4.インターネットサービス
◆インターネット
◇インターネットとは
インターネットは米国のARPANETを起源とし、点在するネットワーク同士を接続した世界規模 のネットワークである。WWWを利用した情報検索や情報発信に利用され、簡単にネットサー フィンが可能になり、世界中の情報を閲覧することができる。 インターネットの基礎技術は、通信プロトコルのTCP/IPと分散ネットワーク化を進め たLAN技術である。パソコンの高機能、高性能、低価格化が進み、TCP/IPが標準装備 されるようになり、インターネットに対する関心が一段と高まり、営利目的の商用ネットワー クとして利用されるようになった。◇インターネットの仕組み
パケット化された情報は、ネットワーク上に設置されたルータによって、目的の端末にリレ ーされる。インターネット上には、種類や性能の違うコンピュータが多数点在しており、それ らのコンピュータが一定の通信プロトコルTCP/IPを採用することによって、誰でもサー ビスが受けられるようになっている。メールサーバ、WWWサーバ、PROXYサーバ、FTPサー バ、ニュースサーバ、ネームサーバなどが存在し、それぞれサービスを提供している。◆インターネットのサーバ
◇メールサーバ
電子メールは、インターネットを利用した電話やFAXに代わる新しいコミュニケーション 手段として広く普及している。電子メールでテキスト以外の画像や音声を送る場合、対象とな るデータを圧縮し文字情報に変換してからMIMEという方式で送信する。メールサーバはユ ーザのマシンに実装されているメールソフトから送られてきた電子メールを送信先のメールサ ーバまで送り届けるサーバである。メールアドレスは「ユーザ名@ドメイン名」を使い、メー ルをメール保管場所のメールボックスに送る。 ドメイン名は、ホストや組織の名前を識別するための階層構造を持った名前で、左側から、 ホスト名、組織を表す名前、国を表す名前の順に並び、それぞれの間をドットで区切る構造に なっている。◇SMTPとPOP3
SMTP、POP3、IMAPのプロトコルに従って電子メールの制御を行う。SMTPはメールサーバ間でメールの転送を行うプロトコルである。POP3とIMAPはメールサーバ からユーザの端末にメールを転送するためのプロトコルである。電子メールの管理はPOP3 はクライアント側、IMAPはサーバ側で行う。従って、IMAPの場合は電子メールをダウ ンロードしなくても読むことができる。
◇WWWサーバ
WWWはインターネットで提供されているハイパーテキストのクライアント・サーバ型の情 報検索システムである。WWWサーバはハイパーリンク構造になっているテキスト、画像、音 声などのハイパーテキスト情報を転送するプログラムとHTMLファイルから構成されている。 WWWは世界中のWWWサーバを相互にリンクし、リンクを辿って情報を検索することができ ることからネットサーフィンともいう。WWWブラウザは、WWWで提供されるHTMLファ イルの内容を解釈して表示することができる。◇HTML
WWWで提供される文書はHTMLというマークアップ言語の書式に従って記述されたテキ ストファイルである。ファイルにはタグと呼ばれる書式情報が埋め込まれており、WWWブラ ウザは、そのタグに応じてテキストをレイアウトし、見出しや表、ハイパーリンク、画像の配 置などを指定し、マルチメディアデータが閲覧できるようになっている。◇HTMLの特徴
① WWWで利用するハイパーテキストの構造を定義する言語である。 ② 文書中に見出し、テキスト、表、リストや画像などの情報を埋めることができる。 ③ Webページやデータへのリンクを設定することができる。 ④ 計算や条件分岐の処理を単独で行うことができない。 ⑤ HTML文書を表示するにはWWWブラウザが必要である。 ⑥ ブラウザがあればOSの環境には支配されない。 ⑦ 文書の構造はタグで定義する。 ⑧ 文書はテキストファイルであり、テキストエディタやワープロで作成できる。◇プロキシサーバ
プロキシサーバはローカルなネットワークとインターネットをダイレクトに接続することを 禁止しているコンピュータに代わって、インタネットにアクセスするサーバである。プロキシ リン ク リ ンク リ ンク リン ク リンク リンク HTM L HT ML H TML HTM L HT ML H TML HTM L リ ンクされ ている 情報 を次々と ジャン プし て、目的 の情報 を閲 覧する。・サーバの役割はセキュリティ機能とキャッシュ機能である。 セキュリティ機能は、ローカルネットワークのセキュリティを高めるために、インターネッ トからアクセスできるユーザを制限したり、ローカルなネットワークからインターネットの各 種サービスの利用を制限する。キャッシュ機能は、アクセスした情報を一時ストックしておく 機能を持つので、トラフィック量の軽減やアクセスの高速化を図ることができる。
◇FTPサーバ
FTPサーバはインターネットを通じてファイルやプログラムなどをユーザに配布するサー バである。インターネット上にファイルを公開したり、公開されたファイルをダウンロードす る際に使用する。 FTPを利用して、サーバへの転送(PUT)、サーバからの取り出し(GET)をクライアン トが行う。サーバとクライアント間に、FTPコマンドと応答を運ぶ制御コネクションとデー タを転送するデータコネクションを設定する。更に、ユーザは2台のサーバと制御コネクショ ンを確立し、2台のサーバ間のデータ転送を制御することもできる。FTPには利用時にアカ ウントが必要なものと、匿名でも利用できるものがある。匿名が利用できるものはユーザ名と して「anonymous」 を指定すれば誰でも利用できる。FTPの制御コネクションの確立には、 ポート番号21を使用して、ログインのためのユーザ名やパスワード認証の確認が行われる。◇ニュースサーバ
他のニュースサーバからの記事の転送や、ユーザからの記事の投稿、記事の読出しなどを制 御するサーバである。あるテーマに従ってネットワーク上で議論を交わしたり、情報を交換し たりする役割を行う。ニュースサーバに記憶された投稿記事はジャンル別に細かく分けられ、 階層化して管理される。◆イントラネットとエクストラネット
◇イントラネット
イントラネットはインターネットの技術を企業内の情報システムに取り入れ、情報共有や業 務支援に活用するためのシステムである。WWWや電子メールを利用して社内の文書を共有し たり、WWWの機能拡張に伴いデータ入力も容易になり、基幹業務システムにも利用されてい る。WWWブラウザさえあれば、全社規模で情報インフラを容易に整備でき、同じブラウザか ら社外の情報資源にアクセスしたり、出先機関など社内ネットワークに接続されていない環境 制御コネクション データコネクション 制御 制御 データコネクションでも、社内情報システムを利用することができる。
◇エクストラネット
エクストラネットはインターネット技術を使って企業間での情報共有を狙ったシステムであ り、イントラネットの適用成果を企業間にまで広げたシステムである。構造的にはイントラネ ットと同様であるが、企業間にまたがるためセキュリティ技術やEDIの適用が不可欠になる。◆インターネットプロバイダー
◇インターネットプロバイダーの役割
インタネットサービスを利用するには、インターネットに接続する必要があり、インターネ ットに接続するためには、インターネット上のアドレスが必要である。インターネットは、当 初は、学術・研究用に限定して使用されていた。1990年代に入り、商用目的での利用が解 禁され、インターネットへの接続サービスを行う業者、インターネット接続サービスプロバイ ダが誕生した。プロバイダの規模は高速専用線をもった第一次プロバイダから、大規模プロバ イダに接続し一定の地域に限定した中小のプロバイダまで、多種多様である。◇プロバイダが提供するサービスの概要
① アクセスポイントの設置 ② 各種サーバの運用 ③ ホームページの無料登録サービス ④ ユーザ管理◇アクセスポイント
ユーザがインタネットにアクセスすることができる接続ポイントで、ダイヤルアップ接続の 場合は、このアクセスポイントまでの電話料金が別途必要となる。◇インターネット接続方法
インターネットを利用する場合に考慮しなければならないのが通信回線である。専用回線ま たはADSL、FTTHによってインターネットを利用するか、インターネットを利用したい ときにだけ接続するダイヤルアップ接続にするかである。◇回線の種類による接続方法の分類
① 専用線による接続 常時通信できるように、必要な部分を専用線により接続する方法で、料金は固定制である。 トラフィック量が多く、かつ常時通信状態におく必要があるケースに適用される。 ② ダイヤルアップ接続 インターネットを利用したいときだけ、公衆回線を利用して接続する方法で、料金は従量 制であり、個人ユーザの利用が多い。③ ADSLやFTTHの高速データ通信による接続 電話回線とADSLモデムを使用した高速データ通信や光ファイバを使用した家庭向けの 高速デジタル通信を利用する。
◆IETFとIAB
◇IETF
IETFはインターネットの標準化組織で、TCP/IPなどのインターネットのすべての 標準仕様がIETFで作成される。IETFはオープンな組織で、多数のワーキンググループ からなり、個別の技術を議論している。議論の多くはインターネットメールで行われる。◇IAB
IABはインターネットの標準化作業を統轄する組織で、IETFが作成した技術仕様であ るRFCをインターネット標準にするかどうかを決定する機関である。◆FTTHとADSL
◇FTTH
FTTHは各家庭まで光ファイバケーブルを敷設して、電話やISDN、CATVまで含め た各種の通信サービスを提供する加入者網光化の計画である。FTTHは利益対投資の観点か ら考えると、家庭まで光ケーブルを引き込んで各種の通信サービスを提供するには時期尚早と の判断があり、FTTC方式が提唱されている。FTTCは家の近くの道路の縁まで光ケーブ ルを引き、その場所で光から電気に変換してからメタリックケーブルを使って複数の家庭に配 信する方式である。この方式では、1本の光ケーブルで複数のユーザをまかなえるためコスト メリットがでることになる。◇ADSL
ADSLは一般的な電話回線を使い、音声通話に用いられない高周波の帯域をデジタルデー タの伝送に利用する技術である。局からの伝送距離に制限がある。既存の電話回線を利用して、 電話局から家庭までの下り方向で1.5~50Mbps程度、上り方向で16k~1Mbps程度の通 信ができる技術で、電話回線で既存の電話と共存できる。既存の電話回線に、専用のADSL モデム、スプリッタと呼ばれる信号分離装置を接続し、インターネットへの常時接続環境をつ くる。◆QoSとベストエフォートサービス
◇QoS
QoSはユーザーに提供するネットワークの通信品質を制御する技術またはこのような技術を 使って通信品質の制御を行うサービスを指す。通信品質に影響を及ぼすパラメーターには、遅延時間や遅延の揺らぎ(ばらつき)、データ損失率、ピーク速度などがある。これらを調整して、 ネットワーク内の通信量が集中した場合でも、映像の伝送、音声の伝送などアプリケーション ごとに一定のスループットが確保できるようにする。ネットワークサービスによって、サービ スクラスの定義は異なるが、ATMでは、CBR、VBR、ABR、UBRのサービスクラス があり、各クラスのパラメータはATMフォーラムが規定している。
◇ベストエフォートサービス
ベストエフォートサービスはユーザが利用できる通信の伝送帯域を、ネットワークが混雑し たときには、保証しないタイプのサービスである。保証する場合をギャランティ型という。フ レーム・リレーやインターネットのように、多数の通信でノードやリンクの設備を共用するネ ットワークでは、トラフィックの増加に伴って、個々の通信のスループット、すなわちエンド ・ツー・エンドの実効伝送速度が低下する。このようなときに、良好なサービスを維持するた めの努力をするが、スループットの値を保証しないサービスである。スループット以外のサー ビス評価項目である信頼性や通信品質についても、保証しない。その代わりに低料金でサービ スを提供する。◆CGIとSSI
◇CGI
CGIはWWWページから外部プログラムを呼び出し、その結果をWWWページに反映させ るための仕組みで、WWWページを記述するHTMLだけでは実現できない動的なWWWペー ジを、外部プログラムの助けを借りて作ることができる。 ユーザがWWWブラウザを使って、ページ上の入力フォームにデータを入力すると、WWW サーバは外部プログラムを呼び出して入力されたデータを渡す。外部プログラムは渡されたデ ータに従って処理を実行し、結果をWWWサーバに返す。このWWWサーバと外部プログラム とのインタフェースがCGIである。外部プログラムが処理した結果はWWW上に反映され、 WWWブラウザに表示される。WWWブラウザがWWWサーバを経由してデータベースサーバ に問い合わせを発行する場合やWWWページがアクセスされた回数を集計して表示するアクセ スカウンタにもCGIが利用される。CGIプログラムの開発言語としてUNIXではPerl、 WindowsではVisual BasicやVisual C++を利用することが多い。◇SSI
SSIはWWWサーバとWWWブラウザの間でデータのやり取りをする仕組みの一つである。 CGIより簡単に利用できるのが特徴である。HTMLファイル内にコメントの形で、サーバ に用意されているコマンドを記述する。このHTMLファイルが参照されると、WWWサーバがSSIのコマンドを実行し、その結果をWWWブラウザに表示する。SSIを利用するには、 WWWサーバ側がSSIに対応している必要がある。
◆アプレットとサーブレット
◇アプレット
アプレットはJavaアプレットのことであり、Javaで作成されたソフトウェアのうち、HTM Lファイルに組み込まれてWebサーバからダウンロードし、Webブラウザ上で実行するも のである。JavaVMを備えたWebブラウザで実行できる。ユーザのセキュリティを守るため、 ダウンロードしたJavaアプレットはユーザ側のコンピュータのファイルを読み書きできないこ とや他のアプリケーションを起動できない制限がある。◇サーブレット
サーブレットはサーバ上で動作するJavaアプレットで、Webサーバ上でデータベースの検 索などクライアントに対してさまざまなサービスを提供できる。CGIに比べてWebサーバ のパフォーマンスが落ちないメリットがある。◆SSL
◇SSLとは
SSLはHTTPプロトコルにセキュリティ機能を追加する技術で、WWWサーバとWWW ブラウザとの間で、互いに相手の身元を確認する認証の機能や、やり取りされるパケットを暗 号化し、盗用を防ぐ機能がある。暗号方式は秘密鍵暗号方式を用いる。クレジットカードの番 号やパスワードをWWW上でやり取りする際などに使用する。Netscape NavigatorやInternet Explorer などのWWWブラウザがSSLに対応している。◆VoIP・IP-VPN
◇VoIPゲートウェイ
インターネット電話には、IP電話のユーザと加入電話ユーザが通話できるようにするため に、電話網とIP網を接続するVoIPゲートウェイが必要になる。VoIPはデータ通信の プロトコルであるMGCPを使用して、IP上で音声データを転送する技術である。インター ネット電話を実現するには、音声の遅延や抜けを防ぐ技術が必要になる。 IP電話のネットワークでは音声を中継する場合の交換機の役割はルーターが担当する。V oIPゲートウエイが送り出した音声パケットは,IPネットワークを構成するルーターがほ かのIPパケットと同じように,あて先IPアドレスを見て転送する。パケットが相手のVo IPゲートウエイまで届いたら,送り出すときとは逆の処理で,音声信号を電話機に渡す。 IP電話の呼制御や電話番号から呼び出す相手のIPアドレスを見つけ出すのはVoIPゲ ートウエイが行う。ただし、いくつかのVoIPゲートウエイとこれらを束ねて呼制御情報を一元管理するのはゲートキーパである。
◇VPNとIP-VPN
VPNは公衆網を専用線のように使用し、仮想の私設網を形成するネットワークで、公衆網 を社内の内線電話のように使用する。インターネット上で認証や暗号化、ファイアフォールな どのセキュリティ技術を利用して仮想的に私的なネットワークを構築する。 IP-VPNはIPネットワーク上に設けた仮想私設網で、IPネットワーク上の他の拠点か らアクセスできないようにするためにセキュリティを設ける方法とIPアドレスの重複が許さ れないグループごとに分ける方式がある。◆CATV
◇CATVとは
CATVは同軸ケーブルのツリー状分配網を利用して多くのテレビ番組を放送するシステム である。有線テレビといい、地上局テレビ波の難視聴解消を目的とした再送信専用型と多チャ ンネル志向の都市型の2種類がある。パソコンをCATV回線経由でインターネットに接続す るサービスも広がっている。◇CATVインターネット
CATVの番組配信用ネットワークを通信用途に利用する常時接続型のインターネットサー ビスである。ケーブルをテレビ用と通信用に分岐して、通信に利用する際はケーブルをケーブ ルモデムに接続し、パソコンとケーブルモデムの間はイーサネットでつなぐ。CATV網は同 軸ケーブルと光ファイバを組み合わせたネットワーク形態で、通信速度は下りで30Mbps 程度である。今後更に高速のサービスも提供される予定である。電話回線を利用しないので、 NTTなどに支払う通信料は不要であり、インターネットへの接続サービスも同料金内で一緒 に提供する場合が多い。◆例題
例 題 1 インターネット上のサーバ間で電子メールを送受信するときに使用するプロトコルはどれか。 ア HTTP イ IP ウ POP エ SMTP □解説 電子メール用のプロトコルSMTPに関する問題である。 アのHTTPはWWWサーバとWWWブラウザがファイルなどの情報を送受信するために 使うプロトコルである。TCP/IPの上位層のプロトコルである。 イのIPはTCP/IPに属するプロトコルで、OSI基本参照モデルのネットワーク層 の役割を果たす。ウのPOPは、メールクライアントがメールサーバにアクセスして電子メールを取得する ためのプロトコルである。 エのSMTPは、サーバ間で電子メールを転送するためのプロトコルで、TCP/IPの アプリケーションプロトコルの一つである。求める答えはエとなる。 □解答 エ 例 題 2 WWWサーバ上で提供する情報の内容を記述するのに使われている言語はどれか。 ア HTML イ HTTP ウ SGML エ URL □解説 HTMLに関する問題である。 アのHTMLは、WWWのページを記述するための言語で、画像や音声、ビデオなどを含 むページを表現できる。求める答えはアとなる。 イのHTTPは、WWWサーバとWWWブラウザがファイルなどの情報を送受信するため に使うプロトコルである。TCP/IPの上位層のプロトコルである。 ウのSGMLは、文書の論理構造、意味構造を簡単なマークで記述する言語である。 エのURLは、インターネット上の各種情報リソースにアクセスする手段とリソースの名 前をどのように指定するかを定めた規格である。 □解答 ア 例 題 3 FTPに関する記述のうち、適切なものはどれか。 ア インターネット経由でファイル転送を行うので、標準で暗号化の機能が組み込まれている。 イ ファイル転送中に通信エラーが起き、下位のプロトコルがタイムアウトになっても、FT Pのリカバリ機能によって再送処理が行われ、確実なファイル転送ができる。 ウ ファイルを転送するコンピュータ間は、LANで接続する必要がある。 エ 二つのコンピュータ間のファイル転送を、これら二つのコンピュータとは異なるコンピュ ータから制御して実行することもできる。 □解説 FTPに関する問題である。 FTPサーバは、FTPプロトコルを利用して、サーバへの転送、サーバからの取得をク ライアントで行う。サーバとクライアント間に、FTPコマンドと応答を運ぶ制御コネクシ ョンとデータを転送するデータコネクションを設定する。更に、ユーザは2台のサーバと制 御コネクションを確立し、2台のサーバ間のデータ転送を制御することもできる。求める答 えはエとなる。 □解答 エ
例 題 4 TCP/IPネットワークで,データ転送用と制御用に異なるウエルノウンポート番号が割り 当てられているプロトコルはどれか。 ア FTP イ P0P3 ウ SMTP エ SNMP □解説 FTPのポート番号に関する問題である。 ウェルノウンポート番号は、TCP/IPの主要なプロトコルで使用されているポート番 号のことである。FTPが使用する20番と21番、SMTPの25番、DNSの53番、 HTTPの80番、POP3の110番などがある。ウェルノウンポート番号は、1023番以 下に分布しているため、ウェルノウンポート番号をもたないプロトコルを使用するアプリケ ーションは1024以降のポートを使用することが慣例となっている。 アのFTPは、データ転送用のポート番号は20、制御用のポート番号は21が割り当て られている。求める答えはアとなる。 □解答 ア 例 題 5 TCP/IPの環境で使用されるプロトコルのうち,構成機器や障害時の情報収集を行うた めに使用されるネットワーク管理プロトコルはどれか。 ア NNTP イ NTP ウ SMTP エ SNMP □解説 SNMPに関する問題である。 アのNNTPは、ネットニュースの記事をサーバ間で配送するためのプロトコルである。 イのNTPは、インターネット上で複数のコンピュータの時刻を同期させるプロトコルで ある。 ウのSMTPは、インターネットメールをコンピュータ間で転送する際に利用して いるプロトコルである。 エのSNMPは、ネットワーク構成機器や障害時の情報などのネットワーク管理情報を管 理システムに転送するプロトコルである。求める答えはエとなる。 □解答 エ 例 題 6 WWWサーバにおいて,ブラウザから入力されたデータを,アプリケーションプログラムに 引き渡す仕組みはどれか。 ア CGI イ HTTP ウ MIME エ URL □解説 インターネットのCGIに関する問題である。 アのCGIは、Webページから外部プログラムを呼び出し、その結果をWebページに
反映させるための仕組みで、ユーザがWWWブラウザを使って、ページ上の入力フォームに データを入力すると、WWWサーバは外部プログラムを呼び出して入力されたデータを渡す。 外部プログラムは渡されたデータに従って処理を実行し、結果をWWWサーバに返す。WW Wサーバと外部プログラムとのインタフェースがCGIである。求める答えはアとなる。 イのHTTPはインターネット上で、WWWのデータをやり取りするプロトコルである。 ウのMIMEはインターネットの電子メールで、文字以外のデータをやり取りするための 拡張仕様である。 エのURLはインターネット上の情報のリソースにアクセスする手段とリソースの名前を 指定する書式を定めた規格である。 □解答 ア 例 題 7 インターネットにおけるプロキシサーバの役割として,正しいものはどれか。 ア TCP/IPネットワークにおいて,クライアントのIPアドレスを動的に割り当てる。 イ あるネットワークで使用するプロトコルをカプセル化し,他のネットワークで使用できる ように変換する。 ウ ドメイン名及びホスト名を,対応するIPアドレスに変換する。 エ 内部ネットワークから外部ネットワークへのアクセスを代行することによって,外部ネッ トワークからはこのサーバしか見えないようにする。 □解説 プロキシサーバに関する問題である。 プロキシサーバは、インタネットとダイレクトに接続することを禁止されている内部ネッ トワークのコンピュータに代わって、インタネットにアクセスするサーバである。 アはIPCPのプロトコル、イはIPトンネリング、ウはネームサーバ、エはプロキシサ ーバである。求める答えはエとなる。 □解答 エ 例 題 8 UDPを使用しているものはどれか。 ア FTP イ NTP ウ POP3 エ TELNET □解説 UDPに関する問題である。 UDPはコネクションレス型のトランスポート層のプロトコルで、送信データの到着確認 や再送処理を行わないため高速処理が可能である。高速性やリアルタイム性を重視する通信、 パケットの少ない通信、ブロードキャストやマルチキャストなどの同報性通信、ビデオや音 声などのマルチメディア通信に向いている。IP電話にはUDPが利用されている。
アのFTPは、ファイル転送プロトコルであり、TCPを使用する。 イのNTPは、インターネット上で複数のコンピュータの時刻を同期させるプロトコルで、 UDPを基盤とする。求める答えはイとなる。 ウのPOP3は、インターネットメールをメールサーバからダウンロードするときに使用 するプロトコルである。 エのTELNETは、端末からホストコンピュータにログインして遠隔操作を行う仮想端末機能 を提供するプロトコルである。 □解答 イ 例 題 9 インターネットを用いて音声データを転送する技術であり、インターネット電話などを実現 するものはどれか。 ア IP-VPN イ PBX ウ VoFR エ VoIP □解説 インターネット電話に関する問題である。 アのIP-VPNはIPネットワーク上に設けられた仮想の私設網である。同じIPネット ワーク上の他の拠点からアクセスできないようにセキュリティを確保する形態である。 イのPBXは、デイジタル方式の構内交換機である。 ウのVoFRは、音声データをフレームリレーで伝送するための変換方式で、フレームリ レーよりも短いフレームで音声を伝送することにより、音声の遅延や抜けを防いでいる。 エのVoIPはIPプロトコル上で音声データを転送する技術で、インターネット電話の 実現を目指すものである。求める答えはエとなる。 □解答 エ 例 題 10 IP電話において,電話番号とIPアドレスの対応を管理することを主たる機能とする装置 はどれか。 ア IP電話機 イ VoIPゲートウェイ ウ ゲートキーパ エ ルータ □解説 IP電話のゲートキーパに関する問題である。 IP電話のネットワークでは音声を中継する場合の交換機の役割はルーターが担当する。 VoIPゲートウエイが送り出した音声パケットは,IPネットワークを構成するルーター がほかのIPパケットと同じように,あて先IPアドレスを見て転送する。パケットが相手 のVoIPゲートウエイまで届いたら,送り出すときとは逆の処理で,音声信号を電話機に 渡す。呼制御では電話機のベルを鳴らしたり呼び出し音を流すのはVoIPゲートウエイの 仕事になる。さらに,電話番号から呼び出す相手のIPアドレスを見つけ出すのもVoIP
ゲートウエイが行う。ただし、いくつかのVoIPゲートウエイとこれらを束ねて呼制御情 報を一元管理するのはゲートキーパである。 アのIP電話機はパソコンを使用するタイプのIP電話サービスに対応した電話機である。 イのVoIPゲートウェイは音声をディジタル信号に変換し,IPパケットを作り出す役 割を行う。電話機とIPネットワークの間に置き,既存の電話機からIP電話を使えるよう にしたり、通話先の相手を見つけるといった制御のための通信も行う。 ウのゲートキーパはIP電話システムにおいて,いくつかのVoIPゲートウエイとこれ らを束ねて呼制御情報を一元管理する。求める答えはウとなる。 エのルータはVoIPゲートウェイか送り出した音声パケットを相手のVoIPゲートウ ェイまで中継する役割を行う。 □解答 ウ 例 題 11 IPネットワークにおいて, ICMPのエコー要求,エコー応答,到達不能メッセージなど によって,通信相手との接続性を確認するコマンドはどれか。
ア arp イ echo ウ ipconfig エ ping
□解説 IPネットワークの接続確認に関する問題である。 アのarp コマンドは、ARPテーブルの表示/設定を行う。 イのechoコマンドは、与えられたテキストを標準出力に書き出す。 ウのipconfigは、ネットワーク環境の確認/設定を行う。 エのpingは、ネットワークの疎通を確認するコマンドで、ネットワーク疎通を確認したい ホストに対してIPパケットを発行し、そのパケットが正しく届いて返答が行われるかを確 認する。求める答えはエとなる。 □解答 エ 例 題 12 インターネットで注目されているVPNの説明として、適切なものはどれか。 ア インターネットによって安価な国際電話網を実現するために利用される。 イ 通信内容の暗号化などを利用して、インターネットを仮想的な専用線ネットワークとして 利用する。 ウ ディジタル通信ネットワークISDNを使って、組織内のネットワークとインターネット を接続するために利用される。 エ 分散している社内LANを専用線で接続し、全社規模の高速ネットワークを実現するため に利用される。 □解説 インターネット上のVPNに関する問題である。
VPNは公衆網を専用線のように利用できるサービスの総称で、仮想私設網と呼ばれる。 加入電話網を社内の内線電話のように利用できるサービスを提供する。このVPNをインタ ーネット上で利用できる技術がある。オープンなインターネット上で、トンネリング(異種プ ロトコルをIPグラムに組み込んで遅れるようにすること)、認証、暗号化、ファイアウォー ルなどのセキュリティ技術を利用して仮想的にプライベートネットワークを構築する。 アはインターネットを使用した電話網である。 イのインターネット上で、認証、暗号化、ファイアウォールなどのセキュリティ技術を利 用して仮想的に私的なネットワークを構築するのがVPNである。求める答えはイとなる。 ウはISDNを利用したインターネット接続である。 エは通常のVPNを表している。 □解答 イ 例 題 13 ある企業が専用線を使ってインターネットに直接接続するとき、インターネットでのホスト の識別方法とその企業のIPアドレスの決め方に関する記述のうち、適切なものはどれか。 ア 相手との通信はIPアドレスとMACアドレスの双方を用いて行われる。インターネット サービスプロバイダ(ISP)からMACアドレスを取得し、IPアドレスは企業内のアドレ スとして任意に決定できる。 イ 相手との通信はIPアドレスを用いて行われるので、一意に付番する必要がある。従って、 ISPに申請して、IPアドレスを事前に取得する必要がある。 ウ 相手との通信はIPアドレスを用いて行われるので、一意に付番する必要がある。従って、 まず自社内で一意になるようにIPアドレスを決定してから、ISPに申請し、それが世界 中で重複がないかどうかを調査してもらう必要がある。 エ 相手との通信はMACアドレスだけで行われるので、IPアドレスが重複しても構わない。 IPアドレスは、MACアドレスを分かりやすい名称に読み替えるために使用され、任意に 決定できる。 □解説 インターネットに接続する場合のIPアドレス、ホストの識別法に関する問題である。 アのISPから取得するのはIPアドレスであり、MACアドレスではない。 イの相手との通信にIPアドレスを使用し、一意に付番する必要があり、ISPに申請し て、IPアドレスを事前に取得する内容は適切な記述である。求める答えはイとなる。 ウのIPアドレスを自社内で一意に付番して、ISPに申請する方法は誤りである。IP アドレスを自社内で勝手に決めることはできない。 エの相手との通信はMACアドレスではなく、IPアドレスで行うものであり、IPアド レスは世界で唯一のアドレスが付番される。従って、任意に決定できない。 □解答 イ