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2) クルーズ需要の動向 ( アジア ) アジアのクルーズ人口は増加を続け 2012 年の 77 万人から 2015 年には 208 万人に達している クルーズ日数はショートクルーズから徐々に日数が長くなり 2014 年以降は4~6 泊が2~3 泊を逆転している また クルーズに乗船する年代は 現役

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47 2) クルーズ需要の動向(アジア) アジアのクルーズ人口は増加を続け、2012 年の 77 万人から 2015 年には 208 万人 に達している。クルーズ日数はショートクルーズから徐々に日数が長くなり、2014 年以降は4~6泊が2~3泊を逆転している。また、クルーズに乗船する年代は、 現役世代が中心であり、20~59 歳が増加傾向にある。 図表 57 アジアのクルーズ人口(2012 年~2015 年)

出所)Asia Cruise Trends 2016Edition

図表 58 アジアのクルーズ日数の割合及び乗船する年代の割合(2012 年~2015 年)

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図表 59 【参考】クルーズ需要の動向(中国)

出所)Asia Cruise Trends 2016Edition

図表 60 【参考】クルーズ需要の動向(香港)

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図表 61 【参考】クルーズ需要の動向(台湾)

出所)Asia Cruise Trends 2016Edition

図表 62 【参考】クルーズ需要の動向(韓国)

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50 (3) 日本のクルーズ市場の動向 我が国港湾へのクルーズ船の寄港は沖縄・九州に集中している。また、寄港回数 を見ても、那覇港や石垣港は全国の港の中でも上位に位置している。 図表 63 クルーズ船が寄港する港湾(2016 年) 青方(中通島) 三浦湾 横浜 神戸 石垣 那覇 東京 長崎 名古屋 二見 (父島) 広島 鹿児島 大阪 青森 金沢 小樽 境 宮之浦 (屋久島) 函館 鳥羽 高知 別府 沓形(利尻島) 清水 厳島 釧路 仙台塩釜 舞鶴 名瀬 (奄美大島) 室蘭 酒田 伏木富山 四日市 新宮 香深(礼文島) 新潟 萩 徳島小松島 北九州 博多 大船渡 宮古 茨城 館山 敦賀 宇和島 秋田 二見 (佐渡島) 高松 下関 熊本 油津 八戸 輪島 姫路 浜田 宿毛湾 福江 細島 八代 西表島 網走 船川 能代 七尾 八丈島 日高 岩国 水島 尾道糸崎 あしずり 松山 呼子 佐世保 唐津 西之表 (種子島) 湾 (喜界島) 座間味 本部 宇野 平良 (宮古島) v 留萌 久慈 宮津 下田 v 小木 (佐渡島) 小豆島 古仁屋 (奄美大島) 南大東 大湊 三河 熱海 本渡 三角 島原 中津 宮崎 玉ノ浦 中城湾 羅臼 根室 稚内 鴛泊 相馬 小名浜 釜石 v v沖 三宅島 v v神湊 新島 横須賀 江ノ島 両津 (佐渡島) 三田尻中関 浦郷漁港 大社漁港 森野漁港 福山 八幡浜 兼城 与論 100回以上 50回以上 ~ 100回未満 30回以上 ~ 50回未満 10回以上 ~ 30回未満 5回以上 ~ 10回未満 5回未満 凡  例 仙崎 指宿

沖縄・九州に寄港が集中

出所)内閣府沖縄総合事務局開発建設部港湾計画課

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図表 64 外国船社と日本船社の寄港回数推移(2016 年)

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図表 65 寄港港湾回数一覧(2010-2016 年)

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53 また我が国では、「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議(首相官邸)」にお いて、訪日クルーズ旅客数を 2020 年に 500 万人とする目標値を設定し、「お断りゼ ロ」などの施策を推進するとともに、北東アジアをカリブ海のようなクルーズ市場 に成長させ、クルーズ船の寄港による地方創生を図るとしている。 図表 66 我が国におけるクルーズの目指すべき将来像 (1/2) 出所)首相官邸「第2回 明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」(平成 28 年3月 30 日)

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54 図表 67 我が国におけるクルーズの目指すべき将来像 (2/2) 日本の各地をカジュアルからラグジュアリーまで幅広く対応したクルーズディスティネーションに ~瀬戸内と南西諸島を日本のエーゲ海・カリブ海に~

今後の対応

○ 北東アジア海域をカリブ海のような世界的なクルーズ市場に(訪日クルーズ 旅客を2020年に500万人、日本の各地 をカジュアルからラグジュアリー まで幅広く対応したクルーズデスティネーションに)。 ・クルーズ船寄港の「お断りゼロ」の実現(クルーズ船の受入環境を緊急整備 (2015年度・全国10港)、クルーズ船寄港地マッチングサー ビスの提供 等) ・世界に誇る国際クルーズの拠点形成(旅客ターミナル整備への無利子貸付制度 の創設等) ・瀬戸内海や南西諸島など新たな国内クルーズ周遊ルートの開拓、ラグジュア リークルーズ船の就航 ・新たなクルーズビジネスの確立(官民の関係者からな る地域協議会や全国クルーズ活性化会議の活用、農水産物の販売環境の改善、 「みな とオアシス」の活用、港湾協力団体制度の創設 等) ・全国クルーズ活性化会議と連携し、寄港地の全国展開に向けたプロモーション 出所)首相官邸「第2回 明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」(平成 28 年3月 30 日)

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55 我が国の外航クルーズを利用する日本人乗客数の推移を見ると、内訳としては、 外国船社運航船の割合が増えており、全体として増加傾向にある。 また、クルーズの目的地の割合を見ると、アジアが最も多く、次いで地中海(エ ーゲ海、黒海)、北欧・バルト海となっている。 クルーズ日数は2~3泊から1週間程度のショートクルーズが好まれており、ク ルーズに乗船する年代ではシニア層が多い。 図表 68 外航クルーズを利用する日本人乗客数の推移 注)日本発着クルーズの他、フライ&クルーズを含む 注)端数処理のため、合計値が合わない場合がある 注)外航クルーズ:乗船地、下船地及び寄港地のいずれかに海外が含まれるもの 出所)国土交通省海事局資料 図表 69 クルーズ目的地の割合(2015 年) 出所)国土交通省海事局外航課

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図表 70 クルーズ船の配船動向(日本)

注)CLIA が加盟船社へのヒアリング等をもとにまとめた 2016 年の計画値である。 出所)Asia Cruise Trends 2016Edition

図表 71 クルーズ需要の動向(日本)

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57 (4) 船社・船舶代理店によるアジアのクルーズ市場の動向に関する意見 船社や船舶代理店からは、アジアのクルーズ市場の動向に関して、各社ともこれ からも需要が伸びていくといった意見が示されている。その中でも特に、九州・沖 縄に対する期待が寄せられている。 図表 72 アジアのクルーズ市場の動向に関する各社の意見 内 容 プリンセス・ クルーズ ・今後も伸びるので、投資をしていきたい。九州・沖縄は特に有望である。 ・中国では、チャーターが主流でカジュアル船も多く、海外のクルーズ市場とは異 なるいびつな発展をしているが、オーストラリアのように市場を育てていくこと が必要だと考えている。時間と資金をかけて市場のボトルネックを解消すること ができれば、中国のクルーズ市場は健全に伸びていくと考えている。 ロイヤル・カリ ビアン・イン ターナショナル ・中国市場は成長しており、沖縄への配船も増えると思われるため、RCIは沖縄を重 視している。 MSCクルーズ ・今後も船の大型化が進んでいくと思われる。 ・中国では現在、旅行社によるチャーターがほとんどだが、他国ではクルーズはリ ラックスしてゆっくり船旅を楽しむFITが主流であることから、時間はかかるもの の、中国でも徐々にFIT化が進むと思われる。 Ctrip ・中国では上海が最大の市場であるが、厦門や深圳にも大型の港湾ができたことか ら、これからも需要が伸びると思われる。今後は香港・深圳・厦門を母港にした いと考えており、華南からの寄港地としてはカンボジアやベトナムもあるが、多 くの人々は日本に行きたがるはずである。那覇・宮古・石垣は土日に数日プラス した4~5日のクルーズ商品が組めるため、今後も有望な寄港地である。 ・中国では多くの港湾で開発が進んでいるが、日本を含む地理的に近い寄港地の バース整備が追いついていない。 ・現在、90%以上を旅行社が販売しているという構造は、3~5年では大きく変わ らないと見ている。 沖縄シップス エージェンシー ・中国からのクルーズは、発着港の増加も相まって増加するだろう。台湾も今まで 通り成長していくと見込んでいる。 ・日本の市場は小さくなっていくだろう。乗船旅も高く、若年層にアピールできな い。 陸通 ・ 中国では今後は内陸部の人々の乗船も 見込まれ、市場はまだ伸びると考えている。 コスタクルーズ ・中国からも86日、46日(天津発2,000人で北京カイザー社取り扱い)といったロン グクルーズを出している。カジュアル船だが、期間も長いので相応の価格で販売 されている。 ・南沙など華南を母港にしていく動きがあり、地理的に優位性のある沖縄への寄港 は今後も増えると思われる。

注)FIT(エフ・アイ・ティ):Foreign Independent Travel の略。チケット手配からホテル選びな どを個人で手配する旅行のこと。費用面では団体料金の適用が無いためパックツアーより高くつ く場合が多いが、自由度が高い分人気となっている。

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58 2.1.2 クルーズ人口の将来推計 クルーズ人口の将来推計については、“将来の主要国のクルーズ人口の見通しに対 する訪沖率(沖縄への訪問率)をもとに推計”、“「明日の日本を支える観光ビジョン 構想会議」で示された「訪日クルーズ旅客数を 2020 年に 500 万人」からクルーズ訪 沖率を用いて推計”、“「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」で示された「訪 日クルーズ旅客数を 2020 年に 500 万人」のトレンドから推計”の3つの視点からケ ース検討を行った。 図表 73 クルーズ人口(将来推計)のケース検討 沖縄 ↓南下↓ クルーズ市場が厦門や深圳、香港、 広州、三亜、海口へと南下。 ▼ 南方の寄港地は、ベトナムなど限ら れており、沖縄の地理的ポテンシャ ルが上昇。 35%増/年 25%増/年 青方(中通島) 三浦湾 横浜 神戸 石垣 那覇 東京 長崎 名古屋 二見 (父島) 広島 鹿児島 大阪 青森 金沢 小樽 境 宮之浦 (屋久島) 函館 鳥羽 高知 別府 沓形(利尻島) 清水 厳島 釧路 仙台塩釜 舞鶴 名瀬 (奄美大島) 室蘭 酒田 伏木富山 四日市 新宮 香深(礼文島) 新潟 萩 徳島小松島 北九州 博多 大船渡 宮古 茨城 館山 敦賀 宇和島 秋田 二見 (佐渡島) 高松 下関 熊本 油津 八戸 輪島 姫路 浜田 宿毛湾 福江 細島 八代 西表島 網走 船川 能代 七尾 八丈島 日高 岩国 水島 尾道糸崎 あしずり 松山 呼子 佐世保 唐津 西之表 (種子島) 湾 (喜界島) 座間味 本部 宇野 平良 (宮古島) v 留萌 久慈 宮津 下田 v 小木 (佐渡島) 小豆島 古仁屋 (奄美大島) 南大東 大湊 三河 熱海 本渡 三角 島原 中津 宮崎 玉ノ浦 中城湾 羅臼 根室 稚内 鴛泊 相馬 小名浜 釜石 v v沖 三宅島 v v 神湊 新島 横須賀 江ノ島 両津 (佐渡島) 三田尻中関 浦郷漁港 大社漁港 森野漁港 福山 八幡浜 兼城 与論 100回以上 50回以上 ~ 100回未満 30回以上 ~ 50回未満 10回以上 ~ 30回未満 5回以上 ~ 10回未満 5回未満 凡  例 仙崎 指宿 沖縄・九州に寄港が集中 【ケース3】「明日の日本を支える観光ビジョ ン構想会議」で示された「訪日クルーズ旅 客数を2020年に500万人」のトレンドから推 計 「明日の日本を支える観光ビジョン構想会 議」が2016年3月に決定した「訪日クルーズ 旅客数を2020年に500万人」とする新たな目 標値から、2015年と2016年からの成長率を もとに推計する方法。 【ケース1】将来の主要国のクルーズ人口 の見通しに対する訪沖率(沖縄への訪問 率)をもとに推計(特に中国に着目) CLIA等が推計している2020年の各国のク ルーズ人口のうち、何割が訪沖するかを、 主要船社のアジア配船計画や中国の港湾 整備計画等の情報をもとに、将来の主要国 の訪沖率を設定することで推計する方法。 【ケース2】「明日の日本を支える観光ビジョ ン構想会議」で示された「訪日クルーズ旅客 数を2020年に500万人」からクルーズ訪沖 率を用いて推計 「明日の日本を支える観光ビジョン構想会 議」が2016年3月に決定した「訪日クルーズ 旅客数を2020年に500万人」とする新たな目 標値のうち、何割を沖縄港湾で受け持って いくかというクルーズ訪沖率をもとに推計す る方法。

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(1) 【ケース1】将来の主要国のクルーズ人口の見通しに対する訪沖率(沖縄へ の訪問率)をもとに推計(特に中国に着目)

CLIA(Cruise Lines International Association)の「ASIA CRUISE TRENDS 2016 EDITION」によると、アジアのクルーズ市場は拡大基調となっており、2015 年の中 国のクルーズ人口は 2012 年の約 4.6 倍、台湾は 2.2 倍となっている。主要な船社幹 部によれば、2020 年の中国のクルーズ人口は 400~500 万人まで拡大すると言われ ている。 また、クルーズ市場が厦門や深圳、香港、広州、三亜、海口へと南下しており、 南方の寄港地は限られているため、沖縄の地理的ポテンシャルが上昇することが想 定される。 図表 74 アジアのクルーズ人口の見通し (1/2) 中国 98.6万人 21.6万人

3

年で約

4.6

韓国 日本 台湾 香港 フィリピン シンガポール ベトナム タイ マレーシア インド インドネシア 2015年のクルーズ人口 2012年のクルーズ人口

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60 図表 75 アジアのクルーズ人口の見通し (2/2) 2020年の中国人クルーズ人口500 万人という成長見通しを信じてい ます。中国におけるクルーズ産業 が成長し続けるということは明ら かです。(Adam Goldstein, president and COO of Royal Caribbean Cruises / Cruise Industry News 14 OCTOBER 2015)

いずれは世界最大のクルーズ市場 になるだろう中国市場は、2020年

までの5年間で年間クルーズ人口が

400万人以上に上る可能性があり

ます。(Alan Buckelew, COO, Carnival Corporation / P24, Cruise Industry News Quarterly Fall 2015) 2020年までにクルーズ人口450万 人という見通しに伴い、コスタク ルーズは中国で運営している西洋 ブランドで最高なポジションにあ るかもしれません。(Buhdy Bok, president of Costa Asia / Cruise Industry News 13 OCTOBER 2015)

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61 図表 76 中国におけるクルーズ市場の南下

大連港

舟山港

上海港

青島港

天津港

煙台港

台州港

厦門港

広州港

深圳諸港

香港港

海口港

三亜港

クルーズ市場が厦門や

深圳、香港、広州、三

亜、海口へと南下。

南方の寄港地は、ベト

ナムなど限られてお

り、沖縄の地理的ポテ

ンシャルが上昇。

↓南下↓

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62 図表 77 中国における整備計画(中国北部) 整備計画 大連港 新たに完成した 7 万トンの埠頭以外、同サイズの埠頭と 15 万トンの埠 頭が 2 つ建設中であり、これらのバースは 2017 年末までに完成予定。 煙台港 2016 年~2020 年の 5 ヶ年計画として、156 億元を投じ、埠頭を 60 ヵ所 新設する。そのうち、1 ヶ所の 30 万トン級バース、4 ヶ所の 20 万トン 級バース、21 ヶ所の 10 万トン級バースを含む1万トン級以上の深水バ ースを 53 ヶ所建設。 天津港 2010 年供用開始。敷地面積 70 万㎡、岸壁延長は 625m(2011 年)であ るが、最終的には 1600mを計画。 2017 年までの開発計画として、陸地面積を 175 ㎢まで拡張、30 万トン 級航路の建設、1 万トン級以上のバースを 124 か所設置・整備を挙げて いる。 青島港 青島大港港区における国際クルーズ客船母港建設を進め、2020 年まで にクルーズ観光業を青島市の主要産業に発展させる計画。 上海港 2011 年から上海吴淞口国際クルーズターミナル、2008 年から北外灘客 船ターミナルを供用中。上海吴淞口国際クルーズターミナルにて、新た に 2 バースを建設中。4 隻が同時停泊が可能。 舟山港 舟山列島国際クルーズ港(ZAICP)プロジェクトは、既存のインフラが すでに大型船に対応していることから、港湾開発の第 2 段階を計画中。 ZAICP は、2014 年 10 月に中国の第 6 の国際クルーズターミナルとして 供用を開始。

出所)「Cruise Industrry News China Market Report 2016-2017」、各港港湾管理者等のホームペー ジ等からの情報をもとに作成

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63 図表 78 中国における整備計画(中国南部) 整備計画 台州港 スタークルーズは 2016 年 10 月中に日本に航行する短期間の旅程で 20 回寄港する予定。港は 4,200 平方メートルの一時的ターミナルを使用し ており、より大きなターミナルビルを建設する予定。

厦門港 厦門国際クルーズターミナル(The Xiamen International Cruise Terminal (XICT))は将来のために 4 隻の船舶が同時接岸できるターミ ナルを建設中(大型船:1 隻 小型船:3 隻) 2016 年は「サファイア・プリンセス」、「レジェンド・オブ・ザ・シー ズ」、「スーパースター・リブラ」の母港としている。 深圳諸港(蛇 口港) 2016 年に蛇口クルーズセンターにおいて、22 万トンクラスと 5 万トン クラスの2バース整備。

広州港 拡張された南沙国際クルーズターミナル(Nansha International Cruise Terminal)は 2019 年に受け入れる 2 隻の船舶に対応する予定。 香港港 カイタックターミナルは最大 22 万トン、2 隻の大型クルーズ船、 3,000 人の乗客を収容可能。 オーシャンターミナルは最大 5 万トン収容可能、バース数は 2 つ(南 バース 381m、北バース 320m)。 海口港 海南省の海口は、大規模な埋立処分場を含む新しいクルーズ港(お よびその他のインフラ)を開発。2018 年後半に開通予定。 800 メートルの桟橋は完成後 2 隻のバースとして使用予定。 三亜港 現在、ターミナルには最大 8 万トンのクルーズ船が停泊できる埠頭 しかないが、三亜港を拡張する計画が遂行中。この計画では最大 25 万トンのクルーズ船に対応できる新しい 4 バースを建設予定。 出所)「Cruise Industrry News China Market Report 2016-2017」、各港港湾管理者等のホームペー ジ等からの情報をもとに作成

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64 前述の内容を踏まえ、中国では、2020 年のクルーズ人口を 450 万人とし、南下傾 向にあるクルーズ市場は沖縄県の地理的優位性を高めることから、このうち1~3 割が訪沖すると想定した。 台湾は、2012 年~2015 年の CAGR(年平均成長率)が 2020 年まで続くとすると、 2020 年に 45 万人となり、訪沖率は 2015 年と同程度と想定した。 同じく、その他についても、2015 年と同程度と想定した。 図表 79 アジア各国のクルーズ人口の推移 0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 700,000 800,000 900,000 1,000,000 アジア各国のクルーズ人口の推移 2012年 2013年 2014年 2015年 2015年(実績) 主要国 訪沖クルーズ 旅客数(A) 各国の クルーズ人口(B) 訪沖率(C=A/B) 台湾 13.5万人 22.9万人 58.9% 中国 9.4万人 98.6万人 9.5% その他 19.5万人 2,199万人 0.9% 合計 42.4万人 2,320万人 -10%(⑥-1) 20%(⑥-2) 30%(⑥-3) ※訪沖率の設定は、 10~30%の範囲を想定 (P70参照) 2020年(推計) 主要国 将来の各国の クルーズ人口(D) 訪沖率の 設定(E) 将来の訪沖 クルーズ旅客数 台湾 45万人 60% 27万人 中国 450万人 30% 135万人 その他 2,200万人 約1% 22万人 合計 2,650万人 - 約180万人

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65 (2) 【ケース2】「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」で示された「訪 日クルーズ旅客数を 2020 年に 500 万人」からクルーズ訪沖率を用いて推計 「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」は、2016 年3月に決定した「訪日 クルーズ旅客数を 2020 年に 500 万人」とする目標値を設定している。 2015 年時点では、訪日クルーズ旅客数に占める訪沖クルーズ旅客数は約 2.4 割と なっている。今後、中国のクルーズ市場が南下する傾向が見られることから、2020 年には今以上に沖縄県内の港湾における受入が求められると想定した。 図表 80 訪日クルーズ旅客数に占める訪沖クルーズ旅客数の割合等

24%

76%

訪日クルーズ旅客数に占める 訪沖クルーズ旅客数の割合(乗組員除く) (2015年) 訪沖外航クルーズ旅客数 訪沖以外の訪日外航クルーズ旅客数 (総数) 訪日クルーズ旅客

111.6万人

24%(⑤-1)

30%(⑤-2)

35%(⑤-3)

※全国に対する沖縄のシェア の設定は、24~35%の範囲 を想定 (P70参照)

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66 (3) 【ケース3】「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」で示された「訪 日クルーズ旅客数を 2020 年に 500 万人」のトレンドから推計 「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」が設定した「訪日クルーズ旅客数 を 2020 年に 500 万人」とする目標値を達成するには、2015 年の実績値から 35%/ 年の成長率が必要である。同様に、2016 年の実績値から 25%/年の成長率が必要で あることから、今後の訪沖クルーズ旅客数はこれらの成長率で伸びていくと想定し た。 図表 81 トレンドからの推計 35%(③-1、2) 25%(④-1、2) ※訪沖クルーズ旅客数の伸びの設定 についても、25%及び35%と想定 (P70参照) 199.2 17.4 111.6 41.6 (万人) (年) 500 200 100 0 2013 2014 2015 2016 2020 (速報値) (目標) 500万人 25%増/年 35%増/年

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67 参考として、「沖縄観光推進ロードマップ(改訂版)(平成 28 年3月)」の将来推 計を以下に示す。 ここでは 2020 年度(平成 32 年度)の訪沖外国人観光客を 170 万人、このうち 25 万人が海路で訪沖すると推計している。しかし、2015 年度の訪沖外国人観光客数は 167 万人、うち海路による訪沖外国人観光客数は 51 万人となっており、新たな目標 設定が必要となっている。 図表 82 沖縄観光推進ロードマップ(改訂版)における将来推計(平成 28 年3月)

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68 (4) 将来推計結果 将来推計の検討の結果、2021 年に沖縄を訪れるクルーズ乗船者数は、140~280 万人程度(200 万人の場合:乗客 140 万人、乗組員 60 万人)と想定される。 また将来推計の検討に使用した、各種統計や考え方については P69~70 に示す。 なお沖縄県が公表している入域観光客数は、乗客と乗組員の両方を合算しているた め、今回の将来推計においても乗客と乗組員を区別して合算する。 また、乗客と乗組員の割合は、乗客 63.7%、乗組員 36.3%である(2015・2016 年実績平均)。 図表 83 沖縄を訪れるクルーズ乗船者数(乗客+乗組員)の推計 2015年 (実績) 2020年 2021年 備考 中国クルーズ人口 98.6万人 400~450万人 - 111.6万人 500万人 - ケース1 現状10% 42.4万人 143.2万人 143.2万人 ⑦-1 20% 42.4万人 222.7万人 222.7万人 ⑦-2 30% 42.4万人 286.3万人 286.3万人 ⑦-3 ケース2 全国に対する沖縄のシェア 現状24% 42.4万人 190.9万人 190.9万人 ⑥-1 30% 42.4万人 238.6万人 238.6万人 ⑥-2 35% 42.4万人 278.4万人 278.4万人 ⑥-3 ケース3 国の目標年度の成長率 年平均25%増 42.4万人 175.3万人 219.1万人 ※2016(199.2万人)→2020平均 ⑤-1 2020年以降 伸び半分 42.4万人 175.3万人 197.3万人 ⑤-2 年平均35%増 42.4万人 190.2万人 256.7万人 ※2015(111.6万人)→2020平均 ④-1 2020年以降 伸び半分 42.4万人 190.2万人 223.4万人 ④-2 訪日クルーズ客数(※乗客数ベース、2020年は国の目標値) 中国市場における訪沖率 ※その他地域の市場シェアも個別 に加味(台湾60%、その他1%で固 定) ※2020年→2021年は据え置き

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69 図表 84 クルーズ乗船者数(乗客+乗組員)の推計 0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 300.0 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 (万人) クルーズ乗船数(乗客+乗組員) ⑥-3 ⑥-2 ⑥-1 ⑤-1 ⑤-2 ⑤-3 ④-1 ④-2 ③-2 ③-1 ② ① ②実績 ①沖縄県 クルーズ乗船者数(乗客+乗組員) 注)①の点線は沖縄観光推進ロードマップ(年度ベース) 注)②の黒丸(大)は実績(沖縄県観光要覧及び入域観光客統計月報) 図表 85 乗客・乗組員の割合(2015・2016 年実績平均) 年 乗客 乗組員 2015 62.9% 37.1% 2016 64.5% 35.5% 平均 63.7% 36.3% 乗客・乗組員割合(③、④、⑤対応) 図表 86 統計データ(公表資料) 統計データ 補足(根拠) 公 表 資 料 ① 沖縄観光推進ロードマップ(改訂版) (平成28年3月)年度 乗客+乗組員 ② 沖縄県観光要覧(平成28年8月)暦年 平成28年度入域観光客統計月報(平成28年12 月)(平成29年1月)暦年 乗客+乗組員 参考 国交省「2016年の訪日クルーズ旅客数とクルー ズ船の寄港実績(速報値)」(平成29年1月) 暦年 乗組員は除く

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70 図表 87 将来推計の考え方 統計データ 補足(根拠) 将 来 推 計 の 考 え 方 ③-1 乗客は、②の実績に対して、訪日クルーズ旅客 (乗客のみ)の伸び35%/年(2015年→2020年) を2021年まで伸ばし、乗組員については乗客と の割合から算出(2021年推計値) 35%:【参考】訪日クルーズ旅客数の 2020年/2015年より算出 ③-2 上記について2020年以降は伸び半分とする (2021年推計値) 景気変動等の変化による下振れを想定 ④-1 乗客は、②の実績に対して、訪日クルーズ旅客 (乗客のみ)の伸び25%/年(2015年→2020年) を2021年まで伸ばし、乗組員については乗客と の割合から算出(2021年推計値) 25%:【参考】訪日クルーズ旅客数の 2020年/2016年より算出 ④-2 上記について2020年以降は伸び半分とする (2021年推計値) 景気変動等の変化による下振れを想定 ⑤-1 乗客は訪日クルーズ旅客における訪沖クルーズ 旅客(乗客のみ)のシェア24%(2015、2016年 の平均)を訪日クルーズ旅客の目標値500万人に 乗じ、乗組員については乗客との割合から算出 (2020年の推計値) 24%:【参考】訪日クルーズ旅客数 (乗組員除く)/訪沖クルーズ旅客数 (③沖縄県観光要覧より、乗組員除 く) ⑤-2 上記のシェアを30%に増加させて算出(2020年 の推計値) ⑤-3 上記のシェアを35%に増加させて算出(2020年 の推計値) ⑥-1 乗客はCLIA等から推計した予測値を踏まえ、中 国からの訪沖率を10%として算出し、乗組員に ついては乗客との割合から算出(2020年推計 値) 10%:現状の中国の訪沖率 ⑥-2 乗客はCLIA等から推計した予測値を踏まえ、中 国からの訪沖率を20%として算出し、乗組員に ついては乗客との割合から算出(2020年推計 値) 20%:現状と将来の中国の訪沖率の中 間値 ⑥-3 乗客はCLIA等から推計した予測値を踏まえ、中 国からの訪沖率を30%として算出し、乗組員に ついては乗客との割合から算出(2020年推計 値) 30%:中国のクルーズ市場の南下傾向 を受けて想定した将来(2020年時点) の中国の訪沖率

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71 2.2 クルーズ船急増にともなう県内各港の現状 2.2.1 県内各港へのクルーズ船の寄港状況 (1) クルーズ船の寄港回数の推移 沖縄県へのクルーズ船の寄港は増加しており、2017 年には前年から約 30%増の 502 回となる見通しである。那覇港への寄港が最も多く 213 回で、次いで石垣港が 175 回、平良港が 104 回である。 図表 88 沖縄各港におけるクルーズ船寄港回数の推移(暦年) 6 5 回 7 3 回 8 4 回 9 5 回 1 7 5 回 5 6 回 8 0 回 1 1 5 回 1 9 3 回 2 1 3 回 1 0 4 回 8 6 回 1 3 回 3 回 1 回 5 回 5 2 回 6 7 回

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350

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H 24年 H 25年 H 26年 H 27年 H 28年 H 29年見込 その他 中城湾港 平良港 石垣港 那覇港 回 162回 126回 125回 219回 388回 8回 1回 4回 6回 7回 6回 8回 2回 502回 約30%増 暦年 回数 那覇港 石垣港 平良港 本部港 中城湾港 座間味 ※1 久高 ※1 西表 ※1 与那国 ※1 南大東 ※1 久米島 ※1 国頭 ※1 計 H23年 寄港 回数 53 49 5 2 2 1 112 H24年 寄港 回数 67 52 5 1 125 H25年 寄港 回数 56 65 1 1 1 2 126 H26年 寄港 回数 80 73 3 2 2 2 162 H27年 寄港 回数 115 84 13 1 1 1 2 1 1 219 H28年 寄港 回数 193 95 86 1 8 1 1 1 1 1 388 H29年 (見込) 寄港 回数 213 175 104 3 2 3 1 1 502 出所)沖縄県文化観光スポーツ部 観光振興課 注)H29 年見込は、H29/1/19 沖縄総合事務局発表の H27/1/5 時点の数値 ※1:クルーズ船を沖止めして通船による上陸

図表 58  アジアのクルーズ日数の割合及び乗船する年代の割合(2012 年~2015 年)
図表 60  【参考】クルーズ需要の動向(香港)
図表 61  【参考】クルーズ需要の動向(台湾)
図表 64  外国船社と日本船社の寄港回数推移(2016 年)
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参照

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