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日常生活と関連づけ、学習意欲を高める高校生物の指導

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Academic year: 2021

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(1)日常生活と関連づけ、学習意欲を高める高校生物の指導. 専攻. 教科領域教育学. コース. 白然系(理科). 学籍番号. m08193c. 氏名. 矢澤清歌.  生物Iは、高等学校理科の選択必修科目の一. して興味・関心を持っ高学力層の生徒向けの提. つとして設置される科目である。大学受験など. 案である。そのため、低∼中学力層には、難易. の試験科目として生物Iを課される生徒は、試. 度が高すぎたり、身近に感じられない話題が多. 験で高得点をとるために、積極的に学習する。. い。また、生物Iの教科書では、化学Iや物理. しかし、受験に生物Iを必要としない低∼中学. Iと比較して、日常生活と関連づけたコラムの. 力層の生徒は、授業に消極的なことが多い。本. 数はかなり少ない。このことから、生物Iの教. 研究では、生物Iに対する学習動機を持たない. 科書では、学習内容を身近な事柄と結びつける. 低∼中学力層の生徒を対象に、学習内容に興. 試みが少ないことが分かる。さらに、TIMSS. 味・関心を持たせる工夫を盛り込んだ授業実践. 国際調査によると、理科の授業内で学習内容を. を行った。生徒が学習内容に対して興味・関心. 日常生活と関連づけて学ぶ機会は、調査対象の諸. を持つことで、授業に積極的に参加し、学習効. 外国と比較して最も少ない。このことから、国際的に. 果を高めることが、本授業実践の目的である。. 比較して、日本の理科の授業では、学習内容と.  生徒が学習内容に興味を持つためには、どの ような工夫が必要だろうか。生徒は、学習内容 が机上の学問ではなく、自分に身近で必要な事 柄だと感じる時に、興味・関心を持つ。学習内 容を日常生活と関連づけた授業実践を行い、生 徒に興味・関心を持たせる試みを行った。. 日常生活を結びつける活動が少ないことが分か る。これらの事実より、生物Iの学習内容を身近な 事柄と結びつけた授業は十分とはいえないだろう。. しかし、特に低∼中学力層の生徒を対象にした授 業では、教科書通りに進めるのではなく、生物Iの. 学習内容を日常生活と関連づけ、興味・関心を高 める工夫が必要ではないだろうか。.  生物Iを日常生活と関連づけた授業提案の先 行例には、日常生活教材作成研究会による、r学. 習内容と日常生活との関連性の研究」などがあ.  本研究では、教科書を読んだだけでは日常生 活との関わりを感じにくい「浸透圧」・「発生(カ エルの神経胚期)」・rメンデル遺伝」・r中枢神経. る。しかし、これらの授業案は、元々理科に対. 一338一.

(2) 系とその働き」の4分野をとりあげ、授業実践. 付いているかを調査した。評価問題を実施した. を行った。「浸透圧」の題材は、目に見えない細. 結果、知識と考察問題の得点の間には相関が見. 胞である。「発生(カエルの神経胚期)」・「メン. られた。このことから、特に低学力層の生徒は、. デル遺伝」の題材は、低∼中学力層の生徒にと. 知識を定着させることで、学力の向上が期待で. って身近とはいえないカエルやエンドウである。. きる。知識の獲得には、授業への積極的な参加. そのため、教科書通りの授業では、それらの題. と、家庭での復習が欠かせない。しかし、対象. 材と自分とのつながりを見いだしにくい。また、. 生徒は、家庭学習の習慣を持たず、復習を義務. 「中枢神経系とその働き」の題材はヒトだが、. づけることが困難であるため、生物Iを学習す. 脳の各部分の名称と働きを羅列的に提示するだ. る機会は授業内のみに限られる。低∼中学力層. けでは、生徒は興味・関心を持ちにくい。授業. で、学習意欲や家庭学習の習慣がない生徒を対. 実践では、これら4分野について、学習内容を. 象とした授業では、興味・関心を持たせる工夫. 日常生活と関連づけて提示した。生徒が、身近. を行い、学習意欲を高める試みがより重要とな. で必要な知識を学習している、という意識を持. るだろう。. ち、興味・関心を持てば、学習効果が高まるこ とが期待される。.  すべての指導案の実施後に、対象生徒が、生. 物Iと日常生活を関連づけて捉えているかを知  授業実践は、私立高等学校の選択履修科目、. るため、アンケートを実施した。r生物を勉強す. 生物演習(履修登録者数8名)の中で行った。. れば,私の普段の生活や社会生活の中で役立つと. 対象生徒の在籍学年は高校2年・3年で、在籍. 思いますか。」・r普段の生活や社会生活の中で役. する高校3年の生徒の中に受験科目として生物. 立つよう,生物を勉強したいと思いますか。」と. Iを必要とし、「受験で高得点をとりたい」とい. いう間いに対して、対象生徒は肯定的な回答を. う学習動機を持っ者はいない。この私立高等学. する割合が高かった。この結果から、対象生徒. 校の入学・転学試験は面接のみであるため、生. の大部分は、生物Iを自分の生活と関わる教科. 徒の学力には幅があり、概して低∼中学力層で. として捉えていると推測できる。生徒が生物I. ある。また、学校生活において、家庭学習を要. を身近な教科だと捉えた点については、本指導. 求される機会は少ないため、家庭学習の習慣が. 実践の目的は達成されたといえよう。今後の課. ない生徒が多い。例えば、中問・期末試験の点. 題は、学習内容を身近に捉えることと、学力向. 数が悪く.ても、平常点だけで容易に単位を取得. 上との関連の調査である。これからも、教科書. できるため、試験勉強をしない生徒が多いし、. 通りの授業ではなく、学習内容に関連した身近. 進学校のように予習・復習や小テストも強制さ. な事柄を積極的に取り入れ提示する工夫を盛り. れない。. 込んだ指導案を作成し、生徒の興味・関心を高 められる授業実践を続けたい。.  授業実践後に評価問題を行い一、学習内容に関. する教科書的な知識・授業内で提示した日常生 活と関連した知識・日常生活に関連する事柄を. 知識を用いて考察するカの3点がどの程度身に. 一339一. 主任指導教員. 渥美 茂明教授. 指導教員. 渥美 茂明教授.

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参照

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