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ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません 脂肪細胞はアディポネクチンなどの善玉因子と TNF-αや IL-6 などという悪玉因子を分泌します 内臓肥満になる と 内臓の脂肪細胞から悪玉因子がたくさんでてきてしまい インスリン抵抗性につながり高血糖をもたらします さらに脂質異常症

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Academic year: 2021

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メタボってなに?

「メタボ」という言葉は、テレビや新聞、インターネットで良く見かけると思います。 メタボは、メタボリックシンドロームの略で、内臓脂肪が多くて糖尿病をはじめとする生活習慣病になりやすく、 心臓病や脳などの血管の病気につながりやすい状況をいいます。 具体的には糖尿病の境界型や、高血圧、脂質異常症、肥満などは、糖尿病の発症や心臓や血管の病気につながりや すく、こうした生活習慣病の前段階を包括して、メタボリックシンドローム(メタボ)といいます。 車社会やデスクワークが中心で運動不足となり、栄養が豊富な現代において、メタボの人が増えていることが問題 となっています。 では、どんな方がメタボにあてはまるのでしょうか? メタボリックシンドロームは、内臓肥満 ( 臍の高さで腹囲が男性 85cm 以上、女性 90cm 以上 ) に高血圧、脂質異常、 高血糖などが合わさった状態のことをいい、図のような診断基準があります。(図 1 日本のメタボリックシンドロー ムの診断基準) 一定以上の腹囲があることが内臓肥満の指標であり、必須項目となっています。これに加えて、血圧・空腹時血糖 値・脂質(中性脂肪・HDL コレステロール)の基準のうちいずれか 2 つ以上が当てはまると、メタボリックシンド ロームの診断になります。 高血糖の基準については、糖尿病の診断に至る前段階の「境界型」の方がここに当てはまります。

メタボリックシンドロームってなに?

どんな人がメタボリックシンドロームなの?

糖尿病ってなに?

腹囲は、内臓脂肪面積 男女ともに≧100cm に相当します。2 図 1 日本のメタボリックシンドロームの診断基準

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ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません。 脂肪細胞はアディポネクチンなどの善玉因子と、TNF-αや IL-6 などという悪玉因子を分泌します。内臓肥満になる と、内臓の脂肪細胞から悪玉因子がたくさんでてきてしまい、インスリン抵抗性につながり高血糖をもたらします。 さらに脂質異常症、高血圧にもつながり、動脈硬化という血管の老化を起こしやすくします。(図 2 正常体型と肥 満体型の内臓脂肪の働きの違い) 結果として、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患の発症率が高くなり、この状態をメタボリックシンドローム と言います。 インスリンの血糖を下げる働きが十分に発揮できず、血中にあるインスリン量に比べて血糖の下がりが悪い 状態のこと。運動不足や肥満などが原因となる。 インスリン抵抗性とは 図 2 正常体型と肥満体型の内臓脂肪の働きの違い       正常体型の方の内臓脂肪 正常体型の方の内臓脂肪は小さくて、善玉因子であ るアディポネクチンなどを多く出します。これらの 善玉因子はインスリンを働きやすくし、糖尿病や動 脈硬化をおこしにくくします。       肥満体型の方の内臓脂肪 肥満体型の方の内臓脂肪は大きくて、悪玉因子で ある TNF-αや IL-6 などを多く出します。これらの 悪玉因子はインスリンを効きにくくし、糖尿病や 動脈硬化をおこし易くします。 最近では、成人ばかりでなく子どももメタボリックシンドロームに注意が必要と言われています。子どもの頃から の体重管理もとっても大切です。

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メタボリックシンドロームの方は、そうでない方と比べて、2 型糖尿病になるリスクが 3 ∼ 6 倍、心血管疾患とそ れによる死亡のリスクは 1.5 ∼ 2 倍になると言われます。 また、非アルコール性脂肪肝、高尿酸血症、腎臓病、睡眠時無呼吸症候群といった病気にもつながります。 自覚症状がないことが多いですが、放置しておいてよい状態ではなく、適切な運動や食事療法による体重管理・血 圧や血中脂質、血糖値のコントロールを行うことが必要です。 5 ∼ 10%の体重減少でも、メタボリックシンドロームに伴う状態(高血圧・脂質異常・高血糖)を改善させたり、 糖尿病の発症を予防したりします。ダイエットは有効です。 また、タバコは動脈硬化を進行させ、心臓・血管の病気をおこしやすくします。禁煙もとても重要です。 生活習慣改善のヒントについては、「糖尿病にならないためにはどうしたらいいの?」も参考にしてください。 一方で、必要な場合は、薬による治療を適切な時期に開始し、危険因子を管理することも大切です。 40 歳以上 74 歳以下の方を対象に、特定健康診査(特定健診、メタボ健診とも呼ばれます)・特定保健指導が行わ れています。 これは、メタボリックシンドロームの視点から健康診断を行い、メタボリックシンドロームに当てはまる方やそれ に近い状態の方に対して適切な情報提供、栄養や運動などについての保健指導を行うことで、糖尿病や心臓・血管 の病気を減らすことを目指す取り組みです。 早めにリスクを見つけて、生活習慣病や心血管病を予防しましょう! 特定健診・保健指導についての詳細については、加入されている医療保険者(自営業の方は市区町村、会社等へお 勤めの方とその被扶養者の方はお勤め先)までお問い合わせください。

メタボリックシンドロームはどんな病気につながるの?

メタボ健診(特定健診)・特定保健指導をうけましょう!

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(参考) 特定保健指導は、具体的には、次の基準をみたす方に行われます。 ステップ 1 ・腹囲 男性 85cm 以上、女性 90cm 以上の方・・・・・・・・・・(1) ・腹囲 男性 85cm 未満、女性 90cm 未満で、BMI 25 以上の方・・(2) ステップ 2 ①血糖  空腹時血糖 100mg/dL 以上* 又は HbA1c 5.2% 又は薬の治療を行っている ②脂質  中性脂肪 150mg/dL 以上 又は HDL コレステロール 40mg/dL 未満 又は薬の治療を行っている ③高血圧  収縮期血圧 130mmHg 以上 又は拡張期血圧 85mmHg 以上 又は薬の治療を行っている ④喫煙歴あり(①から③のリスクが 1 つ以上の場合のみカウント) ステップ 3 ステップ 1,2 から保健指導対象者をグループ分け (1)の場合 ①∼④のリスクのうち追加リスクが       2 個以上の方は   積極的支援レベル       1 個の方は     動機づけ支援レベル       0 個の方は     情報提供レベル   の対象となります。 (2)の場合 ①∼④のリスクのうち追加リスクが       3 個以上の方は   積極的支援レベル       1 又は 2 個の方は  動機づけ支援レベル       0 個の方は     情報提供レベル   の対象となります。 ステップ 4(特定保健指導における例外的対応等) ・服薬中の方は、医療保険者による特定保健指導の対象となりません。 ・前期高齢者(65 歳以上 75 歳未満)の方は、積極的支援の対象となった場合でも動機づけ支援の対象とな ります。 *特定健診の空腹時血糖の基準は 100mg/dL になっており、この値はメタボリックシンドロームの基準の 110mg/dL とは異なります。 上の表で特定保健指導の対象となった方は、ステップ 3 で分類されるレベルにより、下の 3 つのタイプの支援 を受けることができます。 今後、メタボにならないための知識を深めます。 生活習慣を見直すきっかけとなるような情報提供があります。 メタボのリスクがではじめた方への支援です。 医師、保健師、又は管理栄養士による保健指導が一回あります。ご自分の生活習慣を振り返 り、改善のために無理のない行動目標を立てる支援が受けられます。 メタボのリスクの高い方への支援です。 医師、保健師、又は管理栄養士と一緒にこれまでの生活習慣を振り返り、改善するために継 続した保健指導の支援があります。 情報提供 動機づけ支援 積極的支援 参考文献 日本糖尿病学会 編・著 糖尿病診療ガイドライン 2016 南江堂 2016 特定健康診査・保指導の円滑な実施に向けた手引き 平成 25 年 4 月 厚生労働省保険局標準的な健診・保健指導プログラム【改訂版】  平成 25 年 4 月 厚生労働省健康局

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項目目次

糖尿病ってなに?  ・糖尿病ってなに?  ・メタボってなに?  ・糖尿病予備群といわれたら 診断と検査  ・糖尿病は早く見つけましょう  ・糖尿病と関連する検査  ・日本に糖尿病は何人くらいいるの? 治療のはなし  ・糖尿病の治療ってどんなものがあるの?  ・糖尿病の食事のはなし(基本編)  ・糖尿病の食事のはなし(実践編)  ・糖尿病の運動のはなし  ・低血糖  ・シックデイ  ・フットケア 薬のはなし  ・薬で血糖値が下がるしくみ  ・血糖値を下げる飲み薬  ・血糖値を下げる注射薬  ・血糖自己測定について 合併症  ・糖尿病の急性合併症のはなし  ・糖尿病の慢性合併症について知っておき   ましょう  ・神経障害  ・網膜症  ・腎症   ・大血管症  ・糖尿病足病変 関連する病気  ・感染症  ・認知症  ・うつ病  ・がん  ・ホルモンの病気と糖尿病  ・骨粗鬆症  ・歯周病 糖尿病とともに生きる  ・糖尿病と言われたら  ・働く世代  ・こども・思春期  ・妊娠と糖尿病  ・高齢者  ・家族が糖尿病と言われたら  ・糖尿病とお金の話  ・糖尿病と社会保障、福祉制度  ・糖尿病の方の災害の備え  ・糖尿病の方の旅行 ・社会全体で糖尿病とむき合う手段(統計情報・疫学   研究とエビデンスについて)   1 型糖尿病  ・1 型糖尿病ってどんな病気?  ・1 型糖尿病の治療について  ・1 型糖尿病と付き合っていく       糖尿病情報センターのホームページには下記の項目があります。 閲覧、PDF ダウンロードができますので、ぜひご活用下さい。

参照

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