著者 弓野 憲一
雑誌名 静岡大学教育学部研究報告. 人文・社会科学篇
巻 35
ページ 147‑156
発行年 1985‑03‑19
出版者 静岡大学教育学部
URL http://doi.org/10.14945/00008342
意味記憶の検索 に及 ぼす概念の典型性 の劾果
Typicality of Nouns that Affect the Verification Time of Sellnantic]Relations
弓 野 憲 一
Kenichi YuMINO
(昭 和 59年 10月 11日 受理
)Abstract
ln]Exp.I, Ss verified the sentences such as̀̀a tomato is a tomato i serllantic leve1 0;
a radish is a vegetable:level l;a carrot is a food:leve1 2''in the High― Typicality of nouns corldition(H― T).In the Low一 Typicality condition(L― T),they verified the sentences such as a crown daisy is a crowrl daisy:leve1 0;a caulifloWer is a vegetable:level l;a pickling melon is a food:leve1 2''.All stimuli appeared on TV in Katakana''.The RT of H一 T
was short than that of L― T. In addition,the RT of H― T was increased linearly as a flmetion of sernantic level,contrasting with the L― T wherein the RT rerrlained flat. In Expo Ⅱ,the same stimuli as Exp.I appeared in katakana"Or kanii".Ve● fiCation of kanJl was faster than that of katakana. From above results,lt was confimed that both typicality and farrliliarity of nouns affect the verification time.
EXP.I l問 題
`カナ リヤは鳥である″ ,` はとは動物 である″のような概念の包含関係 を表わした文の真偽 判断に要す る時間 には ,概 念 の熟知性 その ものが影響 を与 える と予想 され る。すなわち ,` カナ
リヤ ″ や ` は と ″
等の熟知性 の高い概念 は ,` ツグ ミ ″ や `ホウジロ″といった熟知性のあまり 高 くない概念 よ りも速 く検索 されそうである。 この論法でい くと ` にわ とりは鳥である″ とい う文 も速 く真偽判断が され ることになる。なぜ な ら `にわ とり″は ,わ れわれの身近か にいる 鳥であ り熟知 性は非常 に高いか らである。 ところが ,こ の文の判断 はそれほど速 くない。 Rips, Shoben,&Smith(1973)の ,Smith,Shoben,&Rips(1974)り は上の矛盾 を ,概 念 の典型性
(typicality)を 理論の基盤 にすえることによって見事 に解決 した。すなわち ,熟 知性 で はな く
,典型性が RTに 大 きな影響 を与 えるとい うのである。 ` にわ とり ″ は熟知性が高 くて も ,典 型性 か らいえば低いのである。 '
Smith etoalは 典型性効果 を説明す るために意味素性 モデル を提唱 した。このモデル において
は ,概 念 とそれを特徴づ ける意味素性同士が比較 され ,両 者が非常に似 ているかあ るいは全 く
違 う場合 には短い RTで 反応が起 き ,両 者 の類似性が中間の場合 には定義的素 性のみの比較照
合がなされ ,比 較的長い RTで 反応が起 きる と仮定 されている。
ところが このモデルにおいては ,真 偽判断 を必要 とす る文が提示 され る と ,そ の文 に含 まれ
てい る情報 を長期記憶 内で貯蔵 している部位へ と自動的 に行 なわれ るアクセス を仮定 してい る。 この仮定 は ,ほ とん ど全てのネ ッ トワークモデルにおいて も同様である。 しか しこの仮定 は大いに疑間である。 というのは ,熟 知性や典型 性の非常 に高い概念 の場合 には ,そ の表象ヘ
かな り自動的なアクセスが期待で きようが ,そ れ らの低 い場合 にはそれほ ど自動的なアクセス は期待できそうもない と思われ るか らである。それゆえ ,そ れ らの低い場合の RTは ,表 象べ のアクセスの時間 を含 んで より長 くなっている可能性 を消 し去 ることがで きない。 この場合 当 然の ことなが ら ,概 念の階層の関数 としての典型 ,非 典型な概念の真偽判断に要す る RT関 数 の形 は違 うことが予想 され る。すなわち概念 の包含関係か らなる文の真偽判断 を被験者 に求 め た場合 には ,概 念階層の関数 としての RTは ,典 型の場合 には Collins&Quillian(1969)幼 と 同 じように ,線 型が期待 され るが ,非 典型の場合 には違 った形 になることが予想 され る。 Exp.
1は ,こ の可能 性について検討す る。
2方 法
被験者 大学生 9名 。
材 料 概念 の包含関係か らなる真偽合わせて 120文 が ,材 料 として用い られた。各概念 とそ の上位概念 は ,Table lに 示 された ものの中 より選 んだ。
Table l
刺激文 を構成するために用いた上位 ,下 位概念名。
上 位 概 念 食 物 乗 物 動 物 植 物 ス ポ ー ツ
下 位 概 念 野 菜 フ ル ー ツ
自 動 車 船
鳥 魚
花
木 陸 上 競 技
球 技
各下位概念 は ,そ れぞれ 12個 の事例 を含んでいた。 12個 の事例の内 , 6個 は真文 ,残 りの 6
個 は偽文 を作 るために用い られた。真文 6個 ,偽 文 6個 の内 ,典 型的な事例 と非典型的な事例 がそれぞれ半々ずつあった。
典型的な事例 と非典型的な事例の選択 は次 の ように して行 なわれた。小川 (1972)の の 52カ テ ゴリーに属す る語の出現頻度表 よ り ,高 お よび低出現頻度の事例 を数個抜 き出 し ,あ る概念 の 典型事例 もしくは非型事例 となっているか どうかを吟味 した。そ して適切 な事例 を Table lの 各下位概念 についてそれぞれ 3個 ずつ抜 き出 した。従が って ,合 計す ると 120の 事例が用い られ た ことになる。
以上の方法で事例が抜 き出されているので ,事 例の熟知性 と典型性が必ず しもはっきりと区 別されていない。典型的な事例はほぼ熟知性の高い事例であるので ,両 者を完全に区別するこ とは至難の技である。逆に非典型的な事例はほぼ熟知性が低い。鳥カテゴリーにおける ` ニワ トリ ″のように ,高 い熟知性 をもちながらかつ低い典型性の事例 も考えられるが ,こ こではそ のような事例は用いなかった。真偽判断に用いられた文は概念階層レベルが 0か ら 2で 構成さ れていた。以下に ,実 験に用いられた真文 と偽文のい くつかの例 をあげる。文はマイクロコン
ピューターのモ■ターテレビに提示 したので ,全 文カタカナであった。
意味記憶の検索に及ぼす概念の典型性の効果
〈 概念間の包含関係か らなる文
*〉ニ ンジン ハ ショクモツ デス。 タクシー ハ ノ リモノ デス。ヤキュウ ハ スポーツ デス。
スズメ ハ ドウブツ デス。等。
概念階層 レベル 1:真 文 :典 型
ダイコン ハ ヤサイ デス。バ ス ハ ジ ドウシャ デス。タンカー ハ フネデス。ツバメ ハ ト リ デス。 タイ ィヽサカナ デス。等。
概念階層 レベル 0:真 文 :典 型
トマ ト ハ トマ ト デス。ブ ドウ ハ ブ ドウ デス。ヨッ ト ハ ヨッ ト デス。ワシ ハ ワシ デ ス 3サ ケ ハ サケ デス。等。
概念階層 レベル 2:真 文 :非 典型
ウ リ ハ ショクモ ツ デス。レンターカー ハ ノ リモノ デス。スイキュー ハ スポーツ デス。
ウズラ ハ ドウブツ デス。等。
概念階層 レベル 1:真 文 :非 典型
カ リフラワー ハ ヤサイ デス。アンズ ハ フルーツ デス。ホッケー ハ キュウギ デス。ペ ンギン ハ トリ デス。等。 `
概念階層 レベル 0:真 文 :非 典型
シユンギク ハ シュンギク デス。ネーブル タヽネドブル デス。サンダン トビ ハ サ ンダ ン ヽ
トビ デス。 ウナギ ハ ウナギ デス。等。
概念階層 ンベル 2:偽 文 :典 型
ハ クサイ ハ ノ ミモノ デス。リンゴ ハ ノ ミモノ デス。 トラック ハ イシ デス。サ ッカー ハ ジュウタク デス。等。
概念階層 レベル 1:偽 文 :典 型
キャベ ツ ハ メンルイ デス。ナシ ハ ホウセキ デス。パ トカー ハ ブンガク デス。ハ ト ハ ワフク デス。等。
概念 階層 レベル 0:偽 文・ :典 型
レタス ハ ウ ドン デス。モモ ハ ノー ト デス。ボー リング ハ ラグビー デス。タカ ハ エ ンピツ デス。等。
概念階層 レベル 2:偽 文 :非 典型
サ ラダナ ハ ノ ミモノ デス。 トロールセ ン ハ ヨウフク デス。 ブル ドーザー ハ ゲイジュ ツ デス。 ゴルフ ハ ホン デス。等。
概念階層 レベル 1:偽 文 :非 典型
イチジク ハ ホウセキ デス。グンカン ハ ヒコーキ デス。ヤ リナゲ ハ ム シ デス。ハゼ ハ コンチュウ デス。等。
概念 階層 レベル 0:偽 文 :非 典型
マイクむバ ス ハ トケイ デス。レンラク セ ン ハ オー トバイ デス。ガチ ョウ ハ トンボ デ ス。 アナ ゴ ハ ギター デス。等。
手続 き 実験 は個別 に行 なわれた。被験者 はモニターテレビの前 に座 り ,画 面 にあ らわれ る
*刺 激材料は ,高 梨恵実(1981:昭和 55年 度静岡大学心理学科卒業論文 )よ リー部を変更して使用した。
文 に対 して yes,Ilo真 偽判断 を行 なった。概念間の包含関係か らなる 120文 が ,1文 ずつマイク
ロコンピューターのモニターテレビ上 に `ブ■″とい う音 の後 に0.5秒 して提示 された。文 は被 験者が反応す るまで提示 された。 1秒 して ,次 の試行が開始 された。 RTは 記 憶され ,全 ての 試行の終了後 にプ リンターに打 ち出された。
装 置 NEC PC‑8001マ イクロコンピュター。
計 画 A(概 念階層 レベル :3)× B(yes一 nO)× S(被 験者 )の 要因計画が用いられた。
3 結果 と考察
概念の包含関係か らなる真文の平均 RTを ,Fig.1に 示す。偽文の下位概念 は ,全 く違 った
カテゴ リーの組 み合わせ によって構成 され ,真 文 と同 じ意味の階層関係 にはなってはいないの で ,こ こで は省略す る。誤反応率 は典型条件 ,非 典型条件 ともに非常 に低 く ,両 者 ともに 2%
以下であつた。 RTの 計算 には誤反応 は除外 されている。
Fig。 1の 典型条件 は ,非 典型条件 よ りも速 く ,か つ意味階層 レベルの関数 として直線的に R
Tが 伸 びているも これに対 して ,非 典型条件 の方 にはそのような伸 びはない。 この結果 はどの ように解釈 されるであろうか。 Collins&Quillian(1969)"の 意 味ネッ トワー クモデルか らは
,典型条件の RTは 説明で きて も非典型条件のそれは説明で きない。なぜな ら ,非 典型条件の階 層 レベル 1と 2の RTは ほぼ等 しいのでネ ッ トワークモデル上 においては重な り合 って しまう か らである。
一方 ,Smith,Shoben&Rips(1974)り の意味素性モデルか らは ,Fig。 1の 結果 は一見 した と ころうまく説明で きるようにみえる。すなわち ,典 型条件の RTが 非典型条件 よ りも短 いの は
,典型事例 と 2つ の上位概念間の意味素 性が よ く似ているので ,文 が提示 された時 に被験者 はそ の事例 と上位概念 の意味素性の類似性 を比較照合す るのみで直 ちに反応できた。すなわち ,彼
らのモデル上の段階 1の 判断のみで反応できたので ,RTが 短 かった。 これに対 して ,非 典型 条件の方 は ,事 例 と上位概念間の意味素 性の類似性が幾分低 いので ,か な り精密な意味素性間 の比較 照合が必要であった。 したがって彼 らのモデルにおける段階 2の 判断が必要 にな り ,反
応潜時が典型条件 に比べて少 し長 くなった。 この ように説明で きそうである。
ところが ,概 念階層 レベルの関数 としての両条件の反応潜時パ ター ンの違 いに注 目す ると
,上で述べた解釈が誤 っていることが判明す る。 とい うのは ,典 型条件 ,非 典型条件 ともに使 用
されている上位概念 は同 じである。両条件の違いは ,事 例が典型か非典型か ,す なわち事例 の 意味素性が上位概念 によ く似ているか比較的そうで はいか ,と い うところにある。それゆえ典 型条件 において概念階層 レベルの関数 として RTが 直線的に伸びるのであるな らば ,非 典型条 件 おいて もその ようにな らなけれ ばならない。なぜな ら ,こ のモデルに立つ と ,典 型条件の概 念階層 レベル 1, 2間 の RTの 差 は ,レ ベル 1の 概念 と 2の 概念 の意味素性がかな り違 うこと を示 した結果 とうけとれ る。そうす ると非典型条件のレベル 1と 2に は同 じ概念が使われてい るので ,レ ベル 1と 2の 間 にも RTに 差がなければな らない。 しか し実際 には非典型条件の レ ベル 1と 2間 には差がない。 したがって ,意 味素 性モデルか ら Fig。 1の 結果 は説明できない こ
とになる。
以上のような訳で ,Collinsら のネ ッ トワークモデル も ,Smithら の意味素性モデル も Exp.
1 で得 られたデータを十分 に説明で きない。それゆえ第 3の モ デルが必要 にな る。恐 ら く
Collins&Loftus(1975)つ によって提唱されたモデルが結果 をうまく説明す るであろう。 この
意味記憶の検索に及ぼす概念の典型性の効果
(包 含 関係 の判‐ 断
)VenfiCation of inclusive Felationship
非典型 Low・ typical
カ リフラワーは野菜です A carliyf10weF iS a vegetable
うりは食物です
A picklng me10n is a foOd
︵ 父 ︶ あ 9 ョ
︼一 3 日 0 o ● o
春菊 は春菊 です A shungiku is a shungiku
にん じんは食物です A caFrOt iS a food
だい こんは野菜です A radish is a vegetable
と ま とは とま とで す
A tomato is a tomtO
ILeve1 0f cOn,ceptual hieraFChy
Fig.1. Reaction tirne taken to‐ verify vari.Ous sentences that aire consisted of hligh and low typiiCality of nOuns.
モデルは基本 的には Collinsi&Quillian(1969)2)を 踏襲 しなが ら ,概 念 とそれ を特徴づ ける意 味属性 1間 のネッ トワーク上の距離に種々違 いがあることを認めてお りまた比較照合過程 に意味 素性モデル と 1同 じような LLu過 程 を組み込 んでいる。従が つて このモデルか らは ,意 味記憶研 究か ら得 られた多 くのデータが説明で きる ことになる。 しか しあまりに柔軟 にモデル を構成 し ているために ,実 験によってモデルの是非を検討することが難かしし yと いう難点ももっている。
ここではモデルの是非についてはこれ以上立ちいらず ,Exp.2に おいて再度議論することにす
る。
EXP.Ⅱ 4 問 題
Exp.1で 議論 した 3つ のモデルのいずれにおいて も ,刺 激文が提示 され る と ,そ の文で表現 された長期記憶 内の事例お よび上位概念 に探索が到達で き ,そ こでネ ッ トワーク内の探索 ある いは意味素性 の比較照合が行 なわれ ると仮定 されている。 この仮定 は正 しいであろうか ,熟 知 性・ 典型性 の高い事例 においては ,そ の ような ことが期待 され ようが ,熟 知性 0典 型性 ともに 低 い事例 においては ,必 ず しもその ような長期記憶 内での直接的なアクセスは期待で きそ うも ない。すなわち ,熟 知性・ 典型 性 ともに低 い事例 においては ,長 期記憶 内でその事例が貯蔵 さ れている ところにアクセスす るために ,か な りの時間が必要なのではないか。それが Fig.1の 非典型条件 の RTを 必要以上 に押 し上 げているのではないか。 とい うような疑念が生 じる。
Exp.Ⅱ で はごの疑間 について検討す るために ,刺 激文の提示方法 に Exp.Iと 同 じカタカナ 条件の他 に ,漢 字かな じり条件 を設 け ,両 条件 を比較す る。両条件 は文の意味 としては全 く同 じであるが ,提 示様式が違 うことによって文の熟知性がかな り違 った ものになる。 もしこの提 示様式の違 いによって RTが 大幅 に影響 をうけるのであれば ,Smith,Shoben&Rips(1974)°
が意味素性モデル を構築す るに当た り考慮 した ` 典型 性″と共に ,` 熟知性 ″ も考慮 したモデル が必要 になる と思われる。なぜなら ,非 典型事例 は `ニフ トリ″等の僅かな例外 を除 き ,殆 ど
が低熟知性であるか らである。 Exp.Ⅱ はこの点 について議論す る。
5方 法
被験者 大学生 11名 。
材 料 Exp.Iで 用い られた文 と数個 を除いて同 じものが用い られた。事例名 の読 みが長す ぎて読 みづ らい ものが変更 された。カタカナ条件では ,モ ニターテレビに映 しだされる文 は
,全てカタカナであ り ,漢 字かな条件では ,漢 字 ,か な ,カ タカナによって表記 されていた。漢 字かな条件では ,外 来語 または通常 その表記がカタカタの事例 は,力 タカナで表記 されていた。
120文 の内 ,60文 がカタカナ ,残 りの 60文 が漢字かなの第 1リ フ トと ,カ タカナ と漢字 を入れ替 えた第 2リ ス トが作 られた。各被験者 は , 1リ ス トのみについて反応 した。
手続 き 実験 は数字 を用 いた30試行 の練習セ ッションと文 を用 いた 120試 行 の本 セ ッション とか ら成 っていた。そして実験 は 2つ の小集団に分 けて実施 された。集団 1は リス ト1に つい て反応 し ,集 団 2は リス ト 2に ついて反応 した。刺激 リス トの提示順序 は乱数 によって決 め ら れた。被験者 は 2台 のテ レビの前 に分かれて座 り ,テ レビに提示 され る刺激 に yes,■ oの 真偽 判断 を行 なった。 テレビには ` ブー″という Beep音 の後 に
,。5秒 して文が瞬時 に現われた。 そ の後 3秒 間が RTの サ ンプ リング時間 として とられた。 1秒 して次の Beep音 が鳴 った。 RT
は記憶 され ,全 反応終了後 にプ リンターに打 ち出され る とともに ,条 件毎 にコンピュターで処 理 された。
装 置 NEC マイクロコンピューター P C8801と 自作 1/0イ ンターフェイスならび に反応キー。この装置は一度に7人 の RTを ms∝ オーダーで計測できるようにプログラムさ れていた。
計 画 A(カ タカナー漢字かな )XB(典 型一非典型 )× C(概 念階層 レベル :,)XD(yes
一 no)× S(被 験者 )の 要因計画が用い られた。 しか し D要 因の no反 応 には ,材 料 の構成 に複
意味記憶の検索に及ぼす概念の典型性の効果
カ タカナ・ 非典 型 Katakana・ Low‐ typical
6 8 T 喜 軍 口 o
・ ︻ち
● o に
1.6
1.5
1.4
1.3
1.2
1.1
1.0
0.9
0.8
0.7
Level of Semantic hierarchy
Fig.2. Reaction tirne taken to verify various sentences that are consiSted of high and loW typiCality of nouns in ̀̀Katakana'' and Kanii"
conditions.
雑 な要因が入 り組 んでいるので ,こ こでは分析か ら除外す る。
6結 果
Fig.2に 平均 RTを 示す。各条件 について 3要 因の分散分析 を行な うと ,A要 因では漢字か 漢字・非典型
KaniiOLOw‐ typical
カ タカ ナ・ 典 型 Katakana・
High̲typical
漢字・ 典 型
Kanii・ High‐ typical
な条件がカタカナ条件 に比べて速 く (F(.10=64。 82,p<.01),B要 因では典型が非典型 より
速 く (F(1,1の =43.85,p<。 01)ま た C要 因で は概念階層 レベルの関数 として RTが 増加 して
いた (F。 ,20=39。 29,p<。 01)。 一方 ,交 互作用 も A× Bが 有意であ り (F(1,10=7.16,p<.
05),AXCも 有意であ り (Fo,20=4.04,p<。 05),ま た BXCも 有意であった (Fo,20=
8。 10, p<。 o5)。
AXBの 交互作用が有意であったので ,単 純効果の検定 を行 なうと (Bl)典 型 における Aは
有意でなかった (F(L10=3。 78,nos。 )が ,(B2)非 典型 にお ける Aは 有意であった。 (F(1,10=
17.0,p<。 01)。 またカタカナ (Al)に お ける Bは 有意であった (F(1,1の =15。 63,p<.
01)が ,漢 字かな (A2)に お ける Bは 有意で はなかった (F(1,10=3.15,nos。
)。AXCの 交互作用で は ,Cl(概 念階層 レベル 0)に お ける Aは 有意で はなか った (F(2,2の =30,
nos。