地区医師会長連絡協議会報告 平成 28 年 5 月 20 日(金)
◎都医からの伝達事項 (1)東京消防庁救急相談センター(#7119)救急相談医の登録・派遣依頼について (2)平成28年度第1回東京JMAT研修会の開催について (3)平成28年熊本地震におけるJMAT等の派遣について 5月13日までの政府現地対策、熊本県災害対策本部会議の資料から解説があった。震度 7の地震が4月14日21時26分、4月16日1時25分に発生、今回は絶え間ない余震 が続くのが特徴。人的被害は死者数49人。震災後の災害による負傷の悪化、または身体的 負担による関連死者数19人。避難状況(最大時4月17日9時時点)18万3882人。 熊本周辺の医療機関等の物的被害状況は、厚労省が直接確認した131施設において建物損 壊のリスクがあるもの(患者は転院済)は8か所、問題ないものは123か所であった。 ●被災地への東京都の派遣実績(表1) ●東京JMAT、東京都医療救護班の派遣状況(表2) 日本医師会へのJMATの要請は4月15日、1回目の地震発生段階で派遣が検討された。 熊本県医師会のJMATと連携し現地に向かう要請であった。2回目の地震で全国のJMA Tに要請があった。4月18日に救急委員会、4月20日に東京都医師会理事会を開催し、 今後の対応について協議した。それまでに東京JMAT、東京都医療救護班に派遣要請があ った。しかし、この時点では余震が続いており安全を確保することが難しい状況との報告を 受けた。東京都医師会はこの時点では東京JMATを派遣しないことを決定した。4月24 日に熊本県医師会から東京都医師会等に派遣要請があった。5月1日より地区医師会に派遣 要請をした。日本医師会と熊本県医師会とのテレビ会議が行われた。 ●現地で活動したグループの報告 ○猪口正孝副会長 今回の地震で県内の10以上の病院が閉鎖したが、入院患者は他地区への広域搬送をせず、 ほぼ県内の空床やリハビリ施設などを活用し対処した。病院支援には当初DMATが入り大 きな力になった。しかし、病院支援引き上げのタイミングが難しく、派遣期間は被災県側が 決めるというルールが必要と思われる。支援は救護班単位だけでなく、ニーズに合わせ調整 員、看護師数名の派遣体制が必要と思われた。各々のDMATに地元医師会、行政が見える ようにいるべきではないか。東京都と東京都医師会では、今回の経験を踏まえさっそく部会 を開催し今後の活動、特に全体の把握、統制、コーディネーターの役割に生かしたい。○角田徹副会長 日赤や各医療救護班が展開し活動しているために、東日本大震災の時のような現場での医 療活動はほとんどなかった。今後は、地域医療への引き継ぎに際してのコーディネーター役、 並びに現地医療機関の手が回らない分野の医療的補助(巡回、往診、福祉避難所等)が主と 思われる。今後の南阿蘇村の地域医療に懸念が残った。 ○東京都医療救護・南多摩病院班、永生病院班(八王子市) 安藤高夫理事 合同チームで東京から救急車で時間をかけ現地に到着した。病院の外来で急性期の患者、 避難所で慢性期疾患の治療と指導を実施。現地では指揮がなく混乱した状況であった。 ○東京都医療救護・等潤病院班(足立区) 伊藤雅史理事 4月28日から5月1日まで、東京都医療救護班として等潤病院班5名が阿蘇医療センタ ーに派遣された。この時期は病院スタッフの疲労がピークに達しており、病院支援として都 立病院班などと交代制で救急外来を担当し診療に従事した。 ○東京JMAT・多摩市医師会班 田村豊会長 現地に5月1日に到着した。日中の通常医療の需要は高くなく、JMATの仕事を見つけ るのに苦慮している状況であった。阿蘇災害復興機構(ADRO=Aso Disaster Recovery Organization、アドロ)の本部には、全国から集まるJMATにリーダーシップを発揮する 人がいなかった。私のチームは4日間の滞在予定であったが、私にコーディネーター役を依 頼する状況であった。5月2日の朝のミーティングで、JMAT本部と書かれたテーブルが 与えられた。その仕事はコーディネーターというより、来る予定のJMATが本当に来るか どうかの確認と、到着したJMATに仕事がないことを謝ることであった。本部に仕事のな い医療救護班が溢れている状況であった。多くの都道府県のJMATが派遣中止を検討して いるので、支援ニーズを見極める努力をすべきではないか。 ○東京JMAT・北多摩医師会班 今井均会長 5月13日から16日まで滞在。何かお役に立つことはないですかとう問いに何もないで すの返事であった。被災地を回り、避難所に入ろうとすると嫌がられ、活動させない雰囲気 であった。災害状況の情報は全く入らなかった。個々のJMAT活動は全く統制されていな かったこと等、課題と反省する点が多かった。 (4)日医かかりつけ医機能強化研修に関する担当理事連絡会について (5)平成27年度東京都在宅難病患者訪問診療事業第4四半期報告について (6)日本医師会医師年金について
◎行事予定 1.6月の地区医師会長連絡協議会 日時:平成28年6月17日(金)午後2時 場所:東京都医師会(御茶ノ水新会館講堂) 2.第286回東京都医師会(定時)代議員会(平成27年度決算等) 日時:平成28年6月23日(木)午後2時 場所:東京都医師会(御茶ノ水新会館講堂) 3.7月の地区医師会長連絡協議会 日時:平成28年7月15日(金)午後2時 場所:東京都医師会(御茶ノ水新会館講堂) 4.8月の地区医師会長連絡協議会 休 会 5.東京都医師会地区医師会職員懇親会(職員対象) 日時:平成28年11月25日(金)午後6時30分 場所:京王プラザホテル 6.東京都医師会年末懇親会 日時:平成28年12月19日(月)午後6時30分 場所:パレスホテル東京 7.新年地区医師会長連絡協議会 日時:平成29年1月20日(金)午後3時30分 場所:ハイアットリージェンシー東京
熊本県の被災状況 被災地への派遣実績 3 医療機関等の物的被害 病院等 453か所(壁はがれ等) 精神科病院 26か所(外壁ひび等) 等 1 人的被害 死者68人 ≪内訳≫ ①警察が検視により確認している死者数 49人 ②震災後における災害による負傷の悪化 又は身体的負担による疾病により死亡 したと思われる死者数 19人 特に、熊本市、阿蘇市及び益城町の被害が甚大 ※出典:5月13日 第28回政府現地対策本部会議 第31回熊本県災害対策本部会議資料 (震度7の地震) 4月14日 地震発生(21時26分)都内DMATに待機命令→待機解除(4月14日23時44分) 4月16日 地震発生( 1時25分) 都内DMATに待機命令 4月17日 DMAT事務局を通し都内DMAT10チームの派遣要請→要請を受け派遣決定 都と都医師会との協定に基づき、都医療救護班3班を派遣 4月18日 都内DMATが熊本赤十字病院へ参集し、19日から活動開始 現地の状況を詳細に把握するため都職員(3名)を派遣 4月21日 都内DMAT撤収 都医療救護班を追加で3班派遣(最大時5班) 4月23日 DMATロジスティックチーム隊員を東京医療センターから1名派遣 4月29日 医療ニーズなどを踏まえ、都医療救護班3班の派遣体制に移行 (病院支援2班、県本部支援1班) 5月11日 医療ニーズなどを踏まえ、都医療救護班2班の派遣体制に移行 (病院支援1班、県本部支援1班)
平成28年熊本地震に関する都医療救護班等の派遣について
2 避難状況(最大時:4月17日9時時点) 避難者数 183,882人 避難所数 855か所 ≪厚労省調査 4/30≫ 熊本周辺の主要な医療機関の被災が想定され、厚労省が直接確認した131施設 ・建物損壊のリスクあり 8か所(患者は転院済) ・問題なし 123か所 ≪参考≫現在の状況 ※5月13日時点 避難者数 10,477人 避難所数 244か所 発生日 発生時刻 4月14日 21:26 4月16日 1:25(表1)
17 18 19 20 21 22 23 26 27 30 2 5 6 8 9 12 14 18 20 21 23 24 26 27 29 30 31 東京JMAT 11 健康長寿医療センター 15 豊島病院 17 白鬚橋病院 (墨田区) いずみ記念病院 (足立区) 江東病院 (江東区) 南多摩病院 (八王子市) 都立駒込病院 29 都立大塚病院 都立広尾病院 多摩総合医療センター 東京都 医療救護班 災害医療センター 25 平成立石病院 (葛飾区) 28 等潤病院 (足立区) 1 永生病院 (八王子市) 日本医科大学病院 (文京区) 都立墨東病院 帝京大・横浜市大 合同チーム (内田康之) 東京都 医師会 (猪口 副会長) 白鬚橋病院 (墨田区) 16 調布市医師会 (田中奈保子) 19 三鷹市医師会 (高松慶太) 22 八王子市医師会 (加塩信行) 24 5月 4月 派遣期間 25 調布市医師会 (青木誠) 28 足立区医師会 (草場雄道)