《パネルディスカッション》
梅田 最初に具体的な問題で質問されている方がありますので、三人の方から発言をいただきます。 まず、宮田先生に対してですが、団塊世代の方が地域の問題とかかわっていくときにコーディ ネータ一役が必要になると報告されましたが、その役割はどこが(例えば行政、NPO
、団塊 の世代自身、地域デ、ビ、ユーした先輩)担うとスムーズにいくのかどうかという質問です。 それから八代さんには、私もこれは質問しようとJ思ったのですが、団塊世代の地域デビュー の支援事業をされていますが、具体的な講座の中身について紹介いただければイメージがわく のではないかという質問です。 それから藤本さんには、同然保全活動を立ち上げておられますが、自然発生的に立ち上がっ たわけではありませんので、そのときどういうリーダーシップを発揮されたのか。湿原そのも のの価値を知らせ、協力を得るためにどのように努力されているのか。次世代を見据えた計画 とは何かというご質問です。さらに別の方から、近くに湿原があるが、そこに群生する植物が シカに食べられて絶滅の危機に瀕している、何か救済策はないかという質問です。 宮田 コーディネータ一役に関してですが、まさにそのことが課題であるという認識の段階に止ま っています。 ですが、何があるだろうかと考えてはおりまして、すでにある地域の団体と行政が連携する こともありうるのかなと思います。例えば消防団をとってみますと、団員数が年々減少してい ます。けれども、これらはすごい歴史をもっています。そもそも地域の共同防衛機能に即して できたものですから、防衛の必要性は最初から地域には理解されています。あとは、どういう ふうにしてそこに誘っていくのか、仲介するのかという問題になるわけですが、こういった既 存の組織の活用を今までになかった発想で考えてみることも可能性としてはあるのではないか と思います。 それから、仲介やコーディネーションは、公式のルートでなくてもいいのかなという気もし ております。埼玉県のある小さなまちのことを話させていただきますと、いま全国でおやじの 会というものが、かなり増えておりますけども、その地域にはそういうものは全然なかったそ うです。公民館で、退職者向けの趣味の講座をやったんです。終わって帰るときに、それを企 画した行政の方が「ちょっと待ってください。せっかくここにみなさんいらっしゃったんだか ら、何か会でもつくったらどうでしょうか。」と提案したそうです。そしたら、その場で、「お やじの会Jができちゃったということを聞きました。 この「おやじの会Jは趣味の会だ、ったのですが、自然に地域に目が向くようになって、いつ のまにか地域問題を担おうじゃないか、解決を担おうじゃないかというふうに発展したと聞い ています。担当者の機転といいますか、機敏といいますか、よけいなおせっかいといいますか、 そういうものが利いてきたりすることもあるということです。 八代 『月刊マナビイ~ (文部科学省)平成19年6月号に、群馬県生涯学習センターr
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団塊シニア 支援事業』の実施を通してJという特集記事を掲載していただきました。その中で、団塊シニ ア支援講座(地域活動支援・実践編)というプログラムを紹介しています。学習方法・テーマ は次の通りです。 第一回 講演r
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会社の人』から『社会の人』へ 団塊世代の新しい地域づくりへの期待"'J n u つ L H第二回 事例研究・討議「新しい中高年世代の社会参加を促進する公民館活動」 第三回 講演「住民の参画と協働による地域づくり 新しい時代の住民自治へ向けて"-'J 第四回 リレートーク・討議「地域で活かせ、あなたのキャリア"-'wキャリア』を活かして 新しい地域づくりを "-'J それから、この特集記事の後半で紹介していますが、平成18年度 (2006年度)には、ノン フィクション作家の加藤仁さんや県内外の有識者の方々の御協力をいただいて、団塊シニア支 援フォーラム「団塊シニアが社会を変える 新しい時代の生き方・働き方を考える"-'Jを実施 しました。 さらに、このことは重要なことだ、と思っているのですが、私どもの講座に関心を持って参加 していただいた方の中で、その後、具体的に地域デ、ビューを果たしている団塊世代の方が何人 か出てきたということです。特徴的なお二人を紹介します。団体職員Aさん (55歳)は、自分 の住む地域の中に団塊世代のためのたまり場をつくるため、地元の名所案内のボランティア活 動を通した仲間づくりや地道な地域調査等の学習活動をスタートしたそうです。地域の一人ひ とりと何らかのつながりをもつことが大切と実感しているとのことです。 もう一人、定年前55歳で希望退職した団塊世代の元会社員Bさんは、新たな人生設計に向け た体力や感性維持のためのウォーキングや美術館・博物館通いのほか、大学とかセンターなど の公開講座の受講、地元行事への積極的な参加等を続けられたそうです。現在、地元自治会役 員、市の社会教育委員として見事に地域デ、ビューを果たし、さらに現役職業人としてのキャリ アを生かして、青少年のキャリア教育支援ということで、昨年から、県内のある短大の非常勤 講師をやっておられます。短大は女性が多いので、女子学生に自分のキャリア、いままでのサ ラリーマン生活のノウハウを話しているんだそうです。とても楽しそうに語っています。若者 のキャリア教育支援の一つの成功例かなと思っています。 藤本 シカの害ですが、実は今津から小浜へ抜ける道がありますが、あすこ周辺がいまたぶん一番 ひどいですね。山の斜面の食草が、木以外はないという場所もあります。 ミツガシワなんかは、 2001年でしたか、ほぽ全滅状態になったわけです、シカ害で。その ときにちょうど尾瀬をかかえている群馬大学の先生が見えまして、「こんなんあかん、すぐ柵 をつくれ」という話をされたんですが、僕はそのときに、シカは昔からおったわけだから、柵 をつくっても意味ないと思うんですがと言うたら、黙られましたが。 だから、長期的に考えないかんのです。僕らは種子を避難しているんです。というのは種子 で保存すること、別の場所で種子を育てておくこと、いざいう時に戻せるということ、この三 段階ぐらいで考えています。なお、種子で保存することについては、永久保存を考えないかん ので、岡山大学ですかね、種子預かり所をしてくれていますので、そこへ種子を一部預けよう かなとd思っています。いざというときのために。あとは別の場所で、いろんな植物を育ててお いて、いざというときには戻してやるということです。 それから、リーダーシップをどうとってきたのかということですが、僕自身は1987年に初 めて足を踏み入れました。僕自身は生物のことはまったくわかりませんでした。地質が専門で したので。滋賀県の方はご承知のように、あそこは断層の集中地点です。いろんな断層が県の 北部に集中されていますので、その調査で入ったんです。ところが、途中からゴルフ場問題が 起こってきて、調査だけではすまなくなった。 当時われわれは7名ほどのグループでしたが、知事に陳情書を書いたりしたんですが、ほと ーi つ 白
んど相手にされませんでした。ところが、ありがたいことにバブルが崩壊して、企業が撤退し たわけです。撤退した後に、今度は県がその土地を買収しました。そこを公園化しようとした わけです。真ん中に木道を作ったり、周囲を歩けるようにしようというわけです。僕らは調査 をずっとやっていましたから、それをやるんやったら一切協力はしないと言いました。真ん中 に木道を通したら、人が盗掘をしますからね。それと、監視員を置いてくれと言ったんですが、 それはできないということでした。道については、観察コースについては半分にするというこ とで、われわれの要望をある程度受け入れたわけです。だけど、公園化したけれども、あとは ほっとかれたんです。それでは困るということで、 2000年に会をつくったわけです。自分ら で保全していこうというととで。 梅田 八代さんが言われたように、いろんな講座を設定して、団塊世代の方に地域デビューをはた してもらいたいわけですね。しかし、宮田先生が言われたように、そんなに簡単にいくわけで はないかもしれない。そうしますと、誰がということはともかく、何かきっかけみたいなもの が必要ではないかと思うんですね。藤本さんに対する質問で言いますと、湿原を保存していく 場合の大切さや価値というものを、どうやってみんなにわかってもらえるようにしたのかとい うことですね。 八代 若者(特に大学生)を対象にしたインターンシップ制度が、現在、行政や企業などで幅広く おこなわれていると思います。こうしたきっかけということでは、中高年や団塊世代が社会参 加活動としてのボランティア・ NPO活動に参加するためのインターンシップ制度みたいのが あればいいな、と思っていました。 そんなことをキャリアデザイン支援事業の新たな展開として検討・協議している中で、群馬 県NPO・ボランティア推進課が具体的に着手し、 2006年に中高年対象のインターンシップ 事業というのを新規で立ち上げてくれました。 宮田 提案という感じで話をさせていただきますが、企業と行政の連携という可能性もあるかなと いう気がします。 少し前は、企業が、退職者のためのセカンドキャリア講座といった講座を開くというととが けっこうありました。その内容は、「退職後のマネープランJ
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生きがい探し」といったもので した。ここに、地域の活動へのインターンシップといったプログラムを入れてもらうという可 能性があるのではないかと思います。 さらに、企業の社会的責任 (CS R)が、 2003年あたりから盛んに言われるようになって きました。では、企業の社会的責任とは何か。よい品物を不正をせずに送り出すだけで充分じ ゃないかという企業から、環境保全に多額の金を出すことまでをやっている企業などさまざま な考え方があるなかで、最近の若干の傾向としては、労働者への接し方をどうするか(労働CS
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といった傾向も出てきています。 それと今回のテーマを結びつけて考えますと、企業が従業員に対してできる社会的責任とし て、退職する方に地域デビューをスムーズにさせるということが労働CSRであるべきだとい う考えは充分にありうることなので、 CSRの動向と団塊世代の地域デビューとを結びつけた かたちで、行政と企業の連携ができるのではないかと考えます。 藤本 われわれの会は80名ほどだ、ったんですが、いま130名ぐらいです。その内訳は、三分のーが 地元の西浅井町、三分のーが滋賀県内、三分のーが他府県です。 日常的に活動してもらえる人は県内に限るわけですが、他府県の人たちは、それじゃ何を求 つ 山 門 , bめて来るのかというと(年会費2千円ですが)、やっぱり自然とどっかでは結びつきたいとい うことがあります。 ですから、団塊世代の人が来て、すぐ会員になってほしいといった短絡的なととではありま せん。例えば、大阪の方で、夏休みは 1週間に l回ずつ事務所の前までは来て、 トンボを見て 「いい顔つきですね」と言うて帰るという人がいます。会員ではないんですが。そういうこと を何回かしているうちに、愛着も出てきて会員になる方もいらっしゃいますし、重労働のとき だけ来てくれる人もいますし、だから実際は接してもらったら問題なく活動はしてもらえるん やないかなと,思っています。 梅田 同じととでまた、宮田先生に質問です。私も宮田先生が指摘されました「団塊の世代の強み」 ということに大変共感しました。 そうしますと、藤本さんの活動にも共通するんですが、自然のよさがわかる、かつての原風 景を知っている、それを踏まえてもう一度再生させようという活動につながるということにな っていると思うんですね。 そうすると、それは一つの「強み」かもしれませんが、それを地域のなかで生かすというの はどういうことかということになります。いまの若者たちは、そういう原風景を持たないで生 活しています。そうすると、かつての原風景を語ったり、かつてのよさを語ればいいというだ けではうまくいかないかもしれません。ですから、よさを生かすとはどういうことなのかを、 もう少していねいにお話いただければありがたいのですが。 宮田 原風景というときには、自然のなかの風景とまちの風景は、また違っているだろうと思いま す。まちの場合、全体が変わらないこと自体がいいとは言い切れないし、土地は個人のもので すから、どんな家を建てようと個人の自由という乙とになってしまいますので、どうすべきだ と言えない可能性があります。 ただその場合でも、例えばそのまちの象徴は何ぞやということで、同じ世代が共通に思い出 として、故郷といえばあれを思い出すというふうなところを絞って、そこに関してはなるべく 保存するということは可能であろうかとは思います。 それで、いまの若者は原風景が全然違うじゃないかということですが、それはそのとおりで す。変わってしまったものはしょうがないのですが、個人の権利、法的権利があるから自由だ と言ってしまわないで、いま何とか日本の風景のことを考え直さないと、もう少しおせっかい な考えをしないと、多分世代が切り替わっていくと、原風景に対する懐かしみとかいうのは、 完全に途切れてしまうのではないかという危機感を感じております。 藤本 戦前に生まれて、そのころは田舎で、育っていますので、ふるさと回帰みたいなことになって いるのかもしれませんが、その当時の生きやすさといまの都会の住み心地を比べると、やっぱ り昔のほうがよかったですね。 そういうことから考えると、何とかそういう状況を残しておきたい。だから少なくとも僕ら は、山門をフィールドにしていますので、その山門だけは何とか死守したい。ごく最近ですが、 20歳代の二人が会員になったんです。何をd思て入ったのか、まだ聞いてないんですが、やっぱ り自然を残したいという要求は若い人たちにもあるので、そこを引き継いでいきたいと思いま す。 梅田 次に八代さんへのご質問ですが、先ほど事例で紹介していただきましたが、団塊の世代の方 が講座に参加されたということでしたが、それはどういう思いから参加されたのでしょうか。 円 ぺ u q L
参加された方の感想も含めて紹介いただければと思います。 八代 支援講座は年間3""4回のテーマを設定して実施しています。ある程度関連性を持たせて、 ここ数年継続して実施しているものですから、都合がつけば参加するという団塊世代の方で、 「具体的な活動のイメージや意欲・目標が持つことができた(団塊シニア支援講座・ 50代男性)J というアンケートをいただいています。 また、次のようなご意見もいただいています。「自分の子どもを含む最近の若者の置かれた 状況、考え方あるいは家庭・地域のかかわりについて体系的に話を聞くことができた。現時点 では、今後の家庭内の教育、それから就職活動等に有意義であり、できるだけ自分の息子ある いは同世代の若者たちの意識などを知りたい。(キャリアデザイン支援講座・キャリア教育支 援編・ 50代男性)J この方は即活動に結びつくかわかりませんが、以前と比べて少し若者の見方が変わってきた のかなと思います。それから、地域づくりを学んでいる大学生なども団塊シニア支援講座やキ ャリアデザイン支援講座・地域活動支援編に参加していますので、ワークショップなどで、団 塊世代を含む中高年と若者が集い交流する場を意図的に設定しております。すると、「今どき の若者もなかなかやるねえJとか、逆に若者からも「すごい大人もいる」ということになって きます。好事例ばかりですが、こういった出会いの場、交流の場を意図的につくることが、世 代間交流、相互理解のきっかけになるのではないかと考えています。 梅田 少し時間が迫ってきました。これは、団塊の世代だからという質問ではないので最後にまわ したのですが、地域デビューと言っている地域は、どういう範囲をいうのかという質問です。 それから、団塊世代の「強みJ を生かして地域デビューをしてもらうと言われたが、地域住民 だ、って地域課題が何なのかということを充分につかまれてないのではないかという質問です。 富田 すごい鋭いところをつかれたと思います。地域とはどこまでだということは実は決まってお りませんで、大は、ヨーロピアン・コミュニティーという言い方がされるように、ヨーロッパ 全部といった広い範囲が地域だと言えます。小は、多分、向こう三軒両隣ですか、そこまで狭 まると思います。 私の考えは、もちろん最終的な答えにはなりませんが、地域の範囲は基本的には人の心理状 態による思います。そうすると、地域デ、ビ、ユーのきっかけが問題(共同防衛意識)であるとす るならば、その問題の領域で地域を認識するということになると思います。例えば、小学校低 学年の児童の治安というととを問題視するのだ、ったら、小学校の校区が地域と認識できるでし ょうし、もう少し大きな問題だ、ったら、地域も広がるだろうということで、地域のエリアは問 題や課題の認識ごとにいくつあっても、大きさはど、の程度であっても、種類はいくつあっても いいのではないかということです。 ついでながら、地域のことは企業退職者側にとっての課題だけにとどまらず、受け入れ側に ついても問題があるというととを付言しておきたいと思います。景観など「地域の問題」は、 実は現在の地域住民、受け入れ側がうまく機能していればそもそも問題として表にはでてこな いわけで、地域デビューは退職者にとってだけの課題ではなくて、すでに退職している人にと っても課題であるということです。つまり、物理的には地域デビューしているのに、実質的に はまだできていない状態があるのが現状ではないかと思います。 梅田 どうもありがとうございました。 宮田 きっかけづくりに関して補足させてください。手前みそなんですが、私は
NPO
で、「南ア 4 n ノ 臼ルプス山の学校」というのをやっています。これは団塊の世代ではなくて、会社人間の真っ最 中である 40歳台を対象にして、彼らに自然体験をしてもらうというものです。普段のライフス タイルの光景とは全く違う世界を見ていただくのです。 現在はあるコンサルタント企業と提携して、複数の企業の中堅社員の経営教育の一環でここ に参加するということになっています。すると参加者は、最後になぜ山奥に行かなきゃならな いのか、わからないままに来るんですね。それに対してわれわれはガイダンスもなしにいきな り開墾体験をさせます。根っこがあったりしたら、掘るのはけっとう大変なんですが、それを 掘り起こしたり、草引きをしてもらったりします。そのほか、川の音を聞いてきて部屋の中で 口で再現してくださいとか、そういうワークショップをやっているうちに、だんだん意識が変 わってくるんですね。最後のアンケートをとると、すべての研修プログラムのうちこの部分が 一番よかったという回答があったりします。 このことの含意は、意図しない世界に無理やり追い込むということも、一つの工夫かなとい うことです。 梅田 八代さん、お願いします。 八代 きっかけづくりということですが、私どもセンターでは、支援講座を企画する際、新しい連 携機関との関係づくりをということを目標にしてきました。ある県内企業の人事担当者の方は、 支援講座に何度か参加していただいていたのですが、その後、自分の会社の社員研修の一環と して、こういった連続講座の P Rを自社のホームページとリンクさせてくれないかという要請 をいただきました。勿論、オーケーです。 ですから、受講されるかされないかはわかりませんが、先ほど宮田先生がおっしゃったよう に、退職前の準備教育という意味で、企業がとういったところでこういった講座をやっている という広報をしていただければ、少しずつ輪が広がるのかなと思います。 それから、地域の範囲ですが、まずは自治会単位をイメージしたらどうかなと思います。セ ンターがある前橋市には、全国に先駆けて「生涯学習奨励員」という制度があります。生涯学 習奨励員とは、各自治会ごとに生涯学習活動を進める世話係といった方々です。センターの主 催講座のチラシも、現在では生涯学習奨励員の方々に直接お届けできるシステムとなり、また 地域の方々への口コミで広報いただくようお願いしています。 また、前橋市では、自治会を基礎とした地区公民館単位で、大学生をファシリテーターとし た地域課題をテーマとしたワークショップを実施したそうです。現役職業人、子育て中のお母 さん、団塊の世代の方や高齢者まで、地域のより多くの世代の方々が集まり、ワークショップ を通して、本当の地域課題は何かということを、自治会役員の方から子育て中の若いお母さん までが共有したという話をお聞きしました。 このワークショップは、市の教育委員会生涯学習課や首長部局の政策課が仕掛けたようです が、 1年目が3地区モデル事業とのことでしたが、次年度はそのモデル事業をさらに広げるか たちで、全地域で実施する方向で検討しているようです。 ですから現在、新たな公共の場として、「自治会」というものをもう一度見直す機会にもな るのではないかと、「地域デビュー支援」という仕事を通じて感じています。 梅田 最後に藤本さん、お願いします。 藤本 保全活動が主になりますので難しいのですが、僕らは田舎が対象地域になっていますので、 やっぱり地元の方々の理解を得ないとできない。地元の方にやっていることを理解してもらう に d q L
のに、だいたい10年ぐらいかかっています。いまは、外部の方との対応もうまくいくようにな っているんですが、ある地域に限ってやる仕事については、その地域の方々の理解を得る努力 をしていかなければならないと思います。 梅田 まとめにはなりませんが、感想程度にお話しします。一つは、宮田先生が指摘されたことで すが、団塊世代の地域デ、ビューという場合は、団塊世代の「強みJをどう扱うかということが まず前提にないと、地域デビューをはたしてもらうことにならないと思いました。時間がある はずだから来い来いと言うだけでは、地域デビューにつながらないのではないかという意味で、 「強み」と指摘されたことは非常に共感を覚えました。 ただ、それを地域でどう組織するかという場合に、いったい誰がやるのかと、どういうきっ かけを用意するのかということは、まだまだ手探りな状態でして、八代さんの話は一つの参考 になると思いますが、すぐには効果は出ないかもしれないけれども、参加された方も含めて地 道な活動を続けるということが、次の活動につながっていくんじゃないかということだと思い ます。 それから藤本さんは、長年やられている環境保全の活動をとおして団塊世代の方を巻き込み たいという意志を示されたんですが、私はこれはぜひ聞いていただきたいのですが、