はしがき 三宅唯すべてオリジナルで私が作成した. あえて, 内部抵抗のある電池のパフォーマンス問題, ホイートストンブリッジ回路, 非直線抵抗の特性曲線問題 などの頻出題材を避けた. その手のパターン化学習では得られない, 電気回路の理解を目的としているからだ. 細心の注意をはらい, 設問の考察を通

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3日間の集中演習で最強の回路力を

マスター・オブ・サーキット

電磁気学(電気回路のみ) ■■■■■ Lv.50〜70 パズルゲームのようでシンプルな電気回路演習 集中演習で回路素子の基本的な振る舞いをしっかり把握 回路素子の気持ちになれるオリジナル11題 電気回路が「苦⼿→大得意」へ.針を振り切るような成⻑を スイッチを入れてほしいあなたに なぜか豆電球がつかないあなたに そもそも電池が入っていないあなたにも

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はしがき ― 三宅 唯 すべてオリジナルで私が作成した.あえて,「内部抵抗のある電池のパフ ォーマンス問題」,「ホイートストンブリッジ回路」,「非直線抵抗の特性曲線 問題」などの頻出題材を避けた.その手のパターン化学習では得られない, 電気回路の理解を目的としているからだ.細心の注意をはらい,設問の考察 を通して,電気回路が身体に染みわたるような作問をしたつもりである.素 子の基本的性格を身につけて,直観的に電気回路を扱える下地を作ることを 目的としている.各問,目的を絞ってシンプルに出題しているつもりだが, シンプルだからといって容易であるわけではない.電気回路を貴方の支配下 に置くべく,時間をかけて一生懸命頭をひねって欲しい.

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電気回路において何が出題の焦点となるか,どんな量を「求めよ」と問われるのか のまとめである.問題演習の際は,設問で問われていなくても,その回路の状態で求 めうる物理量はすべて求められるように自主的に訓練しておくこと.以下に回路問題 に登場する物理量を「①瞬間の量,②過程の量,③固有の量」の3つに分類した.演 習の際,その回路問題について,すべて考察しきっているかの確認に用いてほしい.

瞬間の量

一般的には時間の関数となり,各瞬間で値が変動しうるもの. 問 わ れ る 量 求めうる物理量 電流: I 電圧: V 電力: P コンデンサの電気量: Q コイルの電流変化率: I t ∆ ∆ コンデンサが蓄えた静電エネルギー: 2 C 1 2 U = CV コイルが蓄えた磁場のエネルギー: 2 L 1 2 U = LI 解 法 回路の解法原理 電荷保存則(キルヒホッフの第1法則)

電気回路(electronic circuit)は電気量が移動する circuit である.回路を移動す る途中で電気量が失われることはない.(エネルギーが失われることはあって も,電気量,および電気量の流れである電流が失われることはない.) 回路方程式(キルヒホッフの第2法則) 各素子の作る電位差による,回路上の電位の高低には必ず整合性がある.電位 のバランス方程式. 攻 略 スイッチ開閉問題 出題例:スイッチを閉じた(開いた)直後の コンデンサは操作直前の電気量を保持 コイルは操作直前の電流を保持 抵抗は他の回路素子の電圧に合わせて,電圧降下を定める

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コンデンサへの電気量の流入出はなくなる(電流が 0 ) コイルの電流は一定となり,誘導起電力はなくなる(電圧が 0 ) 抵抗は他の回路素子の電圧に合わせて,電圧降下を定める スイッチを閉じる(短絡する)と電流が流れる理由 スイッチ端子間に電位差が存在するため.電位差がなければスイッチを閉じて (短絡して)も電流は流れない.ホイートストンブリッジ回路,ダイオードを電 流が流れる・流れない問題にはこれを応用する.

過程の量

指定された過程(瞬間と瞬間を結ぶ間)がないと,定義されないもの. 問 わ れ る 量 求めうる物理量 コンデンサ・コイルのエネルギーの変化:∆UC,∆UL 電源のした仕事: W = ∆QV 抵抗でのジュール熱:エネルギー収支から 解 法 エネルギー収支の立式 (貯 蓄) + (支 出) = (収 入 ) 電気回路に対しての貯蓄,支出,収入を考える. 貯蓄:コンデンサの静電エネルギーの変化,コイルの磁場のエネルギーの変化 支出:抵抗でジュール熱として失われるエネルギー 収入:電池のした仕事

固有の量

回路素子の個性のみで定まり,電流や電圧など,瞬間の量が影響しないもの. 問 わ れ る 量 求めうる物理量 合成抵抗 合成容量 合成インダクタンス 交流回路における素子のリアクタンス 交流回路のインピーダンス

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01

複 数 の 電 池 と 抵 抗 の 回 路 図のような,内部抵抗のない起電力 3E ,E の 電池E ,1 E ,抵抗値 R , R , 2R , 2R の抵抗2 1 R ,R ,2 R ,3 R からなる回路を考える.以4 下の問いに R と E を用いて答えよ. (1) 電池E ,1 E を流れる電流の大きさをそれ2 ぞれ求めよ. (2) 抵抗R ,1 R ,2 R ,3 R での消費電力,電4E ,1 E の供給電力をそれぞれ求めよ. 2

02

可 変 抵 抗 と 最 大 消 費 電 力 図のような,内部抵抗のない起電力 E の電池,抵抗 値 2R , R の抵抗,抵抗値 r を調整できる可変抵抗か らなる回路を考える. (1) 可変抵抗での消費電力 P の最大値P と,そのとM きの可変抵抗の抵抗値 r を求めよ. (2) r を変化させるとき,可変抵抗での消費電力 P と抵抗値 r の関係を,横軸 r ,縦 軸 P にとり,増減がわかるように図示せよ. 1 R R2 4 R 3 R 1 E E2 2R R r E

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抵 抗 の 合 成 以下の回路を構成する導線の抵抗,スイッチの接触抵抗,電池の内部抵抗,および 回路の自己誘導は無視できるとする. Ⅰ 図1のように,端子 PQ 間に抵抗値 R , 2R , 3R , x の 4 つ の抵抗とスイッチ S を導線で接続した. (1) S を開いた状態での,端子 PQ 間の合成抵抗値R1はいくらか. (2) S を閉じた状態での,端子 PQ 間の合成抵抗値R はいくらか.2 (3) R1とR が等しい場合の x を, R を用いて答えよ.また,こ2 のとき,S を閉じた状態で端子 PQ に起電力 E の電池を接続 すると, S を流れる電流の大きさはいくらになるか. Ⅱ 図2のように抵抗値がすべて R の 7 つの抵抗と導線を用いて, はしご型回路を作成した. A , B , C , D , E , F は回路上の点 である.以下の端子間での合成抵抗値をそれぞれ求めよ. (1) AB 間の合成抵抗値 RAB. (2) AC 間の合成抵抗値RAC. (3) AD 間の合成抵抗値 RAD. (4) AE 間の合成抵抗値 RAE. (5) AF 間の合成抵抗値 RAF. (6) BE 間の合成抵抗値 RBE. Ⅲ 図3のように抵抗値がすべて R の 9 つの抵抗と導線を用いて回路を作成した.A , B , C , D , E , F は回路上の点である.以下の端子間での合成抵抗値をそれぞ れ求めよ. (1) AB 間の合成抵抗値 RAB. (2) AC 間の合成抵抗値RAC. (3) AD 間の合成抵抗値 RAD. (4) BF 間の合成抵抗値 RBF. R S P Q 2R 3R x 図 1 R A 図 2 R R R R B C D E F R R A B C D E F 図 3

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04

コ ン デ ン サ と ス イ ッ チ 開 閉 図のように,内部抵抗のない起電力 E の電池 E , 抵抗値 R , 2R の抵抗R ,1 R ,電気容量 C のコ2 ンデンサ C ,スイッチ S からなる回路を考える. はじめスイッチ S は開いており,コンデンサ C に は電気量は蓄えられていない.回路に流れる電流 1 I ,I2,I を図の位置に矢印で表された向きに3 定める.解答には E , R , C のうち,必要なも のを用いるものとし,I ,1 I2,I に関する問いは符号を含めて答えよ. 3 Ⅰ はじめに,時刻t =0に S を閉じた. (1) S を閉じた直後の電流I ,1 I2,I を求めよ. 3 (2) ある時刻t= t1に電流I が,前問(1)で求めた値の半分となった.このときの,電1 流I2,I ,およびコンデンサ C の電気量3 Q を求めよ. 1 (3) S を閉じて十分時間が経った後の電流I ,1 I2,I ,およびコンデンサ C の電気量3 2 Q を求めよ. Ⅱ 次に,十分に時間が経過した後,時刻 t = Tに S を開いた. (1) S を開いた直後の電流I2,I を求めよ. 3 (2) S を開いて十分時間が経つまでにR で失われたエネルギーを求めよ. 2 Ⅲ 設問ⅠⅡの操作において,コンデンサ C に流入する電流I2および,コンデンサ C の電気量 Q の時間変化を,それぞれグラフに表せ.なおグラフは横軸に時刻 t をと り,t = t1, t = Tt = 2T の点を明確に表せ. E E 1 R 2 R C R 2R C S 1 I I2 3 I

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ス イ ッ チ 開 閉 に よ る 回 路 上 の 電 位 変 化 図のように,起電力 E の電池と,容量の等 しい 3 つのコンデンサ,抵抗値の等しい 2 つの 抵抗とスイッチからなる回路がある.はじめ スイッチは開いており,コンデンサに電気量 は蓄えられていない.図の A , B , C , G は 回路上の点である.点 G は接地(アース)し てあり,回路における電位の基準とする.以 下の問いに答えよ. (1) スイッチを閉じる前の A , B , C の電位,VA,V ,B V をそれぞれ答えよ. C (2) スイッチを閉じた直後の A , B , C の電位,VA,V ,B V をそれぞれ答えよ. C (3) スイッチを閉じて十分時間が経過した後の A ,B ,C の電位,VA,V ,B V をそC れぞれ答えよ. A G B C

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コ ン デ ン サ と 抵 抗 の ブ リ ッ ジ 回 路 図のように静電容量がそれぞれ2[µF],1 [µF]のコンデン サC1およびC ,抵抗値がそれぞれ2 6[ ] 4[ ] 2[ ] の抵 抗R ,1 R および2 R ,内部抵抗の無視できる起電力が3 12[ ]V の直流電源 E ,およびスイッチ S が配置された回路を考え る.はじめ, 2 つのコンデンサの両極に電気量は蓄えられ ておらず,スイッチ S は開いている.今,スイッチ S を閉 じると回路には電流が流れ始めた. (1) S を閉じた直後の,抵抗R ,1 R および2 R を流れる電流の大きさをそれぞれ求め3 よ. (2) S を閉じて十分時間が経過したとき,抵抗R ,1 R および2 R を流れる電流の大き3 さをそれぞれ求めよ. (3) S を閉じて十分時間が経過するあいだにR を通過した電気量の大きさを求めよ.1 (4) S を閉じて十分時間が経過した後,S を開く.S を開いた直後に,コンデンサC を2 流れる電流の大きさを求めよ. 1 R 2 R R3 2 C 1 C S E

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コ ン デ ン サ の 放 電 と 抵 抗 の 発 熱 比 抵抗値がそれぞれ,R ,R ,2R ,R の抵抗R ,1 R ,2 R ,3 4 R と,起電力 E の電池および,容量が C のコンデンサ, スイッチ S で図のような回路を作成した.抵抗はすべてオ ームの法則に従う抵抗であり,電池やコンデンサの内部抵 抗およびスイッチでの接触抵抗は無視できる.E , C , R の うち必要なものを用いて以下の問いに答えよ. (1) スイッチ S を閉じた瞬間の S を流れる電流の大きさI を求めよ. 1 (2) スイッチ S を閉じて十分に時間が経過したとき,コンデンサに蓄えられた静電エ ネルギー U を求めよ. (3) 次にスイッチ S を開いた.この瞬間のR を流れる電流の大きさ1 I2を求めよ. (4) スイッチ S を開き,R を流れる電流の大きさが1 2 2 I となるまでに回路で失われた エネルギー W を求めよ. (5) スイッチ S を開いてから十分に時間が経過するまでに,抵抗R ,1 R ,2 R で失わ3 れたエネルギーQ ,1 Q ,2 Q をそれぞれ求めよ. 3 1 R 2 R R3 4 R E C S

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コ イ ル と ス イ ッ チ 開 閉 図のように,内部抵抗のない起電力 E の電池 E , 抵抗値 R , 2R の抵抗R ,1 R ,自己インダクタ2 ンス L のコイル L ,スイッチS からなる回路を考 える.はじめスイッチ S は開いており,コイル L に は電流は流れていない.回路に流れる電流I ,1 I2, 3 I を図の位置に矢印で表された向きに定める.解 答には E ,R ,L のうち,必要なものを用いるも のとし,I ,1 I2,I に関する問いは符号を含めて答えよ. 3 Ⅰ はじめに,時刻t =0に S を閉じた. (1) S を閉じた直後の電流I ,1 I2,I ,および,電流3 I2の変化率を求めよ. (2) ある時刻t= t1に電流I が,前問(1)で求めた値の 2 倍となった.このときの,電1 流I2,I ,および,電流3 I2の変化率を求めよ. (3) S を閉じて十分時間が経った後の電流I ,1 I2,I ,および電流3 I2の変化率を求め よ. Ⅱ 次に,十分に時間が経過した後,時刻 t = Tに S を開いた. (1) S を開いた直後の電流I2,I ,および,電流3 I2の変化率を求めよ. (2) S を開いて十分時間が経つまでにR で失われたエネルギーを求めよ. 2 Ⅲ 設問ⅠⅡの操作において,L に流入する電流I2および,L の自己誘導起電力V の 時間変化を,それぞれグラフに表せ.なおグラフは横軸に時刻 t をとり,t = t1, t = Tt =2T の点を明確に表せ.また,V は正の電流 2 I を流す向きを正とする. E E 1 R 2 R L R 2R S 1 I I2 3 I L

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コ ッ ク ク ロ フ ト ・ ウ ォ ル ト ン 回 路 図のように, 4 つのダイオードD ,1 D ,2 D ,3 D ,4 容量 C の 4 つのコンデンサC1C ,2 C ,3 C ,起電力 E4 の 2 つの電池E1E とスイッチ S からなる回路を考え2 る.コンデンサにはわずかに内部抵抗があるが,ダイオ ードは整流作用のみを考え,抵抗は無視できる.P ,G は回路上の点であり, G は接地されている( G の電位 を 0 とする).スイッチ S を端子1の方へ倒すと,回路は 電池E1に接続され,端子 2 の方へ倒すと,電池E に接2 続される.はじめ,すべてのコンデンサに電荷は蓄えら れておらず, S はどちらの端子へも倒されていない. (1) S を端子1へ倒し,十分時間が経ったときの,C1C ,2 C ,3 C の端子間電圧,4 および P の電位V1をそれぞれ求めよ. (2) 続いて,S を端子 2 へ倒し,十分時間が経ったときの,C1C ,2 C ,3 C の端子4 間電圧,および P の電位V2をそれぞれ求めよ. (3) 続いて, S を端子1へ倒し,十分時間が経ったときの,C1C ,2 C ,3 C の端子4 間電圧,および P の電位V3をそれぞれ求めよ. (4) 続いて,S を端子 2 へ倒し,十分時間が経ったときの,C1C ,2 C ,3 C の端子4 間電圧,および P の電位V4をそれぞれ求めよ. (5) 以上のように, S を交互に倒し続けると,やがて回路における電気量の移動はな くなった.このとき, P の電位 V∞を求めよ. この回路の電源部分は交流電源で代用できる.コッククロフトとウォルトンは,こ のような梯子状の回路で高電圧を得る方法を見出した.彼らはこの方法で安定に得ら れる高電圧を用いて粒子加速器を作成し,世界初の人工原子核反応実験に成功した. 1 C 2 C 3 C 4 C S 1 2 1 E 2 E G P 1 D 2 D 3 D 4 D

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ダ イ オ ー ド に よ る 回 路 の 切 り 替 え 図のように,起電力 E の電池,静電容量が C , 3Cの 2 つのコンデンサ 1 C およびC , 2 つのダイ2 オードD ,1 D ,スイッチ S ,抵抗値 2R ,R の 22 つの抵抗R ,1 R ,および導線を用いて回路を作2 った.電池,コンデンサC1C ,ダイオード2 D ,1 2 D ,および導線に内部抵抗はないものとする. はじめ S は開いており, 2 つのコンデンサに電気量は蓄えられていない. 操作 A : S を閉じて十分な時間をおき, S を開いてまた十分な時間をおく 操作 A を n 回繰り返した後の,コンデンサC の電圧の大きさ2 V を求めよ. n S E 2R R 1 R 2 R 1 C 2 C C 3C 1 D 2 D

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コ ン デ ン サ と コ イ ル の 素 子 特 性 電気容量 C のコンデンサ,抵抗の無視できる自 己インダクタンス L のコイル,抵抗値R1の抵抗 1, 抵抗値R の抵抗 2,スイッチ,および起電力 V の2 内部抵抗の無視できる電池からなる図のような電 気回路がある.図のように,コンデンサの右側の 極板の電気量を q ,コイル,抵抗 1,2 を左向きに 流れる電流をそれぞれi ,L i ,1 i2とおく.また, 各瞬間のi の時間変化率をL iL t ∆ ∆ で表すものとする.はじめ,スイッチは開いており, コンデンサには電荷はなかった(q =0).以下の問いに C , L , 1 R ,R , V の中か2 ら必要なものを用いて答えなさい. (1) スイッチを閉じた瞬間のi ,1 i2, q , L i t ∆ ∆ の値をそれぞれ求めよ. (2) スイッチを閉じた後,しばらくすると回路を流れる電流は一定になった.このと きのi ,1 i2, q , L i t ∆ ∆ の値をそれぞれ求めよ. (3) スイッチを閉じてから,回路を流れる電流が一定となる間に,i が設問(2)で求め1 た値の半分となる瞬間がある.このときのi2, q , iL t ∆ ∆ の値をそれぞれ求めよ. (4) 電流が一定になった設問(2)の状態において,コンデンサの蓄えた静電エネルギ ーU ,コイルの蓄えた磁場のエネルギーC ULをそれぞれ求めよ. (5) 電流が一定になった設問(2)の状態において,スイッチを開いた.この瞬間のi ,1 2 i , q , iL t ∆ ∆ の値をそれぞれ求めよ. (6) 設問(5)でスイッチを開いてから,十分に時間が経つと回路の電流はすべて 0 とな った.この間に抵抗 1,抵抗 2 で失われたエネルギーQ ,1 Q をそれぞれ求めよ.2 コンデンサ コイル 抵抗 1 抵抗 2 スイッチ 電池 1 i i2 q q − L i

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解 答 ・解 説

01

複 数 の 電 池 と 抵 抗 の 回 路 図のような,内部抵抗のない起電力 3E , E の電池E ,1 E ,抵2 抗値 R , R , 2R , 2R の抵抗R ,1 R ,2 R ,3 R からなる回路を4 考える.以下の問いに R と E を用いて答えよ. (1) 電池E ,1 E を流れる電流の大きさをそれぞれ求めよ. 2 (2) 抵抗R ,1 R ,2 R ,3 R での消費電力,電池4 E ,1 E の供給電2 力をそれぞれ求めよ. ANSWER (1) E の電流の大きさ:1 12 5 E R , E の電流の大きさ:2 8 5 E R (2) R の消費電力:1 2 49 25 E R ,R の消費電力:2 2 9 25 E R ,R の消費電力:3 2 2E R , 4 R の消費電力: 2 32 25 E R ,E の供給電力:1 2 36 5 E R ,E の供給電力:2 2 8 5 E R − SOLUTION (1) まず,R を流れる電流 i を求める.図1の回路に着目すれば,電池3 E ,1 E を流2 れる電流に依らず,回路方程式は, 2 3 E Ri E E i R + = ⇔ = 1 R R2 4 R 3 R 1 E E2 3E E 2R i 図 1 1 R R2 4 R 3 R 1 E E2 3E E 2R j k j−k 2R R R 図 2 続いてR ,1 R を図2の向きに流れる電流をそれぞれ j , k とおく.電荷保存則4 より,R を図の向きに流れる電流は j2 −k.回路方程式は, 2 3 Rj+ Rk = E 2Rk =R j( −k)+E 1 R R2 4 R 3 R 1 E E2

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連立して, 7 5 E j R = , 4 5 E k R = を得る.電荷保存則より,電池E を流れる電流の1 大きさは, 12 5 E i j R + = ,電池E を流れる電流の大きさは,2 8 5 E i j k R + − = . Point 例え電池を流れる電流が求めたい場合でも,置くのは抵抗を流れる電流であ る.なぜなら,オームの法則によって電流から電圧降下がわかるのは電池で はなく抵抗であり,これを利用して回路方程式を立てたいからである. Point 電荷保存則で回路を流れる電流の分流,合流を常にイメージしながら,問題 を解く.抵抗に流れる電流を,各抵抗すべて異なる文字で置くのは,連立計 算を煩雑にするだけ.予め電荷保存則を考慮し,電流配置は最小限に.回路 を流れるすべての電流が求まってからも,回路図に電流の大きさと向きを書 き込み,回路の各分岐点で電荷保存則が成立するかどうか確認するとよい. (2) 消費電力 抵抗R :1 2 2 2 7 49 5 25 E E Rj R R R   =   = 抵抗R :2 2 2 2 3 9 ( ) 5 25 E E R j k R R R   − =   = 抵抗R :3 2 2 2 2 2Ri 2R E E R R   =   = 抵抗R :4 2 2 2 4 32 2 2 5 25 E E Rk R R R   =   =

(

すべての抵抗での消費電力和: 2 2 2 2 2 49 9 2 32 28 25 25 25 5 E E E E E P R R R R R = + + + =

)

供給電力 電池E :1 2 36 ( ) 3 5 E i j E R ⋅ + = 電池E :2 2 8 ( ) 5 E i j k E R − + − = −

(

すべての電池での供給電力和: 2 2 2 36 8 28 5 5 5 E E E P R R R = − =

)

Point すべての抵抗で消費した電力と,すべての電池が供給した電力は等しい.こ れはエネルギー収支の関係から自然である.

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解 答 ・解 説

02

可 変 抵 抗 と 最 大 消 費 電 力 図のような,内部抵抗のない起電力 E の電池,抵抗値 2R ,R の抵抗, 抵抗値 r を調整できる可変抵抗からなる回路を考える. (1) 可変抵抗での消費電力 P の最大値P と,そのときの可変抵抗の抵抗M 値 r を求めよ. (2) r を変化させるとき,可変抵抗での消費電力 P と抵抗値 r の関係を, 横軸 r ,縦軸 P にとり,増減がわかるように図示せよ. ANSWER (1) 消費電力の最大値: 2 M 24 E P R = そのときの可変抵抗の抵抗値: 2 3 r = R (2) 右図 SOLUTION (1) 消費電力の最大値を得るためには,可変抵抗での消費電力 P を r の関数で表すこ とが必要である.その P を求めるために,まず,可変抵抗を流れる電流を r の関 数として求めよう. 可変抵抗を流れる電流の大きさを I とおく(①). 抵抗値 R の抵抗と可変抵抗は並列であるから,そ の電圧降下は等しく,電流値は抵抗値と逆比の関 係にある.したがって,抵抗値 R の抵抗を流れる 電流は r I R と書ける(②).抵抗値 2R の抵抗を流 れる電流は電荷保存則から,I r I R + であるため (③),電池を含めた回路方程式から, 2 3 2 r E R I I rI E I R r R  + + = =   + よって可変抵抗での消費電力 P は 2R R r E 2R R r I r I R r I I R + ① ② ③ 2R R E I r I I R + r P r M P 2 3R 0

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2 2 2 2 2 (3 2 ) 2 3 E E P rI r r R R r r = = =   +  +     相加相乗平均より, 2 3 r R 2 6R r + ≥ (等号成立は 3r = 2Rのとき) だから,消費電力の最大は 2 3 r = Rのとき, 2 2 M (2 6 )2 24 E E P R R = = Point 物理の分数関数の最大最小問題は十中八九,相加相乗平均で解決する. (2) 前問より, 2 2 (3 2 ) rE P r R = + . ① r = 0のとき,P = だから,原点を通る. 0 ② r → ∞ のとき,P = だから, r 軸に漸近する. 0 ③ r≪Rのとき,分母の 3r を無視して, 2 2 4 rE P R ≐ と表せるから,グラフの原 点からの出方は,傾き 2 2 4 E R . ④ 前問より, P の最大値 2 M 24 E P R = は, 2 3 r = Rのとき. 以上より求めるグラフは右図. Point グラフは,極端な値 (± ∞ をとる場合,漸近線,軸との切片,出発点での傾) き,最大・最小値を調べることで書く.おおよその問題で微分は必要ない. P r M P 2 3R 0 ③ ④ ②

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解 答 ・解 説

03

抵 抗 の 合 成 以下の回路を構成する導線の抵抗,スイッチの接触抵抗,電池の内部抵抗,および回路の自己誘導は 無視できるとする. Ⅰ 図1のように,端子 PQ 間に抵抗値 R ,2R ,3R ,x の 4 つの抵抗とスイッチ S を導線で接続した. (1) S を開いた状態での,端子 PQ 間の合成抵抗値R1はいくらか. (2) S を閉じた状態での,端子 PQ 間の合成抵抗値R2はいくらか. (3) R1とR2が等しい場合の x を,R を用いて答えよ.また,このとき,S を閉じた状態で端子 PQ に起 電力 E の電池を接続すると, S を流れる電流の大きさはいくらになるか. Ⅱ 図2のように抵抗値がすべて R の 7 つの抵抗と導線を用いて,はしご型回路を作成した. A , B , C, D , E , F は回路上の点である.以下の端子間での合成抵抗値をそれぞれ求めよ. (1) AB 間の合成抵抗値 RAB. (2) AC 間の合成抵抗値RAC. (3) AD 間の合成抵抗値 RAD. (4) AE 間の合成抵抗値 RAE. (5) AF 間の合成抵抗値 RAF. (6) BE 間の合成抵抗値 RBE. Ⅲ 図3のように抵抗値がすべて R の 9 つの抵抗と導線を用いて回路を作成した.A ,B ,C ,D ,E , F は回路上の点である.以下の端子間での合成抵抗値をそれぞれ求めよ. (1) AB 間の合成抵抗値 RAB. (2) AC 間の合成抵抗値RAC. (3) AD 間の合成抵抗値 RAD. (4) BF 間の合成抵抗値 RBF. R S P Q 2R 3R x 図 1 R A 図 2 R R R R B C D E F R R A B C D E F 図 3 ANSWER Ⅰ(1) 1 ( ) 3 3 6 R R x R R x + = + (2) 2 (6 11 ) ( ) 4 2 R R x R R x + = + (3) x = 6R, S を流れる電流の大きさ: 0 Ⅱ(1) 11 15 R = R AB (2) AC 4 3 R = R (3) AD 7 5 R = R (4) 14 15 R = R AE (5) 11 15 RAF = R (6) BE 3 5 R = R Ⅲ(1) A B 1 1 1 8 R = R (2) A C 1 0 9 R = R (3) AD 5 6 R = R (4) BF 4 9 R = R

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SOLUTION Ⅰ(1) R と 2R の直列合成抵抗値は,R+2R =3R. 3R と x の直列合成抵抗値は, 3R+x.それらの並列合成抵抗値が求める値だから, 1 ( ) ( ) 3 3 3 3 ( ) 3 3 6 R R x R R x R R R x R x + + = = + + + R P Q 2R 3R x P Q 3R 3R+x P Q 1 R (2) R と 3R の並列合成抵抗値は, 3 3 3 4 R R R R R ⋅ = + . 2R と x の並列合成抵抗値は, 2 2 Rx R+x .それらの直列合成抵抗値が求める値だから, 2 ( ) 3 2 6 11 ( ) 4 2 4 2 Rx R R x R R R x R x + = + = + + R P Q 2R 3R x P Q 2 R S P Q 3 4R 2 2 Rx R+x (3) 求める x の値は,題意より 1 2 ( ) ( ) 3 3 6 11 ( ) 6 4 2 R R x R R x R R R x R x + + = ⇔ = + + 2 (x 6R) 0 x 6R ⇔ − = ⇔ = Sを閉じても閉じなくても合成抵抗値が等しいということは, S を閉じても S に は電流が流れないことに他ならない.よって求める電流の大きさは 0 . ★ ★ ★ ★ 1 2 R =R を 解 か な く と も , ホ イ ー ト ス ト ン ブ リ ッ ジ 回 路 の 性 質 を 知 っ て い れ ば , : 2 3 : 6 R R= R x x= R と直ちに x は求まる.

(21)

解 答 ・解 説 Ⅱ(1) BCDE直列接続でR+R +R =3R.この 3R と BE間の R が並列接 続だから 3 3 3 4 R R R R R ⋅ = + .これと E F A→ → の直列接続で 3 11 4R+R+R = 4 R. 最後に B→A間の R との並列合成をとり, 11 11 4 11 15 4 R R R R R R ⋅ = = + AB A B A B A B A B A B C D E F E F 3R E F 3 4R 11 4 R 11 15R (2) まず, AC 間に電圧をかけても,対称性より BE 間の電圧は 0 だから, BE 間には 電流は流れない(流れたとすると電位のバランスが崩れる).よって BE 間を切断 しても同じ. ABC直列合成抵抗値はR+R = 2R. AFEDC 列合成抵抗値はR+R+R+R = 4R.これらが並列接続だから, AC 2 4 4 2 4 3 R R R R R R ⋅ = = + A B C D E F A C 2R 4R A C 4 3R (3) どの抵抗も直列でも並列でもない.よって,電流を 配置し,合成抵抗値を求める. A から大きさ I の電 流が流入し, C から流出することを考える. A→B を 流 れ る 電 流 を i と す る と , 電 荷 保 存 則 よ り , A→F→Eを 流 れ る 電 流 は I − . 対 称 性 よ り ,i E→Dを流れる電流は i , BCDを流れる電流 は I − .電荷保存則より, Bi Eを流れる電流は ABEF の回路方程式より, A B C D E F i I i I I i I i 2i I−

(22)

Ri+R(2i−I)= 2R I( −i) ⇔ i = 53I また AD 間電圧を V とすれば, ABCDの電圧降下から, V =Ri+2R I( −i)= R(2I −i) 以上より, i を消去して V と I の関係を求めれば,V = 75 RI. ゆえに, AD 7 5 R = R (4) B→C→D→E直列接続でR+R +R =3R.この 3R とBE 間の R が並列接 続だから 3 3 3 4 R R R R R ⋅ = + .これとA→B間の R が直列接続で 3 7 4R+R = 4R. 最後に A→F→Eの直列接続R+R = 2Rと 7 4Rの並列合成をとり, 7 2 14 4 7 15 2 4 R R R R R R ⋅ = = + AE A B A B A B C D E F E F 3R E F 3 4R A B E F 7 4R 2R A E 14 15R (5) BCDE直列接続でR+R +R =3R.この 3R とBE間の R が並列接続 だから 3 3 3 4 R R R R R ⋅ = + .これと A B E F→ → → の直列接続で 3 11 4 4 R+ R+R = R. 最後に A→F間の R との並列合成をとり, 11 11 4 11 15 4 R R R R R R ⋅ = = + AF A A F A B C D E F E 3R E 3 4R 11 4 R F A F 11 15R A F B B (6) B→A→F→E直 列 接 続 でR+R+R = 3R . BCDE直 列 接 続 で も

(23)

解 答 ・解 説 3 R+R+R = R.この 2 つの並列を先に考えて 3 3 2 2 R÷ = R.さらに BE間 の R と並列合成をとり, BE 3 3 2 3 5 2 R R R R R R ⋅ = = + B E C D A B E F 3R 3R B E 3 2R B E 3 5R Ⅲ(1) D→B( R )と D→ B→ C( 2R )は並列接続で,その合成抵抗値は 2 3 R. F →D間も同様に 2 3R.これらの直列接続 4 3 Rが B→ F( R )と並列接続なので 4 1 4 3 4 7 1 3 R R × = + .これが A →F( R )と直列接続なので 4 1 1 7 7 R+ R = R.最後 に A→ B( R )と並列接続すれば, AB 1 1 1 1 1 7 1 1 1 8 1 7 R R R × = = + A B C D E F A B D F 2 3R 2 3R A B F 4 7 R A B 1 1 1 8R (2) A から広がり C に集まる電流の流れを考える.対称性から A→Bと B→ Cを流 れ る 電 流 は 等 し い . ま た F→ Bと B→Dを 流 れ る 電 流 も 等 し い . よ っ て A B Cの流れと FBDの流れは独立なので B で分離する. F →D間の 2R ,R ,2R の 3 つの並列抵抗の合成抵抗値は, 1 1 1 1 1 2 2 2 R = R + + . これを A→ F( R ),D→ C( R )と直列合成して, 1 5 1 1 2 R 2 R  + + =   .最後に

(24)

A B C( 2R )と並列合成して, A C 5 2 1 0 2 5 9 2 2 R R R × = = + (3) 回路は直線 AD について対称である. A から B に向かう電流と F に向かう電流は 等しい. AB 間と AF 間の電圧降下は等しいので, BF 間に電位差は生じない.よ って BF 間を切断して考えても同じ. B→D( R )と B→C→ D( 2R )は並列なので合成して, 2 1 2 2 1R 3R × = + .これ と A→B( R )は直列なので合成して, 2 5 1 3 R 3R  + =   .対称性から右側も 5 3 R だから,最後に並列合成し,求める AD 間合成抵抗値は, AD 5 5 3 2 6 R R = = R A A B C D E F B D F 2 3 R 2 3 R A D 5 3R 5 3R A D 5 6 R (4) BC D( 2R )と BD( R )は並列なので合成して 2 3 R.同様に DF 間も 2 3R.これらの直列合成で B→D→Fは 4 3R.A→B→F( 2R ),B→F( R ), B→D→F( 4 3R)は並列なので合成して,求める合成抵抗値は BF 1 4 1 1 3 9 2 1 4 R = R = R + + A B C D E F A B D F 2 3 R 2 3 R B F 4 9R

(25)

解 答 ・解 説

04

コ ン デ ン サ と ス イ ッ チ 開 閉 図のように,内部抵抗のない起電力 E の電池 E ,抵抗値 R ,2R の 抵抗R ,1 R ,電気容量 C のコンデンサ C ,スイッチ S からなる回2 路を考える.はじめスイッチ S は開いており,コンデンサ C には電 気量は蓄えられていない.回路に流れる電流I ,1 I ,2 I を図の位置3 に矢印で表された向きに定める.解答には E , R , C のうち,必要 なものを用いるものとし,I ,1 I ,2 I に関する問いは符号を含めて3 答えよ. Ⅰ はじめに,時刻t =0に S を閉じた. (1) S を閉じた直後の電流I ,1 I ,2 I を求めよ.3 (2) ある時刻t=t1に電流I が,前問(1)で求めた値の半分となった.このときの,電流1 I ,2 I ,およ3 びコンデンサ C の電気量Q を求めよ. 1 (3) S を閉じて十分時間が経った後の電流I ,1 I ,2 I ,およびコンデンサ C の電気量3 Q を求めよ. 2 Ⅱ 次に,十分に時間が経過した後,時刻 t=Tに S を開いた. (1) S を開いた直後の電流I ,2 I を求めよ.3 (2) S を開いて十分時間が経つまでにR で失われたエネルギーを求めよ. 2 Ⅲ 設問ⅠⅡの操作において,コンデンサ C に流入する電流I および,コンデンサ C の電気量 Q の時間2 変化を,それぞれグラフに表せ.なおグラフは横軸に時刻 t をとり,t=t1, t=T,t=2Tの点を 明確に表せ. ANSWER Ⅰ(1) I1 I2 E R = = ,I = 3 0 (2) 2 3 4 E I I R = = , 1 1 2 Q = CE (3) 1 3 3 E I I R = = ,I = ,2 0 2 2 3 Q = CE Ⅱ(1) 2 3 E I R = − , 3 3 E I R = (2) 2 2 9 CE Ⅲ 次図 2 I t T 2T 0 / E R / 4 E R / 3 E R − T 2T Q t 2 Q 1 t 1 Q 1 t 0 E E 1 R 2 R C R 2R C S 1 I I2 3 I

(26)

SOLUTION Ⅰ(1) コンデンサの電気量はまだ 0 であるから,電圧 も 0 .ゆえに並列の抵抗R の電圧降下も 0 だから,2 抵抗R には電流は流れない.2 (つまり,コンデン サは導線のような振る舞いをする.) 電荷保存則よりI1 =I2.回路方程式より, 1 1 E RI E I R = ⇔ = 以上より, 1 2 E I I R = = , I = 3 0 (2) 1 2 E I R = だから,回路方程式より, 1 2 3 3 4 E E RI RI I R = + ⇔ = また,C はR に並列だから,端子間電圧は2 R に2 等しく2 3 2 E RI = .よって, 1 1 2 2 E Q =C× = CE また,電荷保存則より, 1 2 3 2 1 3 4 E I I I I I I R = + ⇔ = − = 以上より, 2 3 4 E I I R = = , 1 1 2 Q = CE Point コンデンサの電気量は,並列の抵抗の電圧降下によって決定する. (3) コンデンサに電荷の流入はないのでI = .(つまり,コンデンサは断線のよう2 0 な振る舞いをする.)電荷保存則より,I1 = I3.回路方程式より, E E 2 R C R 2R C S 1 I I2 1 R E E 2 R C R 2R C S 1 I I2 3 I 1 R

(27)

解 答 ・解 説 1 2 1 1 3 E RI RI E I R + = ⇔ = このとき, C はR に並列だから,端子間電圧は2 2 R に等しく, 1 2 2 3 RI = E.よって, 2 2 2 3 3 Q = C× E = CE 以上より, 1 3 3 E I I R = = , I = , 2 0 2 2 3 Q = CE Ⅱ(1) コンデンサの電気量はQ のままなので,電2 圧も 2 3E のまま.回路方程式より, 3 3 2 2 3 3 E RI E I R = ⇔ = 電荷保存則より,I2 = −I3. 以上より, 2 3 E I R = − , 3 3 E I R = (2) R で失われるエネルギーの起源は,コンデンサの蓄えた静電エネルギーである2 から, 2 2 2 2 2 9 Q CE C = Ⅲ 次図 2 I t T 2T 0 / E R / 4 E R / 3 E R − T 2T Q t 2 Q 1 t 1 Q 1 t 0 Point コンデンサの充放電の時間変化グラフは,電流も電気量も指数関数で平衡値 (終端値)へ漸近する. E E 1 R 2 R C R 2R C S 1 I 3 I E E 1 R 2 R C R 2R C S 3 I 2 I

(28)
(29)

解 答 ・解 説

05

ス イ ッ チ 開 閉 に よ る 回 路 上 の 電 位 変 化 図のように,起電力 E の電池と,容量の等しい 3 つのコンデン サ,抵抗値の等しい 2 つの抵抗とスイッチからなる回路がある. はじめスイッチは開いており,コンデンサに電気量は蓄えられて いない.図の A , B , C , G は回路上の点である.点 G は接地 (アース)してあり,回路における電位の基準とする.以下の問 いに答えよ. (1) スイッチを閉じる前の A , B , C の電位,VA,VB,VCを それぞれ答えよ. (2) スイッチを閉じた直後の A , B , C の電位,VA,VB,VCをそれぞれ答えよ. (3) スイッチを閉じて十分時間が経過した後の A , B , C の電位,VA,VB,VCをそれぞれ答えよ. ANSWER (1) VA = 0,VB = −E,VC = 0 (2) VA = 0,VB =0,VC = E (3) VA = −E,VB = −E,VC = 0 SOLUTION (1) 図のように,抵抗R1,R とコンデンサ2 C1,C2,C3を定める. 経路 G →C1→ A について 1 C には電荷が溜まっていないから,電位差は 生じていない.よって,VA = 0. 経路 G →R1→電池→ B について 電流は流れていないから,R1の電圧降下はな く,考察すべきは電池での起電力 E のみ.電池の正極から負極へ向かう向きで E だけ電位は降りるから,VB = −E. 経路 G →R1→C3→ C について 3 C には電荷が溜まっていないから,電位差は生じていない.よって,VC = 0. Point 電源が接続されていないからといって,回路上の電位はすべて 0 ではない. そもそも,スイッチを閉じる前に電位差がなければ閉じても電流は流れない. A G B C A G B C 1 C C2 3 C 1 R R2

(30)

(2) 経路 G →C1→ A について 1 C には電荷が溜まっていないから,電位差は生じていない.よって, A 0 V = . 経路 A → B について スイッチが閉じたので AB は強制的に等電位とされた.よって,VB =0. 経路 B →電池→C3→ C について 電池で起電力 E 分だけ電位が上昇する.C3には電荷が溜まっていないから, 電位差は生じていない.よって,VC =E. (3) 十分時間が経過し,すべてのコンデンサに電荷の流入はなくなっている,すなわ ち,回路のどこにも電流は流れていない. したがって,C2,C3の端子間電圧は等しい.さらに電荷保存則から,C2,C3の 電気量はともに 0 .つまり端子間電圧は 0 で等しいことになる. 経路 G →R1→電池→ B について 電流は流れていないから,R1の電圧降下はなく,電池の正極から負極へ向かう 向きで E だけ電位は降りるから,VB = −E. 経路 B → A について スイッチが閉じているので AB は等電位のまま.よって,VA = −E. 経路 G →R1→C3→ C について 電流は流れていないから,R1の電圧降下はなく,前述のとおり,C3の端子間 電圧もない.よってVC = 0

(31)

解 答 ・解 説

06

コ ン デ ン サ と 抵 抗 の ブ リ ッ ジ 回 路 図のように静電容量がそれぞれ2[µF],1[µF]のコンデンサC1およびC2, 抵抗値がそれぞれ6[ ],4[ ],2[ ]の抵抗R1,R および2 R ,内部抵抗の3 無視できる起電力が12[ ]V の直流電源 E ,およびスイッチ S が配置された回路 を考える.はじめ,2 つのコンデンサの両極に電気量は蓄えられておらず,ス イッチ S は開いている.今,スイッチ S を閉じると回路には電流が流れ始めた. (1) S を閉じた直後の,抵抗R1,R および2 R を流れる電流の大きさをそれ3 ぞれ求めよ. (2) S を閉じて十分時間が経過したとき,抵抗R1,R および2 R を流れる電流の大きさをそれぞれ求め3 よ. (3) S を閉じて十分時間が経過するあいだにR1を通過した電気量の大きさを求めよ. (4) S を閉じて十分時間が経過した後, S を開く. S を開いた直後に,コンデンサC2を流れる電流の大 きさを求めよ. ANSWER (1) R1を流れる電流:2[ ]A ,R2を流れる電流:0[ ]A ,R3を流れる電流:6[ ]A (2) R1を流れる電流:0[ ]A ,R2を流れる電流:2[ ]A ,R3を流れる電流:2[ ]A (3) 28[µC] (4) 1.5[ ]A SOLUTION (1) C1,C2には電気量がまだ蓄えられていないから,端 子間電圧はともに 0 (導線と同じ).したがってR2の 電圧降下も 0 であり,R2には電流は流れないことにな る(断線と同じ).このとき,R1,R2の電圧降下は E の起電力12[ ]V と等しいので, 1 R を流れる電流: [ ]V [ ]A [ ]Ω 12 2 6 = 2 R を流れる電流:0[ ]A 3 R を流れる電流: [ ]V [ ]A [ ]Ω 12 6 2 = (2) C1C2に電気量流入はない.つまり,R1にも電流は流れない.したがって, E 1 R 2 R R3 2 C 1 C S E 1 R 2 R 3 R 2 C 1 C S E [ ] 6 [ ] 2 Ω [ ]V 12

(32)

はR2 3 R のみに大きさ, [ ]V [ ]A [ ]Ω 12 2 4+2 = の電流を供給する.以上より, 1 R を流れる電流:0[ ]A 2 R を流れる電流:2[ ]A 3 R を流れる電流:2[ ]A (3) 充電前, 2 つのコンデンサの電気量は共に [ ]0 C .充電後,コンデンサC1C2 電気量はそれぞれ 2[µF]⋅12[ ]V = 24[µC] 1[µF]⋅4[ ]V = 4[µC] で,2 つのコンデンサは抵抗R1側が共に負極であるか ら,抵抗R1には右に合計24[µC]+4[µC]= 28[µC]の電 気量が通過したことになる. 1 R 2 C 1 C [µC] 24 − [µC] 4 − [µC] 28 + + + − (4) コンデンサは開く直前の電気量を保持している.したがって, 2 つのコンデンサ の端子間電圧も(3)のまま.(コンデンサは電池とみなせる.) 回路方程式より, 4i=12−4 ⇔ i= 2[ ]A 2j+6j = 4 ⇔ j = 0.5[ ]A ゆえに電荷保存則より,C2を流れる電流の大きさは [ ]A 2 0.5 1.5 i− j= − = Point コンデンサに流入する電流は,まわりの電流から決定する. 1 R 2 R 3 R 2 C 1 C S E [ ] 2 Ω [ ]V 12 [ ] 4 1 R 2 C 1 C S E [ ] 2 [ ]V 12 [ ] 4 Ω 2 R 2[ ]A R3 [ F] 2 µ [ F] 1 µ 1 R 2 R R3 2 C 1 C [ ] 2 [ ] 4 Ω [ ] 6 [ ]V 4 [ ]V 12 i j

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解 答 ・解 説

07

コ ン デ ン サ の 放 電 と 抵 抗 の 発 熱 比 抵抗値がそれぞれ, R , R , 2R , R の抵抗R ,1 R ,2 R ,3 R と,起電4 力 E の電池および,容量が C のコンデンサ,スイッチ S で図のような回路を 作成した.抵抗はすべてオームの法則に従う抵抗であり,電池やコンデンサ の内部抵抗およびスイッチでの接触抵抗は無視できる. E,C,Rのうち必要 なものを用いて以下の問いに答えよ. (1) スイッチ S を閉じた瞬間の S を流れる電流の大きさI を求めよ. 1 (2) スイッチ S を閉じて十分に時間が経過したとき,コンデンサに蓄えられた静電エネルギー U を求め よ. (3) 次にスイッチ S を開いた.この瞬間のR を流れる電流の大きさ1 I を求めよ. 2 (4) スイッチ S を開き,R を流れる電流の大きさが1 2 2 I となるまでに回路で失われたエネルギー W を求 めよ. (5) スイッチ S を開いてから十分に時間が経過するまでに,抵抗R ,1 R ,2 R で失われたエネルギー3 Q ,1 2 Q ,Q をそれぞれ求めよ. 3 ANSWER (1) 1 5 7 E I R = (2) 2 1 8 U = CE (3) 2 3 10 E I R = (4) 2 3 32 W = CE (5) 2 1 3 40 Q = CE , 2 2 1 30 Q = CE , 3 2 1 60 Q = CE SOLUTION (1) S を閉じた瞬間,コンデンサでの端子間電圧は 0 だから,R1 2 R , 3 R は並列とみなせる.回路の合成抵抗値は 7 5 R となり, S を流 れる電流は,この合成抵抗を流れる電流とみなせるから, 1 1 7 5 5 7 E RI E I R = ⇔ = Point 複雑に感じる場合は,両端子が等電位となる素子(並列素子)を探し,整理 した等価回路を書き直す. 1 R 2 R R3 4 R E C S R R 2R R E 1 R 2 R 3 R 4 R

(34)

(2) 十分時間が経つと,コンデンサに流入する電気量は 0 . (断線と同じ.)ここで,R ,2 R に流れる電流を i と3 仮定しても,回路方程式より, Ri+2Ri= 0 ⇔ i= 0 よってR ,2 R の電圧降下は 0 .3R ,2 R は導線と同3 じ.)電池を流れる電流を j ,コンデンサの端子間電 圧を V とすると,回路方程式より, Rj Rj+ = E, Rj V= 2 E V ⇔ = ゆえに求める静電エネルギー U は 2 2 2 1 1 1 2 2 2 8 E U = CV = C  = CE (3) コンデンサの電気量は開く直前と変わらないの で,端子間電圧は 2 E .(コンデンサは電池とみな せる.)R1, 2 R ,R の合成抵抗は3 5 3R だから, 2 2 5 3 3 2 10 E E RI I R = ⇔ = (4) 電流が半分になるとすべての抵抗での電圧降下も半分となる.このとき,コンデ ンサの端子間電圧も半分の 4 E となるから,コンデンサに残っている静電エネル ギーは 2 2 1 1 2 4 32 E U= C  = CE    よって,これまでに回路で失われたエネルギーは 2 2 2 1 1 3 8 32 32 W =U U = CE CE = CE Point コンデンサの残留電気量,端子間電圧は,抵抗の電圧降下から決める. 1 R 2 R R3 4 R E C S R R 2R R i j 1 R 2 R 3 R C R R 2R 2 I 2 E

(35)

解 答 ・解 説 (5) 放電過渡において,R を流れる電流が k ならば,並列の3 R を流れる電流は 2k ,2 1 R を流れる電流は合流して 3k .したがって, 1 R 2 R ,R3 での消費電力はそれぞれ9Rk ,2 4Rk ,2 2Rk .(2)で求め2 た静電エネルギーは,この比に応じて各抵抗で失われるか ら, 2 1 2 3 1 8 Q +Q +Q = CE , Q1:Q2:Q =3 9 : 4 : 2 ⇔ 1 2 3 40 Q = CE , 2 2 1 30 Q = CE , 2 3 1 60 Q = CE Point 時間によらず抵抗を流れる電流比が決まる場合は,消費電力比で各抵抗の放 熱比が定まる. R R R1 2 R 3 R k 2k 3 k 2R

(36)
(37)

解 答 ・解 説

08

コ イ ル と ス イ ッ チ 開 閉 図のように,内部抵抗のない起電力 E の電池 E ,抵抗値 R ,2R の 抵抗R ,1 R ,自己インダクタンス2 L のコイル L ,スイッチ S から なる回路を考える.はじめスイッチ S は開いており,コイル L には 電流は流れていない.回路に流れる電流I ,1 I ,2 I を図の位置に矢3 印で表された向きに定める.解答には E , R , L のうち,必要なも のを用いるものとし,I ,1 I ,2 I に関する問いは符号を含めて答え3 よ. Ⅰ はじめに,時刻t =0に S を閉じた. (1) S を閉じた直後の電流I ,1 I ,2 I ,および,電流3 I の変化率を求めよ. 2 (2) ある時刻t=t1に電流I が,前問(1)で求めた値の 2 倍となった.このときの,電流1 I ,2 I ,および,3 電流I の変化率を求めよ. 2 (3) S を閉じて十分時間が経った後の電流I ,1 I ,2 I ,および電流3 I の変化率を求めよ. 2 Ⅱ 次に,十分に時間が経過した後,時刻 t=Tに S を開いた. (1) S を開いた直後の電流I ,2 I ,および,電流3 I の変化率を求めよ. 2 (2) S を開いて十分時間が経つまでにR で失われたエネルギーを求めよ. 2 Ⅲ 設問ⅠⅡの操作において, L に流入する電流I および, L の自己誘導起電力 V の時間変化を,それ2 ぞれグラフに表せ.なおグラフは横軸に時刻 t をとり,t=t1, t=T,t=2Tの点を明確に表せ. また, V は正の電流I を流す向きを正とする. 2 ANSWER Ⅰ(1) 1 3 3 E I I R = = ,I = ,2 0 2 2 3 dI E dt = L (2) 2 2 E I R = ,3 6 E I R = , 2 3 dI E dt = L (3) I1 I2 E R = = ,I = ,3 0 2 0 dI dt = Ⅱ(1) I2 E R = , 3 E I R = − , 2 2 dI E dt = − L (2) 2 2 2 LE R Ⅲ 次図 2 I t T 2T 0 E R 2 E R V t 1 t T 2T 0 2 / 3E − 2E 1 t 1/ 3E − E E 1 R 2 R L R 2R S 1 I I2 3 I L

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SOLUTION Ⅰ(1) コイルは直前の電流値 0 を保つ.(つまり,コ イルは断線のような振る舞いをする.) 電荷保存則よりI1 =I3.回路方程式より, 1 2 1 1 3 E RI RI E I R + = ⇔ = このとき,抵抗R の電圧降下は,2 2 1 2 3 RI = E だ から,並列のコイルの自己誘導起電力も 2 3E .ゆえに,I の電流変化率2 2 dI dt は 2 2 2 2 3 3 dI dI E L E dt = ⇔ dt = L 以上より, 1 3 3 E I I R = = , I = , 2 0 2 2 3 dI E dt = L Point コイルを流れる電流が 0 でも,電流変化率は 0 とは限らない. (2) 1 2 3 E I R = だから,回路方程式より, 1 2 3 3 6 E E RI RI I R = + ⇔ = また,L はR に並列だから,端子間電圧は2 R に2 等しく 2 3 3 E RI = .ゆえに,I の電流変化率2 2 dI dt は, 2 2 3 3 dI E dI E L dt = ⇔ dt = L また,電荷保存則より, 1 2 3 2 1 3 2 E I I I I I I R = + ⇔ = − = 以上より, 2 2 E I R = , 3 6 E I R = , 2 3 dI E dt = L E E 2 R R 2R S 1 I I2 3 I 1 R L L E E 1 R 2 R R 2R S 1 I 3 I L L

(39)

解 答 ・解 説 Point コイルの電流変化率は,並列の抵抗の電圧降下によって決定する. (3) コイルに流れる電流は一定となるので,自己 誘導起電力が 0 となる.ゆえに,I の電流変化2 率は 0 .また,並列の抵抗R の電圧降下も 0 だ2 から,抵抗R には電流は流れない.(つまり,2 コイルは導線のような振る舞いをする.)電荷 保存則より,I1 = I2.回路方程式より, 1 1 E RI E I R = ⇔ = 以上より, 1 2 E I I R = = , I = , 3 0 2 0 dI dt = Ⅱ (1) コ イ ル は 直 前 の 電 流 を 保 持 す る か ら , 2 E I R = .電荷保存則より,I2 = −I3.ゆえに 回路方程式より, 2 2 3 2 2 dI dI E RI L dt dt L = ⇔ = − 以上より, 2 E I R = , 3 E I R = − , 2 2 dI E dt = − L Point 電流変化率は,電流が増加するとき正,減少するとき負. (2) R で失われるエネルギーの起源は,コイルの蓄えた磁場のエネルギーであるか2 ら, E E 2 R R 2R S 1 I I2 1 R L L E E 1 R 2 R R 2R S 3 I 2 I L L

(40)

2 2 2 2 1 2 2 LE LI R = Ⅲ 次図 2 I t T 2T 0 E R 2 E R V t 1 t T 2T 0 2 / 3E − 2E 1 t 1/ 3E − Point コイルの充放電の時間変化グラフは,電流も自己誘導起電力も指数関数で平 衡値(終端値)へ漸近する.

(41)

解 答 ・解 説

09

コ ッ ク ク ロ フ ト ・ ウ ォ ル ト ン 回 路 図のように, 4 つのダイオードD1,D ,2 D ,3 D ,容量 C の4 4 つのコ ンデンサC1,C2,C3,C4,起電力 E の 2 つの電池 1 E ,E2とスイッチ S からなる回路を考える.コンデンサにはわずかに内部抵抗があるが,ダイ オードは整流作用のみを考え,抵抗は無視できる. P , G は回路上の点で あり,G は接地されている( G の電位を 0 とする).スイッチ S を端子 1 の 方へ倒すと,回路は電池E1に接続され,端子 2 の方へ倒すと,電池 2 E に 接続される.はじめ,すべてのコンデンサに電荷は蓄えられておらず,S は どちらの端子へも倒されていない. (1) S を端子 1 へ倒し,十分時間が経ったときの,C1,C2,C3,C4の端 子間電圧,および P の電位V1をそれぞれ求めよ. (2) 続いて, S を端子 2 へ倒し,十分時間が経ったときの,C1,C2,C3,C4の端子間電圧,および P の電位V2をそれぞれ求めよ. (3) 続いて, S を端子 1 へ倒し,十分時間が経ったときの,C1,C2,C3,C4の端子間電圧,および P の電位V3をそれぞれ求めよ. (4) 続いて, S を端子 2 へ倒し,十分時間が経ったときの,C1,C2,C3,C4の端子間電圧,および P の電位V4をそれぞれ求めよ. (5) 以上のように, S を交互に倒し続けると,やがて回路における電気量の移動はなくなった.このと き, P の電位 V∞を求めよ. ANSWER (1) C1の端子間電圧: E , 2 C の端子間電圧: 0 , 3 C の端子間電圧: 0 4 C の端子間電圧: 0 , P の電位: 1 0 V = (2) C1の端子間電圧: 0 , 2 C の端子間電圧: E , 3 C の端子間電圧: 0 4 C の端子間電圧: 0 , P の電位: 2 V = E (3) C1の端子間電圧: E , 2 C の端子間電圧: 2 E , C3の端子間電圧: 2 E 4 C の端子間電圧: 0 , P の電位: 3 2 E V = (4) C1の端子間電圧: 4 E , C2の端子間電圧: 5 4E , C3の端子間電圧: 4 E 4 C の端子間電圧: 4 E , P の電位: 4 3 2 V = E (5) V 4E ∞ = 1 C 2 C 3 C 4 C S 1 2 1 E 2 E G P 1 D 2 D 3 D 4 D

(42)

SOLUTION (1) 図1のように,ダイオードをすべて断線とみなして考 える.このとき, S を端子1 へ倒すと,回路の左側が 高電位,右側が低電位となるため,順方向に電圧がか かるダイオードはD1 3 D である.ゆえに,D1,D を3 導線,D ,2 D を断線とみな4 して等価回路をかけば,図2 のようになる. ダイオードの内部抵抗はな く,D1の電圧降下は 0 だか ら,C2 3 C の充電は起きな い.C1は充電され,電気量 CE ,端子間電圧 E となる. P の電位は 2 C 4 C の端 子間電圧の合計だから, 0 .以上より, 1 C の端子間電圧: E , 2 C の端子間電圧: 0 , 3 C の端子間電圧: 0 4 C の端子間電圧: 0 , P の電位: 1 0 V = Point ダイオードに電流が流れるかどうかは,断線とみなして順方向に電位差が生 じているかどうかを考える. (2) 前問と同様に,ダイオードをすべて断線とみなしてS を 端子 2 へ倒すと,今度は回路の左側が低電位,右側が高 電位となる.ゆえに,順方向に電圧がかかるダイオード はD ,2 D であるから, 4 D ,2 D を導線,4 D1 3 D を 断線とみなして等価回路をかけば,図3のようになる. 2 D の電圧降下は 0 だから,C3,C4の充電は起きない. 十分時間が経った後のC2の電気量を q とすれば,電荷保存則より, 1 C の電気量 は CE q.回路方程式より, 低電位 高電位 図 1 1 D 2 D 3 D 4 D 3 C 1 E 1 C 2 C 図 2 C E 1 D 0→ CE + + 0→ CE − − 3 C 2 E 1 C 4 C 図 3 C E 2 D 2 C C C C 4 D 0→ q + + 0→ q − − CE→ CE q + + − CE→ CE q − − +

(43)

解 答 ・解 説 q CE q E q CE C C − = + ⇔ = よって,C1 2 C の端子間電圧はそれぞれ,CE q 0 C − = , q E C = .以上より, 1 C の端子間電圧: 0 , 2 C の端子間電圧: E , 3 C の端子間電圧: 0 4 C の端子間電圧: 0 , P の電位: 2 V = E (3) (1)と同様に,ダイオードをすべて断線とみなして S を 端子1へ倒すと,回路の左側が高電位,右側が低電位 となる.ゆえに,順方向に電圧がかかるダイオードは 1 D , 3 D であるから, D1,D を導線,3 D ,2 D を断4 線とみなして等価回路をかけば,図4のようになる. 十分時間が経つと,C1は電池によって再び電気量 CE , 端子間電圧 E に充電される. C2,C3は電圧が等し くなるように電気量を分配するので,電気量 1 2CE,端子間電圧 2 E となる.(こ のとき,C1の正極と,C3の負極の電気量合計が 1 2CEであることから, 1 D を右に電気量が 1 2CE だけ通過しており,確かに順方向の電流が流れたことになる.)以上より, 1 C の端子間電圧: E , 2 C の端子間電圧: 2 E , C3の端子間電圧: 2 E 4 C の端子間電圧: 0 , P の電位: 3 2 E V = Point コンデンサのみの電気量分配比は,電圧が等しいことから容量比となる. (4) (3)と同様に,順方向に電圧がかかるダイオードは 2 D ,D であるから, 4 D ,2 D を導線,4 D1,D を3 断線とみなして等価回路をかけば,図5のようにな る. 十分時間が経つと,C3, 4 C は電圧が等しくなるよ 3 C 1 E 1 C 2 C 図 4 C E 1 D +0→ +CE 0→ CE − − 3 D 1 2 CE→ CE + + 1 2 CE→ CE − − 0 1 2CE → − − 0 1 2CE → + + C C 3 C 2 E 1 C 4 C 図 5 C E 2 D 2 C C C C 4 D q + +CE→ 1 2CE→ + q − 1 2CE → − 3 2CE q + − CE→ − 3 2CE q − + 1 2CE→ + 1 2CE → − 1 4CE + 1 4CE − 0 → + 0 → − 1 4CE + 1 4CE −

(44)

うに電気量を分配するので,電気量 1 4 CE,端子間電圧 4 E となる.C2の電気量 を q とすると,電荷保存則より,C1の電気量は 3 2CE −qとなる.回路方程式より, 3 5 2 4 CE q q E q CE C C − = + ⇔ = よって,C1, 2 C の端子間電圧はそれぞれ, 3 2 4 CE q E C − = , 5 4 q E C = .以上 より, 1 C の端子間電圧: 4 E , C2の端子間電圧: 5 4E , C3の端子間電圧: 4 E 4 C の端子間電圧: 4 E , P の電位: 4 3 2 V = E (5) 電気量の移動がないとい うことは,すべてのコンデ ンサの電圧は,スイッチ操 作によって変動することが ないということ. Sを端子 1 に倒して電圧変 動がないので,C1の電圧は E に確定( ).C2,C3の 電圧は等しい( ).端子2に倒して電圧変動がないので,C2の電圧は電池とC1の 電圧の和に等しく, 2E に確定( ).C2,C3の電圧は等しかったので,C3の電 圧も 2E に確定( ).C3とC4の電圧は等しいので,C4の電圧も 2E に確定( ). P の電位はC2,C4の電圧の和だから, 2 2 4 V∞ = E + E = E コラム 実際のコッククロフト・ウォルトン回路は交流電源を用いる.コンデンサと ダイオードを 2n 個用いれば,電圧は交流最大電圧の 2n 倍まで引き上げられる. 取り扱いには十分注意すべきだが,乾電池で放電を起こすこともできる. 3 C 1 E 1 C 2 C S を端子 1 へ倒したとき C E 1 D 3 D C C C3 2 E 1 C 4 C S を端子 2 へ倒したとき C E 2 D 2 C C C C 4 D

(45)

解 答 ・解 説

10

ダ イ オ ー ド に よ る 回 路 の 切 り 替 え 図のように,起電力 E の電池,静電容量が C ,3C の 2 つのコンデ ンサC1およびC2, 2 つのダイオード 1 D ,D ,スイッチ S ,抵抗値2 2R, R の 2 つの抵抗R1R ,および導線を用いて回路を作った.2 電池,コンデンサC1,C2,ダイオードD1D ,および導線に内部2 抵抗はないものとする.はじめ S は開いており,2 つのコンデンサに 電気量は蓄えられていない. 操作 A : S を閉じて十分な時間をおき, S を開いてまた十分な時間をおく 操作 A を n 回繰り返した後の,コンデンサC2の電圧の大きさVnを求めよ. ANSWER コンデンサC2の電圧の大きさ : 2 3 1 3 4 n n V E           = −     SOLUTION まず,1回目の操作について考える.はじめコン デンサに電気量は蓄えられていないから, S を閉 じた直後,C1 2 C の端子間では電位差が生じず, 2 D には電圧 E が逆方向にかかる.D1は電流を通 すので,等価回路は図1のようになる.十分時間 が経てば,C1の充電は完了し,電気量が流入しな くなるから,R1と 2 R を流れる電流 i は回路方程 式より, 2 3 E Ri Ri E i R + = ⇔ = また,このとき,C1の電気量 Q は回路方程式よ り, 2 2 3 Q Ri Q CE C = ⇔ = この状態で S を開くと(図2),D1に逆方向, 2 D に順方向の電圧がかかり,C1と 2 C の間で電気量 分配が起こる.十分に時間が経てば端子間電圧が S E 2R R 1 R 2 R 1 C 2 C C 3C 1 D 2 D S E 2R R 1 R 2 R 1 C 2 C C 3C 1 D 2 D i 図 1 S E 2R R 1 R 2 R 1 C 2 C C 3C 1 D 2 D 2 1 3CE 6CE + → + 2 1 3 6 CE CE − → − 1 0 2CE + → + 1 0 2CE − → − 図 2

(46)

等しくなり,電気量は容量比で分配されるから,C2の電気量は 2 3 1 3 3 2 C CE CE C C × = + ゆえに,1回の操作後,C2の電圧は 1 1 1 2 3 6 CE V E C = = 1 n+ 回目の操作を考える.始める前の 2 C の電圧は n V である. S を閉じると1回目の 操作と同様で,D には逆電圧がかかり電流が流れず,2 D1は電流をとおす. S を閉じ る前のC1の残存電気量に依らず,十分に時間が経てば, 1 C にかかる電圧は 1 R の電圧 降下 2 3E と等しくなるので,1回目と同様に電気量, 2 3 Q= CE が蓄えられる. 続いて, S を開けば(図3),D1には逆電圧がかかり電流が 流れず,D は電流をとおす.2 C1, 2 C の容量比による電気量 分配から,十分に時間が経った後のC2の電気量は, 3 2 9 1 3 3 3 n 4 n 2 C Q CE CV CV CE C C   = + = + ′   + ゆえにn+ 回の操作後,1 2 C の電圧は 1 1 9 1 3 3 4 2 4 6 n n n E V CV CE V C +   =  + = + この漸化式を解いて, 1 1 3 2 3 2 4 6 3 4 3 n n n n E V + = V + ⇔ V + − E = V − E  0 2 2 3 3 3 4 n n V E V E   ⇔ − =  0 0 V = であるから, 2 3 2 2 3 1 3 4 3 3 4 n n n V E E E              = −   + =      2R R 1 R 2 R 1 C 2 C C 3C 1 D 2 D 2 3CE + → 2 3 CE − → 3CVn Q − → − ′ 図 3 3CVn Q + → + ′

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