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特別加入制度 労災保険は 日本国内の 労働者 を対象としているので 中小事業主 自営業者 一人親方 家族従事者 海外派遣者などは 保険給付の対象にはなりません しかし これらの中には 業務の実態などから判断して 労働者に準じて保護することが望ましい場合もあります そこで 労災保険では 一定の要件を満

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労働・社会保険

社会保険とは、国が運営する強制加入の保険をいいます。民間労働者を対象とす る主な社会保険には、労働者災害補償保険(労災保険)、雇用保険、健康保険、厚 生年金保険が挙げられます。 以下において、これらの社会保険のほかに、介護保険も含めてその概要をみてお きましょう。

労災保険

(1)保険関係

【適用事業と適用労働者】 労災保険は、労働者が業務上の事由又は通勤によって負傷したり、病気に見舞わ れたり、不幸にして亡くなられた場合に、被災労働者や遺族を保護するために必要 な給付を行う制度です。 原則として、1 人でも労働者を使用する場合は、労災保険の適用事業となり(労 災保険法(労災法)3 条)、事業を開始された日に、保険者である国との間で保険 関係が自動的に成立します(労働保険料徴収法(徴収法)3 条)。労災保険の適用 事業に雇用される被災「労働者」( 労基法 9 条・労災法 7 条)は、当然に保険給付 を受けることになります。パート労働者、アルバイトも 「労働者」 ですから、当然 に労災保険法の適用を受けます。 労災保険の適用事業になったときは、①保険関係成立届 ( 保険関係が成立した日 から 10 日以内 ) と②概算保険料申告書(保険関係が成立した日から 50 日以内) を所轄の労働基準監督署長に提出し、所定の保険料を納付しなければなりません(徴 収法 4 条の 2、同 15 条)。 これらの労災保険加入手続を怠ると、遡って保険料を徴収されるほか、これらの手 続をしていない期間に事故が発生した場合でも、労働者に対して保険給付はなされま す。この場合、故意又は重大な過失により保険関係成立届を提出していないときは、 事業主は、保険給付に要した費用の全部、又は一部が徴収されます(労災法31条)。 労災保険の保険料は使用者のみが負担します。保険料は使用者が労働者に支払っ た賃金総額に事業の種類ごとの保険料率(1000 分の 2.5 ~1000 分の 89)を 乗じて計算します(徴収法 12 条 1 項)。災害率の高い事業場ほど保険料率が高く なります。

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【特別加入制度】 労災保険は、日本国内の「労働者」を対象としているので、中小事業主、自営業 者、一人親方、家族従事者、海外派遣者などは、保険給付の対象にはなりません。 しかし、これらの中には、業務の実態などから判断して、労働者に準じて保護す ることが望ましい場合もあります。そこで、労災保険では、一定の要件を満たす場 合には、任意加入を認める特別加入制度を設けています(労災法 33 条)。

(2)業務災害、通勤災害の保険給付の要件

【業務災害の認定】 労働者(又はその遺族)が労災保険の給付を受けるためには、当該負傷、疾病、 障害又は死亡が、業務上の事由により発生した災害(業務災害)であることの認定 を、労働基準監督署長から受けなければなりません(労基法 75 条以下、労災法 7 条 1 号)。 そして、業務災害かどうかの判断は、①労働者が労働契約に基づいて事業主の支 配下にある状態(業務遂行性)にあることを前提に、②直接的には、業務と傷病等 による損害との間に一定の因果関係がある(業務起因性)かどうかによって判断さ れます。この業務起因性は「当該業務に内在する危険が現実化したもの」(地公災 基金愛知県支部長(瑞鳳小学校教員)事件最三小判平 8.3.5 労判 689-16) と表現 されます。 【過労死の労災認定】 労災認定について問題となっている「過労死」と「過労自殺」の業務災害の認定 が、どのようになされるかみておきましょう。 「過労死」とは、脳血管や心臓等にもともとあった基礎疾患が、業務の過重負荷 が誘因となって増悪し、その結果生ずる脳出血、くも膜下出血、心筋梗塞、狭心症 などの脳血管疾患・心臓疾患の急性発症をいいます。これによって、死亡又は労働 不能状態になることも少なくありません。 かつては、行政当局は過労死の労災認定について、発症直前の精神的・肉体的な 強度の緊張等をもたらす「異常な出来事」があった場合にのみ業務起因性を認め、 長期の残業による「疲労の蓄積」には業務起因性を認めませんでした。 しかし、最近では発症前のおおむね 6 か月間にわたる長期の残業による「疲労の 蓄積」にも過労死の業務起因性を認めています(平成 13.12.12 基発 1,063 号)。

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上記通達では、①発症前 1 か月ないし 6 か月にわたって、1 か月当たりおおむね 45 時間を超えて時間外労働をした場合、業務と発症との関連性が徐々に強まり、 ②発症前 1 か月におおむね 100 時間、又は発症前 2 か月ないし 6 か月にわたって、 1 か月おおむね 80 時間を超える時間外労働をした場合は業務起因性が強いという 基準を設けています。 その結果、最近「過労死」の労災申請と認定件数が増加しています。 【過労自殺の労災認定】 精神障害者(うつ病)による自殺(いわゆる「過労自殺」)の業務起因性についても、 行政当局は、精神障害に関する業務災害の一般的認定基準として、「対象疾病を発 症していること」、「対象疾病の発病前おおむね 6 か月の間に、業務による強い心理 的負荷が認められること」、「業務以外の心理的負荷及び個体的要因により対象疾病 を発病したとは認められないこと」を掲げ、これに基づいて、さらに具体的な基準 をあげています(平 23.12.26 基発 1,226 第 1 号)。 そして、精神障害の発病(うつ病)が業務災害ならば、その者の自殺も「原則と して業務起因性がある」としています(平成 11.9.14 基発 544 号)。 最近では、うつ病による「過労自殺」の労災申請も増えています。 【通勤災害の認定】 労災保険給付の対象となる「通勤災害」とは、「労働者の通勤による負傷、疾病、 障害又は死亡」(労災法 7 条 1 項 2 号)をいいます。 そして「通勤」とは、「労働者が、就業に関し、次の①~③の移動を、合理的な経 路及び方法により行うこと」です(業務に関するものを除く(労災法7条2項))。 ①・住居と就業の場所との往復 ②・二重就業者の事業所間の移動(第一の事業所から第二の事業所ヘの移動) ③・単身赴任者の場合の赴任先住居と帰省先住居の間の移動。 保険給付を受けるためには、当該傷病等が「通勤」によって生じたものであるこ との認定を労働基準監督署長から受けなければなりません。

(3)労災保険給付の内容

労災保険法による保険給付は、労働基準監督署長の認定を受けた「業務災害」と 「通勤災害」による傷病、死亡、障害に対して行われます(労災法 7 条 1 項)。 保険給付の内容には次の種類があり、( )内は通勤災害における給付の名称に

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なります。 【療養補償給付(療養給付)】 労働者が業務上、又は通勤による傷病により療養を必要とする場合に行われ、現 物給付としての「療養の給付」と現金給付としての「療養の費用の支給」がありま す(労災法 13 条、22 条)。 「療養の給付」は、労災病院や労災指定診療所等にかかれば、原則として傷病が 治癒するまで無料で療養を受けられる制度です。これに対し、「療養の費用の支給」 は、労災病院や労災指定診療所等以外で療養を受けた場合において、その費用を支 給する制度です。 治療費、入院の費用、看護料、移送費等療養のために必要なものは全部含まれま す。ただし、一般に治療効果の認められない特殊な治療や傷病の程度から必要がな いと認められる付添看護師を雇った場合等は、その費用は支給対象になりません。 【休業補償給付(休業給付)】 労働者が業務上の事由又は通勤による傷病の療養のために休業し、賃金を受けな い日の 4 日目以降から支給されます(労災法 14 条)。 ただし、業務災害の場合、休業初日から 3 日間(待機期間)は、事業主が労基法 の規定(労基法 76 条)に基づく休業補償(1 日につき平均賃金の 6 割)を行わな ければなりません。 休業(補償)給付は、休業 1 日につき給付基礎日額(労基法の平均賃金に相当) の 60%ですが、このほかに労働福祉事業として、給付基礎日額の 20%が特別支 給金として支給されます。 【傷病補償年金(傷病年金)】 被災労働者の傷病が、療養開始後 1 年 6 か月経過しても治癒せず、かつ傷病等 級第 1 級~第 3 級に該当するときは、休業(補償)給付に代えて給付基礎日額の 313 日分~245 日分の年金が支給されます(労災法 12 条の 8 第 3 項、18 条、 23 条)。 【障害補償給付(障害給付)】 被災労働者の傷病が治癒したときに身体に一定の障害が残った場合、労働能力の 喪失の程度の重い障害等級 1 級~7 級の場合は、給付基礎日額の 313 日~131 日 分の障害(補償)年金が、また、8 級~14 級の場合は、給付基礎日額の 503 日

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~56 日分の障害(補償)一時金が支給されます(労災法 15 条、22 条の 3)。 (注)同一の事由により、厚生年金の障害厚生年金等が併給される場合には、一 定の調整率によって支給額が調整されます。 【遺族補償給付(遺族給付)】 労働者が業務災害又は通勤災害により死亡した場合に支給され、遺族(補償)年 金と遺族(補償)一時金の 2 種類があります(労災法 16 条、22 条の 4)。 労働者の死亡当時、その収入によって生計を維持していた一定の範囲の遺族に対 し、遺族(補償)年金がその年金受給権者がいないときは、一定範囲の遺族に対し て給付基礎日額の 1,000 日分の遺族(補償)一時金が支給されます。 【葬祭料(葬祭給付)】 葬祭を行ったものに対し、315,000 円・ +・ 給付基礎日額の 30 日分又は給付基 礎日額の 60 日分のいずれか高い方が支給されます(労災法 17 条、22 条の 5)。 【介護補償給付(介護給付)】 一定の障害により傷病(補償)年金、又は障害(補償)年金を受給し、かつ、現 に介護を受けている場合に、請求に基づいて月を単位として支給されます(労災法 12 条の 8 第 4 項、19 条の 2、24 条)。 常時介護の場合は、介護の費用として支出した額が 104,290 円を上限として 支給され、一律 56,600 円が最低保障額とされています。 随時介護の場合は、介護の費用として支出した額が 52,150 円を上限として 支給され、一律 28,300 円が最低保障額とされています。(金額はいずれも平成 24.4.1 改正 ) 【二次健康診断等給付】 労働安全衛生法に基づく定期健康診断等において、業務上の理由による脳血管疾 患及び心臓疾患の発生に関する血圧、血中脂質、血糖、肥満度の検査項目の全てに 異常所見があると診断されたときは、当該労働者は、その請求に基づいて二次的健 康診断及び特定保健指導を受けることができます。 ただし、既に脳・心臓疾患の病状を有している者を除きます(労災法 26 条)。

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雇用保険

(1)保険関係

【適用事業と被保険者、加入要件】 雇用保険は、失業してしまった場合に、生活の安定を守り、再就職の援助を行う ものです。また、定年後の再雇用などにより、賃金が低くなっても退職せずに働き 続けられるように援助したり、働く能力を伸ばすための支援なども行っています。 労災保険と同様に、原則として、1 人でも労働者を使用している場合は、雇用保 険の適用事業となり(雇用保険法(雇保法)5 条)、事業を開始した日に、保険者 である国との間で保険関係が自動的に成立します(徴収法 3 条)。 雇用保険の適用事業に雇用され、週所定労働時間が 20 時間以上であり、かつ 31 日以上雇用見込みのある労働者は、その意思にかかわらず当然に被保険者にな ります。 保険料は、労働者の賃金総額に保険料率 13.5・/・1000(一般事業の場合)(徴 収法 12 条 4 項)であり、このうち使用者負担分は 8.5・/・1000、被保険者負担分 は 5・/・1000 です。 【事業主が行う保険関係の手続】 雇用保険の適用対象となる労働者を初めて雇用することとなった場合は、事業所 を管轄する公共職業安定所長に適用事業所設置届、被保険者資格取得届を提出しな ければなりません。 その後、新たに労働者を雇い入れた場合は、その都度、事業所を管轄する公共職 業安定所長に被保険者資格取得届を提出しなければなりません(雇保法 7 条)。 また、被保険者が離職した場合は、被保険者資格喪失届と給付額等の決定に必要 な離職証明書を提出しなければなりません。 これらの手続は、雇用保険法により事業主の義務とされていますので忘れずに 行ってください。 なお、上記の手続以外にも、事業所の名称や所在地が変更になった場合、被保険 者の氏名が変更になった場合、同一の事業主の事業所間で転勤させる場合等にも手 続が必要となります。

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(2)保険給付の内容

雇用保険法の目的は失業者の生活安定ですが、それ以外に就職促進、失業予防も その目的とされます。そしてこの目的に沿って雇用保険制度の事業内容は多様です が、やはりその中心は求職者給付のうちの基本手当にあります。そこで、以下では 基本手当についてみておくことにします。

(3)基本手当の受給

【受給要件と手続】 被保険者が失業した場合に、離職の日以前の 2 年間に被保険者であった期間(賃 金支払いの基礎となった日数が 11 日以上ある期間を 1 か月として計算する)が通 算 12 か月以上ある時に支給を受けることができます(雇保法 13 ~14 条)。 ただし、倒産、解雇等による離職者(「特定受給資格者」)は、離職の日以前 1 年 間に被保険者期間が 6 か月あれば、基本手当を受給できます。このような受給資格 を満たしている者が、実際に基本手当の支給を受けるには、離職後に使用者の発行 する離職票を持ってハローワークに出頭し、求職の申込みをして失業の認定を受け なければなりません(雇保法 15 条 2 項)。 「失業」とは、「被保険者が離職し、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、 職業に就くことができない状態」(雇保法 4 条 3 項)をいいます。 失業の認定は、受給資格者が最初にハローワークに出頭した日から起算して 4・ 週間に 1 回ずつ受けることになります(雇保法 15 条 3 項)。 【基本手当日額と給付日数】 基本手当の日額は、受給者が受けていた離職前 6 か月の賃金総額を 180 日で 割って得た額に給付率(45%~80%)を乗じて得た額です(雇保法 16 条、17 条)。 賃金の高い人は給付率が低く、賃金の低い人ほど給付率は高くなります。 なお、平成 26 年 8 月 1 日から、基本手当日額の上限額及び下限額が、全労働者 の平均給与の減少に伴って引き下げられています。上限額は、例えば 29 歳以下の 場合、6,405 円から 6,390 円に引き下げられ、下限額は、年齢に関係なく 1,848 円から 1,840 円になっています。 基本手当を受けられるのは、原則として、離職の翌日から数えて1年間です。こ れを受給期間といいます。この受給期間中に基本手当が所定の日数分支給されます

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(雇保法 20 条)。受給期間を過ぎてしまいますと、所定の給付日数が残っていても 支給されません。 給付日数は、一般の離職者の年齢、被保険者期間、離職理由、障害者等の就職困 難者といった条件により異なります。(雇保法 22 ~23 条)。 【倒産・解雇等による離職者(特定受給資格者)に該当する場合】 倒産・解雇等による離職者(特定受給資格者)とは、離職理由が倒産・解雇等に より、再就職の準備をする時間的余裕がなく離職を余儀なくされた受給資格者であ り、具体的には次に該当する方です。 (特定受給資格者は、一般の離職者に比べて後掲の表にみるように、基本手当受 給日数が長くなることがあります。) Ⅰ「倒産」等により離職した者 ①・ 倒産(破産、民事再生、会社更生等の各倒産手続の申立て、又は手形取引の 停止等)に伴い離職した者 ②・事業所において、大量雇用変動の場合(1 か月に 30 人以上の離職を予定)の 届出がされたため離職した者、及び当該事業主に雇用される被保険者の 3 分 の 1 を超える者が離職したため離職した者 ③・ 事業所の廃止(事業活動停止後再開の見込みがない場合を含む)に伴い離職 した者 ④・事業所の移転により、通勤することが困難となったため離職した者 Ⅱ「解雇」等により離職した者 ①・解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇を除く)により離職した者 ②・ 労働契約の締結に際し、明示された労働条件が事実と著しく相違したことに より離職した者 ③・ 賃金(退職手当を除く)の額の 3 分の 1 を超える額が、支払期日までに支払 われなかった月が引き続き 2 か月以上となったこと等により離職した者 ④・賃金が、当該労働者に支払われていた賃金に比べて 85%未満に低下した(又 は低下することとなった)ため離職した者(当該労働者が低下の事実につい て予見し得なかった場合に限る) ⑤・ 離職の直前 3 か月間に連続して労働基準法に基づき定める基準に規定する時 間(各月 45 時間)を超える時間外労働が行われたため、又は事業主が危険 若しくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもか

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かわらず、事業所において当該危険若しくは健康障害を防止するために必要 な措置を講じなかったため離職した者 ⑥・ 事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のため に必要な配慮を行っていないため離職した者 ⑦・期間の定めのある労働契約の更新により、3 年以上引き続き雇用されるに至っ た場合において、当該労働契約が更新されないことにより離職した者 ⑧・ 上司、同僚等からの故意の排斥、又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けた ことによって離職した者 ⑨・ 事業主から、直接若しくは間接に退職するよう勧奨を受けたことにより、離 職した者(従来から恒常的に行われている「早期退職優遇制度」等に応募し て離職した場合は、これに該当しない) ⑩・ 事業所において、使用者の責めに帰すべき事由により行われた休業が、引き 続き 3 か月以上となったことにより離職した者 ⑪・事業所の業務が、法令に違反したため離職した者

(4)事業主等への助成金

雇用保険では、被保険者への給付だけでなく、雇用安定事業(雇保法 62 条)及 び能力開発事業(雇保法 63 条)として、以下のものをはじめ、事業主等に対して 支給される各種助成金制度があります。 【雇用調整助成金】 景気の変動、産業構造の変化等に伴い、事業活動の縮小を余儀なくされ、休業、 教育訓練又は出向を行った事業主に対して支給されます(雇保法 62 条 1 項 1 号、 雇保法規則 102 条の 2、102 条の 3)。 【特定求職者雇用開発助成金】 高年齢者、障害者等の就職が特に困難な者を、ハローワーク等の紹介により継続 して雇用する労働者として雇い入れた事業主に対して支給されます(雇保法 62 条 1・項 3・号、5 号、雇保法規則 109 条、110 条)。 【キャリア形成促進助成金】 労働者の職業能力の開発向上を図ることを目的として、事業内職業能力開発計画 に基づき、事業主がその雇用する労働者に対して教育訓練を行ったか、又は自発的

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な職業能力開発の支援を行った事業主に対して支給されます(雇保法 63 条、雇保 法規則 125 条)。 基本手当の給付日数 1 倒産・解雇等による離職者(3を除く) 被保険者であった 期間 区分 1 年未満 1 年以上 5 年未満 5 年以上 10 年未満 10 年以上 20 年未満 20 年以上 30 歳未満 90 日 90 日 120 日 180 日 - 30 歳以上 35 歳未満 90 日 180 日 210 日 240 日 35 歳以上 45 歳未満 240 日 270 日 45 歳以上 60 歳未満 180 日 240 日 270 日 330 日 60 歳以上 65 歳未満 150 日 180 日 210 日 240 日 ・ 2 倒産・解雇等以外の事由による離職者(3を除く) 被保険者であった 期間 区分 1 年以上 5 年未満 5 年以上 10 年未満 10 年以上 20 年未満 20 年以上 全年齢 90 日 120 日 150 日 3 就職困難者 被保険者であった 期間 区分 1 年未満 1 年以上 5 年未満 5 年以上 10 年未満 10 年以上 20 年未満 20 年以上 45 歳未満 150 日 300 日 45 歳以上 65 歳未満 360 日

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雇用保険の事業内容 <求職者支援制度> これまで、雇用保険の失業給付を受給できない非正規労働者や長期失業者 に対する支援制度としては、時限的制度(平成 21 年 7 月~平成 23 年 9 月) として、緊急人材育成支援事業がありました。 これを廃止して、恒久的な制度にするため、「職業訓練の実施等による特定 求職者の就職の支援に関する法律」が制定され、求職者支援制度が平成 23 年 10 月よりスタートしました。 求職者支援制度は、雇用保険の失業給付を受給できない失業者(具体的に は、雇用保険の適用がない者、加入期間が足りない者、雇用保険の受給が終 了した者、自営廃業者など)に対して、無料の職業訓練(求職者支援訓練) を実施し、本人・世帯の収入等につき一定の要件を満たす場合に、職業訓練 の受講を容易にするために職業訓練受講給付金を支給しながら、ハローワー クの支援によって就職を実現するための制度です。 日雇労働求職者給付金 特 例 一 時 金 高年齢求職者給付金 傷 病 手 当 寄 宿 手 当 技 能 習 得 手 当 基 本 手 当 就 業 促 進 手 当 移 転 費 広 域 求 職 活 動 費 教 育 訓 練 給 付 金 高年齢雇用継続給付 育 児 休 業 給 付 介 護 休 業 給 付 一般被保険者に対する 求   職   者   給   付 高 齢 者 継 続 被 保 険 者 に 対 す る 求 職 者 給 付 短期雇用特例被保険者 に 対 す る 求 職 者 給 付 日 雇 労 働 被 保 険 者 に 対 す る 求 職 者 給 付 就 業 促 進 定 着 手 当 常 用 就 職 支 度 手 当

就職促進給付 求 職 者 給 付 教育訓練給付 雇用継続給付

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健康保険

(1)保険関係

【適用事業と被保険者】 健康保険は、民間労働者の医療保険です。労働者とその被扶養者の業務外の傷病 のほか、死亡、出産に関する保険給付を行います。保険者は、平成 20 年 10 月 1 日に設立された全国健康保険協会(協会けんぽ、旧政管健保)と健康保険組合(組 合健保)の二つがあります(健康保険法(健保法)4 条)。協会けんぽは中小企業 を対象とし、健康保険組合は大企業で設立されます。 原則として、全ての法人事業所、5 人以上の従業員を使用する個人事業所は、健 康保険の適用事業所となります(健保法 3 条 3 項)。 適用事業所に使用される者は、原則として、被保険者になります。 なお、適用事業所が法人の場合、取締役(代表取締役を含む)は、法人に使用さ れる者として被保険者になります。また、適用事業所が個人事業の場合は、個人事 業主は使用される者に当たらず、市町村が運営する国民健康保険等に加入すること になります。 被保険者資格は、当事者の意思とはかかわりなく事業主に使用されることによっ て発生し、退職等により使用されなくなることによって喪失します。そのため、事 業主は労働者を雇用した事実及び報酬額等について保険者に届け出なければなりま せん(健保法 48 条)。 保険料は、協会けんぽの場合には標準報酬日額に国民健康保険協会が 30・/・ 1000 ~・120・/・1000 の範囲で決定する 「都道府県単位の保険料率」(東京都 の場合は 99.7・/・1000・=・9.97・%)を乗じて得られた額を労使が折半負担しま す(健保法 160 条 1 項、2 項)。組合健保の場合は標準報酬日額の 30・/・1000 ~ 120・/・1000 の範囲で各組合が決めます(健保法 160 条 13 項)。負担割合は原 則として労使折半ですが、健康保険組合の規約で使用者側が多く負担するよう決め ることができます。 【被扶養者】 健康保険では、被保険者に扶養される者(被扶養者)も保険給付の対象になります。 被扶養者は、被保険者によって生計を維持する親・祖父母・配偶者・子・孫・弟 妹、被保険者によって生計を維持し、被保険者と同居する三親等内の親族などです

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(健保法 3 条 7 項)。 ただし、年間収入が 130 万円(60 歳以上の者、又は一定の障害者は 180 万円) 以上ある者については、被扶養者になれません(平 5.3.5 保険発 15 号)。

(2)保険給付

健康保険法が定める被保険者及び被扶養者への法定給付は次のようになっていま す(健保法 52 条)。なお、組合健保では法定給付に加えて一定の付加給付を行う ことができます。 【療養の給付】 健康保険の被保険者が業務以外の事由により病気やけがをしたときは、健康保険 で治療することができます(健保法 63 条)。一部負担金は 100 分の 30 が基本で す(健保法 74 条 1 項)。 【入院時食事療養費】 被保険者が病気やけがで保険医療機関に入院したときは、療養の給付と併せて食 事療養に要した費用の給付が受けられます(健保法 85 条 1 項)。 【入院時生活療養費】 特定長期入院被保険者に対して、在宅患者との費用負担の調整を図ることを目的 に、療養病床における生活療養に要する費用(入院者の食事・温度・照明・給水に 要する平均的な費用)から、平均的な家計におけるそれらの費用を控除した額が支 給されます(健保法 85 条の 2)。 【保険外併用療養費】 健康保険では、保険が適用されない保険外診療があると保険が適用される診療も 含めて、医療費の全額が自己負担となります。 ただし、保険外診療を受ける場合でも、厚生労働大臣の定める「評価療養」と「選 定医療」については、保険診療との併用が認められており、通常の治療と共通する 部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用は、一般の保険診療と同様に扱われ、 その部分については一部負担金を支払うこととなり、残りの額は「保険外併用療養 費」として健康保険から給付が行われます(健保法 86 条)。 【訪問看護療養費】 居宅で療養している人が、医師の指示に基づいて指定訪問看護事業者の訪問看護

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師から、療養上の世話や診療の補助などを受けた場合、その費用が訪問看護療養費 として現物給付されます(健保法 88 条)。 【療養費】 医療保険は、医療という現物給付が原則ですが、やむを得ない事情で、保険医療 機関以外で治療を受けたときは、要した治療費 ( 自費)の一部を後に償還するのが 「療養費」です(健保法 87 条)。 【高額療養費】 被保険者と被扶養者の 1 か月の一部負担金の合算額が、一定の自己負担限度額を 超えるときは、超えた分について高額療養費として申請手続後に償還されます(健 保法 115 条)。 【高額介護合算療養費】 同一世帯内に介護保険の受給者がいる場合に、1 年間(毎年 8 月 1 日~翌年 7 月 31 日まで)にかかった医療保険と介護保険の自己負担額の合算額が著しく高額に なった場合は、負担を軽減するために自己負担限度額を超えた額が医療保険、介 護保険の自己負担額の比率に応じて、現金で健康保険から支給されます(健保法 115 条の 2)。 【移送費】 病気やけがにより被保険者の移動が困難な場合に、医師の指示で一時的・緊急的 に必要があり移送されたときは、その要した費用が給付されます(健保法 97 条)。 【傷病手当金】 被保険者が負傷、疾病により就労できず報酬が得られなかったときは、労務不能 となった 4 日目から、1 日につき標準報酬日額の 3 分の 2 相当額が傷病手当金とし て支給されます(健保法 99 条)。 【出産手当金】 被保険者である女性が、産前産後休業中で報酬を得られなかったときに、1 日 につき標準報酬日額の 3 分の 2 相当額が出産手当金として支給されます(健保法 102 条)。 なお、傷病手当金との併給は認められず、出産手当金が支給されます(健保法 103 条)。

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【出産育児一時金】 被保険者が出産したときは、1 児につき定額 42 万円が出産育児一時金として支 給されます(健保法 101 条)。ただし、産科医療補償制度に加入されていない医 療機関で出産された場合は 39 万円(平成 27 年 1 月 1 日以降の出産は 40.4 万円) となります。 【埋葬料・埋葬費】 被保険者が死亡したときは、被保険者によって生計を維持し、かつ埋葬を行う 者がいるときは、その者に埋葬料として現金給付(5 万円)がなされます(健保法 100 条 1 項)。埋葬料の支給を受ける者がいないときは、実際に埋葬をした者に、 埋葬に要した費用が埋葬料の範囲内で支給されます(健保法 100 条 2 項)。 健康保険の給付の種類 被保険者 被扶養者 負傷・疾病 療養の給付 家族療養費 入院時食事療養費 入院時生活療養費 保険外併用療養費 療養費 訪問看護療養費 家族訪問看護療養費 移送費 家族移送費 傷病手当金 ―― 高額療養費・高額介護合算療養費 死   亡 埋葬料 家族埋葬料 出   産 出産育児一時金 家族出産育児一時金 出産手当金 ――

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厚生年金

(1)保険関係

厚生年金は、民間企業の労働者を対象とする公的年金です。 昭和 60 年の国民年金法改正によって、20 歳以上 60 歳未満の全ての国民が国 民年金に強制加入することになり、これによって全国民に共通の基礎年金制度が導

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入されました。厚生年金は、国民年金法による基礎年金制度の上に言わば「二階建 て部分」として位置付けられる年金制度です。 保険者は政府ですが(厚生年金法(厚年法)2 条)、大企業の事業主と労働者によっ て組織される厚生年金基金が、政府に代わって老齢厚生年金給付の代行のほか付加 給付をすることになります(厚年法 130 条)。公的年金制度の言わば「三階建て部 分」を担うことになります。 適用事業は、健康保険と同様、常時 5 人以上の労働者を使用する事業所は適用事 業所になります(厚年法 6 条 1 項)。適用事業に使用される 70 歳未満の者は、原 則として被保険者になります(厚年法 9 条)。 保険料は、標準報酬月額及び標準賞与額に保険料率を乗じて得た額を労使が折半 負担します(厚年法 81 条 3 項、82 条 1 項)。保険料率は、平成 26 年 9 月~27 年 8 月は 1000 分の 174.74 となってます(厚年法 81 条 4 項、平 16 年附則 33 条)。

(2)保険給付

【老齢厚生年金】 老齢厚生年金は、被保険者期間(1 月以上)を有する者が、保険料納付期間と保 険料免除期間を合算して 25 年以上有するものに対して、65 歳から支給されます (厚年法 42 条)。 年金額は、被保険者であった全期間の平均標準報酬額×給付乗率(5.481・/・ 1000、生年月日により異なる)×被保険者期間の月数です(厚年法 43 条)。被 保険者期間が 20 年以上あるときに、その者に生計を維持されていた配偶者、又は 子(65 歳未満の配偶者、18 歳に達する年度の末日までの間にある子、又は障害 等級 1 級ないし 2 級の障害のある 20 歳未満の子)があれば定額の加給年金額が支 給されます(厚年法 44 条)。 年金受給年齢に到達した後も働き続ける厚生年金加入者については、在職老齢年 金制度があります。これは 60 ~64 歳までと 65 歳以降とでは異なりますが、厚 生老齢年金月額と総報酬月額相当額(標準報酬月額と直近 1 年間の標準賞与額の 12 分の 1 の合算額)の合算額が一定額を超えるときは、厚生老齢年金の一部、又 は全額が支給停止されます(法附則 11 条、平成 6 年附則 21 条) なお、65 歳からは国民年金法に基づく老齢基礎年金も支給されます(国民年金

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法 43 条)。 【障害厚生年金】 障害厚生年金は、傷病による初診日に被保険者であった者が障害等級 1~3 級の 認定を受けたときに支給されます(厚年法 47 条)。年金額は、障害等級 1 級の場 合が、老齢厚生年金額× 1.25・ +・ 加給年金額と同額、2 級は老齢厚生年金額+加 給年金額と同額、3 級は老齢厚生年金額と同額です(厚年法 50 条 1~3 項)。障害 等級 1~2 級については国民年金の障害基礎年金も支給されます(国民年金法 30 条)。年金支給に至らない程度の障害については障害手当金が支給されます(厚年 法 55 条)。 【遺族厚生年金】 遺族厚生年金は、被保険者が死亡した場合に、その者によって生計を維持してい た遺族に対して配偶者、子、父母、孫、祖父母の順位で(夫・父母・祖父母は 55 歳以上、子・孫は 18 歳の属する最初の 3 月 31 日まで)遺族厚生年金が支給され ます(厚年法 58 条 1 項)。 年金額は、老齢厚生年金額×・3/4 ですが、遺族厚生年金の受給権者が中高年の 妻である場合(40 歳以上 65 歳未満で子がいない妻、又は子が 18 歳到達年度の 末日までにある時に 40 歳以上 65 歳未満であった妻)には中高齢寡婦加算(遺族 基礎年金額× 3/4) が給付されます(厚年法 62 条)。なお、遺族厚生年金には遺族 基礎年金(国民年金法 38 条)が併給されます。 ※詳しくは、お近くの年金事務所にお問い合わせください(149 ページ参照)。

介護保険

(1)保険関係

介護保険は、身体上、又は精神上の障害があるために入浴、排泄、食事等の全部、 又は一部について要介護状態になったり、日常生活の基本動作について要支援状態 になった場合に、本人ができる限り自立生活ができるように保健・医療・福祉サー ビスを提供することを目的とした社会保険制度で、介護保険法(介保法)(平成 9 年 12 月制定、平成 12 年 4 月施行)によって運用されています。高齢化や核家族 化の進展に伴って深刻化する介護問題を、社会保険方式によって対処しようとした ものです。

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保険者は市区町村です(介保法 3 条)。被保険者は一般住民ですが、年齢により 二種類に分けられ、第 1 号被保険者は 65 歳以上の者、第 2 号被保険者は 40 歳以 上 65 歳未満の各医療保険加入者です(介保法 9 条)。 保険料は、第 1・ 号被保険者については市町村が政令に従い所得に応じて条例で 決めます(介保法 129 条 2 項)。徴収方法は、第 1 号被保険者は年金からの特別 徴収(天引き)です。天引きできない場合は納入通知書による普通徴収です。第 2・ 号被保険者は加入している医療保険の保険料と併せて徴収されます。

(2)要介護・要支援認定

保険給付サービスを受けるには、被保険者(又はその家族)は、市町村による要 介護(又は要支援)の認定を受けなければなりません(介保法 19 条、27 条、32 条)。認定を受けた場合には、要介護状態(要介護 1~5)、要支援状態(要支援 1 ~2)に応じて保険給付の内容が決められます。

(3)保険給付

要介護状態と認定された者には「介護給付」が、要支援状態と認定された者には「予 防給付」が支給されます。また、これらのほか、要介護状態、又は要支援状態の軽 減、又は悪化の防止に資するために市町村が独自に行う「市町村特別給付」があり ます(介保法 18 条)。 給付を受ける場合、利用したサービスにかかる費用の 9 割が介護保険でまかなわ れ、残りの 1 割を自己負担することになります。また、認定の種類によって、サー ビスの利用限度額が決まっており、利用限度額を超える利用分は全額自己負担にな ります。

Ⅴ 労働・社会保険

参照

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