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勧告事項改善報告書 独立行政法人国立病院機構宇多野病院院長杉山博 平成 29 年 3 月 28 日付け保福監第 465 号で改善勧告のあった事項について 4 月 27 日に当院から京都市に対して 以下のとおり改善事項を報告しました 今後 今回の勧告事項のほか 事業の実施に関する関係法令等の内容につい

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勧告事項改善報告書

独立行政法人国立病院機構 宇多野病院 院長 杉山 博 平成29年3月28日付け保福監第465号で改善勧告のあった事項について、4月27日 に当院から京都市に対して、以下のとおり改善事項を報告しました。 今後、今回の勧告事項のほか、事業の実施に関する関係法令等の内容について十分に理解し、 これらを遵守します。 勧告事項 改 善 状 況 (1) 虐待の再発防止策の策定 平成29年3月28日 付け保福監第464号「障 害福祉サービス事業者の指 定の効力の一部停止につい て」3(1)アからエまで の4件の事案について、当 該行為が虐待であると認識 し、そのうえで、次の措置 を行うこと。 ア 4件の事案の利用者 及びその家族への速や かな謝罪 イ 各虐待行為の発生原 因の検証 (1) 今回の勧告事項の主たる要因としては、当院において幹 部職員を含め職員の虐待に対する認識が極めて不十分で あったことから、利用者本人の権利擁護を最優先するとい う虐待対応の基本姿勢が出来ていなかったことでありま す。 また、その様な認識から、組織として、虐待に関する研 修の実施、疑いを含む虐待を発見した時の通報に関する体 制及び周知、通報があった場合の対応等、障害者虐待防止 にむけた取り組みが不十分でありました。さらに、病院運 営を行う上で、当該療養介護事業所において職員が多忙な 状況を把握しておりましたが、その状況が職員から利用者 への大声や荒い口調に繋がっていることを把握できてい なかったことが、「障害福祉サ―ビス事業所の指定の効力 の一部停止について」3(1)アからエまでの4件の事案 に繋がったと認識しております。 ア 4件の事案の利用者及びその家族への謝罪については、 以下のとおり行いました。 〇利用者① 日 時 平成 29 年 4 月 1 日(土)13:00~14:10 〇利用者② 日 時 平成 29 年 4 月 1 日(土)11:30~12:15 日 時 平成 29 年 4 月 4 日(火)16:56~17:00 〇利用者③ 日 時 平成 29 年 3 月 30 日(木)13:18~13:32 イ 各虐待行為の発生原因について、検証した結果は以下の とおりです。 病院幹部及び職員の虐待に関する認識が不十分であり、 京都市から自主調査及び再発防止策の徹底を指導されまし たが、十分に対応出来ませんでした。 また、職員への指導が徹底されず、更には同じ職場で勤 務を続けさせたことで、虐待を発生させてしまいました。 さらに、この職場は重症者も多く相当忙しいことからス

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2 ウ 外部委員として、障害 者福祉及び医療関係者 が参加する虐待防止委 員会の設置 エ 障害者虐待防止法に 基づく内部通報の仕組 等、虐待に対する組織的 体制の構築 オ 障害への理解・障害者 の権利擁護に関する職 員教育の実施 カ その他、虐待の再発 防止のための必要な措 置を徹底すること トレスのある職場であるにも関わらず、病院として行うべ きそれらに対する改善策が不十分でありました。 病院組織として障害者虐待防止に向けた取り組みが不十 分であったことから、各虐待行為が発生しました。 ウ 虐待防止委員会を平成 28 年 10 月に設置しましたが、障 害福祉関係者及び医療関係者等の外部委員が参加してい なかったため、平成 29 年 4 月 1 日以降の開催は外部委員 が入った委員会とし、また、外部委員決定後は毎月開催す ることとしました。 なお、外部委員には以下の方に委嘱したところです。 〇障害者福祉関係者 ※近隣自治体の虐待事例アドバイザー(弁護士) 〇医療関係者 ※隣県医科大学医学部法医学部門(教授) エ 障害者虐待防止法に基づく内部通報の仕組等、虐待に対 する組織的体制の構築については以下の取り組みを行い ました。 <職員に対して> ① 当院の虐待防止マニュアル(平成 29 年 1 月作成)に内 部通報の仕組みを図式化して掲載し、院長から全職員に 確実に周知を行いました。 ② ヒヤリ・ハット制度による仕組みで、匿名での情報提 供が可能とした取り組みを平成 29 年 3 月 24 日に臨時開 催した医療安全管理委員会から開始しました。 ③ 行動制限ゼロ対策委員会並びに安全な呼吸器管理実施 に向けた医療安全会議において虐待に繋がる恐れのあ る事案等を病院全体の業務の中で再確認し、改善・見直 し等を行っているところです。 <利用者及びご家族に対して> 匿名で相談又はご意見を聞かせていただける窓口につ いて、「療養介護サービス等利用契約」の重要事項説明 書に記載されている内容を、よりわかり易く事業所内に ご案内を掲示しました。 オ これまでの職員教育は不十分なものでありましたので、 平成 28 年度の虐待防止に関する研修は療養介護事業所に 関係する職員全員に実施しました。 また、倫理に関する研修として事例検討を行い、その他 に京都市主催の研修にも職員が参加しました。 カ 虐待に関する研修会等を対象者の拡大を図りながら繰り 返し行い、虐待防止マニュアルの理解を深め、継続的に周 知・徹底を図っていくこととしています。 また、行動を丁寧にするため、まず言葉を丁寧にしよう という取り組みを開始し、平成29年4月1日から、毎朝、全 病棟スタッフが「丁寧な言葉使いが、丁寧な行動を生む」

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3 (2) 責任の明確化及び厳正 な対処 虐待事案及び事業所の問 題点について、関係職員及 び事業所管理者等の責任を 明らかにし、厳正に対処す ることとともに、それらに ついて、全ての利用者及び 家族並びに職員に説明する こと。 (3) 事業所運営の改善 本市監査において、多く の職員が、頻繁なナースコ ールや多忙・職員不足を訴 え、また、利用者に対し大 声や荒い口調で対応したこ とがあると発言した事実を 踏まえ、次の措置を行うこ と。 ア 職場環境や職員の勤務 実態等、運営上の問題に ついて、早期かつ正確に 把握し、適切に対応する 体制を構築すること。 イ サービスの提供に当た っては、個々の利用者の状 態等を十分に考慮し、利用 者の立場に立って行うこ と。特に、利用者に対する 「大声・荒い口調」等、配 慮を欠いた行為を防止す る、具体的な措置を速やか に講じること。 とした言葉遣いの読み合わせを行っているところです。 (2) 当事者の職員A、B、Cに関しては、平成29年3月31日 付けで処分を行い、管理監督者については問題点の把握、 謝罪、原因解明、再発防止策の取りまとめと実施を踏まえ て、平成29年4月27日付けで処分を行いました。 また、それらについて、全ての利用者及び家族並びに職 員に説明しました。 (3)事業所運営の改善 ア ・当該事業所に平成 29 年 4 月 1 日から 5 名の増員 ・他病棟との職員の入替え等や他病棟での短期研修を行 うとともに、職員が上司に相談しやすい病棟とするよ う取り組んでいます。 ・事業所内の医師・看護師など多職種によるカンファレ ンスを実施 今回調査し把握できた職場環境の状況や職員の勤務実 態等、運営上の問題を更に改善していくために、今回の改 善策を引き続きスタッフと共に運用しながら検証し、改善 していくこととしています。 イ サービスの提供に当たっては、個々の利用者の状態等を 十分に考慮し、利用者の立場に立って行うことについて は、以下のような措置を開始したところです。 <虐待防止に向けた取組の強化> ・「障害者福祉施設等における障害者虐待の防止と対応の 手引き」を1病棟で読み合わせ ・虐待防止チェックリストの活用 ・虐待防止研修会の開催 ・虐待防止委員会の設置、開催 ・虐待防止マニュアルの作成、周知 <通報窓口等> ・院内で虐待を疑う事例を発見した場合、匿名で通報出来 るシステムの整備 ・適切な対応が出来なかったスタッフの事例をヒヤリ・ハ ット事例として扱い、反省の機会とする体制の整備 ・障害福祉サービス利用者への「苦情受付」について、ポ スター等により利用者やご家族にわかりやすく案内 <利用者に対応する職員への支援> ・心理的ストレスを持つ利用者への対応に関する勉強会の 開催

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4 ・利用者・家族との適切なコミュニケーションを通じて、 関わっていく体制整備 <医療安全の観点から求められること> ・ナースコールと生体モニターの警報を同一端末で受けて いたが、両者を識別出来るシステムに改善 ・小児科におけるカンファレンスや回診による、利用者の 状態のより適切な把握 ・小児科・神経内科の合同カンファレンスによる情報共有 の強化 ・相談しやすい職場環境の構築 ・1病棟の適切な運営に向けた人員配置 〇今回の事案により、関係者への謝罪及び説明時において 種々ご意見をいただきました。今後は利用者・家族及び 職員に対し定期的にアンケート等を実施して、積極的に 意見を収集し、その内容を踏まえて改善を図っていきま す。

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勧告事項改善報告書

独立行政法人国立病院機構 宇多野病院 院長 杉山 博 平成29年3月28日付け保福監第465号で改善勧告のあった事項について、4月27日 に当院から京都市に対して、以下のとおり改善事項を報告しました。 今後、今回の勧告事項のほか、事業の実施に関する関係法令等の内容について十分に理解し、 これらを遵守します。 勧告事項 改 善 状 況 (1) 虐待の再発防止策の策定 平成29年3月28日 付け保福監第464号「障 害福祉サービス事業者の指 定の効力の一部停止につい て」3(1)アからエまで の4件の事案について、当 該行為が虐待であると認識 し、そのうえで、次の措置 を行うこと。 ア 4件の事案の利用者 及びその家族への速や かな謝罪 イ 各虐待行為の発生原 因の検証 (1) 今回の勧告事項の主たる要因としては、当院において幹 部職員を含め職員の虐待に対する認識が極めて不十分で あったことから、利用者本人の権利擁護を最優先するとい う虐待対応の基本姿勢が出来ていなかったことでありま す。 また、その様な認識から、組織として、虐待に関する研 修の実施、疑いを含む虐待を発見した時の通報に関する体 制及び周知、通報があった場合の対応等、障害者虐待防止 にむけた取り組みが不十分でありました。さらに、病院運 営を行う上で、当該療養介護事業所において職員が多忙な 状況を把握しておりましたが、その状況が職員から利用者 への大声や荒い口調に繋がっていることを把握できてい なかったことが、「障害福祉サ―ビス事業所の指定の効力 の一部停止について」3(1)アからエまでの4件の事案 に繋がったと認識しております。 ア 4件の事案の利用者及びその家族への謝罪については、 以下のとおり行いました。 〇利用者① 日 時 平成 29 年 4 月 1 日(土)13:00~14:10 〇利用者② 日 時 平成 29 年 4 月 1 日(土)11:30~12:15 日 時 平成 29 年 4 月 4 日(火)16:56~17:00 〇利用者③ 日 時 平成 29 年 3 月 30 日(木)13:18~13:32 イ 各虐待行為の発生原因について、病院幹部職員で行った 検証結果は以下のとおりです。 〇保福監第464号2項指摘の3(1)アの事案 職員Aが利用者①に対し発言した平成28年8月31日の内 容は、著しく相手の尊厳を傷つける暴言であり心理的虐待 であります。職員Aは、院内で行われた虐待防止に関する 研修を平成27年3月4日に受講しておりますが、虐待に関す

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2 ウ 外部委員として、障害 者福祉及び医療関係者 が参加する虐待防止委 員会の設置 る認識が不十分でありました。 病院幹部の認識も不十分であったことから、京都市から 自主調査及び再発防止策の徹底を指導されましたが、十分 に対応出来ませんでした。 〇保福監第464号2項指摘の3(1)イの事案 職員Bが平成 28 年 11 月 9 日に利用者①に対し発言した 内容は、著しく相手の尊厳を傷つける暴言であり心理的虐 待であります。 職員Bは院内で行われた虐待に関する研修を平成 27 年 10 月 7 日に受講しておりますが、虐待に関する認識が不十 分でありました。 また、京都市の虐待調査が開始された平成 28 年 9 月 29 日以降の当該職員への調査において、直接本人から暴言及 びベッドのボードを蹴る等の確認が出来ていました。 しかしながら、病院幹部の認識が不十分であったことか ら、本人への指導が徹底されず、更には同じ職場で勤務を 続けさせたことで、この事案の虐待を発生させてしまいま した。 〇保福監第464 号 2 項指摘の3(1)ウの事案 職員Bは、詳細な時期は不明でありますが平成 28 年の夏 以降に利用者②に対し、「うるさい」と言い、ベッドのボー ドを蹴って心理的虐待を行いました。3(1)イの事案と同じ く、当該職員の虐待に関する認識が不十分でありました。 さらに、この職場は重症者も多く相当忙しいことからス トレスのある職場であるにも関わらず、病院として行うべ きそれらに対する改善策が不十分でありました。 〇保福監第464 号 2 項指摘の3(1)エの事案 職員Cは、利用者③のナースコールに対し、10 分間程度、 ナースコールを手の届かない場所に置き、放棄・放置を行 いました。職員Cは院内で行われた虐待に関する研修を平 成 26 年 2 月 18 日に受講しておりますが、虐待に関する認 識が不十分でありました。 また、病院組織として障害者虐待防止に向けた取り組み が不十分であったためです。 ウ 今回、京都市からの指摘を受けて、虐待防止委員会を平 成 28 年 10 月に設置しましたが、障害福祉関係者及び医療 関係者等の外部委員が参加しておらず、開催も不定期であ りました。(28 年度は平成 28 年 12 月 26 日と平成 29 年 3 月 27 日に開催) このため、当該委員会をより効果的に運営していくた め、委員会規程を改正し、平成 29 年 4 月 1 日以降の開催 は外部委員が入った委員会とし、また、外部委員決定後は 毎月開催することとしました。 なお、外部委員には以下の方に委嘱したところです。 〇障害者福祉関係者 ※近隣自治体の虐待事例アドバイザー(弁護士)

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3 エ 障害者虐待防止法に 基づく内部通報の仕組 等、虐待に対する組織的 体制の構築 オ 障害への理解・障害者 の権利擁護に関する職 員教育の実施 カ その他、虐待の再発 防止のための必要な措 置を徹底すること 〇医療関係者 ※隣県医科大学医学部法医学部門(教授) エ 障害者虐待防止法に基づく内部通報の仕組等、虐待に対 する組織的体制の構築については以下の取り組みを行い ました。 <職員に対して> ① 職員に対し実施した虐待防止に関する研修会におい て、従前は障害者虐待防止法に基づく通報制度の存在 を周知するものでしたが、今回の事案を踏まえて、当 院の虐待防止マニュアル(平成 29 年 1 月作成)に内部 通報の仕組みを図式化して掲載し、院長から全職員に確 実に周知を行いました。 ② ヒヤリ・ハット制度による仕組みで、匿名での情報提 供が可能とした取り組みを平成 29 年 3 月 24 日に臨時開 催した医療安全管理委員会から開始しました。 ③ 行動制限ゼロ対策委員会(平成 28 年 12 月から3回開 催)並びに安全な呼吸器管理実施に向けた医療安全会議 (平成 28 年 10 月から8回開催)において虐待に繋がる 恐れのある事案等を病院全体の業務の中で再確認し、改 善・見直し等を行っているところです。 <利用者及びご家族に対して> 療養介護サービス利用者及びご家族には、匿名で相談 又はご意見を聞かせていただける窓口について、「療養 介護サービス等利用契約」の重要事項説明書に記載され ている内容を、よりわかり易く事業所内にご案内を掲示 しました。 オ 障害への理解・障害者の権利擁護に関する職員教育の実 施については、療養介護事業所勤務の職員に対して平成 27 年度までは年1回(1日)の虐待防止に関する研修開催で 不十分なものでありました。 このため、今回の事案を踏まえて、平成 28 年度の虐待防 止に関する研修は療養介護事業所に関係する職員全員に実 施しました。 また、倫理に関する研修として事例検討を行い、その他 に京都市主催の研修にも職員が参加しました。 平成29年度に於いては、対象者を全職員に拡大して虐待 に関する研修を実施していく計画です。 カ 虐待防止のための必要な措置の徹底については、今回の 事案以降、虐待に関する研修会等を対象者の拡大を図りな がら繰り返し行い虐待防止マニュアルの理解を深め、継続 的に周知・徹底を図っていくこととしています。平成29年3 月27日には、全病棟においてマニュアルの周知を行うよう 指示し、順次理解度の確認を全職員に対し行いました。 また、行動を丁寧にするため、まず言葉を丁寧にしよう という取り組みを開始し、平成29年4月1日から、毎朝、全

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4 (2) 責任の明確化及び厳正 な対処 虐待事案及び事業所の問 題点について、関係職員及 び事業所管理者等の責任を 明らかにし、厳正に対処す ることとともに、それらに ついて、全ての利用者及び 家族並びに職員に説明する こと。 (3) 事業所運営の改善 本市監査において、多く の職員が、頻繁なナースコ ールや多忙・職員不足を訴 え、また、利用者に対し大 声や荒い口調で対応したこ とがあると発言した事実を 踏まえ、次の措置を行うこ と。 ア 職場環境や職員の勤務 実態等、運営上の問題に ついて、早期かつ正確に 把握し、適切に対応する 体制を構築すること。 病棟スタッフが「丁寧な言葉使いが、丁寧な行動を生む」 とした言葉遣いの読み合わせを行っているところです。 (2) 虐待事案及び事業所の問題点について、関係職員及び事 業所管理者等の責任を明らかにし、厳正に対処することと ともに、それらについて、全ての利用者及び家族並びに職 員への説明については、以下のとおり実施しました。 療養介護事業管理者及び関係する幹部職員が障害者虐 待に関し認識が不十分であったことが今回の虐待事案の 最大の原因でありました。このため、当事者の職員A、B、 Cに関しては、平成29年3月31日付けで処分を行い、管理 監督者については問題点の把握、謝罪、原因解明、再発防 止策の取りまとめと実施を踏まえて、平成29年4月27日付 けで処分を行いました。 〇職員に説明 病院内の全職員に対し、院長から再生に向けた指導(平 成 29 年 3 月 30 日~4 月 13 日) 〇全ての利用者及び家族への説明 ・利用者、家族への説明会開催 平成 29 年 3 月 29 日 19:00~19:30 当院リハビリテーション室 出席者 30 名(利用者 8 名、家族 22 名) ・上記説明会に出席されなかった利用者・家族全員に対し、 各病室へ訪室し説明及び謝罪 平成 29 年 3 月 30 日~4 月 20 日 合計 75 名 (利用者 37 名、家族 38 名) (3)事業所運営の改善 ア 職場環境や職員の勤務実態等、運営上の問題について、 早期かつ正確に把握し、適切に対応する体制を構築するこ とにしました。 まず、勤務実態等を踏まえて、当該事業所に平成 29 年 4 月 1 日から 5 名の増員を行いました。 つぎに、他病棟との職員の入替え等や他病棟での短期研 修を行うとともに、職員が上司に相談しやすい病棟とする よう取り組んでいます。 また、事業所内の医師・看護師など多職種によるカンフ ァレンスを実施し、サービス利用者の抱える課題やサービ ス上の留意点の情報共有化を図るなど、適切な対応が実施 していける体制を構築していきます。 特に、職場環境の改善のために、まずは相談しやすい職 場環境の構築が必要であることから、虐待(疑い含む)に 関する相談窓口を設け、虐待防止マニュアルに図式化して 掲載し、その旨を院長から全職員に発信しました。(平成 29 年 3 月 30 日~4 月 13 日) 今回調査し把握できた職場環境の状況や職員の勤務実 態等、運営上の問題を更に改善していくために、今回の改

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5 イ サービスの提供に当た っては、個々の利用者の状 態等を十分に考慮し、利用 者の立場に立って行うこ と。特に、利用者に対する 「大声・荒い口調」等、配 慮を欠いた行為を防止す る、具体的な措置を速やか に講じること。 善策を引き続きスタッフと共に運用しながら検証し、改善 していくこととしています。 イ サービスの提供に当たっては、個々の利用者の状態等を 十分に考慮し、利用者の立場に立って行うことについて は、以下のような措置を開始したところです。 〇京都市へ平成 28 年 12 月 2 日に提出した「虐待(疑)に 関する調査報告書」に記載した虐待防止策の進捗状況 <虐待防止に向けた取組の強化> ・「障害者福祉施設等における障害者虐待の防止と対応の 手引き」を1病棟で読み合わせ ・虐待防止チェックリストの活用 ・虐待防止研修会の開催 ・虐待防止委員会の設置、開催 ・虐待防止マニュアルの作成、周知 <通報窓口等> ・院内で虐待を疑う事例を発見した場合、匿名で通報出来 るシステムの整備 ・適切な対応が出来なかったスタッフの事例をヒヤリ・ハ ット事例として扱い、反省の機会とする体制の整備 ・障害福祉サービス利用者への「苦情受付」について、ポ スター等により利用者やご家族にわかりやすく案内 <利用者に対応する職員への支援> ・心理的ストレスを持つ利用者への対応に関する勉強会の 開催 ・支援の仕方については障害者のご家族からの意見も重要 であり、利用者・家族との適切なコミュニケーションを 通じて、関わっていく体制整備 <医療安全の観点から求められること> ・ナースコールと生体モニターの警報を同一端末で受けて いたが、両者を識別出来るシステムに改善 ・小児科におけるカンファレンスや回診による、利用者の 状態のより適切な把握 ・小児科・神経内科の合同カンファレンスによる情報共有 の強化 ・相談しやすい職場環境の構築 ・1病棟の適切な運営に向けた人員配置 〇上記以外の追加実施項目 ・病院内の全職員に対し、院長から再生に向けた指導(平 成 29 年 3 月 30 日~4 月 13 日) ・虐待防止マニュアルの全職員への周知 (平成 29 年 3 月 27 日から開始) ・虐待に関する取組を全職員へ周知 (平成 29 年 4 月 24 日開催の管理診療会議で周知、その 他各種会議にて伝達) ・京都いきいき働く医療機関認定制度への登録 (勤務環境の改善)(平成 29 年 2 月 7 日)

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6 ・言葉を丁寧にしようという取り組み (平成 29 年 4 月 1 日から、毎朝、全病棟スタッフが「丁 寧な言葉使いが、丁寧な行動を生む」とした言葉遣いの 読み合わせ ・他病棟での類似案件の調査 (平成 29 年 4 月 4 日~14 日まで) 虐待防止及び改善策の一環として、他の病棟においても 虐待類似案件がないか、職員及び利用者・家族に対し調 査をしたところ、2名の療養介助員による問題行動が明 らかになったので、平成 29 年 4 月 27 日に処分及び指導 を行いました。 〇今回の事案により、関係者への謝罪及び説明時において 種々ご意見をいただきました。今後は利用者・家族及び 職員に対し定期的にアンケート等を実施して、積極的に 意見を収集し、その内容を踏まえて改善を図っていきま す。

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平成29年6月2日

独立行政法人国立病院機構宇多野病院

院長 杉山 博

療養介護サービス利用者 様、ご家族・ご関係者 様

平成29年3月28日、当院の療養介護サービス事業について、その監

督者である京都市より、サービス利用者に対する当院職員の発言等が心

理的虐待等と認定され、行政処分及び改善勧告を受けましたことについ

て、4月27日、京都市あて改善報告書を提出いたしました。また同日、

当該虐待を行った者の管理監督者である当職(院長)と看護部長が、部下

の監督・指導を行うという責務を果たしていなかったことにより、懲戒処

分(戒告)を受けましたので、ここに報告させて頂きます。なお、その他

関係者に対しての処分は、3月31日及び4月27日に実施しているこ

とを、併せて報告いたします。

療養介護サービスを提供する事業所として、今回の事態を招いたこと

について深く反省しており、再発防止の取り組みとして、研修による職員

教育をはじめ、虐待防止に関する種々の対策に全力で取り組み、信頼回復

に努めて参ります。

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