知られざる計算機:7.数式処理計算機 FLATS
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(2) Problems. FLATS. M380. tarai(10 5 0). 900. 1,392. tarai(12 6 0). 25,360. 51,087. srev(0 1 2 3 4 5 6 7 8 9). 2,540. 1,040. for I:=1:20 do (x+1)**10;. 120. 92. for I:=1:20 do df((x+1)**10,x,10);. 180. 132. -. ms. -1 FLATS. 161cm の大きさで,324 枚まで格納可能である.FLATS. -1 は FLATS と汎用計算機 M380 との性能比較を. -1).消費電力. 示す 4).基本素子速度またはクロックが 8 倍程度速い汎. は全体で約 100KVA であり,冷却には強制空冷方式を採. 用計算機と同等以上の性能を上げ,Lisp 専用アーキテ. 用した.. クチャの有効性を示すことができた.. はこのような筐体 7 個で構成してある(. 後藤の構想 1)をもとに,命令セット,データ構造,ア. FLATS が完成に近づいた頃,後藤はジョセフソン接. ーキテクチャ等を決定し,仕様を確定するまでにはさ. 合を用い磁束量子を情報担体に利用した 2 安定回路. まざまなアイディアを検討し,夜を徹して議論に議論. (QFP)を考案した.そしてこの素子を用いた超高速数. を重ね,合宿と称して旅館に泊まりこみで作業を行う. 式処理計算機 FLATS2 を作ろうという話も持ち上がっ. ことも何度かあった.. た.QFP の研究は,その後,新技術開発事業団の創造. FLATS 設計製作に当たり,論理シミュレータなどハ. 科学技術推進事業「後藤磁束量子情報プロジェクト」と. ードウェア設計支援用ソフト,ハードウェアデバッグ. して取り上げられ(1986 年から 5 年間),そのアーキテ. 用ソフトなどを用意した.また,ハードウェア資源の. クチャ研究グループは,QFP の特性を生かした循環パ. 20 %をレジスタへの読み書きなどの保守機能に当てた.. イプライン方式の計算機を通常の IC 素子を用いて製作. 理研に搬入後,実装レベルの問題が発生し,ハード. し,その有効性を検証する研究を行った.この計算機. ウェアデバッグ期間が予定より延びた.これは一部の. は FLATS2 と呼ばれたが,その製作には FLATS の経験が. プリント基板で発振が起こったためである.プリント. 大いに活かされた 5),6).. 基板採用に当たりコネクタリード線間の電磁的な結合 係数など,大雑把な値は当たったが,発振を予知する ことはできなかった.しかしこの問題は,基板コネク FLATS プロジェクトには後藤以下,理研の相馬嵩,. タリード線の間に電波吸収材を挿入することで解決で. 稲田信幸,鈴木正幸,東大の佐藤三久,清水健太郎,. きた. FLATS のソフトウェアとしては,SVP 上に FLATS シ. 平木敬らが参加した.プロジェクト推進に関係した各. ステムの OS を,FLATS 本体上にカーネルと Lisp を実現. 位に改めて感謝の意を表したい.なお本文中敬称はす. し REDUCE を走らせた.FLATS 本体上のソフト開発は. べて省略させていただいた.. すべて汎用計算機上のクロスシステムの上で行われた. クロスシステムには,Syslisp (システム記述用言語), Lisp コンパイラ,Fap(FLATS Assembler),Linker 等が 含まれる.これらソフトの規模を示すデータはないが, 恐らく数万行に及ぶと思われる. 1984 年 FLATS の完成を記念して,RISC-Linz の Bruno Buchberger をはじめ,数式処理に関する世界的に著名 な研究者多数を招き,理研シンポジウムが再び開かれ た 7).. 1)後藤英一: FLATS マシンの基本構想, bit, Vol.11, No.12, pp.1148-1157 (1979). 2)平木 敬, 後藤英一: 数式処理計算機 FLATS のアーキテクチャ, 情報処 理学会論文誌, Vol.27, No.1, pp.81-89 (Jan. 1986). 3)平木 敬: 数式処理計算機の研究, 博士論文, 東京大学 (1985). 4)Suzuki, M.: A Study on Algebraic Computation, DSc Dissertation, Univ. of Tokyo (1992). 5)Sato, M.: Exploiting Parallelism in Cyclic Pipeline Computer with an Optimizing Compiler, DSc Dissertation, Univ. of Tokyo (1990). 6)Ichikawa, S. : A Study on a Cyclic Pipeline Computer: FLATS2, DSc Dissertation, Univ. of Tokyo (1990). 7)Inada, N. and Soma, T. ed.: The Second RIKEN Intl. Symp. on Symbolic and Algebraic Computation by Computer, World Scientific, Singapore (1984). (平成13 年9 月21 日受付). 43巻2号 情報処理 2002年2月. −2−.
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