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Synthesis, Structure and Physicochemical Property of Diiridium and Related Complexes

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Academic year: 2021

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Title

Synthesis, Structure and Physicochemical Property of Diiridium

and Related Complexes( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

兼松, 直弘

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第119号

Issue Date

2000-03-24

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1840

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名 (本籍) 学 位 の 種 類 学位記 号番 号 学位授与年月 日 専 攻 学位論 文題 目 兼 松 直 弘(岐旦県) 博 士(工学) 甲第119 号 平成12 年 3 月 24 日 物質工学専攻

Synthesis,Structureand PhysicochemicalProperty of Diiridiu皿

and Related Complexes

(複核イリジウム及び関連錯体の合成,構造ならびに物理化学的性質に関する研究) 学位論文審査委員 (主査) 教 授 川 村 尚 (副査) 教 授 矢 野 紳 一 教 授 稲 垣 都 士

論文内容の要旨

イリジウム多核錯体は、金属原子一配位子間ならびに金属原子間の相互作用をも つと期待されるなど、物理化学的性質の観点からも興味深い化合物群である。しか し、そのような化合物の基本的骨格をもつ、金属原子間に結合を持つイリジウム(ⅠⅠ) 複核錯体は合成例が少なく、そのイリジウム原子間結合に関する知見もほとんどな いため、その合成法や物理化学的性質の解明が期待されている。本研究は、イリジ ウム(ⅠⅠ)複核錯体の合成法の開発ならびにその構造や物理化学的性質の解明、更に同 族元素のロジウムを含む複核錯体の構造や物性評価についての研究成果をまとめた もので、全8章から成っており、その成果は以下の通りである。 第1章は緒言であり、イリジウムならびにロジウムの複核クラスター錯体を中心 に錯体化学を概観したものである。 第2章は、ドナー性の大きいアミノビリジナート配位子をもつ新規イリジウム(Ⅰ) 複核錯体の合成、構造、性質について研究した結果を纏めたものであり、これらの 錯体のCVやカチオンラジカルのESRから、これらのIr(Ⅰ)錯体が酸化されやすいこ とを明らかにしている。また、これらのIr(Ⅰ)錯体の銀塩による酸化により、混合原 子価錯体が得られることを見出している。 第3章では、六塩化イリジウム酸と酢酸リチウムから新しいアセタート架橋イリ ジウム(ⅠⅠ)錯体[Ir2(LL-02CMe)2C12(C())2]が1段階で容易に合成できることを見出 したことを纏めたものである。さらにそのアセトニトリル、ビリジン、4-イソプ ロピルピリジン、DMSO配位錯体の合成と構造決定の結果についても報告されてい 一-」ゴー・・・

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る。 第4章は、ホスフィンやアルシンなどの重典型元素配位子をもつイリジウム(ⅠⅠ)複 核錯体の合成、構造、電気化学的酸化挙動にって調べた結果を纏めたものである。 この章では、これらの錯体の電子構造をそのカチオンラジカルのESRならびに量子 化学計算から検討を行い、軸配位子にフォスフィン、アルシンを持つ錯体の不対電 子軌道はcIrIr軌道であり、軸配位子にピリジンを持つ錯体場合は恥Ir*軌道である ことを明らかにしている。 第5章では、芳香族架橋配位子を持つイリジウム(ⅠⅠ)複核錯体の合成とその構造決 定について調べた結果を述べ、イリジウム(ⅠⅠ)複核錯体の配位子置換反応が多様であ ることを述べている。 第6章は、六塩化イリジウム酸とチオ酢酸の反応を調べた結果を纏めたもので、 ジチオ酢酸とチオ酢酸のアニオンが配位したイリジウム(ⅠⅠⅠ)複核錯体が生成するこ とを見出し、その構造を明ちかにしている。

第7章は、オキシキノリンを架橋配位子とするロジウム(ⅠⅠ)複核錯体力チオンラ

ジカル塩の結晶構造、電子状態の詳細、磁性と電導度について調べた結果を纏めた もので、このカチオンラジカルの不対電子が架橋芳香族配位子上冗系に非局在化し ていること、磁性が結晶中の配位子の冗スタッキングに支配されていること、また 電導度はカチオンラジカルと中性錯体を混合したときに大きく上昇することを見出 している。またこの電導度の上昇にたいして、混合物中における電子ホッピングの モデルを提案している。 第8章は、第2章から第7章までの研究結果を総括したものである。

論文審査結果の要旨

強い金属原子一配位子間、金属原子間の相互作用をもつと期待されるイリジウム 複核錯体は興味深いものであが、その合成例も極めて少なく、金属原子間結合など に関する知見もきわめて限られたものであ.る。本研究は、イリジウム(ⅠⅠ)複核錯体を 取りあげ、その新合成法の開発、得られた錯体の構造や物理化学的性質の解明、更 に同族元素のロジウムを含む複核錯体の構造や物性評価について研究を進め、その 成果をまとめたものである。 六塩化イリジウム酸を合成出発原料とし、Ir(Ⅰ)複核錯体を中間体とし、その酸化 によりIr(ⅠⅠ)複核錯体を合成する方法について検討している。ドナー性の大きい配位 子をもつ新規Ir(Ⅰ)複核錯体を合成し、構造を明らかにしている。これらの錯体のサ イクリックボルタンメトリーやカチオンラジカルのESRから、これらのIr(Ⅰ)錯体の

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-23-金属イオンが酸化されやすいことを示し、さらに、この型のIr(Ⅰ)複核錯体の銀イオ ン酸化により、混合原子価錯体の生成することを見出している。 六塩化イリジウム酸と酢酸リチウムからアセタート架橋イリジウム(ⅠⅠ)錯体[Ir2(け-02CMe)2C12(C())2]が1段階操作で容易に合成できるという新しい合成方法を開発 している。これとアセトニトリル、ビリジン、4-イソプロピルピリジン、DMSO、 PR:う、AsPh3、SbPh3との反応からこれらが軸配位した錯体が容易に合成できるこ とを見出し、構造を明らかにしている。また、これらの錯体のIr原子間距離や酸化 電位が配位子の口供与性に依存して変化する事を見出している。さらに、これらの 錯体のカチオンラジカルのESRならびに量子化学計算に基づいて電子構造の検討を 進め、軸配位子にフォスフィン、アルシンを持フ錯体の不対電子軌道はぴIrIr軌道で あり、軸配位子にビリジンを持つ錯体の不対電子軌道は8Hr*軌道であることなど、 錯体の電子配置が配位子に依存して変化することを明らかにしている。 また、前記イリジウム錯体のアセタート架橋配位子の置換反応について検討し、 ビリジン誘導体と前記錯体の反応により、アセタート配位子2つをビリジン誘導体

に置換した錯体、さらにエクアトリアル位の塩化物イオンまでビリジン誘導体に置

換した錯体を合成できることを示し、その構造を明らかにしている。 六塩化イリジウム酸とチオ酢酸からイリジウム(ⅠⅠⅠ)複核錯体が得られることを見出 し、その構造を明らかにしている。 オキシキノリン架橋配位子をもつロジウム複核錯体力チオンラジカル塩の不対電 子が芳香族架橋配位子の7t系に非局在化していることを、NMRやESRに基づいて 明らかに、さらに、カチオンラジカル塩結晶の磁性や電導性を調べ、結晶構造に基 づいてそれらの結果を解析している。カチオンラジカルと中性錯体を混合したとき に、電導度が約1000倍上昇する事を見出している。 以上の成果は、イギリス化学会誌や日本化学会誌に3編の論文として公表ないし 印刷中であり、1編の論文は投稿中、また2編の投稿原稿がほぼ完成している。 以上要するに,本論文は新規イリジウムならびにロジウム複核錯体合成法の開発、 得られた錯体の構造、電子状態、物理化学的性質を調べ、多くの知見を得たもので あり,学術上ならびに実際上寄与するところが少なくない。よって,本論文は博士 (工学)の学術論文として価値あるものと認める。

最終試験結果の要旨

平成12年1月28日から同年2月2日にかけて、学位論文の内容を中心とし、こ れに関連する事項について試問を行った結果、合格と判定した。

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