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(1)

「極端紫外線(

EUV)露光システム開発プロジェクト」

事後評価報告書

平成21年2月

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

研究評価委員会

(2)

平成21年2月

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

理事長 村田 成二 殿

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

研究評価委員会 委員長 西村 吉雄

NEDO技術委員・技術委員会等規程第32条の規定に基づき、別添のとおり

評価結果について報告します。

(3)

目 次

はじめに

1

分科会委員名簿

2

審議経過

3

評価概要

4

研究評価委員会におけるコメント

7

研究評価委員会委員名簿

8

第1章 評 価

1.プロジェクト全体に関する評価結果

1-1

1.1 総論

1.2 各論

2.個別テーマに関する評価結果

1-15

2.1

LPP 方式による光源技術

①高出力・高品位

EUV 光源技術および

EUV 光源評価技術の研究開発

②集光ミラー汚染・破損評価技術および

集光ミラー汚染・破損防止技術の研究開発

2.2

DPP 方式による光源技術

①高出力・高品位

EUV 光源技術および

EUV 光源評価技術の研究開発

②集光ミラー汚染・破損評価技術および

集光ミラー汚染・破損防止技術の研究開発

2.3 装置技術

EUV 露光装置用非球面加工・計測技術の

研究開発

④EUV 露光装置コンタミネーション制御技術の

研究開発

2.4 ⑤小フィールド

EUV 露光装置(SFET)の

光源・投影光学系の試作および性能評価

2.5 ⑥

EUV リソグラフィ用レジストの評価

3.評点結果

1-25

第2章 評価対象プロジェクト

1.事業原簿

2-1

2.分科会における説明資料

2-2

参考資料1 評価の実施方法

参考資料

1-1

参考資料2 評価に係る被評価者意見

参考資料

2-1

(4)

1

はじめに

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構においては、被評価プロジェクト

毎に当該技術の外部の専門家、有識者等によって構成される研究評価分科会を研究評価

委員会によって設置し、同分科会にて被評価対象プロジェクトの研究評価を行い、評価

報告書案を策定の上、研究評価委員会において確定している。

本書は、

「極端紫外線(EUV)露光システム開発プロジェクト」の事後評価報告書であ

り、第16回研究評価委員会において設置された「極端紫外線(EUV)露光システム開

発プロジェクト」

(事後評価)研究評価分科会において評価報告書案を策定し、第 20

回研究評価委員会(平成

21 年 2 月 18 日)に諮り、確定されたものである。

平成

21 年 2 月

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

研究評価委員会

(5)

2

「極端紫外線(EUV)露光システム開発プロジェクト」

事後評価分科会委員名簿

(平成

20 年 8 月現在)

氏名

所属

分科

会長

渡部

わたなべ

俊太郎

しゅんたろう

国立大学法人東京大学 物性研究所

先端分光研究部門 教授

分科会長

代理

堀内

ほりうち

とし

ゆき

学校法人東京電機大学 工学部 機械工学科

教授

伊藤

い と う

隆司

た か し

国立大学法人東北大学 大学院 工学研究科

電子工学専攻 教授

笹子

さ さ ご

まさる

松下電器産業株式会社 半導体社 生産本部

プロセス開発センター 次世代技術グループ

チームリーダー

佐藤

さ と う

りょう

へい

国立大学法人大阪大学

先端科学イノベーションセンター

材料・生産系 教授

渋谷

し ぶ や

眞人

ま さ と

学校法人東京工芸大学 大学院 工学研究科

メディア工学専攻 教授

委員

橋本

はしもと

哲一

のりかず

株式会社日経BP社

日経マイクロデバイス編集

テクニカルライター

敬称略、五十音順

(6)

3

審議経過

z 第1回 分科会(平成

20 年 8 月 28 日)

公開セッション

1.開会、分科会の設置、資料の確認

2.分科会の公開について

3.評価の手順と評価報告書の構成について

4.プロジェクトの概要説明と質疑応答

非公開セッション

5.プロジェクトの詳細説明と質疑応答

公開セッション

6.まとめ・講評

7.今後の予定

8.閉会

z 第

20 回 研究評価委員会(平成 21 年 2 月 18 日)

(7)

4

評価概要

1.総 論

1)総合評価

国際的競争を見据えた半導体産業の将来を左右する中核技術に係わるプロジ

ェクトであり事業目的の妥当性は高い。獲得した成果は、技術開発障壁は非常

に高く海外に遅れてスタートしたにも拘らず充分に比肩できるレベルに到達し

ており、明るい出口を示した意義は大きい。特に、高出力化に係わる難関技術

の開発は予想を上まわる成果を出している。これは適切な研究マネジメントお

よび第

1 級の研究者の結集の賜物による。実用化には、集光系のコンタミネー

ション対策やレジスト開発など大きな課題が山積するが、本プロジェクトの成

果が大きく寄与することが期待される。尚、実用化となると一番悪い所で全体

の性能が決まることから重要課題の整理と解決に邁進してほしい。実用化の観

点からビジネスモデルの検討や活用面を含めた広い分野での連携強化は重要で

ありその実行も望まれる。

2)今後に対する提言

実用化の成否は今後の2~3年の研究開発の進展状況によるものと予見され

るが露光装置メーカー等の民間の自主開発のみに任せていては高額な予算が必

要なことからも成功は期待できないので

NEDO による重点的な加速支援が必

要である。具体的には、光源が実用化の域に達していない。高出力に加えて集

光ミラーの寿命は重要である。背反する要素があるが重要な課題でありこの点

の開発は不可欠であるので後続プロジェクトの「

MIRAI3」における取組みは

時宜を得たものである。また、今後の

NEDO からの資金投入においては実用

化、事業化を促進する観点から、光源方式の選択、競争領域に踏み込むため資

金の使途の柔軟性の確保、レジスト等民間の自主的開発事項との連携を機能さ

せる体制構築などが望まれる。獲得した成果を露光装置メーカーに集約して露

光装置としての完成度を上げることが重要であり、さらに、世界に先行して露

光 シ ス テ ム と し て の 総 合 評 価 に 繋 ぐ た め に

IDM ( Integrated Device

Manufacturer)の参画によるデバイスとしての評価を可能とする体制(つくば

半導体コンソーシアム)が構築されており、今後、広範な連携が期待される。

(8)

5

2.各 論

1)事業の位置付け・必要性について

高度情報化社会の発展の鍵を握る半導体の微細化の極限を追求するものであ

り高度情報通信機器・デバイス基盤プログラムへの寄与は大きい。そして、実

用化には多様な高度の要素技術が必要となるため開発投資は巨額となり民間企

業のみでは対応が困難であるため、

NEDO の事業としての妥当性は高い。また、

本技術分野の開発競争は日、米、欧の3極構造になっているが、欧米の緊密な

連携に対して我が国の衆知を結集する意義は大きく事業目的の妥当性も高い。

2)研究開発マネジメントについて

海外の研究動向を踏まえた重要な要素技術に係わるおおむね妥当な目標が設

定されており、研究開発計画もほぼ妥当であった。我が国の多数の関係企業の

参加を得て適切な企業や法人にて構成すると共に2種類の光源方式相互のバラ

ンスを取りつつリソグラフィ技術としてまとめる妥当なマネジメントがなされ

た。半導体産業を見据えた総合的な見地からの優れたプロジェクト管理と評価

できる。また、競合するデバイス素子メーカー間、光源と露光装置メーカー間、

さらに文科省プロジェクトとの連携の推進、

MIRAI、Selete 等との協力開発は

高く評価できる。更に、

SFET による露光実験やレジスト評価、光源の高出力

化を図ったことは、情勢変化への対応として評価できる。しかし、現状は関連

する周辺技術の開発状況からも量産用手段とは言い難い状況であり、今後、光

源方針の総括や高出力化に伴う各種設定目標の妥当性の再検討などより実用化

を意識した計画や目標の改訂が必要である。刻々と変化する半導体産業を取り

巻く状況を踏まえて、露光システムの範囲に止まらず半導体分野の総合的施策

が望まれる。

3)研究開発成果について

個別目標値を概ね全体的にクリアしている。獲得した成果は世界的にも最高

水準に到達しておりその意義は大きい。特に、元々非常に難しいと考えられて

いた光源、反射投影光学系などについて大きな進歩をもたらした点は高く評価

される。早期に量産機へつなげることや要素技術の他分野への活用による大き

な市場創造が期待され、投入された予算に見合う成果を得たとも言える。知的

財産権の取り扱いは、差別化可能な優位な要素技術については特許権を取得す

るなど概ねは適切であったが、権利網の構築化や秘匿化など戦略的な活用に留

意されたい。成果の普及には、早期に、フルフィールドにわたってハーフピッ

32nm のパターンをまずまずの時間で転写できる装置を供給することで

EUV の実用性をアピールすることや広く一般の国民に向けた情報発信が必要

と考えられる。

(9)

6

4)実用化、事業化の見通しについて

光源方式を一本化することは出来なかったが、

EUV 露光システムの優位性

を向上させた。集光ミラーの寿命が露光システムの成否を左右すると考えられ

デブリ除去技術の確立など実用化には重要な課題があるが、実用化へのストー

リーはおおむね明確であり、ニーズも高く納得のいくものである。承継される

NEDO 事業(「MIRAI3」)によって実用化が促進されることが期待される。ま

た、本プロジェクトで開発された要素技術が関連分野において他の種々な最先

端技術の開発に寄与していることから、大いに波及効果が期待出来るものであ

る。尚、実用化・事業化には、早期に実際の製品として具現化することが重要

であるため今後の進展状況を注視して、必要性に応じた成功へのシナリオの修

正を行うマネジメント体制の構築が必要と考えられる。また、本プロジェクト

の成果を

PR して遅れ気味である周辺技術の開発を加速する必要性も高い。

(10)

7

研究評価委員会におけるコメント

20 回研究評価委員会(平成 21 年 2 月 18 日開催)に諮り、了承された。研究評価

委員からのコメントは特になし。

(11)

8

研究評価委員会

委員名簿(敬称略、五十音順)

職 位

氏 名

所属、肩書き

委員長

西村 吉雄

国立大学法人東京工業大学 監事

委 員

伊東 弘一

早稲田大学 理工学術院総合研究所 客員教授(専任)

委 員

稲葉 陽二

日本大学 法学部 教授

委 員

大西 優

株式会社カネカ 顧問

委 員

尾形 仁士

三菱電機エンジニアリング株式会社 取締役社長

委 員

小林 直人

独立行政法人産業技術総合研究所 理事

委 員

小柳 光正

国立大学法人東北大学大学院

工学研究科バイオロボティクス専攻 教授

委 員

佐久間一郎

国立大学法人東京大学大学院

工学系研究科精密機械工学 精密機械工学専攻 教授

委 員

菅野 純夫

国立大学法人東京大学大学院 新領域創成科学研究科

メディカルゲノム専攻 教授

委 員

冨田 房男

放送大学 北海道学習センター 所長

委 員

架谷 昌信

愛知工業大学 工学部機械学科

教授・総合技術研究所所長

委 員

平澤 泠

東京大学名誉教授

委 員

吉原 一紘

アルバック・ファイ株式会社 技術開発部 理事

(12)

第1章

評価

この章では、分科会の総意である評価結果を枠内に掲載している。なお、枠の

下の○、●、

が付された箇条書きは、評価委員のコメントを原文のまま、参考と

(13)

1-1

1.プロジェクト全体に関する評価結果

1.1 総 論

1)総合評価

国際的競争を見据えた半導体産業の将来を左右する中核技術に係わるプロ

ジェクトであり事業目的の妥当性は高い。獲得した成果は、技術開発障壁は非

常に高く海外に遅れてスタートしたにも拘らず充分に比肩できるレベルに到

達しており、明るい出口を示した意義は大きい。特に、高出力化に係わる難関

技術の開発は予想を上まわる成果を出している。これは適切な研究マネジメン

トおよび第

1 級の研究者の結集の賜物による。実用化には、集光系のコンタミ

ネーション対策やレジスト開発など大きな課題が山積するが、本プロジェクト

の成果が大きく寄与することが期待される。尚、実用化となると一番悪い所で

全体の性能が決まることから重要課題の整理と解決に邁進してほしい。実用化

の観点からビジネスモデルの検討や活用面を含めた広い分野での連携強化は

重要でありその実行も望まれる。

<肯定的意見>

○国家的事業として、目標・計画・修正・加速等が行われており、総合的に評価で

きる。特に、超難関技術の開発に当たっては、産学が協力して、リーダーと開発

実行者の熱い思いが注ぎこまれており、予想を上まわる成果を出したことは高く

評価出来る。

○半導体産業の将来を左右する中核技術の開発プロジェクトであり,海外に遅れて

スタートしたにも拘らず充分に比肩できるレベルに到達できたことは高く評価

できる。難易度の高い課題への挑戦であったにも拘らず,要素技術に関しては多

くの有用な研究成果を得た。これは適切な研究マネジメントおよび第

1 級の研究

者の結集の賜物であった。

○当該プロジェクト対象技術は、半導体産業の行く末を決定しうる重要であるが、

その技術開発障壁は非常に高く、産・学・独の危機感は高かった。その中での当

該プロジェクト遂行とその成果は、非常に明るい出口を示したは意義深い。その

根源は、比類稀なるマネジメントがあったことを評したい。今後の実用化には、

大きな課題が山積するが、当該プロジェクトの成果が大きく寄与することは信じ

てやまない。

○総合的には本

EUV 露光システム開発・プロジェクトは成功と考える。

○当初問題だらけでやればやるほど新しい課題が見つかり非常に難しいと考えら

れていた

EUV リソグラフィに対し、キーとなる個別要素技術のほとんどを非常

に大きく進展させた実施者の努力に敬意を表する。

○プロジェクトの基本計画は適切であり、その遂行状況、結果は基本的に評価でき

るものである。

○いくつかの

NEDO プロジェクトの評価に参加したが、このプロジェクトほど国

(14)

1-2

際的競争と事業化を見据えて緊張感を持って遂行されたプロジェクトはない。事

前の評価では

100 W を超える EUV 光源などまさに"モンスター"であり、実現し

ようとは思わなかった。このプロジェクトにより露光装置も含めて事業化が予想

されるレベルに達したことは驚きである。これは次世代の半導体産業から強い要

請があることの反映であり、事業化は実現すると思う。

<問題点・改善すべき点>

2,3 年後には結果が出るが、きっちりとした事後評価を期待する。

●技術的に残された課題、新たに発生した課題の重要性と難易度についての見解が、

必ずしも明快にはまとまっていないと思う。正直にまとめておくことが、今後の

開発を成功させる上で重要と考える。

●実用的なリソグラフィ技術として完成させるためには、集光系のコンタミネーシ

ョン対策、レジストなど、まだ多くの技術開発が必要である。実用となると、一

番悪い所で全体の性能が決まることから、今後、これらの重要課題の解決に邁進

してほしい。

●低膨張率ガラスマスク基板やレジスト材料などプロジェクトに参加していない

企業に頼らざるを得ないが,一方的ではない適切な連携開発が必要に思われた。

●問題点は、先にも述べたが、日本は技術開発を進めて途中まではリードあるいは

キャッチアップするが、具体的な事業化において、負けるケースが多い。技術開

発の思い込みが強く、客観的なビジネスモデルが弱いためであり、今後、開発技

術をコアとしながら、継続的なフォローアップと、加速のためのシナリオを描き、

支援事業を行うことも本プロジェクトの責任であると思われる。

●露光システムの開発として考えた場合、

EUV 露光源に偏りすぎており、バラン

スがよくない。実用化の観点からは活用面を含めた広い分野での連携強化が必要

であった。

<その他の意見>

・実用化・事業化の見通しについては露光システムとしての評価および新たに見出

された課題が残っているものの、装置メーカーの心強い決意表明もあり今後に期待

したい。

(15)

1-3

2)今後に対する提言

実用化の成否は今後の2~3年の研究開発の進展状況によるものと予見さ

れるが露光装置メーカー等の民間の自主開発のみに任せていては高額な予算

が必要なことからも成功は期待できないので

NEDO による重点的な加速支援

が必要である。具体的には、光源が実用化の域に達していない。高出力に加え

て集光ミラーの寿命は重要である。背反する要素があるが重要な課題でありこ

の点の開発は不可欠であるので後続プロジェクトの「MIRAI3」における取組

みは時宜を得たものである。また、今後の

NEDO からの資金投入においては

実用化、事業化を促進する観点から、光源方式の選択、競争領域に踏み込むた

め資金の使途の柔軟性の確保、レジスト等民間の自主的開発事項との連携を機

能させる体制構築などが望まれる。獲得した成果を露光装置メーカーに集約し

て露光装置としての完成度を上げることが重要であり、さらに、世界に先行し

て露光システムとしての総合評価に繋ぐために

IDM(Integrated Device

Manufacturer)の参画によるデバイスとしての評価を可能とする体制(つくば

半導体コンソーシアム)が構築されており、今後、広範な連携が期待される。

<今後に対する提言>

・民間研究および

NEDO 補助研究継続は当然である。ただし、今後、競合領域に

踏み込むので、特に

NEDO 資金の使途の自由性を充分考慮すべきであり、従来

どおりの規則を適用する場合の弊害を極力排除願いたい。最終目的完遂を一義に

考えていただきたい。

EUV リソグラフィが本当に使われるかどうかは、タイミング的にあと 2~3 年

の間の技術の進展如何に依存すると考える。光源の出力増加と集光系のコンタミ

ネーション防止は背反する要素があると思われ、最重要課題となるであろう。

NEDO の後継プロジェクトなどにより重点的に技術開発を加速し、早期に解決

の見通しが得られるようにすべきと考える。一方、装置価格が

60 億円と見積も

られており、高額の装置開発を露光装置メーカーの自主開発に任せていては国際

競争に勝てないことから、助成が必要と考える。また、レジスト開発が重要であ

ると考える。レジストはプロジェクトで技術を共同開発することが難しく本プロ

ジェクト以降はレジストメーカーが個別のノウハウの蓄積の基に研究開発を進

める形態にならざるを得ないとのことであったが、たとえば、個々の新しいアイ

デアに対して助成し、競争原理により技術開発を加速するなど、何らかの開発促

進策を講じることが不可欠と考える。

・明らかに光源が実用化の域に達していない。出力もさることながら、集光ミラー

の寿命は重要である。この点の開発に重点をおくべきことはいうまでもない。

・本プロジェクトの成果を活かし,世界に先行して露光システムとしての総合評価

に繋ぐためには,装置メーカーでシステムの完成度を上げ

IDM でデバイス評価

できる体制を構築することが重要である。そのためには実用化補助金による開発

(16)

1-4

が必要である。

・光源開発については

NEDO プロジェクト「MIRAI3」として継続されるが、他

の研磨技術、光学系技術など自主研究となっている技術についても全体の連携が

必要であろう。国の予算が必要かは別として、公的な管理体制を継続する必要が

あると思われる。

・これまでの開発をベースにして、民間主体で実用化することは賛成である。但し、

描いたシナリオが計画通り実行されているか、あるいは競合者に対して優位にあ

るかどうかをフォローする体制を構築し、状況によっては支援・加速することが

必要である。最終的な成功を持って、大型プロジェクトの責任が完了すると考え

る。

・本プロジェクトを成功させるためには、

EUV 露光装置のキイとなる EUV 光源

の追加開発が引き続き必要である。本プロジェクトから明らかになった光源の信

頼度向上に対して、引き続き

NEDO がサポートされるのは望ましい。なお、光

源を一本化し、その結果でた予算を使用してマスク製作技術などのバックアップ

を行うべきと考える。

<その他の意見>

・昨今、リソグラフィを専門とする研究者の数が激減しているように感じる。超微

細パターン形成用の装置が極めて高額となって利用できる研究者が限定され、装

置もブラックボックス化して来ているが、狭焦点深度に対応できる多層レジスト

プロセス、近接効果補正、新しい高解像化方策など、微細化を達成するために検

討すべきことは多々存在する。研究者の数を増やし、リソグラフィ技術全体のレ

ベルを底上げする施策が必要と思われる。

(17)

1-5

1.2 各 論

1)事業の位置付け・必要性について

高度情報化社会の発展の鍵を握る半導体の微細化の極限を追求するもので

あり高度情報通信機器・デバイス基盤プログラムへの寄与は大きい。そして、

実用化には多様な高度の要素技術が必要となるため開発投資は巨額となり民

間企業のみでは対応が困難であるため、NEDO の事業としての妥当性は高い。

また、本技術分野の開発競争は日、米、欧の3極構造になっているが、欧米の

緊密な連携に対して我が国の衆知を結集する意義は大きく事業目的の妥当性

も高い。

<肯定的意見>

○集積回路を微細化するためにはリソグラフィ性能の向上が必須であり、ハーフピ

ッチ

32nm 以下複数世代にわたり任意パターンの量産が見込めるトリッキーで

ない技術は今のところ

EUV リソグラフィしかない。しかも技術は難しく、外国

に負けないためには国内の衆知を結集する必要がある。したがって、これを

NEDO の事業とすることは妥当である。

○高度情報通信機器・デバイス基盤プログラム及び省エネ技術開発プログラムにも

マッチしている。露光装置も微細化とともに要素技術も多様化し、1台当りも価

格は巨大化し開発投資は巨額なものとなった。そのため世界的に寡占化が進んだ。

このような状況で民間の一企業では対応できず、国の関与が求められているのは

当然であり、アメリカ、ヨーロッパとも同様である。露光装置とその背後の半導

体産業の市場は巨大であり、

EUV リソで国内メーカーが生き残ればこの間に投

じられた国の資金は取り戻せて余りある。

○この分野は日、米、欧の3極構造となっている。光源は欧米に各

1 社、露光装置

は欧に

1 社で既に緊密に連携し、リードしているように見える。これに対し日本

では光源メーカー

1 社、露光装置メーカー2社が基礎技術において連携する機会

をこのプロジェクトが提供した意義は大きい。このプロジェクトの目的は極めて

妥当である。

○当該プロジェクトは、半導体産業の延長のために必須であり、我が国だけでなく

他国を含めた全世界の基本的な産業に広範囲に貢献する重要な位置付けである。

この成功は、高度情報通信機器・デバイスに多大な貢献をなすことを言うまでも

無い。そう言う意味で、産業からのサポートが絶大であったことなど、

NEDO

プロジェクトとして事業目的の妥当性は大きい。

NEDO の事業として、本テーマは開発すべき課題が多岐にわたっており、個別

企業での開発は難しく、妥当と考える。

○本事業は、高度情報化社会の発展の鍵を握る半導体の微細化の極限を追求するも

のであり、国家的事業として

NEDO が取組む妥当性があった。

○開発規模・基礎的知見の必要性から、

NEDO の関与は必要であった。

(18)

1-6

○世界の開発競争の中で、本事業による開発と波及効果、国際貢献が大きいと判断

出来る。

○事業目的としては、十分妥当であった。

○本プロジェクトは、多くの要素技術開発が不可欠である。そのどれもが、技術的

に難しく、経済的にも負荷が大きい。民間活動のみで成し遂げることは、そのリ

スクも含めて非常に困難である。

○本プロジェクトが完遂できれば、経済的・技術的な波及効果は大きい。

○高度情報通信機器・デバイス基盤プログラム及び省エネルギー技術開発プログラ

ムの目標達成のために重要なテーマであり,民間企業のみでは達成できない難度

の高い課題を含んでいるため,

NEDO のテーマとして極めて適切であった。

<問題点・改善すべき点>

●露光システム開発を最終目標としていたが,要素技術開発のウエートが高く全体

システムとしての評価は当初からこのプロジェクトの範囲を越えていた。今後,

別のプロジェクトとしてインテグレーションを行い,

IDM を巻き込んだシステ

ム評価を加速する必要がある。

EUV リソグラフィは本当の意味での実用技術と言うにはまだ程遠く、時期適切

に導入できる保障がない。液浸ダブルパターニング、高屈折率液浸リソグラフィ、

電子線リソグラフィ、ナノインプリントなどに依存せざるを得ないことも十分考

えられ、

EUV リソグラフィが使用されない場合もあり得ると思われる。万一そ

ういうことになると、投資に対する見返りがわずかしか得られないことになる。

事業規模が非常に大きいので、使用されないということは許されないと思う。

●最終、工業化・事業化について更に大きなバリアが立ちはだかっているのは事実

である。技術絞込みや、マイルストーン到着サーベイなど競合性のある民間開発

の中で、柔軟性ある実用化サポートをするなんらかの施策(

NEDO やコンソー

シアムなど)が必要である。

EUV 露光システムは、EUV 露光装置だけでなく、マスクなども既存の露光法と

大きく異なる。実用化のためには、これら周辺技術も実用化のスケジュールに合

わせて立ち上がることが重要である。それら周辺技術との関連を明確にすべきで

あったと考える。

●国際競争の中で、本当に優位であるかが現時点では不明。また本開発による波及

効果が我が国の半導体産業及びそれを用いた電子システム産業の再生となるシ

ナリオが不十分であり、費用対効果はまだ十分見えない。

<その他の意見>

EUV リソグラフィだけに集中し過ぎるのは危険であると感ずるとともに、リソ

グラファーの激減傾向が気になる。リソグラフィ全体の動向を見ながらリソグラ

フィ全体の技術力を高め、危険分散を図るとともに、国際競争力を高める施策が

(19)

1-7

必要と考える。たとえば、

「リソグラフィ将来技術推進プログラム」のようなプロ

グラムを作り、広く助成することが必要と考える。

・半導体の高集積化による、省電力が行われるとしても、

EUV 露光装置自身がか

なりの電力を使うように思える。半導体を作るための電力と、半導体を稼働する

ために必要な電力の比を、おおよそ見積り、問題がないことを示すか、もし問題

ならば省力化が今後の課題の一つとして位置付けることも必要に思う。

・わが国の競争力強化に資することが重要であり,そのことを強く意識した後継プ

ロジェクトに期待する。

・他国とのサーベイが多少甘いところがある。特に光源パワー進捗などに散見され

た。

(20)

1-8

2)研究開発マネジメントについて

海外の研究動向を踏まえた重要な要素技術に係わるおおむね妥当な目標が

設定されており、研究開発計画もほぼ妥当であった。我が国の多数の関係企業

の参加を得て適切な企業や法人にて構成すると共に2種類の光源方式相互の

バランスを取りつつリソグラフィ技術としてまとめる妥当なマネジメントが

なされた。半導体産業を見据えた総合的な見地からの優れたプロジェクト管理

と評価できる。また、競合するデバイス素子メーカー間、光源と露光装置メー

カー間、さらに文科省プロジェクトとの連携の推進、MIRAI、Selete 等との

協力開発は高く評価できる。更に、SEFT による露光実験やレジスト評価、光

源の高出力化を図ったことは、情勢変化への対応として評価できる。しかし、

現状は関連する周辺技術の開発状況からも量産用手段とは言い難い状況であ

り、今後、光源方針の総括や高出力化に伴う各種設定目標の妥当性の再検討な

どより実用化を意識した計画や目標の改訂が必要である。刻々と変化する半導

体産業を取り巻く状況を踏まえて、露光システムの範囲に止まらず半導体分野

の総合的施策が望まれる。

<肯定的意見>

○研究開発目標・計画はほぼ妥当であったと判断する。

EUV 露光システム開発としてはレジストを含めた半導体システム全体の体制と

マネジメントが必要と判断して、実際のアプリケーションに対する適切な体制

見直し、開発責任者の追加及び

MIRAI、Selete 等との協力開発を推進した事

は高く評価出来る。

○海外の研究動向を十分に踏まえた目標が設定されており,中間で目標の見直しを

行っているが研究開発計画は終始一貫したもので妥当であった。研究リーダーお

よびメンバーも複数の中核企業に所属するわが国第

1 級の専門家をそろえてお

り,半導体産業を見据えた総合的な見地からの優れたプロジェクト管理がなされ

たと言える。予算も適切に執行された。

○堀池PLのリーダーシップによって、難しい課題を解決し、短期間によくここま

EUV 露光装置の開発が進んだと考える。

○競合メーカー間および光源

-装置メーカー間のコラボレーション、さらに文科省

プロジェクトのコラボレーション推進は非常に評価できる。

LPP と DPP という 2 種類の光源の開発、非球面加工技術、評価技術の開発、コ

ンタミネーションの抑制、クリーニング技術の開発、小フィールド露光装置の開

発など、キーとなる要素技術を取り上げて成果を出しており、相互のバランスを

取りながらリソグラフィ技術としてまとめるリーダーシップがとられているこ

とは評価できる。

○ほぼ全項目で合格点。関係する企業はすべて参加している。参加企業の危機意識

が反映し、マネジメントが引き締まったものと考えられる。情勢変化への対応も

(21)

1-9

機動的であった。特に

SFET による実際の露光実験とレジストの評価は有効で

あった。また2年延長して光源の高出力化を計ったことは世界情勢への速やかな

対応として評価できる。

○重要な課題の洗い出しと、それらの開発フローは適切と考える。研究開発チーム

は、適切な企業や法人から構成されている。

<問題点・改善すべき点>

●当初設定した数値目標は概ね妥当であるが,光源出力,レジスト

LER,ミラー

クリーニングなど要素技術の課題そのものが表出し解決策を検討しながら個別

目標を決めなければならなかった項目もあった。そのため,一部の設定目標値の

根拠があいまいなものがあった。また,光源については

LPP と DPP の両方を開

発しなければならなかったことは理解できるが,露光システムとしての全体整合

性の評価にも課題が残る結果となった。具体的には,光強度が実用値に達したと

きの光強度ばらつき,デブリ対策,ミラー加工精度,ミラーコンタミ,マスクパ

ターン熱歪,レジスト性能に及ぼす影響が懸念されるため,実用化に向けてはそ

れぞれの目標値の見直しが必要になるのではないか。

●上記技術のすべてが実用に耐えるレベルに達し、かつ、これまであまり検討され

ていない雑多な周辺技術もクリアされないと、量産用のリソグラフィ手段として

は使えない。光源、レジスト、集光ミラーのコンタミ対策などの重要項目がとく

に遅れているように見え、ロードマップで要求される時点までに全体として実用

に耐える技術とできるかを強く懸念するとともに、クリティカルネックの課題解

決を促進する一層強力なリーダーシップを期待する。当初はハーフピッチ

45nm

が適用目標であったのが、ハーフピッチ

32nm 以降、場合によると 22nm 以降の

適用にならざるを得ない状況になっている。難しさの判断が少し甘いように思え、

今後、予定通りに実用に到達できるかどうかが懸念される。

EUV 光源を LPP にするか,DPP にするか、中間評価の時にも一本化すべきとの

コメントが出たと聞いている。リーダーを補佐する人の強化を行い、一本化すべ

きであったと考える。

●厳しい国際競争に勝つためには、露光システムのみならず、半導体の圧倒的な優

位を確保するための総合的施策と協力体制が必要であった。そのためにはもっと、

日本の基幹産業としてのビジネスモデルの再構築シナリオを強力に進める必要

があった。これは今からでも遅くはないので、識者を結集して、ビジネスとして

のシナリオを構築して、国家的事業戦略として推進すべきである。外部のコンサ

ルタント会社への丸投げ的発想では、強力なプロジェクト開発を実現することは

難しい。また、各種事業に共通しているのであるが、最終的な事業成功の予測と

それに基づいた事業計画の策定が甘い。本

PJにおいても、技術開発のリーダー

は適任であるが、事業開発としての

PJリーダーを選任して、両輪で進めること

が今後強く求められる。特に、事業と研究開発の両方を経験した人材の登用を図

(22)

1-10

って、確実に、かつ迅速な開発と事業化を進める必要がある。日本は、教育を含

めてこの人材が不足しており、このままでは、各分野において国際競争力に勝て

なくなるのではないかと危惧される。

●面精度の目標値の根拠について必ずしも明確に示されていない。

●光源の絞込みが、最終時点で判断できたのではないかと思われる。将来性、特に

最終到達光源パワーや集光ミラー寿命などの観点からの総括が必要であった。

<その他の意見>

・わが国を代表する露光機メーカーおよび光源メーカーが中核となったプロジェク

トであり,技術が開発できれば実用化のバリアは低いと考えられる。

・照明光学系やアライメント光学系など、他にも開発課題は列挙できると思う。大

きな問題ではないと考えているのであろうが、簡単にそれらに対する見解をまと

めておくことは、今後の展開においても有益ではないだろうか。

・終了後も、マネジメントされたリーダーの定期的なサーベイ、助言をして頂きた

い。

(23)

1-11

3)研究開発成果について

個別目標値を概ね全体的にクリアしている。獲得した成果は世界的にも最高

水準に到達しておりその意義は大きい。特に、元々非常に難しいと考えられて

いた光源、反射投影光学系などについて大きな進歩をもたらした点は高く評価

される。早期に量産機へつなげることや要素技術の他分野への活用による大き

な市場創造が期待され、投入された予算に見合う成果を得たとも言える。知的

財産権の取り扱いは、差別化可能な優位な要素技術については特許権を取得す

るなど概ねは適切であったが、権利網の構築化や秘匿化など戦略的な活用に留

意されたい。成果の普及には、早期に、フルフィールドにわたってハーフピッ

32nm のパターンをまずまずの時間で転写できる装置を供給することで

EUV の実用性をアピールすることや広く一般の国民に向けた情報発信が必要

と考えられる。

<肯定的意見>

○当初の目標は十分達成されており、世界的に見ても最高水準と考えられる。

○元々非常に難しいと考えられていた光源、反射投影光学系などについて大きな進

歩をもたらしており、その成果は非常に大きいと評価できる。

○基本的な目標は達成している。光源技術では、差別化できるような基本的な特許

を取得している。研磨技術は、ハイテク産業や宇宙産業などの光学系への活用、

さらには光学系以外への活用も期待できる。

○成果は個別目標値を全体にわたって概ねクリアしている。最終段階での追い込み

によった部分もあったが,プロジェクトの最終目標に対しても数値的にはほぼ達

成できたと言える。総合的には世界に肩を並べるレベルであると思われる。デブ

リ対策などいくつかの先行したアイデアも実証された。成果は装置要素として市

場に出され,その評価を踏まえて実用化される可能性がある。

○光源では

LPP、DPP とも集光点出力で 60 W を達成、エタンデュも目標以下と

なっている。また実用機に必要な出力

115 W への道筋をつけた。両者において

集光ミラーの汚染、損傷の軽減がはかられ、

DPP で 5.7 Gshot の推定寿命が得

られた。非球面加工ではイオンビーム加工

(IBF)、エラスティックエミッション

加工(

EEM)において目標加工精度を達成し、露光装置のミラーコンタミネー

ションもほぼ実用レベルで解決した。

SFET では 24 nm L&S を解像し、レジス

トでは分子レジストを用いて目標とする感度、解像度、

LER を達成した。この

成果はいずれも世界的レベルであり、次世代半導体プロセスの新領域を開拓した。

この成果は投入された予算に見合うものと考えられる。国際的標準化や知識の共

有は適切に行われた。総合して全面的に目標を達成した。

○レーザ光源である

LPP、DPP の高出力化への基本コンセプト確立や特許出願、

さらにレンズ研磨研磨加工、計測やコンタミ評価技術を確立したことは高い評価

に値する。目標数値も計画通りクリアされた。

(24)

1-12

○各開発項目に対する目標はクリアしており、全体として概ね達成している。これ

らの成果を持って早期に量産機につなげて行けば、相当な市場の創造につながる

と期待出来る。各開発項目に対する知財化は行われており、相当強力と判断出来

る。

<問題点・改善すべき点>

●問題は総合評価

(半導体の)がまだ出来ていないことと、総合システムとしての知

財化が不明確であり、強化すべきである。

●知的財産権等の取得も積極的に行っているが,登録数は現時点では多くないので

権利化がどこまで可能なのか不明である。

●技術全体を必要とされるタイミングに準備できなければ意味がない。適用目標寸

法が徐々に微細な寸法に移されており、フルフィールドにわたってハーフピッチ

32nm のパターンをまずまずの時間で転写できる装置をとにかく早く供給し、

EUV が使えるということを早くアピールする必要があると考える。

●今後、特に

2010 年、2012 年での期待される、当該成果の実用化の数値的評価

を是非、実施して頂きたい。

●知的財産権の取得、活用の点について戦略性が十分でない。開発の状況や成果の

発表なども学会や

EUVA NEWS LETTER 報告以外に 外部のいろいろな媒体

を活用し、もっと積極的に行うべきと考える。

<その他の意見>

・学会発表を多く行っているが,公知化が妥当であったのか,戦略的にブラックボ

ックス化を行うことも必要と思われる。

・成果の普及に関しては、開発のスピードが速すぎることと非常に専門的であるこ

ともあって十分に行われたとは思えない。今後一般に向けて広く情報発信すべき

である。

(25)

1-13

4)実用化、事業化の見通しについて

光源方式を一本化することは出来なかったが、EUV 露光システムの優位性

を向上させた。集光ミラーの寿命が露光システムの成否を左右すると考えられ

デブリ除去技術の確立など実用化には重要な課題があるが、実用化へのストー

リーはおおむね明確であり、ニーズも高く納得のいくものである。承継される

NEDO 事業(「MIRAI3」)によって実用化が促進されることが期待される。ま

た、本プロジェクトで開発された要素技術が関連分野において他の種々な最先

端技術の開発に寄与していることから、大いに波及効果が期待出来るものであ

る。尚、実用化・事業化には、早期に実際の製品として具現化することが重要

であるため今後の進展状況を注視して、必要性に応じた成功へのシナリオの修

正を行うマネジメント体制の構築が必要と考えられる。また、本プロジェクト

の成果を

PR して遅れ気味である周辺技術の開発を加速する必要性も高い。

<肯定的意見>

○実用化へのストーリーは明確であり、ニーズは高く納得のいくものである。是非

とも、海外の競合に勝つと確信している。

○種々の仮定の下で実用化、事業化の見通しを明らかにしているので可能性が高い

と信じたい。本プロジェクトで開発した技術が関連分野の最先端技術を種々開発

しており、大いに波及効果が期待出来る。

EUV はポスト液浸 ArF リソグラフィとして最有力候補であり,実用化に向けて

加速することが期待される。そのための残された課題はこのプロジェクトで具体

化されたので,次のプロッジェクトで確実なものとなると期待される。

○次世代露光システムとしての

EUV 露光システムの地位を不動のものとした。実

用化までにはいくつかの課題があるが、解決への方向は出ている。

NEDO 実用

化助成、企業内研究により新

EUVA が実用化までの道筋をつけるシナリオは当

を得ている。この成果は今後の半導体産業や

IT 産業に大きな波及効果を持って

いる。またこのプロジェクトはこの分野に必要な人材の育成に貢献した。レジス

トの開発では実用化イメージを明確にした。

○本プロジェクトは光源を一本化出来なかったが、

EUV 露光技術を開発する観点

からは成功であったと考える。

○実用化は可能と考える。事業化までに与えられている時間は少ないが、

NEDO

プロジェクト「

MIRAI3」に光源技術開発が引き継がれる。

LPP、DPP の両光源は、よく出力がここまで上がったと感ずる。あと 3 年の

NEDO 後継プロジェクトの中で実用化されることがある程度期待できる。また、

非球面加工と評価技術もほぼ要求値を満たしており、実用的な反射投影光学系の

製作につなげてほしい。

<問題点・改善すべき点>

(26)

1-14

●この様な大型プロジェクトは、実際の製品、量産化に早期に結びつけて初めて、

実用化・事業化の見通しが出来るものであり、そこの見通しはまだ見えない。そ

のため課題をより明確にして加速させることが必須である。事後の事業化を継続

監視して、描いたシナリオ通りに動いているかどうかを見ながら、必要に応じて

成功のためのシナリオ修正・追加を行うことを提言する。

●目標はおおむね満足しているが、

3-4 年で事業化するには、まだ多くの乗り越え

るべき課題は多いと思われる。それらを遅滞なく継続開発していくためには、自

主研究についても連携を継続し、ある意味で管理していくような体制が必要に思

われる。

●露光装置ビジネスプランは、少し楽観的に思える。むしろ、そのようになるため

には、技術開発のスピードも含めて、もう一段の努力が必要と思われる。

EUV 露光装置の事業化を成功させるためには、本プロジェクトの成果を外部に

対して

PR し、遅れ気味である周辺技術の開発を加速する必要がある。

2010 年までの実用化、事業化にはまだ多くの課題があり、更に、何らかの施策

が必要と思われる。

NEDO からの追加施策があると説明されたが、一方で、競

合領域になることも予測されるので、そのバランスも配慮する必要がある。

●光源を高出力化するため

Sn を使う方式となっており、デブリ除去の技術が確立

されない限り実用には供せない。根本的な障害である、コンタミの回避とクリー

ニングに開発を集中すべきと考える。また、レジストについては、実施者は分子

レジストの使用により実用化のイメージを出したと考えているようであるが、感

度、解像度、ラインエッジラフネスのトレードオフがあって、全項目を同時に満

たすレジストへの道は開けていない。分子レジストを使うということ以外に新し

いブレークスルーの見通しがないと適用対象となるハーフピッチ

32nm 以降の

実用化、事業化をイメージできない。

<その他の意見>

・日本半導体メーカーの地位低下により、

EUV 露光装置を世界に先立って使用す

る会社は少ない。ただ、露光装置に関しては、全世界での大手3社中2社は日本

であり、このプロジェクトの半導体全体への波及効果も限定的ではあるが、この

分野では大きい。

・明確なターゲットに向けた共同開発は我国の得意とするところであり,国際標準

化技術に育つ可能性は十分ある。

2007 年度の EUV リソの難課題の第 1 は集光ミラーも含めた光源である。出力

のみでなく集光ミラーの寿命が

EUV 露光システムの成否を左右すると思う。

(27)

1-15

2.個別テーマ(具体的研究開発内容)に関する評価結果

2.1

LPP(Laser Produced Plasma)方式による光源技術

①高出力・高品位

EUV 光源技術および EUV 光源評価技術の研究開発

②集光ミラー汚染・損傷評価技術および集光ミラー汚染・損傷防止技術

    の研究開発

YAG に代えて CO2 レーザ使用を考え、高出力化と低価格化を同時に実現し

たことが最大の成果である。ターゲットを

Xe から Sn に変えることで効率を改

善して

50 W の目標を達成した。また、KrF エキシマレーザと Xe ジェットの

組み合わせで

SFET 用1次光源を提供したことは評価できる。さらに,磁場制

御によるミラー汚染・損傷防止対策技術の優位性は高く海外との競争において

非常に重要な技術と評価できる。終了時点で、ドロップレット発光実験データ

が欲しかったが、今後の実用化に期待したい。今後、集光点パワーの正確なシ

ミュレーション・測定、集光角を広げた時の

Sn デブリ対策、EUV 出力のばら

つき抑制、EUV 強度が実用値に達したときの中性粒子の影響も含めたミラー

劣化や連続長時間運転時の評価によって問題点を抽出して量産目標を達成す

ることが重要である。また、作成した特許マップを元に知財戦略を明確に、か

つ強力に進める必要がある。量産装置を考えた場合、本

LPP と次のテーマで

ある

DPP との選択についての検討が望まれる。

<肯定的意見>

○高出力化に向けて、

CO2 パルスレーザによる高出力化の可能性を示した事は画

期的であり、世界に誇れる技術と評価出来る。これに伴うミラー汚染防止・評価

技術も画期的であり大いに期待出来る。

○独自の有効な技術(

CO2 レーザの利用、Sn ドロップレットの制御、Sn デブリ

の制御)を開発したということで評価できる。海外との競争において非常に重要

と思われる。

YAG から CO2 レーザの転向や、デブリ減少技術である、マグネット方式の提案

の成果は日本発として大変大きい。

YAG に代えて CO2 レーザ使用を考えたアイデアは素晴らしい。SFET 用1次光

源として採用されるまで開発が進んだことは評価できる。

CO2 レーザと Sn 回転板を用い 60W を達成し,さらに Sn ドロプレットを用い

て高出力化の見通しを得たこと大きな成果である。さらに,磁場制御によるミラ

ー汚染・損傷防止対策技術は独自技術として評価できる。

Sn ターゲットと CO2 レーザの使用により出力は大幅に増加し、当面の目標が見

えるところまで来た。よい成果が得られたと思う。

○励起レーザを

YAG レーザから CO2 レーザに換えることにより高出力化と低価

格化を同時に実現したことが最大の成果である。ターゲットも

Xe から Sn に変

えることにより、効率を改善し、

50 W の目標を達成したことは高く評価できる。

(28)

1-16

<問題点・改善すべき点>

●高出力化に向けて、早期に課題描出を行い、量産目標を達成すること。

●特許マップ作成と知財化をより強力に進める必要有。

●現在の

CO2 レーザ+Sn LPP 光源+磁場イオン制御がこのプロジェクト・オリ

ジナルであるならば、特許取得および活用を強力に進めるべきと考える。

●終了時点で、多少ドロップレット発光実験データが欲しかったが、今後の実用化

に期待したい。

●集光点パワーであるが、今回目標を達成したということは間違いはないと思う。

しかし、今後より精度良くまた大きな開口数での集光を行うときには、もう少し

厳密にあるいは厳しめに評価するべきだと思う。一般に面光源であれば輝度は完

全拡散的な性質をもつ。点光源であれば等方的にはなるが、そのときでも角度の

ついた方向では、光学系が必ずしも十分に光を拾えるとは限らない。どちらにし

ても、正しいシミュレーション、あるいは測定をしなければいけないのではある

が、エタンデユが不変であることの光学設計上の意味を正しく共有化しておく方

が望ましい。

Sn のデブリ対策が重要と考える。出力を増すのに集光角を広げるとデブリが付

き易い部分が出て来ることも懸念される。また、連続長時間運転時の評価や問題

点の抽出を早めに行うべきと考える。

EUV 出力のばらつき抑制や EUV 強度が実用値に達したときのミラー劣化など

懸念が残る。

<その他の意見>

・量産装置を考えた場合、本

LPP と DPP が共存することはないと考えます。

・目標とする光源パラメータとしてエタンデュが取り上げられているが、光源サイ

ズと射出角のそれぞれを目標パラメータとし、達成度をより分かり易くした方が

よいように思える。

・実用化・事業化のためには更なる高出力化と安定性が必要である。特に集光ミラ

ーの汚染・損傷防止が最大の問題である。イオン化による損傷は磁場で軽減でき

ても、中性粒子による損傷の対策が必要である。

(29)

1-17

2.2

DPP(Discharge Produced Plasma)方式による光源技術

①高出力・高品位

EUV 光源技術および EUV 光源評価技術の研究開発

②集光ミラー汚染・損傷評価技術および集光ミラー汚染・損傷防止技術の

研究開発

スタナンガスを用いた

DPP を導入し、コレクターミラーの汚染軽減技術とク

リーニング技術の開発によりミラーの寿命

5.7 GShot を得た。また集光点出力

でも、最大の出力

19.7W を得て、さらに回転レーザ融合型 DPP で発光点 790W

の最大出力を得て拡張性を実証した。また

SFET の2次光源として、z-ピンチ

Xe ガス、固定電極 DPP を導入したことは評価できる。高出力化の新しいコン

セプトを提案できたことは意義が大きく期待出来る。しかし、回転レーザ融合

DPP での実証実験が無いのは残念である。いち早く実証データを示す新プロ

ジェクトでの実用展開が期待される。また、独自技術を開発し、シミュレーシ

ョン技術が良い結果を示しているが、高

NA の場合には、エタンデュの意味を

正しく共有化しておく必要がある。今後、デブリ対策や

Sn の連続的供給技術

の開発が不可欠である。また、回転電極の消耗の評価や交換寿命の検討を早め

に行うべきと考える。コレクターミラーの国産化も課題である。前項でも述べ

たように、量産装置を考えた場合、本

DPP と前のテーマである LPP との選択

についての検討が望まれる。

<肯定的意見>

LP-DPP 型の高出力化は大いに期待出来る。

○レーザアシスト回転電極型という新しい方式により、出力が当面の目標を見通せ

るところまで押し上げた成果は評価できる。

○スタナン

Z-ピンチ DPP の開発によって集光点で最大の出力(19.7W)を得たこと

は大きな進歩であった。さらに,回転レーザ融合型

DPP で 790W の最大出力を

得,拡張性を実証したことは重要な成果である。これらを踏まえて新プロジェク

トでの実用展開を期待したい。

SFET の2次光源として採用されるまで開発が進んだことは評価できる。

○最後の高出力化の新しいコンセプトを提案できたことは意義が大きい。しかし、

実証実験が無いのは非常に残念である。

○スタナンガスを用いた

DPP を早い段階から導入し、コレクターミラーの汚染軽

減技術とクリーニング技術の開発によりミラーの寿命

5.7 GShot を得た。また集

光点出力でも目標を達成した。

○独自技術を開発。シミュレーション技術が良い結果を示している。

<問題点・改善すべき点>

DPP ではシミュレーションとの比較が精力的になされ、シミュレーション技術

が良い結果を示しているが、高

NA の場合をかんがえると、LPPと同じく、エ

(30)

1-18

タンデュの意味を正しく共有化しておく必要があるように思われる。

●今後共、量産装置適用の観点から、

LPP 光源との優劣を徹底して議論すべきで

あると考える。

●実用機としての

know-how を用いることにより量産機への可能性をより明確に

することが必要。

LPP 同様 Sn を用いており、デブリ対策が最重要と思われる。また、電極の消耗

の評価や交換寿命の検討を早めに行うべきと考える。

●いち早く実証データを示していただきたい。

●回転レーザ融合型

DPP にて Sn を連続的に供給する技術の開発が不可欠である。

<その他の意見>

・量産装置を考えた場合、本

DPP と LPP 両方式が共存することは考えられない。

・回転電極の寿命とコレクターミラーの国産化が課題である。

・量産機としての光源は

EUV 光源としての選択評価基準を明確にして、一本化す

べきである。いつまでも並行開発をすることはあり得ない。

(31)

1-19

2.3 装置技術

EUV 露光装置用非球面加工・計測技術の研究開発

EUV 露光装置コンタミネーション制御技術の研究開発

形状、うねりをイオンビーム加工で行い、極めて高い鏡面加工技術を実現し、

所定の性能を得ている。この結果は実際に

SFET に適用され成果が得られた。

粗さ対応としてエラスティックエミッション加工を検討し、高速の実用研磨装

置を作製、現在、立ち上げ中である。また、最も難しいと想定されたキャッピ

ング技術による酸化防止や、カーボン付着制御・除去技術等に新規な技術が創

出され画期的である。本プロジェクトを可能にする加工、計測法として十分な

役割を果たした。今後、実際の投影露光光学系に組み込んだ後、ミラー精度と

解像性やパターン位置精度などとの関係がしっかり把握されることを期待し

たい。コンタミ制御に関しては、ここで得られた制御技術を実用装置に即した

形で適用する必要がある。また、形状の目標値については、要求仕様が高まっ

ている可能性があり、適宜対応する必要がある。

<肯定的意見>

EEM/IBF の組合せにより、極めて高い鏡面加工技術を実現しており、素晴ら

しい。確実な再現性を期待する。

○最も難しいと思われたが、キャッピング技術による酸化防止や、カーボン付着制

御・除去技術等に新しい技術が生まれており、画期的である。これらの技術の

より高い完成度を期待する。

○非球面加工・計測技術およびコンタミネーション制御技術では当初の計画通りの

成果が出ており、

SFET や EUV1 に成果が既に還元され、非常に評価できる。

○非球面加工技術、計測技術はかなりのレベルに達したと感ずる。今後、実際の投

影露光光学系に組み込んだ後、ミラー精度と、解像性やパターン位置精度などと

の関係をしっかり把握してほしい。

○加工を形状(

LSFR)、うねり(MSFR)、粗さ(HSFR)に分け、形状、うねり

をイオンビーム加工(

IBF)、粗さをエラスティックエミッション加工(EEM)

で行い、所定の性能を得ている。この結果は実際に

SFET に適用され成果が上が

った。非球面加工技術は実用段階に近い。

○非球面加工技術として,

EEM と IBF を開発し最終的な目標値を達成したことは

成果である。

○本プロジェクトを可能にする加工、計測法として十分な役割を果たした。日本に

おけるこの分野の技術の優位性を実証できたと考えます。

○面加工精度・面形状測定再現性は目標を十分に達成している。

<問題点・改善すべき点>

●実用化

EUV 露光装置での他国より早い実用化を期待している。

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