Title
「自然資源における公共信託の法理−効果的な裁判所の
介入」
Author(s)
J. L. サックス; 月岡, 利男(訳)
Citation
沖大法学論叢 = OKIDAI HOGAKU RONSO, 1(1): 115-141
Issue Date
1975-03-31
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/6444
【資料】
JoLSaX蕪「自然資源における公共観Eの法理一効果的な裁判所
の介入。I池PUblicTruBtDoCtrineinN帥uralReBourceIa■;
Effecti▼eJudMallnter▼ention」(抄訳-1)
MichiganLawRe▼iew,Vol、68,P471etBeqb(l970Jamnary)月岡利男
J,LSAxj〃TilEPuBLIcTRusTDocTRINEINN八TuRAL
REsouRcELAwjEFFEcTIvEJmIcIALIN「ERvENTIoN〃
Trans・ToshioTsukioka次
序………・…・……・……..…………・……・・………・・・……・117 1,公共信託法理の性質……..………・……..………・…118 A,歴史的背景………・………・………・………118 B,公共の権利としての公共信託………・…・………・121 1市民に所有される財産権概念..………・121 2公共(言託法理のための理論上の擁護………..………・124 C,公共信託法理の概略・…・………・125 ,,アメリカの公共信託法における指導原理……・………・…・………129 一イリノイ中央鉄道会社対イリノイ州一(以上本号)..……・…129 -ユユ5-L現代の公共信託法理 一民主化の技術一 A,マサチュセッツ方式 1,GouldvbGreylockReeervationCommission 2,予見性の低い政策決定の問題に対するマサチュセッツ州の対応の発展 3,マサチュセッツ方式の試験的応用 B,ウィスコンシン州の公共信託 1,ネダ[期の発展 2,基本概念の洗練化 C,カリフォルニア州の公共信託 1,私人が被譲与者である場合の諸義務 2,地方公共団体が被譲与者である場合の諸義務 a地方主義抑制の必要 b地方公共団体力鞁譲与者である場合の制定法上の一般的伶賑 3,州自体の諸義務 4,沖合の石油およびガスの開発 D,他の州における公共信・託の発展 1公共信託法理への制定法上の対応 2裁半llFiFiの対応一公共信託法是認までの絶えざる忌避 3公共信託法理の外延 Ⅲ,結論 A,公共信託の範囲 B,公共信託法を発展せしめる裁判所の役割 Ⅳ,あとがき -ユュ6-
環境の質に関する公共の関心は,裁判所においても感得されるようになりつ
つある。個々の市民は,もはや公共の利益を保護するための行政機関の努力に
同意するつもりはなく,自らイニシアチブをとりはじめた。一つの劇的な結果
は,公共の一員としての市民の諸権利が裁判上認知されることを要求して,公
共の禾嘘の保護にあづかっていろと考えられている政府機関そのものを告発す
る訴訟の急激な増加である。本稿執筆中にも,幾多のかかる訴訟が,開始され
た_公的機関の設立された洲において,空気および水の汚染防止法
(1)の執行をもとめて,つまり,森林監督庁による,その管理下にある公共用地の
(2);卜」用に関する決定に挑戦するために,連邦による採油のための沿岸貸与に関す
(3)ろ内務省の規制を闘うためMし苛州および地方行政官を被告脳多雫
事件では,空港拡張,道路の位置縦公園の破壊,鵬や埋立魁石油採掘
(6) (9) および資源禾U用ならびに管理に関するその他の無数の政府決定を審理するために ̄法律家たちの想像力の所輔様,現在の判例法理論は多様であり,かつ豊齪
ある。それは,快適な環境のための権利という壮大な憲法上の主張から,行政
」11)l官が手続上の過誤を犯したという単純な主張にまで及んでいろ。この多様性は,
さまざまな法技術ないし態度の所産であるだけではなく,多様な資源問題を支
配する法基準を著しく多岐にわたらせることにも,大きな貢献をなしていろ。
わが法制度はとかく特殊個別問題に対する特定かつ限定された反応を提供しが
ちである。例えl』悪名高いサンタ・パーパラ沖の石油流吐磨き紺ま,被貸与者
(12)の責任に関する広汎な規制を連邦に採用せしめるにいったが,その他の多数の
環閲笥題は,なんらかの劇的な出来事が世論を動かし,立法と行政の行動をリ
ードするまでは,旧態依然のままであろう。
立法上の反応と行政上の行動の相矛盾していることが,個々の市民が裁半I所
に出かけ,混とんとした裁判につき工夫をこらさなければならないと痛感する
にいたった,一つの理由である。しかし、それよりも遙かに重要なのは,この
矛盾が効果的な裁判所の介入の機会を一層容易にする,広汎な法的アプローチ
のための研究を推進したということである。その研究が本稿の主題である。
(13)アメリカ法に知られたすべての概念の中で,公共信託法理だけが,資源管f里
問題への包括的な法的アプローチを推進しようと願う市民にとって,一般に利
‐ユユ7-用可能な手段として有益な外延と内包を有すろもののように思われる。ただし, この法理b;満足するに足る手段を提供するためには,三つの基準を充足してい なけ刺まならない。つまり,それは一般公衆の法的権利という考え方を具備して(M) いなげ加玉ならない。それI主政府に対する薯W了可能性を有し,力、つ環境の質に対 する現在の関心と抵触しない解釈の可能性をもっていなければならない.
I公共信託法理の性質
A歴史的背景 近代の公共信託法の源は,ローマ法およびイギリス法において大きな注目を 集めた概念一河川,海および沿岸の私的財産権の性格の中に見い出されろ。法(15)I 律文献ニヒ,この沿革にはかなりの注意が払われており,ここで詳細を繰り返す 必要はない。しかし,二つの点を強調しておかねばならない。第一に,航行や 漁業のような一定の利益が,公共の利益のために保持されるように配慮され, したがって,それらの目的のために供された財産は国主が通常個々の市民に譲 与することのできる一般公共財産から区別された。第二に,一定の共有財産一 海岸.公道および流水など-|とおいては「恒久的利用が公共の用に供され (16) た」と理解されていたが,公衆がそれらの利益に対する侵害を防止するための 執行可能な権利を有していたかどう力>,は明らかにされていない。国家は,公 共の利益に対し外的な保護を与えたけれども,頑強な政府に対し公衆の諸権利 が法的に擁護されたという,いかなる証拠も見出せない。ローマ法における共 有財産という精巧なカテゴリーについては次のように言われてきた。 これは全てきわめて暖昧である。…・・・海岸について,それが事物の本性から みて私人によって所有されてならない理由はなにもない。。…..なるほど,テキ ストには,ある人が海岸の一部に建物をたててその部分の所有者になり,その 建物のたっている間だけ所有者でありうる,と述べているものもあるが,しか し一般的にいって,海岸は個人によって所有されることはなかった。あるテキ ストの示唆するところによれば,それはローマの民衆の財産であった。しばし ば,それは,誰れによっても所有されておち蚤公衆が,その使用,享有1こつ -118-(17) いて無市I限の権利を持っていろとみなされた。 イギリスでは,公共の利用の歴史は,国王と議会の闘争と密接に関連してい ろ。その結果, 国王が,窓意的に国王直領地とその地上の占有物を国民に特許状で譲与でき た一時期があったが,今や,かかる国王の特許は制定法によって禁止されてお り,それゆえに,国王の土地は譲渡できない。したがって,領主およびその他 の国民に実際に特許状による譲与もしくは贈与のなされていない多くの海岸は,(18) 譲渡のできないまま,国王に帰属してし、ろ. しかし,重要なのは,王領地譲渡の禁止は,一般に政府に課せられた制約では なく,国王にのみ課せられた制約であったということを理解することである。 海岸の所有権が公衆と国王とのどちらにあるのかの問題は,後者に有利に解決 されてきた。しかし,前述したように,この所有権は,太古から現在にいたる まで国民が権利主張し,かつ用いてきた漁業,通商そしてその他の用途のため の出入りの一般的諸権利に,服しているのである。これらの藷権利は,漁業権, 財政および治安に関するコモンローならびに数多くの議会制定法によって,さ (19) まざまに修正され,推進され,脂'約されている。 こうして,コモンローが国王にどのような制約を課そうとも,なんといっても 適正な公益目的のための公共の権利を拡大または縮少することは,いわゆる警 察権限を行使する議会の権限に属した。 (20) アメリカ法に曰老移すと,ここでもこの沿革が大きな混舌しをもたらしていろ。 アメリカの法体系は,公共財産に二つのアプローチを採用しており,そのアブ (21) ローチは,一定の公共利用は特BlIに保護されるべき三であるというローマ法およ びイギリス法の考え方をともに反映していろ。こうして,たとえば,満潮時と 干潮時の間の海岸は,Hometead法および同種の法律の下での_般の公有地が (22) そうであったと同様,通常は,私的所有者に譲与されえないと理解されてきた。 連邦政府に由来する土地の諸権原は,最高潮位までしか及ばず,そこから海辺 よりの権原は州に残されており,州は,連邦への加盟によって,かかる海岸を 卿 公共のために「信託」されたというのが,むしろ従来の一般原則である。 しかしながら,信託された土地であることが,かかる土地の取り扱いの上で ‐ユユ9-
州を拘束するかどうか,どの程度拘束するか,ということには大いに議論の余
地が残されていろ。もしも,信託された土地であるということによって,この
土地が州の警察権限の全く及ばないところにおかれ,譲渡ができず,かつ用途
の変更もできないとされるならばbこの公共の権利は,ローマ法もイギリス法
もかつて思い及ばなかったと思われる方法で,政府を拘束するまったく異例の
ものである。反対に,アメリカ法における信託が,州の権限は一般警察権限と
矛盾なく行使されねばならない,ということを意味するにすぎないならば,そ
の信託は,州の行動一効力が争われている行為に対する全ての司法審査に内在
する以上の制約を政府に課するものではないが,公共目的のために行使されね
ばならず,そして,当該財産は専ら厳格な意味における私的目的のための,天
(20 恵の公共財産であってはならない。したがって,問題は公共信託という考え方が,両極間にあって,なんらかの
意味をもつかどうか,公共信託の名において,海岸や公園用地のような特定の
権益に関する政府の活動を制約し,かつ,政府の措置に一般的に適用される制
約よりも一段と厳格な,司法上執行可能な権利が存在するか,どうかである。
政府の権限に関する三種の制限は,しばしば,公共信託によって課せられろ
と考えられてい電1k第=に,信託に服する財産は,公共目的のためにのみ使用
されねばならないだけではなく,一般公衆の利用に供されねばならない。第二 に,信託財産は,たとえ対価が適正であっても,売却されてはならない。そして,第三に,信託財産の特定用途は維持されねばならない。この最後の要請は
二つの方面から説明できる。資源は,航行,レクリエーション,漁業のような一定の伝統的用途に供されねばならないと主張するか,それとも,この財産の利
用は当該資源に固有の本来的用途とある程度関連づけられねばならない,と主 張するかである。後者の考え方の一例として,サンフランシスコ湾は,もっぱ ら水に関連した通商ないし快適な用途に供されるように信託されたものであるということができユう゜ドックやマリーナは適正な利用でaB録うが,塵芥処理
や住宅計寶のための湾内の埋立ては,不適正な利用であろうT
これら汀つの議論は,アメリカ法における公共信託の法理をめぐる論争と混 乱の中心を占めていろ。混乱は,公益のために行動する政府の一般的義務とあ -ユ20-ろ種の公共資源の受託者として政府の負う特別の,かつより強く要請されてい る義務と老区別することに,多くの裁判所が失敗したことによって生じたもの である● B公共の権利としての公共信託 公共信託の考え方に関する評価は,ある種の資源に関する政府の諸活動に対 し,政府の活動一般に適用されるよりは一段と厳格な基準を課するために提示
された諸理由を理解することなしには,なしえないfm
l市民に所有される財政権概念 信託上の特別義務を裏書きするために提出された最もありふれた理論は,財 産権概念である。沿革的には,ある種の資源は,広大な公有地が特定の個人に 譲与されろと同一の意味において,一般公衆に対し政府から譲与された,とい われている。もしそうだとすれば,その権利を撤回しようとする政府のその後 の努力は,政府が私有地収用の際に直面すると同一の障碍に蓬着するであろう。 問題点は,もはや政府が正当な規制権限の範囲内において公共目的を代表して いるかどうかではなくて,かえって,政府が財産権の収用を開始したか,どう かである。 かかる公式化には,いくつかの困難な問題が存在していろ。政府が私的所有 者に権利証書を与えろと同一意味において,一般公衆に対してもなにかを譲与するということはめったにありえない塑せいぜい政府のなしうるのは,ある種
の質源が特定目的に供されろ-例えば,当該地が公園用地として留保されるべ きである-ことを決定することであろう。しかしながら,かかる決定の意味す るところは,議会がその土地を他の公共目的に転用する決定をなすまでの間し かその特定用途が維持されえないことだ,と考えるのが合理的である。法的分析 問題として,公園設祷のための制定法が,そのような意義を有するものか,捺 印証書と同等のものか,を明らかにしようと試みることは,明らかに成果に乏 しいであろう。 公共の土地を新らたな用途に供することを,政府による私有地の収用によっ て類推することには,別の,より抽象的な困難が存在する。その困難は,「私 -ユ2ユー的財産権は正当な補償なしには公益のためといえども収用されては[ならない] ㈱ という憲法上の規定を]ETiゴヨづける理論的根拠の分析から明らかになったもので ある。公共の開発費用が,公共事業の利益を享受する一般社会に代えて,ある 種の個人または団体上に,不当に押しつけられることのないように,ある種の 公用徴収から経済禾嘘が保護されねばならない,というのがその理論的根拠で 剛1 .5ろ。こうして,たとえ警察署が必要性を認めた自動車をある個人が所有して いる場合でも,その執行費用は彼の隣人以上に重く彼に負わされてはならない
と考えられた。もし警察署が自動車を必要とするならばb警察は対価を支払い,
こうしてすべての納税者間で費用が分担されねばならない。この考え方を公衆 全体の所有する財産権に適用しようとするどのような企図も,明らかに馬鹿げ ている。政府による個人所有財産の収用を抑止することには,経済的意味が認 められるものであるが,全体としての公衆が所有する財産の収用を政府に対し て抑制する理を了解することは困難である。国民と政府洲Ⅱ異のものとして理 論上認識されるかどうかともかく,収用に対する憲法上の保護の基底にある考 え方が全体としての公衆が財産権者である状況に必ずしも容易に適合しえない ことは,明らかである。 したがって,実際に問題と思われることは,政府所有資源の用途に関して, 撤回不能の関与をなしたとみなされうるか,もしくはみなされるべきか,とい うことである。合衆国が国立公園を廃止し,かつその用途を変更したり,また は当該地を私人に売却したりすることが禁止されるようななんらかの事盾が存 在するかどうか自問してみることが,その問題に有益な示唆を与える。もちろ ん,その目的を達成するためには,特定の行政官の行為,市11定法,大統領布令 憲法の修正または一般の国民投票が必要か,どうか,によって多少の差異が生 ずるであろう。しかし,重要な問題は,このようななんらかの形式行為がその 目的達成をなしえたかどうかである。 明らかにその問題は,最近のいくつかの事件において提起されているが,い ま超判決を見るにいたっていない。これらの事件の一つで,公衆に代って訴訟 を提起したAudubon協会は,合衆国陸軍工兵隊に対し運河建設計画の継続中止 を要求するのに,その工事が,エバアグレイズ国立公園から必要な淡水を逸出 -ユ22-G1) させ,かつ有害な塩水の流入を増カロさせるであろう,ということを理由とじ7宮6 原告の申立では,合衆国国民の利用に供されている公園の「破壊」は,合衆国 (皿) 憲法修正第5条に違反する1M産権の収用に該当すぢ,と主張ざオ,花。しかしな がら,訴訟が提起された後で,少なくとも一時的には,和解が成立し,したが って裁判所は協会の申立に基づく判決をしなかった。いま一つの事件では,ニュ ーハンプシャー州が原子力委員会に対し,原子力発電所建設許可付与の停止を 求める訴訟を提起した、申立によると,その薙看所は,コネチカット河に対す る熱汚染の危険を呈するものであった、州は,市民の利用のために剛Ⅱを信託 保有し,許可付与は河川の汚染ifi''二義務を損ない,そのことによって憲法に運(33), 反する財産権収用に該当する,と主張し7E句事件は法ガヨピで十分に争われたが, 裁判所は原子力委員会には,汚染を配慮して,条件附認可を与える権限が制定 (34) 法上附与されていないことを理由に,州敗訴のギリ決を下した。判決は,憲法上 の主張にはこたえなかった⑥ 財産権の側のこのような主張を容認することは,政府が,資源の再配置によ って新らしい公共の必要にたえず適応することを阻害することになろう。明ら かに,このような考え方は,政府権能の本体そのものに打撃を与え,そして, 裁判所がiかかる理論を採用したならば,それは全く愚にもつかないことであろ う。重要なのは,収用(であるという)申立が,たんなる補償の要求ではない ことである。というのは,反対者達は金銭を要求してはいないだから。むしろ, その申立は,資源が公共の用途に供されている場合に,その提供力撤回不禰ご (35) というものである6資'原配置の現在のワド均衝がどれほど強く感じられようとも, 将来の特定配置の凍結を政策決定に要求することは,実際的とはいえないよう に思われろ。というのは,その結果たるや,市民の必要や欲求の変化によって 惹き起される諸問題にとり組もうとする政府の企図を著しく妨害することに なるであろうから。 謝刎所が,政府の資源配置は撤回不能である,と宜言することは不適当であ (36) ろうが,政府にある種の再配置を思いとどまらすようなより拘束力の弱し、関与
をなすことは可能であろう。このような関与の一例は,Adirond輪kの森林を
荒地のまま保存するというニューヨーク雷i去の「永久荒蕪地」条項に見られる-ユ23- ̄当該条項を撤回する憲法上の修正なしには廃止されえな(、,公共の用途への提 供・同様に公園設置のような,多くの制定法上の用途決定は,制定法の定めろ(38) 特定権限なしには,変更をカロええないものと解釈されるであろう。
また,公的機関が制定法によらない諸権限によって制約されている場合もい
くつかある。最も普通なのは,政府が土地の用途を制限する捺印証書によって, (39) 土地の占有を取得している場合である。この場合には,古典的な信託の概念カヌ きわめて妥当である。なぜならば,政府が実際に受託者の権限において信託者 の期待を実現するのに貢献しているからである。実際の問題としては,政府の 選択は,信託者の期待に添うか,それとも信託の撤回によって財産権を失うか, ㈹ である、 2公共信託法理のための理論上の擁護 一般公衆刀測産権の保有者とみなされる,概して疑わしい考え方の他には, ある種の諸利益が特別の司法上の関心と保護を受ける資格を有すると考える理論を支持するに足りる理論的基礎は存在しない。どちらかといえば概念の混合
物が存在しているだけで,これがアメリカの公共信託法の上に気儘に点滅を繰 り返してきたのである。これらの概念は多種多様であり,そして,法律上も一 貫した取り扱いを受けていない。 歴史上の最大の支持を受けているアプローチは,ある種の利益が市民各人に とって本質的な重要性をもち,したがって,これらを自由にできるということが,社会を農奴社会ではなく市民社会として特徴づけることに役立つ,と考え
ている塁L!これらの権利を保護するには,特定の個人や集団がこれらをコントロ
ールす息権限を取得することのないように,とくに|慎重であることが,必要だ と考えられていろ。漁業や航行の歴史上の公共の権利は,この感情を反映して いる。したがって,これらの利益に関する論議を惹き起したイギリスの経験そ のものが,アメリカにおいて再現しないうちに,その根底にある考え方が速や かに採用された。こうして,アメリカの裁半'1所は,いかなる人も合衆国の可航 水域における私的財産の利益を主張するなどということは「考えられない」ことだと判示し擢北西部法の表現のいくつかが採用されているのは,まったく,
同じ考え方に基づくものである。-124-ミシシッピー河とセント・ローレンス河に到る可航水域とその間の陸路は, 共通の公路であり,したがって,いわゆる沿岸住民ならびに合衆国市民にとつQ3) て,永久に自由なものである………いかなる税,賦課金ないし関税もなしIこ゜ ある類以の原理によれ鶴ある種の利益はことに自然界の恵沢であるから, 全民衆のために維持されねばならない。この考え方から, ̄般の利用のために なんらかの重要性をそなえた「グレート・ポンズコを保持し,そしてすべての 人に自由かつ平等な便宜を提供しようとする初期ニューイングランドの諸法律 (44) が生まれたbやがて,この同一の原理は,ユニークな自然の不思議'とかこまれ て建設され,かつ天然の国立博物館と共存する国立公園の設置に到らしめた。 最後に,ある種の用途は,私的用途への転用を不適当とする格別の公的性格 を有すると理解する認識がしばしば見られるが,I法理論上はいつも採用されて いろという訳ではなく,不規則的に認められるにすぎない。最もよく知られて いる例は,人は,時計や靴を所有すると同じ様に,水に対する所有権を有する ものではなく,単に用益権一他の人々の需要を見込んだ権利一を有する にすぎないという,水法上の原則の中に見出される。こうして,社会の-,9利 益のために水利用を規制し,そうすることによって資源の物理的性質に内在す る公共の性質と相互依存牲に配慮することが政府に義務づけられている.と考 えられていろ。 現存するすべての法理論の中では,公共信託の法理ほど前述の三つの重要な ㈱) 主張に対し交錯点を提供するものはな厩たしかに,「公共信託」という語句 には,特別の諸義務がその呪文からのj円生ずろといえるような,いかなる魔術 もありえない。したがって,数世紀前イギリスに起きた事態から大きな拘束力 をもった先例を引き出すには,かつてなかったほどの巧妙な読解が必要である。 しかし,重數tがようやく認識されはじめた考え方の萌芽がその理論に含まれ ていること,そして,その理論が必要な法的発展の推進に役立つかも知れない ということ,}よほとんど疑う余地がない。 C公共信託法理の概略 判例集に記録された事例を探索する者は,政府は信託財産を個人に譲渡する
-ユ25-ことができず,まね当該財産が供されている用途に変更を加えることができ
ないことを示唆するようにおもわれる多数の一般的所説を見出すことであろう。
たとえばb比較的古いある事件で,オハイオj11撮高裁判所は次のように述べて いろ。公共のための受託者としての州は,信託財産を黙示的に放棄したり,信託が
創設された目的と異なる私的な諸目的のために用途転換を可能ならしめてはな らない。州は,法的権原を有する管理人にすぎず,しかも同時に,信託地の保護とそ
の用途規制という特定義務を負担しているものである,ということがひとたび 十分に理解されるならば,より明蜥な見方が可能である。個人はその私的財産権を放棄することができるが,公共の受託者は,公共の
(46) 財産権を放棄することはできな‘、: 同様に,フロリ洲I最高裁判所は次のように述べた。可航水域下の土地の権原が保有されている信託の性質は,統治的であり,州
はその全体を譲渡することができない、全人民の権利と利益を増進するために,
州は適切な手段によって,可航水域下の土地に関する限定された権益を個人に
譲与することができよう。しかし,それは,土地ないし湖)上の水域を公共の
福祉のための本釆的な用途から変更しない限りにおしてである..……. しかし事件を綿密に検討してわかることは,いま引用した抜粋も,そして,ほ とんど全ての他の所説も傍論であり,信託された土地に関する州議会の権限の 限界については確定していないことである。残念なことに,判例法は,州の権 限に対する外的制約に関し,確信的な断定を可能にするようには進展していな い。にもかかわらず,公有地に関する多様な,そしてしばしば断片的に見られ る意見を検討することによって,裁判所の態度を合理的な程度にまで想像する ことは十分可能である。 はっきり理解されねばならない第一点は,信託財産のどんな大規模処分に対 しても,一般的な禁止条項が全くないことである。たとえば,州は,最高潮位 より下の干潟および冠水地に私的所有権を承認するかもしnないb事実,いく (48) つかの州はそうしてきたし,また裁半Ⅱ所もそれを是認してきた。しかし⑪;ら,-ユ26-裁判所はこのような認可を好意的に見ている訳ではなく常にこれらに
㈱対しては厳格な解釈を持って臨界,そして,私的当事者間0,不動産取
(5m目|を分析するために用いられるより遙かに厳しい規準をあてはめているbこの
点に関連して,裁判所は,州は受託者として,適法に奪われることのない義務
を有するから,被譲与者のもつどのような権原も,公共信託のために活用され,
かつ公共信託と調和するように解釈されねばならないと判示し饗混舌,jb3生じ
るのはまさにこの点においてである。なぜならば,その原則は,問題点そのもの
-このような認可のうちに続みとられるべき制限は,厳密にいって何であるか ̄に関して,結論的な原則をただ述べているにすぎないからである。その
問題に答えようと試みるには,裁判所が了解するに至っている原則の趣旨
を示唆するいくつかの実例をあげさえすればよい。‘(52)マサチュセッツ州の古い州対アルガー事件では,私人に附与された,最高潮
位より下の干潟に関する州の認可の効力が審理された。裁判所は,このような
認可は,たとえ冠水地を埋め立てbそこに建築したりすることを被譲与者に許
可し,それによって,その一帯の公共の自由な通行権を制約するものであって
も,適法であることを承認した。しかし,初期のマサチュセッツ州の判例にお,
いて表明された原則--胴岸±地所有権者は州法の下において最低潮位まで建
刷築し,かつすべての人の立入りを禁止する絶対的権禾Iを有する」-二一に関して
疑問が提起された。アルガー事件では,この原則が維持されるならばbその解
釈上,このような河岸士地所有権者には,すべての航行を妨害し,彼の経済力
によって航行を意のままにすることが容認されるものである,と明瞭に論じら
れた。裁判所は,このような意味を初辮l例の表現の中に続みとることはでき
ないし,また読みとるべきではないことを明らかにした。  ̄般原則に対するいかなる修正も………艀や船舶の通行を妨害しないという 条件すらも,………表明されなかった○この判決は,事実関係に従って,解釈 されねばならなし、 それは,チャールズ河添いの一部でb当時係争の対象となった干潟の権利で あったが,そこは川幅が広く,水路ないし水深部はきわめて広く,艀や船舶の 航行に十分余裕を残していた○もしも裁判所が,状況の異なる干潟に関して意-ユ27-見を表明したならば,然るべき条件と制限をのべることによって一般原則に修 剛 正勧nえたことであろう万一
同様の関心事つま63制限が,オハイオ州対クリープランド.アンド゛ピッッ
パーク鉄道会社事件においてもオハイオ州最高裁判所の注目するところとなっ た。この事件ではエリー湖の沿岸高台地を所有する-鉄道会社が,オハイオ州 に帰属するものといわれていた冠水地に波止場を建設する権利を認められた。 認可はなされていなかったので,州自身力源告になった。裁判所は,問題の権 限には触れずに,船舶の来れるところにまで,波止場を建設することができる ことを認めた。しかし,マサチュセッツ州の事件におけるように,事件の極端 (56)1 な解釈が弁護士によって,示唆された。そして裁半I所は,航行を妨害する波止 場は許容されないこと,そして,かかる結果を容認するどのような権利も取得 できないこと,を明らかにした。州の信託は, 公共の権利を確保し,航行の妨害を抑止するために存在した。……[沿岸土 地所有者の]権利は,……航行ならびに通商のためにのみ行使されうるもので あり,それ以外のためのものではない,ことを忘れてはならない。したがって, 沿崇士地所有者のなすことは,信託目的のためであり,かつそのためにのみ (57) 許容される5 これらの判決が明らかにしているように,裁判所は,公共信託のある要素を 私的な所有とコントロールの下に移譲することを-たとえ,その移譲がある種 の公共の用途を廃止し段損するものであろうとも-認めていろ。いま引用した 両判決において,私的企業家たちは,かつて万人に開放されていた-部信託財 産から公衆を閉め出すことによって,彼等自身の諸権利を拡大することが認め られた。こうして,判例から明らかなことは,公共の信託財産のすみずみにい たるまで,いかなる変化も拒否してあくせく網寺することではなく,また,沿 革的な用途のパターンをことごとく厳密に維持することでもない。ウィスコン シン州の裁判所は,ミルウォーキー港の一部にあたるミシガン湖沿岸の地を港 湾施設建設のために,大鉄鋼会社に払下げるにあたって,その点を簡潔に指摘 した。 われわれの見るところでは,議会によって代表される州は信託法理を実行す-128-ろ上で,ミシガン湖沿岸をあらゆる場合に,ウィスコンシン地葡乙白人文明が
出現する以前に存在したのと同じ状況に保存しなければならないほど,永遠に
剛静止的でなければならない,というのは法でない。
これらの伝統的な事件は,州に対する法的拘束の極端な場合を示唆していろ。
いかなる譲与も,州が事実上その統治権限を放棄する程度に及ぶものである場
合には,私人に対してなされてはならないが,しかし,譲与は伝統的な公共の
用途の範囲を多少減少せしめるからというだけでは,違法性をもたない。
Dアメリカの公共信託法における指割り原理
一イリノイ中央鉄道会社対イリノイ州一
アメリカ法における最も有名な公共信託事件はイリノイ中央鉄道会社対イリ
(59)ノイヅH事件の合衆国最高裁判77の判決である。一八六九年イリノイ州議会は,
イリノイ中央鉄道会社に対し,無条件で,広大な干潟を払下げた。この払下げに
は,岸辺から奥行一マイル,シカゴのビジネス中心街に沿って長さ-マイルの,
ミシガン湖畔のすべての土地一事実上市の全通商河岸を含む,はかり知れ
ない価値を持つ ̄壬エーカーをこえる土地一が含まれた。1873年には,
議会はその野放図な気前のよさを後海して,1869年の払下げを撤回した。
やがて議会は,当初の払下げの無効であることの確認をもとめる訴訟を提起し
た。連邦最高裁判所は,州の主張を支持し,そして少数意見の一つを書き留めて
いるが,それによると,信託地の明示的譲渡は,まさしく州議会の権限を超え
るものだと考えられている。その結果,この判決はこの種の訴訟当事者に好感
(60を抱力、せることになづだ。しかし,連邦最高裁判所は信託土地の私人への処分
を実際には禁止しなかった。つまり,裁判所の判決は,遙かに限定された内容
をもつものであった。連邦最高裁判所は,警察権能を行使する責任を持つ全域
の統治権限を州は放棄することができない,と述べた。大都市の河岸全域をほ
とんどすべて私企業に払下げることは,事実上,航行に関する立法権限を放棄
するに等しいことである。しかしながら,私的所有者に対する財産権払下げをなすだけでは,事実上,
-ユ29-警察権能の行使を妨げない。なぜならば,州はきまって私有地に対する多大な 規制権限を行使するものであるから。連邦最高裁判所の判決は,州が沿岸に関 する特別規制義務一大規模な私的所有と相容れない義務一を帯びていると 判断したことによって,よくその意味が了解される。連邦最高判裁所の述べる ところによると,イリノイ州がミシガン湖の可航水域について保有する権限は, 州が売却を企図した土地に保有する権限とはその性質が異なる…… それは,水域の航行を亨有し,水上通商を行ない,そして,私人の妨害ないし 干渉を受けずに漁業を行う自由を有する州民を受益者として,信託保有する権
限である轡’
このような表現で連邦最高裁判所は,公共信託訴訟において核心的な実体思 想となった原則を表;明した。州が一般公衆の自由な用途に供されている資源を 保有する場合に,その資源をより限定された用途に再配置したり,公共の用途 を私人の個人的利益に服せしめたりすることが計画されている統治行為をも,裁 判所はかなり懐疑的に見るであろう。 イリノイ中央鉄道事件で裁判所は,その立場を採用した理由までは特に明記 していないが,判決中に窺われる態度ははっきりしていろ。一般的に言って, 政府隣学校,警察の保護,図書館そして公園のような広く利用される公共 の施設を提供するために機能する。市民全体に較べてより限定された範囲のグ ループに便益を供するために,政府所有資源を利用するにも相当な理由はあろ うが,たとえばb農民や都市貧民救済の補助金のような助成金にこそ,比較的 明白な理由があるのがふつうである。更に,何であれこのような計画の再割 当ての仕組には--貧民の救済のために比較的多くの課税が必要であれ,行政 機関の比較的小さな部局における計画を支持するために広範な公衆の徴税基礎 が必要であれ-通常は,かなり明瞭な合理的根拠が存在する。 潔I所は,これらの問題に関して,厳格な経済分析に基づく審理をしたがら ないが,前述したところが統治作用に関する一般的見方に適合すると述べるこ とは正しいように思われる。したがって,裁判所の疑問が,裁判所が,このよ うな統治作用の見方に全くそぐわないように思われる計画に直面した場合に生 ずることは,当然のことである。-130-たとえば,イリノイ中央鉄道事件では,万事が会社にとって不利であったよ
うに思われる。実質的な民営事業による沿岸盲理権の取得を促進するために,
~般公衆から徴税する十分な理由があったとは思われない。合衆国の僻地にお
ける土地の払下げの場合がそうであったように,私的所有が必要な関発老誘発す
であろうと信ずる理由はなかった。そして,資源が伝統的な用途に向けて維持
さオTている限り,私的経営が公共のためにより効率的,魅力的な便宜を提供す
ることは,まずなかった。事実,私的所有によって達成されえたものを,公共
の利益と簡単に同一視する訳にはいかない。イリノイ中央鉄道事件の事実関イ系は,はなはだ異常なもの ̄一つまり本件に
(62)おける払下げはきわめて稀有な6の---であったが,科Ⅱ決はいぜんとして重
要な先例である。この事件が作り上げた裁半11所の懐疑主義のモデルは,疑義の
多い統治行為に関する,この劇的要素の乏しい事件に対して一連の重要な基準
を示していろ。たとえば,裁判所は,より狭い範囲の公共の用途のために囚範
囲の公共の用途を損なう計画に信をおいてはならない。同様に,このような
結果が問題にされている場合には,特別の立証責任が政府に課せられねばなら
ない。しかしまた,イリノイ中央鉄道事州ま,ずっと先にある諸問題をも提起し
ていろ.たとえl茎このような計画が,究極的に正当化できないことが判明し
たにもかかわらず,民主的過程によって推進されている場合に,その民主的過
程との関連はどうなっているのであろうか。更に,このような民主的過程にお
ける完全らしからぬものの存在は,イリノイ中央鉄道事件の出現にもかかわら
ず,同格の政府諸機関の行為を無効と判断することを一般に渋っている裁判所
の役割に関して,どのような意味があるのであろうか。※ミシンガン大学法学部教授。1957年,ハー'←ド大学卒業(A、B・)。1
959年シカゴ大学法学博士。この論文は,環境の質に関する論議において,法律
適用にあたる市民の努力に関して私の行っているより広範な研究の一部である。私
の調査は,フォード財団の助成金によって可能となったものであり,ワシントンb コロンビア区の未来のための資源研究所がオフィスのスペースと関連施設Pを私の滞 留期間にわたって提供してくれた。ともに,深く感謝の意を捧げるものである。 -ユ3ユー(1)Environmenta1De玉enBeFundv・HoernerWaユdorrCorp., CiviユNol964(UMont.,filedNov613,1968)(大気汚染),, SkユarIv・ParkDiBh.o玉HighユandPark,No69H164(Cir.,、 l9thJud・CiroDLakeCounty,Iユユ.,鐘ユedAug・ユユ,1969) 体汚染),SierraCユubv・MinneBotaPoユユutionControユAg encybNo,662,008①ist.Ct・’4thJud・DiBt・oMinnoSept、 19,1969)(水汚染一職務執行令状の発給)。後註2-9の引用は例示的なもの であって。包括的なものではない。 (2)SierraCユubv・HickeLCiviユNo.51,454(N・DL,Caユ.,どi ledJune5,1969);Parkerv・UnitedStateB,CiviユNo9C -1368(D・COユo、,fiユedJan、7.1969). (3)Weingandv・Hickel,No.69-1317-EC(S、D・Cal.,filed iulylO’1969). (4)Abbotv・Osborn,No.1465(SuperoCto,DuKeBCounty, MaBB.,fiユedMarch28,1969);KemYvoKennedy,Civil No,69-812-G(DMassofiユedJmy29,1969)。 (5)CitizenBComm・EortheHudBonVaユユeyvoVoユpe,297Fo SuPp、804(SoD.N、Y・),a透..,(2.Cir、1969),297 F・SuJQp、809(SoDoN.Y、1969),302F・SuPp,1083(S D.N、Y、1969);CitizenBCoⅡ皿.玉ortheHudBonVaユユey v6MCCabe,No.2872/68(Sup.Ct…,RocklandCounty,N・ Y6ofnedOct、1,1968).
(6)RobbinBv・DepartmentofpuboWOrkB,244N・B2d577
GHaBB、1969)。 (7)FairmxCountyFedn.o垂CitizenBABBnB・voHuntingTow erBOperatingCo.,CiviユNo.4963A(E、、.Va.,鐘ユedOc t・ユ,1968);CitizenBComm・定ortheCoユumbiaRiverv、 ReBor,No.69-498(DOre.・だi1edSept、4,1969). (8)Ottingerv・PennCentoCo.,No.68Civiユ2638(S・Do N.Y・・だnedJune28,1969). (9)DefenderBo狂moriBBant,1no・voParkLaudCo.,No.C -1539(DCCユo、,fiユedJuユy3,19691)(国有記念物創設に関す る立法行為中の使用中止)。COユoradoOpenSpaceCoorEinatingC ounciユv・AuBtraユOiユCO.,No.C-1712(DCCユoMiled Aug、25,1969)骸爆発の禁止),EnvironmentalDerenBe Fundv・CorpBorEngineerB,CivnNoo2655-69の。,。-エ32-C・’だiユedSept、16,1969)(陸軍工兵局の建設計画の中止) ③OSeeEnvinonmentaユDerenBeFundv・HoernerWaユdorfCo rpo,CiviユNo.1694(D・Mmt.,riユedNoo13,1968). (11)DC・Fedn・orCivicABBnB.,Inc.▽・AiriB,391F82. 478(DC・Cir、1968)(公聴会の開催を怠る). (lz30CF.R・§250(1969)。 (13)このit狸の基本的内容は。後註46~58の本文で論及されている。 d4)ある事件では,行政機関ないし行政官が直接訴を起されてはおらず,被告は政府 の視制力坏適当であった私的当事者である。さらに,多くの伝統的な公共信託事件では 州が原告であり,被告は,私的土地所有者.地方政府ないし公共機関であった。 かかる事件は.公共信託への司法的アプローチを理解するに欠かせないものである が,私人がイニシアティブをとった訴訟も裁判上同程度の好感をもって迎えられてい る,というふうに理解されてはならない. (15)Martin▽・Waddeユユ,41us.(16Pet・)367,410(1842); WLBuckland,ATextbookofRoman鯵LawfromAugustus>toUust inianl82-85(2..cd、1932);IH・Farnham,WaterBaand WaterRightB§36,atl65~75(1904);M・Frankeユ,LaW o笠SeaBhore,WaterBandWaterCourBesDiMaine》andMassac huBettB(1969);R・Haユユ,EBBayonTheRightBorTheC rownandTコユePriviユegeBo念T】ユeSubjectユnTI1eSeaShor eBo名TI1eReaユ、(2..ed、1875):W・HunterpRomanLaw 309-14(4thed、1.875.)190a)3);justinian,InBtitut eB,Lib、ユユ,Chl器1-5,at67-68(3ded.T・Cooperl85 2);R・Lee,neE1ementso丑RomanLawlO9-10(4the。. 1956); FraBer,TitユetotheSoiユUnderPubユicWat erB=AQueBtionoどFact,2Minn.L・Rev、313,429(19 18):Stone,PumicRightBinWaterUBeandPrivateRig htsinLandAdjacenttoWater,inlWatenandWater Rightsch,3(BClarked、1967). qfDW・Hunter,supranotel5,at311. 07)R・Lee,Bupranotel5,at109. O8DR-Haユユ,Bupranotel5,atlO6 q9DId・atlO8(empnaBiBadded)。 CO)、leAmericanhiBtoryisreoountedatユengthinShive ユァvoBowユby,l52US.I(1894).
-エ33-0mたとえばDMartinv・Waddeユユ,、41U、S・O6Pet.)367,413(1 842);NedtwegvoWaユユace,237Mich、14,20-21,208N。W・51, 54,reh.,237Micho37,211MW6647(1927). ⑫の一般的には。P・GateB,HiBtor丁o至PubユicLawDeveユopment (1968)を見よ。 c3Shive1yv・Bowユby,152us、1,57-58(1894)。 (24)LightvoUnitedStateB,220USo523536(1911)(イQ瀦国は, 君主のよう'己財産権を私的・個人的目的のために保有していない.また保有できない), Roev・Kervick,42N。J・191,234,199A、2.834,858-59(1 964). G5,この種の三通りの公式化I主通常,公共信託事件に現われた-搬酌な表現に示唆さ れている.つまり,この権原は航行;漁業,水浴びその他類似の用途を目的として, 公衆のために信託的に保有さオ[ている。このような権原は,まず売却・換金を目的と して保有されているものではない根本的には,それは信託財産であって,信託上の 諸目的、即ち、人々の便益実現のために供されねばならない(Fユao1957)。 ⑫6)サンフランシスコ湾に関する議論は後註183~190の本文で詳細に論じられて いる。 CD特定資源に関する特月蟻務は,ある程度まで,裁判上発展した理論によらずして, むしろ制定法または憲法上の条項によって,課されている。後註37~38の本文を ,見よ。しかし、法律は。裁判上の操作に著しく服しており,法廷が適用を妥当と考え ているよりも一層厳しい基準を採用せざるをえないと痛感するような事件ははなはだ 稀れである。 G8)CityorCororadov・SanDiegoULi定iedportDiBt.,227 Caユ.App、2.455,470-76,38Caユ.I⑰tr,842-45(1964), appeaユdiBmiBBed,380us、125(1965)を見よ.しかUfB がら,ときおり,公共の特定用途のために,連邦政府から州へ現実の譲渡がなさ れることがある。このような場合に.州が用途を変更オーると,その行為湖らかに払下げ認可 に反する。たとえjまUnitedStateBv・HarriBonCounty,MiBB・’399 R2d485(5thCirU968)(恒久的な公的所郁:州の確認行為に条件づけ 肘Lたピーチ建設のための連邦基金)を見よ。またmCpartmento五ForeBtB& ParkBv・GeorgeBCreekCoaユ&LandCo.,250M.・125,12● 8,242A2.165,167,oert・denied,393U、S・935(1968) (「上述の土地は,公共目的に利用されねばならない。そして,用途が変更された ら,何時にても,こうして譲渡された不動産権は』直ちに合衆国へ返還される」), Stocktonv・Ba1timore&N・Y6R.R・'32F、9.20(D・No
J、1887)(州は,冠水地を鉄道の用地に供しても,このような士地は憲法上の
-ユ34-意味における私的財産ではないから,補償を得られない)を見よ。 この問題は,州から市への冠水地払下げが異議申立を受けた’カリフォルニア州の 事件のコンテキストにおいて詳細に論じらオTている。後註183~90の本文を兄 よ。ニューヨークタイムズ1968年3月10日の80頁第一段を見よ。 全国野生生物連合大会に出席した自然保讃論者は.スポンサーを助けて,連邦
政府機関の鹿を殺害する.…..たとえ連邦政府所有地であれ.…・権利に関する法
的審査一マグツーカルタ以来最初のものと彼等は言う-に彊城決議をした。彼等の
言うには,移住性をもたない野生生物Iゴ国民のものであり,連卦政府のものでは ない。 NewMexicoStateGameCommnov6Udalユ,281F・Supp、627(,.N・Mo1968),revd.,410Fo2dll97(l0tnCir、1969),
cert・denied,38UoSoLoWo3208qLS・Dec、8,1969). ときに州のある政府機関が,他の機関に特定目的のため払下げ認可されている土 地を収用することがある。このような場合にも,補償は支払われねばならず,また 収益は,特定信託の価値を維持するために使用されねばならない,と考えられている。後註35-233を見よ。しかし,これらの場合には,第三者による特定譲与
ないし用途指定も含まれ,そして裁判所は譲与者の明示の期待を執行するだけであ
る。それ故,このような場合には,公有地から切りとられて,国王によってある用 途に供された土地は,のちに別の用途に自由に再割り当てされえない,という命題 の先例とはならない。 cGDUS・ConBt・amendV6(30)SaX,T1akingBandPoユicePower,74YaユeLoJ、36(1964)
(3DNationaユAudubonSocyovc・ReBor,No.67-271,Cユv-r GoDoFユa。,2iユedMarohl5,1967)。また,EnvironmentaユDe 壷enBeFundvoHoerneriWa1dorECorp・oCivi1No、1694(DoMont9,、ユedNov、13,1968)を見よ.,そこでは,宣言的ないし差止
による救済が「被告による,有害なイオウ混合物0,継続的流出は,合衆国憲法修正
第9条の保障する原告の諸権利ならびに修正第5条,第14条の適正手続と[法の]
平等保護の条項を侵害するものである」,という根拠から求められた…………
比較的少数のかつ比較的筋道D通った主張は,公衆が,このような事件では適正
手続に関する憲法上の権利を有すると断定した。主張の核心部分によれば,公衆は,
公共資源の配置決定に関し十分な利害関係を有し,かつ卜公衆は通知質HS1の開示,
そして少なくとも行政手続への一定方式09参加の権利を有し,また公衆の中で利害
関係を有するものは,最少限決定に経済的利害関係を有する私的企業家に認めら
れていると同様の適正手続の権利を有する。Weingandv・Hiokeユ,No.69 -l317-EC(C、D・Caユ.,至nedJu工y10,1969)を見よ。そこでは,-ユ35-内務省長官が.社会の成員に対し「適切な通知を経た後の,十分でかつ公正な公聴 会の開催と。それ以前の認可の前提資料の公開を経ずして」サンタ・パ→ぐう海峡 における,連邦政府からの被貸与者の継続的な石油操業に関し,認可することを禁 止するために,訴訟が提起された。CompユaintXVI,atユュこの原則は,確 立された行政手続への公衆の参与に関する諸事件[ScenicHudBonPreBer vationConferencev・FPC,354R2d608(2.Cir、1965), cert・denied,384us、941(1966);Oどficeo定Communi cationo召theUnitedChurchorChriBtv・FCC359F、2. 994(DC・Cir・l96fD],行政裁決の適法性が争われている諸事件
[RoadReviewLeaguev9Bo了。,270FoSupp650(SoDoNo
Y・1967】では,すでに相当程度受けいられている。SmitMSkaRitCoun
ty,,75WaB1L2d729,752-55,453P、2.832,846-48.969) (再地区割当制に関する公聴会を経た後,委員会は秘密会に入り,そこでは,替成 派の意見のみ聴取された。そこで判決は,本件の地区割当制を違法と判示した)を見よ。 しかしながら,これらの事件と,WeingandvoHickel事件の間には重要 な2つの相違点がある。これらの事件では,公衆の法的権利は,憲法上の必要から ではなく,制定法によって創設されたものと理解されている。そして】各事件にお いて,公衆は,これらの構成カメ憲法上の問題として禾|]用されねばならないと主張す るよりも,むしろ慣例的裁判方式への鋤ロもしくは裁判へのイニシアチブを要求した。 かくて,Weingand事件は困難な事件ではあるが,決して取るに足りない事件では ない。一般公衆力荘的に是認されうる利益を有すること-現に承認されつつある見解にa垂PubユicRi山tBinPub1icReBources:TheCitizenB
RoユeinConBervationandDeveユopmentoinl969proc.,
UnユmorTexaBLawBchoo1MterLawConference(forthcomingゥ
iを見よ。]がひとたび承認されたならば.裁判所が右の権利者に適正手続の原
I則を認めることが,はるかに容易になろう。手続上の権利に関するこのような憲法上の主張と,資源再配置をなす.政府の権限に対し
憲法‐上の制限を課す弓べきという主張の間には,また明瞭な差異がある。
032)Comp1aint41・財産権の要求がと雑り次のような主張で現われることがある句 即ち,市場価額に充たない対価でブセj:された処分は,公衆の代表としての原告に砿の適 正な手続ないし係争財産上の財産権Iを否認することになる。ほぜならば,実現され た価額は,そのij1hが公売とかけられた場合にくらべて実質的に,より少ないからでtあ る……」 FairfaxCountyFednoorCitizenBoABBnB・voHuntingTowe rBOperatingCo・DCiviユNo.4963A(E・nVao,fiユedOcto 1,1968)。政府は「放棄」に専念し,かつ公共財産を私的目的の用に供していると-136-いう主張は,一度公共財産が特定用途に供され〃たならば,それと異なる用途に再配置さ れえないという,比較的あいまいtK主張と区別さ枕オgばならないb G3DNewHampBhirevoAEC,406F。2.170,176(ユBtCir.),cerb・ denied,395USo962(1969)。 G4)406Fo2datl75-76 C35Dかくて,差止による救済がもとめられることがままある。前註31-33を見よ。し かし,若干の事件では,金銭上の救済がもとめられた。転用が企図されている土地相当 額の金銭は,たとえば代替公園用地購入のために信託基金に送付され,払込まれねばな らない。この技術は,私人である贈与者から公園用地として提供された土地の転用を含 む事件において用い月れている。TownoどWincheBtervoCox,129Con n、106,26A、2.592(1942):UnionCountyBd.o宝Freehold
erBv・UnionCountyParkCommn・’’41N・Jo333196A、2.
781(1964);Statev・cooper,24N。』、261,131A、2.756,ce rt、denied,355us、829(1957);StatevoCityo丑Aユbuqu erque,67N.M383,355P、2.925(1960). 裁判所は時々,議会の土地提供行為で特定された用途以外のいかなる用途をも是認で きないにとを示しているが,代替地取得に用いられた補償は〆容認されえな い代替方法である,と明示的に判示してはいない。Cityo丑JackBon▽iユユevc JackBonviユユeRy.,671ユユ.540(1873);CummingBvoCity oEStoLouiB,90Mo、259,2s.W、130(1886). Gの理論的には,いかなる決定も完全に撤回できない。たとえば,公園設置の決定は,公 園が公衆に帰属するが故に撤回できない,と裁判所が判決したとしても,公衆自身は,憲法上の修正によってその判決を撤回できるであろう。しかしこのような撤回は,大多
数の事件において実際的でないb議会を制約旬Fる憲法上の次元における判決は,通常, 問題の結果である。資源配置決定が撤回できないと判示する判例は刃国民投票や立法行為によっても変更
できず,政策変更のあった場合には,再度公衆に戻されねばならない,とされた判例と区別されねばならない。後者のタイプの判決は,事実関係によって裏書きされる限り
異議申立ができない。憲法上の修正すら,政策変更に不十分である,.と示唆する記述を
含む判決も,時に見られる。しかし,このような原則が裁判所の直接の審理に耐えうる
ことは,まずありえない。COユoradoAnti-mBcriminationCommnDv・CaBe,151COユoo235,244,380Po2d34,39-40(1963L最遮り
ある事件では,州の干潟を私的利害関係に委ねることの是非を有権者に決定させるため
に憲去の修正が提案されたところ,この投票を阻止するために,ニュージャージー州の知事によって訴が提起された。HugheBv.Bユair,No.C-1528-68(Sup
eroCtoCho,Merce五CountV,N・川、ユedFebo19,1969).しかし,訴
-137-訟は,訴訟係属中であること力議会との折衝に効をおさめ,かつ提案された修正投票が 取りやめになった後に。取り下げられた。 G7)MYoConBtoartoXIV,81;ユnreOneidaCountyForGBt PreserveCounciユ,309N.Y・152,128NoEo2d282(1955); ABBociation宝ortheProtectiono丑theAdirondackBvo MCDonaユd,253N6Yo234,l70NoB902(1930).オレゴン修正憲 法-1968年に提案さ札否決された-は次のように規定する。 オレゴン州が現在所有し、力つ今後取得する海岸地帯の無制限の権原は。売却もしく は譲渡されてはならない。そして全ての土地は公共の利用のために永久に保存もしく は維持されねばならない。州が現在所有し,かつ,今後取得する土地上の限定付の権 原および権利または特権は,捺印証書,貸与、特許また賎その他の方法によって譲 渡もしくは譲与されてはならない。 PropoBedArticユeXI-H,86.AudubonMagazine,Jan、1969,at 106.