日常生活と関連づけ、学習意欲を高める高校生物の指導
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(2) 系とその働き」の4分野をとりあげ、授業実践. 付いているかを調査した。評価問題を実施した. を行った。「浸透圧」の題材は、目に見えない細. 結果、知識と考察問題の得点の間には相関が見. 胞である。「発生(カエルの神経胚期)」・「メン. られた。このことから、特に低学力層の生徒は、. デル遺伝」の題材は、低∼中学力層の生徒にと. 知識を定着させることで、学力の向上が期待で. って身近とはいえないカエルやエンドウである。. きる。知識の獲得には、授業への積極的な参加. そのため、教科書通りの授業では、それらの題. と、家庭での復習が欠かせない。しかし、対象. 材と自分とのつながりを見いだしにくい。また、. 生徒は、家庭学習の習慣を持たず、復習を義務. 「中枢神経系とその働き」の題材はヒトだが、. づけることが困難であるため、生物Iを学習す. 脳の各部分の名称と働きを羅列的に提示するだ. る機会は授業内のみに限られる。低∼中学力層. けでは、生徒は興味・関心を持ちにくい。授業. で、学習意欲や家庭学習の習慣がない生徒を対. 実践では、これら4分野について、学習内容を. 象とした授業では、興味・関心を持たせる工夫. 日常生活と関連づけて提示した。生徒が、身近. を行い、学習意欲を高める試みがより重要とな. で必要な知識を学習している、という意識を持. るだろう。. ち、興味・関心を持てば、学習効果が高まるこ とが期待される。. すべての指導案の実施後に、対象生徒が、生. 物Iと日常生活を関連づけて捉えているかを知 授業実践は、私立高等学校の選択履修科目、. るため、アンケートを実施した。r生物を勉強す. 生物演習(履修登録者数8名)の中で行った。. れば,私の普段の生活や社会生活の中で役立つと. 対象生徒の在籍学年は高校2年・3年で、在籍. 思いますか。」・r普段の生活や社会生活の中で役. する高校3年の生徒の中に受験科目として生物. 立つよう,生物を勉強したいと思いますか。」と. Iを必要とし、「受験で高得点をとりたい」とい. いう間いに対して、対象生徒は肯定的な回答を. う学習動機を持っ者はいない。この私立高等学. する割合が高かった。この結果から、対象生徒. 校の入学・転学試験は面接のみであるため、生. の大部分は、生物Iを自分の生活と関わる教科. 徒の学力には幅があり、概して低∼中学力層で. として捉えていると推測できる。生徒が生物I. ある。また、学校生活において、家庭学習を要. を身近な教科だと捉えた点については、本指導. 求される機会は少ないため、家庭学習の習慣が. 実践の目的は達成されたといえよう。今後の課. ない生徒が多い。例えば、中問・期末試験の点. 題は、学習内容を身近に捉えることと、学力向. 数が悪く.ても、平常点だけで容易に単位を取得. 上との関連の調査である。これからも、教科書. できるため、試験勉強をしない生徒が多いし、. 通りの授業ではなく、学習内容に関連した身近. 進学校のように予習・復習や小テストも強制さ. な事柄を積極的に取り入れ提示する工夫を盛り. れない。. 込んだ指導案を作成し、生徒の興味・関心を高 められる授業実践を続けたい。. 授業実践後に評価問題を行い一、学習内容に関. する教科書的な知識・授業内で提示した日常生 活と関連した知識・日常生活に関連する事柄を. 知識を用いて考察するカの3点がどの程度身に. 一339一. 主任指導教員. 渥美 茂明教授. 指導教員. 渥美 茂明教授.
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