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大気汚染地域にお一ける松の衰弱徴候とその数量化による被害度判定法 : II 衰弱徴候の数量化による被害度の表示と調査事例

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(1)

鳥取大砂丘研報

.(Bull.Sand Dune Res.

Inst,Tottori univ。

)15:29-36 1976.

大気汚染地域 にお ける松 の衰弱徴候 とその数

量化 による被害度判定法

,衰

弱徴候 の数量化 による被害度 の表示 と調査 事例

・ 佐 藤

_^※〒 ※

Pine Tree growth as lnfluenced by a P01luted At】

mosphere

II. Estilnation of the growh sinking of pine trees by

exa■

ning the external changes in trees affected by

a po■

uted atolmosphere

Yukindo TsuNO* and Tδ

ru SATO***

Dぢυた力η げ

A万

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,Aす

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励γ

ι

,ヱ

続 ♂し物力″

sゲ

. Sunl】

mary

ln the previous report, the auttor clearly inustrated the syptoms of

growth sinking of pine trees in the air polluted area of the Seto lnland Sea District The aspects of the growth of pine trees at several places、 vas eva‐

luated according to the method of investigation,giving the lnarks for various characteristics of the sympoms of gro、 vth sinking.

The statistical data was arrived at by noting he differences of pine trees in total marks anoted between an air ponuted area and an un― polluted area lt was estabhshed that the pine trees grown in an air polluted area sho、 ved

damage to gowth in terms of visible and invisible characteristics.

Experil■ents were carried out using 3 year old pine trees in order to de―

termine the invisible damage caused by S02 gas on phOtOsynthesis. The

photosynthetic activity of pine leaves, exposed to various concentrations of

S02 gas for 30

■linutes became depressed in proportion to the concentra― tions, and also the required recovery 、vas paranel to the cOncentrations of

S02 gas. The recovery time of photosynthesis of the exposed plants was

5 hrs, as a minimum, at l ppm of gas concentration.

農学部附属研丘 利用研究施 設 乾地生能部 門

(2)

1.緒

大気 汚染地域 と大気清浄 な地域 とで

,松

の生育状 態 に大 きな差異 の あ るこ とが前報で明 らかとなった。 前報 で は松 の衰弱徴候 群 の い くつ か をと りあげ

,そ

れに対 す る配点 を各調査項 目の末尾 に記 した。本報 では その配点 に従 って各地の松 を採 点 し

,大

気清浄 な地 区の松 との間 に統 計的 に有意 な差異 があ るか ど うか を検 定 した。 また

,主

要 な大気汚染物 質 と考 え られ る

S02ガ

ス を松幼植物 に処理 し,光合成作用 に 対す る阻害 の実態 を調査 した。 本研 究 は農林省農 業技術研 究所 の委託研究 の一環 として実施 された もので あ る。研究実施 にあた り愛 媛 大学農 学部作物 学研 究室 の専攻生各位 か ら熱心 な 御協 力 をいただいた。専攻生

,稲

田好輝

,中

尾義広, 山崎康 夫

,入

倉修一

,多

田隅美知子 の各位 に対 して 深甚 なる謝 意 を表す る次第で ある。

2.方

法および材料 現地調査 は1972年 と1975年 の両年 におこなった。 1972年 の調査地 および調査 日は前報 と同様で ある。 1975年 には11月 6日 か ら8日 にかけて倉敷市

,福

山 市 お よび広 島県宮島の松 を調査 した。 調査方法 は前報の配点基 準 に したがって作成 した 調査 用紙 に被 調査樹 の点数 を記入 した(第1表か照)。 測定場所 には地 名 を記入 す るとともに

,別

に用意 し た地 図 にも場所 を記入 した。汚染源か らの距離 は, 汚染源 が明確 につ かめ ない場 合 は空欄 と した。本年 枝 お よび昨年枝 の伸長量 は釣竿 の先 に10cm毎 に印 し をつ けて

,調

査枝 に接近 させ

,そ

れ を基準 と して双 眼鏡 で長 さを読 み とった (高木 のみ)。 葉 の変色 に つ いて はマ ツ クイムシによる変色 と

,汚

染物質 によ る変色 とが混同 され るとい う懸 念 があるが

,前

者 は 枝全部 の葉 が一斉 に変色 するが,後者は葉 群 の一部 と かまたは葉 の部分 に しか変色 が現れないので区別す るの は比較 的容易で ある。落葉率 は枝 の全長 に対 し て

,葉

の着生部分の長 さの比率で求め る。落葉枝 お よび頂芽優 勢 の有無 は赤 マ ツで

15m,黒

マ ツで10m 以下 の樹 高の もの に対 してのみ調査 をおこなった。 樹勢 には

,木

自身の老令化 の程度 が関与す るので, 調査対象本 と しては10∼

15m以

下 の本 を選 ぶ ことが 望 ま しい。樹勢 の判 定 につ いて は調査者の主観 的 な 要素 が関与す るのでが考 まで に調査 したので あって, 第1表 調査用紙 と採点基準 1.測定者氏名 2.測 定 月 日 3.測 定 場 所

4.道

路・線路からの距離(m)

5

汚染源か らの距離(m)

6.松

の 種 類 赤 黒 7

(m) 8.胸 高 直 径(m) 9.本年枝の伸長量(cm) (採点は前報第7図 より求める) 10,本年葉の変色 凱

4)少

(3)無(0) ■.昨年葉の変色 碧3) 少(2) 無(0) 12.昨年葉の落葉率(%) 0∼ 209/J0121∼40%■41∼側%鬱) 61∼割酵3)81∼ 1的 %(4) 13. 昨年比(昨年仲長量/本年伸長量) 生数字(小数点以下切りすて) 14。 しだれ枝現象 有(1) 無(0) 15.落 葉 枝(纂チ撒 解 のみ羽定) 多(3) 少(2) 無(0) 16.項 芽 優 勢(纂サ撒 解 のみ判定) 有(0) 鉦 ヽ 参考1.樹冠の減少 有 無 参考

2.樹

勢 優 良 可 不可

MEMOi()内

の数字 をOで囲む。 これ には酉己点 を与 えていない。 光合成作 用の測 定 は

3年

生 アカマ ツの ポ ッ ト栽培 された もの を材料 として行 なった。空調装置つ きの 同化箱 Dに 上記材料 を収容 して

,こ

れ に所定流 量 の 空 気 を送 り

,同

化箱 出入 国の

C02濃

度差 に流量 を乗 じて

C02同

化量 を測定 した。

C02濃

度の検 出には差 動型赤外線 炭酸 ガス分析計 を使用 した。

3.結

果および考察

(1)生

育状 態 の数量化 によ る松 の被害程 度 の判 定 上述 の基 準 で求 めた各調査項 目の採点 を合計す る ことによ り

,個

体 の総合的 な被害程 度 を示 す評 点 が え られ る。 この評点 を3の巾で階層 分 け し

,各

地域 ご とにその頻度分布 を求め ると第1図の と うりで あ る。大気清浄 地域 の松 山

,興

居島 には

,衰

弱 の最 も 進行 した こ とを示 す階層で あ る

G,Hに

は分布 が な く

,被

害 の軽 い階層 のA∼

Dに

多 く分布 し

, A∼

D

を合 せ た分布 は松 山 において

100%,興

居 島

92%を

(3)

大気汚染地域 における松 の衰弱徴候 とその数量化 による被害度判定法 (1)

0ぃ

評 点

%

40 30 20 10 北島町 注

1)

評 点 は3の巾で 階層 分 け を した。

2)評

点 は A・ B…Hとな るにつ れ て衰弱 が大 となる。 第 1図 評点 (衰弱程度)の頻度分布 占めた。一方

,大

気汚染地域 において は

, Aに

はほ とん ど分布せず

,三

,川

之江

,水

島 においては全 くない。 また

, G∼ Hの

分布 がいず れ にもみ られ, E∼

Hに

分布 す る割 合 は

,三

64%,川

之江47%, 日比

61%,水

57%,耳

し島町27%と なって い る。 こ の よ うに評点の階層分布 には

,大

気 汚染地域 と大気 清浄地域 の差 があ らわれて お り, さらに

,こ

の差 は

X2検

定 に よ り統 計的 に有意 な差 で あ ることが明 ら かになった (第

2表

)。 また

,こ

の評点 は

,各

調査 者の採 点

,評

価 に個 人 第2表

X2検

定 による有意差検定 検 定 地 区 確 率 有 意 差 松 山一一―狙 居島 0。

1<P<0.2

な し 松 山 一 三 島 P<(0,001 あ り 松 山一――,II之江 Pく(0001 あ り 松 山一―一 日 比

P<0001

あ り 松 山 一 水 島 P<0.001 あ り 松 山一一一北島町 P<0.001 あ り 差 があるにもかかわらず

,外

見的にみた樹勢 との間 に

,高

い相関がみ られた (第2図光 さらに

,同

程度 ●

O o00

路。 乱

0●●●

0

O oo

0000

0

0

第 2図 外見的にみた樹勢 と評点との関係 の樹高の アカマツを選んで

,そ

の本年伸長枝条 内 に おけ る炭 水化物 (全糖 十 デ ンプ ン

)有

率 と評 点 との 間の相 関 を とる と

,

■―-0.85と い う高い負 の相関 があった (第3図)。 評 点 の高 い

,す

なわ ち樹勢 の 10 20 評

点 (x) 第3図 同程度の樹 高 (樹高5∼

8m,胸

高直径7∼ 15crll)のアカマツにおける評点 と全糖,デン ン含有率 との関係 衰 えた松で は

,本

年伸 長枝 の炭水化物量 が少 ない こ とは老と目に令亘● る。 ここで2っの地域 につ いて

,こ

の測 定法 によ り得 松 山 興居島 n=91 三 島

%

40 30 20 10

  

0   ●     ● ・ ・ ”     ・ ● ● % 40   30   20   10   0 % 40   30   20   10   0 % 40   30   20   10   0 % 40   30   20   10   0       % 40   制   20   10   0 ■                   5 全 糖 ・ デ ン プ ン 合 有 率 ︵ % × y ︶

不可 樹 勢 川 之江

ABCDEFGH

評 点

ABCDEFGH

評 点

y=-033x+10,7

(4)

られた松 の生育状態 の詳細 を明 らかに しておこ う。 伊 予三島

,川

之江で は

,製

紙 工場群 の あ る市街地 で高 い評点 を示す とともに

,そ

こか ら3 km近く離 れ た横尾 において も15と ぃ う高 い評点 を示 し

,汚

染 が 相 当進 み

,か

つ広域 におよんでい ると判断で きる。 事実

,地

元の人 の話で は

,近

年 この山就地帯 の松 の 枯死 が著 しく

,そ

のため多 くの松 が伐採 された とい う(第4図

,注

:評 点は調査地 点での平均値光 第 4図 伊予三島,川之江付近の調査地 と評点(平均値) また, 日比 において は

,製

錬所 の煙 突 を中心 に高 い評点 を示す地点 が分布 し

,こ

の製錬所 による大気 汚染の進行 が明瞭 に示 されてい る (第5図)。第 4, 5図に記入 した評点 は数本の松の評 点の平均値 で あ るが

,局

所的 には評 点10以 下 の もの があ り

,こ

れ ら は通常の生育状 態 を示 す もので あ って

,今

後 どの様 な経過 を示 す かは予測 で きない。 この種 の調査 は特 定木 を選定 して か な り長期 的 な観察 が必要 だ と考 え られ る。 しか しなが ら

,以

上 の結果 よ り総合的 に判断 して 第1表の調査項 目にもとづ く採点方法 は

,大

気汚染 の程度 を淑1定す るの に有効 なもので あ るとい える。 ただ樹木 の生育

,特

に本年枝 の伸長量 な どは時期的 な推移 を伴 な う 跡もので あ り

,異

なる地域 間 を比較 す るとき

,あ

くまで も測 定調査時期 は揃 えておかね ば な らない。本方法 の適 用 に際 して

,こ

の点 は充 分 に考慮 す る必要 が あ る。 1975年 には調査時期 を変 えて■月初旬 に同様 な調 査 をお こな った。 その結果 は第

3表

にま とめて あ る。 同表で記号

Aは

玉 野 市 と岡山市 を結 ぶ国道30号線 の 第 3表 ■月初旬における調査例(1975年) 口万 場 所 樹 勢 評 点 S 松の種類(本) 黒マツ1赤マツ A 玉 野 市 回 道30号線 沿 不 可 8 5 B 玉 野 市 小 学 校 横 優 6 4 C 玉 野 市 寺 の 山 門 可 4 4 D 倉 敷 市 貯 羽 山 展 望 台 良 5 5 E 倉 敷 市 態羽■スカイライ 不 可 17 2 F 全 上 不 可 8 3 5 G 福 山 市 日本鋼管iE問前 可 4 4 H 福 山 市 日本 鋼 管 附 近 不 可 5 7 I 全 上 可 5 1 」 福 山 市 天 榊 山 可 2 76 3 7 K 宮 島 不 可 7 7 L 全 上 良 3 5 M 鳥 取 市 砂 丘 研 究 所 優 164 11 注

)Si標

準偏差

n:調

査本数 谷 間の松で あ るが

,自

動車排煙 のため に一 見 して樹 勢 が衰弱 してい るこ とが観察 され

,評

点 も12.8で あ つた。 ところが, l km程 度離 れた市内の小学校横 の 松 は生育 良好 で評点 は 5。8で あ り

,こ

こで も大気 汚 染 の局左性 を如実 に示 して い る。 生育衰弱 の特 に著 しいの は鷲 羽山 スカイ ライ ンの 中央部 で

,工

場地帯 の排煙 が直接 山腹 に接触 す る地 点で あった。 ここで は

,ほ

とん どの松 がホ古死 し

,そ

れ に代 わってヤ シヤ ブ シが旺盛 に生育 してい るのが 第5図 日比付近 の調査地 と評点 (XF口は煙突)

(5)

大気汚染地域 における松 の衰弱徴候 とその数量化 による被害度判定法(1) 見 られた。一見 す れ ば山は緑色 で覆 われ

,大

気 汚染 による被害 は見す ごされるで あろ うが

,大

気汚染 に 抵抗性 の強 い樹種 へ の交替 が進行 してい るので あ る。 福 山市 において も, 日本鋼管 の工場 が操 業 を開始 して以来

,松

の衰弱 がは げ しい ことが観察 されてい る。工場正 門前 (記号

G)で

,さ

ほ どの衰弱 は見 当 らなか った が

,工

場 か ら約2 km離れた

H, I地

点 の評 点 は14.6と高 く

,約

5 km離れた蔵王

,天

神 山 々 麓の松 (記号 」

)で

も評点 は11.5で あ る。 これ らの 地点 はすべて風 向 きによっては

,工

場排煙 が通 り抜 ける地形 で あ るので

,こ

のため に松 に被害 が発生 し た もの と考 えられ る。 さらに

,こ

れ らの地 点 は 自動 車の排気 ガス も風 向 きによって接触 す る位置 にあ る。 煙突 の高層化 によって排煙 は遠距離 まで運 ばれ, 自 動車排 気 と重複 して植物 に被害 を写 えることが推測 され る。 景勝 で有名 な宮 島 も近 年松 の衰弱 がは げ しい。現 地 を調査 す るとマ ツ クイムシによるもの もか な り見 受 け られ るが,しだれ枝現象,主幹 の歪曲

,先

端残 葉 など

,大

気汚染被 害 の特徴 とおぼ しい徴候 が随所 に み うけ られ る。記号

K地

点 は工場地帯 に近接 した地 点で あ り

,L地

点 は巌島神社 附近で あって

,両

地 点 間での評点の差異 は明 らかで あ る。 記号

Mの

評点 は当砂丘 利用研究施 設 内の黒 マ ツの もので あ り

,施

設 内 は大気清浄 で松 の生育 が良好 で ある。 この ことは

,評

点の上 にも明瞭 に認 め られ る。 なお,11月の調査 で痛感 した ことは

,評

点 の高 い樹 において本年葉 の落葉 がはげ しい点である。 それ故 に,10月以後 の調査 で は本年葉 の落葉率 を重視 す べ きで あ る。具体的 には調査項 目欄 に本年葉 の落葉率 を設 け

,昨

年葉 の落葉率 と等 しい配 点 を与 えるべ き で あろ う。

(2)ア

カマ ツの光合成特性 な らびに

S02ガ

ス に よる光合成機能 の低 下 大気汚染物 質 による不可視的障害 を検証 す るため, 各種濃度 の

S02ガ

ス をアカマ ツに処理 して,光合 成 機能 の低 下 を調査 した。光合成機能 を問題 にす る以 上

,光

合成の一般 的性 質 を明 らかに してお きたい。 まず

,ワ

グネルポ ッ ト (a/5000)に 栽植 された

3年

生 アカマ ツを材料 と して光―光合成関係 を求めた。 その結果 は第

6図

の とお りで あって

,光

飽利 点 は約 45 KIwx附近 にあ る。 この ときの光合成速 度 は 5.5

-1

第 6図 二年生アカマツにおける光―光合成曲線 (8月12日,26.5℃

,葉

数1156本) m9C02/dln2/hrで あった。一般 に木本植物 の光合成 速度 は10∼15m9C02/dla12/hrの 範 囲 にあ るもの が 多い。第6図の場合 の表示 の単位 は葉 の表面積で あ るので

,一

般 の葉 の片佃」面積 を単位 とす る表示 とは 異 なってい る。松 の葉 の断面 がほぼ半 円形 で あ るの で全表面積 によ る表示 法 を用 い た が

,こ

れ を片側 面 積 に準 じて示 せ ば

,光

合成速 度 は1l m9 C02/dn12/hr とな り

,一

般 の木本植物 の それの範 囲 にお さまる。 つ ぎに温度―光合成関係 をみ ると第7図の如 き曲線 10 20 30 温 度 (℃) 第 7図 二年生アカマツにおける温度―光合成曲線 (12月 14日

,56V叫,葉

数1784本) で示 され る。す なわち光合成 の最適 温度域 は22℃附 近 にあ り

,そ

の上下で なだ らかに低 下 してい く。 こ の場合の測定 日は12月 14日で あ るが

,材

料 は プラス チ ックハ ウスに入 れ られ

,最

低 気温 は15℃以上 に保 たれて いた。 しか し

,時

期 が冬期 で あ るので

,最

適 温度域 は夏 期 よ りも低温側 に移動 して い るこ とが予 光 合 成 速 度     H ミ 匙 。3 ミ 旨 ざ o 4 3 2 1 げ 光 合 成 速 度 着 く 聰 S 自 漱 ミ o o 度

(6)

想 される。光合成速度 も夏期 よりは低下 してお り最 高値で

3.5m9C02/dm7hrで

あった。 光合成速度 と同化箱内の相対湿度 との関係は第 8 図に示 される。温度21℃ においては低湿側 より高湿 第 8図 三年生 アカマンにおける湿度―光合成曲線 (012月 7日 , ●12月 13日,56Klllx,葉 数1784本) 椒1においてやや高 い光合成速度 を示す が

,温

度27℃ ではその傾 向 が強化 され

,低

湿側 で は著 しく光合成 が抑制 される。 これ と同様 の傾 向は柑 きつ類の光合 成作用 において も認 め られた (未発 表)。 木本植物 で は体 内での水分の通導抵抗 が大 きいので

,湿

度 が 高 く蒸散 が抑制 された条件 下で は

,葉

身内水分の不 足 が生 じに くく

,そ

の ため光合成 が活発 におこなわ れ るもの と推測 され る。 さて

,上

記 の よ うな光合成特性 を有す るアカマ ツ に対 して

,各

種濃度 の

S02ガ

ス を処 理 箱 内 で接触 させ た。温度 は25℃の前後 で あ り照度 は 50 Kluxで あった。処理時 間は30分 で あるが

,

処 理 時 間内 に

S02ガ

ス濃度 が一定 に保 たれた とい う保障 はない。 第9図に示 した処理濃度 は

S02ガ

ス発 生 当初 の 最 高濃 度 を示 した もので あ り

,以

後 の濃 度変化 の追跡 調査 をお こなってい ない。つ ま り

,容

積 に対 して発 生す るガス量 を予め計算 しておいて所定濃度のガス を発生 させ たので あ るか ら

,植

物体 による吸収

,水

分 との結合 な どで処理終 了時 にはかな り濃度低下 を きた した と考 え られ るが

,処

理時 間内 における濃度 変化 は各処理 ともほぼ類似 した経過 をた どった もの と考 え られ る。 松 の光合成 は

S02ガ

ス l ppmに よって急激 に阻害 され る (第9図)。 しか し

,相

対温度

47%で

はす み 第 9図

S02ガ

ス30分間接触 による光合成の低下 と回 復の経過 注

)材

:3年

生アカマツ

,図

中の数字は接 触時の相対湿度 や かに回復 す るが

,63%の

条件下 で は処理 した もの の回復 はお くれた。 この傾向は

S02濃

度 が 2 ppmで 一層 明瞭 となる。光合成速度 が大で あると考 え られ る高湿側 において光合成 の阻害 が大で あ り

,か

つ そ の回復 がお くれ る。 3 ppm処 理 では200-300時間後 で も光合成機能 は完全 に回復 して ぃ ない。前報で示 した とお り

S02ガ

ス3 ppm以 上の濃度で は葉の変色 が認 め られ

,光

合成 を営 なむ葉 の損失 が光 合成機能 の回復 を不可能 に してい るので あ る。 以上 の結 果 よ り指摘で きるのは

S02ガ

ス処 理 によ って1時的 な光合成の低下 のは げ しい もの ほ ど

,機

能 の回復 がお くれ,さ らに

,空

中湿 度 の高 い条件 下 で

S02ガ

ス に接 触 した場 合 には同濃度

,乾

燥条件 での接触 よ りも光合成の低 下 が著 しい とい うこ とで あ る。 00         50         0 光 合 成 ︵ 相 対 値 ︶ % 光 合 成 % 光 合 成 速 度 差 さ S 8 ド心 ξ o o

ラ牙

Lp脚 相 対湿 度 (%)

(7)

大気汚染地域 における松の衰弱徴候 とその数量化 による被害度判定法(Ⅱ

) o9

4.論

大気 汚染 によ る植物被害 は

,汚

染物 質濃度 が高 い ほ ど

,接

触時 間 が長 いほ ど,甚大 な被 害 をこうむる引 ことは もちろんで ある。各調査地で被害 を受 けた松 で は葉 の先端

,ま

たは中央部 に褐変 がみ られ

,一

般 にいわれてい る二酸化硫黄 による急性症状 に酷似 し ていた。既述 した

S02ガ

スの接触処理 実験 による光 合成 の変化 か らも推測 で きるよ うに

,同

一濃度で あ って も空 中湿度 の状態 によって光合成抑制の程度 が 異 な る。 また

,光

につ いて も

,暗

黒 よ りも光の強 い 場 合 の方 が汚染物 質 によ る植物被害 は大 きくで る む これは光 によって気 孔 が開 き大気汚染物質の侵入 を 容 易 に してい ると考 え られてい る。

MacdOwaH aら

は タバ コにお けるオ ゾ ン被害 を調査 してぃるが

,気

孔 が開 き蒸散 の盛 ん な条件下で はォゾ ン ドースが低 くて も

,大

きな被害 の現 れ ることを認 めている。 大気 汚染 によ る植物被 害 につ いては可視的障害 が 観察 しやす いので

,主

と して この障害 を対象 として 調査 がすすめ られてい るが

,た

とえ煙斑 は発現 しな くとも光合成機 能 の抑制 とい う不可視的障害の存在 は

,第

9図に示 した実験 結果 によって確認 された。 大気汚染地域 にお ける樹 勢の衰弱 は落葉

,変

色 とい う可視 的障害の上 に

,光

合成機 能 の抑制 とい う不可 視 的障害 が重複 して作用 す るこ とに主 な原因 を求 め るべ きで あろ う。衰弱のはげ しい (評点 の高い

)松

の本年仲長枝 に炭水化物含有率 が低 い ことは重視 し なければな らぬ。藤 原1)はブ ドウに

S02ガ

スを処 理 して

,落

葉や煙斑 の多 くみ られた個体で は

,翌

春 の 新補の発 良 が不良で あ ることを報告 している。松 に おいて も

,当

年の障害 は翌年 の生育 不良 の原因 とな り

,こ

の ことの くりか え しが, しだれ枝

,主

秤 の歪 曲 となって発 現 し, さらには落葉枝の多発

,枯

死ヘ と移行 してぃ くもの と考 えられ る。 樹 木 の衰弱状 態 によって大気 汚染程度の指標 に し よ うとす る作業 は,1973年 に神 奈川県5),横浜市) な どで実施 された。 またスギ

,ケ

ヤキの樹冠 の衰 退 と大気 汚染 との関連 を見 出そ うとす る研究 0も あ る。 これ らは

,調

査基準 に主観 の介入 す る要素 が多分 に 含 まれて い る点 は今後 克服 しなければな らぬ問題 だ と思 われ る。 松 は全国 に広 く分布 し

,生

活 に密着 した樹木で あ るこ とはい うまで もないが,と くに

,ア

カマ ツは大 気汚染 に最 も弱 い樹種 と して分類6)さ れてい る。本 研 究 で の調査結果 によれば

,瀬

戸 内の汚染地域で は すで にアカマ ツの残 存 は少 な くな りつつ ある。 しか し

,残

存 木の評点 は同地 点 にお けるクロマ ツよ りも 2∼

3点

高 く現 れた程度 で

,両

者 の間 に顕著 な差異 は見 出 しに くか った。 ここで述べた松の生育衰退 の 徴候 群 に客観 的 な評点 を附 して

,松

の生育状態 を診 断 しよ うとい うや り方 は

,比

較 的簡便 で あ り

,特

殊 な器材 を必要 と しない ところに大 きな特色 がある。 本方法 を各 地で試 み られ

,不

備 な点 を改 良 されて, われ われの生活環境 を守 る道具 として役立 てていた だ けれ ば幸せで ある。 摘

1.大

気汚染の はげ しい地域 にお ける松 の衰弱徴 候 群 を明 らか に し

,個

々の徴候 に対 して配 点 を附す るとい う作 業 を前報 で お こなった。 そこで

,そ

の配 点 に した がって第

1表

の ごとき調査 表 をつ くり

,各

地 の松 を採 点 し

,採

点合 計値 を評点 と した。

2.空

気 清浄 な地域 と大 気汚染地域 の松 には評 点 の うえで明 らかに統計的 な有意差 が認 め られた。 な お本調査 を実施 す るにあた って,10月以降 の調査 で は本年葉 の落葉率 を調査項 目に加 える必要 がある。

3.三

年生 アカマ ツに対 して各種濃度 の

S02ガ

ス を30分 間爆露処理 を した。処理 によって一時的 な光 合成機 能 の低下 のは げ しい ものほ ど

,光

合成機能 の 回復 がお くれた。 また

,同

一濃 度 の処理 で も空 中湿 度 の高 い場 合 が光合成 の抑 制 が著 しい とい う結果 が 得 られた。 議

(8)

airpolutiぃg OzOne and tabacco weatheF fleCk,

引 用 文 献

Cataadian」ouro Plont Sci. 44:410‐417.

(5)松

中昭― (1975)指標植物

,講

談社

(1)藤 原

(1970)大

気中のS02に 対するプドウ

(6)農

林水産技術会議事務局編

(1963)研

究成果

64,

の障害感受性について

,園

芸学雑誌

,調

:219-223. (大

気汚染による農林作物被害の測定方法に関す

(2)穂

積刑夫・篠崎吉郎

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長の法則性と生

る研究

,P,16

長解析

,吉

良竜天編

,植

物生態学

(7)T。

1,Go W.and」

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)SomJ

古 今 書 院 :233-322. effect Of aFi pOIⅢ tant on growtll and pFOduCtト

(3)環

境庁企画調整局研究調整課編

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‐8α

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野幸人 (的

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種作物 における蒸散作用―

(4)Macdowall,Fと

D.H.,E.Io Mukam』

and

光合成作用の関係 につぃて

,

日作紀,

参照

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