要旨
研究目的
定年退職した男性が自主グループへの参加に至った経緯と、継続して参加することによ る変化を探求する。
研究方法
本研究は、半構造的インタビューを用いた質的記述的研究である。A 市で活動する自主 グループに参加する、定年または再雇用制度の利用後に退職した男性 6 名を対象とした。
研究結果
分析の結果は、定年退職した男性の自主グループへの参加前の状況、参加した動機、参 加後の変化の大きく 3 段階に分けて示した。参加前の状況に対しては、1 つのカテゴリ
【自分に合った活躍の場が手に届く場所になかった】が抽出された。参加の動機付けに対 しては、1 つのカテゴリ【これからの人生を輝かせるために自分が持つ欲求を満たした い】が抽出された。
参加後の変化としては、個人としての変化、グループメンバーとしての変化、地域住民 としての変化の 3 段階に分かれた変化が見られた。個人としての変化に対しては、3 つの カテゴリ【グループ活動内容に関連する事柄に積極的に取り組もうとするようになった】
【仲間の存在が第2の人生を輝かせるために欠かせないものになった】【自分が地域のつ ながりの中に生きていることを実感するようになった】が抽出された。グループメンバー としての変化に対しては、1 つのカテゴリ【グループの成長のために自ら活動しようとす るようになった】が抽出された。地域住民としての変化に対しては、1 つのカテゴリ【地 域の役に立つためにグループの一員として活動しようとするようになった】が抽出され た。
以上の結果より、定年退職した男性が自主グループに参加することによる変化として、
「地域に根差した第 2 の人生を生きていくようになった」ことが抽出された。
結論
定年退職した男性が自主グループに継続して参加することによる変化として、個人、グ ループ、地域へと視野が拡大したことと、自らの人生を再考するようになったことが考え られた。また、定年退職した男性の自主グループへの参加を促進する支援方策としては、
退職前や退職後の男性を地域の活動につなげる事業を実施することと、地域づくりを目的 とした自主グループを作るための地区活動事業を実施することが示唆された。