多言語表示に自動対応するデジタルサイネージシステムの開発
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(2) 情報処理学会第 78 回全国大会. 図 4:利用について. 図 2:電波強度調整による iPhone 検知距離. ユーザの歩行速度を考慮して電波強度を弱める ことで,デジタルサイネージから 6m 前後でユー ザを検知するように設定した.. 4. 評価実験. 図 5:使用言語を知られることへの抵抗. 本システムの評価として,大学構内に多言語 デジタルサイネージを設置し,被験者 20 名(母 国語が日本語の日本人学生 10 名,母国語が日本 語以外の留学生 10 名)に利用してもらい(図 3 参照),アンケート及びインタビューによる評 価を行った. 実験では,デジタルサイネージに 学事情報を表示して被験者に見てもらった.留 学生に対する案内は通常英語で行われているた め,ここでも留学生に対するデジタルサイネー ジの表示は全て英語表示で統一した.日本人学 生に対しては,自分が外国に留学している時の 利用を想定して答えてもらった.. 回答は 90%あり,本システムに対するニーズが 高いことがわかった.また,日本人学生は全て スマートフォンの使用言語を日本語に設定して いたが,母国語が日本語でない留学生は必ずし もスマートフォンの使用言語を母国語に設定せ ず,英語で使用している例が多かった. またインタビューの結果から,日本人学生か らは,「海外だと日本人であることが知られる と,危険(強盗,盗難)な目にあいそうで不安」と いう意見がある一方,留学生からは,「日本の 観光地に行くと看板が日本語で書かれているの で,本システムがあれば便利」,「海外の空港 はその国の母国語でしか案内情報が表示されて ない場所が多いので,本システムがあるといい」 等の肯定的な意見が多かった.. 5. おわりに 本研究では,iBeacon を用いたバックグラウン ド通信により,外国人に対して自動的にその人 の使用言語を識別し,表示言語を切り替える多 言語デジタルサイネージの開発を行った.今後 は実証実験を通して,複数利用者に対する対応 等の問題を検討し.2020 年の東京オリンピック を目指して実用化を進めていきたい.. 図 3:被験者の利用風景 被験者には,本システムを利用後,「本シス テムを利用したいか」「使用言語を知られるこ とに抵抗があるか」について回答してもらった (図 4,図 5 参照). アンケート結果から,本システムを利用した い(「利用したい」「やや利用したい」)という. 4-32. 参考文献 [1] 田中,井上,”コンテキストアウェアな情報表 示端末における近距離無線を用いた視聴者情報 の検出とコンテンツ選択”,情報論文学会誌 デジ タルコンテンツ vol1.2 No.2 48-56,Aug.2014. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..
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