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Tadao KAKIZOE

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Academic year: 2021

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一 337 一

東医大誌 65(4):337−338,2007

  濡

がん対策基本法

国立がんセンター名誉総長

垣 添 忠 生

Tadao KAKIZOE

 07年4月、わが国ではがん対策基本法が施行された。男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんになり、年 間32万人、実に3人に1人ががんで亡くなる時代である。この事態を踏まえ、国が法律に基づきがん対策を進め

ることを明記したことは画期的な出来事と考えられる。

 この法律には、がんに関わる基本的事項がすべて書き込まれている。たばこ対策を中心としたがん予防、がん 検診、がん医療の均てん化、そのための人材育成と情報の重要性、緩和医療の充実、そしそのすべてに関わる研 究の重要性が記されている。

 ここに記した多くの事項の実現に向けて、国、地方公共団体、医療保険者、国民、医師等が各々責任を有する ことが明示された。ちなみに、その第6条には、「国民は、喫煙、食生活、運動その他の生活習慣が健康に及ぼす 影響等がんに関する正しい知識を持ち、がんの予防に必要な注意を払うとともに、必要に応じ、がん検診を受け

るよう努めなければならない。」とある。そして、まず国の責任で、わが国のがん対策の基本計画を作成する必要 がある。その際、国、実際には厚生労働大臣は、がん対策推進協議会の意見を参考にしなければならない。この 協議会のメンバーに、医学関係者や有識者だけでなく、がん患者、家族、遺族を代表する者も委員として加わる ことが法律に明記された。私の知る限り、このような記載がなされた法律は見当たらない。時代は確実に変わっ たことを実感する。

 07年4月1日に本法が施行され、4月、5月の2ヶ月ほどのうちに、がん対策推進協議会の意見を聞いて、国の 基本計画がまとめられた。これが07年6月15日、閣議で了承され、直ちに都道府県の基本計画が、本年度中に 国の計画にならう形で取りまとめられる。こうしてわが国のがん対策等が全国レベルで粛々と進められることに

なる。

 かつて、米国は1971年、ニクソン大統領の時代に「国家がん法」を成立させ、以来、それにもとづき、たばこ 対策、検診の充実、がん診療の推進と医療の均てん化、そして緩和医療を充実させ、1990年代後半からがん死が 減り始めた。

 わが国のがん医療に関わる人たちは、「がん対策法」あるいは「がん予防法」といった法律に裏付けられたがん 対策の推進を長く求めてきた。それがここ数年の患者、家族、国民の声を背景として、「がん対策基本法」として 遂に実現した。夢のようだ。米国に遅れること約30年、しかし、わが国は後発の利点を生かして、今後この法律 に後押しされてわが国でも強力ながん対策が推進され、がん患者の発生、がん死亡の顕著な減少の実現を目指し たい。多くの医療従事者の御理解と御支援を仰ぎたい。

(1)

(2)

338 一 東京医科大学雑誌 第65巻第4号

垣添 忠生(Tadao KAKIZOE)

学歴:

昭和36年4月 昭和38年4月 昭和42年5月

東京大学教養学部理科II類入学 東京大学医学部医学科入学 東京大学医学部医学科卒業

医師免許:

昭和44年1月

学位:

昭和53年10月

医籍登録No.201260 医学博士(東京大学)

職歴:

昭和42年8月〜44年3月 昭和44年4月〜46年6月 昭和46年7月〜47年6月 昭和47年7月〜48年6月 昭和48年7月〜49年6月 昭和49年7月〜50年6月 昭和50年7月〜61年9月 昭和61年10月〜62年6月 昭和62年4月〜62年5月 昭和62年6月〜平成元年3月 平成元年4月〜平成2年3月 平成2年4月〜平成3年12月 平成4年1月〜平成4年6月 平成4年7月〜平成14年3月 平成14年4月〜平成19年3月 平成19年3月〜

平成19年4月〜

東京大学附属病院 研修医 都立豊島病院 泌尿器科医員 医療法人藤間病院 外科医員

東京大学医学部泌尿器科 文部教官 助手 東京大学医学部分院 泌尿器科 文部教官 助手 都立駒込病院 泌尿器科医員

国立がんセンター病院 外来部 泌尿器科医員 国立がんセンター病院 病棟部 病棟医長

国立がんセンター病院 外来部 泌尿器科医長併任 国立がんセンター病院 手術部長

国立がんセンター病院 病棟部長 国立がんセンター病院 副院長 国立がんセンター病院 病院長 国立がんセンター中央病院 病院長 国立がんセンター総長

財団法人 日本対がん協会会長 国立がんセンター名誉総長

賞:

昭和55年 国立がんセンター 田宮賞

     「単離膀胱上皮のConcanavalin Aによる凝集性を指標とした膀胱発癌過程の解析」による 昭和60年 高松宮妃癌研究基金 学術賞

     「膀胱癌の実験的、臨床的研究」による 平成17年ll月 日本医師会 医学賞

        「尿路移行上皮がんの多発性がんに関する生物学的解析にもとつく、膀胱全摘術後も尿道から         自然排尿可能な手術法の開発」による

教育歴:

昭和47年7月〜49年6月 昭和60年9月〜平成元年3月 昭和61年8月〜現在

平成元年4月〜現在

東京大学医学部泌尿器科文部教官助手 東京大学医学部泌尿器科非常勤講師 筑波大学医学部大学院非常勤講師 札幌医科大学泌尿器科非常勤講師

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参照

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