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研究主題

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学校と社会をつなぐ学校ホームページの効果的活用をめざして

∼学校ホームページの作成および運用に関わるこれまでの実践から∼ 1 はじめに 今、学校には新たな役割が求められている。学校情報を公開する、説明するという役割である。そ もそも学校は閉鎖的な印象を持たれやすいうえに、マスコミが作り出す学校のイメージは歪んで劣悪 であり、学校に対する世間の目は相当厳しいと言わざるをえない。保護者や地域の生活スタイルや価 値観の多様化という社会背景も、学校の在り方を困難にしている。 また、現在の児童や学校を取り巻く、安全管理等に関する事件は、もはや学校のみで対応すること は不可能である。ならば学校はどうすべきか。学校のことを知ってもらい、理解してもらい、協力し てもらうしかない。「地域とともに共に創り支える学校」を実現することである。 そのための方法として、学校ホームページの活用が有効ではないだろうか。学校ホームページを使 えば、「学校のこの課題は、こんなふうに考えています」「学校では今、こんなことに取り組んでいま す」「今、こんなことを学習しています」という情報を、保護者や地域のみならず、社会に広く伝える ことができる。 さらに、情報を発信する事で、学校の中だけでは気づかないことについて外部からの反応や評価を 得ることができる可能性もある。学校の情報公開のための手段の一つとして、学校ホームページの持 つ特性と役割を明確にし、その効果的な活用を考える時期に来ているのではないか。 そこで、これまでの学校ホームページ作成と運用にかかる実践から得た経験とノウハウについて、 自分なりに考察を加え、今後の学校ホームページの効果的な活用へとつなげていきたい。 2 主題設定の理由 (1) 学校の自律的PRの必要性 学校、特に公立学校の場合、その公的教育機関という立場上、広報的PR活動は本質的な仕事で はないと考えられ、学校と直接関係を持つ者以外は、学校の中で、日々何が行われているのかを知 る方法は少ない。そして、このことが学校の閉鎖的な印象の大きな要因であり、学校に対する不信 感の源になっている。 また、マスメディアによる連日の事件・不祥事・問題報道等が、この不信感を増長し、全国の学 校で、児童生徒の生命が危険にさらされ、現場の教職員の意識も荒廃し、あたかもこの国の未来に 関わる教育すべてが失敗、失速しているかのような印象を作り出している。 しかしながら、教育や学校に興味関心を持つ人々が求めているのは、本来マスメディアが取り上 げないような学校の当たり前の日常やできごと、日々の児童生徒の活動である。 学校にはそうした日々の生活や児童生徒の成長の姿があり、これまでの実践の成果の集積もある。 そうした情報をこれまで効果的に伝えきれず、いきなり目にするのは、マスメディアによるショッ

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キングな事件報道では、教育や学校に興味関心を持つ人々も不安になる。 そこで、社会やマスメディアに対する、美辞麗句の宣伝という意味でのPRではなく、社会との 良好な関係を保つために、そうした学校の日常を、飾らない形で伝えていくこと、つまりPRして いく必要があると考える。 そのための有効な手段の一つとなり得るのが、学校ホームページである。社会と学校とを結び、 そこで直接的かつ双方向性を獲得できれば、学校の現実を理解してもらえ、社会と学校での知りた い、知らせたいという関係が成立するのではないだろうか。 そこで、本研究を通して、学校ホームページの持つ特性や機能について考察し、効果的な学校ホ ームページの活用法を目指したい。 (2) 学校ホームページの現状と課題から この数年で全国的に学校ホームページの数は増えた。文部科学省の調査によれば、Webページ を開設している学校の割合は、小学校72.8%、中学校72.5%、高等学校では98.4%と なっている。(2006年3月末、「学校における情報教育の実態等に関する調査」、文部科学省) 全国的に学校ホームページに対する必要性は高まっていると言えるのだろうが、熊本県の場合、 公立小学校466校での設置率は44.8%と、全国平均を大きく下回っており、公開している学 校にしても、公開はしたが更新がとまってしまったまま、という学校も少なくない。熊本県の小学 校ホームページで週 1 回以上の更新を継続している学校はわずか 12 校に過ぎない。さらに、学校ホ ームページに関する研究や実践は極端に少なく、学校ホームページに対する認識とともに、学校ホ ームページにとって、どのような内容(コンテンツ)が有効なのかなど、具体的な活用法も明らか になっていないのが現状である。 そこで、本研究を通して、効果的なホームページの運用や効果的な内容(コンテンツ)の開発等 についての考察を行い、効果的な学校ホームページの活用法を目指したい。 3 研究の目的 本校での学校ホームページにかかわる実践から、学校ホームページの持つ特性や機能を明らかにし、 効果的なコンテンツの作成や運用、また、その効果について考察することで、学校ホームページの効 果的活用法を明らかにする。 4 研究の視点 本研究を進める上で、次の4点を具体的な研究実践の視点として設定した。そこで、この4点k ら学校ホームページの効果的な活用について考察を行う。 (1) 学校ホームページの効果的な作成と運用 (2) 学校ホームページを活用した学習成果の発信 (3) 学校ホームページを活用した情報提供 (4) 学校ホームページを活用した交流

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5 学校ホームページのとらえかた (1) 学校ホームページの利点と特長 インターネットを利用するという特性から、ホームページは情報の速報性・貯蓄性に優れており、 ダイレクト(直接的)なオンデマンド(双方向性)型として、様々な関心を持った人々を受け入れ ることができると考える。 【ホームページの主な利点】 □ 情報の速報性・貯蓄性。 □ オンデマンド型による情報の双方向性。 □ 紙媒体のような配布コストが必要ない。 □ 配布範囲を限定する必要がない。 この利点を学校の情報公開という視点から、「学校便り」を例に具体的に考えると、次のようなメ リットがある。 【ホームページ上で「学校便り」を公開すると・・・】 ・保護者家庭のみならず、地域および外部への周知が容易。 ・完全カラー版での閲覧が可能。きれい。印刷代・紙代等の配布費用は必要ない。 ・紛失する心配がなく、バックナンバーの閲覧も常時可能。 ・学校便りの感想は、メールで学校へ直接送付可能。 しかしながら、この利点を享受できるのは、インターネットに接続可能なパソコンを有している 場合であり、現段階において、ホームページが情報公開・情報提供における万能ツールとはなりえ ない。また、学校が情報格差を助長するようなことがあってはならず、あくまでも多くの可能性を 持つ、情報公開の一つの手段であるという認識が必要である。さらに、メディアとして学校ホーム ページを考えると、次のような特長があげられる。(豊福晋平 2005) ① 学校の自律性と活動実績を、広く社会に示すことができる。 学校ホームページの運用は原則として学校の自発性・自主性にゆだねられているもので、公開 内容は、インターネットの特性上、広く社会に対して開かれている。また、学校の自発性による ことから、学校独自の取り組み・考えを伝えることができる。 ② 日々の活動を公開することで、詳細な具体的情報を求めるユーザー(教育や学校に興味関心を 持つ人々)が求めている要求を満たすことができる。 保護者を中心とするユーザーは、マスメディアが演出する劇的かつ非日常の情報ではなく、自 分が直接関われない、学校での我が子の様子や、学校の日常そのものを知りたいと考えている。 その要求に答えられるには、学校ホームページの活用が効果的である。 ③ 学校の支援者・理解者を拡大することができる。 学校ホームページは、プリントなどの紙媒体での情報配布とは異なるため、保護者以外にも、

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インターネット上で多くの人に学校の日常を伝えることができる。 このことを生かせば、社会の学校への関心と支持を獲得することができる。つまり、情報を積 極的に伝えることで、学校の教育への理解者・支援者を増やすことができる。 (2) 学校ホームページの目的 学校ホームページでの情報公開の目的として、主に次の3点がある。(豊福晋平 2006) ① ニュースとしての目的・・・広報・連絡・説明責任 ② 人をつなぐという目的・・・地域拠点・情報拠点・活動拠点 ③ アーカイブ(書庫)・ミュージアム(資料館)としての目的・・・情報の蓄積・資料 また、その際に、誰を対象に公開するのかといったことも明確にしておく必要がある。そこで、 対象者(ステークホルダ:利害関係者)は大きく分けて、次の二つに分類できると考える。 □1:学校と直接関係がある対象者(狭義のステークホルダ) ・在校生・保護者・在職中の学校関係者・教育委員会 □2:学校と直接関係がない対象者・将来的に関係を持つ可能性がある対象者 (広義のステークホルダ) ・卒業生・元在職者・他校の児童・教育関係者・地域の方々 ・地域外の一般社会人(外部) この中で、□1は目に見える存在として、必然的に意識することになるであろうが、今後の学 校の地域との連携や外部からの評価という動きを考えれば、□2の立場の方々からのニーズや視 線も十分考慮して作成・公開する必要がある。 (3) 学校ホームページの機能 上記の学校ホームページの目的、そして、対象者(ステークホルダ)という視点から、学校ホ ームページは、次の4つの機能から内容(コンテンツ)で構成するのが効果的であると考える。 ○ 広報機能・・学校の概要や日常の教育活動を公開するもの。 *ニュースとしての目的を受けて設定 : □1・□2を対象 ○ 連絡機能・・特定の学校情報(例:災害時の緊急連絡等)を提供するもの。 *ニュースとしての目的を受けて設定 : □1を対象 ○ 提供機能・・情報のデータベースとして蓄積・提供するもの。 *アーカイブス・ミュージアムとしての目的を受けて設定:□1・□2を対象 ○ 交流機能・・メールマガジンや掲示板(BBS)・ブログなどの活用。 *人をつなぐという目的を受けて設定 □1・□2を対象

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6 研究の実際 (1) 学校ホームページの効果的な作成と運用 ① 小学校ならではの学校ホームページの作成 ア 子どものイラストや手書き文字を活用 本校ホームページでは、学校での学習や生活の様子を、ホームページを訪れた人に効果的に 伝えるための工夫として、子どものイラストや手書き文字を数多くページの中に使用している。 学校の中にいるとあまりに身近すぎて気づかないが、学校以外の場所では、子どもの絵や手書 き文字を見る機会はほとんどない。 また、子どもの素朴なイラストや文字は、どんなイラストレーターにもWebザイナーにも 真似できない学校だけがもつ表現方法でもある。 子どもの絵や手書き文字を多用したページは、保護者や地域の方、外部の方からも好評で、 「暖かい感じがする」、「小学校の頃を思い出した」、「学習の様子がよくわかった」、「癒された」 などの声をたくさん聞くことができた。 さらに、子ども達も自分の絵や文字がホームページに載ることに喜び、自分達のホームペー ジと学校のホームページに愛着を持つようにもなった。この方法であれば、ホームページを直 接作成できない低学年でも、イラストや文字で学校ホームページに参加することができる。 子ども達が描いたイラストをホームページで使用するためには、市販のイラストを使うより もスキャナーや画像処理ソフトを使うなど、かなり手間と労力はかかるが、閲覧者に与える印 象と子ども達の心情を考えると、使用する意義は高いと考えている。 イ トップページで学校のイメージを印象づけるための工夫 本校ホームページでは、トッ こる」というキャッチフレーズ とともに大きく掲載し、一週間 に1回を目安に更新するように している。 また、子どもたちが手書き文 字での案内ボードをつかうこと で、全 プページに児童の日常生活の写真を、「夢は叶う 奇跡だって起 体の統一感を出すように 心 がい がけている。 見ていただいた方からも「学 校での様子がこの写真でよくわ かる」「キャッチフレーズ い」「頻繁に変わるので見るのが 楽しみ」と好評をいただくこと ができている。 図1 本校ホームページのトップページ

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ウ コンテンツ(内容・項目=各ページ)の作成に関する工夫 する必要がある。手当たり次第 せて考える必要 が 機能を含むコンテンツ(内容)をバラ ン 機能に分類 ) 広報機能とコンテンツの例 校の教 育 機能とコンテンツの例 をより狭 く 、 いったものである。 もが学校 に 学校ホームページは、ホームページ全体の構成を考えて作成 に思いつくままにしてしまうと、とりとめのない迷路のようなホームページになってしまう。 前述したホームページの3 つの目的を念頭に置き、【広報機能】、【連絡機能】、【提供機能】、【交 流機能】という4つの機能に分類して、コンテンツを作成する必要がある。 また、機能面とともに、そのコンテンツの対象者(ステークホルダ)もあわ ある。それにより、掲載する情報や表現方法が異なってくるからである。対象者は大人か、 子どもか、それだけで文書の書き方も異なってくる。 実際の学校ホームページ作成においては、この4つの スよく作成することで、目的と対象の明確な学校ホームページが作成できる。 そこで、これまで本校の学校ホームページで作成したコンテンツを、この4つの し、それぞれの機能と構成について述べる。 (ア 学校ホームページを通して、学 活動を広く公開するというのが、この 「広報機能」である。ここでは対象者を 限定せず、ホームページを閲覧していた だく方に、広く学校の概要や日常の教育 活動を公開するもので、学校ホームペー ジの4つの機能の中での中心的な機能 である。具体的には、学校の紹介的なペ ージや日々の学習の様子を記載したペ ージなどである。 図2 「学校案内」のページ (イ) 連絡 図3 「今月の予定」のページ この機能は広報機能の公開範囲 、限定したものである。ある特定の対象者 (特に保護者)に、特定の情報(臨時休校 や行事の日程の連絡など)をダイレクトに すばやく提供するというもので、ホームペ ージの持つ速報性を生かした機能である。 具体的には、授業参観の時間や学校行事 の日程、月行事と また、本校では学校から配布したプリント等をPDF 化して公開している。子ど 忘れた時や、紛失した時に役立つという保護者の声を聞く。

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(ウ 作品を や「連 ことについて、 貴重な に 取 (エ)交流機能とコンテンツの例 積み重ねによるもので、4つの機能の最上位の機能と考え ウ 本校のホームページのトップページ上のコンテンツ ージ下の第 1 階層に、次のようなコンテン ) 提供機能とコンテンツの例 ホームページに児童の学習成果や 公開する事により、例えば、他校の児童や教 師に対して学習や活動の資料となりえる情 報を提供するという機能である。 この「提供機能」は「広報機能」 絡機能」という機能ともリンクするが、情 報の蓄積、資料として、情報のデータベー ス化という側面を持つ。 例えば、閲覧者が球磨川の インターネットを使って情報を探すとき、 本校のページに球磨川について調べたこと が情報としてあれば、閲覧者にとっては大変 そこで、本校では、「中原小博物館」というコンテンツの中で、「総合的な学習の時間」 図4 「中原小博物館」のページ 情報となるのではないかと考える。 り組んだ地域学習についてまとめ、公開している。こういった「提供機能」をどれだけ充 実できるかが、今後の潜在的なステークホルダの拡大にとっても重要であると考える。 クリックすると、 右のページが開く 図5 「中原小美術館」のページとそこに含まれるコンテンツ これは上に挙げた3つの機能の る。本校では、ブログでの交流やホームページを見ていただいたかたからのメールによる交 流などがこれにあたる。この内容については、後述の6 (4)において考察する。 現在、本校では、4つの機能をもとに、トップペ

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ツ 成から) 更新できない学校ホームページは削除すべき 大させる 1 年も を作成している。その構成比率は、①広報機能(50%) ②提供機能(20%) ③連絡機 能(20%) ④交流機能(5%)の順となっている。広報機能と提供機能では内容的にも重複 するところがあるが、交流機能のコンテンツの充実が今後の課題である。 表1 本校ホームページの構成(トップページ下のコンテンツ構 □ 校長あいさつ(広報機能)・・・本校の教育の方向性について ・解説 動の紹介 色ある教育活動を紹介 を公開 いての取り組みを公開 材の紹介 委員会が運営 公庁や各学校へのリンク □ 学校案内(広報機能)・・・学校規模・施設の紹介・校歌の紹介 □ メールはこちら(交流機能)(連絡機能)・・・学校へのメール送信 □ わたしたちの活動(広報機能)・・・学級紹介・学校行事や集会での活 □ 学校だより「紅取丘」(広報機能)・・・学校新聞のオンライン版 □ 学校からのおたより(連絡機能)・・・プリント類をPDFで公開 □ ふるさと(広報機能)(提供機能)・・・校区の紹介 □ 中原小の教育(広報機能)(提供機能)・・・学校の特 □ 中原小映画館(広報機能)(提供機能)・・・学校の行事や授業を映像で紹介 □ 中原小博物館(広報機能)(提供機能)・・・「総合」での実践をデータベースとして公開 □ 中原小美術館(広報機能)(提供機能)・・・・・児童の作品の公開 □ 今月の予定(連絡機能)・・・今月の行事予定を紹介 □ 中原ソング(広報機能)・・・中原小の校歌や学校の歌 □ 給食アーカイブス(広報機能)(提供機能)・・・給食や食育につ □ 学校ウォッチング(広報機能)・・・中原小の活動を月ごとにまとめ紹介 □ 中原小の歴史(広報機能)(提供機能)・・・学校の歴史や過去の写真を紹介 □ 学習の部屋(提供機能)・・・本校情報教育の資料のオンライン版・自作 IT 教 □ 保護者職員(広報機能)・・・教職員の似顔絵やエッセイを公開 □ 交通アクセス(広報機能)・・・本校までの地図を公開 □ 中原小のブログ(広報機能)(連絡機能)・・・2つの児童 □ 携帯サイト(広報機能)(連絡機能)・・・携帯電話で利用できるページ □ 新着情報(広報機能)・・・ホームページの更新情報を掲載 □ つながる(広報機能)・・・中原小ホームページと関連する官 ② ア 更新されない学校ホームページは学校に対する不信感、不安感を増 ホームページの持つ大きな課題の一つが日々の更新作業である。公開したはいいが、 2 年もまったく更新されず、運用責任者の校長や担当者は転勤していないのに、そのまま表示 されているという学校ホームページも少なくない。運用者が転勤したとたん、更新が途絶えて しまうケースも多い。

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インターネット上に公 からないという側面もある。例えて言うならば、インターネット上の学校(ホームページ)にお 客さん(閲覧者)がわざわざ来てくださったのに、その方を通した部屋(トップページやコン テンツ)は、全然、掃除(更新)もしていない、クモの巣のはった部屋なんていうのは、その 人(学校)の常識を疑われても仕方のないことである。 また、更新がストップしている学校ホームページは、学 開するということは、誰に見られ、どのような感想をもたれるのかわ 校現場で問われている教育の説明責 学 ためにも、ホームページを一人の担当者任せにするのではなく、常に学 イ コンテンツによって更新の目安を決めておく い 困難 な 。 あ テンツ に 新の目安が事前にはっきりしておけば、更新も ウ 作業の役割分担・チームで作成 ヶ月であれ、いずれにしても更新作業というのは一人では 小に関わらず、学校の公式な情報として取り扱われる。 任、情報公開、情報への認識という点からも、学校の信用を失墜させることになると考える。 信頼を築き上げるのは難しく、失うは簡単ということはインターネットの世界でも同じである。 何らかの理由で更新ができない学校ホームページは一旦、削除すべきである。そうしないと、 校の自律性を疑われ、ステークホルダの拡大どころか、学校に対する不信感、不安感を増大 させるだけである。 また、そうならない 校長からの指導を受け、複数の担当で運用しておくことが重要である。 本 ・今日の給食献立・・・・・・・・・毎日 表2 コンテンツ別の更新について ・トップページ写真・・・・・・・週 1 回 ・学校新聞「紅取丘」・・・・・・ 月2回 ・携帯サイト・・・・・・・・・・週1回 ・職員エッセイ・・・・・・・・・週 1 回 ・映画館・・・・・・・・・・・・月 1 回 ・職員紹介・・・・・・・・・・・年1回 ・校長あいさつ・・・・・・・・・年 1 回 ・博物館、美術館・・・・・・・・不定期 ・中原小の教育・・・・・・・・・不定期 校ホームページの更新目安一覧の例 それでは、どれぐらいの頻度で更新すれば いのか、もちろん一番いいのは、毎日であ る。トップページの写真を毎日張り替えたり、 給食のメニューの画像を紹介するだけでもい い。毎日更新されれば、毎日かかさず見てく れる固定のステークホルダができる。 しかし、毎日更新するということは、 ことでもある。根気と労力を要する。 更新の目安としては、1週間や2週間ごと るいは1ヶ月ごと。最低で学期ごと。更新 と呼べるのは、そこまでであろう。 そこで、本校では、あらかじめコン よって更新する目安と担当を決めている。更 計画的にスムーズにできる。本校では表2のように目安を立て、更新をおこなっている。 更新のペースが1週間であれ、1 相当困難である。担当者が一人で学校行事や各学年の学習の様子、図工作品を撮って、画像処 理をして、配置を考えて、文章を書いて、リンクを張ってという作業を毎回毎回というのは、 かなりの負担をしいることになる。 また、学校ホームページは情報の大

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そ の書 き 後述)を定め、各学年部から一人づつメンバー を の行事や学習を、担当にデジタル写真とテ キ ③ 全職員が関わる学校ホームページに 入があるが、学 インターネットで公開するとい イ へ 保護者や外部からのメールを全職員にきちんと伝えること。学校ホームページが多くの人に 、本校では、学校に届いたメールはす べ ウ 近年の学校ホームページに関するデータによると、学校ホームページの質と内容の二極化が進 ジとそうでないページということであるが、 ういった情報発信を一個人に委ねることは、組織としても明らかに問題である。その責任や 情報管理の観点からも複数の職員でチームを作り、運用更新作業は分担すべきである。 その際、重要なことはホームページの目的、そのための方法(基本的レイアウトや文書 方、個人情報の保護の観点等)ついての共通理解をすることである。そうしなければ、サイ ト全体のデザインや構成がバラバラになり、ホームページとしての統一感がなくなってしまう。 各学年の行事や学習のページはそれぞれ担任が作って、担当者がホームページにまとめると いう方法や、ホームページ作成部会を作って、役割を決め、更新作業をおこなえば、担当者の 負担も減り、更新作業もスムーズに行える。 本校でも、ホームページ作成ガイドライン( 選出した情報部会で、更新作業を進めている。 各学年のメンバーや担当の職員が、それぞれ学年 スト原稿で提出し、担当はそれをホームページ形式のファイルにまとめ、インターネット上 に公開するという手順である。 ア 職員の自作の似顔絵を公開 学校は毎年、教職員の転出 校ホームページの中の職員紹介ページに、毎 年、職員の似顔絵と自己紹介文を載せている。 この作業はペイントソフトの使い方の練 習とともに、 う感覚や、本校ホームページへの愛着を、す べての本校職員にも持ってもらうきっかけ にもなるのではないかと考える。子どもや保 護者からも楽しいと好評である。 保護者や地域、外部からの評価を職員・子ども 図6 職員作成の自己紹介のページ 見られているという意識を持つことは大切なことであり て印刷して回覧し、休憩室にて閲覧できるように紙ファイル閉じて保管している。 管理職の学校ホームページへの参画の重要性 んでいるという。運用や更新が活発な学校ホームペー 学校長をはじめとする管理職の学校ホームページへの参画の有無がキーワードになるという。 本校では、学校長自ら2つのコンテンツを担当してもらっており、日々の運用および、新しい

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用する。 用しない。 で発信する。 ・ 職のホームページ運用への直接参加は必要不可欠である。 育の説明責任においても重要なコン テ ④ イドラインの設置 運用管理にあたっては、個人情報保護の観点や児童の安全確保、公式ホームページという立場 ンターネットガイドラインを踏まえ、本校独自のガイドラ ・情報発信の責任者は学校長。発信の際は許可を得る。 コンテンツのアイディア提供など、深く関わっていただいている。 表3 本校ホームページでの学校長担当のコンテンツ □ 校長だより・・・・・・・・・・・・・・・週1回公開の学校長の教育的エッセイ。 。 配布の学校便り。 。 本校ホームページと本校携帯サイトに公開 □ 学校だより「紅取丘」・・・月2回発行される学校長作成による各家庭に ホームページ上でも完全カラー版として即日公開 図7 教育エッセイの「校長だより」ページ 図8 学校だより「紅取丘」のホームページ版 また、学校ホームページが学校独自の自律性 自主性にて運用されるという原則のもと、管理 校長エッセイ等は、ステークホルダにとっても、学校経営のトップである学校長の考えを知る 絶好の機会でもあり、ステークホルダの拡大にとっても、教 ンツである。 ホームページ作成ガ から、熊本県情報システム、人吉市のイ インを設置し、安全で円滑な運営ができるよう心がけている。また、ガイドラインは本校ホームペ ージ上でも公開している。 表4 本校ホームページ作成ガイドラインのポイント ・児童の個人情報(氏名・住所・電話番号)は記載しない。 ・児童はハンドルネーム(web 上でのニックネーム)を使 ・個人が特定できる写真(顔写真と名前が一致する写真)は使 ・児童の作品掲載にあたっては保護者の了解をとる。 ・児童の情報発信においては、不適切な内容がないか、担当者が確認した上

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また、年度当初に保護者には、文書にて学校ホームページ運営に関する説明と協力依頼を行い、 児 保護 (2 学校ホームページは、その特性・利点から、子ども達の学習での情報発信にも大きな効果が期待 その地域にしかない歴史や伝統、文化をテーマに し 人吉ガイドブック(6年生:国語科) の観光や歴 いて紹介。 「 しのままだ」など多くの激励のメールをいただき、 イ 球磨川ビデオ(5年生:総合的な学習の時間) に ついての調べ学習の成果として、球磨川の現状から、球 環境を守るための啓発ビデオを 作成し公開したもの。国語科での「情報を発信しよう」 ウ 夢の給食(5年生:学活) 調 学習と関連して、自分にとって栄養面からも内容 考 もの。食育の観点でのコンテンツである。この他 ② 学校ホームページをふるさと学習資料館に めて、本校ホームページの中に「ふるさと」というコンテン ツを 童の写真や作品の掲載については許可を得るとともに、保護者対象のアンケートを実施し、 者の学校ホームページへの考えとニーズを取り入れられるようにしている。 ) 学校ホームページを活用した学習の情報発信 できる。また、普段マスメディアに登場しない、 た学習の成果というものは、学校のホームページを訪れる人にとっても興味を惹かれるものであ り、提供機能としても価値の高いものである。 そこで、そういった視点から取り組み、本校ホームページに公開している実践について述べる。 ① 地域学習の成果をホームページで発信 ア 国語科での学習の発展として作成。人吉市 史紹介の中で、特に校区に関連のある場所につ 遠方にいらっしゃる卒業生の方から、「なつかしい」 むか 児童の励みにもなった。 5年生の総合的な学習の時間でのテーマ「球磨川」 磨川の観光案内や、自然 の発展学習としても位置づけている。 給食週間の取り組みの一つとして、家庭科の学習での 理の 面からもこんな給食があればいいなあというメニューを えた 図10 「球磨川ビデオ」のページ 図9 「人吉ガイドブック」のページ 図11 「夢の給食」のページ にも食育に関連するコンテンツも多く掲載している。 地域素材をテーマにした学習をまと 作成している。

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学 くり プ」 、地域 素材をテーマにした学習の実践が、取り出しやす て収 ことができる。 生まれて、それが子ども達の励み に のメディアでは 見ることのできない貴重な故郷の姿となる。多く 積」という ア 三 ③ を綴るような感覚で更新ができ、利 年ごとや年度ごとに区分するのではなく、これまで学習してきたことを「ふるさと」というく で、一つのページ内に収蔵しているものである。いわゆる「ふるさと資料館」「地域資源マッ というニュアンスである。こうすれば い形で蓄積されていくことになる。そうやっ 蔵・公開した内容は、次年度の指導や活動の際に 資料としても活用する 例えば、次の学年で、同じテーマで学習を進め る場合にも、インターネット上のそのページを最 初に見せると、昨年度の学年が最後に到達したレ ベル(作品)が、子ども達にイメージされ、それ がスタートになり、より高いレベルでの学習が期 待できる。総合的な学習の時間で取り組んだこと を、それぞれホームページに記録し公開すれば、 情報の蓄積と共有化もできる。 また、そのページを見た方から、評価をいただ けるチャンスも もなることも十分期待できる。 さらに、地域をさまざまな角度から見ることが でき、転任したての職員にとっては、地域を理解 するための有効な資料ともなる。また、卒業生や 地域を離れた方々にとっては、他 のステークホルダを集め、学校と社会を結ぶための ると考える。本校では、より「情報の蓄 ホームページにとっては重要なコンテンツであ 視点を重視し、「学校の情報資料館」というニュ 小博物館」(主に総合的な学習の時間での制作物)、 つのコンテンツを作成、公開している。 図13 「中原小映画館」のページ ンスで、「中原小美術館」(主に図工作品)、「中原 「中原小映画館」(主に学校行事の映像)という 子どもが作るブログページ ブログとは、更新が非常に簡単で、インターネ ット上で日記 用者が急増しているものである。 出来事や様子などを、ブラウザ(インターネッ ト閲覧ソフト)上から、数行の文章と必要に応じ てデジカメ画像を登録するだけでよく、ホームペ ージ作成ソフトや面倒な更新作業はまったく必要 図14 「中原小日記」のブログペー 図12 「ふるさと」のページ ジ

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なく、誰でも簡単に情報発信ができるものである。 グを学校ホームペー 、 い回しを工夫したりと、文章表現 (3) 利点 ついて述べる。 る イトの設置 家庭へアンケー から、現在、インターネットに接続し た。 できる携帯サイトを、本年度当初 開始した。環境が整うのを待つのではなく、でき も学校の今を伝えていこうとい う の携帯サイトの対象者としては、特に保護者を イを 掲 本校では、現在二つのブロ ジの中で運用している。一つはパソコン委員会が 作成する「中原小日記」、もう一つは、給食委員会 が作成する「おいしい給食」である。 どちらも、委員会の子ども達が主体となって、 輪番制で毎日書き続けている。 また、毎日書き続ける中で、子ども達の文章が、 当初は単純な事実の羅列であったのが、より見て いただく人を意識してか、自分の感想を入れたり わかりやすい言 の向上が見られるようになった。 学校ホームページを活用した情報提供 ホームページの持つ特性の一つに、速報性という がある。そこで、学校ホームページにおいて、 その速報性を生かした取り組みに 学校ホームページの機能としては、連絡機能にあた 機能である。 ① 携帯サ 図16 ブログを作成するパソコン委員会 と給食委員会の子ども達 図17 本校携帯サイトトップページと携帯サイトでの校長便り 図15 「おいしい給食」のブログページ ト て ペ あ 話 よ 平成18年12月に実施した各 調査の結果 いるパソコンの普及率は43%であっ まだ本校の子ども達の多くの家庭で本校ホーム ージを見る環境が整っているとはいい難い状況が る。 そこで、より多くの家庭に普及している携帯電 から見ることが り るところから少しで 考えである。 こ 想定し、週1回の更新で週や月の行事、給食の献立 や学校長のエッセイ、職員の週代わりのエッセ 載している。

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② 本校ホームペー 、6年 掲 ③ まで、台風等による臨時休校などの緊急の際、「連絡が回ってくるのが遅すぎる」、「連絡 、その課題を補うための方法の一つとして、 からもパソコンや携帯電話から直接学校の たという声を している。 (4) 学 一つに、オンデマンド(双 学校 く 、 ま ージの機能としては、交流機能に該当する機能である。 ① 全国各地の卒業生から届くメールを 現地からのリアルタイム修学旅行リポート 本年度、6年生修学旅行ライブリポートと題し て、現地で引率している担任が、携帯電話のカメ ラ機能とメール送信機能を使い、 ジ内のブログページに、修学旅行の様子を逐一リ ポートするという取り組みを行った。 ブログは携帯電話からもみることができ 生の保護者からも大変好評をいただいた。2日間 の旅行日程の中で、34回の写真付レポートを 載することができ、2 日間で述べ1734件の閲 からの暖かいコメントがたくさん書き込まれ、 心した」、「楽しかった」、「良かった」といった感 学校ホームページを活用した緊急連絡 これ 覧数があった。ブログのコメントにも、保護者 後日、「修学旅行中の子どもの様子がわかり、安 想を多くいただくことができた。 がこなかった」など、いくつもの課題がでた。そこで 学校長の判断と同時に、本校ホームページおよび携帯サイトを利用して、その情報を公開するよ うにし、連絡が遅いときや、不安な時は、パソコンや携帯電話を使って、保護者が直接情報を求 めることができるようにした。 保護者 情報を知ることができ、対応しやすかっ 聞くことができた。 本校では、現在、緊急の際の連絡手段を地区委員か らの電話連絡と、それを補う形でのインターネットを 利用した学校ホームページ、携帯電話を利用した携帯 サイトと3つの緊急連絡手段を有

地区委員

にて確認 にて確認

地区委員

にて確認 にて確認 方向性)がある。その特性を生かすことで、 のならば、評価をいただき、評価をいただ 改善していくことができるのではないか、 なるのではないかと考える。学校ホームペ

学校

学校

図19 本校での緊急連絡システム

保護者

携帯サイト

学校HP

電話にて連絡 インターネット 携帯電話

保護者

携帯サイト

学校HP

電話にて連絡 インターネット 携帯電話 図18 修学旅行リポートのブログページ 校ホームページを活用した交流 ホームページの持つ特性の の情報を公開し、閲覧者に学校の活動を見てもらう 事で、学校の中だけでは気づかなかったことに気づき た、評価してもらうことは子ども達の学習の意欲にも 学校へ届くメールの中で、一番多いのが卒業生からのメールである。しかも、この地を遠く離

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れ、全国各地の遠方の土地に暮らしていらっしゃる年配の方からが多い。「中原小のホームペー ジを見て、小学校時代を懐かしく思い出した」「学校のまわりもずいぶん変わったようだ」「今度、 帰省したときには、学校に行ってみたい」。そんなメールを数多くいただくことができている。 また、現在、中国で暮らしていらっしゃる卒業生の方からも「中原小学校のホームページで何 年ぶりに校歌を聴いて、思わず涙 の を 激励の電話や す に のであ る ② 子ども達のブログに応援のメール トをいただくことができている。どれ も (3) ームページ作成は、ややもすると担当者の自己満足になりがちである。一生懸命になればな 十 がでた。今度帰省したときには、ぜ ひ学校にお邪魔したい」というメー ルをいただいた。二月の旧正月には 帰国されるということで、ぜひその 際には、学校で、子どもたちに中国 様子をお話していただきたいと考 えている。 これまで結ぶすべがなかった学校 と卒業生を、これだけ、時間も距離 も越えてつなぐことができるのであ る。デジタルの世界であっても、最 終的には人と人とのつながりへとつ ぎない。 地域の方からも学校に電話で感想 賞を受賞した時には、地域にお住ま 学校にこういう感想や なげることができる。学校ホームページはそのきっかけに過 伝えていただくこともある。全日本小学校ホームページ大 いの高齢の方からも励ましのお電話をいただいた。 メールをいただけるということは、うがった見方をすれば、 理 え 図20 本校ホームページにただいた激励のメール 図20 本校に届いた激励のメール(一部) べてではないにしろ、本校の教育 ることができるであろう。 少なくても、本校に好印象を持っていただいているはずである。こういった方はきっと何かの 時には学校を応援していただけるのではないだろうか。 解を示していただいた、賛同していただいていたと考 メールをいただいた方は、全国各地、そして様々な職種の方である。授業での調べ学習などの 際には、メールで訊ねたりすることができれば、全国規模の人材マップを持ったようなも 。そんな学校の支援者を少しずつ増やせるよう努力していきたい。 前述していることだが、本校では、子ども達が運用しているブログページが二つある。このブ ログにも、子ども達が毎回書き込む内容に、多くのコメン たいへん暖かいコメントで、子ども達の活動の大きな励みになっている。 アクセス解析・保護者アンケートの分析から ホ

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るほど、周りが見えなくなる。客観的 5.2% にどんな情報が求められているのか、どんなふうに捉えら ① アクセス解析の結果からみえること ジへのアクセス状況にどのような傾向があるの 全体としては、九州からのアクセス、とりわけ熊本県 的に多いとい こ 7:00から11:00までが若干上 ウ す 、学校長をはじめ職員関 連のページにもアクセスが多い ② れているのか、何が足りないのか常に把握しておく必要がある。そこで、ホームページのアクセ ス解析と本校保護者へ依頼したアンケート結果を分析し、考察を行なった。 アクセス解析ソフトを導入し、本校ホームペー かを分析した結果、以下のような結果が出た。 ア アクセスの地域別集計結果 九州からのアクセス状況が全体の80%を示してお り、ついで関東が10%、近畿が4%、東海が2%と、 れは、火曜日に校長便りや職員エッセ (77%)からのアクセスがやはり圧倒 う状況が分かった。また、図からも全国各地からのア クセスをいただいていることがわかる。 イ 曜日別ビュー(閲覧)・時間別ビューの集計結果 曜日別に分析してみると、水曜日が24%と多い。 イ等の更新を行うからではないかと推 察する。 また、時間別では午前・午後に関わ らず閲覧数が平均しているが、夜の 火 月 日 昇傾向にある。 土 アクセスページの集計結果 本校ホームページでの各コン テンツでのアクセス状況を分析 わ 1.4% 2.3% 6.5% 7.4% 1.4% 1.4% 4.2% 9.1% 3.0% 中原小の歴史 校長あいさつ  中原小美術館 ふるさと ーカイブス 中原小博物館 中原ソング オッチング ブログ ちの活動  携帯サイト 学習の部屋 4.1% 2% 4.3% 8.9% 1% 4% 6.5% 7.5% 4% 6.5% 7% 8% 表6 各コンテンツへのアクセス状況(%) 0 5 30 金 木 水 8.1% 10.3 24.6 15.8 9.7% 21.5 図21 全国からのアクセスマップ 表5 曜日別でのアクセス状況(%) 10% 10 15 20 25 0 2 4 6 8 10 12 14 新着情報  学校案内 学校だより  学校からのたより 保護者職員 今月の予定  中原小映画館 給食ア 学校ウ たした 9% 5.4% 2% 5.5% 10% 1% 4.3% ると、「学校案内」や「わたし たちの活動」、「給食アーカイブ ス」など広報機能的なコンテン ツが高い数値を示している。 また ことから、学校職員への高い関 心があることがうかがえる。 保護者アンケート結果からみえ

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ること 本校保護者に学校ホームページに関する調査を実施した結果、以下のような結果が出た。なお、 ンをもっているかと ークPCとい 保 は 通じての学校情報の提供としては効果的に活用できる環境がある。 イ 保護 者以外からの閲覧が圧 利用されてい 。 み 帯 保 回答件数は170件である。 ア パソコンに関する事柄 PCの有無という のは、自宅にパソコ  携 いう意味であり、ネ ットワ うのは、インターネ ットへ接続されてい るパソコンという意 味である。 その結果、PCの 43%という結果であ が十分整っていると おり、携帯サイトを 有率では、80%と非常に高いが、インターネットへの接続状況では、 った。まだ多くの保護者家庭では、本校ホームページを見る環境として いい難い状況である。ただ、携帯電話は、90%と高い保有率を示して 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100  PCの有無 はい はい いいえ 80% 43% 20% 学校ホームページに関する事柄 自宅、職場等に関わらず、これまで本校ホームページを見たことがあるかという問いに対し ては、見たことがあるという回答が44%。見たことないという回答が56%であった。残念 ながら、まだまだ保護者からの利用状況や認知度は低いことが明らかになった。むしろ、 倒的に多い状況であ る。 携帯電話に関して も、見たことがある というのがわずか2 1%で いいえ 79% はい 21% るとは言い難い結果 であった ただ、見ていただ いた方の利用頻度で ーザーは22%。携 24%と、利用する ると、本校ホームページを毎日もしくは、週1∼2回みているというユ サイトにおいても、毎日もしくは、一週間に 1∼2回というユーザーは 護者と利用しない保護者での格差が見られる。 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100  HP閲覧の有無 はい 44% ネットワークPCの有無 帯電話の有無 はい いいえ 90% 10% いいえ 57% 携帯サイト閲覧の有無 いいえ 表8 各コンテンツへのアクセス状況 表7 各家庭での情報機器保有の有無 56%

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しては、「わたしたちの活動」が17.2%、「給食 話題が増え た 7 研究の成果と課題 (1) ○ ○ トップページの写真を頻繁に代えることで、ページに新鮮さを出すことができた。 ○ 学校がキャッチフレーズを掲げることは、学校ホームページにとっても有効なPRである。 ○ コンテンツごとに更新の目安を設定しておくことは、作業の計画性からも効果的であった。 学校ホームページの機能の明確化と、コンテンツ活用について整理すること 置できているとはいえない。今後さらに効 掌に位 (2 ○ 果が大きく伸びる。 また、よく閲覧されているコンテンツと アーカイブス」が11.1%と多く、子ども達の学校での様子を知りたいという意識の表れで あると考える。さらに、「今月の予定」や「学校からのたより」等が比較的高い数字を示して いることは、保護者にとって連絡機能に高いニーズがあるということであると考察する。 そして、今後改善・追加すべきコンテンツとあげられた意見の中では、PTAのページの開 設、学校やPTA で自由に意見が 書き込めるブログ 学習の部屋 1.4% ページ開設の要望 が多くあげられた。 わたしたちの活動  17.2% さらに、修学旅 行でのリアルタイ ムの現地レポート が良かったという 意見や、子どもと の共通 、祖父母に見て もらっているとい う感想も多く寄せ られた。 子どものイラスト 学校ホームページの効果的な作成と運用について や手書き文字を使用することで、小学校らしさ、暖かさを出すことができた。 0 5 10 15 20 新着情報  学校案内 学校だより  学校からのたより 保護者職員 今月の予定  中原小映画館 中原小の歴史 校長あいさつ  中原小美術館 ふるさと 給食アーカイブス 中原小博物館 中原ソング 9.2% 1.4% 2.3% 1.9% 11.1% 1.4% 2.3% 6.5% 7.4% 1.4% 1.4% 4.2% 9.1% 3.0% 5.2% 学校ウオッ ブログ 携帯サイト 4.7% 5.6% 表9 本校保護者の各コンテンツへのアクセス状況(%) チング 4.7% ▲ 本研究を通して、 ができたが、先に挙げた4つの機能のバランスよく設 果的なコンテンツ開発と内容の充実を図る必要がある。 ▲ 継続できるホームページにするためにも、更新作業・役割分担をより明確にし、校務分 置づけるなど、システム的に確立しなければ、長期間運用していくことは難しい。 ) 学校ホームページを活用した学習成果の発信について 「伝える」過程として、ホームページの持つ特性・利点は大変有効であり、学習の中に「伝え る」という過程を設定することで、子どもの学習意欲と成

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○ アーカイブ的コンテンツ・ミュージアム的コンテンツでは、年度ごとに分けず、複数年の活動 が重層的に反映できるようにすることが資料の蓄積として効果的である。 ○ 委員会によるブログの運用は委員会的活動としても、情報公開としても効果的であった。 て、さらに研究を進める必要がある。 ▲ (3) よ イン 、保護者からは連絡機能的なコン テンツへのニーズが高い傾向があることが明らかになった。 だまだ十分に保護者に認識されているとはい なう必要がある。 (4) ○ 意欲の向上や、活動の動機付け ▲ な 8 栄えある大賞を受賞することができた。 だく ることを改めて痛感するとともに、学校ホームページ 運用の担当者としての責任の大きさとやりがいを感じている。 ホームページを作成・運用していく中で、たくさんの指導と・助言をいただいた校長先 Forum 2005 ・ ▲ 学校ホームページの教科との関連と、その活用法につい ▲ ブログの活用を委員会だけでなく、学年や学級での活用法を検討する必要がある。 児童への情報モラルの指導を確実に行なう必要がある。 学校ホームページを活用した情報提供について ○ 本校ホームページと携帯サイトを利用した緊急連絡の方法は、保護者からも好評であった。 り確実な連絡方法の確立を目指し、今後も運用を継続したい。 ○ インターネット上でのアクセス解析の結果と、保護者へのアンケート結果を比較すると、 ターネット上では、広報機能的なコンテンツへのニーズが高く ▲ 保護者アンケート結果からも明らかなように、ま えない。今後、授業参観やPTAなどの機会で、学校ホームページの普及紹介を続けていくとと もに、利用者のニーズを掴み、それに答えるような情報発信を行 学校ホームページを活用した交流について 学校が「伝える」という手段と対象を持つ事で、子どもの活動 にも効果があがる。 交流機能を強化するために、今後、「メールマガジン」や「インターネット応援団」などのよう 積極的な取り組みを行う必要がある。 おわりに 本年度、全日本小学校ホームページ大賞(通称J−KIDS大賞)で全国約17000校の中から その際、地域の方々をはじめ、遠方にいらっしゃる卒業生から多くの激励のメールやお便りをいた ことができた。多くの方々に支えられてい 本校の学校 生方をはじめ、諸先輩方に感謝するとともに、これからも日々研鑽を重ねていきたい。 参考文献 ・ 豊福晋平「学校ホームページと社会的評判の形成」GLOCOM 豊福晋平「学校関連の情報扱いに関する考察」 日本教育情報学会第 22 回年会論文集 2006

参照

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