シューマンの「子供の情景]作品15に関する演奏解釈(3)
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(2) 208. たがって、 8小節までが1フレーズと判断できる。. 持続音dis音で5小節間を統一している1 7レ-ズ. 3小節までの抑揚を考えてみると、 1小節2拍裏の. と見てとれる(a)から(a')へ移る時とは異な. h音が掛留の予備音でかっ最高音である。したがって、. り、 (b)の開始音は(a- )の終了音と同じdis音. ここがクライマックスであると考えられるが、メロディー. である。これは、 (a')までのエネルギーが大きい. の抑揚から判断しても、その規模は、極めて小さいこ とがわかる。. ため治まりきらず、 (b)全体でそれまでのエネルギー. ※曲の始まりということからも配慮すると、あまり大 げさな抑揚は控えたほうが良い。. 続音によりこのフレーズ全体の和声的変化(カデンツァ). 4-8小節は、和声的にS-D-Tと完結している。 (R.H.)のメロディーは、 5小節2拍裏の最高音ま で順次上行形をたどっている。 その上行するエネルギーは1音ずつ増大し、順次下. を下行形で治めていっていることがわかる。また、持 をぼかしており、 5小節全体で(a')のエネルギー を減衰させていると判断できる。 19小節を見てみると、 (R.H.)では下行形も解け、 また、 (L.H.)は20小節で1オクターブ下のdis音 に治まっている。. 行形では治まることができず、 3度下行.CIS音)の 後、先取音(dis貰)を経て再度3度下行(h音)し. ※したがって、下行形にそってdim.をしていき、 20. ている。そのh音も、 5拍間かかってやっと消滅し ている(典型的なっりがね型)。 (L.H.)のBassは、. 少しnt.をかけるとうまく治まる。しかし、 7-8・. 順次下行形である。. 3音も必要なく、 2音で終了可能となっている。. 6小節1拍目の(R.H.)と(L.H.)の音巾は最大 22度で、クライマックスも一致している(ブランコ型)0 ※したがって、奏する時には(R.H.) Sop.は掛留及. 小節での(L.H.)の20度の跳躍に時間を要するため、 15-16小節の終了はど勢いが無いため、 (L.H.)は (c) (21小節2拍裏∼26小節) 考え方は前述と同様で(C)全体を1フレーズと判 断できる。また、抑揚についても同様である(b). びその予備音をしっかり把握した上で、 1音ずつテヌ-. のフレーズの終了は、 gis mollのⅤで治まっている. トをかけながらクライマックス(5小節2拍裏)まで. が、この後すぐに再現部へ戻ると(a) (a- )と. cresc.する。そして、 (L.H.)の下行形も抜けないよ. (b)の長さのバランスが悪いので、それを補うため. うにBass苗はしっかり奏すると良い。 dim.のタイミ. に(C)のフレーズは発生したものと考えられる。. ングとしては、 6小節までのエネルギーが大きいため、. したがって、全体的には大きなエネルギーはないが、. 7小節の(L.H.)の内声で1音ずつ抜いていく。そ. 23*24小節の(L.H.)のbass音の動きは、クライ. のエネルギーを治めるためには時間を要するので、少. マックスへ持っていくために補わざるを得ず、発生し. しrit.をかけざるを得ない。. たものである。. ここで、曲全体の(R.H.)と(L.H.)の音量を考. 25小節では、 (L.H.)のbass音がh音に下行形し. えてみる。 (R.H.)Sop -① (L.H.)Bassl拍目16. ているが、それまでのエネルギーは、それだけでは治. 分音符-② (R.H.)の内声・(L.H.)後の3つの16. まらないために26小節(R.H.)の1拍裏の倍音(h. 分音符-③ (これらの音も内声と考えられる。 ). 普)が発生している(すぐにais音に解決できていな. ョ>ゥ>ゥ 以上から、 (L.H.)の1拍目は16分音符であるが、 4分音符と同じ力をもっていることもわかる。. (a) (i小節2拍裏∼16小節2拍表). い)0 それにより、 sop.がすぐにdis音へ行けないため に、内声で補いながら元の形にやっと戻している。 ※したがって、24-25小節のクライマックスまでcresc.. 抑揚の考え方は、 (a)とまったく同様である。. した後を治めるためには、 26小節の1音1音でdim.. (a)ではfismollからHdurへ、 (a> )ではH dur. していくと同時に、 (R.H.)の内声のdis音-戻す前. からdis mollへの転調が見られ、 (a)の3度上で. にかなり時間を要する。それを解消するためには、sop.. 成り立っている。注目すべき点は、 (a)の2 ・6小 節のV7が(a- )の10・14小節ではV9になって. のais音が消滅するのを待ってからdis苗を奏すると. おり、しかも、内声の1拍裏の第9音が付点8分音符. この後、繰り返しを行う場合は、全体的に最初より. になっていることである。これは、 (al )のフレー ズが(a)のフレーズのエネルギーを受け、 (&') >(a)となっていることにより発生している。 ※したがって、(a- )では(a)よりも全体的に音 量を増すと良い。 (b) (16小節2拍裏∼21小節2拍表). うまくいく。. ほあっさりと奏すると単調にならない。 (Coda) (29小節∼33小節) Iの和音で、 5小節間を統一されており、同メロディー の繰り返しにより治めている。この曲全体の末尾であ ることがわかる。 31小節まで(R.H.)のエネルギーは上行しながら.
(3) シューマンのr了供の情景」作品15に関する演奏解釈(3). 209. 減少しているが、それから先、上行する勢いもなく、より、一層、終了感を増している。 gis-ais-h-dis一gisのメロディ-を1オクターブ※したがって、同メロディーをp.ppの音量でdim. 下からもう一度繰り返すことにより、消滅している。しながら奏し、最後はたっぷりとrit.をかけ、音が また、 (L.H.)の33小節の1オクターブの下行に自然に消滅するまでフェルマータをかけると良い。. 10.きまじめ --. 5 。 宅忘≡三三 禦 ! ≡…= = 竺 … 了 ⊆ 了. ①⑦(テ 且 巨 二. f ; t. ヲ e f. > ! ォ ・. ( 5) 一 享芸 .仙 mm' . , '. 。 巴 ^^TT' SH K Zmmm u iC Iuj X) ヲ. ヾ. 7 仁一. 雷 .. S 2S = =こ=こ. 宇 15:. し 7 -. 二 J V,LT 一一 一 二 ユ. I V -一 一 二 コ H:lj王 二 五. 工 i ◆. ゥ 州. ^=J. V-. _k_. Mf.*^ twmi** *^*Z^S mmmi S ^^S s s U. i EJ. T ll「. S S Sf f 'lS 1. l. し り. L tr. U ら .+>. 」.. チ 千. 二. 一 . I 下せ一 一. ・ M :tii irt mmssmさ ! 弼 '蝣 t B iii ji r: 一. I 蝣 -^ ^-Zミ i ll= J-S-i ' S Il l* * 旨. 1 *I ー. -. 2= 」 ]旨. P rー▼ H I秦. -. 一 ,. -. tJ. * -J. 邑. J. 迂 石. . 己 U'S S i >H . 巳 .」. I 良. J J¶ F JL 一. 塗. 巨.畠. <2>. いつ =十 l→ こ = Li I aO . . i a . J 7 ビr ♯. 、l. . 〈h . 7. l. p * . ^蝣 ^H l^Hll. * .. 争 ;∼ こ● 奇. ll 一 撃二三三コ面二 三芦 弓 ヲEf. ヲ 亡. ▲ 己. L. 一. 2. 声=声 ⇒′ zm iwz-. ∈T. JS. ヲef I. I-. ^ h. .h l 蒜. ′ dL一 にコv >r. 7 U ∈ 子. k j*. *蝣. T了. ′. (り X仁一. X .. .. ー 1. IY 号. J L V t,. o iI J- l (油 ). † Ef. ▲. ■ す. .I. t l ノ. LCrλ 4 J L. 1. IL. L. s a sss 乙= 1-. Ll一 f r .1. h. Sm I. (h p. I. A. 一. 1 t ej. Sサ 5:累 一 問 a 5L . 正 7. = 監. F -h. /ォ 蝣 ra .. 買雷-. i. i ▲. lJ ..
(4) 210. 第11曲:こわいぞ. (L.H.) 1拍ずつの同跳躍型より判断できる(重点 は跳躍するための強拍(×))0. (a)-(b)-(a)-(c)-(a)-(b)-(aつ、 I. 」. 」」. (フレージング) (a). グルーピングで述べたように、 (R.H.)の14小節と(L.H.)の5-8小節、また(L.H.)の (グルーピング). 1-4小節と(R.H.)の5-8小節は同じリズム. (a) (1-小節) (13-20小節). 型であることより、 4小節ずつの2フレーズである. (29-36小節) (41-48小節). ことがわかる。したがって、抑揚の考え方も同様に. (R.H.)まず、 1-4小節までの和声進行を見てみ. 考えられ、それぞれ2 ・ 6小節1拍目に(R.H.). ると、カデンツァの完結より、 1-3小節. (L.H.)に重点が集中していることにより、クライ. 1拍裏までと、 3-4小節の2グループと. マックスであることがわかるoこの2フレーズを比. 判断できる。それぞれの重点は、 2小節1. 較してみると、最初はemollで始まり、 (L.H.). 拍表の借用和音(○)、 3小節2拍表の付. はクロマティックの下行形で、ミステリアスな感じ. 点4分音符(△○)であるとわかる。. を出しているoこの2小節間のエネルギーはなかな. 5-8小節のグルーピングについては、. か治まらず、 3小節2拍目にスキップのリズムを伴. 7・ 8小節は、 3 ・ 4小節と考え方は同様. いながら、やっと4小節目で治まるように見えるが、. である。 5-7小節1拍裏までのグループ. 2フレーズの始まりはI(Gdur)ではなくI宴と. は、 (L.H.)1-2小節(後述)との正合. なっている。また(R.H.)も1オクターブ跳躍し、. 性より1グループと判断でき、 6小節の2. 下行形も3和音に増えていることがわかる。これは、. 分音符の和音が最長音(△)により、重点 であることがわかる。. 1フレーズのエネルギーが大きいため、その勢いで. (L.H.) (R.H.)と比較してみると、. 始まっていると推察できる。 ※したがって、 (a)を奏する時には、 1フレーズ. (L.H.)の5-7小節1拍までと(R.H.). 目の<>はppではじめ、クライマックスにか. 1-3小節1拍表のグループは、リズムが. けては、アチェレランド気味にすると、ミステリア. 一致している。また、 (L.H.)の1-3小. スな感じが出る。 2フレーズ目は、 4小節2拍裏か. 節表までと(R.H.)の5-7小節1拍表の. ら5小節1拍目の(L.H.)の1オクターブの跳躍を. グループも同様に考えられる。 3-5小節1拍日、 7小節1拍裏∼8小. 使ってしっかり入り、この2小節が(a)全体のク. 節までもカデンツァの完結より1グループ であると判断できる。. ライマックスであるという気持ちで、 (R.H.)も (L.H.)の旋律を崩さぬ程度に堂々と奏するとよい。 (b). (b) (9-12小節) (37-40小節) (R.H.) (L.H.)ともに和声進行より1グループであ ると判断できる(この場合、 VよりⅡの方が緊張度が. リズム型、またカデンツァの完結より判断すると、 同型の2フレーズであることがわる(尚、 (R.H.) はグル-ビングと一致している)。. 高い)。. クライマックスは、 (R.H.)と(L.H.)の重点が重. また、 (L.H.)の9 -11小節2拍表は強柏で最高音 であることより、重点であると判断できる。 (c) (21-24小節). なっていることにより、 9-11小節2拍である。 ※ 10小節2拍裏は、この1拍でemoll-Cdurに 転調している重要な和音であるから、その前までの. (R.H.)刺しゅう音を伴う16分音符のリズム型の. 暗さを一転させるように、しっかりと奏すると良い。. グループと、和音のグループに分かつこと. 後のフレーズは、 Cdurであることより、前フレー. ができる(重点はそれぞれ1昔日)0. ズよりも明るい感じを心がける。また、 (b)全体. (L.H.) (R.H.)と同様に考えられるが、和音のグ. は、 (R.H.)の後打ちからもわかるように、 (a). ループは跳躍するため、 1拍目に重点が来. よりも速度を上げ、軽快に奏する。そのためには. ることより、 2グループに分かつことがで. (R.H.)はスタッカートが適当であろう.. きる。. (25-28小節) (R.H.)リズム型(反復進行)より2小節ずつの2 グループである。. (C). 21-24小節は、リズム型より判断すると、同型 の2フレーズであることがわかる。 21小節1拍目 の16分音符のエネルギーが大きいため、 Ⅳではな.
(5) シューマンの「子供の情景」作品15に関する演奏解釈(3). 211. く最高音e音を伴う借用和音に跳躍している。 (L. ずつのうねりをっけながら、 27-28小節のグルー. H.)の跳躍を繰り返しながら、やっと治まりをみ. プは前グループより音量を控え、 rit.していくとう. せるようであるが、 1フレーズ目のエネルギーの蓄. まく治まる。. 積は、 2フレーズ目の23小節2拍目より大きな跳. 各フレーズは以上のとおりであるが、最初に記し. 堰(flIS音を最高音とする借用和音)を引き起こし. ているように、(a)-(b)-(a)はAとしてまと. ている。さらに1フレーズ目では見られなかった. めることができる。したがって。 (b)の後の(a). GdurのV-Iの完結でしっかり治まっている。. は、全体的に音量を控えめにして、単調さを防ぐと. ※したがって、 1フレーズよりも2フレーズの抑揚. 良い。. はたっぷりめに奏し、堂々と終了すると良い。. そのように考えると、 (C)は3部形式のBの部. 25-28小節は、音型的には2小節ずつ反復して. 分に相当するので、 Aの不安定は雰囲気を一転させ. いるように見えるが、 26小節2拍目はIに解決せ. るようにマルカート気味に奏する。ただし、 (C). ずⅥになっているため、 1フレーズであると判断で. の後半は、 Aへのつなぎの部分であるので、徐々に. きる。 (R.H.)は、つりがね型の抑揚であること. 元に戻す。 A'は全体的にAほど前進的ではなく控. がわかる。. え目に奏すると良い。 A'の最後の2小節(47. ※したがって、奏する時のディナミークは、26小. 小節)は、第11曲全体の完結であるので、 Ⅱ-Ⅴ-. 節1拍目をクライマックスとする抑揚となるが、. Iの完結は、ゆったりとdim.rit.すると終了感が. (R.H.)は26*28小節1拍目を中心とする2小節. 出る。. ll.こわいぞ d ハ 山 ' li ). r. 抜 . JJ S u r, 宣 tJ 一一 一 、「 ー j* ¥n a iC . m .. ¥t r. 汁. v r v r iM. :. Lj. 了. & 蝣蝣 蝣 弄,. I. qr. 一. (。ー. 「l 一. II I. 」 血. * :. ft. 71. 工. 一. 山 雪. 毒. 〔 蝣I .. 茅. l r JlJT. l. .. # 蝣*. * :. * -. ⊥. A. 甘. ∫. 芸. 旦 」 し ぎ 一才 r二 三妄己コlr J L. 一 且. ! ,. (. h虚. i .. 1. l. 亡こ-. r. ÷. ー. ∃. V 』. JHjj^E '^B^K ^^C *i ・ 寺. .. ポ. す. す. L1. (h - 〒 三 二. 号 岩塩. I.. B r B 7. 」2 d. >- r 宇 (4 ). ^ 担. S =. S 喜. ∃. 一 I遷. 望.
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(7) シューマンの「子供の情景」作品15に関する演奏解釈(3). え目にしつつdim.していくと良い。また、 3小節 2拍日の和声進行の変化は、ここへ入る前には、少 し時間をかけ、 subitP気味にすると、うまく表現 できる。. 213. フレーズの残力で音量も控え目に奏する。 (C). 音型から推察すると、 17-20小節と、 21-24小 節の2つに分けることができる。さらにそれぞれを. 2フレーズ目の前半は、 1フレーズ目より音量を. 見てみると、 2小節ずつの同型で和声進行も完結し. 控え単調にならぬよう配慮する。 2フレーズ目の末. ている。したがって、同型の2フレーズずつの4フ. 尾は、 1フレーズ目とは違い、 emollのIに解決. レーズである。. せずEdurのIに発展している。したがらて、 7. 17小節からは、 Adurに転調しており、 (R.H.). 小節2拍日で最小になっていたエネルギーを再び. の旋律は、曲中の最低音域でしかもほとんど動かず、. (Lq.)の和音の下行形で増大させながら、 (b)の 始まりである9小節1拍目に(R.H.)は和音で、. また掛留音が2拍目・18小節1拍目に現れている. (L.H.)はさらに5度下行となって現れている。. ことより、内的にくすぶっていることがわかる。 ※したがって、奏する時には(b)で治まったまま. H.)の下行形にしたがってcresc.し、 (b)へしっか. のppで奏し始め、 (R.H.)と(L.H.)の重点が 重なっている18小節1拍目に向かって多少cresc.. りと入ると今まで暗闇であった所から、一挙に抜け. するが、それも余りし過ぎず、一旦、 2拍目で解決. 出た明るさが表現できる。そのためには、 8小節2. する。. ※秦する時には、 ppになった7小節2拍目から(L. 拍目は1音ずつ奏し、 (b)への跳躍に時間を要す. 19-20小節は更にH durへの転調が見られる。. るため、フレーズの最後は少し溜めてから入ると良. (R.H.)の音域も上がり、 (L.H.)のリズムもJB. い。. Bコからどちらもシンコペーションのリズムへと変 化している。それもオクターブの跳躍である。これ. (b) (a)と同様に同音同型の2フレーズである。 (R.H.)に注目すると、 (a)では単音であったも のが、 1拍ずっの和音となって現れ、どっしりして いることがわかる。 また(a)では、 (R.H.)と(L.H.)のグルー. は17サ18小節でくすぶっていたものが解放され、 エネルギーが増大したのである。 ※したがって、このフレーズは前のフレーズよりも 明るく、音量も上げ、抑揚ももう少しつけると良い。 21-22小節のフレーズは、旋律が内声に移り、. プごとの重点がずれていたのが、一致していること. この曲の平行調であるGdurに転調している。倍音. もわかる。. に注目してみると、 21小節1拍日はⅣ7と見ること. 以上のことから推察すると、 (a)で皿月.のリ. もできるが、 2拍日のⅡへの椅音的機能が強い。ま. ズムが皿田になっているのは、転調してdurに. た(L.H.)にもそれぞれの拍に倍音が現れている。. なり、 (R.H.)に和音も現れ、 (R.H.)と(L.H.). 緊張度が増していることがわかる。. の巾も約3オクターブ広がっていることより、エネ. したがって、奏する時には、 20小節2拍目の(L. ルギーは最高に達している。したがって、用のリ. H.)のシンコペーションのリズムでcrecs.をはじ. ズムをn.では治めることができず、 9・10小節. め、音量もさらに増し、内声の旋律もマルカ-ト気. で倍音が発生し、皿のリズムを引き起こしている。. 味に奏すると切迫感が出る。. 10小節2拍日から11小節1拍日にかけて、 1オ. 23小節からのフレーズは、 3拍問は同音同型で. クターブ下行させることにより、徐々に治めている. あるので、単調にならないように全体的に音量を控. が、それまでのエネルギーが大きいため、その後、. える。前フレーズと異なる24小節2拍日は、再現. 11小節2拍日は、シンコペーションも刺しゅう音. 部へ戻すために転調しているので、さらにdim.す. に変わり、 12小節1拍目で借用和音が現れながら. ると良い。. も和音を形成する数も減少し、 (R.H.)の2オク タ-ブ跳躍でや.っと治まっているO. (a- ) (a)のフレーズとは異なり、27小節1拍目は g音ではなくh音に解決している。 2拍目からは、. ※奏する時には、 fで(b)へ入り、フレーズの終. h音を起音としていた「ワク」がはずれ、グループ. わりまでうねりを繰り返しながら、どんどんdim.. ずつで下行形をたどっていることにより、 2フレー. していくと良い。末尾の解決は、 (R.H.)の跳躍. ズに分かれると判断できる。. に時間を要するので、 (L.H.)のシンコペ-ション のリズムでnt.するとうまく表現できる。. 1フレーズ目では、それぞれの(b) (c)の緊 張度が増大したため、 (a)と同型に戻ることがで. 2フレーズ目では、 1フレーズ目のようにエネル. きず、27小節1拍目は、 1オクターブ跳躍してい. ギーが増大して始まっているわけではないので、 1. る。その後のフレーズでは、 VIIの解決の連続に.
(8) 214. なっているが、次への和声進行もV-lv」のようにく. Ⅳの和音は、 GdurのⅡの和音に相当するからであ. さり型になっている。. る。. 30小節では、主音へは戻っているものの、 Ⅴr. ※したがって、奏する時にはあまり音量を落とさず、. IではなくⅣで終了している。これは、この曲自. 27小節1拍目の(L.H.)でcresc.をかけ、 (R.HJ. 体が、全体的にくすぶり続け、第11曲と第13曲の. の最高音へとクライマックスにもっていくそのエネ. つなぎの役割を果たしていると判断できる。. ルギーがあまりに大きいので、治まるまでうねりを. その理由として、第13曲の始まりは、 Gdurの. 繰り返しながら、全体をdim.していくと良い。題. Ⅴの和音ではじまっている。つまり、この4拍問の. 名どおり、子供がすっかり眠りについたようである。. 12.眠る子供 l. rF=. -塾 m s m 竪 -- 型 l」 .. . L勺 に =I > l tり 7^ T ' 蝣 m / ] Ji 忘 万 Ij. 俸 辞 V 邑三三 :i-^ ^ m m 邑 主…蝣 '・ - SS^S^^^S^S ^^v ^^m i ' u J や ,-n _L J 'i 71`J 藍 =. (i). I. m ).. 士. 云. 一 五 二一 [=コ. J". -書. 芸扇. I ..-. JIr. 」 蒜罰 且 主. 這 』 =. =. L. " v^^ m iw^^^ mi^ ^mm^^m^^ tLdE. > 牡 lJ. (* W J J -. し か. l. -. 伽. ∈ 二 一 ks. 山 原. 訂. l<. 綿. .. A を. ). E 讐 竪. -.. ll. ..... ・ .^mH .・ .- iV ^V U ^M 蝣蝣 「. I. : *. ). I. 。. I I戸. 車堅. V. . 肇. 謹. I. 一 一. E≡胃 F T ** F 笥 F「 「 書. r r r n. >. `. X ..I ..I 戸. 吾. JJ.
(9) シュ-マンのr f-供の情景」作品15に関する演奏解釈(3). ゥ. ▼ d ;._. ●. l<. 口 ∃ l. 臣. T [覇. 志. ロ.. I ≠J廿■ J-I. 五. 日 . ー[覇. す. I 三コ コ. …. 同. `和. 毛 . 日. e -s. .. I. II u ㈱. :..■ - llll.l.................- iS^S^^S S S S SS ir % ,-r, 缶. 215. ∫■.コ∃‡. .. .. g. *. i== = ^ -:*bs n ^ n m 己 .T V irj IV. ー. 21-22小節は、 7-8小節と同様に考えられる。. 第13曲:詩人のお話 (a)-(b)- (a- )の3部形式. 23-25小節は、 S-D-Tの完結により、重点 が24小節(○)の1グループである。. (グルーピング). (a) (l-8小節) (R.H.) 1-2・5-6小節のグループは、それ ぞれD-T-D-Tの和声進行になってお. (フレージング) (a). 8小節問を見てみると、 4小節で半終止になって. り、同型であることがわかる。また、 2・. いることがわかる。かつ、 1-2小節と5-6小節. 6小節1拍目に重点が集中していることに. は、同音型である。したがって、 4小節を1フレー. より、 2小節で1グループであると見てと. ズとする2フレーズと考えられるc 1-4小節のフ. れる。 3-4小節のグループを推察してみると. 音が重なっている。 *5'-'*"'t'小節は、前述のように緊. 3小節3拍目のh音は装飾音を伴い、借用. 張度は高いが、後半のフレーズとの正合性を考える. 和音になっており緊張度が高い。また。 4. と、ここをクライマックスとするのが妥当であろう。. 小節1拍目はI46で侍音性も高いo和声. ※奏する時には、 2小節1拍昌のC音へ跳躍するた. 進行は、 II-¥9- I上Vと半終止を形成. めに、 1音ずつcresc.をかけていくが、解決音h音. するカデンツァになっている。したがって、. は、 3-4小節の内的ゆらぎを考えて、あまり抜き. 重心はどちらとも考えられ、 3-4小節で. すぎないようにすると良い。そのためには(L.H.). 1グループであることがわかる。. の順次進行上行形でcresc.を助けていく。. 7-8小節は、カデンツァの完結により、 1グループであることがわかる。 (L.H.) (R.H.)に付随している。. (b) (9-13小節). レーズは、 2小節1拍目にフレーズの最高音と最長. (R.H.)は装飾音符でエネルギーが抜けていかぬ ように補充した後、 dim.していくと良い。 5-8小節のフレーズは、 amollに転調してい ることがわかる.また。和声進行も1フレーズ目の. (R.H.) 12小節の2拍目までは、同リズム」町の. 前半はV-Iであるが、 2フレーズ目ではⅥ-Iで. 連続であり、 1昔日の2分音符を重点(△・. 滅七の和音である。したがって、エネルギーのゆら. ×)とするグループであることがわかる。. ぎも内面で非常にくすぶっている。そのために6小. (L.H.) (R.H.)に付随している。. 節1拍目のd音も、符点2分音符に成るエネルギー. (R.H.)のカデンツァ. もなく、 2分音符に変化している。. リズム型より、 7Juコ]」♪Jの繰り返. (L.H.)の装飾音は、次へつなぐためのエネルギー. しで、倍音である4分音符を重点とするグ. 補充分割である。その後、 7小節1拍目には4分休. ループであることがわかる。このリズムパ. 符が現れている。この4分休符は、自然に進行して. ターンのグループは、 12小節後半では. いる2-3小節に対比させて、聞き手の期待感をは. Sop.に、 13小節後半では、内声に現れ. ぐらかすもので、このことによってせきとめられた. (Bassは付随している)、後半では再び. エネルギーが2拍目に集中し、 2拍目を長めに変化. Sop.に戻っているが、そのリズムパター. させている。. ンは開放され、 3連音符4つで1グループ. ※したがって、奏する時には、 6小節1拍目の最高. となっている。重点は、跳躍するための内. 音d音をクライマックスとして表現すべきであるが、. 的エネルギーがかかるe音である。. このクライマックスは非常に内向的であり、音量で. (al ) (14-25小節) 20小節までは(a)と同様。. 表現すべきものではない。たとえば、 d音の直前を 少し溜め気味にすると良い。 (a)全体の音量を考.
(10) 216. えてみると、前述の説明により、 2フレーズ目を控. のエネルギーが一挙に抜けていくのに必要であり、. え目に奏する。. 再現部へ下行形の分散和音を伴いながらやっと治まっ ている。. (b). 9-10-ll--12小節3拍日までは、同型の2フ. ※したがって、クライマックスまでは、うねりを繰. レーズで、 (a)の1-2小節3拍目までのテーマ. り返しながらcresc.していき(とくに、 Bass昔で. をモチーフとし、内声に8分音符を伴う発展形であ. しっかりと)、 Sop.の最高音のg音でsubitPにす. ることがわかる。クライマックスもそれぞれ最高音. るとうまく表現できる。その後の下行形は、 dim.r. の箇所である。. it.をたっぷり奏すると良い。 (当然のことながら、 最高音への跳躍には時間を要する。). ※ディナミークの考え方も奏し方も(a)と同様で あるが、それに加えて、内声の8分音符の連続が軽. (a-). 考え方は、 (a)と同様であるが、全体的に前に. 快さを出している。したがって(b)は(a)より. 進んでいく感じではなく、音量も控え、余り抑揚を. も少し速めのテンポで奏すると感じが出る。. つけ過ぎない方が良い。. 1フレーズ目は、 10小節1拍目のC音にむかっ てcresc.していくが、それまでのエネルギーを治. 21-25小節を見てみると、 22小節3拍目はIに. めるために、内声の8分音符の下行形は、音程が広. 解決せず、 I6となっている。これは、前小節のII. がっている。したがって、時間を要するために、多. の和音が減三和昔となっており、その内的ゆらぎに. 少、 nt.気味に奏すると良い。. よってすぐに治まれない。したがって、 5小節で1 フレーズであることがわかる。しかし、すでにエネ. 2フレーズ目の開始音は、 Sop.がdis音、 Bass がa音で1フレーズの終了音から始まっているこ. ルギ-は減衰し、 S-D-Tの解決も下行の一途で. とがわかる。つまり、 (a)とは違い、短3度下の. やっとの思いである。また、 23小節のSは、 Ⅱで. 同型であることより、フレーズのエネルギーはさら. はなくⅣである。これは、この曲で初めて使われた. に減衰している。. 和音であり、 Ⅱよりも明るい感じの終了であること がわかる。 (Ⅱは短三和音・ Ⅳは長三和昔)。. ※したがって、 2フレーズ目は、 1フレーズ目より、. 全体的に音量も抑揚も軽快さも控え、末尾のdim.. ※奏する時には、 dim.rit.もたっぷりつけ、 25小. rit.もさらに時間を要する。次のカデンツァほ、すっ. 節の和音は、音が消滅するまでフェルマータをかけ. かり2フレーズ日で力を失った状態からのスタート. ると良い。. であるから、 (R.H.)の旋律一本で始まっている. このフレーズは、この曲全体の終了フレーズであ. ことがわかる。それを、 12小節末の装飾音符が再. り、さらに、この第13曲自体が、組曲全体の解決. び復活の力を吹き込み、その後エネルギーは増大す. である。. る一方である。 e音から10度上のg音-の跳躍は、それまで. ① 初. .A ?. .メ (ー) L≡≡. * ,! .. ,iサ. 1 tー 幸. し 「 l 三. .l亨. +. T J平 一lrr 禦 訂. 蝣 *・ / ^ M HH^ こ.こ- .I. 廿V !蝣 !. 互^ ^ ^ ^ ^ m mwS S mm娼 ーI 蝣I , 叩. w ;. rI `. 計. 一S "P i≡ ノ ー. …. ≡≡≡≡ ≡≡≡≡ ≡ ≡≡己 ー V i.
(11) シューマンの「子供の情景」作品15に関する演奏解釈(3). 217. lY 、 ①. e 4 = ∩三三. I F. 一. 二さ ?. .r. r n. lJ 丁「 = = '^. T. 1. く .ノ し ′ tλ7′. +". h '- T T /. 【. 紳〉 + .. 年 : 苛. -. ド.一. 伝). w. 詮 冨│B iS ^ S 5 」 蝣M. r. おわりに 今回の(3)で、シューマンの「子供の情景」作品15 全13曲の分析を完成することができた。これからも、 この理論に基き、バロックから現代音楽までの幅広い楽 曲の分析を試みていくつもりである。 (注) 保科洋著「音楽における表現の基礎について」 『教材の研究と指導』全日本学校音楽研究会 1988年9月 参考文献 1.保科洋・田畑八郎共著『和声応用の楽しみ』 音楽之友社、 1985年3月 2.池内友次郎・長谷川良夫・石桁真礼生他共著『和声・ 理論と実習I』音楽之友社、 1964年4月 3.池内友次郎・長谷川良夫・石桁真礼生他共著『和声・ 理論と実習Ⅱ』音楽之友社、 1965年5月 4.池内友次郎・長谷川良夫・石桁真礼生他共著『和声・ 理論と実習Ⅲ』音楽之友社、 1966年7月 5.長谷川良夫著『対位法』音楽之友社、 1955年6月. 1.ウィーン原典版:音楽之友社 2. A.コルト版: Editions Salabert. 3. G.-ンレ版. 4.全音楽符出版社. .メ.. -. 「. .. I. l. 。. T. 蝣. 一. 一. _.. i. -. 妄= 二 二 ヂ I一一. T P. 卑‥ r;. t .. 「. l. l. T. I. I. l 。. 冒 :s >s s -r 恵 方is サr ;こ.i^55 m ?^5 5 5 ' I.曹} 一 〉 、.-.一. I l-=こ こ ニ ==. lーS 】 」 = こ一. 参考楽譜. I. I `才▼. Vi. 1U 、 .-. t. li. .■ i .鮭 ir. ; ,r - r. Ll ‥ ∫).:二 吉二.
(12) 218. On Interpreting ``Kinderszenen" Op. 15 by Schumann - Fast zu ernst, Fiirchtenmachen, Kind im Einschlummern, Der Dichter spricht -. Mayumi Niiyama. In order to play a piace of music to perfection, we need to properly nuderstand the piece m advance within some good framework. There are, however, not vert many works on constructing theories of music analysis. This paper shwos how effectively one of such theories works to understand Schumanns "Kinderszenen" Op. 15, employing a method designed by Hoshina (1988), and claims that correct analysis is the first step to any good performance..
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