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資料 3 東京商品取引所における市場監視 市場管理について

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Academic year: 2021

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(1)

東京商品取引所における

市場監視・市場管理について

(2)

• 取引参加者の保有ポジションに制限

• 当業者のヘッジ取引分は緩和

• 建⽟報告を義務付け

建⽟制限

(事前)

建⽟報告

(事後)

• 過度な価格変動抑制

• SCBとDCBの2段階により管理

サーキット・ブレーカー

• リアルタイム監視

• 事後監視(SMARTSによる監視)

市場監視

• 商品市場における取引の公正の確保を図る⽬的で、商品先 物取引法第166条に基づき設置 • ⾃主規制業務を⾏う機関として、商品先物取引法第96条の 2に基づき設置

市場取引監視委員会

⾃主規制委員会

TOCOMでは、不公正取引の防⽌と円滑な価格形成実現のため、適切な市場ルー

ルに基づく以下のような市場監視と市場管理の仕組みを整備

(3)

市場取引監視委員会

 商品先物取引法第166条に基づき、商品市場における取引の公正を図るために市場取引 監視委員会を設置。  TOCOMの商品市場における取引の⽅法、管理その他当社の業務の運営について、代表執 ⾏役社⻑からの諮問を受け、⼜は代表執⾏役社⻑に対して意⾒を述べることができることと されており、代表執⾏役社⻑に対し、当社の有する市場情報等の提供を求めることができる とされている。  委員会は、商品先物取引業界や当業者団体などと密接な利害関係を有しない学識経験 者3名(任期2年)からなる委員で構成。  委員会は原則として年4回開催。ただし、委員からの要求があったときは、その都度委員⻑が 委員会を招集して開催。

⾃主規制委員会

 商品先物取引法第96条の2に基づき、⾃主規制業務を⾏う機関として設置。  TOCOMの取引参加者の資格審査・資格付与、法令及び取引所諸規程並びに取引の信 義則の遵守の状況の調査、取引内容の審査、制裁等を⾏う。  委員会は、TOCOM取締役3名(委員⻑は互選により社外取締役から選定、任期1年) からなる委員で構成。  委員会は委員⻑の招集により開催するが、原則として毎⽉1回開催。

(4)

建⽟制限とは、⼀取引参加者が商品先物市場で保有できる建⽟(ポジション)の最⾼限度のこと。 特定の取引参加者が資⾦⼒等を背景に、現物の買占め⼜は売崩しなどの市場操作・価格操作等を⾏ うことを防⽌し、不当な価格形成を防⽌する⽬的から設定。 建⽟制限枚数は、現物の市場規模(⽣産量、流通量、輸⼊量等)等を勘案して決定。 ⼀般的に、期先限⽉(最終決済⽉が先の限⽉)が⼤きく、期近限⽉(最終決済⽉が近い限⽉)に なるにつれて⼩さくなる。(商品によって異なる) ただし、当業者については、現物のヘッジ⽬的で建⽟を持つ場合で、取引所に申請して承認を受けること を条件に建⽟制限を超えて建⽟することが可能。 世界の商品先物市場において、建⽟制限は現物受渡しが伴う「現物受渡し型」の先物取引には設定さ れることが多いが、「現⾦決済型」の先物取引の場合は設定されていないことが多い。 TOCOMでは、取引参加者が別の取引参加者等に取引を委託した場合も同⼀の取引参加者による取 引として合算。また、委託者が別⼝座や仮名による取引等を⾏ったとしても同⼀⼈が⾏ったものとみなし て建⽟を制限している。 ガソリン (現物受渡し型) 1枚=50KL 当⽉限 翌⽉限 その他各限⽉ 当業者 及び マーケット・メーカー等 2,000枚 3,000枚 5,000枚 取引参加者(上記以外) 500枚 1,000枚 3,000枚 上記以外の委託者 250枚 500枚 1,500枚 原油 (現⾦決済型) 1枚=50KL なし <TOCOMにおける建⽟制限の例>

(5)

TOCOMは取引参加者に対し、⾃⼰の計算による建⽟及び委託者による建⽟がTOCOMが定める報 告基準を超える場合は、その建⽟を報告するよう義務付けている。なお、建⽟制限を設けていない上場 商品であっても、建⽟報告の対象となる。 ⾮居住者から委託を受けた取引参加者は、毎⽉、前々⽉最終営業⽇の夜間⽴会から前⽉最終営業 ⽇の⽇中⽴会終了までの取引及び当該⽇中⽴会終了時の建⽟の状況を、当社が定めるところにより 報告しなければならない。(「海外⽟報告」) これらの建⽟報告に基づき、TOCOMの⾃主規制部が特定の者による過当投機が⾏われていないか等 を調査してマーケットの状況を把握している。

<TOCOMにおける建⽟報告基準>

⾦ • 各営業⽇の⽇中⽴会終了時の建⽟数量が売建⽟⼜は買建⽟のそれぞれにつき次に 該当する場合 ① ⾃⼰の計算による総建⽟数が5,000枚を超える場合 ② ⾃⼰の計算による1限⽉の建⽟が100枚を超える場合 ③ 委託者等の計算による1限⽉の建⽟(仮名、別⼝座による建⽟があるときは合算 する。)が100枚を超える場合 ガソリン/原油 • 各営業⽇の⽇中⽴会終了時の建⽟数量が売建⽟⼜は買建⽟のそれぞれにつき次に 該当する場合 ① ⾃⼰の計算による総建⽟数が600枚を超える場合 ② ⾃⼰の計算による1限⽉の建⽟が50枚を超える場合 ③ 委託者等の計算による1限⽉の建⽟(仮名、別⼝座による建⽟があるときは合算 する。)が50枚を超える場合

(6)

サーキット・ブレーカー制度とは、⼀⽇の取引において、過度な価格変動を防⽌する観点から、注⽂の発注 範囲を⼀定の値幅内に制限する制度のこと。 実質的な値幅制限であるSCB(スタティック・サーキット・ブレーカー)と、SCBの幅内で⼀定以上の値動き がある場合には⼩刻みに取引を中断するDCB(ダイナミック・サーキット・ブレーカー)がある。 SCB • ⼀般的に、SCBの上限価格はストップ⾼、下限価格 はストップ安となるが、国際市場の動向などに鑑みて、 TOCOMが適当と認めた場合には、⼀定時間後に SCB幅を拡張してから取引を再開することができる。 DCB • 価格の連続性を維持し、急激な価格変動を防⽌す るため、即時約定可能値幅(DCB)を設定。 • DCB幅外で注⽂が対当した場合、⼀定時間(現 ⾏︓30秒間)⽴会の⼀時中断を⾏なう。このDCB 時間中は注⽂受付を⾏い、取引の再開は板合わせ (シングルプライスオークション)から⾏う。 DCB SCB 前⽇帳⼊値段 直近の 約定値段 SCB DCB (2018/1/23)期先帳⼊値段 ⾦ 800円/g 40円/g 4,747円/g ガソリン 10,000円/KL 1,000円/KL 61,300円/KL 原油 10,000円/KL 1,000円/KL 45,120円/KL http://www.tocom.or.jp/jp/guide/syoukokin/cb.html <TOCOMにおけるSCB/DCBの例>

(7)

<リアルタイム監視>

<事後監視︓SMARTS>

TOCOMは取引のリアルタイム監視や事後監視を通じて不正な取引を防⽌

リアルタイム監視

•⽴会時間中、取引システムの稼働状況の確認を⽬視により⾏うとともに、取引の成⽴状況等を監視

事後監視

(SMARTSによる監視)

•市場参加者・取引量の増加と取引⼿法の多様化・⾼度化に対応するため、 ⽬視による市場監視のみならず、⾼度な取引監視能⼒を有し、世界的にも 数多くの市場で採⽤されている市場監視システムSMARTSを導⼊して⾃動 監視を実施。 •SMARTSシステムにより、過去の取引状況と異なる傾向や不公正な取引に 該当する疑いのある場合に発⽣するアラートに基づき調査を実施

(8)

法第116条は、仮装取引、なれ合い取引等の不公正 取引を禁⽌しており(参照︓P10 参考1)、これを受 け、TOCOMは法165条に基づき、取引の信義則に反 する⾏為、関係法令や当社の定める規則の規定に違反 する⾏為等(参照︓P11 参考2)に対しては、当社が 過怠⾦の賦課、取引の停⽌等の制裁を加えることができ る旨規定。 上記の趣旨を踏まえ、TOCOMは市場における取引の 公正性を確保し、市場の信頼性を確保するため、市場 で⾏われたすべての取引(発注、取消、訂正及び約 定)を監視し、相場操縦等の不公正取引等が⾏われ ていないか、取引の状況や価格動向等を調査を⾏ってい る。 調査の結果、取引経緯等の確認が必要な場合、⼜は 取引に疑念がある場合には、取引参加者に当該取引に 係る事情聴取を⾏う。 調査や事情聴取の結果、当該取引が商品先物取引法 で禁⽌されている⾏為や当社の規則の規定に違反する ⾏為といった不公正取引等であると認められる場合は、 当該取引参加者に対して制裁やその他の措置を⾏う。 ※2017年実績 ①⼀次調査件数(=Alert件数)58,979件 (内、要監視対象…1,013件) ②⼆次調査件数 69件(20事象) ③措置(注意喚起、配慮要請、厳重注意、制裁等) 該当なし

(9)

市場の状況からみて多量な 注⽂の発注及び取消し • 市場の状況からみて多量な注⽂発注や取消しについては、相場に⼤きな影響を 及ぼし、市場を混乱させるおそれがあることから、調査の対象となる。 発注後、短時間での注⽂の 取消し • 注⽂発注後に短時間で当該注⽂を取り消す⾏為は、当該注⽂がそもそも約定させる意図のなかった注⽂であるおそれがあることから、調査の対象となる。 単独で⼜は他⼈と共同して 売り⽅及び買い⽅となる取引 • 単独で⼜は他⼈と共同して売り⽅及び買い⽅となる取引は、売買取引以外の意 図(価格操作や繁盛に⾒せかける⾏為)が疑われることから、そのような⾏為に ついては調査の対象となる。 市場の状況から著しく乖離し た価格帯への注⽂発注 • 市場の状況から著しく乖離した価格帯への注⽂発注は、⼤幅な価格の変動を惹 起したり、いたずらにサーキットブレーカーが発動する原因となり、市場を混乱させる おそれがあることから、調査の対象となる。 売買⾼の急増及び関与率 • 過去の売買実績との⽐較により、急激に売買⾼が増えた場合や特定の取引参加者の売買関与率が⾼くなった場合は、調査の対象となることがある。 価格変動時の取引関与 • 市場の状況からみて⼤幅に価格が変動した場合は、その取引に関与した取引参加者について調査の対象となることがある。

TOCOMは、取引監視システムによる⾃動検知及び⽬視により、不公正取引等を監視。

その際、特に以下の⾏為は、その不公正取引等の徴候である可能性があるものとして注視。

(10)

偽装取引による相場 操縦 • 形式的には所有権の移転があるかのようにみえても、実質的効果の点からみて売買取引ではな い⾏為 • 本来、売買取引という形式をとるべきでないのに、売買取引という形式を仮装することにより、他 の⽬的を達せんとする⾏為(仮装取引) • 他⼈と通謀して取引し、市場相場を混乱させる⾏為(なれ合い取引) 現実取引による相場 操縦 • 単独で⼜は他⼈と共同して、商品市場での取引が繁盛であると誤解させるような⼀連の取引を し、⼜は商品市場における相場を変動させるべき⼀連の取引をすること。 委託・受託による相 場操縦 • 上記「偽装取引による相場操縦」及び「現実取引による相場操縦」に掲げる⾏為の委託及び受 託をすること。 商品市場外の売買に よる相場操縦 • 商品市場外における現物取引等を通じて商品市場における取引の相場操縦を⾏うこと。 表⽰(情報操作) による相場操縦 • 商品市場における相場が⾃⼰⼜は他⼈の市場操作によって変動すべき旨を不特定多数⼈に対 して流布すること。 • 取引するか否かの判断にあたり基準となる事項について、虚偽の表⽰⼜は誤解を⽣ぜしむべき表 ⽰を故意にすること。 フロントランニング • 商品先物取引業者が顧客の注⽂を受けた場合に、当該注⽂を執⾏するのに先⽴って、⾃⼰のために取引を⾏うこと。

不公正取引とは価格形成や取引の公正性を阻害する⾏為のことであり、相場操縦やフロントラン

ニング等がこれにあたる。

商品先物取引法では、第 116 条において仮装取引やなれ合い取引の禁⽌が規定され、第

214 条においてフロントランニング等の委託者保護に⽋ける⾏為の禁⽌が規定されている。

(11)

板合わせにおける作 為的な価格操作 • 板合わせの約定値段を変動させる⽬的を持って︔ ⁃ノンキャンセル・ピリオド適⽤直前及び適⽤中、並びに⽇中⽴会の引板合わせの約定値段決定 直前に、予め売(買)注⽂を発注しながら買(売)注⽂を発注する⾏為 ⁃ノンキャンセル・ピリオド適⽤直前及び⽇中⽴会の引板合わせの約定値段決定直前に、予め発 注していた注⽂を取消す⼜は注⽂の値段や枚数を訂正する⾏為 ⁃帳⼊値段算出基準時間帯において、帳⼊値段や受渡値段を操作する⽬的を持って、単独で ⼜は他⼈と共同して取引を⾏う⾏為 ザラバにおける作為的 な価格操作 • ザラバ取引中において、価格を変動させる⽬的を持って︔ ⁃単独で⼜は他⼈と共同して売り⽅及び買い⽅となる約定を⾏う⾏為 ⁃上値・下値を追うような買・売注⽂を発注して約定させる⾏為 ⾒せ⽟ • ザラバ取引中において、買(売)注⽂を厚く⾒せかけて他の市場参加者からの買(売)注⽂を誘引 し価格を引き上げる(引き下げる)⽬的を持って、約定させる意図のない買(売)注⽂を発注 (「⾒せ⽟」)し、これにより、他の市場参加者からの買(売)注⽂が⼊ってきたところで、これに対 当するように売(買)注⽂を発注して約定させる⾏為 利益の付替え • ザラバ取引中において委託の売注⽂及び委託の買注⽂を受託した際、委託注⽂を利⽤して⾃ ⼰取引に利益を得る⽬的で、両注⽂を即時に発注せずに、まず、委託の売(買)注⽂とそれに対 当する⾃⼰の買(売)注⽂を発注して約定させ、次に、当該約定値段よりも⾼い(安い)価格で 約定するような⾃⼰の売(買)注⽂の発注及び委託の買(売)注⽂を発注して約定させる⾏為 • また逆に、⾃⼰注⽂を利⽤して委託取引に利益をもたらす⽬的で⾏われる同様な⾏為

商品先物取引法で禁⽌されている不公正取引の疑いのある具体例は以下の通り。

(12)

Copyright 2018 Tokyo Commodity Exchange, Inc. All rights reserved. 売注⽂ 値段 買注⽂ 枚数 累計 累計 枚数 MO 100 600 201.3 100 500 201.2 100 400 201.1 100 300 201.0 100 200 200.9 100 100 200.8 200.7 200.6 200.5 100 100 200.4 100 200.3 200 100 200.2 300 100 200.1 400 100 MO 売注⽂ 値段 買注⽂ 枚数 累計 累計 枚数 MO 100 600 201.3 100 500 201.2 100 400 201.1 100 300 201.0 100 200 200.9 100 100 200.8 200.7 200.6 200.5 100 100 200.4 1,100 1000 200.3 1,200 100 200.2 1,300 100 200.1 1,400 100 MO 売注⽂ 値段 買注⽂ 枚数 累計 累計 枚数 MO 100 700 201.3 100 600 201.2 100 500 201.1 100 400 201.0 100 300 200.9 100 200 200.8 100 100 200.7 100 100 200.6 200 100 200.5 300 100 200.4 1,300 1000 200.3 1,400 100 200.2 1,500 100 200.1 1,600 100 MO

①A社が注⽂を発注する前の板状況 ②A社が他者誘引⽬的の⾒せ⽟を発注 ③A社の買注⽂に誘引されて他者が発注した買い注 ⽂をA社は反対サイドから売注⽂を発注し約定 ザラバ取引中において、約定意図の無い注⽂を発注(⾒せ⽟)し注⽂を厚く⾒せかけ、⼀定⽅向に需要が傾いているかのよ うな状況を作り出し他者の注⽂を誘引し、注⽂が集まってきたところで、反対サイドから注⽂を発注し約定させる⾏為 ①A社の発注(1000枚)による買い注⽂の増 加で、相場が上昇するものと他者が誤解するよ うな状況を作り出す。 ②A社の発注に誘引された他者が、買いの最良気配値 200.5円を上回る値段に注⽂発注 ③A社は誘引された他者の買い注⽂に対し売り注⽂を発 注し約定させる。 ④⾼い値段(200.7円)で売るという⽬的達成し、A社 は200.4円の買注⽂1,000枚(⾒せ⽟)を取消す (例)ザラバ中A社は、約定させる意図のない買い指値注⽂(LO)を200.4円に1,000枚発注(⾒せ⽟)し、あたかも買いが優勢で、相場が 上昇するかのような状況を作り出した。その買い注⽂に誘引された他者の買注⽂が200.7円に集まってきたところで、A社は本命の反対 サイドから売りの200.7円に注⽂発注、当該他者の買注⽂と約定させた。 ④取消 ①発注 ③発注 ② 他者 注⽂

参照

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