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小保内 俊雅

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Academic year: 2021

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 乳幼児突然死症候群(SIDS)は先進国における1歳以下乳幼児の主要死亡原因の一つである。うつ ぶせ寝が危険因子として同定されBack to Sleep Campaign(BSC)が開始されると、発症率は著明に 減少した。我が国のSIDS発生率の年次推移を調べてみると、BSC効果で顕著に発生率が低下し、そ の後減少率は低下したが順調に発生率は低下している。SIDSは診断の決め手がないため、除外診断 によっている。特に鑑別の対象になるのは窒息と原因不明の突然死であり、これらを合わせたもの を乳幼児の予期せぬ突然死(SUDI)と呼んでいる。SUDI発生率の年次推移を検討すると、2005年に SIDSの定義が改訂され診断に解剖が必須とされて以降原因不明が増加している、2005年以降SIDSは 減少しているがSUDIの発生率は横這いである、ことが確認された。それまでは我が国の解剖率が低 いことを考慮し、非解剖症例をSIDSの疑いと診断することを容認していたが、これらが原因不明に 移行した可能性が考えられた。SUDIの解剖率の年次推移をみると、年々増加傾向であり2005年を境 に急速に解剖率は上昇しているが50%には達しておらず、解剖実施率は低い。解剖率が改善しない原 因として、監察医制度が整備されていない事、日本古来のご遺体に対する思いが解剖を拒否的にして いるとされてきた。そこで突然死で子を失った遺族に、解剖に関するアンケート調査を実施した。結 果、医師から解剖に関する説明がなされたのは、解剖症例では47.6%で非解剖症例では20%に過ぎな かった。この背景として、異状死体に遭遇すると、警察への通報義務があることは充分に周知されて いるが、警察介入後の症例への対応に苦慮していると推測された。また、突然子供を失い悲しみに暮 れる遺族に追い打ちをかけるような話をし難い、との意識が働いているとも考えられた。これらを改 善するためには、異状死体取扱い指針を作成し、解剖を含む死後検査の意義や重要性を啓発するのみ ならず、対応に関しても普及する必要があると考えられた。また、2005年の改訂では、SIDSを原則 1歳未満の子に起こった突然死としており、1歳を越える症例の診断が不確定となってしまった。こ れらに関しても診断基準を確定し、疫学統計や死亡機序解明のためにも正確な死亡登録ができる環境 を構築する必要性があると考えられる。

シンポジウム

4 座長:奥山眞紀子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター

小林 正夫 広島大学大学院 医歯薬保健学研究院小児科学

SIDS不詳の死への対応

小保内 俊雅

東京都保健医療公社多摩北部医療センター 小児科

SY4-3

94 The 64th Annual Meeting of the Japanese Society of Child Health

シンポジウム

Presented by Medical*Online

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