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PAC分析を用いた箱庭作品のイメージ変容について

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Academic year: 2021

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(1)PAC分析を用いた箱庭作品のイメージ変容について   専攻  コース 学籍番号   氏名.         問題と目的.          方  法.  箱庭療法の今後の課題の一つは,箱庭制作者に. 予備調査.    学校教育学 臨床心理学コース.    M07081H     佐藤秀喜. どのような体験が生じるのか、などの実証的研究. 【調査期間】2008年1月∼3月。. セある。本研究は、P A C分析を用いて箱庭制作. 【対象1臨床心理学大学院生二名。. 者の内的指標1千アプローチしたものである。PA. 本調査. C分析は,内藤が1993年に開発した手法であり、. 予備調査の結果をもとに,本調査を実施。. 連想刺激により被験者が連想した内容を、クラス. 【調査期間】2008年7∼12月。. ター分類し、被験者の態度やイメージという主観. 【対象】臨床心理学専攻大学院生一回目実施九. 的な世界を描き出すものである(内藤2002)。. 名(男性二名、女性七名、平均年齢33±11.2歳(23.  本研究では,「イメージの元」を“比較的長時間. ∼49歳)。二回目(二ヵ月後)実施六名。箱庭経験は. 蓄積された記憶’’とし,イメージを“内外刺激に. ’人が今回五回目の経験、他は初めて。. よってrイメージの元」と照合され認知されたも. 【実施場所】A大学臨床心理相義室。二回目の実. の”であると定義する。箱庭作品は領域・アイテ. 施は、一回目と同一場所。. ム・砂の造形を構成物と一する集合体である。した. 【使用尺度と半構造化面接】:イメージ体験尺度. がって箱庭作品のイメージは,これらの構成物と. (神田2004)は、1項目1点から5点分布し、全. 「イメージの元」とが照合されたものであるとす. 14項目。得点分布14∼70。. ることができる。筆者は箱庭の構成物を連想刺激. 【手続き】. としてP AC分析を行い、連想されたイメ」ジを.  ①箱庭の制作直後に感想の聞き取り。. 分析し、箱庭制作のイメージ変容過程を検討でき.  ②一回目のイメ』ジ体験尺度の実施。. るのではないかと考えた。.  ③PAC分析。.  本研究は次の二点を目的とするものである。.   箱庭作品を撮影後、プリントアーウトされて. 1.箱庭制作後、P AC分析を被験者に実施し,.   ものを提示し、被験者が印象に残る領域を.   被験者のイメージ内容の変容とイメージ体.   選択。統計処理後,デンドロ.グラムを提示。.   験様式の変容を検討する。.   被験者がクラスター分類。. 2. P A C分析の連続、実施と,イメージ内容の.  ④二回目のイメージ体験尺度の実施。.   変容・体験様式の変容との関係を調査する.  ⑤半構造化面接による箱庭作品の振り返り。.   ため,二ヵ月後に再度箱庭制作とPAC分.  ⑥三回目のイメージ体験尺度の実施。.   折を実施・比較する。.  ⑦二回目の箱庭制作を実施の場合、①∼⑥を   再度実施する。. 一98一.

(2)          結  果.          考  察. 1.単回のデータについて. (1)A領域群は,初めから「イメージの元」が存.  一名のデータを除外し,八名の分析を行った。.   存し,rイメージの元」との照合が常に行わ. 所要時間は平均102±19分(84∼145分)、箱庭制.   れ,箱庭制作以前におよそのイメージを形成. 作22±i4分(8∼50分)、P A6分析38±11分(30.   しており,そのイメージにしたがって箱庭を. ∼60分)であった。.   制作するイメージ表現型といえる。全体イメ.  A領域群とは,被験者が印象に残るすべての領.   ージ間の親和性が高いが,PAC分析ではイ. 域を最初から説明している箱庭作品であり,B領.   メージの付与がな一され、融合型のイメージ併. 域群とは,印象に残る領域をP AC分析の途中で.   合であった。イメージが整理された実感に近. も見つけた箱庭作品である。.   いものであると考えられる。.  その結果八人の被験者はA領域群に四人、B領. (2). B領域群では未発見め「イメージの元」があ. 域群に四人と分類することができた。それぞれの. り,P AC分析過程で照合されていくと考え. 群でデータのイメージ変容過程をまとめ、群間の. られた。未発見であった「イメージの元」の. 比較を行った結果、次のことが分かった。. 探索は被験者に「感情実感」と「深い安定感」. (1)P AC分析によって、A領域群では新たな意味. をもたらしたと考えられる。全体イメージ間.  づけの付与が、またB領域群では新たなイメー. の親和性は低いが,箱庭制作に満足感をもっ.  ジの探索が行われたと考えられた。. ていると考えられ,PAC分析では主にイメ. (2)最終クラスター併合時に被験者が語るタイト. ージの探索が行われ、融合型あるいは対置型.  ルが、まとまりあるイメージ(例rいまの自分. のイメージ併合であった。.  の状態」)を連想しているときr融合型」、そう. (3)声AC分析の連続使用により、被験者のイメ.  でない場合をr対置型」と・定義すると、A領域.   ージは融合型へ変化していくが、反面イメー.  群では融合型であり、B領域では融合型と対置.   ジの飛躍部分が減少する傾向にあることが.  型であった。.   示唆された。. (3)イメージ体験尺度を分散分析した結果,P AC. (4)PAC分析により箱庭制作者のイメージ内.  分析の前後で有意な差があった。とくにA領域.   容とイメージ体験様式が変容することが明.  群では現実感が,またB領域群では感情実感に.   らかになった。.  有意な差があった。A領域群と比較して,B領. (5)イメージ変容の分析により、PAC分析がカ.  域群が高い内的安定感をもつことに有意な差.   ウンセリングプロセスと類似していること.  があった。.   が確認された。. 2.二回目のテータについて. (6)本研究の問題点として、①視覚イメージから.  二名のデータを削除し,四名のデータを分析し.   言語イメージヘの変換は被験者にとまどい. た。男性一名、女性三名、平均94±30分(61∼143.   があったこと、②部分領域が一つのときはイ. 分)、箱庭制作20±12分(8∼42分)、P AC分析.   メージの比較が不可能であること、であった。. 37±23分(0∼62分)であった。二回目調査ではす.              (主任教員有園博子). べての箱庭作品が融合型であった。.              /』レー、坐ψL =コ   上面 ■士 → 、.              帽尋教員肩園碍すノ. 一99一.

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