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では コンセッション方式の導入を 図 2 SPC を前提としたコンセッション方式の一般的なスキーム図 含む PFI 制度の拡充や PFI の事 所有権 業規模を2020 年までに約10 兆円以 運営権設定 上に拡大すること等が盛り込まれ た そして その具体策の1つとし が閣議決定され 同年 5月2

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はじめに

前回のコラムでは、我が国におけ るPFI 事業のプロセスを概観すると ともに、中でも重要となる事業性評 価と入札制度にフォーカスを当てた 考察を行ってきた。今回は、そうし た PFI 事業の制度的な基盤とも言 える、2011年5月24日衆議院本会 議にて可決の PFI 法(民間資金等 の活用による公共施設等の整備等 の促進に関する法律)改正案(以下、 「改正 PFI 法」)について、その検討 から施行に至る経緯と背景を述べる とともに、今回新たに導入された諸 制度の考察、さらには、こうした改 正を踏まえて想定される資金調達ス キームの考察も行っていきたいと思 う。

第 5 回

PFI 法の改正と

資金調達スキームの考察

根本 貴弘

みずほ証券株式会社 ストラテジックソリューション部 ヴァイスプレジデント (ARESマスター M0801577)

福島 隆則

みずほ証券株式会社 ストラテジックソリューション部 副部長 図 1 PFI 法改正の経緯 時期 項目 2009 年 10 月 「成長戦略会議 」にて PFI 法の改正に係る具体的な議論の開始 2010 年 6 月 18 日 「新成長戦略 」閣議決定  コンセッション方式の導入を含む 、PFI 制度の拡充策が盛り込まれ た 2011 年 3 月 11日 「改正 PFI 法 」閣議決定 5 月 24 日 「改正 PFI 法 」衆議院本会議にて可決  なお 、5 月 13 日付で「関西国際空港及び大阪国際空港の一体的 かつ効率的な設置及び管理に関する法律 」可決 6 月 1日 「改正 PFI 法 」公布 「対象施設の拡大 」はこのタイミングで施行された 11月 30 日 「改正 PFI 法 」全面施行 「公共施設等運営権の導入 」、「民間事業者による提案制度の導入 」 等が全面的に施行された 2012 年 3 月 27 日 改正 PFI 法の「基本方針 」に関する閣議決定  民間提案に対する措置 、民間事業者の募集・選定に関する基本的 事項 、民間事業者の責任明確化 、公共施設等運営権に関する基本 的事項等を規定

PFI 法改正の経緯と背景

PFI 法の改正に係る具体的な議 論は、2009 年10月、当時の前原国 土交通大臣が設置した成長戦略会 議で始まった。そこでは、従来型の 公共投資依存の構造を打破し、今 後の我が国の成長戦略を描く為、よ り一層の民間資金活用の必要性が 指摘された。その後、2010年6月18 日に閣議決定された「新成長戦略」

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では、コンセッション方式の導入を 含む PFI 制度の拡充や、PFI の事 業規模を2020年までに約10兆円以 上に拡大すること等が盛り込まれ た。そして、その具体策の1つとし て、(奇しくも東日本大震災の発生し た)2011年3月11日に改 正 PFI 法 が閣議決定され、同年5月24日に衆 議院本会議で原案どおり可決・成 立、6月1日に公布されるに至ったの である。さらにその後、2012年3月 27日に「民間資金等の活用による公 共施設等の整備等に関する事業の 実施に関する基本方針」(以下、「基 本方針」)が閣議決定され、これまで 必ずしも明確ではなかった実務上の 論点について具体的な規定がなさ れ、法制面としてはここで一定の解 決を見ることとなる。一方、資金調 達面では、PFI 事業の推進に寄与す る「官民連携ファンド」の創設が、 2011年12月24日閣議決定の「日本 再生の基本戦略」に盛り込まれてお り、国からも50億円の出資が予定さ れる等、PFI 事業への出融資におけ る呼び水効果として期待されてい る。 こうした経緯を経て成立した改正 PFI 法には、新たな試みがいくつも 盛り込まれているが、中でも目玉と 言えるのは公共施設等運営権、すな わちコンセッション方式の導入であ ろう。前回のコラムでも述べたよう に、我が国における従来の PFI 事 業の大半はサービス購入型であり、 独立採算型は限定的なものとなって いるが、今回のコンセッション方式 の導入には、こうした独立採算型 PFI 事業を促進したいという強い意 思もうかがえる。また、その他にも、 PFI 対象施設の拡大や民間提案制 度の導入等、これまで我が国の PFI の課題として指摘されていた点への 対応も行われている。 以下では、こうした改正 PFI 法で 新たに導入された制度のうち主なも のについて、詳細に考察していくこ ととする。

コンセッション方式の導入

まずは、コンセッション方式の導 入についてであるが、実は、この「コ ンセッション」と言う用語に世界的に 統一された定義はなく、国によってそ の概念はまちまちとなっている。例 えば、欧州(EU)法におけるコンセッ ションの一般的な考え方は、「官が 第三者に対し、通常、官の責任とな る一定の経済活動の全てないしは 一部の管理を第三者が運営リスクを 担うことを前提に当該第三者に委ね ること」注1となっている。一方、今回 の改正 PFI 法で導入された我が国 の公共施設等運営権は、「公的主体 が所有権を有しつつ民間事業者が 公共施設等の運営等を行い利用料 金を自らの収入として収受する事業 を行う権利」(改正 PFI 法第2条) と定義されており、こうした公共施設 等運営権を用いるPFI 事業のことを 「コンセッション方式」と呼んでいる。 ここでは、我が国におけるコンセッ ション方式の特徴について、図2に掲 げる SPC を前提としたスキームに基 づいて考察していく。 図2において、官は、まず SPC に 公共施設等運営権を設定するととも に、その対価としての設定料を受け 取る。一方、SPC は、この設定料の 支払に充当する為、金融機関等から の融資、及び民間事業者からの出資 による資金調達を行う。また、PFI 事業の実際の運営については、従 来の PFI と同様、民間事業者に委 託することとなる。 図 2 SPC を前提としたコンセッション方式の一般的なスキーム図 官 SPC 公共施設 等運営権 借入 出資金 金融機関等 民間事業者 融資 出資 運営権設定料 運営権設定 抵当権 入居者 入居者 入居者 利用者 民間事業者 委託 利用料 サービス 提供 利用料 所有権 注 1 PFI/PPP推進協議会事務局、2010年、『コンセッションとは何か?』

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このような SPC を前提としたコン セッションスキームにおいて、特に注 目すべき点や留意すべき点を以下に 列挙する。  公的施設等運営権は物権とさ れ 、不動産の規定が準用され る。すなわち、登記制度に類似 した登録制度により、公信力や 対抗力が具備されることとな る。また、建物と同様の減価償 却も認められ 、SPC は所定の 耐用年数に応じた減価償却を 行うこととなる。ただし、この 減価償却相当分が損金算入さ れることによるタックスメリット の有無については、ストラク チャー次第と言える。  金融機関は、物権である公共 施設等運営権に対し、抵当権 の設定を行うことができる。従 来の PFI では、直接協定等に より、ステップイン条項で定め ていたものが、抵当権という物 権に形を変えたことで、担保権 としてより明確化され 、そのこ とによる融資の活発化も期待さ れている。  SPC は、民間事業者への委託 を通じて公的サービスを提供す ることになるが、原則として、官 からの信用補完のない独立採 算型スキームが想定されてい る。その場合、SPC は、利用 者からの利用料収入による事 業運営を行う必要がある為、収 益性の見込めない事業であれ ば、事業の継続が困難になると ともに、金融機関からの融資や 出資を募ることも困難となる。 従って、コンセッションスキーム を利 用できるのは、十 分な キャッシュフローを生み出し得 る施設に限定されることになる だろう。  前述のとおり、独立採算型ス キームを想定していることか ら、デットの資金調達には、官 からの信用補完のない一般的 なノンリコースタイプのプロジェ クトファイナンスが想定されて いる。従って、PFI 事業の採算 性や継続性の評価、また、減 価償却とそれに見合う元本返 済のスピード等、キャッシュフ 図 3 新規施設建設後、コンセッション方式を導入するケース(例) ①施設建設 PFI事業 ③公共施設 等運営権 ④融資 ④出資 ③運営権設定、 運営権設定料支払 ④抵当権 ⑤委託 ⑤利用料 サービス 提供 利用料 施工業者 ②建設代金 ②工事請負 ②事業資産引き渡し ①施設建設 PFI事業委託 官 所有権 SPC 借入 出資金 金融機関等 民間事業者 入居者 入居者 入居者 利用者 民間事業者 ① 官は従来型PFI事業契約に基づき、SPCに施設建設を委託 ② SPCは施工業者に建築工事を委託。竣工後、当該施設を官へ譲渡 ③ 官は当該施設運営に関して、SPCに公共施設等運営権を付与。SPCは当該運営権設定料を官に支払。官は受 領した当該設定料を公債償還や他事業への原資等に充当 ④ SPCは公共施設等運営権設定料支払に充当する資金を、金融機関等からの融資及び民間事業者からの出資に より調達 ⑤ SPCは公共施設等運営権に基づき、民間事業者へ当該施設の運営を委託。その事業収入により融資返済及び 配当支払を行う 取引の流れ(例) 図 4 既存施設にコンセッション方式を導入するケース(例) 官 所有権 SPC 借入 出資金 金融機関等 民間事業者 入居者 入居者 入居者 利用者 民間事業者 ①公共施設 等運営権 ③委託 ③利用料 サービス 提供 利用料 ②融資 ②出資 ②抵当権 ①運営権設定、 運営権設定料支払 取引の流れ(例) ① 官はSPCに既存施設の公共施設等運営権を付与。SPCは当該運営権設定料を官に支払。官は受領した当該設 定料を公債償還や他事業への原資等に充当 ② SPCは公共施設等運営権設定料支払に充当する資金を、金融機関等からの融資及び民間事業者からの出資に より調達 ③ SPCは公共施設等運営権に基づき、民間事業者へ当該施設の運営を委託。その事業収入により融資返済及び 配当支払を行う

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ローや P/L 等を十分に分析し た上でのストラクチャー設計が 必要となり、PFI アドバイザー に要求されるノウハウやスキル も、より高度なものになると言 える。もちろん、完全なノンリ コースではなく、一部を官が信 用補完するリミテッドリコース 型のストラクチャーも考えられ るが、信用補完の度合いが強く なれば、それだけサービス購入 型との差別化が果たせず、コン セッションスキームを採用する メリットも小さくなるものと言え る。  公共施設等運営権の譲渡に は、「基本方針」において、官側 の一定の配慮が義務付けられ たものの、官による許可が必要 となるのが原則である。官側か ら見れば、公的サービス提供 の安定性や継続性を担保する ことが、より重要になる為であ る。従って、その流動性は、一 般の完全所有権を前提とした 不動産より劣ることとなり、そ のことは公共施設等運営権の 価値にも影響を与えるだろう。 また、金融機関の融資期間が PFI の事業期間より短く、リ ファイナンスリスクがある場合、 そのリスク管理をどのように 行っていくかについても、十分 な検討が必要となる。  官が公共施設等運営権を付与 できるのは、稼動中の施設に限 られ 、「建設」等については対 象外となる。従って、コンセッ ション方式の導入は、まず従来 型 PFI 事業として施設の建設 を行い、竣工後、運営フェーズ に入った段階で公共施設等運 営権の設定を行うものか、ある いは、官が既に運営している施 設ではあるが、民間事業者によ る運営でサービス向上が見込 めるもののいずれかのタイプと なるだろう。 以上の点を踏まえ、改めて、PFI 事業のライフサイクルを考慮したス キームを図示すると、図3,図4のよ うになる。いずれにしても、コンセッ ション方式には様々な特徴があるこ とから、従来型 PFI スキームとの組 み合わせも含め、多様なスキームを 考えることができるだろう。

PFI 対象施設の拡大

図5に示すとおり、改正 PFI 法で は、PFI 事業の対象施設が拡大され ている。まず、住宅の範囲が広がり、 高齢者向け賃貸住宅が対象に追加さ れたこと等が注目される。また、震災 復興に係る住宅整備においても、PFI 活用への期待が高まっている。こうし た住宅関連施設の整備については、 従来の定期借地権やサービス購入型 に加え、今回、コンセッション方式も導 入されたことで、実際のスキーム組成 時の選択の余地は大幅に広がったと 言えるだろう。 一方、新規に追加された対象施設と しては、船舶、航空機等の輸送施設及 び人工衛星(これらの施設の運行に必 要な施設を含む)がある。中でも、空 港関連施設へのコンセッション方式の 導入は、「関西国際空港及び大阪国際 空港の一体的かつ効率的な設置及び 管理に関する法律」が既に法制化され る等、実現に向けて近々大きく進展す る可能性が高いと言える。また、離島 図 5 PFI 対象施設の拡大 〈PFI 対象施設一覧 〉 変更前 変更後(下線部が今次変更・追加箇所 ) ■ 道路、鉄道、港湾、空港、河川、公園、水道、 下水道 、工業用水道等の公共施設 ■ 庁舎 、宿舎等の公用施設公営住宅及び教育文化施設 、廃棄物処理 施設 、医療施設 、社会福祉施設 、更生保 護施設 、駐車場 、地下街等の公益的施設 ■ 情報通信施設 、熱供給施設 、新エネルギー 施設 、リサイクル施設(廃棄物処理施設を 除く)、観光施設及び研究施設 ■ 上記に掲げる施設に準ずる施設として政令で 定めるもの ■ 道路、鉄道、港湾、空港、河川、公園、水 道、下水道、工業用水道等の公共施設 ■ 庁舎、宿舎等の公用施設 賃貸住宅※及び教育文化施設 、廃棄物処 理施設 、医療施設 、社会福祉施設 、更生保 護施設 、駐車場 、地下街等の公益的施設  ※賃貸住宅:公営住宅(低所得者向けの賃 貸住宅)、特定公共賃貸住宅(中堅所得者 層向けの賃貸住宅)、高齢者向け賃貸住宅、 地方住宅供給公社等が整備する賃貸住宅 ■ 情報通信施設、熱供給施設、新エネルギー 施設、リサイクル施設(廃棄物処理施設を除 く)、観光施設及び研究施設 ■ (新設 )船舶 、航空機等の輸送施設及び人 工衛星(これらの施設の運行に必要な施設 を含む ) ■ 上記に掲げる施設に準ずる施設として政令で 定めるもの

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航路、工事用船舶、防災ヘリコプター、 通信衛星、気象衛星、及び衛星を打ち 上げる為のロケット等もPFIの対象に 含まれることとなり、これらの分野に おいても民間の資金やノウハウの活用 に期待が集まっている。

民間提案制度の導入

前回のコラムにおいて、現行の入 札制度には、民間発意での PFI 事 業の推進に実務的なハードルがある ことを指摘したが、改正 PFI 法では その解決策の1つとして、民間事業 者による提案制度が導入されてい る。図6に示すように、この制度で は、民間事業者が PFI 事業の実施 方針の制定を提案することができ、 さらに、提案を受けた官側は当該提 案を検討することが義務付けられ、 その結果についても民間事業者に 遅滞なく通知することとされている (改正 PFI 法第5条の2 )。 なお、この民間提案制度では、先 般公表された「基本方針」において、 改正 PFI 法施行当時には課題とさ れていた以下の点に対する一定の配 慮がなされており、民間事業者に とっては、より一層 PFI 事業に参画 しやすい環境が整ったと言えるだろ う。  提案内容が、特に当該事業者 の知的財産やノウハウ等に関わ る場合など、他の提案者に流出 する懸念があった  民間事業者に積極的に提案を 行うインセンティブが生じず、 実際の PFI 事業の推進効果に 図 6 民間提案制度のフローチャート 変更前 (従来のPFI事業のフロー) (民間提案制度導入後のフロー) 変更後 (民間提案制度導入後のフロー) 官が実施方針案を検討・策定 民間事業者が実施方針案を 検討・策定 官が提案について検討 採用 不採用 官が実施方針を策定・公表 民間事業者に遅滞なく結果を通知 PFI事業を実施しようと する民間事業者が提案 ① 官は、民間提案に係る受付、評価、通知、公表等を行う体制を積極的に整え、また関係する情報の公開等に努めること ② 官は、民間提案を受けたときは、業務遂行に支障のない範囲内で可能な限り速やかに、公共施設等の整備等の必要性、 実現可能性等及びPFI事業を活用することの妥当性、財政に及ぼす影響、他の手法の可能性等につき検討すること ③ 官は、提案を行った民間事業者の権利その他正当な利益を損ねないよう留意して当該民間提案を取り扱うこと ④ 官は、民間提案を受けて実施方針を策定する際、知的財産として保護に値する提案内容の取扱いについて配慮すること ⑤ 官は、実施方針を作成しない事業案について、参考に供することが適当と認められる場合、事業案の概要、判断結果及び 理由の概要につき、提案を行った民間事業者の権利その他正当な利益に留意の上、公表すること ⑥ 官は、民間提案の検討に相当の期間を要する場合は、結果を通知する時期の見込みについて通知すること 2012年3月27日付基本方針、「民間提案に対する措置」の要旨 提案を放置されることが なくなり、民間発意に基づ く事業の増加に期待 疑問があった  官側からの回答期限が定めら れておらず、実際に「遅滞なく」 結果が通知されるかどうかに 疑問があった

コンセッション方式を前提とし

た資金調達スキームの考察

最後に、改正 PFI 法で導入され たコンセッション方式を前提に、既 存の証券化の手法を応用した資金 調達スキームの考察を行う。 まず、コンセッション方式の証券 化スキームでは、主に以下の点にお いて、通常の不動産証券化スキーム とは異なることに留意する必要があ るだろう。  公共施設等運営権の耐用年数  対象施設を賃貸する場合、あ るいは使用貸与する場合のリー スの取扱い  運営委託の方式や官の関与の 程度  事業期間とそれに伴うリファイ ナンスリスク、及び出口シナリオ の想定 さらに、GK-TK スキームであれ ば、不動産特定共同事業法との関 係や公共施設の信託可否について、 TMK スキームであれば、資産流動 化法で規定されるTMK の業務範 囲との整合性について、個別に検討 を行う必要があるだろう。 また、一般論として、コンセッショ ン方式のような独立採算型を前提と したスキームの場合、投資効率を向 上させる意味でも、従来型 PFI で多 く見られた株式会社タイプの SPC ではなく、証券化スキームで用いら れる二重課税を回避するようなス キームの構築ができるよう、工夫を 施すことも必要になると考えられる。

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ふくしま たかのり 早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了 (MBA)。国内証券会社や外資系投資銀行等でデ リバティブ・トレーディング業務やリスクマネ ジメント業務を担当し、現職では CRE / PRE マネジメントや PPP / PFI、不動産デリバティ ブなど、不動産関連ビジネスの戦略リサーチ、 研究、商品開発、業務推進に従事。国土交通省 「不動産リスクマネジメント研究会」 座長。国土 交通省 「住宅価格指数検討委員会」 委員。早稲 田大学国際不動産研究所招聘研究員。横浜市・ みずほ証券「公共施設・インフラの改修、維持 保全への PPP 導入に向けた共同研究」委員。日 本証券アナリスト協会検定会員(CMA)。宅地 建物取引主任者。著書に『投資の科学』(日経 BP 社・共訳)など。 ねもと たかひろ 東京大学工学部都市工学科卒業、同工学系研究 科都市工学専攻修士課程修了。都市銀行で勘定 系・信用リスク・ALM・オペレーショナルリス ク管理システムの開発、関連業務に従事した後、 信託銀行にて不動産鑑定、年金投資家向け不動 産ファンドアレンジメント業務等を担当、その 後、現職でオフィス、住宅、商業施設等を対象 とした証券化スキームの組成、リファイナンス 案件のアレンジ、既存案件の期中管理及び出口 の清算業務、メザニンデット投資ファンドのソー シング、運用業務等を担当した後、PPP / PFI 関連の公共セクター向け提案、国内外の各種ファ ンド関連ビジネスの戦略リサーチ等の業務に従 事。 参考文献 国土交通省、2003年、『公の資産と公物管理に関する研究(中間報告)』 国土交通省総合政策局政策課、2004年、『国土交通省のPFI事業への取組みについて』 国土交通省総合政策局政策課、2010年、『新たなPPP/PFI事業に関する説明会 説明資料』

特定非営利法人日本PFI協会/福田和男(日本PFI協会理事長)、2007年、『PFIの資金調達 金融機関と民間事業者が明かすノウハウ』 内閣府、2010年、『PFI制度関連制度(資料6)』 内閣府、2010年、『PFIに関する年次報告(平成21年度)』 内閣府民間資金等活用事業推進室、2011年、『PFI法改正法に関する説明会』 福田隆之/赤羽貴/黒石匡昭(日本政策投資銀行PFIチーム)、2011年、『改正PFI法解説』 野田由美子、2003年、『PFIの知識』 町田裕彦、2009年、『PPPの知識』 不動産証券化協会/斎藤理/小泉宏文、2011年『PFI法改正の概要』 PFI/PPP推進協議会事務局、2001年、『水道アフェルマージュ標準契約の手引き』 PFI/PPP推進協議会事務局、2010年、『コンセッションとは何か?』 図 7 コンセッション方式+ GK-TK スキーム(例) GK(SPC) 公共施設 等運営権 ノンリコースローン 匿名組合出資 運営権設定料 運営権設定 抵当権 委託 利用料 サービス 提供 利用料 出資 官 所有権 借入 出資金 金融機関等 匿名組合員 一般社団法人 入居者 入居者 入居者 利用者 民間事業者 特定社債 運営権設定料 運営権設定 抵当権 委託 利用料 サービス 提供 利用料 特定出資 優先出資 特定目的借入 公共施設 等運営権 官 所有権 借入 出資金 特 特定定社社債債権権者者 優 優先先出出資資 金融機関等 一般社団法人 入居者 入居者 入居者 利用者 民間事業者 TMK(SPC) 図 8 コンセッション方式+ TMK スキーム(例) 以上、本稿では、改正 PFI 法で 新たに導入された諸制度と、それを 踏まえて想定される資金調達スキー ムについて考察を行ってきた。次回 のコラムでは、コンセッション方式に 関する具体的な事例等について、最 近のトピックにも触れながら考察を 行っていく予定である。

参照

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