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課題学習場面での選択機会数が発達障害児の逸脱行動低減に及ぼす効果

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(1)

平 成

25年

学 位 論 文

課 題 学 習 場 面 で の選 択機 会数 が発 達 障害児 の

逸 脱 行 動 低 減 に及 ぼす 効 果

兵 庫 教 育 大 学 大 学 院

学 校 教 育 研 究 科

人 間発 達 教 育 専 攻

臨床 心 理 学 コー ス

M12067J

中 田

篤 志

(2)

目 次 第

1章

序 論

1.発

達 障 害 者 へ の 支 援 方 法 と して の 選 択 機 会 提 供

2.選

択 機 会 提 供 が 及 ぼ す 効 果 に 関 す る先 行 研 究

3.本

研 究 の 目的 第

2章

研 究 I 目的 方 法

1.実

験 参 加 児

2.実

験 場 面 お よ び 実 施 期 間

3.事

前 ア セ ス メ ン ト

4.本

実 験 実 施 課 題 5。 実 験 計 画

6.従

属 変 数 と信 頼 性

7.本

実 験 の 手 続 き

8.逸

脱 行 動 へ の 対 応

9.倫

理 的 配 慮 結 果

1.各

条 件 に お け る 逸 脱 率

2.課

題 と教 材 の 選 択 傾 向 と逸 脱 率 考 察 第

3章

研 究 Ⅱ 目的 方 法

1.実

験 参 加 児 1 2 5 7 9 9 12 15 15 16 17 19 0   3   6 2   2   2 29 29

(3)

2.実

験 場 面 お よ び 実 施 期 間

3.手

続 き 結 果 考 察 第

4章

総 合 考 察

1.研

究 Iと研 究 Ⅱ か ら得 られ た 可 能 性

2.本

研 究 の 限 界 と問 題 点 3。 今 後 の 課 題 引 用 文 献

Appendix

謝 辞

29

29

30

33

34

37

38

39

(4)

1章

序 論

1.発

達 障 害 者 へ の 支 援 方 法 と して の 選 択 機 会 提 供 自閉 症 や

ADHDを

始 め と した 発 達 障 害 を 有 す る 人 の 中 に は 、そ の 特 性 ゆ え に 様 々 な 行 動 問 題 を 起 こ して しま う人 も少 な く な い (村 本 。園 山;2009)。 この よ うな 行 動 問 題 は 、行 動 自体 が 自傷 や 多 傷 な どの よ うに 危 険 な 場 合 が あ る と共 に 、 い じめ や 不 適 応 な どの 二 次 障 害 を 引 き起 こす 原 因 に も な り うる た め (横 谷 。田 部 ・ 石 川 。高 橋 ,2010)、 予 防 や 改 善 を 目的 と した 積 極 的 な 支 援 を 行 つ て い く こ とが 求 め られ る。 これ ま で 発 表 され た 研 究 に お い て も 、 学 校 場 面 や 入 所 施 設 な ど に お け る発 達 障 害 児 者 の 行 動 問 題 へ の 支 援 を テ ー マ と した も の は 数 多 く報 告 され て お り

(Bambara,Ager,&Koger,1994;梶

。藤 田

,2006;高

浜 。野 呂 2009)、 発 達 障 害 児 者 の 様 々 な 行 動 問 題 に 対 す る 支 援 方 法 に つ い て の 更 な る検 討 が 必 要 と な っ て い る。 ま た 一 方 で 、 近 年 の福 祉 分 野 に お い て は 社 会 的 支 援 を 必 要 とす る人 々 の 人 権 を保 障 す る ノ ー マ ラ イ ゼ ー シ ヨ ン の 理 念 が 浸 透 して き て お り (河 東 田 ,2008)、 発 達 障 害 者 支 援 の 様 々 な 場 面 に影 響 を 及 ば して い る。 そ して そ の 試 み と して 、 現 在 イ ン ク ル ー シ ブ 教 育 や ユ ニ バ ー サ ル デ ザ イ ン の 導 入 な どの 多 く の 取 り組 み が 推 進 され て い る。 曽 和

(2013)は

、 こ の ノ ー マ ラ イ ゼ ー シ ヨ ン の 理 念 を 実 現 す る た め の 方 法 の 基 底 に は 、 障 害 者 自身 が 自 らの 生 き 方 を 決 め る とい う意 味 で の 自 己決 定 が あ る と考 察 して お り、 ま た 望 月

(1995)は

、 ノ ー マ ラ イ ゼ ー シ ヨ ン に お け る 自 己決 定 の 一 方 法 と して 選 択 を援 助 す る こ との 必 要 性 を 指 摘 して い る。 現 在 で は 、 障 害 者 の 自 己決 定 を支 援 す る た め に カ ー ド等 の ツ ー ル を用 い て 選 択 機 会 を 提 供 す る 手 続 き は 、 学 校 や 通 所 施 設 、 家 庭 等 の 様 々 な 場 面 で 見 られ る よ うに な っ て き て い る。 こ の 選 択 機 会 提 供 とい う手 続 き は 、 発 達 障 害 児 者 の 行 動 問 題 へ の 代 表 的 な 支 援 場 面 の 一 つ で あ る学 習 場 面 に お い て も しば しば 用 い られ る。 具 体 的 に は 、 実 施 す る 課 題 を 選1尺 させ る方 法

(Dunlap,dePerczel,Clarke,Wilson,Wright,

White,&Gomez,1994;Kern,Mantegna,Vorndran,Bailin,&Hilt,2001)、

(5)

課 題 後 の 強 化 子 を 選 択 させ る 方 法

(Smith,Iwata,&Shore,1995)、

課 題 の 実 施 順 序 を 選 択 させ る 方 法

(Moes,1998)な

ど様 々 な 介 入 方 法 が あ る が 、 い くつ か の 研 究 で は こ の よ うな 学 習 場 面 に お け る選 択 機 会 提 供 に よ つ て 発 達 障 害 児 者 の 逸 脱 行 動 が 減 少 し、 課 題 従 事 行 動 が 増 加 した こ と を 報 告 して い る。 そ の た め 選 択 機 会 提 供 の 手 続 き は 、 ノ ー マ ラ イ ゼ ー シ ョン の 理 念 に 従 い 発 達 障 害 児 者 の 人 権 に 配 慮 した 介 入 方 法 で あ る 点 に加 え 、 逸 脱 行 動 減 少 等 の 具 体 的 な 問 題 解 決 に 向 け た 方 法 で あ る とい う点 に お い て も有 用 で あ る と考 え られ る。

2.選

択 機 会 提 供 が 及 ぼ す 効 果 に 関 す る 先 行 研 究 選 択 機 会 提 供 に 関 す る い くつ か の 先 行 研 究 で は 、 選 択 機 会 提 供 の 手 続 き を 導 入 す る こ と に よ つ て 、 子 ど も の 逸 脱 行 動 の 減 少 お よ び 課 題 従 事 行 動 の 増 加

(Bambara,Koger,Katzer,&Davenport,1995;Dunlap et.al.,1994;Kern et

al.,2001)、 正 答 率 の 上 昇

(Cosden,Gannon,&Haring,1995)な

ど の 効 果 が 報 告 され て い る 。 例 え ば Bambara et al。

(1995)は

、 攻 撃 行 動 を 示 す 重 度 知 的 障 害 の

50歳

の 男 性 に グル ー プ ホ ー ム 内 で の 課 題 を選 択 させ る こ とで 、 逸 脱 行 動 が 減 少 し課 題 開 始 率 が 増 加 した こ と を 報 告 した 。 ま た

Cosden et al.(1995)

3名

の 発 達 障 害 児 に 対 して 、 実 施 す る 学 術 課 題 と報 酬 を選 択 させ る こ とで 正 答 率 が 上 昇 した こ と を 報 告 した 。 しか しそ の 一 方 で 、 そ れ らの 効 果 が 認 め られ な か つ た こ と を示 す 研 究 も あ る

(Cole,Davenport,Bambara,&Ager,1997;Lerman,Iwata,Rainville,

Adelins,Crosland,&Kogen,1997;Smith et al.,1995)。

例 え ば Cole et al.

(1997)は

逸 脱 行 動 を 呈 す る 中 度 知 的 障 害 者

3名

を 対 象 に 教 室 内 で の 実 施 課 題 を 選 択 させ た が 、 逸 脱 行 動 の 減 少 お よ び 課 題 従 事 行 動 の 増 加 は 認 め られ な か つ た 。 ま た

Lerman et al.(1995)は

、 重 度 知 的 障 害 者

6名

を 対 象 に 、 病 院 内 の 療 育 場 面 で の 活 動 に 対 して 強 化 子 選 択 させ る 手 続 き を 行 つ た が 、 い ず れ の 参 加 者 に お い て も パ フ ォ ー マ ン ス の 上 昇 は認 め られ な か つ た 。 こ の よ うに 先 行 研 究 に お い て は 、 選 択 機 会 提 供 に よ る効 果 に つ い て そ れ ぞ れ 異 な つ た 見 解 が 得 られ て い る。

(6)

選 択 機 会 提 供 の 効 果 の 有 無 に 影 響 を 及 ぼ す 要 因 に つ い て 村 中

(2002)は

、① 参 加 者 の 知 的 障 害 の 程 度 、 ② 選 択 肢 の 好 み の 程 度 、 ③ 選 択 そ れ 自体 の 効 果 の 3 つ が あ る と指 摘 して い る。 以 下 、 これ を踏 ま え て 選 択 機 会 提 供 の 効 果 の 有 無 に 影 響 を 及 ぼ す 要 因 に つ い て 検 討 す る。 ① に つ い て 、

Moes(1998)は

重 度 知 的 障 害 者 に お け る選 択 機 会 提 供 は 効 果 が 得 られ な い とい う可 能 性 を 示 唆 して い る。 しか し、 一 方 で 先 行 研 究 の 中 に は 重 度 知 的 障 害 者 に お い て も選 択 機 会 提 供 が 有 効 で あ つ た とい う報 告 も い くつ か 見 られ る

(Dibley &Lim,1999;Dunlap et al.,1995)。

そ の た め 、発 達 障 害 の 特 徴 に は 個 人 差 が あ り多 様 で あ る こ と を 考 慮 し、 ど の よ うな 行 動 特 徴 が あ る 障 害 児 者 に 対 して どの よ うな 選 択 機 会 提 供 が 有 効 で あ る の か に つ い て 、 個 別 の 視 点 で 観 察 し介 入 して い く こ と が 必 要 で あ る と考 え られ る。 ② の 選 択 肢 の 好 み の 程 度 に つ い て 、

Parsons,Reid,Reynolds,&Bumgarner

(1990)は

31∼

38歳

の 重 度 知 的 障 害 者

4名

を 対 象 に 、 好 み の 高 い 課 題 に 従 事 す る 条 件 、 好 み の 低 い 課 題 に 従 事 す る 条 件 、 課 題 を 選 択 で き る 条 件 を そ れ ぞ れ 設 け て 比 較 した 結 果 、 好 み の 高 い 課 題 に 従 事 す る 条 件 お よ び 課 題 を 選 択 す る 条 件 の 課 題 従 事 率 が 、好 み の 低 い 課 題 に 従 事 す る 条 件 よ り も 同 程 度 で 高 く な つ た 。 ま た

Vaughn&Horner(1997)は

、7∼

12歳

の 重 度 知 的 障 害 児

4名

に 対 して 、 好 み の 高 い 課 題 に 従 事 す る 条 件 と好 み の 低 い 課 題 に 従 事 す る 条 件 を設 定 して 比 較 を行 つ た と こ ろ 、 好 み の 低 い 課 題 場 面 と比 べ 、 好 み の 高 い 課 題 場 面 に お い て 逸 脱 行 動 の 生 起 率 が 低 くな つ た 。 これ ら の 結 果 か ら、 選 択 機 会 提 供 の 効 果 に 選 択 肢 の 好 み の 程 度 が 関 係 して い る こ と は 妥 当 で あ る とい え る。 ③ の 選 択 そ れ 自体 の 効 果 の 有 無 に つ い て 考 察 した

Dunlap et al.(1994)で

は 、 重 度 知 的 障 害 の あ る

5歳

児 を 対 象 に 、 絵 本 の 読 み 聞 か せ 場 面 に お い て 使 用 す る絵 本 の 選 択 機 会 提 供 を 行 つ た 。 そ して 反 転 デ ザ イ ン を 用 い て 、 絵 本 を 選 択 で き る

choice条

件 (先行 条 件

)と

、選 択 は で き な い が ヨー ク ト・ コ ン トロー ル を適 用 して 先 行 す る選 択 条 件 で 実 験 参 加 児 が 選 択 した 絵 本 を使 用 す る yoked‐

no choice条

件 (ヨ ー ク ト条 件

)を

、4∼

6セ

ッ シ ョ ンず つ 交 互 に 行 つ た 。

(7)

条 件 に お い て は 、 課 題 従 事 行 動 の 生 起 率 は 低 い 状 態 で 維 持 され た 。 こ の 結 果 か ら 、Dunlap et al。

(1994)は

選 択 そ れ 自体 の 効 果 の 存 在 を 仮 定 した 。 ま た

Kern

et al。

(2001)は

1名

の 軽 度 知 的 障 害 お よ び

ADHDを

も つ

11歳

の 女 児 に 対 し て 課 題 順 序 選 択 条 件 と ヨー ク ト条 件 を設 定 した 結 果 、 ヨー ク ト条 件 よ り も課 題 順 序 選 択 条 件 に お い て 課 題 従 事 率 の 上 昇 が 認 め られ た こ と を 報 告 して い る。 しか し、村 中

(2002)が

挙 げ た これ ら

3つ

の 変 数 の 他 に も

(選

択 機 会 提 供 の 効 果 に は 別 の 要 因 が 関 連 して い る 可 能 性 も あ る。 ま ず 、 課 題 呈 示 場 面 や 強 化 子 呈 示 場 面 な ど、 どの 場 面 に お い て 選 択 機 会 を 提 供 す る の か とい うこ と も重 要 な 変 数 で あ る と考 え られ る。 こ れ ま で の 多 くの 先 行 研 究 に お い て は 、 課 題 の 割 り 当 て や 実 施 順 序 、 日課 活 動 、 得 られ る 強 化 子 な ど が 選 択 の 対 象 と され て き た 。 そ の うち 課 題 選 択 の み を行 つ た 研 究 に お い て は 選 択 機 会 提 供 の 効 果 の 有 無 は 様 々 で あ つ た が

(Bambara et al.,1994;Dunlap et al.,1994;Kern et al.,2001;

Parsons et al.,1990)、 強 化 子 選 択 の み を行 つ た

2編

の 研 究 に つ い て は 、 どち ら も選 択 機 会 提 供 の 効 果 が 現 れ な か つ た (Lerman et al。

,1997;Smith et

al.,1995)。 こ の こ と か ら、 課 題 選 択 と強 化 子 選 択 の ど ち らか を 実 施 す る場 合 、 課 題 選 択 を 実 施 した 場 合 の 方 が 、 選 択 機 会 提 供 の 及 ぼ す 効 果 が 確 認 され や す こ とが 推 測 され る。 さ ら に 、 選 択 機 会 提 供 の 効 果 に 関 連 す る 要 因 の 一 つ に 、

1セ

ッ シ ョ ン も し く は

1条

件 を 実 施 す る 中 で 何 回 の 選 択 機 会 提 供 が 行 わ れ た か 、 とい う選 択 機 会 数 の 要 因 も 関 連 して い る 可 能 性 が あ る。 先 行 研 究 に お い て は 、 選 択 機 会 提 供 の 効 果 が 得 られ な か つ た 研 究 の 多 く は 選 択 機 会 数 が

1度

しか 提 供 され て い な い の に 対 し (Bambara et al.,1994;Lerman et al.,1997;SInith et al.,1995)、 選 択 機 会 を複 数 提 供 した 多 く の研 究 で は 逸 脱 行 動 減 少 な どの 効 果 が 示 され て い た

(Bambara et al.,1995;Dibley et al.,1999,Dunlap et al.,1994;Dyer,Dunlap,

&Winterling,1990)。

こ の こ とか ら選 択 機 会 数 は 選 択 機 会 提 供 の 効 果 に影 響 す

る 要 因 の 一 つ と して 考 え られ 、 選 択 機 会 数 が 複 数 提 供 され て い る場 合 、 逸 脱 行 動 減 少 な どの 効 果 が 顕 在 化 しや す く な る こ とが 予 測 され る。 しか し選 択 機 会 数 を独 立 変 数 に 設 定 し、 そ の 影 響 に つ い て 検 討 した 先 行 研 究 は ほ とん ど な い 。 ま

(8)

た 、 こ の よ うに選 択 機 会 が 多 数 設 け られ る こ とは 、 ノー マ ライ ゼ ー シ ョン の 理 念 の 基 礎 と な つ て い る 自 己 決 定 の 機 会 を 増 加 させ る こ と に も繋 が る とい う意 味 で も よ り重 要 な 変 数 で あ る。 した が つ て 、 選 択 機 会 数 を独 立 変 数 と して 選 択 機 会 提 供 の 効 果 を 検 討 す る こ と は 有 用 な こ とで あ る と考 え られ る。 選 択 機 会 提 供 の 効 果 に つ い て 検 討 す る た め に は 、

Dunlap et al.(1994)が

行 っ た よ うに 、 ヨー ク ト・ コ ン トロー ル を 用 い て 選 択 肢 へ の 好 み の 要 因 を 統 制 し て お く こ とが 必 要 で あ る。 た だ し、Cole et al。

(1997)は

実 験 参 加 児 の 課 題 の 好 み は 課 題 従 事 体 験 を 通 じて 変 動 す る こ と を 指 摘 して お り、 先 述 した

Dunlap

et al.(1994)の

用 い た 反 転 デ ザ イ ン に よ る ヨー ク ト・ コ ン トロー ル で は 、 先 行 条 件 と ヨー ク ト条 件 との 間 に 5∼

6セ

ッ シ ョン程 が 実 施 され て い た た め 、 実 験 参 加 児 の 好 み を 反 映 で き て い な か っ た 可 能 性 が あ る。 そ の た め 、 反 転 デ ザ イ ン 以 外 の 実 験 デ ザ イ ン を適 用 し、 先 行 条 件 と ヨー ク ト条 件 との 間 に挟 ま れ るセ ッ シ ョ ン数 を 少 な くす る 手 続 き が 求 め られ る。

3.本

研 究 の 目 的 本 研 究 で は 、 選 択 機 会 数 の 変 化 が 課 題 学 習 場 面 で の 発 達 障 害 児 の 逸 脱 行 動 に 及 ぼ す 効 果 に つ い て 検 討 す る こ と を 目的 と した 。 本 研 究 は研 究 Iと 研 究 Ⅱ で 構 成 され て お り、 研 究

Iで

は 上 記 に つ い て 検 討 す る た め の 本 実 験 を行 い 、 研 究 Ⅱ で は研 究

Iで

得 られ た 考 察 を 検 討 す る た め の 追 加 実 験 を行 つ た 。 研 究

Iで

は 、

4人

の 実 験 参 加 児 に 対 して 単 一 事 例 実 験 を適 用 し、 独 立 変 数 を 選 択 機 会 数 、 従 属 変 数 を逸 脱 率 に 設 定 して 実 験 を 行 つ た 。 ま た 選 択 場 面 は 、 比 較 的 効 果 を得 られ や す くす る た め に 課 題 選 択 場 面 と教 材 選 択 場 面 を 設 定 し、 一 方 で 強 化 子 選 択 場 面 は 設 定 し な か っ た 。 研 究 Ⅱ で は 、 研 究

Iの

実 験 参 加 児

4名

の うち

2名

に 対 して 追 カロ実 験 を行 つ た が 、 手 続 き等 の 基 本 的 な 部 分 は研 究 Iと 同 様 で あ つ た 。 実 験 で 得 られ た 結 果 は 、 そ れ ぞ れ の 参 加 児 の 行 動 特 徴 を 踏 ま え て 個 別 に考 察 を行 つ た 。 ま た 本 研 究 の 仮 説 は 、 提 供 され る選 択 機 会 数 が 多 い ほ ど発 達 障 害 児 の 逸 脱 行 動 が 減 少 す る こ と で あ つ た 。 す な わ ち 、 独 立 変 数 で あ る選 択 機 会 数 が 少 な い 条

(9)

件 よ り も多 い 条 件 の 方 が 、 従 属 変 数 で あ る参 加 児 の 逸 脱 率 が 低 い こ と を仮 説 と して 実 験 を行 つ た 。 本 研 究 で は 、 選 択 肢 へ の 好 み の 要 因 を 統 制 す る た め に ヨー ク ト・ コ ン トロー ル を 実 施 した 。 そ の 際 、 先 行 条 件 とそ れ に 対 応 す る ヨー ク ト条 件 の 間 に挟 ま れ る セ ッ シ ョン数 を 少 な くす る た め 、Dunlap et al。

(1994)の

用 い た 反 転 デ ザ イ ン で は な く、操 作 交 替 デ ザ イ ン を使 用 して ヨー ク ト・コ ン トロニ ル を適 用 した。 ま た 本 研 究 に お け る ヨー ク ト条 件 は 、 各 条 件 に お け る選 択 機 会 数 を表 わ す た め に

OC(0‐

choice)条

件 と表 記 した 。

(10)

2章

研 究 I 目 的 研 究

Iで

は 本 実 験 と して 、 選 択 機 会 数 の 変 化 が 課 題 学 習 場 面 で の 発 達 障 害 児 の 逸 脱 行 動 に 及 ぼ す 効 果 に つ い て 検 討 す る こ と を 目的 と した 。 提 供 され る選 択 機 会 数 が 多 い ほ ど発 達 障 害 児 の 逸 脱 行 動 が 減 少 す る こ と を 仮 説 と した 。 方 法

1.実

験 参 加 児 本 研 究 に は 、知 的 障 害 の あ る発 達 障 害 児

4名

(A、 B、 C、

D児

)が

参 加 した 。 全 て の 参 加 児 が

E大

学 臨 床 心 理 相 談 室 へ 療 育 を 目的 と して 来 談 して い た 。実 験 実 施 期 間 中 、

E大

学 臨 床 心 理 相 談 室 へ の 継 続 的 な 来 談 が 終 結 した 参 加 児 と保 護 者 は い な か つ た 。 実 験 参 加 児 の 基 本 情 報 に つ い て は 表

1に

記 した 。 ま た 表

1の

新 版

K式

発 達 検 査 結 果 の欄 に は 、検 査 時 の 生 活 年 齢・ 検 査 領 域 ・ 発 達 指 数 。発 達 年 齢 を 示 した 。

A児

14歳

(本 実 験 開 始 時

;以

下 同 じ

)の

知 的 障 害 を伴 う 自 閉 症 女 子 で あ っ た 。

2語

文 程 度 ま で の 簡 単 な 発 話 は す る こ とが で き 、「∼ ほ しい 」「∼ した い 」 とい う要 求 言 語 も頻 繁 に 見 られ た 。 言 語 理 解 も簡 単 な こ と ば で あ れ ば 理 解 す る こ とが で き た 。 しか し、 要 求 が 通 らな い 場 合 や 注 目が 得 られ な い 場 合 に は 、 他 人 や 自分 を 叩 く行 動 や 物 を 投 げ る行 動 な どが 見 られ た 。 ま た 、 足 が 不 自 由 な た め 、 自力 で 立 ち 上 が り歩 く こ とは や や 困 難 で あ っ た 。

B児

11歳

の 知 的 障 害 を 伴 う 自閉 症 男 児 で あ つ た 。

1語

文 の 発 話 は 可 能 で あ つ た が 、 子 音 の 発 音 が 不 明 瞭 な た め 正 確 に 聞 き取 る こ とは 困 難 で あ っ た 。 言 語 理 解 に つ い て は 、 簡 単 な こ とば で あ れ ば 理 解 す る こ とが で き た 。 ま た 漢 字 や 計 算 な どの 科 目が 得 意 で あ つ た が 、 小 学 校 や 心 理 相 談 室 で は 時 折 立 ち 歩 き な どの 指 導 者 の 指 示 に 従 わ な い 行 動 が 見 られ て い た 。

C児

9歳

の 知 的 障 害 を伴 う 自閉 症 男 児 で あ つ た 。 日数 が 少 な く発 話 も不 明 瞭 で 、 言 語 で の 意 思 伝 達 は 困 難 で あ っ た 。 言 語 理 解 に つ い て は 、 簡 単 な こ と ば

(11)

1

各 参 加 児 の 基 本 情 報 年齢※ 14歳0カ月 11歳0カ月 9歳5カ月 6歳7カ月 性別 女 男 男 男 学校・学年 支援学校中等部2年

小学校通常学級5年

小学校通常学級4年

小学校支援学級1年 療育手帳 Bl 診断

知的障害を伴う自閉症 知的障害を伴う自閉症 知的障害を伴う自閉症 知的障害を伴う自閉症 新版K式発達検査2001 (11歳 7カ月)

ll::│:i3

L‐S27(3:3) 新版K式発達検査2001 (9歳10カ月) C‐A 43(4:2) L‐S29(2:10) 全 35(3:5) 新版K式発達検査2001 (9歳5カ月) C‐A26(2:6) L‐S 15(1:5) 全23(22) 新版K式発達検査2001 (5歳 5カ月) C‐A38(2:41 L‐S43(1:5) 全 27(2:1) 29 ※ 実 験 開 始 時

(12)

で あ れ ば 理 解 す る こ とが で き た 。 ま た 多 動 傾 向 が あ り、 掌 や 箱 の 上 で 物 を眺 ね させ た り、 ソ フ ア で ジ ャ ン プ を繰 り返 す な ど の 感 覚 遊 び が 頻 繁 に 見 られ た 。

D児

6歳

の 知 的 障 害 を伴 う 自閉 症 男 児 で あ っ た 。言 語 表 出 は 困 難 で「ア ー 」 「ダ ー 」な どの 発 語 が 多 か っ た が 、「や つ て 」な どの 一 部 の 言 葉 は発 語 可 能 で あ つ た 。言 語 理 解 も 困 難 で あ つ た が 、「お 片 付 け 」な どの 一 部 の 言 葉 は 聞 き 取 り可 能 で あ つ た 。 小 学 校 で の 課 題 実 施 時 に は 、 立 ち 歩 き や 姿 勢 の 崩 れ 、 大 声 を 出 す な どの 逸 脱 行 動 が 頻 繁 に 見 られ た 。

2.実

験 場 面 お よ び 実 施 期 間 事 前 ア セ ス メ ン トと本 実 験 の ど ち ら に お い て も 、

A児

B児

C児

は 参 加 児 の 自宅 の 一 室 で 、

D児

は 小 学 校 の 特 別 支 援 学 級 の 教 室 で 実 施 した 。 各 参 加 児 に お け る 実 施 場 面 は 図

1に

示 した 。 どの 参 加 児 に お い て も室 内 に は 机 と ビデ オ カ メ ラ を 用 意 し、 参 加 児 と実 験 者 は 机 を挟 ん で 向 か い 合 つ て 着 席 した 。 本 実 験 は

X年

6月

か ら同 年

10月

ま で 行 わ れ た 。 実 施 頻 度 は 、

A児

B児

C児

は 週

1回

D児

は 週

2回

で 、 どの 参 加 児 に お い て も

1回

20∼

30分

間 実 施 した 。た だ し実 施 場 所 が 小 学 校 で あ っ た

D児

に つ い て は 、本 実 験 第

1セ

ッ シ ヨ ン と第

2セ

ッ シ ョ ン と の 間 が 夏 季 休 暇 で あ り教 室 が 使 用 で き な か つ た た め 、 そ の 期 間 は 実 施 しな か つ た。

3.事

前 ア セ ス メ ン ト 本 実 験 で 使 用 す る

5つ

の 実 験 対 象 課 題 を決 定 す る た め の 事 前 ア セ ス メ ン トを 行 つ た 。 事 前 ア セ ス メ ン トは ① 保 護 者 や 療 育 担 当者 へ の 聞 き 取 り、 ② 行 動 観 察 とい う

2つ

の ス テ ップ で 実 施 した 。

(1)保

護 者 や 療 育 担 当者 へ の 聞 き 取 り 実 験 対 象 候 補 課 題 (以下 、 候 補 課 題

)を

絞 る こ と を 目的 と し、 各 参 加 児 の 保 護 者 と療 育 担 当者 に 対 して 個 別 に 聞 き 取 りを 行 つ た 。 主 に 参 加 児 が 学 校 ま た は 相 談 室 で 現 在 取 り組 ん で い る 課 題 に つ い て の 間 き 取 り を行 い 、 参 加 児 の 各 課 題 に 対 す る パ フ オ ー マ ン ス お よ び 参 加 児 が そ の 課 題 を 好 ん で い る と思 わ れ る程 度 9

(13)

Chロ ロロ実 験 参 加 児

Exロ ロ・実 験 者

力・…ビデオカメラ

Tv・ピアノ・ボール

(14)

に つ い て の 情 報 を 得 た 。 ま た 実 験 開 始 に あ た つ て 参 加 児 の 特 性 を 把 握 して お く た め 、 参 加 児 の 好 き な 物 事 や 嫌 い な 物 事 、 逸 脱 の パ タ

、 感 覚 過 敏 性 、 こ だ わ りの 傾 向 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン の 方 法 、 家 庭 や 学 校 や 相 談 室 で の 様 子 に 関 す る情 報 に つ い て も聴 取 した 。 これ らの 聞 き 取 りの 結 果 、 参 加 児 が 過 去 に 経 験 し た 課 題 と同 様 も し く は 類 似 した 課 題 の 中 か ら、 参 加 児 の 能 力 面 で は 遂 行 可 能 で あ る が 逸 脱 しが ち で あ る と考 え られ る課 題 約 6∼

9種

類 を 、 参 加 児 ご と の 候 補 課 題 と した 。

(2)行

動 観 察 行 動 観 察 の セ ッ シ ョ ン で は 、 約 6∼

9種

類 の 候 補 課 題 を 実 施 して 参 加 児 の 様 子 を観 察 し、

5種

類 の 実 験 対 象 課 題 を 決 定 す る こ と を 目的 と した 。

<手

続 き

>

どの 参 加 児 に お い て も

1日

に つ き

1セ

ッ シ ョ ン を 行 い 、

1セ

ッ シ ョ ン 中 に 4 種 類 の 候 補 課 題 を 実 施 した 。

1種

類 の 課 題 の 実 施 時 間 は 3∼

7分

程 度 で あ り、1 セ ッシ ョン は 約

20分

程 度 で 終 了 した 。 各 候 補 課 題 を 実 施 す る 前 に は 、 本 実 験 で 使 用 す る選 択 肢 (課 題 ご との 教 材 を 入 れ た 箱

;以

下 、 課 題 箱

)と

課 題 を マ ッチ ン グ させ る た め に 、 実 験 者 は 課 題 箱 を 呈 示 して 「これ を や りま す 」 と教 示 して か ら課 題 を 開 始 した 。 ま た 課 題 を 終 了 す る 際 に は 、 実 施 した 課 題 の 教 材 を課 題 箱 に 片 付 け て か ら、 そ の 課 題 箱 を 呈 示 して 「これ で 終 わ りま す 」 と教 示 した 。

<結

果 の 処 理 お よ び 実 験 対 象 課 題 の 選 定

>

逸 脱 行 動 を標 的 と した

5秒

間 部 分 イ ン タ ー バ ル 記 録 法 に よ つ て 逸 脱 率 を 算 出 し、 そ れ を従 属 変 数 と した 。 逸 脱 行 動 の 定 義 は 「課 題 の 遂 行 を妨 げ る よ うな 行 動 」 と した 。 各 課 題 は セ ッ シ ョ ン 間 で

3回

ず つ 実 施 し、 各 参 加 児 に つ き 平 均 逸 脱 率 が 高 い 課 題

5つ

を 実 験 対 象 課 題 と して 選 定 した 。 た だ し、 明 らか に 逸 脱 行 動 が 生 じな い と考 え られ た 課 題 や 参 加 児 の 課 題 遂 行 自体 が 困 難 で あ る と考 え られ た い くつ か の 課 題 は 、

3回

実 施 せ ず に 実 験 対 象 課 題 か ら除 外 した 。

(15)

4.本

実 験 実 施 課 題 事 前 ア セ ス メ ン トの 結 果 に 基 づ い て 決 定 した 参 加 児 ご との 本 実 験 実 施 課 題 と 教 材 の 一 覧 を 表 2∼

5に

示 した 。 ま た 、 表 2∼

5に

記 載 され て い る 「逸 脱 率 」 の 欄 に は 、 事 前 ア セ ス メ ン トの 行 動 観 察 に お け る 平 均 逸 脱 率 を示 して い る。 各 課 題 の 手 続 き は 以 下 の 通 りで あ る。 (a)絵本 (A、 B、 C、

D児 ):絵

本 の 読 み 聞 か せ を 行 っ た 。 教 材 選 択 は 絵 本 の シ リー ズ (パ オ ち や ん 、 も も ん ち ゃ ん 、 シ ョ コ ラ ち ゃ ん

)と

した 。 (b)絵カ ー ドの 命 名

(A児

):1枚

の 絵 カ ー ドを 呈 示 し、参 加 児 に カ ー ドに 描 か れ て い る絵 の 名 称 を 答 え る こ と を 求 め た 。 教 材 選 択 は カ ー ドの カ テ ゴ リ (食 ベ 物 、 生 活 用 具 、 動 物

)と

した 。 (c)絵と音 声 の マ ッチ ン グ (C、

D児 ):3枚

の 絵 カ ー ドを 呈 示 し、 実 験 者 が 音 声 指 示 した も の を 実 験 者 に 手 渡 す こ と を 求 め た 。 教 材 選 択 は カ ー ドの カ テ ゴ リ (食べ 物 、 生 活 用 具 、 動 物

)と

した 。 (d)対概 念 マ ッチ ン グ (A、

B児 ):2種

類 の 絵 カ ー ドを 呈 示 し、 そ れ ら を 象 徴 す る対 に な る 形 容 詞 を 音 声 指 示 して 、 そ れ に 対 応 す る絵 カ ー ドを 指 差 す か 実 験 者 に 手 渡 す こ と を 求 め た 。教 材 選 択 は 形 容 詞 の 種 類(多い 一少 な い 、太 い一細 い 、 長 い一短 い

)と

した 。 (e)模倣 塗 り絵

(A児 ):カ

ラ ー イ ラ ス トを モ デ ル と し、 そ れ と同 じ よ うに 塗 り絵 を す る よ うに 求 め た 。 教 材 選 択 は 塗 り絵 イ ラ ス トの カ テ ゴ リ (お菓 子 、 動 物 、 花

)と

した 。 (0空 白埋 め 型 塗 り絵

(C児

):一

部 分 だ け 色 が 塗 られ て い な い 空 白部 分 の あ る イ ラ ス トを 呈 示 し、 空 白部 分 に 色 を 塗 っ て 完 成 させ る こ と を 求 め た 。 教 材 選 択 は 塗 り絵 イ ラ ス トの カ テ ゴ リ (野 菜 、 果 物 、 花

)と

した 。 (g)グル ー プ 分 け

(A児

):実

験 者 が 絵 カ ー ドを

1枚

ず つ 呈 示 し、 参 加 児 が そ れ を 小 カ テ ゴ リの ラベ ル が 貼 られ て い る 箱 に 置 い て い く課 題 で あ つ た 。 教 材 選 択 は 絵 カ ー ドの 大 カ テ ゴ リ (飲 食 物 、 生 物 、 道 具

)と

した 。 (h)金 額 の 構 成

(B児

):商

品 イ ラ ス トとそ の 値 段 が 書 か れ た カ ー ドを 呈 示 し、 参 加 児 が そ の 値 段 に 合 わ せ て

1円

玉 や

10円

玉 を カ ー ド上 に 置 い て い く課 題 で

(16)

2 A児

の 実 験 実 施 課 題 課題

教材

_

逸脱率 絵 本 絵本 のシ リー ズ (パオ、シ ョコラ、 ももん) 絵 カー ドの命名 絵 カー ドのカテ ゴ リ (食べ物、道具、動物) 対概念マ ッチ ング 形容詞 の種類 (多い、太い、長い) 模倣 塗 り絵 イ ラス トのカテ ゴ リ (お菓子 、動物 、花) 32.2%

23.0%

46.7% グル ー プ分 け

3 B児

の 実 験 実 施 課 題 課 顆

教 材 逸脱率 絵本 のシ リー ズ 絵 本 50。

8%

(パオ、シ ヨコラ、 ももん) 金 額 の構成

徴赫 翼 磁

0%6■

対概 念 マ ッチ ング 形容詞 の種類 (多い、太い、長い)

34.7%

音声模倣

喰べ

顔亀

反弓

00%

音読 (兎

1匿

「洗

6) 33.0%

13

(17)

4 C児

の 実 験 実 施 課 題 諜頴

教材

逸脱率 (パ

303;「

C

絵と

マッ

灘久

F覇

) 27.8%

絵 本 粘 土 見本 カー ド (紐、お椀 、団 子) 30。

3%

空 白埋 め塗 り絵 イ ラス トのカテ ゴ リ (野菜 、果物 、花) 30.3% 教材 の種類 音声 と色マ ッチ ング

(ク

レヨン、ボール、チ ップ )

43.2%

5 D児

の 実 験 実 施 課 題 課題

教材

_

逸脱率 絵 本 (パ

C?ζ

;「

) 44.1%

絵 と音声マ ッチ ング 絵 カ ー ドのカ テ ゴ リ (食べ 物 、道具 、動物)

21.9%

粘 土 見本 カー ド (紐、お椀 、団子)

23.7%

音 声模 倣 カー ドのカテ ゴ リ (食べ物、動物、天気)

62.4%

運筆

.輔

明 、

ゎ 竺

(18)

あ っ た 。 教 材 選 択 は カ ー ドの カ テ ゴ リ (飲 み 物 、 野 菜 、 お も ち や

)と

した 。 (i)音 声 模 倣 (B、

D児

):イ

ラ ス トと 平 仮 名 の 書 か れ た カ ー ドを 呈 示 し、 実 験 者 は 平 仮 名 を 指 さ しな が らそ の 文 字 を 発 音 し、 参 加 児 に そ の 音 声 を模 倣 す る よ うに 求 め た 。 教 材 選 択 は カ ー ドの カ テ ゴ リ (食べ 物 、 動 物 、 天 気

)と

した 。 G)音 読

(B児

):文

章 と挿 絵 の 書 か れ た カ ー ドを 呈 示 し、文 章 を 音 読 す る よ う に 求 め た 。 教 材 選 択 は 絵 カ ー ドの ス トー リー (兎 と亀 、 シ ンデ レ ラ 、 桃 太 郎) と した 。 (k)粘 土 (C、

D児

):実

験 者 が 見 本 を 呈 示 して 、参 加 児 に 粘 土 を 用 い て そ の 形 を 作 成 す る よ うに 求 め た。教 材 選 択 は 見 本 呈 示 に使 用 した カ ー ドの 種 類(団子 、 紐 、 お 椀

)と

した 。 (1)音声 と色 の マ ッチ ン グ

(C児

):同

種 で 色 の 異 な る教 材

3つ

を 選 択 肢 と し て 呈 示 し、 音 声 指 示 され た 色 の 教 材 を 実 験 者 に 手 渡 す こ と を 求 め た 。 教 材 選 択 は 教 材 の 種 類 (ク レ ヨ ン 、 ボ ー ル 、 チ ップ

)と

した 。 (m)運筆

(D児 ):市

販 の 運 筆 用 ワー ク シ ー トを 呈 示 し、 直 線 や 曲 線 の な ぞ り 書 き や 点 つ な ぎ を す る こ と を 求 め た 。 教 材 選 択 は ワー ク シ ー トの 種 類 (イ ラ ス ト型 、 単 調 型 、 ひ らが な

)と

した 。

5.実

験 計 画

2選

択 (2C:2‐choice)条件 、

1選

択 (lC:1‐choice)条 件 、

0選

択 (OC:0‐ choice) 条 件 の

3条

件 に よ る操 作 交 替 デ ザ イ ン を 使 用 した 。 各 条 件 の 手 続 き に つ い て は 後 述 す る。

6.従

属 変 数 と信 頼 性 本 実 験 の 従 属 変 数 と して は 、 事 前 ア セ ス メ ン トと同 じ く逸 脱 率 を使 用 した 。 測 定 方 法 お よ び 逸 脱 行 動 の 定 義 は 事 前 ア セ ス メ ン トの 行 動 観 察 に 準 じた 。 ま た 信 頼 性 を保 つ た め 、 全 デ ー タ の

53.4%に

お い て

2人

の 観 察 者 に よ る観 察 者 間 一 致 率 を 求 め た 。 観 察 者 間 一 致 率 は 、 実 験 者 と第 二 観 察 者 に お け る逸 脱 の 有 無 に 関 す る 一 致 セ ル 数 を 、 総 セ ル 数 で 割 る とい う算 出 方 法 で 求 め た 。 そ の 結 果 、 本 15

(19)

実験 にお け る観 察 者 間 一 致 率 は 、

89.3%で

あ つた。

7.本

実 験 の 手 続 き 本 実 験 は 各 参 加 児 に つ き 1日

1セ

ッ シ ヨ ン 行 わ れ た 。セ ッ シ ョ ン は

4つ

の 課 題 (フ ェ イ ズ

)で

構 成 され 、 各 フ ェ イ ズ に お い て 2C、 lC、

OC条

件 の い ず れ か を 適 用 した 。 い ず れ の 条 件 に お い て も

1フ

ェ イ ズ の 実 施 時 間 は 3∼

7分

で あ つ た 。各 条 件 は セ ッ シ ヨン を跨 い で

3フ

ェ イ ズ ご とに

1回

ず つ 適 用 され る よ うに ロー テ ー シ ョ ン され た 。 各 条 件 の 適 用 順 序 は

3フ

ェ イ ズ 内 で カ ウ ン ター バ ラ ン ス した 。 ま た 、 本 実 験 の 全 参 加 児 の 全 フ ェ イ ズ に お け る 実 験 者 の 課 題 選 択 。実 施 手 続 き の 完 全 遂 行 率 は

97.0%で

あ つ た 。 こ の 完 全 遂 行 率 は 、 ビデ オ カ メ ラ の 映 像 を 用 い て 得 られ た 、 全 参 加 児 の 全 フ ェ イ ズ に お け る選 択 場 面 の 様 子 の 記 録 を も と に 実 験 者 が 算 出 した 。 算 出 方 法 は 、 実 験 者 に よ る選 択 肢 呈 示 お よ び 課 題 実 施 が 正 確 に 遂 行 され た フ ェ イ ズ 数 を全 フ ェ イ ズ数 で 割 る とい う方 法 で あ つ た 。

(1)2選

(2C)条

2C条

件 で は 、ま ず 課 題 選 択 (TC:task‐

choice)を

行 い 、続 い て 教 材 選 択

(MC:

material‐

choice)を

行 つ た 後 、 課 題 を 開 始 した 。

<課

題 選 択

(TC)>

ま ず 実 験 者 は

3つ

の課 題 選 択 肢 (課題 ご との 教 材 が 入 つ た 課 題 箱

)を

呈 示 して 「 どれ を や りま す か 」 と教 示 した 。 い ず れ か の 選 択 肢 に 参 加 児 が 触 れ る か 、 い ず れ か の 課 題 名 を参 加 児 が 述 べ た 場 合 、 実 験 者 が そ の 選 択 肢 を持 ち 上 げ て 「 これ で い い で す か 」 と尋 ね た 。 そ れ に 対 して 参 加 児 が ① 返 答 を す る 、 ② 同 一 の 選 択 肢 に 手 を 伸 ば し続 け る 、③ 同 一 の 選 択 肢 を

3秒

間 注 視 して い る 、 の い ず れ か の 行 動 を示 した 場 合 、 選 択 行 動 が 成 立 した とみ な して 実 施 課 題 を 決 定 した 。 選 択 肢 の 呈 示 位 置 は 条 件 内 で カ ウ ン タ ー バ ラ ン ス した 。

<教

材 選 択

(MC)>

TCで

は 選 択 肢 と して 課 題 ご との 教 材 が 入 つ た 箱 を 提 示 した が 、

MCで

は 箱 の 中 に 入 つ て い た 教 材

3種

類 を 選 択 肢 と して 呈 示 した 。 選 択 手 続 き や 選 択 行

(20)

動 の 定 義 は

TCと

同 様 で あ つ た 。 選 択 肢 の 呈 示 位 置 は 課 題 内 で カ ウ ン タ ー バ ラ ン ス した 。

(2)1選

(lC)条

lC条

件 で は 、

TCと

MCの

い ず れ か 一 方 の み を 行 つ た 。

TCを

行 う場 合 の 使 用 教 材 、 お よ び

MCを

行 う場 合 の 実 施 課 題 は 、 そ れ ぞ れ 実 験 者 が 予 め 選 択 して お い た もの を使 用 した。 実験 者 が 予 め選 択 して お い た課 題 や 教 材 を使 用 す る際 に は 、 そ の課 題 ま た は教 材 を 呈 示 し 「これ をや りま す 」 な ど と教 示 した。

TC

MCの

どち らを行 うか に つ い て は条 件 内 で カ ウ ン ター バ ラ ンス した。

TCと

MCの

双 方 に お い て 、選 択 の 手続 きお よび 定 義 は

2C条

件 と同様 で あ つた。

(3)0選

(OC)条

OC条

件 は 、

2C条

件 の ヨー ク ト・ コ ン トロー ル 条 件 と して 実施 した。

OC条

件 で は選 択 を行 わず 、 前 の ロー テ ー シ ョンの

2C条

件 にお い て参 加 児 が選 択 した 課 題 お よび 教 材 と同 じの もの を用 い て課 題 を開 始 した。 課 題 開 始 前 に は 、 実 験 者 は使 用 す る課 題 と教 材 を呈 示 して 「これ をや ります 」 と教 示 した。

8.逸

脱 行 動 今 の 対 応 課 題 中 に 逸 脱 行 動 が 発 生 した 場 合 、 実 験 者 は ま ず 言 語 教 示 を して 逸 脱 しな い よ うに 求 め 、

10秒

以 上 経 過 して も逸 脱 が 続 く場 合 は 身 体 誘 導 お よ び ブ ロ ッ キ ン グ を行 つ た 。 各 参 加 児 に お け る 主 な 逸 脱 行 動 の 種 類 に つ い て は表

6に

示 して い る。 た だ し、 自傷 ・ 他 傷 。破 壊 行 動 な どの危 険 な 行 動 や 室 外 へ の 立 ち歩 き が 見 られ た 場 合 は 、 逸 脱 行 動 開 始 後 す ぐ に 言 語 教 示 と と も に 身 体 誘 導 お よ び ブ ロ ッ キ ン グ を行 つ た 。 ま た 、課 題 実 施 お よび 課 題 前 の 選 択 を

5分

間 以 上 拒 否 した 場 合 は 実 験 を 中 止 し、 当該 フ ェ イ ズ を 次 セ ッ シ ヨン に持 ち越 して 実 施 した 。 これ に つ い て は 、 本 実 験 に お い て 、

A児

は 第

1セ

ッ シ ヨ ン 第

2フ

ェ イ ズ 終 了 後 お よび 第

4セ

ッ シ ョ ン第

2フ

ェ イ ズ 終 了 後 、課 題 以 外 の 活 動 へ の 要 求 言 語 を発 しな が ら、 部 屋 の 物 を投 げ る な どの 強 い 破 壊 行 動 を示 して 次 フ ェ イ ズ で の 選 択 を拒 否 した め 、 当該 フ ェ イ ズ は 中 止 して 次 セ ッ シ ョン に 持 ち越 した 。ま た

D児

も第

8セ

ッ シ ョ ン 第 17

(21)

6

各 参 加 児 の 逸 脱 行 動 の 主 な パ タ ー ン

A B C D

よそ見 よそ見 立ち歩き

よそ見 絵本をめくる

立ち歩き 机却「く

姿勢の崩れ ボールを手に入れて跳ねさせる

大声をあげる 実験者の手1辞スをする 薗への自傷行動

(22)

3フ

ェ イ ズ 終 了 後 、 逃 避 行 動 とみ られ る 立 ち 歩 きや 泣 き 叫 び な どの 強 い 逸 脱 行 動 が あ り次 フ ェ イ ズ で の 選 択 が 困 難 で あ つ た た め 、 当 該 フ ェ イ ズ は 中 止 して 次 セ ッシ ョン に 持 ち越 した。

9.倫

理 的 配 慮 本 研 究 は 、 実 験 実 施 年 度 に 本 学 倫 理 審 査 委 員 会 の 承 認 を 得 た 上 で 行 つ た (承 認 番 号 :6)。 研 究 参 加 募 集 を 申 し込 む に あ た り、 参 加 児 の 保 護 者 に 対 して 倫 理 的 配 慮 な ど を 記 載 した イ ン フ ォ ー ム ドコ ンセ ン ト文 書 お よ び 研 究 概 要 説 明 文 書 を 提 示 した (文 書 の 内 容 に つ い て は

Appendixを

参 照)。 そ して そ れ らの 内 容 に つ い て 保 護 者 の 自筆 記 名 に よ る 同 意 が 得 られ た 場 合 、 子 ど も を本 研 究 の 参 加 児 に 決 定 した 。 19

(23)

結 果

1.各

条 件 に お け る逸 脱 率 図 2∼

5は

参 加 児

A∼

Dの

フ ェ イ ズ ご との 逸 脱 率 に 対 して

4項

単 純 移 動 平 均 を 求 め 、 各 条 件 の プ ロ ッ トご とに 平 滑 化 (ス ム ー ジ ン グ 処 理

)し

た グ ラ フ で あ る。 縦 軸 は 逸 脱 率 で あ り、横 軸 に は 移 動 平 均 を 求 め た

4フ

ェ イ ズ ご と を そ れ ぞ れ ブ ロ ッ ク と して 表 記 して い る (フ ェ イ ズ ご との 逸 脱 率 に つ い て は

Appendix

を 参 照)。 仮 説 通 りで あ れ ば 逸 脱 率 は

OC>lC>2Cに

な る が 、そ の よ うな 結 果 に な つ た の は

A児

の み で あ つ た 。

B児

OC>2C>lC、

C児

2C>OC>lC、

D児

lC>OC>2Cの

逸 脱 率 に な つ た 。 ま た どの 参 加 児 に お い て も 、 選 択 の 位 置 偏 向 は 認 め られ な か つ た 。 図

2に

よ る と 、

A児

の 逸 脱 率 は

9ブ

ロ ッ ク 中

8ブ

ロ ッ ク に お い て

OC>lC>

2Cで

あ り、 これ は 仮 説 通 りの 結 果 とな っ た 。 第

1ブ

ロ ッ ク に お い て の み 、

lC

2Cが

逆 転 して い た が 、

OCは

どの ブ ロ ッ ク に お い て も最 も逸 脱 率 が 高 か っ た 。 図

3に

よ る と、

B児

の 逸 脱 率 は

5ブ

ロ ッ ク 中

4ブ

ロ ッ ク に お い て

OC>2C>

lCで

あ つ た 。ま た 逸 脱 率 が フ ェ イ ズ を 追 うご とに 上 昇 して い く傾 向 が あ り、第

5ブ

ロ ッ ク で は 全 て の 条 件 が ほ ぼ 同 じ逸 脱 率 に な っ た 。 図

4に

よ る と、

C児

の 逸 脱 率 は

10ブ

ロ ッ ク 中

7ブ

ロ ッ ク に お い て

2C>OC

>lCで

あ つ た 。 仮 説 と は 反 対 に 、

2Cが

1ブ

ロ ッ ク 以 外 の 全 て の ブ ロ ッ ク で 最 も逸 脱 率 が 高 か つ た 。 図

5に

よ る と、

D児

の 逸 脱 率 は

8ブ

ロ ック 中

4ブ

ロ ッ ク に お い て

lC>OC>

2Cで

あ つ た 。 た だ し、第

6ブ

ロ ッ ク 以 降 は 全 条 件 に お い て 逸 脱 率 が

4%以

下 ま で 減 少 した 。 ま た

D児

は 小 学 校 で 実 施 した た め 、第

1セ

ッ シ ヨン 後 に 夏 季 体 暇 を挟 ん だ 。 夏 季 休 暇 中 に は 実 験 は 一 度 も 実 施 しな か つ た 。

(24)

逸 脱 率 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% -0 -△Pl ・・0・・ 2 -0 -ど‐1 ¨0・・2 逸 脱 率 123456789 プロック 図

2 4項

ス ム ー ジ ン グ に よ る ブ ロ ッ ク ご と の 逸 脱 率

(A児

) 0¨・・……O′ △ F 2 3 4 5 プロック ス ム ー ジ ン グ に よ る ブ ロ 図 3

4項

21 ッ ク ご と の 逸 脱 率

(B児

)

(25)

逸 脱 率 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% -0 -△Pl …0・・ 2 34567 プロック 図

4 4項

ス ム ー ジ ン グ に よ る ブ ロ ッ ク ご との 逸 脱 率

(C児

) 逸 脱 率 100% 9096 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% -0 -△Pl …0・・ 2 ″ ―■ ′ ′ ′ ヽ 、

`

` 、 123456 プロック 図

5 4項

ス ム ー ジ ン グ に よ る ブ ロッ ク ご と の 逸 脱 率

(D児

)

(26)

2.課

題 と教 材 の 選 択 傾 向 と逸 脱 率 各 参 加 児 の 選 択 場 面 に お い て 、 そ れ ぞ れ の 課 題 や 教 材 が 選 択 され た 回 数 と、 課 題 ・ 教 材 ご との 逸 脱 率 を 表 7∼

10に

示 した 。 課 題 選 択 回 数 の 列 に は lC‐

TC

条 件 お よ び

2C条

件 で そ の 課 題 が 選 択 され た 回 数 の 合 計 、 教 材 選 択 回 数 の 列 に は lC‐

MC条

件 お よ び

2C条

件 で そ の 教 材 が 選 択 され た 回 数 の 合 計 を 示 して い る。 た だ し逸 脱 率 の 列 に 示 した の は 、

OC条

件 も含 め た 全 て の 条 件 に お け る 、そ の 課 題 ま た は 教 材 ご と の 逸 脱 率 で あ る。

A児

の 課 題 選 択 に つ い て は 、「対 概 念 マ ッチ ン グ 」は

1度

しか 選 択 され な か つ た 一 方 で 、「絵 本 」 は

5回

、「絵 カ ー ドの 命 名 」 は

6回

選 択 され て い た 。 逸 脱 率 に つ い て は よ く選 択 され て い た 「絵 本 」 と 「絵 カ ー ドの 命 名 」 に 低 い 傾 向 が 見 られ 、 残 りの

3つ

の 課 題 に お い て は 高 く な つ た。 教 材 選 択 に つ い て は 、 比 較 的 満 遍 な く選 択 が 行 わ れ て お り、 特 に 頻 繁 に 選 択 され た 教 材 は な か つ た 。

B児

の 課 題 選 択 に つ い て は 、「絵 本 」 が

4回

、「金 額 の 構 成 」 が

4回

、「対 概 念 マ ッチ ン グ 」 が

3回

と、そ れ ぞ れ よ く選 択 され て い た 一 方 、「音 声 模 倣 」 は 1 回 の み で 、「音 読 」 は 一 度 も選 択 され な か つ た 。 逸 脱 率 は 「金 額 の 構 成 」 と「音 読 」 に お い て 比 較 的 低 く な つ た 。 教 材 選 択 に つ い て は 、「絵 本 」 の「シ ョ コ ラ 」、 「金 額 の構 成 」 の 「飲 み 物 」 が 比 較 的 よ く選 択 され て い た。

C児

の 課 題 選 択 に つ い て は 、「音 と色 の マ ッチ ン グ 」が

8回

と頻 繁 に選 択 され て お り、 次 い で 「粘 土 」 が

5回

選 択 され て い た 。 そ の 一 方 で 、「絵 本 」 は

2回

、 「音 と絵 の マ ッチ ン グ」 は

1回

しか 選 択 され な か つ た 。 逸 脱 率 は 、 最 も よ く選 択 され た 「音 と色 の マ ッチ ン グ 」が 最 も 高 く、

2番

目 に 多 く選 択 され た 「粘 土 」 に お い て 最 も低 く な つ た 。教 材 選 択 に つ い て も、「音 と色 の マ ッチ ン グ 」の 「ボ ー ル 」 や 「空 白塗 り絵 」 の 「果 物 」 が 頻 繁 に 選 択 され て お り、 ま た そ れ らの 課 題 に お け る逸 脱 率 は ど ち ら も課 題 全 体 に お け る逸 脱 率 よ り も 高 か つ た 。

D児

の 課 題 選 択 に つ い て は 、「絵 本 」 と 「音 声 模 倣 」が 一 度 も選 択 され な か つ た 。 ま た 、 逸 脱 率 は こ の

2つ

の 課 題 に お い て の み 高 くな つ た 。 教 材 選 択 に つ い て は 「粘 土 」 の 「団 子 」 を 多 く選 択 す る傾 向 が 見 られ た が 、 教 材 ご との 逸 脱 率 に は 大 き な 差 は 見 られ な か つ た 。 23

(27)

7 A児

の 課 題 選 択 お よ び 教 材 選 択 の 傾 向 と逸 脱 率 課題 選 択 教材選択 課題名

選択回数 逸脱率

教材名 選択回数 逸脱 率 絵 本 25。

1%

パ ラト シ ョコラ ももん

23.0%

28.1%

19.4% 1 2 1 命 名 6

24.8%

食 べ 物 道 具 動 物

27.2%

31.4%

1.4% 1 3 2 対概念

41.6%

多 い 太 い 長 い 2 0 0

23.6%

77.8%

模倣塗 り絵 36。

1%

お 菓 子 動 物 花 12.1%

75.4%

52.3%

1 0 1 グル ー プ分 け

43.1%

飲食物 生物 道 具 55。

2%

62.7%

22.1%

1 1 2 表

8 B児

の 課 題 選 択 お よび 教 材 選 択 の 傾 向 と逸 脱 率 課題 選択 教材選択 課題名

選択回数 逸脱率

教材名

_選

択 回数 逸脱率 絵 本 金 額 の構 成

43.5%

30.8%

パ ラト シ ョコラ 野菜 お もちゃ

27.5%

48.8%

40.4%

1 3 0 0

27.9%

対概 念

49.6%

多 い 太 い 長 い

44.4%

53.1%

0 1 1 音声模倣

47.4%

食 べ物 動 物 天気 1 0 1

43.7%

20.8%

1 0 0 ラ 亀 レ と デ 兎 ン シ

(28)

9 C児

の 課 題 選 択 お よび 教 材 選 択 の 傾 向 と逸 脱 率 課題選択

教材選択 課題名

選択回数 逸脱率 絵 本 38.6% パ ォ シ ョコラ も もん 33.6% 41.9% 0 1 2 絵 と音マ ッチ ング 3.5% 食 べ物 道 具 動 物 0% 0.8% 15.0% 1 2 0 粘 土 8.2% 紐 お椀 団子 18.5% 9.5% 2.1% 0 1 3 空 白塗 り絵 21.5% 野菜 果 物 花 24.3% 7.3% 0   3   0 音 と色 マ ッチ ン グ 27.1% ク レヨン ボール チ ップ 0 -6 30.-6% 1 14.6% 表

10 D児

の 課 題 選 択 お よ び 教 材 選 択 の傾 向 と逸 脱 率 課題選択

教材選択 課顕名

撰択 回数 挽 脱 率

教 材名 選 択 回数 逸 脱 率 絵 本

68.3%

パ ラト シ ョコラ ももん

68.3%

1 0 0 絵 と音マ ッチ ング 10.5% 食 べ物 道 具 動 物

2.1%

27.4%

3 1 0 粘 土

8.4%

紐 お椀 団子 1.9% 10.1%

9.4%

1 1 5 音声模倣

50.2%

食 べ 物 動 物 天 気 0 0 1

50.2%

運 筆

3.4%

イ ラス ト 単調 ひ らがな

2.7%

1.3% 7.8% 2 1 0 25

(29)

考 察 研 究

Iで

4名

の 発 達 障 害 児 に 対 して 単 一 事 例 実 験 を適 用 し、選 択 機 会 数 を 独 立 変 数 と して OC、 lC、

2C条

件 に お け る逸 脱 率 を 求 め た 。 そ の 結 果 、

A児

に お い て の み 条 件 間 の 逸 脱 率 の 大 小 関 係 が

OC>lC>2Cと

い う仮 説 通 りの 結 果 と な っ た 。 一 方 で 、 そ の 他 の 参 加 児 か らは 仮 説 通 りの 結 果 は 得 られ な か つ た 。 複 数 の 参 加 児 に 共 通 す る傾 向 と して は 、

C児

を 除 く全 て の 参 加 児 に お い て 、

OC条

件 よ り も

2C条

件 の 逸 脱 率 が 低 く な っ た こ とが 確 認 され た 。 本 研 究 で は

lC条

件 に お い て ヨー ク ト・ コ ン トロー ル が 行 わ れ て い な か つ た こ と を 考 慮 す る と、 こ の 結 果 は 、Dunlap et al。

(1994)が

示 唆 した 選 択 そ れ 自体 の 効 果 を 支 持 す る結 果 で あ る とい え る。 以 下 、 参 加 児 ご と に 考 察 を 行 っ た 。

A児

に つ い て は 先 述 した 通 り、 仮 説 通 りの 結 果 が 得 られ た 。 こ の 結 果 は 、

A

児 に と つ て は 選 択 機 会 数 が 多 い 方 が 、 逸 脱 行 動 を せ ず に 課 題 に 取 り組 み や す く な る とい う こ と を 示 した 。

A児

の 行 動 特 徴 に つ い て 考 察 す る と、

A児

は 日常 生 活 に お い て も頻 繁 に 「∼ した い 」「∼ ほ しい 」な ど と言 語 や 身 振 りを 用 い て 要 求 して お り、 本 人 独 自の 表 現 も 見 られ る も の の 、 そ の 要 求 内 容 は 比 較 的 具 体 的 で あ っ た 。 そ の た め

A児

は 本 実 験 に お い て も、選 択 機 会 に お い て 選 択 をす る こ と に よ つ て 自 ら の 要 求 を うま く満 た す こ と が で き て い た と考 え られ る。 ま た 、

A

児 は 課 題 の 選 択 に 対 して 多 少 の 好 み が 見 られ た も の の 、 実 験 を 通 して

5つ

全 て の 課 題 を選 択 して い た 。

Cole et al.(1997)は

参 加 児 の 好 み が セ ッ シ ヨ ン ご と に 変 動 す る こ と を 示 唆 した が 、 選 択 機 会 提 供 手 続 き は 単 純 な 好 み の ア セ ス メ ン トと比 べ て 、 そ の セ ッ シ ョ ン ご と に 変 動 す る 参 加 児 の 好 み を 正 確 に 反 映 す る こ とが で き る 手 続 き で あ る た め 、

OC条

件 に 比 べ て

2C条

件 の 逸 脱 率 が 低 く な つ た とい う可 能 性 も考 え られ る。

B児

に つ い て は 、 仮 説 通 りの 結 果 は 得 られ な か つ た 。 全 体 的 に セ ッ シ ヨ ン を 追 う ご と に 逸 脱 率 が 上 昇 して い く傾 向 が 見 られ 、特 に

lC条

件 と

2C条

件 の 逸 脱 率 が 急 激 に 上 昇 した た め 、 初 期 の セ ッ シ ョ ン で は

3条

件 間 に 存 在 して い た 逸 脱 率 の 差 が 終 盤 の セ ッ シ ョン で は ほ とん ど無 く な つ た 。 ま た

3条

件 間 の 逸 脱 率 の 大 小 関 係 に つ い て は 、

OC条

件 よ り も

2C条

件 の 方 が 逸 脱 率 は 低 く な つ た が 、最

(30)

も低 い 逸 脱 率 を 示 した の は

lC条

件 で あ っ た 。 ま ず 、 セ ッ シ ョ ン を 追 う ご と に 逸 脱 率 が 上 昇 して い く傾 向 が 見 られ た 原 因 に つ い て 考 察 す る と 、

B児

が 課 題 に 対 して 飽 和 して い た 可 能 性 が 考 え られ る。 表

8に

示 され て い る よ うに 、

B児

は 選 択 場 面 に お い て 「絵 本 」「金 額 の 構 成 」「対 概 念 マ ッチ ン グ 」 の

3つ

の 課 題 を 頻 繁 に 選 択 して い た 。 そ の た め 、 同 じ課 題 が 繰 り返 され る 結 果 と な り、 課 題 ヘ の 飽 和 が 発 生 しや す い 状 況 に な つ て い た と考 え られ る。 ま た こ の よ うに飽 和 の 可 能 性 を仮 定 す る と、

3つ

の 同 じ課 題 へ の 限 定 され た 選 択 行 動 は 、 好 み に よ る も の で は な く こ だ わ り等 の

B児

本 人 の 特 性 に よ つ て 維 持 され て い た 可 能 性 が 推 測 され る。次 に 、

lC条

件 が 最 も逸 脱 率 が 低 く な つ た こ と に つ い て 述 べ る。先 述 した よ うに

B児

は 課 題 に対 して 飽 和 を 起 こ して い た 可 能 性 が あ る が 、 ヨー ク ト・ コ ン トロ ー ル が 適 用 され て い な い

lC条

件 に お い て は 、 実 験 者 が 選 択 した 「あ ま り実 施 して い な い 課 題 」 に従 事 す る こ とが で き た 。 そ の た め

B児

に と つ て

lC条

件 は 、 新 奇 性 が 高 く ま だ 飽 和 が 起 こ つ て い な い 課 題 に 従 事 す る こ とが で き る場 面 で あ り、 そ の た め に 逸 脱 率 が 比 較 的 低 くな つ た とい うこ とが 考 え ら れ る。 ま た 、 初 期 の セ ッシ ョ ン の

lC条

件 に お い て

B児

が 比 較 的 得 意 で あ る課 題 が 行 わ れ た こ と も 、

lC条

件 の 逸 脱 率 が 低 く な っ た 原 因 の 一 つ で あ る と考 え ら れ る。

C児

に お い て は 仮 説 とは 反 対 に 、

2C条

件 が 最 も逸 脱 率 が 高 く な る とい う結 果 が 示 され た 。

2C条

件 が 最 も逸 脱 率 が 高 く な つ た 原 因 と して は 、

C児

が 選 択 した 課 題 で 使 用 す る教 材 を 用 い て 感 覚 遊 び を して い た こ とが 考 え られ る。 表

9に

よ る と、

C児

は「音 と色 の マ ッチ ン グ 」「粘 土 」を頻 繁 に選 択 して い た が 、特 に「音 と色 の マ ッチ ン グ 」 の 教 材 と して 「ボ ー ル 」 を選 択 す る傾 向 が 強 か つ た 。「ボ ー ル 」 の 逸 脱 率 は

30.6%と

高 い 値 を 示 した が 、 そ の 際 の 逸 脱 パ タ ー ン は 、 ボ ー ル を 机 に 跳 ね させ る とい うも の が ほ とん どで あ つ た 。

C児

は 日常 生 活 に お い て も 、 手 の ひ らや 容 器 の 中 に 物 を入 れ て そ れ を 何 度 も跳 ね させ る とい う感 覚 遊 び を 頻 繁 に 行 つ て お り、 こ の こ とか ら 「ボ ー ル 」 を 用 い た 「音 と色 の マ ッチ ン グ 」 で 起 き て い た 逸 脱 行 動 の 多 く は 感 覚 遊 び で あ つ た 可 能 性 が 高 い 。 ま た 同 様 の 逸 脱 パ タ ー ン は 「空 白埋 め 塗 り絵 」 で も時 折 見 られ 、 ク レ ヨ ン を机 や 手 の ひ らに 打 27

(31)

ち 付 け た り眺 ね させ た りす る 行 動 が 見 られ た 。 そ の た め 、 これ らの 感 覚 遊 び は 課 題 選 択 や 教 材 選 択 の 際 の 強 化 子 と して の 機 能 を 持 つ こ とが 推 測 され る。 した が っ て

C児

の い くつ か の 選 択 行 動 は 感 覚 遊 び を 強 化 子 と して 生 起 して い た 可 能 性 が あ り、 そ の た め に 選 択 数 の 多 い

2C条

件 に お い て 逸 脱 率 が 高 く な り、 ま た ヨー ク ト・ コ ン トロー ル の影 響 を受 け な い

lC条

件 は

OC条

件 と比 べ て 逸 脱 率 が 低 くな つ た の で は な い か と考 え られ る。

D児

に つ い て は 、 セ ッシ ョ ン が 進 む に つ れ て 全 条 件 に お い て 逸 脱 率 が 減 少 し て い っ た 。 そ の た め 、 序 盤 の セ ッシ ョン に お い て は

lC条

件 の 逸 脱 率 の 高 さが 際 立 つ 結 果 と な つ た 。 セ ッ シ ョン の 進 行 と共 に 逸 脱 率 が 減 少 して い つ た こ と に 関 して は 、セ ッ シ ョ ン が 進 む に つ れ て

D児

が 課 題 手 続 き を学 習 して い き 、課 題 に 対 す る慣 れ の 効 果 が あ つ た こ とが 原 因 と して 考 え られ る。ま た 、

lC条

件 に お け る逸 脱 率 が 最 も 高 く な つ た こ と に つ い て は 、

lC条

件 に お い て 「絵 本 」 と 「音 声 模 倣 」 を 実 施 した 際 に 、 そ れ ぞ れ

68.3%と 50.2%と

い う非 常 に 高 い 逸 脱 率 が 記 録 され た こ とが 関 連 して い る。 表

10を

見 る と、

D児

は 「絵 と音 の マ ッチ ン グ 」「粘 土 」「運 筆 」 は 逸 脱 率 が 低 く頻 繁 に選 択 され て い る が 、「絵 本 」「音 声 模 倣 」 は

50%以

上 の 逸 脱 率 を記 録 して お り、一 度 も選 択 され て い な い 。 こ の こ と か ら、

D児

は 「絵 本 」 と 「音 声 模 倣 」 に は 相 対 的 に 好 み が 低 か っ た とい う こ と が 推 測 され る。 さ らに 「絵 本 」 と「音 声 模 倣 」は 一 度 も選 択 され な か つ た た め 、

OC条

件 や

2C条

件 で は 実 施 され な か つ た 。 これ ら の 原 因 に よ り、「絵 本 」 と「音 声 模 倣 」 が 唯 一 実 施 され た

lC条

件 の 逸 脱 率 が 高 く な つ た と考 え られ る。 以 上 の よ うに 、

C児

を 除 く全 参 加 児 に お い て

OC条

件 よ り も

2C条

件 の 逸 脱 率 が 低 くな つ た 一 方 で 、 参 加 児 ご とに 異 な る結 果 も多 く得 られ た 。 ま た そ の 参 加 児 ご と に 異 な る 結 果 は 、 各 参 加 児 の 特 性 や 特 徴 の 違 い に よ つ て 生 じて い る と考 え られ た 。た だ し、

B児

に お い て

lC条

件 と

2C条

件 の 逸 脱 率 が 課 題 へ の 飽 和 に よ っ て 上 昇 した こ と、

D児

は 「絵 本 」 と 「音 声 模 倣 」 へ の 好 み が 低 か っ た た め に そ れ らの 課 題 を 唯 一 実 施 した

lC条

件 の 逸 脱 率 も 大 き く上 昇 した こ との

2点

に つ い て は 、 追 加 実 験 に よ つ て 検 証 可 能 で あ る と考 え られ た 。 そ の た め 、 研 究 Ⅱ で は これ ら

2点

に つ い て 検 証 す る こ と を 目的 と して 追 加 実 験 を行 つ た 。

(32)

3章

研 究 Ⅱ 目 的 研 究

Iの

結 果 か ら、

B児

に お い て

lC条

件 と

2C条

件 の 逸 脱 率 が 課 題 へ の 飽 和 に よ つ て 上 昇 した 、

D児

は 「絵 本 」 と 「音 声 模 倣 」 へ の 好 み が 低 か つ た た め 、 そ れ らの 課 題 を 唯 一 実 施 した

lC条

件 の 逸 脱 率 が 大 き く上 昇 した 、 とい う

2つ

の 可 能 性 が 考 え られ た 。 そ こ で 研 究 Ⅱで は 、 ①

B児

の 逸 脱 率 は

lC条

件 お よ び

2C条

件 に お い て 新 奇 課 題 が 実 施 され た 場 合 減 少 す る 、②

D児

の 逸 脱 率 は「絵 本 」 と「音 声 模 倣 」が

lC条

件 で は な く

OC条

件 で 行 わ れ た 場 合 に お い て も増 加 す る 、 の

2つ

の 仮 説 を設 定 し、 これ を検 証 す る こ と を 目的 と した 。

B児

D児

の 両 者 に お い て 追 加 実 験 を 各

1セ

ッ シ ョ ン 実 施 して 逸 脱 行 動 を 観 察 した 。 方 法

1.実

験 参 加 児 研 究

Iの

実 験 参 加 児 で あ っ た

B児

と い て は研 究

Iを

参 照)。

D児

が 参 加 した(参加 児 の 詳 細 情 報 に つ

2.実

験 場 面 お よ び 実 施 期 間 研 究

I終

了 後 、す ぐ に 実 施 した 。 実 施 時 期 は 、

B児

X年

9月

D児

X年

10月 で あ つ た 。 両 参 加 児 に お け る セ ッテ ィ ン グ は研 究 Iと 同 様 で あ つ た 。

3.手

続 き ど ち らの 参 加 児 に お い て も 、 研 究 Iと 同 様 、

1セ

ッ シ ョ ン

4フ

ェ イ ズ で 実 施 した 。 フ ェイ ズ の 構 成 、 各 条 件 の 手 続 き 、 お よび 逸 脱 行 動 の 対 応 方 法 は研 究 I と同 じで あ つ た 。

(1)B児

1フ

ェ イ ズ は

lC(MC)条

件 、 第

2フ

ェ イ ズ は

2C条

件 、 第

3フ

ェ イ ズ は

lC(TC)条

件 、第

4フ

ェ イ ズ は

2C条

件 で あ っ た 。 新 奇 課 題 と して 、研 究

Iで

29

(33)

B児

に 対 して 行 わ れ な か つ た 「グル ー プ 分 け 」「粘 土 」「模 倣 塗 り絵 」「漢 字 の 読 み 」「迷 路 」「イ ラ ス トの 模 写 」「書 字 に よ る絵 カ ー ドの命 名 」 の

7種

類 を 用 意 し、 どの フ ェ イ ズ に お い て も これ ら の 新 奇 課 題 を 選 択 す る よ うに 求 め た 。 そ の 結 果 、 第

1フ

ェ イ ズ で 「グル ー プ 分 け 」、 第

2フ

ェ イ ズ で 「粘 土 」、 第 3 フ ェ イ ズ で 「漢 字 の 読 み 」 第

4フ

ェ イ ズ で 「模 倣 塗 り絵 」 が 選 択 され た 。 こ の うち 「グル ー プ 分 け 」「粘 土 」「模 倣 塗 り絵 」の

3種

類 は 、研 究

Iで

A児

C児

D児

に 対 して 実 施 した もの と同 じ手 続 き で 行 つ た 。「漢 字 の 読 み 」の 手 続 き に つ い て は 以 下 に 示 した 。 (■)漢字 の 読 み :漢字 を 用 い た 熟 語 が

8種

類 書 か れ た 紙 を 呈 示 し、実 験 者 の 指 差 した 箇 所 の 漢 字 の 読 み を 答 え る こ と を 求 め た 。 教 材 選 択 は 漢 字 の 学 習 年 (1 年 生 、

2年

生 、

3年

)で

あ り、 ま た 、

B児

に と ら て これ らの 学 習 年 の 漢 字 は 学 習 済 み の も の で あ つ た 。

(2)D児

第 1フ ェ イ ズ は

OC条

件 、第

2フ

ェ イ ズ は

2C条

件 、第

3フ

ェ イ ズ は

OC条

件 、 第

4フ

ェ イ ズ は

lC(TC)条

件 で あ っ た 。

2つ

OC条

件 の 課 題 設 定 は 、 第 1 フ ェ イ ズ は 「絵 本 」、 第

3フ

ェ イ ズ は 「音 声 模 倣 」 で あ つ た 。 ま た 、 第

2フ

ェ イ ズ で は 「絵 と音 声 の マ ッチ ン グ 」、 第

4フ

ェ イ ズ で は 「粘 土 」 が そ れ ぞ れ 選 択 され た 。 結 果 図

6お

よび 図

7は

、 研 究 Ⅱ に お け る

B児

D児

の フ ェ イ ズ ご と (セ ッ シ ヨ ン ご と

)の

逸 脱 率 を研 究

Iの

デ ー タ に加 え て 示 した も の で あ る。

B児

に お い て は 研 究 Ⅱ で 行 つ た

1セ

ッシ ョ ン

(4フ

ェ イ ズ

)に

お い て 逸 脱 率 が 急 激 に 減 少 し た 。 ま た

D児

に つ い て は 、研 究

Iに

お い て 一 度 も選 択 され な か つ た 絵 本 と音 声 模 倣 の ど ち ら の 課 題 に お い て も逸 脱 率 が 高 く な つ た 。

(34)

鰯 鰯 ﹄ 鰯 幌 幌 % % % % % 逸 脱 率 10096 9096 80% 7096 60% 50% 40% 3096 20% 10% 0% 逸 脱 率 研 究 I 研 究 I 研 究 Ⅱ -0 -■ ‐1 ¨0・・ 2

0

F

d △ ′ フェイズ 1234 研 究 Ⅱ △ 〇 -0 -“ 1 ・・0・・2

・。メ

・︼

牛6

´ ・●     ′ ど 5 6 セッション 図

6 B児

の 結 果 O υ

(35)

研 究 I 研 究

I

′1 ′ 1 ′ 1 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112131415161718192021222324252627282930313233 1 2 3 4 フェイズ 研 究 I 56789 セッション 図

7 D児

の 結 果

逸 脱 率

逸 脱 率 ′ ′ ′ ― ・・・ 、 ふ 毯一 ‐

(36)

考 察 研 究 Ⅱの 仮 説 は 、①

B児

の 逸 脱 率 は

lC条

件 お よ び

2C条

件 に お い て 新 奇 課 題 が 実 施 され た 場 合 減 少 す る、②

D児

の 逸 脱 率 は 「絵 本 」「音 声 模 倣 」 が

lC条

件 で は な く

OC条

件 で 行 わ れ た 場 合 に お い て も増 加 す る 、の

2つ

で あ つ た 。以 下 、 参 加 児 ご と に 考 察 を 行 つ た 。

B児

に お い て は 、 新 奇 課 題 実 施 に よ つ て 逸 脱 率 が 減 少 した

:こ

れ は 、研 究 I に お い て

B児

lC条

件 と

2C条

件 の 逸 脱 率 が セ ッ シ ョ ン を 追 う ご と に 上 昇 し て い た 原 因 が 課 題 へ の 飽 和 で あ つ た こ と を示 す 結 果 とな つ た 。 た だ し研 究 Ⅱで 用 い た 新 奇 課 題 が 、研 究

Iで

用 い た 課 題 よ り も

B児

に と つ て 取 り組 み や す い 課 題 で あ つ た 可 能 性 も あ る。 しか し、 研 究

I初

期 の フ ェ イ ズ の 逸 脱 率 付 近 ま で 逸 脱 率 が 減 少 した こ と を 考 慮 す る と、 新 奇 課 題 実 施 に よ る 一 定 の 効 果 が あ つ た と い うこ とが 推 測 され る。

D児

に お い て は 、研 究

Iで

は 選 択 され な か っ た

2つ

の 課 題 を 実 施 す る こ と に よ っ て 逸 脱 率 が 上 昇 した。 これ は 、 研 究

Iの

lC条

件 の 逸 脱 率 が 高 く な っ た こ と は 、

D児

が 「絵 本 」 と 「音 声 模 倣 」 とい う特 定 の 課 題 に 対 す る好 み が 低 か っ た た め で あ る とい う こ と を 示 す 結 果 とな っ た 。 した が つ て

D児

に 関 して は 、研 究

Iの

結 果 は 条 件 間 の 効 果 、 つ ま り選 択 機 会 数 の 効 果 を反 映 した も の で は な い とい え る。 33

表 2 A児 の 実 験 実 施 課 題 課題            教材   ̲    逸脱率 絵 本 絵本 のシ リー ズ (パ オ、シ ョコラ、 ももん ) 絵 カー ドの命名 絵 カー ドのカテ ゴ リ (食 べ物、道具、動物 ) 対概念マ ッチ ング 形容詞 の種類 (多 い、太い、長い ) 模倣 塗 り絵 イ ラス トのカテ ゴ リ (お 菓子 、動物 、花 ) 32.2% 23.0%46.7% グル ー プ分 け 亦 窃 表 3 B児 の 実 験 実 施 課 題 課 顆           
表 4 C児 の 実 験 実 施 課 題 諜頴            教材         逸脱率 (パ ォ ↑ 303;「 C 絵と 音 声 マッ チ ン グ    灘久 蕩 、 経 費 F覇 場 )  27.8%絵 本 粘 土 見本 カー ド (紐 、お椀 、団 子 ) 30。 3% 空 白埋 め塗 り絵 イ ラス トのカテ ゴ リ (野 菜 、果物 、花 ) 30.3% 教材 の種類 音声 と色マ ッチ ング  (ク レヨン、ボール、チ ップ ) 43.2% 表 5 D児 の 実 験 実 施 課 題
表 7 A児 の 課 題 選 択 お よ び 教 材 選 択 の 傾 向 と逸 脱 率 課題 選 択 教材選択 課題名     選択回数   逸脱率       教材名   選択回数   逸脱 率 絵 本 25。 1% パ ラト シ ョコラ ももん 23.0% 28.1%19.4%121 命 名 6 24.8% 食 べ 物道 具 動 物 27.2%31.4%1.4%132 対概念 41.6% 多 い太 い 長 い 2 00 23.6% 77.8% 模倣塗 り絵 36。 1% お 菓 子動 物 花 12.1%
表 9 C児 の 課 題 選 択 お よび 教 材 選 択 の 傾 向 と逸 脱 率 課題選択                  教材選択 課題名     選択回数   逸脱率 絵 本 38.6% パ ォ シ ョコラ も もん 33.6%41.9%012 絵 と音マ ッチ ング 3.5% 食 べ物道 具 動 物 0% 0.8% 15.0%120 粘 土 8.2% 紐 お椀 団子 18.5%9.5%2.1%013 空 白塗 り絵 21.5% 野菜果 物 花 24.3%7.3%0 3 0 音 と色 マ ッチ ン

参照

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