アクセス制御機能付DNSの実装と評価
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(2) ると考えられる。また、年々増加しているサービス妨. れ に よ り 、DNS メ ッ セ ー ジ に 含 ま れ る リ ソ ー ス レ コ ー. 害 攻 撃 ( DoS 攻 撃 ) で は 、 送 信 元 を 偽 造 し た 大 量 の パ. ド だ け で な く 、DNS ヘ ッ ダ も 暗 号 化 さ れ る た め 、返 却. ケットを送りつけることにより、ターゲットのネット. したエラーの種類やリソースレコードの数なども第三. ワークやホストに負荷をかけることを目的としており、. 者に知られないようにすることが可能となる。. このような攻撃はホストやファイアウォールでのアク. ま た 、 TENC で 使 用 す る 暗 号 化 用 の 秘 密 鍵 を AC ク. セ ス 制 御 で は 防 ぐ こ と が で き な い 。し か し 、DNS の 名. ラ イ ア ン ト と AC ネ ー ム サ ー バ と の 間 で 共 有 す る た め. 前 解 決 の 段 階 で 、ア ク セ ス を 許 可 す る ユ ー ザ の み に IP. に 、も と も と は 、TSIG で 使 用 す る 認 証 鍵 を 共 有 す る た. アドレスを開示するようなアクセス制御を行うことが. め に 標 準 化 さ れ た 鍵 交 換 の 仕 組 み で あ る TKEY. できれば、これらの攻撃をある程度防ぐことができる. ( Transaction Key ) [7] を 拡 張 し た も の を 使 用 す る 。. と考えられる。. TKEY で は 、TSIG で 使 用 す る MAC ア ル ゴ リ ズ ム の ID. そ こ で 、著 者 ら は 、DNS に お け る ア ク セ ス 制 御 を 実. を指定することで、生成する認証鍵の種類を相手に通. 現する仕組みとして、アクセス制御対応ネームサーバ. 知する仕様となっている。そこで、このアルゴリズム. ( AC ネ ー ム サ ー バ ) が ア ク セ ス 制 御 対 応 ク ラ イ ア ン. ID に 、TENC で 使 用 す る 共 通 鍵 暗 号 ア ル ゴ リ ズ ム の ID. ト ( AC ク ラ イ ア ン ト ) 上 の ユ ー ザ を SIG(0)の 仕 組 み. を 追 加 す る こ と に よ っ て 、AC ク ラ イ ア ン ト と AC ネ ー. を利用して認証し、その認証結果に従ってアクセス制. ムサーバとの間で暗号化用の秘密鍵を共有することが. 御 を 行 う 方 式 を 提 案 し て い る [6]。本 稿 で は 、提 案 し た. できるようにする。. 方式をプロトタイプとして実装し、主に処理性能につ. TENCおよびSIG(0)を適用後. いて評価した結果を報告する。. 新DNSヘッダ オリジナルのDNSメッセージ. 2. DNS ア ク セ ス 制 御 方 式. アルゴリズムID 鍵IDなど. DNSヘッダ. 最 初 に 、こ れ ま で に 提 案 し た DNS に お け る ア ク セ ス 制御方式について説明する。. 暗号化. データ. 暗号化された DNSメッセージ. 2.1. DNS アクセス制 御 の考 え方. 署名. ( 1) ア ク セ ス 元 の 識 別 お よ び 認 証 本 方 式 で は 、AC ネ ー ム サ ー バ が 、AC ク ラ イ ア ン ト. TENC RR. SIG(0) RR. 図 1 TENC による DNS メッセージの暗 号 化. ま た は AC ク ラ イ ア ン ト 上 の ユ ー ザ を 識 別 お よ び 認 証 す る た め に 、 SIG(0)を 使 用 す る 。 DNS メ ッ セ ー ジ に 付. ( 3) ア ク セ ス 制 御 リ ス ト の 記 述. 加 さ れ る SIG(0)リ ソ ー ス レ コ ー ド ( SIG(0) RR) に は 、. ア ク セ ス 制 御 リ ス ト ( ACL) は 、 同 じ ゾ ー ン を 管 理. 問い合わせ元ユーザが生成したデジタル署名とドメイ. する複数のネームサーバで共有されるように、ゾーン. ン 名 形 式 の 署 名 者 ID が 含 ま れ て い る た め 、 ネ ー ム サ. デ ー タ 内 に TXT レ コ ー ド を 使 用 し て 記 述 す る 。こ れ に. ー バ は 、 署 名 者 ID を 基 に 問 い 合 わ せ 元 ユ ー ザ を 識 別. よ り 、ゾ ー ン 転 送 時 に 自 動 的 に ACL も 転 送 さ れ る よ う. し、署名を検証することでアクセス元を認証すること. に な る 。こ の TXT レ コ ー ド で は 、以 下 の よ う に 、 「 ACL」. が で き る 。SIG(0)で は 、通 常 は 、署 名 者 ID と し て FQDN. という文字に続いて、対象となるリソースレコードの. ( Fully Qualified Domain Name)で 記 述 さ れ た ホ ス ト 名. タ イ プ 、 識 別 子 ( SIG(0) RR の 署 名 者 ID で 使 用 す る. を 使 用 す る が 、 ユ ー ザ ID を 「 baba._user.example.com」. FQDN) を 記 述 す る こ と で 、 ア ク セ ス を 許 可 す る ホ ス. のように表記することで、リソースレコードへのアク. トまたはユーザをリソースレコード毎に記述する。. セスをユーザ単位で制御できるようにする。 www ( 2) デ ー タ の 機 密 性 確 保 DNS メ ッ セ ー ジ を 暗 号 化 す る た め の 仕 組 み と し て 、. IN. A. 192.168.0.30. IN. TXT. “ACL A baba._user.example.com.”. IN. TXT. “ACL A kusaka._user.example.com.”. 著 者 ら が 新 た に 提 案 し た TENC リ ソ ー ス レ コ ー ド ( TENC RR: Transaction Encryption Resource Record). た だ し 、 DNS の ツ リ ー 構 造 を た ど る た め に 必 要 な. を 使 用 す る 。TENC で は 、オ リ ジ ナ ル の DNS メ ッ セ ー. SOA、NS、SIG、NXT、KEY、DS の 各 リ ソ ー ス レ コ ー. ジ全体を、共通鍵暗号を使用して暗号化し、暗号化し. ドに対してはアクセス制御を行わず、すべての問い合. た メ ッ セ ー ジ を 新 た に 作 成 し た DNS メ ッ セ ー ジ 中 の. わせに対して回答することとする。. TENC RR の デ ー タ 部 に 挿 入 し て 送 信 す る ( 図 1)。 こ. −100−.
(3) 2.2. プロトコルシーケンス. る署名を検証する。署名の検証に成功した場合は、該. ( 1) 通 常 名 前 解 決. 当 す る リ ソ ー ス レ コ ー ド の ACL を 参 照 し 、そ の 署 名 者. AC ク ラ イ ア ン ト は 、 最 初 に ロ ー カ ル ネ ー ム サ ー バ. に対してリソースレコードの内容を返却して良いかど. 経由で通常のクライアントと同様の名前解決処理を行. う か を 判 断 す る 。ア ク セ ス が 許 可 さ れ て い る 場 合 に は 、. う。アクセス先のリソースレコードがアクセス制御さ. 回 答 に AC ネ ー ム サ ー バ の 秘 密 鍵 で 署 名 を 施 し た. れていない場合は、ここで回答が返却される。. SIG(0) RR を 付 加 し た DNS メ ッ セ ー ジ を AC ク ラ イ ア ン ト に 送 信 す る 。AC ク ラ イ ア ン ト で は 、受 信 し た DNS メ ッ セ ー ジ に 付 加 さ れ て い る 署 名 を 、 AC ネ ー ム サ ー. ( 2) ア ク セ ス 先 AC ネ ー ム サ ー バ の 探 索 通常名前解決で回答が得られなかった場合は、アク. バの公開鍵を使用して検証する。. セス制御対応名前解決を行う。アクセス制御対応名前. DNS メ ッ セ ー ジ を 暗 号 化 し な い 場 合 は 、鍵 交 換 フ ェ. 解 決 で は 、AC ク ラ イ ア ン ト は 、AC ネ ー ム サ ー バ に 直. ー ズ は 存 在 せ ず 、 問 い 合 わ せ メ ッ セ ー ジ に SIG(0) RR. 接 問 い 合 わ せ を 発 行 す る た め 、 最 初 に ア ク セ ス 先 AC. を 付 加 し た も の を 、AC ネ ー ム サ ー バ に 直 接 送 信 す る 。. ネームサーバの探索を行う。 ア ク セ ス 先 AC ネ ー ム サ ー バ の 探 索 処 理 は 図 2 の よ NS レ コ ー ド を ロ ー カ ル ネ ー ム サ ー バ 経 由 で 問 い 合 わ せ 、 ゾ ー ン を 管 理 す る AC ネ ー ム サ ー バ の ホ ス ト 名 を 取 得 す る 。 そ し て 、 そ の AC ネ ー ム サ ー バ の ホ ス ト 名 に対する A レコードをさらに問い合わせることにより、. 暗号化アルゴリズムの指定、鍵交換 TKEY+SIG(0) (サーバの秘密鍵で署名) 暗号化された問い合わせ TENC+SIG(0) (クライアントの秘密鍵で署名). ACネームサーバ. ACクライアント. う に な る 。 AC ク ラ イ ア ン ト は 、 ア ク セ ス 先 ゾ ー ン の. 暗号化アルゴリズムの指定、鍵交換 TKEY+SIG(0) (クライアントの秘密鍵で署名). 暗号化された回答 TENC+SIG(0) (サーバの秘密鍵で署名). ア ク セ ス 先 ゾ ー ン を 管 理 し て い る AC ネ ー ム サ ー バ の IP ア ド レ ス を 取 得 す る 。. アクセス先ゾーンを管理する ACネームサーバのホスト名 ACネームサーバのAレコードの 問い合わせ アクセス先ゾーンを管理する ACネームサーバのIPアドレス. 図 3 暗 号 化 を有 効 にした場 合 のプロトコルシーケンス. ローカルネームサーバ. ACクライアント. アクセス先ゾーンのNSレコードの 問い合わせ. 3. ア ク セ ス 制 御 機 能 付 DNS の 実 装 こ れ ま で に 述 べ た AC ネ ー ム サ ー バ お よ び AC ク ラ イアントの機能を、プロトタイプとして実装した。. 3.1. AC ネームサーバの実 装 AC ネ ー ム サ ー バ 機 能 は 、 BIND( BIND 9.2.1) を 改 造 す る こ と で 実 現 し た 。BIND に は 、SIG(0)が 付 加 さ れ. 図 2 AC ネームサーバの探 索 シーケンス. た問い合わせを受信し、検証する機能が実装されてい る が 、 SIG(0)を 付 加 し た 回 答 を 送 出 す る 機 能 は 実 装 さ. ( 3) ア ク セ ス 制 御 対 応 名 前 解 決. れ て い な い 。 こ の た め 、 BIND に 、 回 答 へ の SIG(0)付. ア ク セ ス 先 ゾ ー ン を 管 理 す る AC ネ ー ム サ ー バ の IP. 加処理を追加した。そして、暗号化鍵を生成できるよ. ア ド レ ス を 取 得 し た ら 、AC ク ラ イ ア ン ト は 、AC ネ ー. う に 、 BIND の TKEY 処 理 を 改 造 し 、 さ ら に TENC 処. ムサーバに対して、ローカルネームサーバを介さずに. 理 を 追 加 し た 。 TENC で 使 用 す る 暗 号 化 処 理 は. 直接問い合わせを行う。. OpenSSL 0.9.6b を 利 用 し た 。. DNS メ ッ セ ー ジ を 暗 号 化 す る 場 合 は 、図 3 の よ う に 、. TENC で 必 要 と な る 暗 号 化 ア ル ゴ リ ズ ム や SIG(0)で. 最 初 に AC ク ラ イ ア ン ト と AC ネ ー ム サ ー バ と の 間 で. 必 要 と な る 秘 密 鍵 は 、 BIND の 設 定 フ ァ イ ル で あ る. TKEY に よ る 暗 号 化 用 の 秘 密 鍵 の セ ッ ト ア ッ プ を 行 う 。. named.conf で 指 定 で き る よ う に し た 。. そ し て 、TKEY に よ っ て 生 成 さ れ た 秘 密 鍵 を 使 用 し て 、 DNS メ ッ セ ー ジ を 暗 号 化 し 、 そ の 内 容 を TENC RR に. 3.2. AC クライアントの実 装. 挿 入 し て 送 信 す る 。こ こ で 交 換 さ れ る メ ッ セ ー ジ に は 、. AC ク ラ イ ア ン ト 機 能 は 、 既 存 の ア プ リ ケ ー シ ョ ン. す べ て 、SIG(0) RR を 付 加 し て 認 証 を 行 う 。AC ネ ー ム. を変更することなく、アクセス制御機能を利用できる. サ ー バ で は 、SIG(0) RR の 署 名 者 ID に 対 応 し た 公 開 鍵. よ う に す る た め に 、共 通 ラ イ ブ ラ リ で あ る glibc( glibc. を 使 用 し て 、受 信 し た DNS メ ッ セ ー ジ に 付 加 さ れ て い. 2.3.2) 上 に 実 装 し た 。 ま た 、 TENC で 使 用 す る 暗 号 化. −101−.
(4) ま た 、 暗 号 化 を 有 効 に し た 場 合 の AC ネ ー ム サ ー バ の. 処 理 は OpenSSL 0.9.6b を 利 用 し た 。 SIG(0)署 名 の 生 成 に 使 用 す る ユ ー ザ の 秘 密 鍵 は 、 別 のユーザがアクセスできないように、各ユーザのホー. 各フェーズの処理時間とメモリ使用量もあわせて測定 した。. ム デ ィ レ ク ト リ の .sdns デ ィ レ ク ト リ 配 下 に 置 く よ う にした。. 4.2. 評 価 環 境. 3.3. 公 開 鍵 の管 理 方 式. ームサーバには、アクセス制御対応のものと非対応の. 評 価 環 境 を 図 4 に 示 す 。ク ラ イ ア ン ト と sdns.com ネ 本 方 式 で は 、AC ク ラ イ ア ン ト お よ び AC ネ ー ム サ ー. も の を 用 意 し 、 そ れ ぞ れ の ク ラ イ ア ン ト か ら sdns.com. バ 間 で 交 換 さ れ る メ ッ セ ー ジ に 付 加 さ れ る SIG(0)署 名. ネ ー ム サ ー バ の 管 理 す る ”www.sdns.dom”の A レ コ ー ド. を検証するために、相手の公開鍵が必要となる。この. に対して名前解決を行った。この際に、クライアント. 公開鍵は、事前に取得して保持しておいてもよいが、. ユ ー ザ お よ び サ ー バ の 公 開 鍵 は 、そ れ ぞ れ 、home.dom. それでは、スケーラビリティの面で問題となる。そこ. ネ ー ム サ ー バ お よ び sdns.dom ネ ー ム サ ー バ に KEY レ. で 、 本 実 装 で は 、 ク ラ イ ア ン ト ユ ー ザ お よ び AC ネ ー. コードとして登録しておいた。. ム サ ー バ の 公 開 鍵 を あ ら か じ め KEY レ コ ー ド と し て. インターネット側. DNS に 登 録 し て お き 、 SIG(0)署 名 の 検 証 時 に 、 SIG(0). ルート ネームサーバ. に 含 ま れ て い る ID か ら KEY レ コ ー ド を DNS に 問 い 合. dom ネームサーバ. sdns.dom ネームサーバ. わ せ る こ と で 、公 開 鍵 を 動 的 に 取 得 で き る よ う に し た 。. 3.4. AC ネームサーバの探 索 方 式 ア ク セ ス 先 AC ネ ー ム サ ー バ の 探 索 処 理 で は 、AC ク. PWR. 10M100M ACT ACT. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. UPLINK. COLCOL SWITCH 131415161718192021222324. 10Mbpsシェアドハブ. ラ イ ア ン ト か ら 、 ア ク セ ス 先 ゾ ー ン に 対 す る NS レ コ ー ド を DNS に 問 い 合 わ せ る 。し か し 、実 際 は 、名 前 解 決しようとしているドメイン名から、そのリソースレ コードを管理しているゾーンの名称を割り出すことは. クライアント home.domネームサーバ (ローカルネームサーバ) イントラネット側(home.domドメイン). 難 し い 。 例 え ば 、 www.foo.example.com の A レ コ ー ド は 、foo.example.com ゾ ー ン で 管 理 さ れ て い る の か 、あ る い は 、 example.com ゾ ー ン で 管 理 さ れ て い る の か を. 図 4 評価環境. AC ク ラ イ ア ン ト 側 で 判 別 す る こ と は で き な い 。 そ こ で、本実装では、問い合わせ先ドメイン名のラベルを. 評価に使用したマシンのスペックは表 1 のとおりで. 左 か ら ひ と つ ず つ 削 っ て 、 そ の NS レ コ ー ド を 問 い 合. あ る 。な お 、ル ー ト ネ ー ム サ ー バ 、dom ネ ー ム サ ー バ 、. わ せ る よ う に し た 。つ ま り 、www.foo.example.com の A. home.dom ネ ー ム サ ー バ( ロ ー カ ル ネ ー ム サ ー バ )に は 、. レコードを問い合わせた場合は、最初に、ラベルをひ. 改 造 を 施 し て い な い 、 通 常 の BIND 9.2.1 を 使 用 し た 。. と つ だ け 削 っ た foo.example.com に 対 し て NS レ コ ー ド を問い合わせ、エラーが返ってきた場合は、ラベルを さ ら に ひ と つ 削 っ た example.com に 対 し て NS レ コ ー ドを問い合わせるようにした。. 表 1 評 価 用 マシンのスペック マシン DELL OptiPlex GX260. 4. 評 価. CPU Intel Pentium 4 2.80GHz. メモリ 1024MB. OS Red Hat Linux 9. ま た 、署 名 ア ル ゴ リ ズ ム に は 768 ビ ッ ト の DSA、デ. 実装したプロトタイプを使用して、アクセス制御に. ー タ の 暗 号 化 ア ル ゴ リ ズ ム に は 3DES-CBC 、 DH. 関わる処理時間およびメモリ使用量について測定した。. ( Diffie-Hellman)鍵 に は 768 ビ ッ ト の も の を 使 用 し た 。 本 来 は 、署 名 鍵 お よ び DH 鍵 の 長 さ は 1024 ビ ッ ト 以 上. 4.1. 評 価 方 法. の も の を 使 用 す る べ き で あ る が 、 DNS メ ッ セ ー ジ を. ACL を 除 い た リ ソ ー ス レ コ ー ド 数 お よ び 名 前 解 決. UDP で 送 信 す る 際 の 512 バ イ ト の 限 界 を 超 え て し ま う. を 行 う 対 象 の リ ソ ー ス レ コ ー ド に 対 す る ACL 数 を 変. た め 、こ れ ら の 鍵 の 長 さ を 768 ビ ッ ト と し た 。こ の 512. 化させて名前解決時間を測定した。測定は、暗号化を. バイトの限界は、クライアントとサーバの両方で. 有 効 に し た 場 合 と 無 効 に し た 場 合 に 分 け て 10 回 ず つ. EDNS0 を サ ポ ー ト す る こ と で 解 決 す る こ と が 可 能 で. 行い、最大値および最小値を除いて平均を算出した。. あるが、今回のプロトタイプでは対応していない。. −102−.
(5) が、それ以外の処理には変化が見られなかった。. 4.3. 評 価 結 果 ACL 数 を 5 で 固 定 し 、ACL を 除 い た リ ソ ー ス レ コ ー. 表 3 AC ネームサーバでの処 理 時 間. ド数を変化させた場合の名前解決時間は、図 5 のグラ. 処理内容 処 理 時 間 (秒 ) 通 常 名 前 解 決 フェーズ Aレコード回 答 処 理 0.001~0.003 (アクセス制 御 判 定 処 理 ) (ACL=1~100) ACネームサーバ探 索 フェーズ 0.001 NSレコード回 答 処 理 0.001 Aレコード回 答 処 理 鍵 交 換 フェーズ 0.027 ユーザ公 開 鍵 取 得 処 理 0.002 リクエストSIG(0)検 証 処 理 0.007 DH処 理 および鍵 生 成 処 理 0.002 レスポンスSIG(0)署 名 処 理 アクセス制 御 対 応 名 前 解 決 フェーズ 0.002 クエリSIG(0)検 証 処 理 0.001 クエリ復 号 化 処 理 Aレコード回 答 処 理 0.001~0.003 (アクセス制 御 判 定 処 理 ) (ACL=1~100) 0.001 レスポンス暗 号 化 処 理. フのようになった。リソースレコード数を変化させて も名前解決時間にはほとんど影響がなく、暗号化を無 効 に し て い る 場 合 は 約 0.09 秒 、暗 号 化 を 有 効 に し て い る 場 合 は 約 0.13 秒 で あ っ た 。 0.16 AC ク ラ イ ア ン ト ( 暗 号 化 有 効 ). 名前解決時間(秒). 0.14 0.12. AC ク ラ イ ア ン ト ( 暗 号 化 無 効 ). 0.1 0.08 0.06 0.04. 通常クライアント. 0.02 0 0. 200. 400. 600. 800. 1000. リソースレコード数(ACL数=5). 図 5 リソースレコード数 と名 前 解 決 時 間 の関 係. レスポンスSIG(0)署 名 処 理. 0.002. 計. 0.048~0.052. AC ネ ー ム サ ー バ の メ モ リ 使 用 量 に つ い て は 、 ACL の 数 で は な く 、ACL を 含 ん だ 総 リ ソ ー ス レ コ ー ド 数 が. ま た 、 ACL を 除 い た リ ソ ー ス レ コ ー ド 数 を 50 で 固. 影 響 し た 。ACL を 含 ん だ 総 リ ソ ー ス レ コ ー ド 数 を 変 化. 定 し 、ACL 数 を 変 化 さ せ た 場 合 の 名 前 解 決 時 間 は 、図. させた場合のメモリ使用量の変化は図 7 のようになっ. 6 の グ ラ フ の よ う に な っ た 。 ACL 数 が 増 え る と と も に. た。. 名前解決時間もやや増加したが、同一のアクセス制御. メモ リ使 用 量 (Kbyte). 対 象 リ ソ ー ス レ コ ー ド に ACL を 100 付 与 し た 場 合 で も 、 暗 号 化 を 無 効 に し て い る 場 合 で 0.10 秒 未 満 、暗 号 化 を 有 効 に し て い る 場 合 で 0.14 秒 未 満 で あ っ た 。. 0.16 AC ク ラ イ ア ン ト ( 暗 号 化 有 効 ). 名前解決時間(秒). 0.14 0.12. AC ク ラ イ ア ン ト ( 暗 号 化 無 効 ). 0.1. 1780 1760 1740 1720 1700 1680 1660 0. 0.08 0.06. 200 400 600 800 総リソースレコード数(ACL含む). 1000. 図 7 総 リソースレコード数 とメモリ使 用 量 の関 係. 0.04 0.02. 通常クライアント. 5. 考 察. 0 0. 20 40 60 80 ACL数(リソースレコード数=50). 100. 5.1. 名 前 解 決 時 間 評 価 結 果 か ら 、 名 前 解 決 時 間 は 、 AC ネ ー ム サ ー バ に登録されているリソースレコード数を増加させても. 図 6 ACL 数 と名 前 解 決 時 間 の関 係. ほ と ん ど 影 響 が な い こ と が わ か っ た 。し か し 、ACL の. ま た 、 暗 号 化 を 有 効 に し た 場 合 の AC ネ ー ム サ ー バ の各フェーズの処理時間の平均は表 3 のようになった。 ACL 数 を 変 化 さ せ た 場 合 は 、通 常 名 前 解 決 フ ェ ー ズ の A レコード回答処理とアクセス制御対応名前解決フェ ーズの A レコード回答処理で処理時間に変化があった. 数を増加させた場合には、名前解決時間がわずかであ る が 増 加 し た 。こ れ は 、ア ク セ ス 元 の ユ ー ザ 名 と ACL 中のユーザ名を比較する処理に時間がかかっているこ とが主な原因である。ただし、暗号化を有効にし、あ る リ ソ ー ス レ コ ー ド に 対 し て 100 の ACL を 付 与 し た 場 合 で も 、名 前 解 決 時 間 は 0.14 秒 未 満 で あ り 、こ の 程 度. −103−.
(6) であれば、名前解決を行う実際のアプリケーションの. バでは、3 クエリ分の処理が余分に生じてしまう。こ. 利用への影響はないと考えられる。. れは、既存のローカルネームサーバが対応できるよう に、アクセス制御対象のリソースレコードに通常問い 合わせを行った場合の回答として、アクセス制御用の. 5.2. AC ネームサーバの性 能 要 件 暗 号 化 を 有 効 に し た 場 合 の AC ネ ー ム サ ー バ で の 処. 専 用 の エ ラ ー コ ー ド で は な く 、 既 存 の 「 Non-Existent. 理 時 間 の 合 計 は 、ACL 数 を 1 か ら 100 ま で 変 化 さ せ た. Domain」エ ラ ー を 返 す よ う に し て い る た め で あ る 。こ. 場 合 で 、0.048~ 0.052 秒 と な っ た 。た だ し 、AC ネ ー ム. れ に よ り 、 AC ク ラ イ ア ン ト は 、 存 在 し な い リ ソ ー ス. サーバのユーザ公開鍵取得処理の中には、外部ネーム. レコードの場合でも、アクセス制御されているリソー. サーバからの返答を待っている時間も含まれているた. スレコードの場合と同様の処理をしてしまう。この問. め 、実 際 に CPU が 動 作 し て い る 時 間 は 、1 ク エ リ あ た. 題 に よ る 影 響 は 小 さ い も の で あ る が 、実 用 化 の 際 に は 、. り 0.024~ 0.028 秒 程 度 で あ る と 考 え ら れ る 。 つ ま り 、. 新たに専用のエラーコードを定義し、ローカルネーム. 今 回 の 評 価 で 使 用 し た ス ペ ッ ク ( Pentium 4 2.80GHz). サーバでアクセス制御用のエラーコードをクライアン. と 同 等 の PC を AC ネ ー ム サ ー バ に 使 用 し た 場 合 は 、. トに転送するようにする必要があると考える。. アクセス制御されているリソースレコードへの問い合 わ せ を 、1 秒 間 に 40 ク エ リ 程 度 処 理 す る こ と が 可 能 と. 6. ま と め DNS の 問 い 合 わ せ 元 を ホ ス ト ま た は ユ ー ザ 単 位 で. な る 。 ま た 、 AC ネ ー ム サ ー バ は 、 通 常 の ゾ ー ン 転 送 で ACL も 同 時 に 転 送 さ れ る 仕 組 み に な っ て い る た め 、. 認証し、認証結果に基づいてリソースレコードへのア. アクセス制御機能に対応したセカンダリネームサーバ. クセス制御を行う方式をプロトタイプとして実装した。. を増やすことで容易に負荷分散を行うことが可能であ. また、プロトタイプを使用して、主に性能面について. る 。 適 用 す る 環 境 の ア ク セ ス 数 に 合 わ せ て 、 AC ネ ー. 評価した結果を報告した。評価の結果、既存の環境や. ム サ ー バ の CPU 性 能 お よ び 台 数 を 調 整 す る こ と で 、本. 性能に大きな影響を与えることなく、本方式が導入可. 方式を問題なく適用することができると考えられる。. 能であることを示すことができた。. AC ネ ー ム サ ー バ が 使 用 す る メ モ リ 量 は 、 通 常 の BIND と 比 較 し て 大 き な 違 い は 見 ら れ な か っ た 。 ACL. 謝辞. を 含 め た 総 リ ソ ー ス レ コ ー ド 数 を 変 化 さ せ た 場 合 は 、1. 本 研 究 は 、 通 信 ・ 放 送 機 構 ( TAO) の 委 託 研 究 テ ー. リ ソ ー ス レ コ ー ド あ た り 90 バ イ ト 程 度 増 加 し た が 、. マ「 次 世 代 DNS に 関 す る 研 究 開 発 」の 一 環 と し て 行 わ. 1000 レ コ ー ド 登 録 し た 場 合 で も 、 メ モ リ 使 用 量 は 2M. れているものである。. バイトにも満たない。このため、メモリ量に関しては. 参. 特に問題ないと考えられる。. 考. 文. 献. [1] P. Mockapetris, "Domain Names – Concepts and. 5.3. 既 存 ネームサーバへの影 響. Facilities", RFC 1034, November 1987.. 本 方 式 で は 、 ル ー ト ネ ー ム サ ー バ や 、jp ネ ー ム サ ー. [2] P. Mockapetris, "Domain Names – Implementation. バ な ど の TLD( Top Level Domain) ネ ー ム サ ー バ へ の 問い合わせは、多くの場合、最初の通常問い合わせ時. and Specification", RFC 1035, November 1987. [3] D. Eastlake 3 r d , "Domain Name System Security. と、サーバ側でのユーザ公開鍵取得時に発生するのみ で 、 AC ネ ー ム サ ー バ 探 索 処 理 な ど で は 、 キ ャ ッ シ ュ が 使 用 さ れ る 。こ の た め 、ル ー ト ネ ー ム サ ー バ や TLD. Extensions", RFC 2535, March 1999. [4] P. Vixie, O. Gudmundsson, D. Eastlake 3 r d , and B. Wellington, "Secret Key Transaction Authenti-. ネームサーバへの影響は少ないと考える。 ま た 、 AC ク ラ イ ア ン ト か ら 、 既 存 の ネ ー ム サ ー バ が管理するリソースレコードに対して名前解決を行っ. cation for DNS (TSIG)", RFC 2845, May 2000. [5] D. Eastlake 3 r d , “DNS Request and Transaction Signatures ( SIG(0)s )", RFC 2931, September. た場合には、通常名前解決フェーズで回答が返される. 2000.. た め 、 本 方 式 に よ る 影 響 は 発 生 し な い 。 し か し 、 AC クライアントから、既存のネームサーバが管理するゾ. [6] 馬 場 , 日 下 , 山 岡 , 松 田 ,“ DNS に お け る ア ク セ ス 制 御 プ ロ ト コ ル の 検 討 ”, 情 報 処 理 学 会 研 究 報. ーンの存在しないリソースレコードに対して名前解決. 告 ,2003-CSEC-20,Vol.2003,No.18,pp.173-178,. しようとした場合は、暗号化有効の場合は鍵交換フェ ーズ、暗号化無効の場合は、アクセス制御対応問い合 わせフェーズまで行われてしまい、既存のネームサー. February 2003. [7] D. Eastlake 3 r d , "Secret Key Establishment for DNS (TKEY RR)", RFC 2930, September 2000.. −104−.
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