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ギリシャ文字の読み方を教えてください

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Academic year: 2021

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(1)

テーマ G01: 慣性モーメント(Moment of inertia) コマ回しをすると,長い時間回転させるには重くて大きなコマを選ぶことや,ひもを早 く引くことが重要であることが経験的にわかります.遊びを通して,回転の運動エネルギ ーを増やせば,回転の勢いが増すことを学習できるので,機械系の学生にとってコマ回し も大切な体験学習のひとつと言えます.そもそも,回転体は機械には不可欠な要素であり, 回転運動への理解は機械工学において重要な項目の一つです.ここでは,その基礎として 回転運動における慣性の法則と,慣性の大小を表わす慣性モーメントを説明します. (1) 慣性質量と慣性モーメント 外力が作用しないとき,静止している物体は静止し続け,運動している物体は等速直線 運動を続けようとする性質を慣性の法則 (law of inertia) もしくは,運動の第 1 法則(the first law of motion)といいます.直線運動では,物体は運動エネルギー 2 2 1 mv [J] を持っています.この運動エネルギーは慣性の大小を左右しますが,エネルギーが大きい ほど,慣性が大きくなり,運動を止めにくくなります.運動エネルギーに含まれるのは質 量と速度ですが,質量 m [kg]は速度 v [m/s]に関係のない物体固有の値であり,慣性の大き さを表わす指標となるため,慣性質量 (inertial mass) [kg]と呼ばれます. 一方,物体が回転する場合も,物体は回転を続けようとする性質があり,直線運動の場 合と同じように慣性の法則が成立します.回転体は,回転の運動エネルギー(回転エネル ギー) 2 2 1 I [J] を持っています.m は I,v はに対応しており,回転エネルギーと運動エネルギーは式が 類似していることがわかります.I は回転体の慣性の大きさを表す指標になり,慣性モーメ ント (moment of inertia) [kgm2]と呼ばれます.は角速度 [rad/s] で,を 2πで割ると回 転速度(回転数)[1/s]になります. 慣性質量は重量計で測定することができますが,慣性モーメントを直接測定する計測機 器はありません.慣性モーメントは,質量が同じでも物体の形状や回転軸の位置が異なる と,値が変わってしまうため,実際に回転させてトルクを測定し,理論的に値を求めるし かありません.工業力学や機械工学便覧には,代表例の形状に関して公式が記載されてい るので,回転体を設計する際の参考にすることができます.しかし,複雑な形状になると, 自分で計算しなければなりません.そのためには,慣性モーメントの理論を理解する必要 があります. (2) 慣性モーメントの定義 質量が無視できる半径 r のアームで固定回転軸に接続された質量 m の物体に対し,アー

(2)

ムと垂直な方向に力 F を加えると,物体は軸を中心として半径 r の円軌道上を回転し始め ます. このとき,物体の加速度を a とすると,ニュートンの運動の第 1 法則より,力と加速度の 関係は ma F  (1) と表わされます.一方,回転の角速度を [rad/s],角加速度を [rad/s2]とすると,      a rr a ,  ,   (2) の関係から,  mr F  (3) となります.ところで,力 F に腕の長さ r を乗じた値TFrは,アームを回転するための トルクに他なりません.(3)式から,  2 mr Fr T   (4) となります.ここで, 2 mr I  (5) とおくと,  I T  (6) と表記することができます.この I が慣性モーメントとよばれるものです. 次に,物体が複数あり,一体となって回転する場合を考えます. トルクは,それぞれの物体を回転するのに必要なトルクの合計になるので    mrIr m r F T n i i i n i i i n i i i          

   1 2 1 2 1 (7) m r 回転軸 F I I m1 r1 回転軸 F1 r2 m2 F2

(3)

となり,慣性モーメントは

  n i i ir m I 1 2 (8) と表わされます.物体が一つ一つ分かれておらず,連続した形の物体の慣性モーメント計 算する場合,合計を求める方法では物体を無数の物体に分割する必要があり,式は

   1 2 i i ir m I (9) と無限個の合計となるため計算は容易ではありません.この場合,次のようにΣ記号を積 分記号に置き換える必要があります.

r dm I 2 (10) 円盤を例に,具体的な計算をしてみましょう. 円盤(半径 R,厚さ h)の回転中心から,半径 r の位置に微小な幅 dr のリングを考えま す.リングを伸ばすと,長さ2r,幅 dr テープ状となるので,このリングの微小重量 dm は,円盤の密度を [kg/m2] とすると hrdr h dr r dm2    2 (11) となります.(11)式を(10)式に代入すると

   r dm r hrdr h r dr I 2 22 2 3 (12) となり,質量による積分を半径による積分に置き換えることができます.積分範囲は円盤 の中心r0から円盤の半径rRまでです.したがって,定積分を行うと, 4 4 0 4 0 3 2 1 4 2 4 2 2 h r dr h r hR hR I R R             

(13) さらに,円盤の質量を M [kg]とすると,密度は h R M 2    (14) 回転軸 R R r 回転中心 円盤を上から見た状態 dr 引き延ばすと

(4)

なので,これを(13)式に代入すると 2 2 1 4 2 2 MR hR h R M I     (15) 慣性モーメントを 2 Mk I  (16) とおいたとき,k を回転半径 (radius of gyration) [m]と言います.円盤の場合,(15)式との比 較から 2 R M I k  (17) となります.円盤の場合,回転半径 k は円盤の半径 R に一致するわけではありませんが, R に比例していることを理解しておく必要があります. (3) 慣性モーメントの定理 ① 平行軸の定理 重心 G から d 離れた,z 軸に平行な回転軸 w を考えます. w 軸回りの慣性モーメントを I とすると,

                  dm d xdm d dm r dm d dx r dm d dx y x dm y d dx x dm y x d dm r I G G 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 (18) 右辺第 1 項は,物体の重心回りの慣性モーメントI に等しく, G

r dm IG G 2 (19) となる.次に,右辺第 2 項の積分は,重心回りのモーメントをM に等しく,モーメントG のバランスから 0  

xdm MG (20) となる.右辺第 3 項の積分は,全質量 M に等しい. R x y z d G I y x r w

(5)

dm M (21) したがって,(18)式は M d I IG  2 (22) となります.これを平行軸の定理と言います. ② 直交軸の定理 回転軸として,図のように,x, y, z の直交する 3 つの軸を考えます. 図より 2 2 2 y x r   (23) の関係があり,両辺に dm を掛けると dm y dm x dm r2  2  2 (24) さらに,両辺を積分すると

r2dmx2dmy2dm (25) 各項は,3 つの軸の慣性モーメントIx,Iy,Izに等しいので,次の関係が存在します. y x z I I I   (26) この関係を,直交軸の定理と言います. ここで,I は円盤の面に垂直な軸(回転対称軸)回りの慣性モーメントであり,極慣性モz

ーメント (polar moment of inertia)と呼ばれます. (4) 慣性モーメントとコマ回し 回転速度が同じ場合,慣性モーメントの大きな回転体の方が静止状態から回転し始める 際の起動トルク注が大きくなり,同時に蓄えられる回転エネルギーも大きくなって,回転を 止めにくくなります.慣性モーメントを大きくするには,(16)式から分かるように,質量 か回転半径を増やせばよいわけですが,質量より,2 乗に比例する回転半径を増やす方が R x y z x y r

(6)

効果的と言えます.すなわち,同じ質量なら,円盤の半径を大きくする方が良いことにな ります.このことは,コマ回しの場合も,慣性モーメントの大きいものを選ぶ方が,回転 の勢いを増し,回転時間を長くできることを意味しています.ただし,あまり大きくなり すぎると,起動トルクが大きくなり過ぎて,手では十分な回転速度が得られないため,限 界は存在します. 注:起動トルクは,静止時から物体が回転し始める際に必要なトルクです. http://www.sit.ac.jp/user/konishi/JPN/L_Support/SupportPDF/Moment_of_inertia.pdf Copyright ⓒ 2009, 2013 小西克享, All Rights Reserved.

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