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第二部   講演会・ワークショップ講演録

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第二部   講演会・ワークショップ講演録

第1回カリキュラム・ポリシー作成 第1回カリキュラム・ポリシー作成 ワークショップ

ワークショップ

日時:2009年10月29日(木)10:00〜11:30 日時:2009年10月29日(木)10:00〜11:30 場所:寧静館5階会議室(今出川キャンパス)、

場所:寧静館5階会議室(今出川キャンパス)、

    ローム記念館301(京田辺キャンパス)

    ローム記念館301(京田辺キャンパス)

3つの方針と質保証

〜カリキュラム・ポリシーを中心に〜

〜カリキュラム・ポリシーを中心に〜

教務部長

圓 月 勝 博

本日のFDワークショップのタイ トルは「3つの方針と質保証〜カリ キュラム・ポリシーを中心に〜」で す。説明するまでもないと思います が、昨年末に出ました中央教育審議 会の答申「学士課程教育の構築に向 けて」の中で最も基本的な課題が、

この3つの方針を確立せよというこ とです。3つの方針とは、「学位授 与の方針」「教育課程編成・運営の

方針」「入学者受入れの方針」です。2005年に出ました「我が国の高等教育の将来像(答 申)」においては、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・

ポリシーという用語が使われていました。仄聞するところでは聞き慣れないカタカナ 言葉を使うのはよくないということで、昨年の中教審答申では、日本語として「学位 授与の方針」等に改められたと聞いております。教育学の専門の方は、DP、CP、AP という略語をお使いになることも多いようです。

細かい言葉の問題よりも大事なのは、順番だと言われています。最初に「学位授与

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の方針」、出口の方針が明確になければならない。昨年、本学においても、人材養成 の目的をつくっていただき、今年、学則に記載されることになっていますが、人材養 成の目的を明確にした上で、そのような人材を育てるために必要なカリキュラムは何 か、を考えなければならないのです。そして、最後に、そのカリキュラムに応えられ る学生をどう集めていくか、を考えることになります。これまでは逆の順番で考えて いたことを反省しなければなりません。同志社大学にこんな学生が来たから、この程 度のカリキュラムで勉強していただき、単位がそろったから卒業していただくという 考えがあったように思います。いわば既成事実追認型で教育課程をつくっていたわけ ですが、「まず目的を明確にする」ということが今後の基本的な態度であります。昨年、

人材養成の目的をつくっていただきましたので、今年はカリキュラム・ポリシーに着 手したいと考えているわけです。

今回のワークショップは2回構成にしております。第2回目の11月12日には、愛媛 大学の小林先生に来ていただきます。学外の先生に来ていただいて立派な話を聞くと、

質問もしにくい。まず教育関係の学内の部署が考えを示した上で、先進事例を勉強し ていただこうということになっています。本日は、話の途中でも、気軽にご質問やご 意見をいただいても大歓迎です。その上で、できれば2回続けて出ていただき、議論 を深めていただければありがたいと思っています。

愛媛大学は国立大学の教育改革のモデル校的な役割を果たされていて、この種の課 題に先進的に取り組んでおられます。学部ごとのディプロマ・ポリシーもすでにホー ムページ上に公開されています。教育学部が一番きれいにまとまっているように思い ましたので、参考に引用させていた

だきました。できればこのように箇 条書きにわかりやすい形で書いてい ただくのが、ディプロマ・ポリシー としてはわかりやすいのではないか と考えています。想定すべき読者は 18歳の受験志願者あるいは新入生で すので、読んで腑に落ちるような表 現にすることが大事ではないかと思 います。

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第二部   講演会・ワークショップ講演録 フロア

お話いただいているディプロマ・ポリシーと人材養成の目的の関係が、ちょっとわ からないので、そこも入れてお話しいただけるとありがたいのですが。

はい。わかりました。人材養成の目的は、大学設置基準で学則等に記載することが 法令上の義務になっています。とりあえず現時点では、ディプロマ・ポリシーはそれ と同一と考えて、検討作業を進めていきたいと考えています。ただし、今後はさら に幅広く公表することが目的になります。人材養成の目的と全く違うものを新たにつ くっていく必要はないと考えていますが、箇条書き等を用いて、誰にでもわかる読み やすい形で明示していくことが必要ではないかと思っています。新たな課題ですので、

現状はまだ流動的なところがあります。趣旨はご理解いただけたでしょうか。それで は、先に進みます。

愛媛大学教育学部の事例を引用させていただいたのは、ディプロマ・ポリシーを5 つに分けておられる点に注目したかったからです。知識、思考、技能、関心、態度と 5つに分けておられますね。今回の学士課程教育の答申では、学士力を説明するのに

「知識」「技能」「態度」、そして「思考」と4つの分野で項目別に書いてありました。

これまで教育目的というと、ともすると知識の伝授ばかりに集中していた。それに対 して、教育に関しては態度や技能等を育成することも大事ではないかということで、

教育学者が3つに分けたり、4つに分けたり、5つに分けたりしています。いくつか の項目に分けて整理していくことが大事なところです。人材養成の目的との関係では、

このあたりはまだ整理されていないと思います。個人的には、知識、技能、態度の3 つで十分ではないかと思っていますが、とにかく箇条書きで具体化していく作業が次 のステップになるだろうと考えてい

ます。

それでは、本題のカリキュラム・

ポリシーに話を進めます。カリキュ ラム・ポリシーというと、新奇な印 象を与えるかもしれませんが、全く 新しいものを無から創造していただ く必要はないかと思います。各学部・

研究科には、暗黙知として、すでに

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あると思うからです。なぜこれを必修科目にしているか、なぜ選択科目なのか、なぜ 英語は8単位なのか等、これまでカリキュラムをつくってこられた経緯の中で、ポリ シーとして明文化されていなくても、構成員の中には共通認識があると理解していま す。ただし、その暗黙知のままでは伝わりません。伝わらなければ、点検評価の対象 にもなりません。ですから、基本的な作業は、すでにある暗黙知を明文化していく作 業だとご理解ください。目的は、情報公開と説明責任を果たすことです。「こういう カリキュラム・ポリシー持っています」と明文化して、それに対して批判や要望があ ればそれにお応えするという姿勢を持ち続けることが公教育機関として重要だという ことです。

そこで、情報公開は誰に公開するのか、また、説明責任は誰に説明する責任を負っ ているかということを簡単に考えてみましょう。一つは、構成員に対して、情報公開 と説明責任を行なう必要があるということです。構成員の間で明確な共通理解をつく ることは、組織運営の基本です。もう一つは、学外への情報公開です。学生・受験生 等にわかりやすく発信することは、現在の大学にとってとても重要なことです。学生・

受験生の次には、ご父母、企業、社会全般、国民等も思い浮かぶでしょう。私立大学 も公財政支出から支援を受けているわけですから、国民に対する責任が最初にあると いう重い議論をなさる方もありますが、私立大学論をすることが本日の目的ではあり ませんので、学生・受験生を主な対象に想定することにしておきましょう。

構成員間の共通理解をつくる必要 性は何でしょうか。思いつくままに 3つにまとめさせていただきまし た。「学士課程教育の構築に向けて」

という答申のタイトルにもあります ように、「課程」という概念を実質 化していくことが目的であります。

これまでの大学は私塾の寄り合い所 帯のようなところがありました。そ れぞれの担当者がゼミ等を持ち、そ

れぞれの教員が一国一城の主で、その2単位科目を124という数字に達した段階で、

自動的に卒業証書を出すという考え方がありました。それに対して、2単位バラバラ の積み重ねではなく、124単位トータルで何を教えて、4年後に外に送り出していく のかを考えていかないといけないという問題意識が現在の主流になっています。その

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第二部   講演会・ワークショップ講演録

ためには、構成員自体がカリキュラム・ポリシーを明文化して、共通理解のもとにそ

れぞれの授業を運営する態度を育成することが大事だと言われています。個人的には、

FDの基本はこれに尽きるのではないかと考えています。そういう意味で、今日、た くさん集まっていただいたことを心から喜んでいます。教育について、構成員が責任 を持って語り合う場をつくっていくこと自体がFDだと思います。

本学の抱えている特殊な問題としては、2013年の今出川校地統合に向け、カリキュ ラムを整備していくという全学的課題があります。これに関して、先日、学長が「今 出川校地統合の目的は何ですか」という問いに、「ベスト・カリキュラムで勝負でき る大学をつくるためです」とお答えになっていたことを大変心強く思いました。1、

2年生と3、4年生で分断されていたカリキュラムを統合して、4年間でそれぞれの 学部が責任を持って学生を育てていくカリキュラムを整備することが本学の重要な課 題です。カリキュラムで評価される大学を目指すためには、カリキュラムについて理 解を深め、良質なカリキュラムをつくるしかありません。本日の企画がその第一歩に なれば、それに優る喜びはありません。

もう一つは全学共通教養教育に代表される学部横断型のプログラムの整備が重要に なってきています。各学部のカリキュラム・ポリシーが明確になった上で、全学で何 ができるかを考えていく必要が出てきます。さらに、グローバル30に採択していただ き、国際教育インスティチュートの大枠はすでに学内で認めていただいていますが、

各学部横断型の「国際教養」という学士コースを別につくっていただくことになりま す。前例のない離れ業に近いようなカリキュラムを受け止めるためには、そのしっか りした土台をつくっておく必要性があります。これが構成員間の共通理解形成の必要 性として、私が思いつくままに3つ挙げさせていただいたものです。

もう一つは、学生・受験生等への 発信です。本学は、長く6学部体制 を維持し、いい意味では安定してい ましたし、悪い意味では少し沈滞し ていたという評価もありました。幸 いなことに、今、12学部体制に拡大 しました。グローバル・コミュニケー ション学部設置を認めていただきま したので、2011年からは13学部体制 になることが決定しています。しか

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し、その一方で、同志社大学の全体像がつかみにくくなりました。わかりやすい例を 挙げると、学内高校の校長先生等から「新しい学部は何をしているのかわからないの で、説明してほしい」と言われることがよくあります。これは本学だけの問題ではなく、

日本の大学全体の問題で、全国で学位の名称が600以上あると言われています。現在 のところ、本学は21ですが、「国際教養学士」等ができたり、さらにどんどん増えて いく傾向にあります。

端的に言えば、学部名だけでは教育内容が十分にわからなくなってきたという現状 があるのです。そこで、教育的ミスマッチングを防ぐという意味でも、学部名を補う ようなわかりやすい説明を加えていく必要が出てきているのです。これが、カリキュ ラム・ポリシーの明文化が強く要求されている一つの理由と考えています。中教審の 質保証部会でも「学位名称を何とか減らす方向で規制できないか」という意見を熱心 におっしゃっている委員が複数おられるようですが、法的な規制は難しいだろうと思 います。そこで、学位名称の説明を積極的にしていくことが必要となってきています。

すでに今年から私立大学の経常費補助金でもカリキュラム・ポリシーをチェックす る項目が一足先にできています。スポーツ健康科学部等の研究科申請でご経験された 先生はおわかりかと思いますが、学部等の新設ではカリキュラム・ポリシーを明文化 することが求められています。スポーツ健康科学研究科の設置申請は、最終的には留 意事項なく優等生的な申請であったという結果に終わって安堵していますが、途中の 段階では例年になく厳密なコメントを受けて、修正作業で夏休みが終わったという経 緯があります。多くの留意事項が残った大学も少なくありません。GPの申請等でも、

カリキュラム・ポリシーに関する質問を受けました。カリキュラム・ポリシーの整合 性に関するチェックは、大学評価の最重要点になっていることをご理解いただきたい と思います。

今日は、たたき台のたたき台とし て、私の所属している英文学科を例 にとって、図にしてみました。良し 悪しを議論するつもりはありません ので、その点は誤解なさらないでく ださい。必須科目40単位あります。

その他は84単位、選択科目Ⅰ、選択 科目Ⅱに分かれています。さらに選

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第二部   講演会・ワークショップ講演録

り、語学トレーニングのA群の中から4単位、専門分野の内容を教えるB群からは20

単位をとらなければなりません。選択科目Ⅱでは外国語8単位をとらなければなりま せん。

履修要項には、表が記載されているだけですが、学生がこれを見てわかるかどうか は大いに疑問です。なぜ必修科目は40単位なのか。なぜこの科目は必修科目で、この 科目は選択科目Ⅰなのか。なぜこの科目は選択科目Ⅱで、選択科目Ⅰではないか。A 群はなぜ選択科目Ⅰにおかれているか。学科会議のメンバーの中では、一応、暗黙知 として共有されていることになっていますが、本当に共有されているのか。また、そ れが学生にうまく伝わっているのかどうか。あるいは、他学部や他学科の方に伝わっ ているのかどうか。疑い始めると、きりがありません。

カリキュラム・ポリシーの記載事 項として、教育課程、カリキュラム 全体の到達目標と編成・運営方針を 一般論として書いていただくことを 考えています。科目区分ごとに必修 科目の教育目標と、編成・運営方針 等を書いていただく。運営方針に関 しては、設定単位数、年次指定まで 書くかどうか迷っていますが、必修 科目にしているのは必修科目にする

教育目標があるはずですから、それをわかりやすく説明していただきたいと思います。

同じように選択科目Ⅰ等の教育目標と、編成・運営方針を書いていただく。A群とB 群等の区分がある場合も同様です。卒業論文を明記しましたが、その理由は、卒論が 必修かどうかで、学生・教員比の割合が大学設置基準に基づいて変わってきますので、

卒論は特別な役割を与えられているからです。同じように選択科目Ⅱについても、人 材養成の目的を踏まえた教育目標を書いていただきたいと考えています。そして、全 体の一般的な方針①が、それぞれの科目区分②+③+④の説明の総和になるようにポ リシーを明確に書いていただくということが必要ではないかと思っています。

ちなみに、次回、愛媛大学の小林先生の講演ではカリキュラム・マップという言葉 が出てくるかもしれません。カリキュラム・マップは必須ではありませんが、カリキュ ラムについて考えるための有効なツールですので、簡単に紹介しておきます。横軸は 愛媛大学にあわせて知識、思考、技能、関心、態度としてみました。縦軸の設置科目

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は5つに絞りましたが、もちろん、実際にはもっと多くの科目があります。科目1で 教育目標として上げているものは知識、思考、技能、態度である。科目2は知識と態 度になっています。科目3はどれに

も○がついていない。しかし、すば らしい科目かもしれない。魅力的な 担当者で、面白い科目かもしれませ んが、ディプロマ・ポリシーに貢献 しているとは言いがたいクラスが設 置されていたりする場合、結論は明 らかだと思います。設置する必要は ない科目なのではないかという評価 が出てくるわけです。

科目1は、4つ○がつく。充実したクラスなのかもしれませんが、○がつきすぎで はないかという考えもあります。15回の授業回数で4つの教育目標を設定して、それ ぞれの成績評価基準も明示し、成績評価の材料も蓄積しないと、厳格な成績評価はで きません。たくさん○がついていたら良い授業かというと、必ずしもそういうわけで はないのです。英文学科では予備登録が始まっていて、来年のシラバスを書いていま すが、ゼミをやっていると、すべてに○がつく。文学史の知識も学んでほしい、批判 的思考能力も身につけてほしい、積極的に発言もしてほしい、英語運用能力も磨いて ほしい、文学全般にも関心を持ってほしい、ディスカッションマナーも身につけてほ しい、という具合です。盛りだくさんですが、本当にそれが良い授業なのか。教育目 標の序列性や妥当性を担当者が明確に自覚することも大事なのかもしれません。

大学のカリキュラムは、知識のところに○がつくのが圧倒的に多い。これが大学の カリキュラムの特徴です。学問的後継者を養成する使命を否定するつもりはありませ ん。ただし知識伝授だけでは、カリキュラムとしてバランスが悪いのです。とりわけ、

大学進学率が50%を超えた今、学問的後継者になる学生はむしろ少数派です。態度や 関心を向上していくようなクラスも設置しないと、現代の大学として適切なカリキュ ラムと言えないのではないかという考えも出てきてほしいと期待しています。

特にそういう点で、大きな貢献があったのは、山田先生がリーダーシップをとって 推進してくださった初年次教育です。初年次教育では知識ではなく、思考、技能、特 に関心、態度から育成していくことを主要な教育目標にしていました。GPに採択され た商学部をはじめとして、これをよく理解していただきまして、関心や態度の育成に

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第二部   講演会・ワークショップ講演録

も○がつくようなカリキュラムをつくっていかなければならないということが本学で

も理解されてきたことを嬉しく思っています。

カリキュラムの質保証として、ま ず、適切なディプロマ・ポリシーが 策定されているかどうかが出発点に なります。その上で、ディプロマ・

ポリシーに照らして適切なカリキュ ラム・ポリシーが編成・運営されて いるかどうかが問題になります。そ して、具体的な点検作業が続きます。

適切な科目設置がなされているか。

科目ごとの到達目標は適切か。教育

内容方法は適切か。○がついた項目について成績評価基準が、明確に示されているか どうか。最終的には「この科目は適切に実施されたか」ということに関して、登録者 数、授業評価、得点分布、「キャンパスライフに関するアンケート調査」等の学生実 態調査の資料を生かして、それぞれの科目やコースが健全に運営されているかどうか をチェックする必要があります。これをPDCAサイクルに沿って、毎年、カリキュラ ム委員会、FD委員会、そして、自己点検評価委員会等でチェックすることが大事な のではないかということが、本日の趣旨であります。

最後に、今後の作業予定を確認し ておきます。11月12日に第2回ワー クショップを開催いたします。ぜひ 参加していただければと思います。

2回のワークショップを受けて、12 月に教務主任連絡会議でカリキュラ ム・ポリシーのモデル案を提示した いと思っています。教務主任連絡会 議でお認めいただいたら、1月に部 長会であらためて説明させていただ

き、ご了承いただいた上で、学部長のもとで各学部・研究科で、ディプロマ・ポリシー、

カリキュラム・ポリシーの作成に取りかかっていただきます。3月中に各学部・研究 科・センターで、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーを作成していただ

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き、4月以降、ホームページ、大学案内、入試案内等に公式なディプロマ・ポリシー、

カリキュラム・ポリシーとして記載し、学内外での共通理解を深めていくというスケ ジュールになれば、理想的であると考えています。

第2回FDワークショップは、9 時半から愛媛大学の小林先生にさら に緻密な学問的な裏付けのある話を していただきますので、ぜひお越し いただきたいと思っております。

私の話はこれで終わらせていただ きます。どうもありがとうございま した。

DOSHISHA UNIVERSITY 12

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第二部   講演会・ワークショップ講演録

総合的な教育力のために

教育開発センター所長

山 田 礼 子

まずお手元の資料として、パワーポイント、「同志社大学における学士課程教育の 質保証の枠組み」、「同志社大学教育目標」があるかと思います。圓月教授から全体的 なお話とディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーについての枠組みのお話を していただきました。私の方ではそれを実現するには、どういうことをカリキュラム の中に構築し、すすめていかなければいけないかを、実質的な学生の状況を提示しな がらお話しさせていただきたいと思います。同時に、ディプロマ・ポリシー、カリキュ ラム・ポリシーをつくっていく上で、学生の実態というものをいかに把握し、またそ のデータをどのように活用していくべきかについてもお話ししたいと思います。

現在、全体的に総合的な教育力が求められています。従来は「学部教育」が一般的 な言葉でしたが、現在は「学士課程教育」という言葉に変わってきています。それは 何を意味しているか。学部教育というと、学部の中での専門的な知識を中心に学生を 卒業させていくことが大きな目標で、大学としての全体的な総和というのではないわ けです。しかし、学士課程教育というと、学士課程という4年間を通じて、どういう 学生を卒業させていくかということに比重が置かれてきます。中央教育審議会答申で 言われている「『学士力』とは何か」にも関係してきますが、そこで言われている学 士力とは、ジェネリック・スキルを意味しています。

ジェネリック・スキルとは何か。

専門的な知識は学部固有のものがあ るかと思いますが、そういうものを 超えて、各学部に共通して身につけ られる要素ということになります。

それが学士課程教育を通じて達成さ れなければいけない。そこで教育目 標の明確化ということで、それぞれ の学部の中で達成すべき目標を設定 しますが、そこに学士課程教育で、

ジェネリックな部分を意識しながら、目標を明確にしていかなければならないという

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ことが求められるわけであります。各学部で教職員や学生が、その教育目標を明確に 実現していくために、教育目標を共有していかなければならないということが第一に なってきます。それには、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッ ション・ポリシーというものがあります。

では、質保証の枠組みとしての教育目標、全学レベルのディプロマ・ポリシーとは 何か。2年間かけて教育開発センターの教育効果向上部会で議論を進め、設定しよう としてきたことは、当初は「同志社大学教育憲章の策定」の予定でしたが、実際には 教育憲章ではなく、「同志社大学教育目標の策定」となりましたが、以下のように定 められ、ホームページ等でもすでに公表しています。

【同志社大学教育目標】

 同志社大学では、良心を手腕に知識、能力を運用し、社会に貢献する人物の育成を 目指しています。

 「キリスト教主義」「自由主義」「国際主義」の3つ教育理念に基づき、次の5つの 教育目標を掲げています。

 ○高い倫理観と豊かな人間性の育成

   同志社大学は、高い倫理観と幅広い教養をそなえた、品格ある人物を育成する。

 ○自治自立の精神と行動力の育成

   同志社大学は、批判的・科学的思考力をもって、自ら問題を発見、解決できる自 立した人物を育成する。

 ○生涯を通じて社会に貢献する精神と行動力の育成

   同志社大学は、生涯を通じて真理を探究する精神をそなえ、積極的に市民社会に 貢献できる人物を育成する。

 ○国際社会に対応できる語学力と行動力の育成

   同志社大学は、優れた外国語運用能力をもって、国際社会で広く活躍できる人物 を育成する。

 ○寛容な精神の育成

   同志社大学は、多様な価値観を受容し、世界の平和に貢献できる人物を育成する。

3つの教育理念は建学の精神になるかと思いますが、それを反映しながら5つの目 標を設定しています。これがある意味では、全学としてのディプロマ・ポリシーに相 当する部分ではないかと思います。このたった5つの目標を作成するのに、教育効果

(13)

第二部   講演会・ワークショップ講演録

向上部会で2年間かかりました。なぜ2年かかったか。当初は各学部としてのディプ

ロマ・ポリシーがあって、各学部ごとに必要となる知識や技能を抽出して、それを反 映しなければいけないのではないかということで議論が続いてきました。しかし、そ うではなく、大学全体として学生たちが何を身につけて卒業していくかということに なりますと、ジェネリックな学士力に非常によく似た要素となってきます。そしてよ うやくまとまったのが、この5つです。

この5つの目標というのは、各学部のカリキュラム、全学共通教養教育のカリキュ ラムの中に反映されている部分が多々あるのではないかと思います。そうすると到達 目標の明確化が意味するところは、私たち教員が今まで、「何を教えるか」というこ とに重点をおいてきたことから発想を変えて、「何をできるようにするか」に変えて いかなければならないということではないかと思います。

次に教育内容の改善ですが、個別科目の改善の総和が、教育内容の改善にもつなが るのではないか、つまり一つ一つの科目の中身を改善するだけではなく、一貫性のあ るカリキュラムから導かれる到達点が、個別科目の改善にもつながっていくというこ とになるのではないかと思います。

さて、そうすると実際に総合的な教育力を具体化するにはどうするか。「到達目標 の設定」と「教育方法の改善」、この二つが必要であると思います。それを科目にど う反映していくか、また、その際に重要なことをシラバスを参照事例として説明させ ていただきます。現在、本学はシラバスの整備に注力しており、また授業講評のシス テム等も外枠としてはつくられています。ただし、シラバスが、果たしてこうした到 達目標を設定できるようなものに実質化されているかどうかは難しいところでありま す。今まではティーチング、つまり「教員が何を教えるか」という視点でシラバスが 作成されていました。しかし、ラー

ニングは学生主体になってきますの で、「学生が学びを通じて何ができ るようになるか」ということが重要 になります。ティーチングとラーニ ング、この二つを相互作用という認 識のもとで使いこなしていく、授業 の中で両方を意識していかなければ いけないと思います。そうすると、

いろいろな教育方法の使用も必要に

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3

(14)

なってきます。例えば伝統的な学習スタイルであれば、知識を主体とするということ ですから、講義形式でできるかもしれない。従来のカリキュラムですと講義形式で十 分だったかもしれませんが、それだけではラーニングは達成できないかもしれない。

アクティブ・ラーニング方式、学生が参加する方法、態度や関心を育成する、そうい う部分も必要になってきますので、学生をどのようにディスカッションやディベート 等に参加させるか、プロジェクト科目もそういう形式だと思いますが、体験やサービ ス・ラーニング、地域コミュニティに行く等、そういう方法を使いながらバランスよく、

伝統的なスタイルとアクティブなスタイルの両方を取り入れて、科目の中に反映して いかなければならないということになります。

ここで学生の実態をお示ししたい と思います。このデータは、アメリ カで使われている調査と同じものを 日本で調査したものですので、国際 比較と経年比較ができるデータで す。2005年はアメリカで約3万人の データ、日本では8大学で約4000人 のデータ、さらに2007年には16大学 で6500人 弱 の デ ー タ を 収 集 し ま し た。日本の場合、どちらも本学の学 生が参加しています。

大学での経験の日米比較をお見せ しましょう。日本の良さは何か。日 本の学生で高いのは「学生同士が授 業内容について議論をする」で、授 業外で議論している比率が高くなっ ています。経年変化としても、2005 年、2007年ともにアメリカより高く なっています。「課題の未提出度」

はアメリカの方が高い。現代的なと ころですが、「インターネットを利

用している」比率は日米で、ほとんど差がないと言えます。

一方で、日本の学生に欠けていることは何か。「学際的な授業を履修した」「自主的

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(15)

第二部   講演会・ワークショップ講演録

な学習プロジェクトへの参加」は日本の学生は低く、アメリカと大きく差が出ていま

す。日本では、アクティブな形で行う学生同士の学習プロジェクトがなかなか実施さ れていない。同時に、学士力を考える時には学際的な授業が必要ですが、それを履修 する学生がまだ少ないという点と、「授業につまらなさを感じる」日本の学生は、ア メリカに比べると高い比率です。教員としても、FDを実質化していくことが必要で はないかという感じがします。

日本の学生の全体と本学の学生と を比べてみますと、本学の学生が優 れている点として「授業内容につい て他の学生と議論した」「研究や宿 題のためにインターネットを利用し た」は高いですが、「学際的な授業 を履修した」「自主的な学習プロジェ クトへの参加」は低い結果となって います。それから「提出期限までに 宿題を完成できなかった」につい

ては本学の学生は比率が低いですが、「アルバイトや仕事で授業に出席できなかった」

という学生は本学の学生が全国比率よりも高くなっています。

さて、これは大きな反省材料です が、ご存知のように、単位の実質化 もカリキュラム・ポリシーをつくっ ていく上で重要になってきます。1 単位は45時間の授業内外での学習時 間を想定してつくられています。例 えば、学生が1セメスターに15科目 履修していたと想定します。学生 は授業を除いて、家での予習・復習 を含めて1日に4時間勉強しないと

いけない。これが単位の本来の意味になります。しかし、授業時間以外の勉強や宿題 の時間が、日本の学生は少ないことがわかります。1週間で20時間以上が2005年度で 10.8%、2007年度で4.5%、低い方になってきますと、2007年度で「全然ない」6.2%、「1 時間未満」17.8%、「1〜2時間」22.3%ということで、一方でアメリカは「全然ない」

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(16)

0.3%、「1時間未満」1.7%、「1〜2時間」8.2%です。日本では単位の実質化がなさ れていない。単位の実質化をしていくためには、一つ一つの科目の中で、予習や復習 を意識しながらシラバスを設計しないといけないのですが、それが日本ではできてい ないということになります。

一方で「授業や実験への出席時間」は、日本では「20時間以上」の割合が高いです ね。アメリカでは「20時間以上」は7.7%です。こうしてみると、日本では「授業が多 い、過密なわりに勉強していない」ということがはっきりと出ていますが、継続デー タでも、あまり改善されていないことがわかります。

これを日本の学生の全体と本学で 比較して見てみましょう。幸いなこ とに、本学は「授業や実験への出席 時間」は日本全体の平均よりは過密 ではありません。CAP制等が機能し ているのか、設計がうまくされてい るように思います。「授業時間以外 の勉強や宿題時間」は、あまりして いないですね。学生に自主的に学習 させるような仕組みが、カリキュラ

ム・ポリシーの中で求められることになってくるかと思います。

次に、「ラーニング・アウトカム の自己評価」です。これは学習成果 のことで、項目はいろいろあります が、到達目標のジェネリックな部分 と、専門の部分を入れてみました。

「大きく増えた」ところがミソで、

日本の学生は「大きく増えた」とは なかなか書きませんので、「ある程 度増えた」として見た方が適切かと 思いますが、高く評価している項目

でも約20%。到達度について、日本の学生の自己評価はそれほど高くないことがわか ります。2005年と2007年でも、あまり変わりはない。

日本全体の平均と本学で見てみると、少し良いデータになります。本学の学生が「大

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(17)

第二部   講演会・ワークショップ講演録

きく増えた」というのが日本全体の平均より高いのは「一般的な教養」「異文化の人々

に関する知識」「外国語能力」で、これらが日本全体の平均より高いのは、同志社大 学教育目標の中に挙げている「国際主義」を反映した授業が実際に教育課程の中に入 れられているからだろうと思いますが、他の国と比較するとまだまだ足らない。「批 判的に考える能力」は、ある程度高くなっています。「プレゼンテーション能力」も 日本全体の平均より高く、このあた

りは初年次教育や、ゼミでしっかり と教育されていることを反映してい るのかもしれません。「専門分野や 学科の知識」は、日本全体の平均よ り低くなっていますが、これは「学 士力」の中でも言及されている部分 です。これらの学生の自己評価を意 識して、それぞれ各学部のカリキュ ラム・ポリシーをつくっていくとす

れば、強いところをさらに伸ばして、弱いところをどう改善していくかということの 参考になるのではないでしょうか。

今後は、「何ができるか」を意識 した教育課程へ、ということが大事 になってきます。経験を意識した授 業内容の提供と工夫が必要になって くるということです。学生に経験さ せることによって、ラーニングに主 体的にかかわり、それを到達してい く時に「何ができるか」というとこ ろに反映するということも、一つで あります。単位の実質化を可能に

するようなカリキュラム・ポリシーが必要です。1セメスターでの適正な単位履修、

CAP制の実質化、それに加えて、学生の1単位あたりの学習時間、特に「教室外での 学習時間をいかに確保して勉強させるか」を意識したカリキュラムが必要になると思 います。ラーニング・アウトカムを意識したカリキュラム・ポリシーの策定が重要です。

学科や学問分野によっては、ナンバリング制(初級であれば100番台、200番台、専門

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(18)

的になるにつれて300番台、400番台と科目を体系化することで、学生にとってわかり やすい履修制度)等の導入につながるのかもしれません。

日米のデータから見えてくる、学士課程教育で身につけるスキルについて、私がな ぜデータを示しているのか、それは日本で言われている「学士力」は、今、世界でも 同じように言われているからです。韓国でも、中国でも、オーストラリアでも、ヨー ロッパでも、アメリカでも、ジェネリック・スキルは同じような内容で掲げられていて、

学士課程教育の目標として挙げられているので、世界的に共通性があるということを 申し上げたいと思います。

そういう課題をどうやってカリキュラムに反映していくかということが、今後、大 事ではないかということで終わらせていただきたいと思います。ありがとうございま した。

(19)

第二部   講演会・ワークショップ講演録 参考資料

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(20)

〔質疑応答〕

圓月

ご清聴ありがとうございました。議論の材料を提供することはできたかと思います。

何かご意見やご質問等あれば、率直に言っていただければ、この段階で答えられるも のに関しては答えさせていただきます。即答できないものに関しては、今後の検討課 題として教務部あるいは教育開発センターで検討させていただきます。

フロア

おっしゃっていることはすべてその通りであると思いますが、現実の問題として、

科目だけが一人歩きしているわけではなく、そこには教える教員がいる。各学科、少 ない人数で持っているわけですが、それが今、カリキュラム・ポリシーと照らし合わ せて、うまく124単位に向けて配分できるか、そこは非常に難しいなと感じます。こ ういうものをつくろうとした時、その間を埋めるための工夫が存在しないと無理では ないかと素朴な疑問として感じますが、そのあたりについてはどのようご見解を持っ ておられるか教えてください。

圓月

核心をつく大事な質問をありがとうございます。おっしゃる通りかと思います。整 備していくと、不足している部分があるかと思います。執行部としても努力はさせて いただいていますが、人もお金も無尽蔵にあるわけではありません。実際にはS/T 比の問題も含めて、十分な人的資源が確保されているかというご不満もあろうかと思 います。また、施設の問題等も出てくるかと思います。現実的方策としては、100点 満点のカリキュラムを作ること自体を目的にするわけではないことを確認しておきた いと思います。100%の目標に向かって、重要な欠陥があれば優先度を決めながら改 善していく。どうしてもこの部分がないとカリキュラムが機能しないとなったら、そ れを改善するための手だてを学部あるいは全学的に考えていくというのが、今、重要 だと言われている内部質保証システムだと思っています。教務主任連絡会議でも質問 が出ましたが、完全ではなかったらどうするか、完全ではない点がどこかという共通 理解をつくっていただくことが、改善への第一歩だと思っています。

(21)

第二部   講演会・ワークショップ講演録 フロア

圓月先生、山田先生のお話の中で共に、「教育目標」「到達目標」という言葉がでて きましたが、その二つをどう使い分けるのかがよくわかりませんので、そこを教えて いただきたい。もう一つは「学士力」というところでジェネリック・スキルとおっしゃっ ていますが、それは具体的に言うと、日米比較データのグラフの項目に並んでいるよ うなものが、その具体的なものだという理解でよいでしょうか。もしそうだとすると、

グラフの項目に並んでいるようなものを、同志社としては全部やれということである のか、それとも、「学部としては特にこれに重点を注ぎます」ということをこれから 考えていけ、ということなのか、お教えいただきたいと思います。

圓月

教育目標と到達目標がどう違うかですが、到達目標というのは、私が理解するとこ ろでは、特定の技能等を指します。教育目標は、もう少し抽象的な上位概念と考えて います。ただし、「教育理念」と「教育目的」、「教育目標」と「到達目標」という似 たような言葉がたくさんあって、必ずしも、教育学の専門家方の間でも一枚岩の理解 があるとは言えないようです。後半の質問ですが、各学部での特性があるかと思いま す。A学部だったらこの部分を特化しているというものがあっても、その学部・学科 の個性としていいのではないかと思います。特に扱えないようものに関しましては ディプロマ・ポリシー等に書くことはできないし、書くべきではないと思います。書 いたら誇大表示になるのではないでしょうか。

山田

到達目標は、もう少し具体的に出てくるのだろうと思います。例えば語学の場合、

この授業を通じて、英語ではTOEIC、TOEFL何点といったことが到達目標で、具体 的に明示できるものではないかと思います。学士力、ジェネリック・スキルですが、

基本的に知識理解の部分は「多文化、異文化に対する知識の理解」「人類の文化、自 然に関する知識の理解」が知識理解の部分で入っていて、汎用的技能では、知的活動 でも職業生活や社会生活でも必要な技能ということで、「コミュニケーション・スキル」

「数量的スキル」「情報リテラシー」「論理的思考力」「問題解決力」というものが入っ ています。学部によって、特定の部分が突出しているということがありますが、ジェ ネリック・スキルは、どこでも最低限、ある程度身につけて外に出ていくものではな いかと思います。A学部であれば、A学部の卒業生はこういうことができるという専

(22)

門的な内容があると思いますが、そのコアになる部分として、ジェネリックなものに ついては、どの学部でも共通性があるのだろうと思います。そのあたりは各学部で目 標の強弱があるのでしょうが、ジェネリックな部分は共通性があるのではと考えてい ます。

圓月

ジェネリック・スキルについて、教務主任連絡会議でも、時間を使って議論しました。

議題として全学共通教養教育関係の科目があります。これに関しては、本学固有のジェ ネリック・スキルを養成する科目群が必要だろうと考えています。そういう意味で、

今回の中教審答申「学士課程教育の構築に向けて」の前書きに特記してある教養教育 の再構築が重要なものとなっています。本学はキリスト教主義を掲げていますが、12 学部すべての中で、専門科目としてキリスト教主義をカリキュラムに必ず入れること は難しいと思います。そこで、各学部のカリキュラムの中で全学共通教養教育科目を 明確に位置づけていただき、できれば同志社科目の中から4単位とるなどのポリシー を明確にしていただけると理想であろうと考えています。その点に関して、私の配付 資料の8枚目のスライドに参考として、これから議論になるだろうというところをメ モしておきました。一つは、全学共通教養教育科目の位置づけ、もう一つは、他学部・

他学科科目の位置づけです。これは全学共通教養教育科目と混同なさっている方がお られますが、設置形態はまったく違います。ただし、他学部・他学科の学生が自由に とれるという点で言うと、全学共通教養教育科目に近い機能を果たしているのも事実 です。この位置づけをどうしていくかについては、全学的な議論を深めていく必要が あると思っています。

フロア

圓月先生の資料の中で、教育課程全体で到達目標をつくって、必修科目、選択科目 で教育目標をつくるというのは、全体ではかなり具体的な目標があって、科目ごとに は抽象的な目標をつくるということでよろしいのでしょうか。

圓月

今のところは、そういうつもりで書きました。ただし、正直なところ、正しいかど うかはわかりません。次回のワークショップのカリキュラム・マップのところで、具 体的な科目ごとの到達目標の総和として、科目区分の教育目標が抽象的な形で成立し

参照

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