1
論文 】 日本 建 築 学 会 構造系論 文 報告集 第441号
・
1992年 11 月Jovrnal
ofS しruct、
Const【.
Engng,
ALj,
No.
441,
Nov.
,
lggz沿
岸域
に
お
け
る
海塩粒
子
の
発生
に
関
す
る
研
究
第
1
報
砂 浜海 岸
と
消 波
ブ
ロ ック
を
設置
し た
人
工
海岸
にお け る
発 生量
の
違
いGENERATION
OF
THE
SEA
−
SALT
PARTICLE
IN
THE
COASTAL
AREA
Generation
characteristics atthe
naturalsandy
beach
and
artificial
beach
堀
田
健
治
*勲
ガ
ffOTTA
In
thispaper
,
an
investigation
of the
characteristics of sea
−
saltparticles
by d
正ffere
’
nt types
of coastal
form
ations(
both
sandy andbreakwater
beach
areas were studied}
is
described
.
The
re・
sultsindicate
that thedensity
of sea−
saltpa
’
rtictes at
the
coast was muchhiger
thanin
the openocean
.
In
comparing sandy versusbreakwater
beaches,
it
wasfottnd
that sea−
salt particledensity
was significantly
higher
atthe
breakwater
beach,
The
relationshipbetween
waveheight,
wind speed and sea−
saltgeneration
was also examined.
The
resultsindicate
that
waveheight
plays
a moreimportant
rolein
sea・
saltgeneration
.
KeyWOtds
:saltdOmage,
sea・
saltPartdeie
,
coastal enwT’
ronment,
』
lian
’
ng enthronment,
amendy塩 害
,
海 塩 粒 子
,沿 岸 域 環 境
,居 住 環 境
,快 適 性
1.
は じ め に近 年
,
沿
岸域
は不
特定 多
数
の人
々 を対 象
とす
る人
間 活
動
や 居住
の場 と して その利 用 が 活 発 と なっ てき た。
これ に伴
い こ こ で の活 動
性
,居
住性
な ど快
適性
や安
全
性
その他 各 種 施 設
の保 守
・
管 理 問 題
に対
し て,
沿 岸 域
とい う場
を環 境
の面
か ら新
た にと らえなお そ う と す る 研究
が始
め ら れてい る。 これ まで,沿 岸 域
の利 用
が生 産
や流 通
, あ るいは港 湾
と して の利 用
が中心
であ
っ た と きは, こ こを
利 用 す
る人 達 も特 定
で限
ら れ た人
々で あっ た と 思 わ れ る が,最 近
の よう
に こ こを不
特定
多 数
の人
が多
目的
に使
っ てく
る に従
い,
は じ め て潜 在
し ていた環
境
に か か わ る諸
問 題
が表 面 化
し て き た もの ととら え るこ と がで き よ う。
この こ とは,
特 定
な人 達
が使
っ て い た とき は沿岸 域
で の問題
が見
えに く かっ た とも考
えら
れ る。沿
岸 域
を とりま く環
境
に は い くつ か特 殊 性
が見
ら れ る が},
その一
つ に塩 害
の問
題 が挙
げ ら れ る。沿 岸 域
は塩
害
の直 接
の原
因 と
な る海 水
滴 (
し ぶ き)
や海塩
粒 子 発
生
の場
であ
り,
また これ によ る被 害
が顕 著
で あっ た。
塩
害
は こ こ で の最 も
一
般 的
な現 象
と して古
くか ら存 在
し,
ま た取 り上 げ
ら れ多 く
の研 究 が
な さ れ て き た経
緯
に も あ る。 その塩 害 も
,
近 年 別
の視 点
か らと
らえ ら れ る など
,
改
め て解 明
する必 要
のあ
る問題
と し て指 摘
され だ してい る。
す な
わ ち,
沿 岸 域 利 用
が活
発
にな る と と も に塩害
の増 加
も予 測
さ れ,今後
ここで の快
適
性 確
保
の問 題
や各
種
施 設
の保 守
・
管 理 問 題
に,
今 後 著
しい支 障 を
き た す お そ れがあ
る という指 摘
で ある。こ の ことは
ま
た,
沿 岸 域 を 環 境 面
か ら よ り広 域 的
,総
合 的
に と ら えて計
画
す ることの重 要 性
を も指 摘
してい る と言
え よ う。筆 者
ら は居 住 環 境
の面
か ら沿 岸
域
を と ら え た場 合
,
利
用
に便
利
な空 間
であっ て も、
こ こ で の居 住
,
人間 活 動
に か かわ る快 適 性
やメイ
ンテ ナン ス性
の面
か ら は,
住
み に くい,
あ
るいは使
い づ らい空間
であ る と言 う仮 説 を 立
て っ っ,
1989
年
か ら沿 岸 域
で の活 動
・
居
住
を 中 心
.
と
し た快 適 性 問
題につ い て ア ンケー
ト調
査2L3 ) を実
施し て き た。
そのアン ケ
ー
ト調
査の中
の塩害
の項
で防 波 堤
,
そ の他
新
た に消波
ブ
ロ ッ ク が設置
さ れ た後
,
塩
害
が ひ ど く なっ た との意 見が し ば し ば 聞か れ た。
もとも と,
こ れ ら 工 事 は国土 保 全
や 沿岸 域 利 用
の ための波 浪 制 御
の立
場 な ど か ら海岸
に設 置 さ
れ るも
の であ
る が,
も
し上 述
し た よ う な こと が事 実
である と す れば
,
こ れ に よるマイナ
ス面 も評
価
しつ つ,
同 時
に対
応策
やこれ を回
避 する方
法にっ い て の研 究
も重
要
と な る。特
に今
後
,
沿 岸 域
が多 目的
に利 用
さ れると とも
に人
口が集
中
す る傾
向
に あっ て は早 急
な対
策
も望
ま れ よ う。そこ で
本 研 究
では海 岸 形 態 別
,
す
な わち 自然 海 岸
(
砂
寧日本 大学
助 教 授
・
博士 (工学}
Assoc
.
Prof
.
,
Nihon
Univ
.
,
DT
.
Eng.
NII-Electronic Library Service
浜
)
お よび 人
工海 岸
(
消 波 ブ
ロ ッ ク が設 置
さ れ た海岸 )
の違
いによ り発 生 す
る海 塩 粒 子 量
の実 測 を行
い,
両
者
の特 性 を考 察
し,
今 後
沿岸 域
で の計
画 や塩 害
の対策
を行
う時
の基礎 資料
を
得
ること を 目
的
と
し たも
の で あ るe2.
実 験
調査
の方 法
2.1
塩 害
の調
査
お よび研
究
の現
状
塩 害
に関 す
る研 究
は お お む ね,
塩 害
の直接
の原
因
であ る海 水 滴 (
し ぶ き)
,海 塩 粒
子の,
1)
発生
, 並 びに輸 送 に関 す
るも
の,
2
) 被 害
お よび
その対 策
に関
す る もの に分
け ら れ る。海水滴
は直
径
4mm
以 下
の塩 分
を含
む水 滴
で,
大 半
は 沿岸
で砕 波
す る際 生 ず
るも
のであり,
粒 子
が比 較 的 大
き いた めあ
ま り遠
く に は飛
来
し ない。一
方
,
海
塩 粒 子
は そ の大半
が海 洋
や沿
岸
域
か ら発 生
さ れ るも
の で,
これ ら生
成 過 程
や発 生
につ い て は鳥
羽
,
田
[P4
) ,KientzlerS
〕ら
の研 究 が 見
ら れ る。
これ ら研 究
に よ る と,海
塩 粒 子
の発
生
の メカニズ
ム は洋 上
あ るい は 沿岸
部
で の砕
波 時
に空 気
が波頭
に よ り海中
に取
り込
ま れ,
この取 り込
ま れ た空
気
が気 泡
と なっ て海 面
に 上昇
し,海 面
で破 裂
し,
こ の時 数 百
個 (
10
−
コ4〜
10
−
isgm程
度 )
の海 塩
核 〔
sea・
salt nuclei)
を含
む微 粒
子が空 気 中
に放 出
され , この粒 子
が 風に よ り陸 上
に運
ば れ ると
し てい る。
ま
た,海 面
か ら10
皿程 度
の大気境
界 層
で の鉛 直 方 向
に対 す
る海 塩 粒 子
の分 布
, な い し は粒 子
の鉛 直
flux
は複 雑
で よく分
か っ て い な いと してい る が,
数
10m
から数
km
の高
さで は観 測 資 料 も
か な り あ り,
平 均
的
に見
る な ら高
さ と と もに指 数 関 数 的
に減 少
してい る と してい る。
ま た,
内 陸につ い て は平
均的
に見
て地 上 数 百
m か ら2k
皿 あ た りに個 数 濃 度
の最
大
が 見
ら れ,200m 〜300m
か ら下
に向
かっ て急
激
な濃 度
の減
少
が あ る と報 轡
}さ れ てい る。
これ ら鉛 直 分 布
に関
し,朝 倉
,
森
山
,
松 本
ηら
は海 面 上
12
.
5m
ま
で におけ
る高
さ方向
で の計
測
を して い る が,
風 速
が強
い と塩 分 濃
度 値
が低
く,
弱
い と濃 度
の値
が大
き くな り,
特
に海 面 近
傍
で は急激
に大
き く なっ た との結 果
を得
てい る。ま た, こ れ ら
海 面
か らの輸
送 につ い て は大 気
と海 洋
の相 互 作 用
の見 地
か ら,鳥
羽, 田中
ら 8)に よ り内 陸
で の鉛直 分 布
や 地表 面
で の濃 度
につ い て数 値 解 析
に よる研 究
が,
ま た,
濱 砂
9),
大 浜
,
出 村
1°),
冨 坂
,
樫 野
,
高 根
11 ) らによ り内 陸
部
で の海 塩 粒 子
の捕
集
が行
われて い る。
以 上
,
本
研究
で はこれ ら 既存
の研 究
成果
を踏
ま えつ つ,
あ ま り資料
のない海
岸
形
状
の違
い によ る海 塩 粒 子 発 生 量
の特 性 並 び
に前 述
の アンケー
ト調 査
の ご とく,
消 波 ブ
ロ ッ ク設
置
後
塩
害
が増 加
し た という現
象
を確
か め る と とも
にこれ を分析
し,今後
の対
策
を図
る上
で有
用
と な る資
料
を得
る という
位
置
付
けに ある。
2
.
2
調 査
の方 法
海 塩 粒 子
の捕 集
につ い て は1
>
JIS
Z
2381
に定
め た一 102一
方 法
で一
定
期
間 大 気
中
に暴 露
さ せ て捕
集
し た後
,化 学 分
析
にかけ
て塩 化 ナ
トリ
ウム量 を特 定
す る方 法
,
2
}
エ アー
サ
ンプ
ラー
等 を用
いて大 気
を 吸引
し,
濾 紙 上
に捕
集 さ れた も
のを化
学
分
析
に か けNaCl
量 を
計量
す る方 法
が一
般
的
に行
わ れている。
前 者
の方 法 を
用い た 研究
ではいず
れ も1
カ 月 間 大気 中
に暴露
し,
地 点 別
の総 量 を求
め る もの であ る。
後 者
の方 法
は比 較 的 短 時
間 で計 測
す る方
法で あ るが
,
この方 法
で はその時
の気 象 条 件
(
風
向
,
風速
等 )
や立 地 条件
を考 慮
する こ と が可 能
な た め,
よ り 環境
要素
や空 間 要 素 を考 慮
し た計 測
が可 能
であ
る。
2
.
3
計 測 器
およ
び分 析 方 法
計 測 器
ハイ
ボ リュ ウム エ アー
サ ンプ
ラー
(
大 気 汚 染 測
定 機 )
は図
一
1 に示
さ れ たも
の で市 販
さ れてい るも
の で あ る。
計
測
器 の構
造
は上 部
か ら吸引
さ れ た大気
が本 体
の中 間部
に設
置
さ れ ているグ
ラス ファイ
バー
濾 紙
を通 過
し,
本
体 下 部
か ら排 出
され る構
造
と なっ てい る。 これら
濾紙
上
を通過
す る と き に捕
集
さ れ た海
塩
粒
子
はイ
オンク ロ マ トグ
ラフ ィー
を用
い て検
出
す る方 法
が あるが,
こ こ ではJIS
Z
2381
に規 定
さ れ た,
メ タノー
ル水 銀 溶 液 と
硝 酸 第
2
鉄 溶 液
の試
薬
を用
いた吸 光 光 度 法
に準
じて塩 化
ナ ト リュ ウム の検
出 を
行
っ た。
前 者
の方
法
は機
械 自 体 高
価
であ る が,
微
量成
分につ い ても検 出
でき る ほ か,
塩 素
イ
オン以
外
の物
質
を も同 時
に計 量
で き る利 点
が あ る。 そ れ に比
べ後 者
は比 較 的 簡 便
な方 法
で扱
いや すい こ と が特
徴
であ
る。
海 塩 粒 子
の捕 集 方 法
につ い ては研 究 目的
に合
わ せ なが
ら,
ま ち ま ち の方
法で行
わ れて いる場 合
が多
く,
はっ き りと し た 捕集
方 法 が 確 立 さ れていない現 状
に ある。本
研
究
で は前
述
の よ うに海岸
形 態
の違
い に よ る海 塩 粒
子
の発生
量
の特性
を
把 握
す ること を主
目
的
に して い るた め,実 験 方 法
は気 象 条 件
や立
地条 件
を考 慮
で きる後 者
の方 法
によ
り,
図
一
2
に示
さ れ たフロー
よ
りス テップ
1
, ステップ
2
の順
で計 測
を行
っ た。
図一
1
ハ イボ リュ ウム・
エ アー
サンプラー
N工 工一
Eleotronio Libraryr
−
‘
’
−
; 卩 研 究の背 景及び 目 的 海 塩 粒 子 量 に 影 騨 を お よぼす要因 設 定 計 測 方 法の設定 計 測 地 点の設 定 現地 計 測
一
一
一
ステップ1
−・
一
駻
圓
”
一
一
一
一
”
一
一一一一
一
一
洋 上 お よ び 沿 岸 部 での計 測一
一
・
一
ス ッテブ■一「
尸
國一一伽一
r 一一
2−一
.
1 _一瞭一− 一一
一
一一
一
一一一
一
肭■
一
一
「
一
一9−一
砂 浜 海 岸 消 波 プロツ ク 海 塩粒子量の把 握 海 塩粒子 量 と 気 象 海 象 と の 関 係 把握一一一
陶■
一凾一一
一
一曽
一
一一
一一
’
一
.
一一
一
一
一
一
疊一
一一
海 岸 形 態の違い による海 塩 粒子量の特 性 把 握 結 論 図一
2 調 査フロー
(
1
>
ステップ
1
の概
要
海
塩
粒
子
や海水滴
の発 生
は海 中
に取
り 込 ま れ た気泡
が上 昇
し海 面 付 近
で破 裂
し た と き.
あ るい は砕
波
し た と き に発
生
す る な らば
,
洋 上
よ り沿 岸
部
で波
が砕波
す る と き の方
が,
海
中
に気 泡
を 取 り込 み や すいの は 明白
であ る。
砂 浜 あ
るい は消
波 ブ
ロ ック付
近
で海面
が白
く なっ て いる の はこれ ら気 泡
が 生 じ てい る か らであ り,
我
々が よ く見
る光
景
であ る。一
方
,
洋 上
においても
同様
,
比較
的
波萵
の大
きい波
は水 深
の影
響 を受
け た り,
あ るいは 風 な どに よ り沿
岸
に到 達
す る前
に砕
波
す る光
景
が見
ら れ る。 この よ う な状 態
に おい ても沿 岸
の方
が圧 倒 的
に砕 波
す る状 態
が多
く,気 泡
の量 も 多 量
に生 成
さ れ る と考
え られ る。
そ こで,
実 際
,
洋 上
と沿 岸
で はこれによ
る海 塩 粒 子
の発 生
量
にど
の位
の違
い があ
る か につ い て1990
年
11
月
26
日,
12
月
3
日,12
月10
日,12
月
17
日 の4El
間計 測
牽
行
っ た。計 測
は,図
一
3
に示
さ れ たよ う
に,
千 葉県
市原市
のつ り公 園
お よ びそ の背 後
地で行
い,
図一1
に示
され たハイ
ボリ
ュウ
ムエ アー
サ
ンプ
ラー
を海
に向
け た形
で洋 上
のつ り桟
橋
と そ の背 後 地
と に合 計
2
台 設 置
し た。
こ の時
,
つ り桟 橋
では海 面
から吸 引 口
までの高
さ を5m
に設 置
し,一
方
の沿 岸 部
では直
接 波 レ
ぶ き が計 測
さ れ ない距 離
と して護 岸
か ら3m
離
し1 ま た高
さ もつ り桟 橋 同
様
5m
に設 置
した。 な お,
計 測
器 間の距 離
は103m
であ
っ た。 ま た,
サンプ
リン グに当
たっ て は向
か い風
に対
し水 平 方 向
160
度
の風 向 範 囲
を設 定
し,
こ 一 一 図一
3
サンブ ラ
ー
配置図 (釣 り桟橋 } の時 海 側
か らの風 向 時
の み の大 気 を
1
時 間
1
サ
ンプルと して捕
集
し,
同 時
に風 速
,
波 高
,
気 温
,湿 度 も測 定
し た。
(
2
)
ス
テ
ップ
2
の概
要
ス テッ
プ
2
で は 図一
4
に示
され たよう
に,
東 京 湾
の幕
張
,
富 津
での砂 浜
海
岸
お よ び消 波
ブロ ッ クが 設置
さ れて いる背後
に おい て,砂 浜 海 岸 と消 波 ブ
ロ ック海岸
の違
い に よ る海 塩
粒
子の発 生 量
の特 性 を把 握
す ること であ
る。
富 津 海 岸
は東京
湾
の干 葉 県 側
の中 央
付 近に位 置 し,
東
京 湾
に囲
ま れ てい るも
の の湾
口 に対
して直接
面
している所
で あ る。一
方
の幕 張 海 岸
は湾 奥
に位 置
し海
象条件
も富
津
に比
べ た時
,
年
間 を
通
じ て和
ら い でい る 所で あ る。
計 測 器
は砂 浜 海 岸
で は 風の鉛 直 分 布
を考
慮 し な が ら,十 分
背後
が開
け た所 と
し,
ま た直 接 砕
波
など
に よ る波
し ぶ き が か か ら ない距 離
とし,
水 際 線
か ら10m
離
し,計
測
の高
さ は2.
2m
と
し た。 ま た.
計 測
ぽ潮
位
に よる海
面 上 昇 を 考 慮
して行
っ た。一
方
,
消 波
ブロ ックの背後
にお ける計 測 器
の設 置
は,
砂 浜 海 岸
1
司様
直
接
し ぶ き.
が計
測
さ れな い距 離
の10m
と し た。計
測
はステ ップ
1
と同様
の条 件
で1
時 間
を1
サン 図一
4
調 査 地 点一
103
一
NII-Electronic Library Service
プ
ルと
し,
計
測
は1990
年
8
月
16
日 およ
び8
月23
日か ら8
月30
日,
1991
年
6
月
28
日,
8
月8
日,8
月
21
日一
8
月23
日,
9
月11
日
一
9
月
12
日
,10
月
4
日
,ll
月
19
日 にそ れ ぞ れ海
か らの 風 を待
ち な が ら,合 計
18
日 間 行 っ た。
3.
計 測 結 果 お よ び考 察
3
.
1 〈
ス テップ 1
> 洋 上
お よ び沿
岸
部
にお け る
海 塩 粒
子量
:計 測 期 間 中
,
設 定 範 囲 内
の風 向 時
に おけ
る実
測値
の合計
は24
個
で あっ た(
表
一
1
)
。
これ ら計 測
日に お け る現 地
の状 態
は大 き
く,
[
A
の状 態
]
:風
速
が洋
上
,
沿
岸部共
に平
均
1
.
5m
/
sec,
ま た沿 岸 部
での波 高
も平 均
15
cm と低
く,洋 上
お よ び防
波
堤で も あ ま り砕 波 が 見
ら れ ない状 態
。
(
ll
月
26
日,
12
月
3
日
,
10日 )
[
B
の状
態
]
.
風速
は洋 上
で平 均
6.
9
m/
sec,
沿岸 部
で 4.
2m
/
secま
た,沿
岸
部
で の平 均
波 高
も59cm
と観
測
さ れ,
海
面
では多少
風波
の くず
れ が あ り,対
岸
の防 波
堤
で も破 砕
が見
ら れ る な ど,
海 面
は白
く泡 立
っ て い た(
12
月
17
日 )
。表
一
1
の計
測結
果
よ り洋 上
と 沿岸 部
で の海
塩粒 子 捕 集
量につ い て分
か り や す く示
し た もの が図
一
5
であ
る。
[
A
の状 態
一
測 定 番 号
1
〜
9
]
では,
各 計
測
で洋
上 およ
び沿 岸 部
と も空気 中
に含
ま れる海 塩 粒 子 量
の実 測 値
に ば らつ き が み ら れ る が,
量的
差
は小
さ く,
ほ ぼ同
量の海
塩粒 子
量 が計
測 さ れ た。
[
B
の状 態
一
測 定 番 号
10
〜
12]
にな る と,
海
塩
粒 子
量 は,
洋 上
で[
A
の状
iE−
1
洋 上と沿岸部
での海塩
粒 子 測 定 結 果 洋上〔海づり施設上[ 沿岸部 備 孝 溜 定 番 号 灘 定 日 醐 定 時 聞 波 高 (c皿} 海 塩 粒 子 量 ( !ロ3〕 風 速 佃s冫 海 塩 粒 子 量 (田9ノロ3) 風 速 (団!s冫 191 /U〆2613 ;30−
14:3017、
o0.
03311.
25o.
oηo2.
45 291 /U!2614 :40−
15:4020.
oO.
0156O.
560,
02112.
00 平 均 0』244 o.
0241 391 !12/0319 :50−
11:5010.
0D.
03211.
880.
02213.
3B491 /12!0312 :00
−
13;OO15.
20.
OO972.
14o,
024G1.
73 591 !12!0315 :15−
16:1515 』 0.
OD57o.
620.
0076o.
65A の状 態 平 均 0