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区民の皆さんへ 久保田光雄 私ども保健福祉サービス苦情調整委員は 保健福祉サービス事業者 区が直接提供する保健福祉サービスへの利用者等からの苦情に関する相談をお受けしています ご相談いただいた苦情が正式な申立てに至りますと 委員はその事業者 区の担当課等に対して調査を実施します 調査結果によっては

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区民の皆さんへ

久保田 光雄

私ども保健福祉サービス苦情調整委員は、保健福祉サービス事業者、区が直接提供す る保健福祉サービスへの利用者等からの苦情に関する相談をお受けしています。 ご相談いただいた苦情が正式な申立てに至りますと、委員はその事業者、区の担当課 等に対して調査を実施します。調査結果によっては、このような苦情が起きないようサ ービスの改善等を提案し、解決を図ります。 このように、本制度は区民の権利及び利益を保護し、合わせて保健福祉サービスの質 の向上を図ることを目的としています。 平成 26 年度における制度の運用状況は、事務局での受付・相談ケースは 91 件であり、 これらの内、委員が面接相談し申立てに至ったのは 6 件(内本人申立て 5 件、家族申立 て 1 件)ありました。なお、昨年度は 9 件の申立てでありました。 これらの受付・相談、申立てを分野別に見ますと、障害者の総合支援法、介護保険・ 高齢福祉及び生活保護等の低所得の 3 つの分野が多くなっています。申立てのカテゴリ 別では、接遇が 4 件、サービスの量・質が 2 件でした。今回も分野別、カテゴリ別では、 例年の傾向でありました。(本報告書の「2運営状況の表」による) 区民の皆さんは、苦情ということに対して、どのようにお考えでしょうか。一人ひと り違うとは思いますが。 保健福祉サービスの利用者・家族の方々は、ともすればサービス担当者の不適切な言 動により心を傷つけられ、迷惑や不公平な扱いをされ不満が募り、時に怒りさえ起きて きます。このような場合、反省を求め、できれば改善していただきたいと誰しも思いま す。しかし、それを苦情として正式に申し立てることは、勇気がいります。 「苦情を言うと、事業所と関係が悪くなって、気まずくなってしまうなど、不安である。 だから、がまんしよう」 あるいは「区役所には、いろんなことで来なければならない。苦情を述べると、どこ の窓口へ行っても“問題のある区民”みたいに広まってしまうのでないか。そうなった ら、今まで以上に不快な気持になってしまう。それに耐えることはもっと辛くなる」 「でも、いつまでも気持ちがおさまらない。また、同じようなことが、他の人にも起こ るかもしれない。やはり、苦情の相談に行ってみようか」 サービスを利用している区民の皆さん、どうぞ、遠慮なく、勇気を持って、事務局へ 電話をしていただくか、お越しいただければと思います。 お待ちしております。

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施設・事業所の皆さんへ

北本 佳子

社会福祉の分野において、苦情解決(苦情調整)が法的に整備されましたのは、周知の 通り、2000(平成 12)年の社会福祉法の制定によってです。それから約 15 年が経過する ことになりますが、施設や事業所における苦情に対する意識は徐々に変わってきたよう に感じる部分もありますが、本事業(目黒区保健福祉サービス苦情調整委員)に申立てさ れることに対する否定的な気持ちの現れや態度がまだまだ多く見受けられます。特に、 本事業に利用者の方が申立てをされると、その後に苦情調整委員による調査があり、さ らに調査に基づく結果報告がなされますが、その結果報告においては、勧告、申し入れ、 要望といったいずれかの形で伝えられ、その後には結果報告に対する回答をしなければ なりません。その意味では、苦情が出ることとともに申立てへの対応は、精神的な面の 負担に加えて、そのための労力がかかるという点からも積極的に受け止めにくくなるの も理解できなくもありません。 ところで、苦情に関しては、苦情行動として消費者の消費行動に関する研究分野で 色々なことが明らかにされています。まず、消費者がとる苦情行動は大きく分けて、以 下の3種類に分類されるということです。具体的には、①異議申立て反応(購入先に直 接、衡平を取り戻すためにアピールする)、②プライベート反応(購入先に対する不満を 友人に話す、ボイコットする、口コミにする)、③第三者への反応(購入先に対して法的 手段をとる、オンブズマンに情報登録する、新聞に投稿する)です(Solomon,et al.,2013 )。 このうち、苦情調整委員への申立ては、③に該当することになりますが、③は消費者側 にも負担やリスクが大きくかかることもあり、当該の研究では実質的には②の方がより 大きな力をもっているということでした。 つまり、消費経験におけるサービスや商品、施設や職員などへの不満は、否定的な口 コミとして、インターネット等で流されたり、口頭で伝えられたりするということです。 それは、消費者にとっては不満解消のカタルシスになり、口コミ情報を見たり聞いたり する人にとっては消費リスク回避のための価値ある情報となります。また、消費者にと っては、③などと比べますと、負担もリスクも低いため、容易に行動に移しやすいと言 うことです。 こうしたことを考えますと、①に分類される反応のように事業所や施設に直接苦情が 出ていなくても、また③に分類される反応のように本事業や他の苦情窓口として法的に 位置付けられている部署や機関に申立て等がなくても、苦情がないという訳ではないと いうことです。むしろ、②に分類されるような形で苦情や不満が広められていたりする 可能性があり、その負の影響の方が大きいと言うことです。さらに、見方を変えれば、 ①や③による反応は、その苦情内容を知ることがより早くでき、それに対してサービス 提供者側が改善を行えば、苦情後も消費者の離脱につながらないサービス回復やサービ

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6 ス向上のチャンスにもなりますので、②よりも望ましい苦情行動とも言えます。 また、上記の研究からも、苦情にかかわることは、それを受ける側ももちろんですが、 申立てをする側にも負担とリスクがあるということがわかります。特に、福祉サービス の利用者は、一般の消費者以上に苦情があっても他に代替のサービスがないなどの特殊 事情を抱えていたりする場合は、苦情を表明しにくいものです。そうしたことを考えま すと、利用者の方が苦情を②のような形で処理されたり、諦められたりすることなく、 現場で直接誠実に対応して頂くこと、さらにはそれでも対応が難しい場合には、本事業 等にご相談(申立て)して頂き、そこから原因究明やその背景にある課題(政策的な課題を 含む)を明らかにして、サービスの改善や向上につなげていくことができる方がよい展 開であると考えられますし、そうした方向で対応や解決をしていって頂ければと思いま す。 また、本事業の活用は上記の研究でも示されていましたが、利用者の方にとっては敷 居(リスク・負担)が高い部分があるかと思います。その部分の改善策等につきましては、 私どももさらに検討・対応しつつ、本事業の遂行に力を尽くして参りたいと思いますの で、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 Solomon,M.R.,Bamossy,G.J.,Askegaard,S.T.,&Hogg,M.K.(2013)Consumer

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区職員のみなさんへ

前田 俊房

平成26年度の活動状況についてご報告いたします。 まずは、この一年、苦情調整委員の活動にご協力頂いたこと、改めて感謝申し上げま す。 さて、平成26年度の運用状況ですが、サービス種別相談件数で一番多い苦情は「接 遇」に関するものでした。このカテゴリ別集計は、平成24年度から「サービス種別相 談件数及び申立て件数」として「接遇」「サービス量・質」「利用料」「説明・情報提供」 等のカテゴリ別にしています。平成24年度は相談件数80件、その内苦情申立てに至 った件数は5件ですが、なんと「接遇」は相談件数44件のトップ、その内申立て件数 2件、「接遇」との区別が少々難しい「説明・情報提供」の相談件数11件、その内申 立て件数2件でした。この二つで全体の68.75%(申立て件数80%)を占めてい ました。 平成26年度は、どうだったか。 相談件数91件、その内申立てに至った件数は6件ですが、「接遇」は相談件数35 件でトップ、その内申立て件数4件、「説明・情報提供」は相談件数10件、その内申 立て件数0件でした。相談件数全体の49.45%(申立て件数66.7%)でした。 「接遇」の範疇に入る苦情対象は、行政の「窓口」業務に関することと考えていいでし ょう。また、「説明・情報提供」も主に行政の「窓口」業務に関することです。 さて、この数字の高さですが、まず、行政の窓口には多くの利用者が訪れていて、そ れだけ苦情の数も多いということが考えられます。 また、利用者側は、「自分や関係者が受けられる」と考えている福祉サービスの「情 報」を持ち合わせておらず、何も知らないことの不安を抱きつつ「窓口」にやってくる 一方で、情報提供のプロである「窓口」が、利用者の意図をくみ取れないと感じている 場合もあるでしょう。 行政の「プロ」としては、利用者側に立ち、カウンセリングの姿勢をもって対応しな ければならない場合もあったのではないでしょうか。 しかし、先に挙げた数字は、行政の「プロ」として利用者に対応している結果が出て います。比較すると相談件数19.3ポイント(申立て件数13.3ポイント)も減少 しているのです。 利用者にとっては、区の「担当窓口」は最初にアクセスする「人」です。その対応は 極めて重要な機能を有しています。 ということで、利用者、事業所・施設、苦情調整委員三者の信頼関係のさらなる増進 を図りつつ、今年度も活動していきますので、各位には更なるご協力をお願いいたしま す。

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最後になりますが、このようなことを書いている「私自身」、「接遇」「説明・情報の 提供」には気を付けなければならない。そのためには、「対話」をしなければならない と「反省」しているところです。

参照

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