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モバイル端末の安全性向上のためのモバイル端末とセキュアデバイスの連携方式に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第68回全国大会. 5E-6. モバイル端末の安全性向上のための モバイル端末とセキュアデバイスの連携方式に関する研究 内山. 宏樹. 梅澤. (株)日立製作所. 克之. 誠一. システム開発研究所. 1. はじめに モバイル端末の普及とネットワーク環境の整 備により、いつでもどこでも様々なサービスを 享受可能なユビキタス社会が広がりつつある。 今後、サービスの拡大によりモバイル端末内部 に決済情報や生体情報などの重要なデータが格 納されていくことが考えられる。これらのデー タの盗み見や改ざんを防止するためには、モバ イル端末全体の安全性を向上させることが必要 となる。 モバイル端末の安全性向上には、ICチップ 等で利用されているハードウェア耐タンパ技術 が有効である。しかし、モバイル端末はICチ ップとは異なり、デバイス構成が複雑であるた め、全体的な耐タンパ性の確保は困難であり、 実現には多大なコストを要する。そこで、本研 究では、耐タンパな領域をICチップ等のセキ ュアデバイスに集約し、モバイル端末と組み合 わせることにより、モバイル端末の安全性を向 上させる方式を開発した。 本稿では、まず、2章でモバイル端末の安全 性向上の際の要件について説明し、3章では本 研究で開発した方式について、システム構成や 前提条件を含めて述べる。4章では開発した方 式の評価結果を示し、最後に5章でまとめと今 後の方針を記述する。 2 要件 以下にモバイル端末の安全性を向上させる際 の要件を列挙する。 ①安価に実現可能な方式 ②頻繁な端末の更新が発生する ③性能が低く、メモリ容量に制限がある 本研究では、これらの要件を満たすような方 式を開発した。以下では提案方式に関して詳細 に記述する。 3 実現方式の検討 3.1 システム構成 本研究で提案するシステム構成を図1に示す。 Research on the method of combining a mobile terminal and a secure device for the improvement in the security of mobile terminals Hiroki Uchiyama, Katsuyuki Umezawa, Seiichi Susaki Hitachi, Ltd., Systems Development Laboratory. 洲崎. 認定機関 認定. 認定. 安全な領域. 相互認証. モバイル端末. セキュアデバイス. 図1 システム構成 本研究で提案するシステムは、モバイル端末、 セキュアデバイス、認定機関の三者から構成さ れる。要件②を満たすために、モバイル端末に は着脱可能なセキュアデバイスを組み合わせた。 このような構成の場合には、不正なモバイル端 末やセキュアデバイスの利用を防ぐために、モ バイル端末とセキュアデバイス間で相互認証を 実施し、互いの正当性を検証する必要がある。 図中の安全な領域には、相互認証時に利用する データを格納する。また、図中の認定機関とは、 モバイル端末、及び、セキュアデバイスを事前 に認定する第三者機関である。 3.2 前提条件 提案方式には以下の前提条件を設定した*。 ① モバイル端末内に小容量の安全な領域が存 在する ② モバイル端末及びセキュアデバイス自身が 認定機関に認定されている 3.3 提案方式 相互認証方式を開発するにあたり、モバイル 端末とセキュアデバイスの組み合わせ変更を容 易にするために、安全な鍵配送が容易な公開鍵 方式を利用することを検討した。しかし、公開 鍵方式は共通鍵方式に比べ、多くの処理時間と メモリ容量を必要とするため、要件③から、従 来方式をそのまま適用することは適切ではない。 そこで、多くの処理時間が必要となる部分の実 施回数を最小化するように、処理全体を分割し、 全体の処理時間を低減させる方式を開発した。 *. これらの前提条件は、「現状の携帯電話にはSIMカー ド等のICチップが搭載されつつあること」、「現状の携 帯電話はキャリア、ICカードは発行者によって既に認定 が行われていること」から現状と大きくかけ離れているも のではないと考えられる。. 3-345.

(2) 情報処理学会第68回全国大会. 具体的な処理フローを図2に示す。 モバイル端末. モバイル端末(MT) MT署名生成 MTデータ暗号化. セキュアデバイス. セットアップフロー. セキュアデバイス(SD). MT署名付き、暗号化MTデータ. 組み合わせ決定時一回のみ SD署名付き、暗号化SDデータ 暗号化SDデータ復号 SD署名検証. モバイル端末に セキュアデバイスを装着する毎. セキュア通信フロー. モバイル端末とセキュアデバイス間の データ送受信毎. 図2 処理フロー 処理フローはセットアップフロー、認証フロ ー、セキュア通信フローから構成される。セッ トアップフローは、モバイル端末やセキュアデ バイスの更新時など両者の組み合わせを初めて 決定する際に実行する。認証フローは、モバイ ル端末にセキュアデバイスを装着する度毎に実 行する。セキュア通信フローは、モバイル端末 とセキュアデバイス間でデータの送受信を行う 毎に実行する。以降の節で各々のフローで行わ れる処理を詳細に説明する。 3.3.1セットアップフロー セットアップフローでは、モバイル端末及び、 セキュアデバイス内に認定機関の署名が格納さ れているか否かを確認し、共通鍵を生成する。 図3に流れを示す。 モバイル端末(MT). セキュアデバイス(SD). SD公開鍵、SD公開鍵署名. MT公開鍵署名検証. 暗号化済乱数A. 暗号化済乱数B. 暗号化済乱数A復号 乱数B生成 共通鍵生成(乱数A+B) 乱数B暗号化. 暗号化済乱数B復号 共通鍵生成(乱数A+B). 図3 セットアップフロー 3.3.2認証フロー 認証フローでは、セットアップフローで生成 した共通鍵を用いてセッション鍵を生成する。 図4に流れを示す。 モバイル端末(MT) 乱数A生成. セキュアデバイス(SD) 乱数A 乱数B、SD署名. セッション鍵生成(乱数A+B) SD署名検証 MT署名生成. 3500 3000 2500 2000. 公開鍵方式 提案方式 共通鍵方式. 1500 1000 500 0 0. 20. 40. 60. 80. 100 120 140 160 180 200. 実 行 回 数[回 ]. 図6 性能評価結果 まとめと今後の方針 本研究では、モバイル端末の安全性を安 価に向上させるために、モバイル端末にセ キュアデバイスを組み合わせる方式を提案 し、両者間の相互認証方式を開発した。提 案方式は、公開鍵方式よりも高速で、安全 な鍵配送も容易であるという特徴を持つ。 今後は提案方式を実際の携帯電話端末等 及びICカード等に実装し、使い勝手や処 理時間等を検証していく予定である。 5. MT公開鍵、MT公開鍵署名 SD公開鍵署名検証 乱数A生成 乱数A暗号化. 図5 セキュア通信フロー 評価 図6に提案方式と従来方式(公開鍵方式、 共通鍵方式)の性能評価結果を示す。横軸 は実行回数、縦軸は一回あたりの処理フロ ーに要した時間の平均値を示す。提案方式 は認証回数が増加すればするほど、一回あ たりの処理時間の平均値が共通鍵方式と同 等レベルまで減少していくことがわかる。 4. 一 回 あ た り の 処 理 時 間 の 平 均 値 [m se c]. 認証フロー. 暗号化MTデータ復号 MT署名検証 SD署名生成 SDデータ暗号化. 乱数B生成 セッション鍵生成(乱数A+B) SD署名生成. MT署名 MT署名検証. 図4 認証フロー 3.3.3セキュア通信フロー セキュア通信フローでは、認証フローで生成 したセッション鍵を用いて送受信データに署名 を付加し、データ自身を暗号化する。図5に流 れを示す。. 謝辞 本研究は、独立行政法人情報通信研究機 構(NICT)の委託研究「モバイル端末に おけるセキュリティ保護技術に関する研究 開発」の一環として実施された。 参考文献 [1] GlobalPlatform Card Specification Version 2.1.1, Global Platform Inc., March 2003. [2] T. Dierks, C. Allen: RFC2226 - The TLS Protocol Version 1.0, IETF, January 1999.. 3-346.

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参照

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