• 検索結果がありません。

学 位 論 文 内 容 要 旨

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学 位 論 文 内 容 要 旨"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

氏 名 ・ ( 本 籍 ) 大八木

おお や ぎ

ひで

あき

(北海道)

専 攻 分 野 の 名 称 博士(医学)

学 位 記 番 号 医博甲第 843 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 25 年 9 月 25 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項該当 研 究 科 ・ 専 攻 医学系研究科医学専攻

学 位 論 文 題 名 Monocyte-derived Dendritic Cells Perform Hemophagocytosis to Fine-tune Excessive Immune Responses.

(血球貪食を行う単球由来樹状細胞は過剰な免疫応答を制御する)

論 文 審 査 委 員 (主査) 教授 佐々木 雄 彦

(副査) 教授 今 井 由美子 教授 高 橋 勉

Akita University

(2)

学 位 論 文 内 容 要 旨

論 文 題 目

Monocyte-derived Dendritic Cells Perform Hemophagocytosis to Fine-tune Excessive Immune Responses

( 血 球 貪 食 を 行 う 単 球 由 来 樹 状 細 胞 は 過 剰 な 免 疫 応 答 を 制 御 す る )

申 請 者 氏 名 大 八 木 秀 明

研 究 目 的

免 疫 応 答 は 、 侵 入 し て き た 病 原 性 微 生 物 を 排 除 し 生 体 の ホ メ オ ス タ ー シ ス 維 持 に 必 須 な シ ス テ ム で あ る が 、 一 方 で 過 剰 な 免 疫 応 答 は 自 己 組 織 障 害 の 原 因 と な る 。 定 常 状 態 に お け る 免 疫 寛 容 ・ 制 御 機 構 に 関 す る 知 見 は 蓄 積 さ れ て い る が 、 重 篤 な 炎 症 反 応 や ウ イ ル ス 感 染 に お け る 誘 導 性 の 免 疫 制 御 機 構 は 不 明 で あ る 。

ヒ ト 血 球 貪 食 症 候 群

(hemophagocytic syndrome: HPS)

は 先 天 的 な 遺 伝 子 異 常 に よ っ て 発 症 す る 一 次 性 と 、 ウ イ ル ス ・ 細 菌 感 染 、 悪 性 腫 瘍 、 膠 原 病 な ど の 疾 患 に 伴 っ て 発 症 す る 二 次 性 に 分 類 さ れ る 。

HPS

は 重 篤 な 炎 症 反 応 と サ イ ト カ イ ン ス ト ー ム

(IL-1

IL-2

IL-6、TNF-

α 、IFN- γ 、M-CSF な ど

)に よ る マ ク ロ フ ァ ー ジ 、T

細 胞 の 活 性 化 に よ る 制 御 不 能 に な っ た 過 剰 な 免 疫 反 応 が 原 因 と 考 え ら れ て い る が 、 詳 細 な 血 球 貪 食 ・ 病 態 発 症 機 構 は 不 明 で あ る 。 本 研 究 で は 、 こ の 血 球 貪 食 の メ カ ニ ズ ム と そ の 免 疫 学 的 な 意 義 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 と し た 。

研 究 方 法

重 篤 な 炎 症 反 応 や ウ イ ル ス 感 染 に よ っ て

HPS

を 誘 導 す る 目 的 で 、 野 生 型 マ ウ ス に 高 濃 度 の

TLR

リ ガ ン ド や

NLR-リ ガ ン ド を 投 与 あ る い は

lymphocytic choriomeningitis

virus (LCMV) clone13(C13)株 を 感 染 さ せ た 。そ の 後 、貪 食 細 胞 と 貪 食 さ れ て い る 細 胞 の 表 面 抗

原 や 産 生 物 の 測 定 等 、 詳 細 な 解 析 を 行 っ た 。

研 究 成 績

TLR-リ ガ ン ド 投 与 あ る い は LCMV C13

感 染 に よ っ て 、 貪 食 細 胞 に よ る 血 球 貪 食 が 観 察 さ れ た 。

TLR-リ ガ ン ド の う ち TLR9

リ ガ ン ド で あ る

CpG-ODN

が 最 も 強 力 に 血 球 貪 食 を 誘 導 し た 。 こ の 血 球 貪 食 は 骨 髄 、 末 梢 血 、 脾 臓 な ど 全 身 で 検 出 さ れ 、 貪 食 細 胞 は 単 球 由 来 樹 状 細 胞(

monocyte derived-dendritic cell:Mo-DC)で あ り 、貪 食 さ れ て い る 細 胞 は 主 に TER119+

赤 芽 球 で あ っ た 。 詳 細 な 解 析 結 果 か ら 、 こ の 血 球 貪 食 で は ア ポ ト ー シ ス を 起 こ し た 赤 芽 球 が

Mo-DC

へ の 遊 走 因 子 と し て

ATP

を 放 出 し 、

Mo-DC

P2Y2

受 容 体 を 介 し て 赤 芽 球 を 発 見 し て い た 。ま た

Mo-DC

が 細 胞 外 膜 側 へ フ ォ ス フ ァ チ ジ ル セ リ ン(

PS)を 露 出 し た 赤 芽 球 を PS

受 容 体

Tim1、4

と イ ン テ グ リ ン α

V

β

3-MFG-E8

を 用 い て 認 識 し 、貪 食 し て い た 。こ の

LCMV C13

感 染 マ ウ ス に

ATP

加 水 分 解 酵 素 、

P2Y2

の 結 合 阻 害 剤 や 抗

Tim1

、4、 α

V

β

3

中 和 抗 体 を 投 与 す る と 血 球 貪 食 が 抑 制 さ れ た 。

ま た 抗

Tim1、4、αV

β

3

中 和 抗 体 投 与 実 験 と

IL-10venus

レ ポ ー タ ー マ ウ ス を 用 い た 実 験 結 果 か ら

Mo-DC

が 貪 食 依 存 的 に 抑 制 性 サ イ ト カ イ ン

IL-10

を 産 生 し 、 且 つ 同 細 胞 が 主 要 な

IL-10

産 生 細 胞 で あ る こ と が 明 ら か と な っ た 。さ ら に

Mo-DC

に よ る 血 球 貪 食 を 抑 制 し た り 、 抗

IL-10

中 和 抗 体 を 投 与 、 あ る い は 同 細 胞 か ら の

IL-10

産 生 が 期 待 で き な い

Cd11c-Cre/IL10fx/fx

マ ウ ス に

LCMV C13

を 感 染 さ せ た と こ ろ 、こ れ ら の マ ウ ス に お い て ウ イ ル ス 特 異 的

CTL

活 性 が 上 昇 し た が 、一 方 で 肝 障 害 マ ー カ ー(AST・ALT)が 亢 進 し 、組 織 障 害 が 起 こ り 半 数 の マ ウ ス が 2 週 間 以 内 に 死 亡 し た 。

結 論

マ ウ ス に

HPS

を 誘 導 し

Mo-DC

が 赤 芽 球 を 貪 食 す る と い う 血 球 貪 食 を 観 察 し た 。こ の 血 球 貪 食 は 、 赤 芽 球 が 放 出 す る

ATP

と そ れ を 認 識 す る

Mo-DC

上 の

P2Y2

受 容 体

(“Find me” シ

グ ナ ル

)を 介 し た ア ポ ト ー シ ス 細 胞 の 発 見 、 さ ら に 赤 芽 球 外 膜 上 の PS

Mo-DC

上 の 受 容 体

Tim1,4

と α

V

β

3-MFG-E8 (“Eat me” シ グ ナ ル)に よ っ て 実 行 さ れ て い る こ と を 示 し た 。 ま

た 血 球 貪 食 に よ っ て 、主 と し て

Mo-DC

か ら

IL-10

が 産 生 さ れ る こ と を 見 出 し 、Mo-DC に よ る 血 球 貪 食 は 、 重 篤 な 炎 症 状 態 や ウ イ ル ス 感 染 に お い て 過 剰 な 免 疫 応 答 を 制 御 す る 新 た な 免 疫 抑 制 機 構 で あ る こ と が 示 唆 さ れ た 。

Akita University

(3)

学位(博士-甲)論文審査結果の要旨

主 査:佐々木 雄彦

申 請 者:大八木 秀明

論文題名:

Monocyte-derived Dendritic Cells Perform Hemophagocytosis to Fine-tune Excessive Immune Responses

(血球貪食を行う単球由来樹状細胞は過剰な免疫応答を制御する)

要旨

申請者らの研究は、重篤な炎症反応やウイルス感染によって血球貪食を誘導する目 的で, 野生型マウスに高濃度の TLR・NLR-リガンドを投与あるいは LCMV C13 株を感染 させ, 貪食細胞と貪食されている細胞の表面抗原や産生物の測定等, 詳細な解析を 行ったものである。 貪食細胞は単球由来樹状細胞(monocyte derived-dendritic cell:Mo-DC)であり, 貪食されている細胞は主に TER119+赤芽球であることが明らか となった。この血球貪食は, 赤芽球が放出する ATP とそれを認識する Mo-DC 上の P2Y2 受容体(“Find me”シグナル)を介したアポトーシス細胞の発見, さらに赤芽球外膜 上の PS と Mo-DC 上の受容体 Tim1,4 とαVβ3-MFG-E8 (“Eat me”シグナル)によって 実行されていることを示した。また血球貪食によって, 主として Mo-DC から IL-10 が 産生されることを見出し, 血球貪食現象は IL-10 の産生を介して過剰な免役応答を抑 制していること, 特に重篤な感染症において個体の生存を保障する免役寛容システ ムとして非常に重要であることが明らかになった。

本論文の斬新さ、重要性、実験方法の正確性、表現の明瞭さは以下の通りである。

Akita University

(4)

1)斬新さ

アポトーシス細胞とそれを貪食細胞における“Eat me”シグナルと“Find me”シ グナルに関する報告は知られていたが, 本研究では血球貪食症候群モデルマウスに おける各シグナルの役割を明らかにした点に斬新性がある。さらに, LCMV 感染に伴い 免疫細胞から IL10 が産生されウイルス特異的 CTL 活性を抑制することで, このウイ ルスの慢性化に関与することが知られていたが, この IL-10 の産生メカニズムは不明 であった。本実験における IL-10 の産生を介した免役寛容システムの知見は新しいも のであり,今後更なるメカニズム解明の発展を期待できるものである。

2)重要性

本研究成果は, これまで激しい炎症の指標として位置づけられてきた血球貪食が, 新たな免疫寛容機構としての機能を有していることを明らかにした重要な発見であ る。今後, 本研究成果に基づき, 免疫細胞の暴走など過剰な免疫反応を伴う感染症・

自己免疫疾患に対する新たな診断法・治療法の開発が進む可能性があり, 重要性の高 い研究であると考える。

3)実験方法の正確性

現在利用可能な様々な遺伝子改変マウスをはじめ適切な研究リソースを活用して、

適切な方法で実験を行い, いずれの実験データも複数回行った後に統計学的検討を 加えており, 客観的な評価法で正確性があると判断される。

4)表現の明瞭さ

研究背景, 研究目的, 方法, 実験結果, 考察を簡潔, 明瞭に記載している論文で ある。

以上述べたように、本論文は学位を授与するに十分値する研究と判定された。

Akita University

参照

関連したドキュメント

 介護問題研究は、介護者の負担軽減を目的とし、負担 に影響する要因やストレスを追究するが、普遍的結論を

投与から間質性肺炎の発症までの期間は、一般的には、免疫反応の関与が

のアジそして富山県のサワラに比較的高い濃度の DP が残留していた。大型肉食魚であり河口や湾岸域に 生息するスズキは従来の

 高齢者の外科手術では手術適応や術式の選択を

 この論文の構成は次のようになっている。第2章では銅酸化物超伝導体に対する今までの研

通常は、中型免許(中型免許( 8t 限定)を除く)、大型免許及び第 二種免許の適性はないとの見解を有しているので、これに該当す

であり、最終的にどのような被害に繋がるか(どのようなウイルスに追加で感染させられる

話者の発表態度 がプレゼンテー ションの内容を 説得的にしてお り、聴衆の反応 を見ながら自信 をもって伝えて