2019 年度センター試験用解法一覧 第3 問 A 不要文選択問題の解法(旧第 3 問 B) <出題の意図> パラグラフ内の論理展開の理解(=主張と具体の識別) <解法> 最新傾向 ① 前半にある筆者の「主張」を検索 ② 主張の裏付けとなる文(=具体)に 4 つの下線が引かれるため, 主張文=①, ②, ③, ④になっているか確認。=でないものを答えとする。 それでも絞りきれない場合は, 「具体」の中に細かく「抽象→具体」の展開が起きる ため, 最初の抽象部分をしっかりと読み取る。選びきれなくなったら「反復」を検索! 旧傾向 まずは基本最新傾向と同じ手法で攻める。わからない場合は, 以下 2 手順。 ① 重要情報, または, 新情報を含む文を検索 センター傾向:新情報は頻繁に there is 構文で表される出題が多い ② その次の文と=関係が成立しているかを確認。 B 発言要約問題の解法(旧第 3 問 C) <出題の意図> 発言者の主張がどの箇所におかれるか把握しているか ➡つまり, 主張以外の箇所(=主張を裏付けるための具体部分)は丁寧に読む必要なし (ただし, 反復【=重要情報】する表現があればチェックしておく。) 解法 ① 与えられた日本語と 1 人目の発言者から「テーマ設定」を確認 ② 「テーマ」に対して, 発言者が述べている「答え」や「主張」を検索 最新の傾向 2016 年までは 1 人の発言者の要約選択だったが, 2017 年から 2 人の発言者の共通 事項の要約, 5~6 人全員の発言者の共通事項の要約選択に変化。いずれにせよ, テー マへの答えや主張の読み取りをすることに変わりはない(その上で共通事項を抽出)。 また, 重要情報はパラフレーズ(言い換え)をしながら何度も反復される。 この「反復」に気付かせるのが今の大学入試全体での最流行。
第4 問 A 図表・グラフ問題解法 <出題意図> ・問1, 2, 3:単なる情報検索 ・問 4:主張, 具体の識別, 重要情報/新情報の把握 <解法> 問1, 2, 3 ① 設問の先読み ➡ ①固有名詞 ②数系 ③感情系 +他の設問にない表現 をキーワードへ ▶ 作問者は本文の根拠の箇所を探すためのヒントとして①②③を設問に頻繁におく ② キーワードを検索し, 出てきた時点で解く。自信がなければそのパラグラフを 読み切ってから再検証すればよい。 問4 最後のパラグラフに続く可能性の高い内容選択の解法 2018 年度入試までの出題パターンは 3 つ パターン1 ① 最終パラグラフの「主張」(もしくは「重要情報」)を検索 ② その後, 具体を確認 ③ ①の具体として登場していないもの選択肢から選ぶ パターン2 ▶コレが最新パターン ① 最終文に新情報を示す表現 <there is ~, a > もしくは 重要情報[or 抽象] ② ①の具体を選択肢から選ぶ ▶もちろん, 最終パラグラフの「主張」は極力検索する パターン3(第 1 パラグラフも確認しなければならないパターン) ① 第 1 パラグラフの主張もしくは重要情報 を再確認 ② 例えば, ①に A と B という主張 or 重要情報が記載されているとする。 最終パラグラフまで進むが, A に関連した情報しか書かれていない。 ③ 選択肢から B に関連したものを選ぶ 旧傾向問題(2017 年まで問 3) 主旨選択(main purpose)問題の解法 第1 パラグラフと最終パラグラフを中心に主張検索を行なう ▶ ただし, 図表はそもそもデータを扱うため, ほとんどが具体で構成されている場 合が多い。したがって, 主張検索に加えて, 重要情報と思われる箇所にも目を向けつ つ読解を進める。私大も含めて, 主旨選択系の問題の最新の流行は, 「反復」(=重 要)しているものを選択肢に盛り込むパターンが多い。 ●誤りの選択肢 一部のパラグラフ(特にBody[最初と最後のパラグラフ以外を Body Paragraph という]部分の 1 パラグラフ分)にしか書かれていない内容が盛り込 まれている選択肢は誤りと判断できる。
本文全体の基本論理構成 ①Introduction = 導入 ↓ (General(一般論) → Specific(掘り下げられた文) ↓ ↓ ②Thesis Statement = 本文全体のテーマ(全体の主張) Topic Sentence(主張) ↓ Supporting Sentences(主張の裏付け) ▶理由, 具体例, 事実, データ, 比較など Restatement(言い換え) や Summary(要約) ↓ Final Statement = 最終的な感想・意見
▶本文全体の主張(テーマ)は Thesis Statement・Restatement・Final Statement で把握できる ようになっている。つまり, 第 1 パラグラフと最終パラグラフは Main Body とは読み方を変 える必要がある。
タイトル選択問題
この3 箇所にまず着目する。選択肢を絞りきれなければ, Main Body の Topic Sentence の確 認と本文全体で反復されている情報がないか確認。 第5 問の物語文・小説系(2018 年は日誌)の主旨選択 最終パラグラフ(=最後の場面)で本文全体から学んだこと・教訓などが書かれるこ とが多いため, 特に結末と結末からの学びが何かを確認する。 Introduction Main Body1 Main Body 2 Conclusion
B 広告問題 解法 <出題意図> 情報検索問題 <解答手順> ① 設問先読み → キーワード決定 ② 設問にキーワードがない場合は, 選択肢先読み → キーワード決定 解法 (1) 選択肢や設問に「お金関係」を示す表現がある場合 ➡「表+その下(or 上)の補足説明」に根拠がある可能性 ※表がなければ「お金」関係を検索 (2) 頻出パラフレーズ (本文➡選択肢も同様) (選択肢) ➡ (本文)
・discount ➡ ○○off, ○○reduction
・月 ➡ 季節 (例) 4 月 ➡ April ・the internet ➡ online, http: ~
・cash ➡ credit … cash(現金)と credit(クレジット)ですり替える ・名詞 ➡ 動詞 (例) improvement ➡ improve purchase ➡ buy (3) 問いをひとつ解き終わったら, 広告を「分割」して考える … 作問者は問いを 3 つ作成する過程で, 本文を 3 分割して考えている場合が多い。 (例) 難易度が低い年度なら, 次のようになっている。 ( 広告本文 ) 問1 の根拠 問2 の根拠 問3 の根拠 選択肢検証の上級技術 <×の可能性が高い選択肢> 次の表現が選択肢に含まれている場合, ×の可能性が高い。
① 100%の語 (例)all, any, every → 本文と選択肢検証時の思考法「本当に全部か?」 ② 0%の語 (例)never → 本文と選択肢検証時の思考法「あり得る場合もあるんじゃない?」 ③ 限定語句 (例)only → 本文と選択肢検証時の思考法「それ以外もあるんじゃない?」
第5 問 物語系文(2018 年入試では「日誌」)の解法 ●評論でいう主張は存在する? … 評論でいう「一つのパラグラフに一つの主張が述べられる」という論理は基本 適用できない。ただし, 評論文の主張に置き換わるものとして, 「感情表現」を中 心にして重要情報が述べられる。 評論の特性 物語の特性 主張 ➡ 感情表現 … 次の 4 パターンで暗に感情が示されることもある ①“発言”【重要!】 ②思考(「~と思った」等) ③情景描写 ④体の動き(「肩を落とした」等) DM ➡ 評論と同様に DM はある パラグラフ分け パラグラフは“3 つの変化”で分けられることが多い(※) ① 時の変化(Later, ○○ weeks later 等)
② 場面の変化 ③ 登場人物の変化(=新しい登場人物の出現) (※) 評論には「主張」という明確な基準に沿ってパラグラフ分けがなされるが, 物 語文では, 発言だけで 1 パラグラフ分使われたり, 何らかの効果を狙って任意で パラグラフが分けられたりすることが多い。評論でいうパラグラフの変わり目の 標識として, 「時の変化」「場面の変化」「新たな登場人物」という 3 点がある。 解法 ① 設問先読み …「固有名詞」「数系」「感情系」「他の設問にはない表現」を中心に。 特に, 評論文以上に物語文では「感情」系があれば必ずチェック!! ② 本文を読みつつ, キーワードを検索 読解時のポイント 感情表現 に敏感に反応すること! … その付近に設問・選択肢が頻繁に作られる。また, DM 付近にも設問根拠がつく られやすい。 評論とは異なり「発言」に根拠が置かれることも多い!特に, 理由説明で。
第6 問 センター第6 問・出題意図 <2018 本試出題意図> ・問1:下線部意味決定 ・問2, 3, 4:単なる情報検索 ・問5:主張検索(=本文全体のタイトル選択) ・B:各パラグラフの主張検索問題 解法 <問 1(下線部意味決定)> 次頁参照。 <問 2, 3, 4> ①設問を先読みし, キーワードがあればチェックし, 本文検索。 ②キーワードがなければ, 該当パラグラフを一気に読んで, 選択肢を 1 つ 1 つ検証 <問 5(タイトル選択肢)> 旧傾向(2017 年まで)の第 4 問 A の問 3 と発想は同じで, 第 1 パラグラフと最終パラ グラフを中心に主張検索を行なう。 ▶ 私大も含めて, 主旨選択系の問題の最新の流行は, 「反復」(=重要)しているも のを選択肢に盛り込むパターンが多い。決めきれない場合は, フィーリングに頼ら ず反復表現がなかったかを確認するのが有効。 <B> 各パラグラフの主張検索。主張文を根拠にして, 選択肢を選ぶ。決めきれない場合は, パラフレーズ[=語句の言い換え]がないかを丹念に検証する。
下線部意味決定の基本メソッド 旧傾向では第3 問 A で出題されていたが, 2017 年度センター本試から第 5 問・第 6 問の長文の設問に完全移行した。ただし, 出題の意図はぶれていない。意味決定問 題は, 雰囲気頼りにせずに, 根拠をもって予測をするための基本的な技術がある。問 題作成者は次の視点を持っている。最新センターで頻度の高いものだけ記載している。 ① 論理展開の活用 (1) 抽象[主張, または, 重要情報]→具体
(例) People in the area are pedantic. Researchers says that they lack flexibility. ➡ 発言(say)は具体を示すため, 1→2 文目で具体化。lack flexibility ≒ 下線部
と予測し, 「柔軟性がない」「融通がきかない」と判断。 (2) 抽象化 … 直前の具体を抽象化(まとめる)する表現 this[these, such]+名詞が登場 (例) this address ➡ 直前で「演説」の話が述べられていれば, address「演説」と解釈 ② 反復(同構造反復, 類似表現の出現)
(例) “I don’t like this guy,” I thought. But ~. For the first time, I realized how I really looked to other people. <2017 本試抜粋>
➡ I thought と I realized が類似。O にあたる how I really looked to other people. と 下線部 同士が関連性ある情報と判断し, そこから予測する。 ③ DM(Discourse Marker)の活用 A. However, B. ➡ A と B は逆の内容 A. Therefore, B. ➡ A 原因→B 結果のため, 関連のある情報 ▶③の頻度がセンターでは断トツ! ④ 等位接続詞(特に and)の活用 A and B ➡ A と B は「類似内容(同方向性)<=等価>」 (例) This book is new and novel.(この本は新しく, 斬新だ。)
➡ and は文法的にも意味的に同種(同方向性・等価)を並列。この例の並列関 係は new と novel。したがって, novel は名詞ではなく形容詞。さらに, novel はnew と同種類の意味になることも予想できる。
⑤ +-
… 下線が+か- かがわかれば, 選択肢がある程度絞れるのが最新の傾向。難関大 なら, 九州大第 3 問でもこの傾向が最近強い。
参考資料 内容一致問題の作成手順<作成者側の意図> まず英文の素材決定をし, 選択肢の解答の根拠となる英文を決める。 選択肢作成手順 ① 受験生が該当箇所を特定しやすいように, 選択肢を作成する際には多くの選択肢 には「ヒント」(=「キーワード」(※))を残す。 ※(1) 固有名詞 (“ ”も含む) (2) 数字 (または, 数字に置き換え可能な表現 例 young) (3) 感情系 (または, 間接的に感情と置き換え可能な表現 例 benefit, success) ② 以下の方針に沿って選択肢を作成する傾向がある (1) 重要度の高い文(=情報価値が高い文)を優先的に根拠にする (2) DM 付近(特に, 逆接, 因果, 対比)を優先的に根拠にする (3) 因果が絡んだ箇所を優先的に根拠にする <頻出> so ~ that … 構文は, 文法・整序を含めて設問に絡むことが多い (4) 適度にパラフレーズ・品詞変換を行なう。 1. 語変換[=パラフレーズ] 頻出 difficulty → problem challenge → difficulty reason → factor, why
effect → affect, influence, impact 数字100 → 数字 a hundred 分数 → % X in Y → % 例) 1 in 10 → 10% 2. 品詞変換 例) employ → employment ▶本文のままの語を選択肢に利用すると, 問題レベルが易しくなり, 正答率が高くなるため, 作成時にパラフレーズ・品詞変換をする。内容一致の選択肢検証が苦手な人は, テキストを 復習する際は, パラフレーズを特に意識してほしい。そうすることで検証制度が格段に高ま る。 ③ 選択肢は本文の順番通りに作成 … 順番通りに作成する大学でも, 数個順番通りになっていない年度もある。根拠が 2 箇所以 上にまたがる選択肢がある年度もある。また, 大学によって順番がバラバラの場合も(過去 問を解くことで確認可能)。
内容一致問題の解答手順 解答方法① <どの大学でも通用する正攻法> ① 本文を即読む ② パラグラフを 1 つ読み切るごとに選択肢を数個検証 ③ 知らない内容が書かれた選択肢が出てきた時点で, 選択肢の検証をやめ次のパラグラフへ ▶この方法のメリットは検索範囲が狭く済むこと・記憶が新しいうちに検索できること 解答方法② <キーワードが多い年には大活躍> ① 選択肢を全て読み, キーワード検索のみをする<和訳は不要> その際以下 3 点をチェック する (1) 固有名詞 (“ ”も含む) (2) 数字 (または, 数字に置き換え可能な表現) (3) 感情系 (または, 間接的に感情と置き換え可能な表現) ② 本文を読みながら, ①に関連した情報を検索 → 関連情報が出てきた時点で解く ▶本文を全て読み切った後に選択肢を一括で検証する, という方法もある。国語力と記憶力が 強い場合は 有効。選択肢数が多い場合と選択肢の順番が本文と異なる場合はは処理に時間が かかるため, その場合 の解答方法 1 か 2 が妥当。 ●内容一致が苦手な人へのアドバイス 最もオススメなのは解答方法①です。検索範囲が狭くて済むためです。パラグラフを 1 つ読んだらすぐ に設問または選択肢の解答の根拠の箇所を探す。その際パラフレーズ(言い換え)を徹底的に意識してく ださい。特に迷う選択肢こそ, パラフレーズに気付くことで鮮やかに答えが絞れる(○×の判定ができ る)場合があります。