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概要版 長崎市│平成20年度決算に係る財務書類について

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Academic year: 2018

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(1)

平成21年12月

平成20年度決算に係る

(概要版)

(2)

地方公共団体の公会計は、現金主義・単式簿記といって、一年間の現金収入と支

出を明らかにすることを目的としています。

しかし、この方法では、民間企業のようにどれだけの資産や負債を持っているの

かといったストックの状況や現金以外の要素を考慮した実質的なコストや収益とい

った経営成績がわかりません。

厳しさを増す地方の財政状況を背景に、このような発生主義・複式簿記の手法を

取り入れた財務書類の有益性に対する認識が高まり、平成18年8月、国より平成

20年度決算から全国的な基準を定めた財務書類の作成が要請されました。

長崎市においても平成20年度決算から「総務省方式改訂モデル」により財務書

類を作成・分析し、市民のみなさんに財政状況をわかりやすく公表するとともに、

資産・債務改革に努めていきます。

普通会計(一般会計など)

長崎市土地開発公社

公営企業12会計

第三セクター9団体

(病院・上下水道など)

(財)長崎市野母崎振興公社 (福)長崎市社会福祉事業団

その他公営事業5会計

長崎つきまち(株)

(介護保険など)

(財)長崎市勤労者サービスセンター (財)長崎ロープウェイ・水族館

(株)長崎高島水産センター

一部事務組合・広域連合3団体

(財)長崎市地産地消振興公社

外海地区衛生施設組合 (財)長崎市体育協会

長崎県南部広域水道企業団 (株)長崎衛生公社

長崎県後期高齢者医療広域連合

貸借対照表

行政コスト計算書

資産 負債 経常行政コスト

・・・ 経常収益

・・・

歳計現金 純資産 純経常行政コスト

・・・

・・・

資金収支計算書

純資産変動計算書

収入 期首純資産残高

- -

支出 純経常行政コスト

資金増減額 一般財源、補助金等受入、臨時損益

+ ±

期首資金残高= 資産評価替えによる変動額=

期末歳計現金残高 期末純資産残高

作成する財務書類(4表)

財務4表の連結

長崎市

(3)

資産や負債をどれだけ有しているかといったストック(残高)面から財政状況を

表したものです。

また、資産を取得するためにどのような財源(負債・純資産)で賄ってきたかを

みることができます。

(単位:千円)

有形固定資産のうち学校や市営住宅といった事業用資産にかかる土地に

ついては固定資産税評価方式による時価評価を行なっています。

その結果、約1,000億円の資産評価差額が生じています。

これは主に、時価評価前の有形固定資産の簿価が昭和44年度以降の決算

統計の額の積み上げとなっていたため、昭和43年度以前に取得した土地

や無償譲渡を受けた土地の評価額が純増したためです。

市税や保育料などにかかる長期延滞債権や未収金のうちの一部について

、過去5年間の不納欠損の実績により回収不能見込額として約14億円計上

しています。

全職員が平成20年度末に普通退職したと想定した場合の要支給額を退職

手当引当金として約330億円計上しています。

資産から負債を差し引いたものが純資産(現在までの世代が負担した部

分)で、全体としては約5,282億円の純資産を保有しています。

通常、地方公共団体の地方債は公共資産を取得するときに発行する原則

があり、負債とあわせて資産も計上されるため純資産が減少することはあ

りませんが、臨時財政対策債などの赤字地方債の発行は資産形成に結びつ

かず、負債のみの計上となります。

同じく、退職手当引当金なども負債のみの計上となるため純資産が減少

し、「その他一般財源」が約955億円のマイナスとなりますが、このマイ

ナス分は将来の一般財源で解消していくこととなります。

資産の部 金額 負債の部 金額

1 公共資産 712,421,9401 固定負債 244,762,488

(1)有形固定資産 711,985,679(1)地方債 210,572,102

(2)売却可能資産 436,261(2)長期未払金 1,013,569

(3)退職手当引当金 32,973,152

2 投資等 67,526,831(4)損失補償等引当金 203,665

(1)投資及び出資金 31,535,967

(2)貸付金 16,212,889 2 流動負債 24,919,194

(3)基金等 17,552,971 (1)翌年度償還予定地方債 23,137,512

(4)長期延滞債権 3,181,295(2)未払金 97,363

(5)回収不能見込額 △ 956,291(3)賞与引当金 1,684,319

3 流動資産 17,925,800負債合計 269,681,682

(1)現金預金 16,322,355 純資産の部 金額

うち歳計現金 8,921,545 1 公共資産等整備国県補助金等 111,129,891

(2)未収金 1,603,445 2 公共資産等一般財源等 412,577,579

うち回収不能見込額 △ 465,1483 その他一般財源等 △ 95,471,947

4 資産評価差額 99,957,366

純資産合計 528,192,889

資産合計 797,874,571 負債及び純資産合計 797,874,571

(1)貸借対照表

(4)

行政活動のうち福祉活動やごみの収集といった資産形成に結びつかない行政サービ

スに係る経費とその行政サービスの直接の対価として得られた財源(受益者負担)を

対比させたものです。

この2つの差が純経常行政コストとなりますが、これは受益者負担以外の市税等で

賄わなければならないコストを表しています。

(単位:千円)

人件費や物件費といった現金支出はもちろんですが、有形固定資産にか

かる減価償却費や歳入における回収不能見込額といった非現金支出も経常

費用に含んでいます。

減価償却費は約185億円で、物にかかるコストの中で最も金額が大きく、

過去に多くの公共資産を整備してきたことがわかります。

移転支出的なコストは4つのコスト区分の中で最も割合が大きく、経常

費用全体の約55%を占めています。

その内訳は生活保護費や各種福祉手当などの社会保障給付のほか、各種

団体などに対して支出する補助金や公営企業会計などに対する繰出金です。

行政サービスの直接の対価として得られた使用料などの経常収益は約71

億円で、経常費用の約4%が受益者負担となっています。

いいかえれば、経常費用の約96%は市税などの受益者負担以外の財源で

賄っているということになります。

経常費用 金額

1 人にかかるコスト 28,483,371

(1)人件費 26,826,551

(2)退職手当引当金繰入等 △ 27,499

(3)賞与引当金繰入額 1,684,319

2 物にかかるコスト 36,031,402

(1)物件費 15,551,191

(2)維持補修費 2,014,594

(3)減価償却費 18,465,617

3 移転支出的なコスト 87,425,800

(1)社会保障給付 57,874,655

(2)補助金等 7,556,849

(3)他会計等への支出額 19,643,398

(4)他団体への公共資産整備補助金等 2,350,898

4 その他のコスト 6,781,082

(1)支払利息 4,601,669

(2)回収不能見込計上額 1,974,982

(3)その他行政コスト 204,431

経常費用合計 158,721,655

経常収益 金額

1 使用料・手数料 4,671,977

2 分担金・負担金・寄付金 2,408,681

経常収益合計 7,080,658

(5)

貸借対照表の純資産の部(現在までの世代が負担した部分)が1年間でどのように

変動したかを表すものです。

(単位:千円)

資産評価替えを除いた当期の

純資産変動額は14,531,689千円の増

資産形成に結びつかない純経常行政コストは約1,516億円ありますが、

一般財源と補助金等受入は約1,647億円で純経常行政コストを上回ってい

ます。

これは市税などの一般財源や国庫支出金などで純経常行政コストを賄え

たことを意味していて、その分、純資産が増加していることになります。

災害復旧費や財産売払収入などを臨時損益として約15億円計上してい

ます。

有形固定資産のうち学校や市営住宅といった事業用資産にかかる土地に

ついては固定資産税評価方式による時価評価を行なっています。

その結果、約1,000億円の資産評価差額が生じています。

これは主に、時価評価前の有形固定資産の簿価が昭和44年度以降の決算

統計の額の積み上げとなっていたため、昭和43年度以前に取得した土地

や無償譲渡を受けた土地の評価額が純増したためです。

区分 金額

期首純資産残高 413,703,834

純経常行政コスト △ 151,640,997

一般財源 106,376,597

補助金等受入 58,285,174

臨時損益 1,510,915

資産評価替えによる変動額 99,957,366

当期純資産変動額 114,489,055

(6)

歳計現金の出入りの情報を3つの区分に分けて表したものです。

他の3つの財務書類と異なり、行政活動を資金の流れからみたもので、現在の公会計

と同じ現金主義による財務書類です。

また、参考として基礎的財政収支(プライマリーバランス)を表しています。

(単位:千円)

《経常的収支》

人件費や物件費などの支出と税収や手数

料などの収入といった日常の行政活動に

伴う資金収支です。

《公共資産整備収支》

公共事業などの支出とその財源となる補

助金・地方債などの収入といった公共資

産の整備に伴う資金収支です。

(参考:基礎的財政収支) (単位:千円) 《投資・財務的収支》

出資・貸付や地方債の元金償還などの支

出と貸付金元金や財産売払収入などの収

入といった投資活動や借金の返済に伴う

資金収支です。

期末資金残高は約89億円ありますが、このうち約76億円は翌年度に繰

り越した定額給付金給付事業費などの財源となるため、実質的な期末資金

残高は約13億円となります。

また内訳をみると、公共資産整備収支や投資・財務的収支の不足額を経

常的収支における市税などの一般財源で補てんしていることがわかります。

具体的には、道路など公共資産の整備や地方債の償還などに市税などの

一般財源を投入しているということになります。

基礎的財政収支とは、地方債による収支と年度間の財政調整機能である

財政調整基金や減債基金による収支を除いた歳入と歳出のバランスをみる

ものです。

本市では、地方債の元利償還額が地方債の新規発行額を大きく上回って

いることなどから、基礎的財政収支も約180億円のプラスとなっています

が、これも上記と同様に実質的には約104億円のプラスとなります。

区分 金額

1 経常的収支 32,814,001

2 公共資産整備収支 △ 5,261,689

3 投資・財務的収支 △ 20,018,908

当期収支 7,533,404

期首資金残高 1,388,141

期末資金残高 8,921,545

区分 金額

収入総額 196,346,375

地方債発行額 △ 16,484,900

財政調整基金等取崩額 △ 2,291,570

支出総額 △ 188,812,971

地方債元利償還額 27,165,791

財政調整基金等積立額 2,113,744

(7)

普通会計の財務4表を平成20年度末時点の住民基本台帳人口446,668人で割った

市民一人あたりの財務4表です。

貸借対照表

(単位:千円)

行政コスト計算書

(単位:千円)

資金収支計算書

(単位:千円)

純資産変動計算書

(単位:千円)

市民一人あたりの道路や学校などの資産は1,786千円、地方債や退職手

当金などの負債は603千円です。

市民一人あたりの行政サービスにかかる費用は355千円、直接負担した

施設使用料などは16千円です。

1 固定負債 547 1 使用料・手数料 10

負債の部 金額 経常収益 金額

資産合計 1,786 経常費用合計 355

うち歳計現金 20 3 その他のコスト 15

3 流動資産 40 3 移転支出的なコスト 195

2 投資等 151 2 物にかかるコスト 81

金額

1 公共資産 1,595 1 人にかかるコスト 64

資産の部 金額 経常費用

2 流動負債 56 2 分担金・負担金・寄付金 5

純経常行政コスト 339

負債合計 603 経常収益合計 16

負債及び純資産合計 1,786

純資産の部 1,183

区分 金額 区分 金額

1 経常的収支 74 期首純資産残高 926

2 公共資産整備収支 △ 12

3 投資・財務的収支 △ 45 純経常行政コスト △ 339

当期収支 17 一般財源 238

補助金等受入 131

期首資金残高 3 臨時損益 3

資産評価替えによる変動額 224

期末資金残高 20 当期純資産変動額 257

期末純資産残高 1,183

(8)

貸借対照表

(単位:千円)

行政コスト計算書

(単位:千円)

資金収支計算書

(単位:千円)

純資産変動計算書

(単位:千円)

公営企業会計においては、通常の企業債残高は貸借対照表において借入

資本金として純資産の部に計上しますが、本書類では民間企業と同じ考え

方で負債の部に計上しています。

貸借対照表における資産の規模は普通会計の約1.4倍となっています。

これは上下水道事業などの公営企業会計でも大きな公共資産を形成してい

るためです。

一方、負債の規模は普通会計の約1.6倍となっています。

これも企業債残高などによるものですが、特に下水道事業における負債の

割合が高いことに起因しています。

行政コスト計算書における経常費用は普通会計の約1.7倍となっていま

す。

これは国民健康保険事業や介護保険事業の社会保障給付などが多額にのぼ

るためです。

一方で経常収益は保険料収入などがあるため普通会計の約13.7倍となっ

ていて、受益者負担の割合は約35%と、普通会計の約4%を大きく上回っ

ています。

公営企業12会計のうち上下水道事業など8会計については、行政コスト

計算書において経常収益が経常行政費用を上回っているため民間企業でい

う経常利益を確保できていますが、市場事業などの4会計は経常損失を計

上している状況です。

資産の部 金額 経常費用 金額

1 公共資産 1,070,858,982 1 人にかかるコスト 37,275,283

2 投資等 40,075,553 2 物にかかるコスト 56,811,865

3 流動資産 44,016,866 3 移転支出的なコスト 169,921,243

うち歳計現金 27,620,731 3 その他のコスト 13,255,959

資産合計 1,154,951,401 経常費用合計 277,264,350

負債の部 金額 経常収益 金額

1 固定負債 401,916,092 1 使用料・手数料 4,677,521

2 流動負債 41,673,506 2 分担金・負担金・寄付金 41,671,240

負債合計 443,589,598 3 保険料 20,390,599

純資産の部 711,361,803 4 事業収益 29,031,695

負債及び純資産合計 1,154,951,401 5 その他特定行政サービス収入 910,791

経常収益合計 96,681,846

純経常行政コスト 180,582,504

区分 金額 区分 金額

1 経常的収支 46,154,606 期首純資産残高 585,481,143

2 公共資産整備収支 △ 6,551,414

3 投資・財務的収支 △ 29,951,770 純経常行政コスト △ 180,582,504

当期収支 9,651,422 一般財源 106,376,597

補助金等受入 96,375,278

期首資金残高 17,969,309 臨時損益 1,702,469

資産評価替えによる変動額 102,060,219

期末資金残高 27,620,731 無償受贈資産受入 39,840

その他 △ 91,239

当期純資産変動額 125,880,660

期末純資産残高 711,361,803

(9)

貸借対照表

(単位:千円)

行政コスト計算書

(単位:千円)

資金収支計算書

(単位:千円)

純資産変動計算書

(単位:千円)

貸借対照表において、第三セクター9団体のうち(財)長崎市野母崎振興公

社と㈱長崎衛生公社については、負債が資産を上回る債務超過の状態とな

っているため注意が必要です。

行政コスト計算書における経常費用は地方公共団体全体の約1.2倍、経

常収益は約1.4倍となっています。

これは、広域連合方式で運営している後期高齢者医療事業にかかる多額の

社会保障給付などが計上されているためです。

第三セクター9団体のうち㈱長崎つきまちなど8団体については行政コ

コスト計算書において経常収益が経常費用を上回っているため民間企業で

いう経常利益を確保できていますが、(財)長崎市野母崎振興公社について

は経常損失を計上している状況です。

資産の部 金額 経常費用 金額

1 公共資産 1,085,985,642 1 人にかかるコスト 38,704,248

2 投資等 28,038,605 2 物にかかるコスト 58,222,498

3 流動資産 46,545,979 3 移転支出的なコスト 221,889,721

うち歳計現金 29,308,601 3 その他のコスト 15,965,771

資産合計 1,160,570,226 経常費用合計 334,782,238

負債の部 金額 経常収益 金額

1 固定負債 405,632,734 1 使用料・手数料 4,677,521

2 流動負債 42,164,723 2 分担金・負担金・寄付金 72,284,265

負債合計 447,797,457 3 保険料 20,390,599

純資産の部 712,772,769 4 事業収益 33,915,093

負債及び純資産合計 1,160,570,226 5 その他特定行政サービス収入 1,071,904

経常収益合計 132,339,382

純経常行政コスト 202,442,856

区分 金額 区分 金額

1 経常的収支 48,533,490 期首純資産残高 585,450,984

2 公共資産整備収支 △ 6,676,026

3 投資・財務的収支 △ 32,892,396 純経常行政コスト △ 202,442,856

当期収支 8,965,068 一般財源 106,377,585

補助金等受入 119,477,293

期首資金残高 20,343,533 臨時損益 1,900,935

資産評価替えによる変動額 102,060,219

期末資金残高 29,308,601 無償受贈資産受入 39,840

期末純資産残高 712,772,769

その他 △ 91,231

当期純資産変動額 127,321,785

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