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鞍手町地域公共交通 総合連携計画 平成 23 年 3 月 鞍手町

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(1)

鞍手町地域公共交通

総合連携計画

平成 23 年 3 月

鞍 手 町

(2)
(3)

目 次

1.地域公共交通の活性化及び再生の目的··· 1

(1)はじめに ··· 1

2.鞍手町の公共交通における現状と課題··· 2

(1)鞍手町の現状 ··· 2 (2)鞍手町の公共交通の現状 ··· 4 (3)鞍手町内を運行するバスの概要 ··· 5 (4)交通不便地域の現況 ··· 10 (5)公共交通に関するアンケート・ヒアリング調査 ··· 13 (6)鞍手町の公共交通の課題 ··· 19

3.鞍手町の地域公共交通の活性化及び再生の総合的かつ一体的な推進

に関する基本的な方針··· 20

(1)鞍手町の公共交通に期待される機能 ··· 20 (2)各交通機関の役割 ··· 20 (3)地域公共交通の再生及び活性化に向けた基本方針 ··· 21

4.鞍手町地域公共交通総合連携計画の対象区域と目標··· 22

(1)地域公共交通総合連携計画の対象区域 ··· 22 (2)地域公共交通総合連携計画の目標 ··· 22

5.前号の目標を達成するために行う事業及びその実施主体に関する事項· 23

(1)目標を達成するために行う事業及び事業主体 ··· 23 (2)目標を達成するために行う事業の概要 ··· 24 (3)PDCAサイクルに基づく定期的な事業評価と見直しの実施 ··· 32

6.計画期間··· 32

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1.鞍手町地域公共交通の活性化及び再生の目的

(1)はじめに

鞍手町内を運行する公共交通機関としては、本町の東部をJR筑豊本線が通り、町唯一の鉄道駅で ある鞍手駅が設置されている。また、バス路線として、西鉄バス3路線、町のコミュニティバス 1 路 線が運行されている。加えて、本町の保健・福祉の核施設である総合福祉センター(くらじの郷)か ら福祉バス2台が、町内各地を無償で巡回運行している。 本町のバス路線網の問題点として、JR鞍手駅に接続するバスが1日7往復(2~3時間に1便程 度)のコミュニティバスのみであることや、バスで本町の中心市街地へ行くのが困難な地域が少なか らず存在することなど、現状の運行状況が必ずしも住民のニーズや地域の現状が十分に考慮されてい るものとはいえない状況にある。 このような背景のもと、住民のニーズや地域の現状、公共交通利用不便地域の把握等を行った上で、 通学等での公共交通機関の利用促進、福祉バスの有償化やコミュニティバス化、乗合タクシー等の導 入など、町の財政状況を考慮した新たな地域公共交通水準の確立、地域公共交通体系の構築が急務と なっている。 そこで、本地域における地域公共交通の再生及び活性化を総合的かつ一体的に推進するため、鞍手 町地域公共交通総合連携計画を策定するものである。

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2.鞍手町の公共交通における現状と課題

(1)鞍手町の現状

1)人口の推移 鞍手町の人口は、5年間で 1,000 人程度の減少が続いており、2015(平成 27)年には約 16,000 人と、第4次鞍手町総合計画において定められた目標人口 19,000 人を約 3,000 人下回る見込 みで推移している。 また、高齢化率(65 歳以上人口)は増加の一途をたどり、2005(平成 17)年の 24.2%から、10 年後の 2015(平成 27)年には 33.2%、20 年後の 2025(平成 37)年には 39.2%まで増加すると推 測されている。 さらに、75 歳以上の人口が全人口に占める割合についても、2005(平成 17)年は 11.6%から、 20 年後には 22.8%まで上昇し、4.4 人に1人が 75 歳以上という時代が到来すると予測されて いる。 20,248 19,266 18,204 14,993 13,851 12,698 16,091 17,112 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 1995年  (H7) 2000年  (H12) 2005年  (H17) 2010年  (H22) 2015年  (H27) 2020年  (H32) 2025年  (H37) 2030年  (H42) 0-14歳 15-64歳 65-74歳 75歳以上 総人口 (人) 予測値 第4次総合計画 H27目標人口 19,000人 ■ 鞍手町の人口推移と将来予測

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2)通勤・通学人口 平成 17 年国勢調査によると、本町では、 町内の事業所や学校等へ通勤・通学する人が 3,557 人、町外の事業所や学校等へ通勤・通 学する人が 4,115 人と、町外へ流出する人口 が、町内に留まる人口より約 600 人多くなっ ている。 また流出先では、は北九州市(1,649 人)、 直方市(1,111 人)、宮若市(795 人)の順に多 くなっている。 一方、本町への流入者数が、流出者数を上 回っている自治体も多くあり、周辺市町の働 き口の供給源として機能しているといえる。 傾向としては、北九州市、福岡市、直方市、 宮若市へ流出する町民が多く、その他の周辺 市町からは流入者の受け入れが多くなって いる。 鞍手町 北九州市 1,649 1,034 1,111 812 中間市 直方市 379 481 宮若市 795 349 宗像市 237 175 遠賀町 173 183 飯塚市 171 157 福岡市 354 40 水巻町 186 91 岡垣町 137 86 町からの流出が流入を上回る自治体 町への流入が流出を上回る自治体 (通勤・通学者の内訳)町内 3,557 人、町外 4,115 人 ■ 鞍手町の通勤・通学人口 資料:H17 国勢調査

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(2)鞍手町の公共交通の現状

1)鉄道 本町の東部をJR筑豊本線(福北ゆたか線)が縦断しており、J R鞍手駅が設置されている。鞍手駅は、北九州方面や直方・飯塚 方面へのアクセス拠点として、また、町の玄関口として重要な役 割を占めている。平成 13 年の電化以来利便性が向上し、1時間 に3~4往復のペースで運行しており、直近(平成 22 年末)の 1日の平均乗降客数は約 1,500 人となっている。 2)高速バス 直方市と本町との境界付近に、九州自動車道の高速バス停留 所・直方PAバス停があり、北九州市方面と福岡市方面を結ぶ1 日約 200 往復(5~6分に1本程度)の高速バスが同バス停に停 車する。特に本町から福岡市へ行くには非常に便利のよいアクセ ス拠点として位置付けられる。 3)路線バス(西鉄バス) 西鉄バス筑豊(株)が運行しており、直方バスセンター(JR直 方駅前)を拠点に、直方市と遠賀町、中間市、宗像市を結ぶ路線 が本町内を通過し、町民の町内外への主な移動手段となっている。 これら3路線は、いずれも町外の鉄道駅(JR遠賀川駅、JR筑 前垣生駅、JR教育大前駅、筑豊電鉄 筑豊中間駅)に接続して いるものの、JR鞍手駅には接続されていない。また、町役場近 くに西鉄バスの鞍手車庫があり、平日の日中や土日祝日は同車庫 を起終点とするバスも多くある。 4)コミュニティバス 宮若市の宮田バス停を起点にくらじの郷や町役場、町立病院、 中心市街地など本町の主要公共施設等を経由し、JR鞍手駅に至 る路線である。平成 18 年3月末で廃止されたJR九州バス鞍手 線の代替バスとして、本町主体で宮若市と共同運行している。運 行路線、便数、運賃はJR九州バス当時の体系を踏襲していたが、 平成 19 年 10 月から1日7便のうち2便のみ、新延や泉水を経由 する系統を設けている。 5)福祉バス(くらじの郷巡回バス) 福祉バスは、くらじの郷への送迎用として、指定管理者である 鞍手町社会福祉協議会が運行しているバスである。2台のバスで

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(3)鞍手町内を運行するバスの概要

1)各バス路線の運行概要 ①西鉄バス 中山・中間線 ●運行系統 ・中山線 直方バスセンター(JR直方駅)~直方PA口~鞍手車庫~JR遠賀川駅 ・中間線 直方バスセンター(JR直方駅)~鞍手車庫~JR筑前垣生駅 ~筑豊電鉄 筑豊中間駅 ●運行主体 西鉄バス筑豊(株) ●運賃 初乗り 160 円、利用した距離に応じて支払い ■主な区間の運賃例 鞍手町立病院 鞍手車庫 古門口 直方バスセンター 380 円 380 円 540 円 直方PA口 250 円 250 円 430 円 鞍手町立病院 160 円 310 円 鞍手車庫 160 円 250 円 古門口 310 円 250 円 筑鉄中間 380 円 320 円 遠賀川駅前 460 円 400 円 270 円 ●系統別運行本数と始発便・最終便の運行時刻 平日・土曜 日曜・祝日 出発地 到着地 経由地 本数 始発便 最終便 本数 始発便 最終便 直方バスセンター JR遠賀川駅 直方PA口 17 7:05 19:05 8 8:10 16:40 直方バスセンター 筑鉄中間 新入 7 7:55 17:00 4 9:00 16:20 直方PA口 1 19:45 19:45 1 18:00 18:00 新入 2 15:15 18:15 1 15:15 15:15 直方バスセンター 鞍手車庫 五反田 2 8:35 10:05 0 鞍手車庫 JR遠賀川駅 11 6:12 21:10 6 7:10 19:00 鞍手車庫 筑鉄中間 1 7:15 7:15 1 7:30 7:30 JR遠賀川駅 直方バスセンター 直方PA口 16 6:45 18:25 8 7:45 16:00 JR遠賀川駅 鞍手車庫 12 9:40 21:50 6 8:35 19:30 筑鉄中間 直方バスセンター 新入 7 7:45 17:55 4 8:00 14:15 筑鉄中間 鞍手車庫 0 1 17:15 17:15 直方PA口 1 6:18 6:18 1 7:30 7:30 五反田 3 12:15 16:00 0 鞍手車庫 直方バスセンター 新入 1 7:15 7:15 1 11:10 11:10

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②西鉄バス 西川線 ●直方バスセンター(JR直方駅)~新北~西鉄バス赤間営業所(JR教育大前駅) ●運行主体 西鉄バス筑豊(株) ●運賃 初乗り 160 円、利用した距離に応じて支払い ■主な区間の運賃例 新北 新延小学校 直方バスセンター 370 円 420 円 新北 170 円 新延小学校 170 円 西鉄赤間営業所 430 円 320 円 ●運行本数と始発便・最終便の運行時刻 平日・土曜・日曜・祝日 出発地 到着地 経由地 本数 始発便 最終便 直方バスセンター 西鉄赤間営業所 12 6:30 19:00 西鉄赤間営業所 直方バスセンター 12 6:30 19:00 ③コミュニティバス ●宮田バス停~新北~鞍手役場~JR鞍手駅 ●運行主体 鞍手町、宮若市 【運行委託業者:誠心物流(株)】 ●運賃 初乗り 160 円、利用した距離に応じて支払い ■主な区間の運賃例 室木 くらじの郷 新延小学校 鞍手役場 鞍手駅 宮田バス停 230 円 370 円 370 円 390 円 510 円 室木 200 円 200 円 240 円 350 円 くらじの郷 200 円 160 円 160 円 220 円 新延小学校 200 円 160 円 160 円 220 円 鞍手役場 240 円 160 円 160 円 160 円 ●運行本数と始発便・最終便の運行時刻 平日・土曜 日曜・祝日 出発地 到着地 経由地 本数 始発便 最終便 本数 始発便 最終便 宮田バス停 JR鞍手駅 5 6:25 17:45 4 7:47 17:45 宮田バス停 JR鞍手駅 泉水・新延 2 9:08 15:33 2 9:08 15:33 JR鞍手駅 宮田バス停 5 7:12 18:40 4 8:35 18:40 JR鞍手駅 宮田バス停 新延・泉水 2 10:10 16:45 2 10:10 16:45

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④福祉バス(くらじの郷巡回バス) ●くらじの郷 ⇔ 町内各地 (バス2台による巡回運行) ●運行主体 鞍手町社会福祉協議会 ●運賃 無料 ●運行本数と始発便・最終便の出発時刻 平日(月曜除く)・土曜・日曜・祝日 出発地・到着地 経由地 本数 始発便 最終便 くらじの郷 新北、長谷、室木、神田、八尋 4 9:41 15:56 くらじの郷 道中、木月、上木月、小牧、猪倉、西区 4 8:54 15:09 くらじの郷 新延、永谷、神崎、古門、倉坂 4 8:55 15:07 くらじの郷 新北、中山(本村・本町・い牟田・唐ヶ崎) 4 9:38 15:50 2)鞍手町内の公共交通体系の特徴 鉄道や高速バスによる北九州市や福岡市などへの広域的な移動については、運行本数が充実 し非常に利便性が高いといえる。 しかし、町内の公共交通体系(バス)は、最も運行頻度の高い直方バスセンター~JR遠賀川 駅間が1時間に2本程度で、直方バスセンター~西鉄バス赤間営業所間は1時間に1本、コミ ュニティバス(宮田バス停~JR鞍手駅)は1日7本(2時間に1本程度)と、鉄道・高速バ スのような長距離輸送の公共交通機関に比べると少ない本数による運行となっている。

(12)

【バス】直方 BC~赤間営業所 平土日祝 12 往復 【バス】直方 BC~筑鉄中間 平土 7 往復 日祝 4 往復 筑鉄中間~鞍手車庫 日祝 1 往復 【鉄道】平成筑豊鉄道 直方駅 平土日祝 38 往復 遠賀川 筑豊中間 鞍手 直方 筑豊直方 教育大前 筑前垣生 中間 筑前植木 宮田 直方PA 【鉄道】JR教育大前駅 平日 普通 53.5 往復 準快 12.5 往復 土日祝 普通 48 往復 準快 12 往復 【鉄道】JR遠賀川駅 平日 普通 50.5 往復 準快 12.5 往復 土日祝 普通 45.5 往復 準快 12 往復 【鉄道】 筑豊電鉄 筑豊中間駅 平日 98 往復 土日祝 72 往復 【鉄道】JR直方駅 平日 上り 普通 58 本 下り 普通 34 本 快速 23 本 特急 2 本 土日祝 上り 普通 57 本 下り 普通 34 本 快速 23 本 特急 2 本 【鉄道】JR鞍手駅 平日 59 往復 土日祝 58 往復 【バス】西鉄高速バス 直方PA 小倉 平日 181 本 土 167 本 日祝 166 本 行橋 平土日祝 20 本 福岡 平日 169 本 土 158 本 日祝 157 本 福岡空港 平土日祝 17 本 長崎 平土日祝 5 本 熊本 平土日祝 6 本 久留米 平土日祝 12 本 ■ 鞍手町を取り巻く公共交通機関の現況図(平成 22 年 11 月現在) 【バス】宮田バス停~JR 鞍手駅 平土 7 往復 日祝 6 往復 (うち、新延・泉水を経由する便) 平土日祝 2 往復 鞍手車庫 【バス】直方 BC~鞍手車庫~JR 遠賀川駅 (すべて直方 PA 経由) 平土 16.5 往復 日祝 8 往復 JR 遠賀川駅~鞍手車庫 平土 12 往復 日祝 6 往復 鞍手車庫~直方 BC (直方 PA 経由)平土日祝 1 往復 (新入経由) 平土 2 往復 日祝 1 往復 (五反田経由) 平土 1 往復 五反田経由ルート 新入経由ルート 直方 PA 経由ルート

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3)バス利用者数と財政負担 現在町内を運行するバスについては、町による補助を行っており、補助額は平成 21 年度実績 で総額 3,000 万円程度になっている。そのうち、西鉄バスへの補助については、運行沿線の自 治体(直方市、宗像市、中間市、遠賀町)と、キロ数に応じて負担額を按分している。 ※西鉄バス、コミュニティバスの利用者数は、他の市町で乗降した数を含む。 平成 18~21 年の3年間に、西鉄バスの利用者数が中山・中間線、西川線ともに 10%以上減少 している。一方、コミュニティバスと福祉バスの利用者数はともに現状維持で推移している。 バスの運行経費は、福祉バスを除いて上昇傾向にある。西鉄バスに関しては、上記の乗客減 の影響、コミュニティバスについては平成 19 年 10 月に新延・泉水方面への迂回ルートしたこ とによる路線延長の増加によるものと考えられる。 バスの種別 補助額 (万円) 利用者数 (人/日平均) 中山・中間線 1,379 587 西川線 139 251 西鉄バス 小 計 1,518 838 コミュニティバス 410 108 福祉バス 1,095 72 合 計 3,023 ■ バスへの補助額と平均利用者数(平成 21 年度) 250,914 244,018 228,843 214,412 105,900 105,322 97,639 91,445 42,701 38,276 40,640 39,511 21,230 20,390 20,834 20,514 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 H18 H19 H20 H21 中山・中間線(西鉄バス) 西川線(西鉄バス) コミュニティバス 福祉バス (人/年) ■ バス利用者数の推移 ■ バス運行経費補助の推移 1,191 1,364 1,192 1,518 122 291 405 410 1,086 1,065 1,123 1,095 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 H18 H19 H20 H21 西鉄バス コミュニティバス 福祉バス (万円/年) 2,399 2,720 3,023 2,720

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(4)交通不便地域の現況

1)路線バス(西鉄バス)、コミュニティバスの利用困難な地域 下図は、コミュニティバス停または西鉄バス停から半径 300mの円を黒色で表したものであ るが、本計画ではこの円の外にある集落を、すなわち中心市街地や役場などに公共交通で行く ことのできない、交通不便地域と定義付けるものとする。 なお、コミュニティバス沿線のうち、新延・泉水の迂回ルートについては、1日2往復とい う本数から、他の地域と同レベルの利便性が確保されているとはいえないため、交通不便地域 と見なしている。 注)コミュニティバスが 1 日 2 往復のみ 迂回運行する地区については、交通 不便地区と同様の扱いとしている。

(15)

2)JR鞍手駅へのアクセスが困難な地域 JR鞍手駅へ行く交通手段としては、現在コミュニティバスしかなく、町内の大部分の地域 が公共交通による駅へのアクセスが困難な状況にある。 注)コミュニティバスが 1 日 2 往復のみ 迂回運行する地区については、交通 不便地区と同様の扱いとしている。 JR鞍手駅へ行くのが 可能なバス停から半径 300m

(16)

3)中心市街地へのアクセスが困難な地域 直方市と宗像市を結ぶ西鉄バス西川線の沿線からは、本町の中心市街地に直接アクセスする ことができない。そのため、新延の西部や永谷、新北の東部からは、バスの本数が比較的ある にもかかわらず、中心市街地へのアクセスが困難な状況となっている。 注)コミュニティバスが 1 日 2 往復のみ 迂回運行する地区については、交通 不便地区と同様の扱いとしている。 中心市街地へのアクセスが 可能なバス停から半径 300m

(17)

(5)公共交通に関するアンケート・ヒアリング調査

1)高齢者アンケート ①調査の目的 公共交通を最も必要とする層として高齢者を対象にアンケートを実施し、公共交通の利用 状況・利用意向について調査した。 ②調査の実施概要 実施時期 平成 22 年 10 月 調査方式 郵送配布・郵送回収方式 サンプル抽出 65~85 歳の町内在住者 2,000 人 回収数 1,263 通(回収率 63.2%) ③調査結果の概要 ◆個人属性 回答者の年齢構成はまんべんなく広がっており、80 歳以上の回答者も 20%弱いる。 また、性別では女性の回答率が男性を若干上回っている。 ◆車の運転について 車を運転する人、しない人の割合が約半々となっている。また、80 歳以上になっても 運転を続けたいとの回答が約 40%あり、自動車に依存せざるを得ない地域の状況が考え られる。 年齢 (N=1,233) 65~69歳, 30.7% 70~74歳, 28.1% 75~79歳, 22.1% 80~85歳, 19.2% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 性別 (N=1,246) 男性, 44.0% 女性, 56.0% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 運転する, 52.7% 運転しない,39.6% 以前は運転してい たが、今は運転し ない, 7.7% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 65~69歳, 運転の有無 (N=1,227)

(18)

◆バスの利用について 回答者の半数以上が、西鉄バスを利用したことがある一方で、「利用したことがない」 と回答した人も 35.8%と大きな割合を占めている。 ◆移動目的別交通手段 すべての移動目的において、自家用車の利用(自分で運転)の割合が最大となっており、 送迎も含めると全体の 60%以上が自家用車による移動を占めている。 車利用を除くと、通院では西鉄バス利用の割合が高く(11.5%)、公共施設利用では徒 歩の割合が高く(13.9%)、遊び・趣味などでは鉄道(8.9%)や高速バス(4.2%)で遠方へ 出かける割合が高いと考えられる。 52.4% 23.6% 11.1% 35.8% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 西鉄バスを利用 コミュニティバスを利用 福祉バスを利用 利用したことがない (N=1,214) 3.0% 0.0% 11.5% 5.3% 0.1% 43.6% 22.3% 6.4% 2.6% 3.2% 6.0% 1.0% 1.9% 0.5% 9.9% 4.5% 0.0% 47.6% 20.7% 3.1% 2.6% 3.5% 7.1% 1.4% 0.6% 0.2% 6.8% 5.1% 1.1% 48.9% 13.7% 2.9% 4.4% 5.9% 13.9% 1.1% 8.9% 4.2% 7.8% 1.6% 1.1% 52.8% 16.9% 2.7% 2.2% 2.2% 4.4% 0.4% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 鉄道(JR) 高速バス 西鉄バス コミュニティバス 福祉バス 自家用車(自分で運転) 自家用車(送迎) タクシー バイク・原付 自転車 徒歩 その他 通院 買物 公共施設 遊び・趣味など

(19)

◆外出したいときに交通手段がなくて困る場合、どうやって外出するか 家族や友人による送迎やタクシーの利用が上位に挙げられており、定時性を有する公 共交通機関の利用は敬遠される傾向にある。 ◆バスの利便性について ・バス停が 200m(歩いて 3 分)以内ならば、「バスを利用してもよい」との回答が 42.4% あり、長い距離を歩くことなく利用できることが求められている。 ・運賃については、回答者の 39.3%が 150 円以下の料金設定を望んでいる。 ・バスの運行本数は、回答者の 55.8%が「1 日 6 往復以上」とコミュニティバス程度の運 行頻度を望んでいる。 ・バス停までの距離、運賃、運行本数に関わらず「利用したいと思わない」という回答 が全体の 10~20%程度を占めている。 36.8% 30.4% 16.6% 8.2% 8.1% 6.5% 0% 10% 20% 30% 40% 家族・友人などに送迎してもらう タクシーを利用している 不便だけど鉄道・バスなどの公共交通機関を利用している 自転車・徒歩で移動している 外出するのをひかえている その他 (N=1,147) バス停までの距離 (どのくらいの距離まで なら利用してもよいか) バスの運賃 (いくらまでなら利用して もよいか) バスの本数 (何往復以上あれば 利用してもよいか) 100円まで, 20.6% 150円まで, 18.7% 200円まで, 28.5% その他, 4.7% 利用したいと思 わない, 15.4% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 1日6往復以上, 27.8% 1日10往復以 上, 28.0% 1日2往復以上, 2.2% 1日4往復以上, 15.3% その他, 7.7% 利用したいと思 わない, 19.1% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 自宅のすぐ近く, 13.5% 200m以内, 28.9% 400m以内, 30.3% 800m以内, 13.5% その他, 2.7% 利用したいと思 わない, 11.2% 0% 20% 40% 60% 80% 100% (N=1,099) (N=1,080) (N=1,055)

(20)

◆今後の公共交通のあり方について 回答者の 66.0%が、公共交通の充実、利用促進や維持など、何らかのかたちで運行継 続が必要と考えている。 2)各種ヒアリング調査 ①調査の目的 西鉄バスや鉄道(JR)の利用者、スーパーや病院など町内の主要施設を訪れる人を対象 に、調査員による聞き取り形式のヒアリング調査を実施し、町内における移動の実態把握を 行った。 ②調査日時 ・平日調査 平成 22 年 11 月 4 日(木) 7:00~19:00 ・休日調査 平成 22 年 10 月 31 日(日) 7:00~19:00 ③調査結果の概要 a)路線バス利用者ヒアリング ◆路線バスの利用目的 平日は、通院のための利用が 30%以上と最も多く、休日は通勤利用が最も多くなって いる。また、休日はほとんどの病院が休診するため、その分買物や遊び・趣味等の利用 が多くなっている。 36.6% 29.4% 26.5% 7.4% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 公共交通を充実させて、公共交通の利用促進を図るべきだ 現状の公共交通を維持していくべきだ 人口減少等の社会状況の変化により、公共交通が縮小していくのはやむを得ない その他 28.6% 24.0% 2.4% 10.6% 26.2% 14.4% 4.8% 32.7% 16.7% 21.4% 7.7% 2.9% 1.0% 4.8% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 休日 平日 通勤 通学 買物 通院 公共施設利用 業務 遊び・趣味等 その他 (N=104) (N= 42) (N=1,101)

(21)

◆路線バスについて改善してほしいこと 運行本数の増加に関する要望が最も多く、約半数を占めている。 b)鉄道(JR)利用者ヒアリング ◆鉄道(JR)の利用目的 平日は、通勤・通学だけで全体の約 60%を占めるのに対し、休日は「遊び・趣味等」 が 50%を超えている。 ◆鞍手駅へのアクセス 平日・休日ともに自家用車によるアクセスが過半数を占め、特に送迎の割合が大きい。 また、自転車や徒歩によるアクセスも多く、合計で 30%程度を占めている。一方で、鞍 手駅に接続する唯一の公共交通であるコミュニティバスは、5%未満の利用にとどまっ ている。 46.7% 10.2% 10.2% 6.6% 2.9% 1.5% 0.0% 40.9% 5.8% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 運行本数を増やしてほしい 運行時間帯、ダイヤを変更して欲しい 駅舎やホームの待合空間を整備してほしい 運賃を安くしてほしい バスとの接続を便利にしてほしい 運行ダイヤの接続を良くしてほしい 鉄道活用の情報提供などを充実してほしい 特になし その他 (N=137) (N= 86) (N=103) 7.8% 29.1% 11.7% 29.1% 5.8% 4.7%5.8% 51.5% 19.8% 20.4% 10.5% 1.2% 2.9% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 休日 平日 通勤 通学 買物 通院 公共施設利用 業務 遊び・趣味等 その他 4.9% 3.5% 17.5% 18.8% 39.8% 35.3% 6.8% 5.9% 16.5% 20.0% 12.6% 14.1% 1.2% 1.0% 1.2% 1.0% 休日 平日 (N= 85) (N=103)

(22)

c)主要施設利用者ヒアリング ◆対象施設 施設分類 施設名 病院 鞍手町立病院、梅谷胃腸科外科医院、木原医院 商業施設 レッドキャベツ、スーパー川食 金融機関 鞍手郵便局、西日本シティ銀行 公共施設 鞍手町役場、くらじの郷 ◆各施設までの交通手段 ほぼすべての施設において、自家用車の利用が過半数を占めている。また、自転車や 徒歩での来訪者も比較的多い。 ◆公共交通を利用しない理由 車など自分の持つ移動手段を使った方が便利という意見が約 60%と圧倒的多数を占 めていた。 60.8% 13.9% 11.7% 9.5% 4.8% 2.6% 1.5% 車・バイク・自転車等で移動したほうが便利 近所だから 最寄の駅やバス停がない・自宅から遠い 鉄道・バス等の運行本数が少ない 車に比べて時間がかかりすぎる 行き方や所要時間がわからない 車に比べて費用がかかりすぎる 11.5% 60.7% 55.6% 62.5% 15.4% 38.5% 93.8% 77.8% 58.8% 34.6% 7.7% 18.8% 8.0% 13.3% 15.4% 38.5% 6.3% 11.1% 17.9% 24.4% 15.4% 7.7% 11.1% 23.5% 7.7% 6.3% 4.5% 5.9% 3.8% 0.9% 4.5% 1.1% 5.9% 3.6% 5.6% 3.8% 6.3% 5.9% 6.3% 0% 20% 40% 60% 80% 100% スーパー川食 レッドキャベツ 鞍手町役場 鞍手町立病院 鞍手郵便局 西日本シティ銀行 梅谷胃腸科外科医院 木原医院 路線バス(西鉄バス) コミュニティバス 自家用車(自分で運転) 自家用車(送迎) タクシー バイク・原付 自転車 徒歩 その他 N=112 N= 90 N= 16 N= 26 N= 13 N= 16 N= 9 N= 17

(23)

(6)鞍手町の公共交通の課題

○現況・問題点のまとめ ○課題 ◆少子高齢化 ・本町は、人口減少と少子高齢化が進行しており、2015 年には3人に1人が 65 歳以上の 高齢者になると予測されている。 ◆現在の交通体系、運用 ・広域の交通体系(JR、高速バス)は充実しているものの、交通結節点(鞍手駅、直方 PA口バス停)までのアクセスが悪い。特にJR鞍手駅へアクセス可能な公共交通機関 は1日7便のコミュニティバスのみである。 ・西鉄バスとコミュニティバスの重複区間は、停留所が別々の位置にあるところが多く、 乗換えの便はよくない。 ・公共交通機関で中心市街地へ行けない地域が少なくない(西鉄バス西川線の沿線など)。 ・福祉バスは、2路線を無料で運行中であるが、起終点がくらじの郷に限定されており、 町民の利便性を満たした交通機関となっていない。 ・現在、町内を運行するバスに対し約 3,000 万円の補助を行っており、町財政の大きな負 担となっている。 ◆アンケート・ヒアリングから見える住民の意識 ・町民の約8割が公共交通(バス)を利用していない。 ・路線バス(西鉄バス)利用者の大半は、町内外の移動によるもので、町内で移動を完結 させる乗客は少ない。 ・高齢者に限ると、運転免許を持たない人が4割程度いる。 ・バスの利用時間帯は午前中が多い。 ・くらじの郷巡回バスの車体が大きすぎる。 ・何らかの形で公共交通は運行継続していくべきという意見が多い。 ・“まち”の玄関口であるJR鞍手駅への公共交通のアクセス強化が必要である。 ・町内のどこからでも町の中心部へ行けるような公共交通システムの構築が必要である。 ・古門、長谷など交通空白地帯となっている地域において、特に高齢者の移動手段の確保が 急務である。 ・町民のニーズに対応した公共交通の運行形態を確立する必要がある。 ・コミュニティバスの迂回ルート(新延・泉水方面)や福祉バスに関しては、効率的かつ利 便性の高い新たな運行形態へと見直しを図る必要がある。

(24)

3.鞍手町の地域公共交通の活性化及び再生の総合的かつ一体的な推進

に関する基本的な方針

(1)鞍手町の公共交通に期待される機能

・すべての町民に移動手段を提供する“まちの足”としての機能 ・広域交通体系の結節点(町内外の鉄道駅、高速バス停)と町内各地とを結ぶ機能 ・中心市街地と町内各地とを結ぶ機能 ・外出機会の増大を促進する機能

(2)各交通機関の役割

①広域交通体系・・・・鉄道、高速バス ・福岡市、北九州市などの大都市で提供されるサービスの利用や通勤、通学を担う交通体系 ・現在の運行本数の維持 ・鉄道とバスの連絡性の向上 ②主に周辺市町との連絡機能を担う交通体系・・・・鉄道、路線バス(西鉄バス)、コミュニティバス ・日常の通勤、通学や高齢者の通院などで隣接する市町との連絡を担う交通体系 ・遠賀川駅や直方バスセンターなど、町外の交通結節点への連絡機能 ③町内移動を担う交通体系・・・・コミュニティバス、デマンドタクシーなど ・高齢者を中心として、交通弱者の生活(通院、買物など)を支援 ・高齢者だけでなく、すべての町民が気軽に利用できる交通機関 ※(交通)結節点 異なる交通手段どうしが相互に連絡する乗り換え・乗り継ぎ場所。鉄道駅、バスターミナル、駅 前広場など。 ※デマンドタクシー (デマンド交通システム)

(25)

(3)地域公共交通の再生及び活性化に向けた基本方針

①広域交通体系の基本方針 ・福岡市や北九州市等への長距離移動の優れた利便性を今後も維持するために、利用者増対策 に努める。 ・特に、町の玄関口であるJR鞍手駅への公共交通によるアクセス利便性向上を優先的に図る。 ②主に周辺市町との連絡機能を担う交通体系の基本方針 ・町内外を結ぶ幹線交通網として、需要に応じて運行維持のための利用者増対策に努める。 ・特に乗客が少ない路線、時間帯については、費用対効果を考慮した上で、休廃止も含めた運 行形態の見直しを図る。 ・町内のどこからでも、あらゆる方面の幹線交通網を利用できるように、公共交通機関どうし の乗り継ぎを改善する。 ③町内移動を担う交通体系の基本方針 ・現在公共交通機関を利用できない地域から重点的に新しい交通システム(デマンドタクシー など)の導入を検討する。 ・町内のどこからでも中心市街地や鞍手駅などへ行けるように、公共交通機関どうしの乗り継 ぎを改善する。 ・コミュニティバスの新延、泉水方面への迂回ルートは廃止し、より効率的で利用しやすい交 通システム(デマンドタクシーなど)への置換えを検討する。 ・福祉バス(くらじの郷巡回バス)を廃止し、新たにくらじの郷だけでなく中心市街地や鞍手 駅など主要施設でも乗降できる交通システムの導入を検討する。 ④公共交通利用促進に向けた基本方針 ・バス同士の短時間内での接続や、乗り継ぎ割引の導入など、町民の乗り換えに対する心理的、 金銭的な負担の軽減に努める。 ・利用方法を町民に周知し、公共交通を身近なものにするために、リーフレット配布やインタ ーネット活用など情報発信のための施策を検討する。 ・くらじの郷や商業施設の利用の際に、公共交通を利用した場合の割引特典等について、関係 機関と連携しながら検討を行う。

(26)

4.鞍手町地域公共交通総合連携計画の対象区域と目標

(1)地域公共交通総合連携計画の対象区域

本計画の対象区域は、鞍手町全域を基本とするが、本町の公共交通体系における隣接市町との関 係性を考慮し、町外の拠点となる鉄道駅や高速バスの結節点も対象として位置づける。

(2)地域公共交通総合連携計画の目標

◇町内のどこからでも、中心市街地や交通結節点(鞍手駅)を利用できる公共交通体系を確立する。 ◇鉄道とバス、バス同士の円滑な乗換えを促進する。 ◇デマンド(予約)方式などの実証運行を行い、利用者の実情に応じた効率的な交通体系の構築に努 める。 ◇現在運行中の路線バスとコミュニティバスが担う、隣接市町との連絡機能を今後も維持していく。 ◇乗換えを促進するために運行ルート、ダイヤの見直しを検討する。 ◇他のサービス機関(病院、商業施設など)との連携など、利用促進のための方策を図る。 ◇公共交通機関同士の乗り継ぎ割引の実施を検討する。 ◇公共交通機関の利用方法や運行ルート、ダイヤなどの周知徹底により、利用促進を図る。

目標1 町内が一体となる公共交通体系の構築

目標2 効率的で利便性の高い運行体系の構築

目標3 周辺市町と連絡する幹線公共交通機関の継続

目標4 外出機会増大のための施策

(27)

5.前号の目標を達成するために行う事業及びその実施主体に関する事項

(1)目標を達成するために行う事業及び実施主体

事業名 事業の概要 関連する 目標 実施主体 駅 と 中心 市 街地 を 結 ぶ 交通 手 段の 強 化 鞍手駅から町内主要公共施設等へのアクセ ス向上を目的に、コミュニティバスに新た な運行系統“まちなか線(仮称)”を追加す る。運行に際して、車両の導入形態につい ても検討を行う。 目標1 目標2 目標4 鞍手町 運行委託事業者 交通結節点の改善 鉄道とバス、バス同士の乗り継ぎの改善や 停留所、待合所の1か所への集約などを図 る。 目標1 目標3 鞍手町 西鉄バス筑豊(株) デ マ ンド タ クシ ー の実証運行 バス路線のない地域を中心に、予約制のデ マンドタクシーを3路線において実証運行 する。 目標2 目標4 鞍手町 運行委託事業者 バ ス 乗り 継 ぎ割 引 の導入 西鉄バス、デマンドタクシーからコミュニ ティバス(くらじの郷~JR鞍手駅間)へ 乗り継ぐ際に、料金の割引券を発行する。 目標1 目標4 鞍手町 公 共 交通 利 用方 法 の周知 バスやデマンドタクシーの利用方法、乗り 継ぎ、ダイヤなどをわかりやすく解説した リーフレットの作成・配布による公共交通 の周知を図る。 目標4 鞍手町 施 設 利用 に よる 割 引特典等の検討 施設利用による公共交通の割引チケットや 振興券の公共交通利用への適用などの方策 を検討する。 目標4 鞍手町 社会福祉協議会 商工会 など

(28)

(2)目標を達成するために行う事業の概要

1)駅と中心市街地を結ぶ交通手段の強化 ●概要 ・鞍手駅から町内主要施設へのアクセス向上を主な目的として、既存のコミュニティバスに新 たな系統“まちなか線(仮称)”を新設する。 ・運行中のコミュニティバスは“鞍手線(仮称)”として運行継続する。ただし、1 日 2 往復の 新延・泉水方面への迂回ルートは廃止し、デマンドタクシー(後述)にて運行を行う。 ●運行ルート ・“まちなか線(仮称)”は、鞍手駅、中央公民館、中山中本町、鞍手町立病院、鞍手郵便局、 鞍手町役場、くらじの郷など主要施設の集積地をカバーするルートとする(下図参照)。 ・中央公民館、ひな尻を除くすべての停留所は、既存のコミュニティバスの停留所と同一とす る。 ■ 中心市街地拡大図とコミュニティバス“まちなか線(仮称)”の停留所 小牧口 中央公民館入口 中山中本町 中山南区 鞍手局 唐ヶ崎 新延橋 上新延橋

鞍手町立病院

鞍手駅

鞍手町役場

(鞍手車庫)

ひな尻 中央公民館 ■ コミュニティバスの新たな系統 宮 田 バ ス 停 く ら じ の 郷 鞍 手 駅 鞍 手 役 場 鞍 手 町 立 病 院 既存系統 “鞍手線(仮称)” 新系統 “まちなか線(仮称)” 迂回ルート(新延・ 泉水方面)は廃止

(29)

●運行車両 ・新たに 15 人乗り程度のミニバス(ワゴン車)を1台導入する。 ・導入に際して、車両の新規購入や、委託事業者の保有車両の活用など様々な導入方法につい て、本町の財政状況を考慮しながら比較検討を行う。 ●運行ダイヤ (※イメージであり決定ではありません) ・くらじの郷と鞍手駅を起終点とし、既存のコミュニティバス“鞍手線(仮称)”7往復と合 わせ、運行時間帯は午前6時30 分ごろから午後7時 30 分ごろの間とする。 ・運行本数と時間帯は、平日(月~金)と土日祝日で、それぞれ下記のとおり想定する。 運行日 まちなか線(仮称) 鞍手線(仮称) 合計 運行間隔 平日(月~金) 15 往復(30 便) 7 往復(14 便) 22 往復(44 便) 30~40 分程度 土日祝日 8 往復(16 便) 6 往復(12 便) 14 往復(28 便) 60~90 分程度 ●運賃 ・まちなか線(仮称)の運賃は、現在運行中のコミュニティバス“鞍手線(仮称)”に準じ、 利用した距離に応じて支払う距離帯別の運賃とする。 ・ただし、西鉄バスおよびデマンドタクシー(後述)から乗り継ぐ場合の料金は 100 円程度と する。

(30)

2)交通結節点の改善 ・鉄道とバスの結節点としてのJR鞍手駅の拠点性を向上させるため、10 分以内での乗り継ぎを 可能にするようダイヤ等を調整する。 ・バス同士の乗り換え拠点として、鞍手町立病院、鞍手町役 場(西鉄バス鞍手車庫)、くらじの郷の3か所を設定し、 相互に 10 分以内での乗り継ぎを可能にする。乗り場は、 ベンチや雨よけのある待合設備を備えた1か所に統合す る。 ・西鉄バス西川線の島~新北間については、島バス停からく らじの郷を経由し新北バス停に至るルートに変更し、既存 の路線バスでくらじの郷へのアクセスし、コミュニティバ スへのスムーズな乗り換えを可能にする。 ・西鉄バス、コミュニティバスの停留所が近接した場所に 別々に設置されている場合は、場所と停留所名称ともに1 ヶ所に集約する(例:コミュニティバス「購買前」→「中 山南区」に統一)。 交通結節点 接続する公共交通機関 待合所の様子 JR鞍手駅 ・JR筑豊本線 ・コミュニティバス (鞍手線(仮称)、まちなか線(仮称)) 鞍手町立病院 ・西鉄バス(中山・中間線) ・コミュニティバス (鞍手線(仮称)、まちなか線(仮称)) 鞍手町役場 (西鉄バス鞍手車庫) ・西鉄バス(中山・中間線) ・コミュニティバス (鞍手線(仮称)、まちなか線(仮称)) ・デマンドタクシー(古門線) くらじの郷 (総合福祉センター) ・西鉄バス(西川線) ・コミュニティバス (鞍手線(仮称)、まちなか線(仮称)) ・デマンドタクシー(泉水線、長谷線) 現在の 運行ルート くらじの郷 島 西川診療所 新北 くらじの郷 (新設) 永瀬(移設) 新ルート

(31)

3)デマンドタクシーの実証運行 ●概要 ・路線バス(西鉄バス)、コミュニティバスの利用困難な地域で、主に交通空白地帯となって いる地区をカバーするため予約制のデマンドタクシーを導入する。ただし、将来的には全町 単位での導入も見据えた検討を行う。 ●運行ルート ・優先的にデマンドタクシーを導入すべき路線として以下の3路線を設定する。 路線名 主な経由ルート 古門線 栄町~倉坂団地~神崎~新延本村~鞍手町役場(鞍手車庫) 泉水線 泉水団地~泉水口~くらじの郷 長谷線 美ゆき横~田町~くらじの郷 ■ デマンドタクシー運行ルートの概要

(32)

●運行ダイヤ (※イメージであり決定ではありません) ・運行本数は、平日と土日祝日の状況の違い(病院の診療時間など)を考慮し、下記のとおり 平日4往復(8便)、土日祝日2往復(4便)の運行を想定する。 栄町 →町役場(鞍手車庫) 泉水団地→くらじの郷 美ゆき横→くらじの郷 町役場(鞍手車庫)→ 栄町 くらじの郷 →泉水団地 くらじの郷 →美ゆき横 第1便 (土日祝日 運休) 各起点 8:00 発 第2便 (土日祝日 運休) ●古門線 町役場 10:30 発 ●泉水線・長谷線 くらじの郷 10:30 発 第3便 各起点 9:00 発 第4便 ●古門線 町役場 11:30 発 ●泉水線・長谷線 くらじの郷 11:30 発 第5便 (土日祝日 運休) 各起点 10:00 発 第6便 (土日祝日 運休) ●古門線 町役場 12:30 発 ●泉水線・長谷線 くらじの郷 12:30 発 第7便 各起点 13:00 発 第8便 ●古門線 町役場 15:30 発 ●泉水線・長谷線 くらじの郷 15:30 発 ・利用の際は、時間帯に応じて以下の通り電話予約を行う。予約がない場合は運行しない。ま た乗降により利用者がいない区間についても運行しない。 ■予約時間のイメージ 第1便~第3便(午前の便) 前日 17:00 までに予約 第4便(午後の便) 当日 11:00 までに予約 ●車両 ・小型タクシー車両にて運行を行い、乗客が4 人を超える見込みの場合は、複数台の小型車両 で対応する。 ●運賃 ・運賃は、原則として一般的な路線バスの運賃体系に準じ、利用した距離帯に応じて加算す る。 ・運賃設定にあたっては、既存の路線バス運賃とのバランスを見ながら調整を行い決定する。

(33)

4)バス乗り継ぎ割引の導入 ・西鉄バスやデマンドタクシーからコミュニティバス(くらじの郷~JR鞍手駅間)へ乗り継 ぐ場合には、コミュニティバスの運賃を割り引く(100 円程度の均一料金を設定)ことで、 利用者の乗り換えに対する心理的、金銭的負担を軽減し、JR鞍手駅など他の公共交通利用 者の増加を図る。 5)公共交通利用方法の周知 ・路線バス(西鉄バス)やコミュニティバス、デマンドタクシーの利用の仕方をやさしく、分 かりやすく説明したリーフレットを作成し、町民に配布する。特にデマンドタクシー導入地 域などは、目的地への行程が分かりやすくイメージでき、かつ公共交通を利用したくなるよ う内容を充実させる。 ・リーフレットのほか、インターネットを活用して運賃検索や乗換案内ができるような仕組み づくりを行う。 6)施設利用による割引特典等の検討 ①公共施設利用 ・路線バス(西鉄バス)やコミュニティバス、デマンドタクシーなど公共交通機関を利用し、 くらじの郷福祉棟の風呂を利用した町民に対し、福祉バス(くらじの郷巡回バス)廃止に対 する金銭的負担の軽減を図るため、①風呂の割引券、②公共交通の割引券などの発行につい て検討する。 ②商業施策との連携 ・公共交通利用による割引券の発行、「くらてまち振興券」の公共交通機関への適用拡大など、 商業施策と連携した利用促進策を検討し、商店の来客増加との相乗効果を図る。 西鉄バス コミュニティバス (くらじの郷~JR鞍手駅間) デマンドタクシー 100 円程度で 乗り継ぎ可能 100 円程度で 乗り継ぎ可能

×

割引なし ※くらじの郷以南(宮田方面)は割引なし

(34)

九州自動車道 鞍手町役場 くらじの郷 鞍手駅 直方PA ・コミュニティバスは、既存路線“鞍手線(仮称)”に加え、く らじの郷~JR鞍手駅間を運行する新しい系統“まちなか線 (仮称)”を追加する。 ・西鉄バス西川線は、くらじの郷経由に一部路線を変更する。 ・コミュニティバス“鞍手線(仮称)”の新延、泉水経由ルート は廃止し、新たにデマンドタクシー3路線を運行する。古門 線は町役場、泉水線と長谷線はくらじの郷を終点とし、コミ ュニティバスをスムーズに乗り継いで中心市街地や町立病 院、JR鞍手駅へ行くルートを確立する。 ・乗換え拠点は、乗り場を1か所に統一し、ベンチや雨よけを ■ 鞍手町の新たな交通体系のイメージ(概略図) 至 遠賀町(遠賀川駅) 至 中間市 至 宗像市 至 直方市 至 直方市 至 折尾 至 宮若市 鞍手町立病院 美ゆき横 泉水団地 西鉄バス コミュニティバス (鞍手線(仮称)) (まちなか線(仮称)) デマンドタクシー (古門線) (泉水線) (長谷線) 乗換え拠点 栄町

(35)
(36)

(3)PDCAサイクルに基づく定期的な事業評価と見直しの実施

本計画・事業においては、PDCAサイクルに基づく取組みを行っていく。すなわち、実証運行 を重ねながら、各公共交通機関の利用状況や収支バランス等について年度ごとに事業評価を行い、 改善が必要な場合は運行ルートや料金体系等の見直しを行いながら、持続可能な運行体系の構築を 進める。

6.計画期間

本連携計画の計画期間は、平成 23 年度から平成 25 年度までの 3 年間とする。 事 業 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 1)駅と市街地を結ぶ交 通手段の強化 2)交通結節点の改善 3)デマンドタクシーの 実証運行 4)バス乗り継ぎ割引の 導入 5)公共交通利用方法の 周知 6)施設利用による割引 特典等の検討 ■ 評価の実施手順例 目標(コミュニティバス利用者数 の増加など) 年度ごとの達成率の把握評価 継続して運行 改善点の検討 達成 未達成

(37)

鞍手町地域公共交通総合連携計画

参照

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