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溶接ラインシステムへのロボットの適用

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Academic year: 2021

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小特集・産業用ロボット

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溶接ラインシステムへのロボットの適用

Applications

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Welding

SYStemS

最近,産業用ロボットの各種機能を利用して,大規模なラインや高度なシステム の自動化を図る企業が増している。 特に,自動車ラインでは,薄板製缶品特有の溶接ひずみ,ワ】ク成形精度,卜の問 題があり,自動化の際には,これらの問題をすべてシステムの中で解決しなければ ならない。自動化のためのシステム設計では,ユーザーのノウハウを,装置の中で 一つ一つ具体的に実現してゆく心j卦けが大切である。 本稿の自動車フレーム用システムは,6∼18≠iをフレキシブルに構成できるライ ンシステムであり,電動機フレームの場合は,材料の供給,イ反付け,溶接工杜の一 貫自動化システムである。それぞれ,製品に侍有の独創性のあるシステムに構成し て,品質向上と高い生産惟とを実現している。 l】

言 ロボットによる自動アーク溶接の成否は,ロボットの周辺 設備の設計にj卦っているといっても過言ではない。 従来,i容接技能者による溶接では,部材の切断精度,取付 精度が多少悪くても,ねらい位置の修正で溶接品質を保証す ることが求められてきた。そのため溶接技能者には,溶融点 を常に見つめて,正確な位置決めをするための高度の熟練が 必要であった。 自動i容接では,熟練者の目に相当する検出装置を用いて音容 接部材をならう方法と,逆に,溶接部柑のほうの精度を向上 させる方法とがある。しかし,投資効果向上のためには,巧 妙な治具と周辺設備によって,部材精度の向上を図るのが良 策である。 特に,日立製作所のプロセスロボットをはじめとする電気 式関節形ロボットは,高機能・低価格を汎用化によって実現 しており,これら機能の活用によって,高品質の生産性の高 い自動化が達成できる。 日

溶接システムの基本構成

ロボットによるi容接の自動化の目的には,生産性の向上, 品質向上,悪環ゴ尭からの人間の解放,熟練工不足などが挙げ られている。 特に,一最近の激しい企業競争のなかで生産性の向上が最も 重視されており,しかも,それがシステムの信頼性をも含め た形で考えられている。更に,ロボットのもつフレキシビリ ティのため,作業者がその動作方向を判断しにく く,フェー ルセーフの立場からのシステム安全性が求められている。 これらシステムの信頼性,安全性は,以下に述べる基本構 成の具体化で十分に織り込んでゆくべきである。 2.】基本構成 自動化に当たっては,材料から完成品の処理まで全体的に 見手度し,目的とする性能,品質の安定性,コスト,要求され るフレキシビリティなどを総合的に考えて最適なものとしな ければならない。 表1にi容接システムの基本構成を示す。 音容接の自動化だけを考えて,ステップ1∼5あるいはステ

塚越暫朗*

深見 弘**

岡田定雄**

大和lヨ武義*** re∼β加γあ rざ以た叩0ぶん∼ 〃gγ0ざんg F〟丘αm∼ Sαdα〃 0んαdd T(lんe〟0占んJOぴα血 表l 溶接システムの基本工程 目的に応じて,各ステップごとに最 適の手段をi選んでシステムを構成する。 ステッフ 工 手段・装置 l ワーク・部品供給 人力,コンペヤ,クレーン, 自動マテリアルハンドリング装置,搬送ロボット 2 )台具取付け組立 人力,自動専用4幾,組立ロボット 3 手動,専用機,溶接ロボット 4 ワ ー ク 搬 送 手動・自動 5 ポ ジ シ ョ ナ 手動・自動 )台具への取付け 基準部署のストッパ,ワーククランプ 6 ]妾 手動,専用機,ロボット化 溶接機,ポジショナ.ロボット 7 ワ ーク取外 し 手動・自動 8 ワ ー ク 壬船 出 人力,自動 コンペヤ,クレーン,フォークリフト ップ7∼8を全く従来のままにし,i容積ロボットに,人間と 同じ機能をもたせようとLがちであるが,それでは局部的な 自動化になってLまう。また,投資に比べ効果が_とがらなし、 ことにもなり,現在のロボットでは機能不足ということにも なる。 量産システムでは,板の切断をNC(数値制御)切断機で行な し-,部材の組立にiヂi具を用いて精度を上げたほうがシステム 全体として効果を挙げられる場合が多い。 したがって,表1の全工程にまたがる完全自動化を一度は 検討し,その後,全体的な視野から平衡をとりながら,必要 に応じ作業者の労働を組み合わせるべきがある。 また,自動化に際し,できれば製品の設計や材料について も,自動化しやすいように検討を加えることが大切である。 2.2 品質とタクトタイム 高品質で,ラインのタクトタイムを上げるためには,部品 段階で精度を上げておくことが大切で,同時にシステム全体 としても安価で高稼動率にすることができる。 *鈴木自動車工業株式会社生産技術部 ** 日立製作所習志野工場 *** 日立産機エンジニアリング株式会社 25

(2)

886 日立評論 VO+.64 No.12(1982-ほ) また,アーク溶接作業では,局部的に加熱されるため溶接 ひずみが発生する。このひずみに対して,朴具による拘束, 治具によるひずみ方向の限定,又はひずみが作業中に発生し ても,常に再現性よく発生させる工夫など,状さ妃に応じて配 慮すべきである。治具による拘束は,場合によっては強大な 力が発生するため,重量のある大形のffT具が必要となり,シ ステムのコストを上げる要因となる。溶接ひずみをアーク溶 接後に残さないようにするため,従来から作業手順を重視し て施工しており,ロボットでは,ティーチングの際に配慮L て行なうべきである。 タクトタイムの検討には,溶接箇所と溶接長,ワ【クの溶 接姿勢変更,溶接速度,溶接手順,ワークの固走法と取外し 時間,ワークの搬送など,全体的な関連から何度も検討しな おして最適化すべきである。 2.3 ロボット及びロボットの周辺装置 ロボットによる自動化システムを設計する際,ロボットに 対するワークの配置関係によって,システムの性格が大きく 変化する。図1は小規模システムの例を示すもので,(a)∼(d) はワークの溶接姿勢を変えない場合,(e),(f)はポジショナに よってワーク姿勢を変える場合を示す1)・2)。 ロボットを中心とするシステムで,ロボットの果たす役割 は大きい。特に,最近の電気式関節形ロボットは,数多くの ム

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システム対応機能:をもっている。 以下に,[J立プロセスロボットのもつシステム対応機能を 箇条書きに記す3)。 (1)シーケンサ機能:周辺装置をロボ、ソトが制御できる。 (2)プログラム編集:部分ティーチングの編集ができる。自 動編集もできる。 (3)座標変換機能:一度ティーチングしたデータを平行シフ トなどにより,有効に活用できる。 (4)管理機能:各プログラムの使用頻度,アーク合計時間な どシステム管理に必要なデータを自動記録し ている。 田

口ポットによるアーク溶接システム

3.1複数ステーションにより成る群制御システム 図2に,日動車用フレームラインに多数のア【クi容接ロボ ットを用いたラインのレイアウトを示す。 二のシステムでは,数椎頬のワークがi昆合して流され,ロ ボットはり【クの種類を判別し,そのワークに合ったプログ ラムを自動選択して,ア【ク溶接を行なう。 部品の供給,i自具取付け,仮付けの前工程は人手で行ない, ワークの搬送,反転i≠ト具への取付けは機軸舶勺に行なう。 後工程では,ロボットで溶接できない部位の人手によるi容

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(f) 区Il 〉台具類とロボット の組合せ方式 (b)(C)(d)は (a)に比べ,;台具を効率的に用 いてロボットの寺家動率を上げ られる。(e)(f)は回章云テ台具でロ ボット側から見て影になる箇 所を適宜割り出L作業する。

(3)

溶接ラインシステムヘのロボットの適用 887

ステーション仮付け組立 (人手による) 第1溶接 ステーショ 溶接ロボットライン

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第州容棲 ステーション 修正・検査 ステーション (人手による)

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部 品 製 作 場 \

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仮付け治具 部品供給台

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アーク溶接ロボット オーバヘッドコンペヤ

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ロボット溶接治具 修正・検査作業台 搬出]ンベヤ 区】2 i容接ロボットラインレイアウト 自動車用フレーム溶接ラインに適用Lたロボットによる溶接ラインシステムのレイアウトを示す。 全体制御盤 第1ステーション制御盤 第2ス

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装ワ 装異ク 装異ク l ク 判 常ラ 検ン 常ラ 検ン 置別 置出プ 置出プ ロ ポ ツ 卜 ♯1 ロ ポ ツ 卜 ♯2 口 ポ ツ ト ♯〃 ごム /口 具 動 作 機 構 ワ 【 ク ク ラ ン 78 機 構 テーション制御盤 ロ ボ ッ ト 削 2 口 一小 ツ ト ♯ 図3 ロボットアーク溶接システム構成図 構成,インタフェースを示す。 ワーク搬送 ---ロ ボ ッ ト 鮒

「---治 具 動 作 機 構 ワーククランプ機構 システムの遷幸云制御の イ妾ノ女び検允の後,八千によ一-ノてt7-ク収外L,搬J_Hされる。 システム構成図は,図3にホすように令体言別御璽芸によ/ノて 各ステーションの起動,停止を行なう とともに,コンベヤに よるワーークの椎励を行なう。節1ステー「ションでは,制御盤 がワ【クを検出Lて機械を判別L,下位のロボットにプログ ラム番号を指令するとともに,第2ステ【ションにそグ)機椎 を通報する。各ステーション制御盤芸はクランプ異常検出装置 をもっていて,クランプ機構やワー1クに異常が発生すると, その作業を行なわずパスさせることができる。 各ステーション制御包茎は,ステ【ションごとのワークの自 動クランプ及び上之転を指令し,ステーションごとに才虫立に作 業を行なう自律分子枚システム ̄方式をとっている。また,ワー クの精度をさ六具側で検出し,この情報からロボ・ソトの座f票変 換を指令し,動作点をシフトさせる。 なおこのシステムは,図3に示すように必要に応じてステ ーショ ンを増i域させることのできるフレキシブルシステムと な一ノている。 以上のシステムによって,作業工数を約70%低減すること ができた。 3.2 仮付け,組付けを含む全自動i容接システム 図4は,電動機フレームに放熱フィン,取付け足,端了イiなど の部品を部品供給ロボットで供給し,溶接ロボットが仮付け した後,図5に示すように本i存接する全自動システムである。 放熱フィンは,図6に示すように電動機フレームの周l享削二 数多く設けられるため,ポジショナはサ【ボ軸をもって位置 決めを行なう。 またロボットは,利+互の・干渉を避け広い作業範囲を得るた め格動ベース上に設置されている。 匡17にこのシステムのフロ【チャートを示す。このシステム では,部材の供給及び搬出に人手を使うだけでワークのポジシ ョナへの取付け,部品の取付け,佃付け,溶接,ポジショナの位 置決め,ワーク取外しや排出などすべて自動化Lている。 なお制御システムは,図8に示すように,ロボットに上位 溶接ロボット ワ…ク 部品供給ロボット \ q

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ポジショナ さ ゝ ≠三二

図4 電動機フレーム溶接装置 本装置は.2台のプロセスロボット とこれをシフトさせる移動ペース.ワークポジショナ及び周辺の壬穀送用コンベ ヤで構成されている。 27

(4)

888 日立評論 VO+.64 No.12(柑82-12) 図5 電動機フレーム溶接装置の外観 2台のロボットによる協調シ ステムの稼動状況を示す。 (8) (b) 〆Jペニごてニ1 図6 電動機フレームの外観 (8)は全閉外扇形モートル用フレームを, (b)はクレーンモートル用フレームを示す。 部品供給 (手動) 部品位置決め取付け 部 材 供 給 (手動) ポ ジ シ ョ ナ 取 付 け

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仮本 溶 接 、・--J (溶接ロボット) 位ポ ジ シ ョ 置 決 本 港 \・---J (溶接ロボット) ポジショナ ワーク搬送テーブル

(器芸蒜動)

全 体 操 作 盤 中央制御盤 〔主要機器〕 ● PCS(Programable ControISystem) A-250 ● インバータ HFC-101.5kVA

(孟恵孟慧彗三言子)

部品供給ロボット 制 御 盤 溶接ロボット 制 御 盤 図8 制御システム構成図 本国では中央制御盤にシーケンサを用いて いるが,ロボットのシーケンサ考幾能を利用Lても実現できる。 の中央制御盤を設け,群管理の形となっている。このシステ ムは,ロボットのシーケンサ機能を利用しても実現できる。 【】

j絵

言 ロボットの高機能化によって,プログラム編集,外部信号 による座標変換,プログラム選択が容易になり,ラインシス テムの中で有機的制御動作ができるようになってきた。 本稿に述べた自動車フレームの溶接ラインシステム,及び 電動機フレーム溶接システムは,これら機能の活用を図った ものである。 二のようなシステムの構成は,ラインの生産方式を熟知し た者にして初めてできるものであり,治具の設計にもユーザ ーのノウハウは欠かすことができない。 今後システムは,ますます高度化してゆくと思われるが, そのためには,ユーザーを中心に,ロボットの諸機能を有効 に引き出し,システムに組み上げる努力が大切であろう。 参考文献 1)本田:産業用ロボットの溶接工程における活用手法,オート メーション,27,10,14∼21(昭57-10) 2)藤井,外:産業用ロボット2台と専用ジグ台を用いたアーク 溶接を見る,省力と自動化,,82/9,48∼53(昭57-10) 3)伊藤:高機能多目的作業ロボット ◆、日立新形プロセスロボッ ト∴ ロボット,35,21∼28(昭57-8) (供給ロボット) ゼ小 ジ シ ョ 位 置 決

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ワ ー ク 排 出 ワ ー ク 搬 送 (手動) 図7 仮付け作業も含む全自動溶接フローチャート 仮付け作業を含めナ=溶接システムの工程,相互関係,主作業の手段又は,ロボット作業適用を示す。 28

参照

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