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コンポ‑ズ CFRP コンクリー ト はりの曲げ載荷実験

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Academic year: 2021

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西松 建 設技 報 VOL.23

コンポ‑ズ CFRP コンクリー ト はりの曲げ載荷実験

椎名 貴快 * 伊藤 忠彦 * Ta

k a

yoshiShiin a Tadahiko lto

西 保*

TamotsuNis九i 1.はじめに

シール ド発進 ・到達立坑 における土留壁開口部の部材 補強筋 に炭素繊維連続補強材 (以下,CFRP)を用いて , 直接切削 ・掘進す る工法 (以下,NOMST)がある.同工 法における新たなCFRPとして ,熱可塑性樹脂で表面被 覆 された「COMPOSE(コンポ‑ズ

)

」を開発 した.ケーソ ン立坑 にNOMSTを適用す る場合 ,開口部は石灰砕石 を 粗骨材 とす る新素材 コンク リー トであり,CFRP主筋 と 開口部周囲の鉄筋 との重ね継手が必要になる.

本報告は ,コンポ‑ズのNOMST補強材への適用 を検 討す るために,軸方向引張主筋部にコンポ‑ズと鉄筋 と の重ね継手 を有す るCFRPコンク リー トは りの曲げ載荷 実験 を実施 し,その概略について述べたものである.

2.実験概要

(1)使用材料

コンポ‑ズとは,PAN系炭素繊維 を用いて ,熱硬化性 樹脂 (ウレタンアク リレー ト)をマ トリックスとし,表面 被覆に熱可塑性ポ リサル フォン樹脂 を用いた引抜成形法 によって製造 され る平板形の高性能連続繊維強化複合材 である(図‑ 1参照).その特徴の一つは,表面被覆樹脂 にエ ンボス加工 を施す ことで ,コンク リー トとの高い付 着性 が得 られ る点で ある.なおエ ンボス凸部 は ,高 さ 1mmで,2.5mm間隔に加工 されてい る.本実験 で使用

したコンポ‑ズおよび鉄筋の諸元 を表‑1に示す.

実験で打込んだコンクリー トは,呼び強度30N/mm2, 普通ポル トラン ドセメン トを使用 し,粗骨材の最大寸法 Gmaxは20mmである.コンクリー トの配合表は,秦‑ 2 に示す とおりである.

図‑1 コンポ‑ズ概略図

*技術研究所技術研究部土木技術研究課

秦‑ 1 実験材料の諸元

抄録

呼称 断面寸法 公称断面積 強 度*1ヤ ング係数伸び率 (rrm) (nm12) (N/mm2)(kN/rrm2) (%) FTC15 5.5×20.5 112.8 1934 127 1.90 FrC30 7.3×29.3 213,9 1823 127 1.90 D13 ≠12,7 1.267 380 186 18.4 D32 ¢31.8 7.942 366 191 25.6 .ICFRP:保証引張破断強度,鉄筋 :降伏強度

表‑2 コンクリー ト配合

ス ラ ンフ 空気量 W/C S/ 単 位量 (kg/m3) (rrm) (%) (%) (%) W C G A*

18±2.5 4.5±1.5 48.0 44.6 184 383 745 972 cXo25%

*ポゾリスNo.70

D 3 2 D 1 3

図‑2 各供試体の配筋図

(2)供試体諸元

供試体形状寸法は,全長5.5m,スパ ン長4.5m,幅35 cmX高 さ50cmの長方形断面であり,有効高 さは全ての 供試体 において43cmとした.

今回作製 した供試体 は全3体であり,配筋図は図‑ 2 に示す とお りである.供試体N0.1は,FTC30を軸方向 引張補強材 として全長に渡 って配置 した基準供試体であ る.供試体N0.2は ,許容応力度設計法に したがって算 出 した重ね継手長1,200mm(FTC30‑D32)を純曲げ区間 に配置 した供試体である.供試体N0.3は,供試体N0.2 と同様 の 設 計 法 に よ っ て 算 出 した重 ね継 手 長900 mm(FTC15‑D32)を純曲げ区間に配置 した供試体であ

る . な お , 供試 体 N0.3は , 供 試体 N0.2の CFRP(FrC30)1本 に対 して ,同等の耐力 を持つ ように, CFRP(FTC15)を2本配置 した供試体である.これは,太

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(2)

抄録

写真‑1 曲げ載荷実験状況

径鉄筋 に対 して細径CFRPを複数本継いだ場合の継手性 能 を確認す るために作製 したものである.NOMST立坑 は一般 に仮設構造物であるため ,本実験の重ね継手長は, 許容応力度設計法の短期割増1.5を考慮 して決めている.

(3)実験方法

曲げ載荷実験 は ,一方向繰返 し中央2点曲げ載荷で行 った (写真‑1参照).いずれの供試体 も保証曲げ耐力 の50%および75%で一旦除荷 し,繰返 し載荷 を行 った後 , 破壊 に至 るまで静的載荷 した.

3.実験結果

各供試体のひび割れ図 を図‑ 3に ,荷重Pと中央変位 量 Sの関係 を図一4に示す.なお同図車には,保証曲げ 耐力(計算値)と設計耐力が示 されているが,設計耐力は NOMST立坑が仮設構造物であることを考慮 し,保証値 の75%としている.

供試体N0.1は ,主 な曲げひび割れ発生後 ,比較的載 荷初期か ら曲げ区間のCFRPに沿 って水平方向に連続的 な付着ひび割れが発生 した.実験載荷 車,荷重が局所的 に落ちている原因として ,ひび割れの発生 ・開口に伴 う ものであると思われ る.最終的には ,載荷点外側 (せん 断区間)で局部的なコンクリー トの圧壊が生 じ,CFRPの 破断 まで至 らなかった.庄壊の原因は,早期に曲げ区間 で発生 した連続的な付着ひび割れによる影響で ,タイ ド アーチ的機構が卓越 し,載荷点外側のひび割れに変形が 集中 したためと思われ る.

供試体N0.2は ,曲げひび割れ発生後の剛性 が供試体 N0.1の約2.3倍であった.鉄筋は,保証曲げ耐力付近で 降伏 し,計算上の降伏荷重 を十分滴足 した.鉄筋降伏後 は比較的粘 りのある挙動 を示 した.最終破壊形態はコン ク リー トの圧壊であり,CFRPの破断にまで至 らなかっ たが,今回の重ね継手部は鉄筋の降伏 まで耐力を保持 し, 降伏後 も脆性的な破壊 とならないことが示 された.

供試体N0.3は ,曲げひび割れ発生後の剛性 は ,供試 体N0.2に比較 して若干小 さく,供試体N0.1の約1.8倍で あった.供試体N0.1と同様 にCFRPに沿 った水平方向の 付着ひび割れがせん断区間に多く発生 し,斜めひび割れ も発生 した.その後付着ひび割れは,継手部の曲げ区間

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西松建設技報 VoL.23

図‑3 ひび割れ図

(N1)d

保証曲げ耐力 〈̲ 】【 ノ〜n 計算値

設計耐 力 i

鉄筋降伏 口 コンクリート圧壊

供試体No.1(基準供試体)

供書体No.2(重ね継手長一200mm)

供試体No.3(重ね継手長900mm)

0 50 100 150

中 央 変 位畳 ∂ (mm)

図‑4 荷重 と中央変位の関係

にも連続 し,荷重が264kNに達 した時 ,大 きな爆裂音 と ともに継手部のコンクリー トが庄壊 した.この時 ,継手 部の被 りコンク リー トは剥落 し,極めて脆性的な破壊 と なった.鉄筋の降伏,CFRPの破断は見 られず ,最終破 壊形態はコンクリー トの圧壊であった.

4.まとめ

太径鉄筋に紺径 コンポ‑ズを複数本継 ぐ場合は,継手 性能 を十分に発揮できるように,許容応力度設計法によ る継手長の設計計算値 よりもさらに長 くするか,あるい は継手部の横補強筋量 を多 くす るなどの必要性があるこ とが示 された. しか し,コンポ‑ズを引張強度が同等な 鉄筋 と1対1で継 ぐ場合は,保証曲げ耐力を十分満足す る ことが確認で き,NOMST補強材への適用が可能である と思われる.

参照

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