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基本計画(本文) 足立区/足立区文化芸術振興基本計画

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足立区文化芸術振興基本計画

目 次

第1章 基本計画を策定するにあたっての基本的な考え方 … … … 1

1 文化芸術振興に取り組む背景 … … … 1

2 文化芸術が担う役割 … … … 1

3 足立区らしい文化芸術 … … … 1

4 基本計画の目的 … … … 2

5 基本的な方向性 … … … 5

第2章 足立区の現状と課題 … … … 6

1 これまでの文化芸術振興施策 … … … 6

2 文化芸術振興の現状と課題 … … … 6

3 区民の求めている文化芸術 … … … 7

第3章 基本計画の視点と具体的な取り組み … … … 9

1 文化芸術振興の各主体への期待 … … … 9

(1) 区の責務 … … … 9

(2) 区民への期待 … … … 9

(3) 団体への期待 … … … 9

(4) 学校への期待 … … … 10

(5) 企業への期待 … … … 10

2 文化芸術振興のための主な取り組み … … … 11

(1) 区収蔵美術作品等の活用 … … … 11

(2) 文化芸術活動のネットワーク形成と効果的な情報提供 … … … … 11

(3) 文化芸術活動の鑑賞機会の充実と参加する機会の拡充 … … … … 11

(4) 新たな文化芸術関連施設との連携 … … … 12

(5) 文化芸術振興を担う人材の育成 … … … 13

(6) 青少年の文化芸術活動の促進 … … … 14

(7) 基金を活用した施策の充実 … … … 14

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第1章 基本計画を策定するにあたっての基本的な考え方

1 文化芸術振興に取り組む背景

私たちを取り巻く社会環境に目を向けると、都市化、少子・高齢化などが急 速かつ同時に進行しています。このようななか、地域コミュニティが包有して いた世代を超えた人々の連帯意識や地域に対する帰属感などが、薄れつつある と言われています。このような時代を背景にして、青少年問題をはじめとした 様々な社会問題も顕在化している反面、社会が成熟し続ける中で精神的なゆと りや潤い、安らぎを求める人々が増え、文化芸術への関心も高まりを見せてい ます。

文化芸術は、人々が心豊かで質の高い生活を送り、活力ある地域社会を形成 していく上で極めて重要です。より多くの人々が身近な場所で文化芸術に触れ る機会を図るためには、地域社会に、文化芸術に親しみ、毎日の暮らしを楽し み、自主的で活発な文化芸術活動を行なう土壌づくりが必要です。

この「足立区文化芸術振興基本計画」(以下「基本計画」という。)は、このよ うな状況を背景としながら、平成13年12月に国で制定された「文化芸術振 興基本法」の主旨である地方公共団体の特性に応じた文化芸術施策を策定する ことを目指して、区が協働の理念に基づきながら、今後、文化芸術振興に取り組 んでいく道標を示していこうとするものです。

2 文化芸術が担う役割

文化芸術は、楽しさや感動、精神的な安らぎや生きる喜びをもたらし、人生 を豊かにするとともに、人間性を養い創造力も育みます。次代を担う青少年を はじめ、より多くの区民が優れた文化芸術活動や作品に触れ親しむことは、心 豊かな人間形成を通じた活力ある地域社会づくりにも大いに役立つものと考え ます。

身近な地域で文化芸術活動を通して、人と人とが心を通わせることは、地域 社会の連帯を深め郷土愛を育む土壌にもなることから、文化芸術が担う役割は、 これからより重要になるものと言えます。

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がら、豊かな自然に恵まれ、大都市を支える農業生産地として発展してきまし た。このような地理的、歴史的な特性のなか、時代を重ねながら、祭事を通じ たお囃子などの伝統的な文化芸術が育まれてきました。そのなかで、人々の交 流から祭りや伝統文化が盛んとなり、地縁関係や連帯意識が深まり、今なお町 会・自治会などに脈々と受け継がれています。

今日では人口64万人余を抱える大都市として発展するとともに、平成17 年8月に開業した「つくばエクスプレス」を含め、多くの鉄道路線が行き交っ ています。とりわけ、区の顔である北千住駅は、1日約150万人の乗降客が ある、23 区でも屈指の交通要衝となっています。

一方、文化芸術を育む環境に目を向けてみると、北千住駅西口に、平成16 年4月、演劇を中心とした劇場、足立区文化芸術劇場(以下「シアター101 0」という。)が開設されました。また、平成18年4月には、旧本庁舎跡地に 東京芸術センターがオープンしました。さらに、平成18年9月には、旧千寿 小学校跡地に東京藝術大学千住キャンパスが開学するなど、新しい文化芸術の 萌芽を支える基盤が充実してきています。

このように、伝統的なものと新しい文化芸術がともに影響を受け、相乗効果 を発揮しながら、豊かな区民生活を支える一助となり、ひいては全国に足立区 の文化芸術を発信していくことが、まさに、「足立区らしい」文化芸術のひとつ の姿であると考えます。この「足立区らしさ」の実現を目指して、歴史と都市 の文化が共存しあう足立区は、ともに生きる隣人と豊かな人間性を育む個性あ ふれる文化芸術を創造し、地域の特性に応じた文化芸術を振興していきます。

4 基本計画の目的

平成16年10月に策定された区の基本構想は、将来像を「人間力と文化力を 育み活力あふれる文化都市」と示しています。また、この基本構想を具体化する 区基本計画には、「区民の主体的な文化・芸術・学習活動を支援する」という施 策も示されています。言うまでもなく、区における文化芸術振興の目的は、文 化芸術の潤いある心豊かな区民生活の実現と、活力ある地域社会の形成に資す ることにあります。

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化芸術の薫り高い活力ある地域社会の形成が促進していくものと考えます。 したがって、足立区文化芸術振興基本条例に基づくこの基本計画は、上位計 画である区の基本構想や区基本計画の理念を踏まえ、区が区民とともに行なう 文化芸術振興施策を体系的に示す航海図でもあるのです。

文 化 芸 術 の 潤 い あ る 心 豊 か な区民生活

文化芸術は楽しさや感動、精神的な安らぎをもたらし、人生を豊か にするものです。様々な文化芸術に触れ、創造にかかわることで、区 民一人ひとりの持つ個性が発揮されるばかりでなく、他者との交流や 協働により、さらに多くの人が生きる喜びや充実感などを享受できる ようになります。

文 化 芸 術 の 薫 り 高 い 活 力 あ る地域社会

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≪図1 基本計画の位置づけ≫

プラン

基本計画の目的…

の実現

≪図2 基本計画の目的≫

ビジョン

足 立 区 基 本 構 想

足 立 区 基 本 計 画

○ ○ ○ ○ ○ ○

「協働で築く力強い足立区の実現」

区基本計画の3つの将来像

・魅力と個性のある美しい生活都市

・自立し支えあい安心して暮らせる安全都市

・「人間力と文化力を育み活力あふれる文化都市」

「文化芸術の潤いある心豊かな区民生活」 「文化芸術の薫り高い活力ある地域社会」

文化芸術の薫り高い 活力ある地域社会 文化芸術の潤いある

心豊かな区民生活

区民一人ひとりが文化芸術を享受できる環境と機会の実現

◆伝統的な文化芸術を礎にした「足立区らしさ」を継承・発展し、

新たに生み出される文化芸術を創造・享受できる環境の整備。

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5 基本的な方向性

文化行政の推進にあたっては、区民一人ひとりが文化芸術活動の担い手とな り、文化芸術を享受できる環境と機会が保障される社会を構築し、将来にわた って引き継がれなければならないと考えます。文化芸術は、子どもたちには豊 かな情操が育まれ、高齢の方や障害がある方には地域社会との接点のひとつに なり、国籍や民族の異なる人々には交流の機会づくりとなるなど、くらしの基 点となり、異世代間に交流やコミュニケーションを生む役割を果たしていくも のと考えます。

文化芸術の振興にあたっては、区の基本構想に示す「協働で築く力強い足立 区の実現」に沿って、区民・学校・企業など様々な主体との協働を推し進めな がら、区民一人ひとりが多様な文化芸術を享受できる権利の実現を図っていく ことが基本計画の目的であることは前述したとおりです。

このようなことから、当区における文化芸術とは、日常生活の中で特別な存 在ではなく、真の共有財産として連帯意識の高揚や地域への愛着心と活力を生 み育てるものとして尊重されることを期待します。

1 文化芸術の定義

文化芸術活動は区民一人ひとりが自分らしく生き、まちが活力を持続していくため に、より重要な役割を果たす。また、人々に楽しさ、感動、精神的な安らぎなどを与え、 豊かな人間性を育てる力をも有するものです。また、まちに潤いを、人々の心に連帯感 をもたらすものと定義しています。 (足立区文化芸術振興基本条例より)

2 基本計画の対象とする文化芸術の範囲

基本計画では、国の文化芸術振興基本法に準じて、以下の分野を対象と定義します。 (1) 芸術… 文学、音楽、美術(絵画、彫刻、工芸等)、写真、演劇、舞踊、メディア

芸術(映画、漫画、アニメーション等)、その他の芸術

(2) 芸能… 講談、落語、漫才、歌唱、その他の芸能(伝統芸能を除く)

(3) 生活文化… 茶道、華道、書道、衣食住にかかる生活様式、その他の生活文化 (4) 伝統文化… 伝統芸能(神楽、雅楽、能楽、その他の古来の伝統的な芸能)、祭礼

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第2章 足立区の現状と課題

1 これまでの文化芸術振興施策

区内には、民俗芸能を保存する足立区郷土芸能保存会や、文化団体が加盟す る足立区文化団体連合会及び多様な文化活動団体が、それぞれ自主的に、そし て活発に活動しています。各団体とも定期的な発表会や鑑賞会の実施を通じて、 多くの区民に文化芸術に触れる機会を提供し、その普及と振興にも努めていま す。

施設面では、今までは西新井文化ホールや地域学習センター及び住区センタ ーなどが主たる活動と発表の場でしたが、平成16年度には、本格的な舞台芸 術の劇場であるシアター1010が開設したことにより、鑑賞機会の充実と多 様性が広がりました。

一方、その反面では、急速に進む少子・高齢化により、文化芸術活動を担う 人材が不足し、伝統芸能を継承することが危ぶまれる状況に直面しています。 将来にわたって足立区らしい文化芸術を育んでいくためには、早急に次代の文 化芸術を担う人材の育成が急務となっています。

2 文化芸術振興の現状と課題

当区は、都心に近いという利便性がある一方、四方を囲む河川や緑地、公園 なども多く、豊かな自然環境が残された地域でもあります。また、江戸時代に 日光道中の宿場まちとして賑わった千住があり、当時から文人墨客をはじめ、 様々な人の往来がありました。この地理的、歴史的な背景により、何者も受け 入れる懐の深い社会風土が、今なお根付いています。

このような社会風土は、区民の文化芸術活動にも少なからず影響を与え続け ています。先人たちが創り、多くの区民によって守られてきた伝統的な「足立 区らしい」文化芸術が現在まで受け継がれている一方で、シアター1010、 西新井文化ホール、さらには東京藝術大学千住キャンパスなどに代表される、 新たな価値を生み出す文化芸術の創造の場から様々な情報が発信されるなど、 その新しい芽吹きを実感することができます。

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民に文化芸術に関する情報が行き届いていないのが実情です。このことが、こ れまで区が行なってきた文化芸術活動の振興策やその効果が一部の区民や団体 に留まり、区民及び区内全域に渡る文化芸術の裾野を拡大するまでには至って いなかった大きな要因のひとつであると思われます。あわせて、人材育成や、 次代への文化芸術の継承の環境づくりにも十分な手立てを講じてこなかったと 素直に反省しています。

今後、一人でも多くの区民が文化芸術に触れ、参画していくためには情報提 供の仕組みを工夫する必要があり、広報紙だけでなく、様々な媒体を通してよ り多くの区民がいつでも必要な情報を入手できるシステムづくりが必要と考え ています。

また、後継者育成については、「団塊の世代」の生きがい対策とあわせて、青 少年層への文化芸術の伝承に力を注ぐべきかと考えます。特に、子どもたちに 対し地域が一体となって伝統芸能を伝承することは、郷土への愛着心を育むき っかけにもなり、また異世代の人たちとの体験・交流が深まることで、子ども たちを地域の中で心豊かに育んでいく一助となるものと考えます。

今日の区民の文化芸術に対するニーズは、これまでの枠を越えて多様化して おり、従来の社会教育行政の分野だけでは応えきれなくなっています。団体、 学校、企業などと連携や交流を図り、地域社会が持つ文化力を生かしながら、 地域が一体となって文化芸術を支えるネットワークを確立することが急務と思 われます。区は今、伝統的な「足立区らしさ」を生かしながら、区内外から様々 な文化芸術が融合し、新しい「足立区らしさ」を創造していく地域として、期待 されていると言えます。

3 区民の求めている文化芸術

区では、「協働」をキーワードに区政運営を展開しています。「区政モニターア ンケート《足立区の文化芸術振興施策の策定に向けて》」(平成15年度)のな かで、『区はどのようなことに力を入れるべきか』という質問に対しての上位回 答には、①文化イベントの実施 ②文化芸術団体・サークルの育成や援助 ③ 文化芸術に関する情報発信 ④学校教育において芸術に力を入れること ⑤優 れた公演や展示会の開催、とありました。

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第3章 基本計画の視点と具体的な取り組み

1 文化芸術振興の各主体への期待 (1) 区の責務

これまでは、区がもっぱら文化芸術振興を担ってきました。しかし、多様化 した社会においては、これまでのような行政主体の文化芸術振興では不十分で す。今後は、区民・団体・企業さらには大学等の教育研究機関など様々な主体 が文化行政に参画し、文化芸術の振興を協働で推し進めるという共通認識を持 つことが必要です。

そのためにも、まず区民等が主体的に事業に参画できるような環境を整備す ることが求められます。具体的には、活動の場や機会を提供する体制の整備、 協働による文化芸術振興という目的の共有を図るために、情報の提供や公開が 必要となります。そのことを通じて、活動への参加や文化芸術に触れる機会の 拡充につながり、区民等が文化芸術を創造し、享受することができる基盤とな ると考えます。

また、これまで以上に行政内部の連絡や調整を密にして、行政全体として文 化芸術振興に取り組める体制と各部局の行なう施策の実施に際して、文化芸術 振興の視点を盛り込む、内なる協働のルールを築くことも大切です。

(2) 区民への期待

誰もが文化芸術の創造者であり継承者であることを区民一人ひとりが認識し、 文化芸術振興の担い手となること、あわせて文化芸術に親しむ日常生活を通し て地域社会に貢献していくことで、心が豊かになり生活に潤いが得られると考 えます。また、地域での文化芸術活動を通して生まれるコミュニケーションや 人と人との交流から、活力ある地域社会が形成されるのではないでしょうか。 このようなことを目指していくためには、何よりも区民一人ひとりの自主的、 積極的な文化芸術活動への参画意識が必要であり、それなくしては、足立区ら しい文化芸術の振興と広がりは実現しないものと考えます。

(3) 団体への期待

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POを含めた文化芸術活動団体の独自活動の展開と団体相互の協働は欠かせま せん。各団体がこれまで以上に自主的に、そして積極的に文化芸術活動を行な っていくことはもとより、各団体の持つ専門性を活かした区民に対する文化芸 術活動の提供は、区民にとっても充実した文化芸術と触れ合う機会となるもの と期待します。また、団体と行政との協働だけではなく、団体間で情報交換や 交流を図ることで、団体の特性が活かされ、より活動が活性化するものとも期 待します。

一方、行政と町会・自治会などとの連携や、民生・児童委員をはじめとする 福祉活動団体、さらには、各種経済活動団体との協働は、文化芸術を振興する うえで、その組織力や企画力、社会貢献性を発揮することができるものと期待 します。また、文化芸術活動等による交流機会を通して、それぞれの団体の特 性を活かしていくことは、地域の活性化にも繋がっていくと考えます。

(4) 学校への期待

文化芸術活動の振興に際して、学校の担う役割は大変重要です。学校は、在 学する児童・生徒等が文化芸術活動を体験し、作品に触れる一番身近な場でも あります。そのような場を通じて、児童・生徒には、鑑賞のマナーを習得した り文化芸術の素晴らしさを体感してもらい、豊かな感性と地域社会の一員とし ての自覚を身につけることを期待しています。そのためにも、地域の文化芸術 に関わる人たちの情報を積極的に学校に伝え、地域と学校が情報を共有するこ とが必要です。また学校は、地域に情報を発信していく拠点の役割としても重 要です。幼少の頃より文化芸術に親しむ機会を創ることが児童・生徒の人間力 を高め、ひいては地域の文化力向上につながるものと考えます。将来にわたっ て、文化芸術活動がさらに充実したものとなるためには、今後も学校は地域の 情報や地域の人たちとの交流を礎にしたカリキュラムを恒常的に提供すること が求められています。

(5) 企業への期待

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企業が、区民や団体の行なう文化芸術活動に継続的に協賛活動を行なうこと により、その質的向上が図られると考えます。また、企業自からが積極的に文 化芸術活動に参入し、文化芸術活動の創造と人材育成に力を注ぐことを期待し ます。

これらにより、区民をはじめ、広く人々に周知され、企業イメージが高まり、 経営戦略にも少なからず良い効果が生じるものと考えます。

2 文化芸術振興のための主な取り組み (1) 区収蔵美術作品等の活用

区には、区民等から寄贈された歴史的、芸術的価値のある美術品や区の美術 公募展などで秀逸として展示され、区で収蔵した作品が少なからずあります。 これら美術作品は、区民共有の財産であることから、今後、様々な場を通して 展示会を行なうことで、区民の皆さんに親しんでいただきたいと考えます。

【実施計画・目標1参照】

(2) 文化芸術活動のネットワーク形成と効果的な情報提供

文化芸術活動の振興を具体的に展開するためには、区民等における交流を深 める必要があります。それには様々な交流を活性化させるための場づくりや継 続的で定期的なイベントの開催、また、文化芸術に関連する情報を収集し、そ の活用を図る必要があります。さらに、足立区の文化芸術活動の交流を活発化 するためには、区民自らが多様なネットワークを創造し、様々な交流の輪が形 成される必要があります。

これらによって、足立区らしい文化芸術のさらなる充実と新たな文化芸術活 動を担う人々が育成され、区民の豊かな文化芸術活動を生み出していくものと 考えます。 【実施計画・目標2参照】

(3) 文化芸術活動の鑑賞機会と参加する機会の拡充

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民自ら、とりわけ、足立区の未来を担う児童・生徒が文化芸術活動に参加する 契機をつくり、文化芸術の裾野を広げていくことが必要です。

【実施計画・目標3参照】

(4) 新たな文化芸術関連施設との連携

現在、区内には文化芸術の活動の拠点として、西新井文化ホール、地域学習 センター(13館)、住区センター(46館)のほか、平成16年度に開設され たシアター1010などがあります。また、平成18年4月には天空劇場を備 えた東京芸術センターが開設され、さらに同年9月には東京藝術大学千住キャ ンパスが開学するなど、文化芸術活動を支える環境は着実に整備されつつあり ます。

これらの環境や施設の有機的な連携を通じて、次の取り組みを行なっていく べきと考えています。 【実施計画・目標4参照】

① シアター1010

せ ん じ ゅ

の活用

平成16年度にシアター1010を開設しました。劇場を中心に、多目的ギ ャラリーやアトリエ、講義室、視聴覚室、音楽練習場などの区民活動スペース が設置されています。今後とも、指定管理者との協議を踏まえつつ、施設機能 の有効活用を図りながら、足立区らしい演劇の上演や先端の演劇鑑賞活動の充 実を図っていきます。また、東京藝術大学との連携による参画型ワークショッ プや、演劇の人材を育成するための仕組みづくりなどに対しても施設機能の発 揮が期待されています。

② 東京藝術大学との連携

平成18年9月、旧千寿小学校跡地に東京藝術大学千住キャンパスとして、 音楽学部の「音楽環境創造科」と、大学院音楽研究科の「音楽文化学専攻」の 一部が開学しました。この千住キャンパスはアート・リエゾンセンター(芸術・ 連携)としての機能を持ち、様々な研究活動を行なうことになります。

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一方、文化芸術政策の立案とそのプロデュース、さらには評価(PDCA)と いった、区が担ってきた政策分野についても協働できるものと考えています。

③ 東京芸術センターなどとの連携

平成18年4月、区役所の旧本庁舎跡地(千住一丁目)に、22階建ての「東 京芸術センター(南棟)」と、5階建ての「あだち産業センター(北棟)」が建 設されました。

東京芸術センターには、創業支援施設や会議室のほかに、最上階には天空劇 場(ホール)が建設されました。今後、文化イベントの開催などの文化芸術活 動により、足立区の文化力がさらに向上すると思われます。

一方、社団法人日本放送作家協会が設立を目指している脚本アーカイブズと の連携も研究していく必要があります。

こうした文化芸術関連施設を単なる施設で終わらせることなく、多面的な連 携と機能補完を通じて、全国に発信できる拠点地域として効率的で効果的な施 設の活用および施策の展開を図る必要があると考えます。

④ 石洞

せきどう

美術館の開館

平成18年4月、千住橋戸町に、区内唯一の民間の石洞美術館が開館しまし た。主な収蔵品は、陶磁器や石仏で、その他漆器や金属器などが収蔵されてい るほか、千住ゆかりの作品として、千住の風景を描いた浮世絵なども収蔵され ています。

今後は、例えば、郷土博物館との連携展示会などを通して、この貴重な美術 館との協働を図っていきたいと考えています。

(5) 文化芸術振興を担う人材の育成

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(6) 青少年の文化芸術活動の促進

青少年が地域において多種多様な文化芸術に触れ体験するとともに、自ら文 化芸術活動に取り組むことは、豊かな人間性を育む上で大変重要です。文化芸 術を体験することは生涯にわたって文化芸術に高い関心を持ち理解を深めるこ ととなり、文化芸術を継承していくための担い手や、新たな文化芸術を築く担 い手となりうるものと期待されます。

このように、青少年が身近な地域や学校において、その地域で育まれてきた 多様な文化芸術に接する機会を得るとともに、積極的かつ主体的に活動できる 環境の整備を図ることが、青少年の文化芸術活動を促進していく上で大切とな ります。

【実施計画・目標6参照】

(7) 基金を活用した施策の充実

区の文化芸術活動の発展と創造を永続的に推進するためには、中・長期的な 視点に立った計画的で実行性の高い文化芸術振興施策と、安定的な財源の確保 が不可欠です。区は、一般的な財政状況に左右されることなく、活用できる資 源として、「足立区文化芸術振興基金」を設置しました。この基金の運用にあた っては、区民、文化関係者及び地域の活動者等の意見を踏まえながら、中・長 期的視点に立った計画的な活用を図っていきます。

【実施計画・目標7参照】

(8) 文化芸術政策の評価

評価では、「政策目標がどの程度達成されたか」「目標そのものが妥当だった か」「今後の課題は何か」などを検証しますが、文化政策の目標及び評価をすべ て数字化することは極めて困難です。

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の形成などへの波及効果が得られるものと考えます。

【実施計画・目標8参照】

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