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5,0 00 4,0 00 3,0 00 2,0 00 1, , , , , , 000 5, 観光消費額 ( 山梨県を訪れた観光入込客の消費総額 ) をみると 近年は増加傾向で推移 しており 平成 29 年は 4,133

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Academic year: 2021

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山梨県の観光がもたらす経済波及効果について

東京オリンピック・パラリンピックを 2 年後に控え、訪日外国人観光客の大幅な増加が 期待されるなど、日本経済全体において観光の存在感が高まっています。山梨県において も、富士北麓地域を中心に数多くの観光客が訪れており、県全体で「おもてなし」による 観光振興が進められています。観光は、その地域の魅力を人々に伝える絶好の機会である とともに、地域の経済や産業、社会に多くの恩恵をもたらすものでもあります。 当社では、「山梨県観光入込客統計調査結果」などの公表資料をもとに、山梨県の観光が もたらす経済波及効果を算出しましたので、その結果を報告いたします。

1.山梨県の観光について

ここでは「山梨県観光入込客統計調査結果」をもとに、観光入込客数や観光消費額の推 移を示します。 山梨県の観光入込客数の推移をみると、平成23 年は東日本大震災の発生で観光に対する マインドが冷え込み、一時的に客足が鈍りましたが、平成25 年に富士山が世界文化遺産に 登録されたことを契機として近年増加が続いており、平成29 年には 3,216 万人の観光客が 訪れています。 なお、観光客を「日帰り客」と「宿泊客」に分類して、全体の観光客数に対する宿泊客 の割合をみると、概ね20%台で推移しており、平成 29 年は 25.5%となっています。 図表 1 観光入込客数および宿泊客割合の推移 出典:山梨県「観光入込客統計調査結果」(一部数値は資料をもとに当社算出) 2,355 2,735 2,968 3,002 3,146 3,205 3,216 23.0% 22.7% 22.0% 24.6% 27.4% 28.2% 25.5% 0% 20% 40% 60% 80% 100 % 0 1,0 00 2,0 00 3,0 00 4,0 00 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 観光入込客数(万人) 宿泊客割合

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2 観光消費額(山梨県を訪れた観光入込客の消費総額)をみると、近年は増加傾向で推移 しており、平成29 年は 4,133 億円に上ります。また、観光客 1 人当たりの平均消費額も上 昇傾向にあり、平成29 年は 12,851 円となっています。 図表 2 観光消費額および観光客 1 人当たり平均消費額の推移 出典:山梨県「観光入込客統計調査結果」(一部数値は資料をもとに当社算出) 観光消費額を県内他産業の出荷・販売額等と比較すると、電気機械器具製造業(電子応 用装置など)や生産用機械器具製造業(半導体、フラットパネルディスプレイ製造装置な ど)といった山梨県における主要産業の製造品出荷額と同程度の水準であるほか、公共工 事保証請負額、大型小売店販売額、農業産出額を大幅に上回る額となっています。 図表 3 観光消費額と県内他産業との比較 出典:山梨県「経済センサス」(平成 28 年)、東日本建設業保証「前払金保証取扱高」(平成 29 年度) 経済産業省「商業動態統計」(平成 29 年)、農林水産省「生産農業所得統計」(平成 28 年) 2,465 3,013 3,290 3,573 3,967 4,157 4,133 10,467 11,016 11,085 11,903 12,609 12,971 12,851 0 5,0 00 10, 000 15, 000 20, 000 25, 000 30, 000 0 1,0 00 2,0 00 3,0 00 4,0 00 5,0 00 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 観光消費額(億円) 1人当たり平均消費額(円) 4,392 4,376 4,133 1,341 914 899 電気機械器具出荷額 生産用機械器具出荷額 観光消費額 公共工事保証請負額 大型小売店販売額 農業産出額 (億円)

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2.経済波及効果の算出

平成29 年の山梨県の観光消費額 4,133 億円が生み出す経済波及効果について、「平成 23 年山梨県産業連関表」を用いて推計した結果、経済波及効果(県内産業の生産誘発効果) は4,898 億円となりました。内訳をみると、直接効果が 3,217 億円、1 次波及効果が 952 億円、2 次波及効果が 729 億円となっています。また、上記の結果誘発される雇用者数は 48,862 人となっています。 図表 4 観光消費額の経済波及効果 出典:山梨県「観光入込客統計調査結果(平成 29 年)」「平成 23 年産業連関表」等をもとに当社算出  県内産業の生産誘発効果 直接効果 1次波及効果 2次波及効果 4,133億円 4,898億円 3,217億円 952億円 729億円 48,862人 観光消費額 雇用誘発効果 ※経済波及効果(県内産業の生産誘発効果)について 経済波及効果とは、「直接効果」、「1 次波及効果」、「2 次波及効果」の和をいいます。 観光がもたらす消費によって、山梨県内の産業に生産が誘発されますが、その生産額 が「直接効果」です。「直接効果」によりもたらされる生産活動は、さらに周辺の産 業に波及して新たな生産を誘発します。その生産額が「1 次波及効果」です。この生 産誘発により、労働の対価として雇用者所得が誘発され、それが消費活動を刺激し、 さらに生産が誘発されます。この生産額が「2 次波及効果」です。

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4 図表 5 経済波及効果の算出フロー 観光消費額 4,133億円 直接効果 3,217億円 1次波及効果 952億円 2次波及効果 729億円

経済波及効果 4,898億円

(直接効果+1次効果+2次効果) ■観光消費額を平成 23 年山梨県産業連関表の 37 部門に振り分け ■観光消費のうち土産品については観光庁「旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究」 (2016 年版)を参考に振り分け ■購入者価格のうち、商業マージンおよび貨物運賃をそれぞれ「商業」「運輸・郵便」部門 に振り分けて生産者価格を算出 ■部門ごとに県内自給率を乗じて直接効果を算出 ■直接効果に投入係数を乗じて原材料等投入額を算出 ■部門ごとに県内自給率を乗じて県内需要額を算出 ■県内需要額に逆行列係数を乗じて波及効果を算出 ■雇用者所得に平均消費性向を乗じて消費支出額を算出 ■消費支出額を民間消費支出構成比にもとづき各産業に振り分け ■部門ごとに県内自給率を乗じて県内需要額を算出 ■県内需要額に逆行列係数を乗じて波及効果を算出 観光消費によって、県外に流出せず県内の各産業にもたらさ れる生産誘発効果 直接効果で必要とされる原材料等の調達によって、県内の各 産業にもたらされる生産誘発効果 直接効果や 1 次波及効果を通じて生じた雇用者所得の増加 が消費として支出されることによって、県内の各産業にもた らされる生産誘発効果

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5 経済波及効果を産業別(37 部門)にみると、最も効果が大きい産業は「対個人サービス」 の2,495 億円となっています。同部門には「宿泊」、「飲食」といった観光客の主要な行動 が含まれているため、突出した金額となっています。また、「運輸・郵便」が782 億円、「商 業」が353 億円と続いていますが、このほかの産業にも幅広く観光の経済効果が波及して いることが窺われます。 図表 6 産業別経済波及効果 58 2 128 2 12 7 4 4 2 1 1 17 26 88 35 40 353 103 309 782 82 11 29 41 30 168 26 41 2,495 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 0 200 400 600 800 2,5 00 3,0 00 農林水産業 鉱業 飲食料品 繊維製品 パルプ・紙・木製品 化学製品 石油・石炭製品 プラスチック・ゴム 窯業・土石製品 鉄鋼 非鉄金属 金属製品 はん用機械 生産用機械 業務用機械 電子部品 電気機械 情報・通信機器 輸送機械 その他の製造工業製品 建設 電力・ガス・熱供給 水道 廃棄物処理 商業 金融・保険 不動産 運輸・郵便 情報通信 公務 教育・研究 医療・福祉 その他の非営利団体サービス 対事業所サービス 対個人サービス 事務用品 分類不明 (億円) ※1億円未満の産業は数字を省略

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3.観光GDPの算出

前記「2.経済波及効果の算出」で算出した経済波及効果に、粗付加価値比率を乗じた 粗付加価値誘発額を観光GDPとみなして推計した結果、観光GDPは2,611 億円となりま した。以下に、国、山梨県における観光GDPと名目GDPとの比較を示します。 図表 7 観光GDP・名目GDP 名目GDPに占める観光GDPの割合をみると、全国が5.0%であるのに対して、山梨県 は8.0%と、3.0 ポイント上回っています。GDPに対する山梨県の観光の規模は、全国に 比べて高いことが分かります。山梨県経済にとって、観光産業は重要な役割を担っている と言えます。 金額 出典 名目GDP 538.4兆円 内 閣 府 「 国 民 経 済 計 算 」 ( 平 成 28年 ) 観光GDP 26.7兆円観 光 庁 「 旅 行 ・ 観 光 産 業 の 経 済 波 及 効 果 」 ( 平 成 28年 ) 名目GDP 3兆2,511億円 山 梨 県 「 県 民 経 済 計 算 」 ( 平 成 27年 度 ) 観光GDP 2,611億円 山 梨 県 「 観 光 入 込 客 統 計 調 査 報 告 書 」 ( 平 成 29年 ) か ら 算 出 全国 山梨県 ※観光GDPについて、観光庁では国際基準(TSA:旅行・観光サテライト勘定) により算出していますが、当資料では以下で算出した粗付加価値誘発額を観光GD Pとみなして推計しています。 ・粗付加価値誘発額=経済波及効果額×粗付加価値比率 ・粗付加価値比率=(粗付加価値部門計―家計外消費支出)/県内生産額 ※上記の粗付加価値誘発額が観光GDPと同じ概念であること及び算出方法は観光庁 「旅行・観光産業の経済波及効果」(2016 年版)の 316 ページを参照。

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7 図表 8 名目GDPに占める観光GDPの割合 観光GDPを県内他産業の産業別GDPと比較すると、山梨県の主要産業である機械工 業(はん用・生産用・業務用機械、電子部品・デバイス、電気機械、情報・通信機器、輸 送機械の合計)には及ばないものの、卸売・小売業と同程度の水準であるほか、食料品製 造業、農林水産業を大きく上回っています。 図表 9 観光GDPと県内他産業の産業別GDPとの比較 出典:山梨県「県民経済計算」(平成 27 年度)

5.0%

8.0%

全国 山梨県 6,147 2,627 2,611 1,529 551 機械工業 卸売・小売業 観光GDP 食料品製造業 農林水産業 (億円)

(8)

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4.経済波及効果向上への取組み

以上のように、観光消費額や観光GDPを分析することにより、山梨県経済にとって観 光が大きなウエイトを占めていることが確認できます。更に、観光で山梨県の経済波及効 果を高めていくためには、「観光入込客の増加」に加えて、以下の2 点に取り組むことが必 要だと考えます。 (1)日帰りから宿泊へのシフト、宿泊期間の長期化 平成29 年における山梨県の観光入込客のうち、宿泊客の割合は 25.5%となっていますが、 近隣の長野県(平成28 年:38.2%)と比べてみると、必ずしも宿泊客の割合が高い状況に あるとは言えません。日帰り客と宿泊客を 1 人当たりの平均消費額で比べると、宿泊費が 含まれる分、宿泊客の平均消費額の方が高くなります。また、同じ宿泊客でも 1 泊から 2 泊、2 泊から 3 泊と、宿泊期間の長期化を促すことにより、平均消費額の上昇につながりま す。例えば、地域の魅力ある観光資源を活かした「着地型観光」(※)「滞在型観光」などの 推進によって、全体の観光消費額および経済波及効果の増加を促すことができます。 (※)着地型観光=観光の受け入れ側が主体となり、その地域ならではの旅行プランを企画する観光の形態 図表 10 観光客 1 人当たり平均消費額(円) 出典:山梨県「観光入込客統計調査結果(平成 29 年)」 参考までに、日帰り客の 10%が宿泊客へシフトした場合の経済波及効果をシミュレーシ ョンしました。この結果、経済波及効果は5,341 億円となり、現状より 9.0%増加すると見 込まれます。 図表 11 日帰り客の 10%が宿泊客へシフト 観光等 ビジネス 観光等 ビジネス 県内 6,917 3,052 21,450 16,900 県外 11,059 5,173 25,576 23,195 訪日外国人 4,841 10,409 7,718 91,526 日帰り客 宿泊客 日帰り客 2,396 万人 日帰り客 2,157 万人 宿泊客 820 万人 宿泊客 1,059 万人

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9 図表 12 宿泊へのシフトによる経済波及効果 (2)各産業の県内自給率向上 経済波及効果を算出するうえでは、県内自給率(必要とされる財・サービス等を県内で 調達する割合)が重要な要素となります。簡単な例を挙げると、観光客に提供する料理の 材料や観光客が購入する土産品を県外(または国外)から調達するほど、県内自給率は低 くなります。平成23 年山梨県産業連関表をみると、主に農林水産業や製造業の県内自給率 が比較的低いことが分かります。例えば、宿泊施設で提供する料理に県産の農産物を多く 使用するなど、県内自給率を高めることにより、経済波及効果の増加を促すことができま す。 参考までに、各産業の県内自給率が 10 ポイント上昇(100%を上限とする)した場合の 経済波及効果をシミュレーションしました。この結果、経済波及効果は5,759 億円となり、 現状より17.6%増加すると見込まれます。

4,898

5,341

現状 試算 (億円)

9.0%増

(10)

10 図表 13 県内自給率が 10 ポイント上昇 図表 14 県内自給率上昇による経済波及効果 0% 50% 100% 農林水産業 鉱業 飲食料品 繊維製品 パルプ・紙・木製品 化学製品 石油・石炭製品 プラスチック・ゴム 窯業・土石製品 鉄鋼 非鉄金属 金属製品 はん用機械 生産用機械 業務用機械 電子部品 電気機械 情報・通信機器 輸送機械 その他の製造工業製品 建設 電力・ガス・熱供給 水道 廃棄物処理 商業 金融・保険 不動産 運輸・郵便 情報通信 公務 教育・研究 医療・福祉 その他の非営利団体サービス 対事業所サービス 対個人サービス 事務用品 分類不明

4,898

5,759

現状 試算 (億円)

17.6%増

0% 50% 100% 農林水産業 鉱業 飲食料品 繊維製品 パルプ ・紙・木製品 化学製品 石油・石炭製品 プ ラ スチック・ゴム 窯業・土石製品 鉄鋼 非鉄金属 金属製品 はん用機械 生産用機械 業務用機械 電子部品 電気機械 情報・通信機器 輸送機械 その他の製造工業製品 建設 電力・ガス・熱供給 水道 廃棄物処理 商業 金融・保険 不動産 運輸・郵便 情報通信 公務 教育・研究 医療・福祉 その他の非営利団体サービ ス 対事業所サービ ス 対個人サービ ス 事務用品 分類不明

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