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日本機械学会 生産システム部門研究発表講演会 2015 資料

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(1)

(社)日本機械学会

生産システム部門 研究発表講演会 2015

製造オペレーションマネジメント入門

~ISA-95が製造業を変える~

◆事例による説明◆

IEC/SC65E/JWG5 国内委員

アズビル株式会社

村手 恒夫

2015-3-16 Ver.1

(2)

目次

事例によるケーススタディの目的

事例:果汁入り飲料水製造工場

情報システム構築の流れ

1.

対象問題のドメインと階層の確認

2.

生産現場での課題の調査と整理

3.

個々の課題に対する対応策の検討

4.

対応策の具体化とシステムの設計

まとめ

(3)

事例によるケーススタディの目的

ISA-95で示されたモデル化の手法と適用のプロセス

を具体的に示すことにより、ISA-95の理解を促進す

る。

ISA-95を製造オペレーションマネジメントシステム

の構築に適用するケーススタディを事例を用いて紹

介する。

バッチコントロールとディスクリートコントロールが含ま

れた「果汁入り飲料製造工場」を事例として採用。

(4)

事例:果汁入り飲料製造工場

前提:製造管理システムは製造ラインの上位に存在するが、

(5)

情報システム構築の流れ

1)対象問題のドメインと階層の確認

2)生産現場での課題の調査と整理

3)個々の課題に対する対応策の検討

(6)

1)対象問題のドメインと階層の確認

機能の階層モデルに従い、対象とする問題のドメイ

ンを確認する。

Part1, 2

Part3, 4

Part 1 Figure 3より引用

製造オペレーション

マネジメントのドメ

インは機能の階層モ

デルにおけるレベル

3となる

(7)

1)対象問題のドメインと階層の確認

設備の役割階層モデルに従い、対象とする問題のド

メインを確認する。

Part 1 Figure 5より引用

レベル3の活動は

通常、これらのオ

ブジェクトを扱う

(8)

情報システム構築の流れ

1)対象問題のドメインと階層の確認

2)生産現場での課題の調査と整理

3)個々の課題に対する対応策の検討

(9)

2)生産現場での課題の調査と整理

生産現場の現状の製造オペレーションを調査し、経

営システムと製造システム全体の視点から解決すべ

き生産上の課題を調査し、整理する。

課題整理の観点として、以下に注目する。

情報の流れに注目し、パフォーマンス低下の要因を分析す

る。

現状のシステムにとらわれず、本質(What)を把握する。

(10)

2)生産現場での課題の調査と整理

調査の結果、以下の課題が提示された。

課題No.

パフォーマンス低下の課題(例)

課題1

製品品質が安定しない。

生産データや作業記録は収集しているが、

製品品質が常に一定になるような管理がで

きていない。

課題2

製品のトレーサビリティができていない。

原料や生産データと、出荷された製品との

紐付けができていない。

課題3

生産コストが下がらない。

製品在庫や原料在庫データと生産スケ

ジュールが連携できずに、生産効率が悪い。

(11)

情報システム構築の流れ

1)対象問題のドメインと階層の確認

2)生産現場での課題の調査と整理

3)個々の課題に対する対応策の検討

(12)

3)個々の課題に対する対応策の検討

機能モデルに対応させて、シナリオを構築するアクティビ

ティを整理する。

調達

生産

スケジューリング

製品在庫管理

製品原価管理

品質保証

研究開発および

生産技術

製品出荷管理

オーダ処理

生産コントロール

保全管理

プロセスデータ 短期の資材および エネルギー要求 資材および エネルギー在庫 出荷確認 出荷指示 工程内特別採用要求

マーケティング

と販売

資材および

エネルギー管理

Part 1 Figure 5より引用

生産上の課題は・・・

・製品品質

・トレーサビリティ

・生産コスト

どんなアクティビ

ティが必要か?

(13)

3)個々の課題に対する対応策の検討

整理の結果、以下のアクティビティが抽出された。

資材およびエネルギー管理

生産スケジューリング

オーダ処理

製品在庫管理

品質保証

生産コントロール

生産スケジュールと原

材料から最終製品への

変換をコントロールする

生産オーダを

決定する

生産スケジュー

ルを決定する

計画に対する生

産を報告する

入荷材料の供

給を受け入れる

入庫オーダを

確認する

材料を要求する

スケジュールと

指定材料に従っ

て生産する

完成品の在庫を

管理する

製品が標準プロセス条件に従っ

て製造されたことを認証する

生産、プロセス、資源

情報を報告する

計量作業

を指示する

材料品質データ

を収集する

入荷実績を

取得する

計量実績を取得する

投入実績を取得する

充填本数を

取得する

材料の在庫量

を管理する

ジョブオーダを生

成し管理する

生産オーダと製品在

庫の関係を管理する

投入実績と生産実績の関係を管理する

在庫データに対応し

て生産スケジュール

を変更する

(14)

3)個々の課題に対する対応策の検討

製品品質の課題に直接関連するアクティビティ

資材およびエネルギー管理

生産スケジューリング

オーダ処理

製品在庫管理

品質保証

生産コントロール

生産スケジュールと原

材料から最終製品への

変換をコントロールする

生産オーダを

決定する

生産スケジュー

ルを決定する

計画に対する生

産を報告する

入荷材料の供

給を受け入れる

入庫オーダを

確認する

材料を要求する

スケジュールと

指定材料に従っ

て生産する

完成品の在庫を

管理する

製品が標準プロセス条件に従っ

て製造されたことを認証する

生産、プロセス、資源

情報を報告する

計量作業

を指示する

材料品質データ

を収集する

入荷実績を

取得する

計量実績を取得する

投入実績を取得する

充填本数を

取得する

材料の在庫量

を管理する

ジョブオーダを生

成し管理する

生産オーダと製品在

庫の関係を管理する

投入実績と生産実績の関係を管理する

在庫データに対応し

て生産スケジュール

を変更する

(15)

3)個々の課題に対する対応策の検討

製品のトレーサビリティの課題に関連するアクティビティ

資材およびエネルギー管理

生産スケジューリング

オーダ処理

製品在庫管理

品質保証

生産コントロール

生産スケジュールと原

材料から最終製品への

変換をコントロールする

生産オーダを

決定する

生産スケジュー

ルを決定する

計画に対する生

産を報告する

入荷材料の供

給を受け入れる

入庫オーダを

確認する

材料を要求する

スケジュールと

指定材料に従っ

て生産する

完成品の在庫を

管理する

製品が標準プロセス条件に従っ

て製造されたことを認証する

生産、プロセス、資源

情報を報告する

計量作業

を指示する

材料品質データ

を収集する

入荷実績を

取得する

計量実績を取得する

投入実績を取得する

充填本数を

取得する

材料の在庫量

を管理する

ジョブオーダを生

成し管理する

生産オーダと製品在

庫の関係を管理する

投入実績と生産実績の関係を管理する

在庫データに対応し

て生産スケジュール

を変更する

(16)

3)個々の課題に対する対応策の検討

生産コストの課題に直接関連するアクティビティ

資材およびエネルギー管理

生産スケジューリング

オーダ処理

製品在庫管理

品質保証

生産コントロール

生産スケジュールと原

材料から最終製品への

変換をコントロールする

生産オーダを

決定する

生産スケジュー

ルを決定する

計画に対する生

産を報告する

入荷材料の供

給を受け入れる

入庫オーダを

確認する

材料を要求する

スケジュールと

指定材料に従っ

て生産する

完成品の在庫を

管理する

製品が標準プロセス条件に従っ

て製造されたことを認証する

生産、プロセス、資源

情報を報告する

計量作業

を指示する

材料品質データ

を収集する

入荷実績を

取得する

計量実績を取得する

投入実績を取得する

充填本数を

取得する

材料の在庫量

を管理する

ジョブオーダを生

成し管理する

生産オーダと製品在

庫の関係を管理する

投入実績と生産実績の関係を管理する

在庫データに対応し

て生産スケジュール

を変更する

(17)

3)個々の課題に対する対応策の検討

前頁のアクティビティを実施するための業務間の情報フロー

を整理する。

入荷予定

資材およびエネ

ルギー管理

生産スケジュー

リング

オーダ

処理

製品在庫

管理

品質保証

生産コント

ロール

生産

オーダ

生産実績

資材

在庫

入庫オーダ

材料

要求

計量作業指示

材料

品質

入荷

実績

計量

実績

投入

実績

充填本数

在庫

引当

製品在庫

仕掛

在庫

生産

履歴

品質認証

製造

予定

(18)

3)個々の課題に対する対応策の検討

製造オペレーションマネジメントにおける4つのカテゴリに

ついて、それぞれの視点から問題を検討し、情報システムに

よる対応策を検討する。

Part 1 Figure 8より引用

在庫

オペレーション

管理

在庫

オペレーション

管理

保全

オペレーション

管理

生産

オペレーション

管理

品質

オペレーション

管理

調達

生産

スケジューリング

製品在庫管理

製品原価管理

品質保証

研究開発および

生産技術

製品出荷管理

オーダ処理

生産コントロール

保全管理

マーケティング

と販売

資材および

エネルギー管理

(19)

3)個々の課題に対する対応策の検討

事例に基づく4つのオペレーション管理での主たる

情報フロー

4つのカテゴリ

主たる情報フロー(太字は機能名)

生産オペレーション

管理

・オーダ処理機能は製品在庫管理機能と連携しつつ、生産

スケジュール機能に対して、生産オーダを決定。

・計量作業や投入作業に対して作業指示を行うとともに生

産実績を収集し、予実管理を行う。

・資材およびエネルギー管理機能との間で資材入荷の予定

と実績のバランスを取るため、生産スケジュールに応

じた原材料の要求、入庫データを確認する。

品質オペレーション

管理

・計量作業時に原材料の計量実績データを収集し、投入作

業時に投入実績データを収集し、果汁入り飲料水の

ロット毎の生産実績データを蓄積し、製品が標準プロ

セス条件に従って製造されたことを認証する。

・完成品と生産実績データとの紐付けを行い、バックト

レースを可能にするため、製造日付、ロット番号、製

造装置、作業者、原材料データ等の生産実績データを

統合的を管理する。

(20)

3)個々の課題に対する対応策の検討

4つのカテゴリ

主たる情報フロー(太字は機能名)

在庫オペレーション

管理

・資材の在庫管理では、入庫データに従い、入庫資材の供

給を受け入れて生産コントロール機能からの原材料の

要求に対応する。

・製品在庫管理機能では製造プロセスの充填機に設置され

たデータ収集装置から充填本数等のデータを収集し、

完成品の在庫データを管理すると共に、オーダ処理機

能や製品出荷管理機能との連携により、在庫データを

更新する。

保全オペレーション

管理

・保全業務では、計量や投入作業現場での機器の稼働状況

や製造設備、装置に関する運転状況を管理する。

・緊急のトラブルに備えた定期的な保全の実施はもとより、

機器の稼働状態を定常的に監視することによる予知保

全を行う。

事例に基づく4つのオペレーション管理での主たる

情報フロー

(21)

3)個々の課題に対する対応策の検討

8つのMOMアクティビティのテンプレートと比較。

どのような情報がアクティビティ間で受け渡しされているか。

(22)

3)個々の課題に対する対応策の検討

さらに具体的なアクティビティを想定し、情報フローを8つ

のMOMアクティビティのテンプレートに対応して記述。

詳細

スケジューリング

ディスパッチング

実行管理

リソース管理

定義管理

トラッキング

データ収集

パフォーマンス解析

品質

認証

ロット

履歴

投入

履歴

標準

プロセス

条件

利用資源履歴

生産

履歴

充填

本数

計量

実績

投入

実績

生産

方法

生産

進捗

材料

要求

入荷実績

生産

実績

仕掛

在庫

計量

指示

製造

予定

入庫

オーダ

資材在庫

材料品質

入荷

予定

生産

オーダ

在庫引当

製品

在庫

投入

指示

製造

指示

生産

実績

生産

実績

実行

結果

品質

認証

生産

履歴

ロット

履歴

生産

実績

生産

方法

投入

実績

計量

実績

(23)

3)個々の課題に対する対応策の検討

4つのカテゴリに対応づけた対応策(例)

4つのカテゴリ

生産現場の課題 情報システムとしての対応策(例)

生産オペレーション

管理

課題3

(生産コスト)

生産実績が生産オーダや完成品在庫、原料

在庫と柔軟に連動するシステムとするため

に生産履歴がリアルタイムに生産管理シス

テムに通知され、オーダ管理システムや資

材管理システムと密な連携ができる仕組み

を検討する。

品質オペレーション

管理

課題1

(製品品質)

原料の計量値や投入量に間違いが発生しな

いような作業指示ができるように計量作業

や投入作業のシステム化を検討する。

課題2

(トレーサビリ

ティ)

製品が標準プロセス条件に従って製造され

たことを認証できるように原料の計量デー

タや投入データを収集・管理し、ロット毎

の品質データのバックトレースなどの履歴

管理が可能な仕組みを検討する。

(24)

3)個々の課題に対する対応策の検討

4つのカテゴリに対応づけた対応策(例)

4つのカテゴリ

生産現場の課題 情報システムとしての対応策(例)

在庫オペレーション

管理

課題3

(生産コスト)

充填工程で充填本数を自動計算し、製品在

庫をリアルタイムに把握し、完成品の在庫

管理を行うと共に製品出荷管理システムと

も連携して製品原価管理システムと協調で

きる仕組みを検討する。

保全オペレーション

管理

課題1

(製品品質)

保全管理として、定期的な設備改修に加え

て、製造設備の稼働データを収集し、稼働

状態に応じて、予知保全計画を策定し、生

産システムの稼働に影響を与えない仕組み

を検討する。

(25)

情報システム構築の流れ

1)対象問題のドメインと階層の確認

2)生産現場での課題の調査と整理

3)個々の課題に対する対応策の検討

(26)

4)対応策の具体化とシステム設計

対応策(What)の方針が決まったので、具体化(How)

を検討する。

現有の情報システムと重ねあわせ、不足している部分、あ

るいは大きく異なる部分が情報システムとして手を加える

べき部分となる。

事例に対応する情報システムの構成を示す。

計量サブシステム、投入サブシステム、そしてトレースサ

ブシステムを構築し、計量実績、投入実績、充填本数等の

生産履歴の収集の自動化を進め、関連する業務アプリケー

ションおよびデータベースを整備することで、当初の課題

の解決を目指す。

(27)

4)対応策の具体化とシステム設計

製造実行

システム

生産

オーダ

在庫

引当

製品

在庫

オーダ管理

システム

品質管理

システム

資材管理

システム

計量サブ

システム

投入サブ

システム

充填サブ

システム

トレースサブ

システム

品質

認証

計量

指示

製造

予定

生産

実績

文書管理

システム

生産

方法

標準プロセス

条件

材料

品質

資材

在庫

仕掛

在庫

充填

本数

充填本数

自動収集

投入

履歴

ロット

履歴

資源

履歴

計量

実績

投入

指示

投入

実績

生産

進捗

生産

履歴

製造

指示

入荷

予定

入荷

実績

入庫

オーダ

生産管理

システム

G/W

G/W

投入実績

自動入力

(28)

まとめ

ISA-95の概念を適用することで製造オペレーション

マネジメントの機能間のアクティビティ、情報フ

ローを整理し、オペレーションマネジメントの4つ

のカテゴリ毎にMOMアクティビティのテンプレー

トを使い、整理することで、課題をどのように解決

するかの方向性を示すことができた。

国際標準と現有システムとの間のギャップを下げる

べく、今後も活動を継続していきたい。

(29)

参照

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