面積 750㎝あたり)の植生板 を作成することで,より強度的に強いものができるこ とになる.これにより,運搬及び施工時,または植生 板が地表に定着するまでに破損するリスクが減り,よ り確実性が増すと考えられる.

 また,今回の発芽試験結果では,すべて発芽率 35〜

40%程度で板厚,古紙混合割合,及び麻繊維の有無の違 いによる変化は見られなかった。

 今後は,実際の用途や利便性を考えて,発芽率の向上 や,板状の植生板からロール状に改良を加えていくこと で,より広範囲な緑化の可能性を見出した.

 

参考文献 

1)王子製紙:最新紙のリサイクル100の知識,東京 書籍株式会社,P31

 

古紙繊維

             

麻 繊 維

図3 板厚5.0mmの引張り強度試験結果

図4 板厚7.5㎜の引張り強度試験結果

図5 板厚10.0㎜の引張り強度試験結果

写真2 植生板顕微鏡拡大写真

    古紙混合割合50.0%,麻繊維3g 麻繊維あり

0 50 100 150 200

12.5 25.0 50.0

古紙混合割合(%)

引張り強度(K/㎡

繊維なし 繊維1g 繊維2g 繊維3g

0 50 100 150 200

12.5 25.0 50.0

古紙混合割合(%)

引張度(KN/㎡

繊維なし 繊維1g 繊維2g 繊維3g

0 50 100 150 200

12.5 25.0 50.0

古紙混合割合(%)

引張り強度(KN/㎡)

繊維なし 繊維1g 繊維2g 繊維3g

写真1 植生板顕微鏡拡大写真

    古紙混合割合50.0%,麻繊維なし

参照

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