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東日本大震災の地で留学生とともに考える災害看護(サモア)

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Academic year: 2021

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東 日本大震災の地で留学生 とともに考える災害看護 長野県看護大学 基礎看護学講座 准教授 宮越幸代 災害多発国で求め られる看護師の役割 2009年の津波に加えて、2012年末にはサイクロンに見舞われたサモア。日本と同様に、自然災害が多 発する国である。津波後、熱帯魚が群れていたサンゴ礁は巨大な黒い塊に変わ り、美 しいヤシが立ち並ぶ 真っ白な海岸は、黄色い人工砂で埋め尽 くされた。集落はこの海岸と並行する幹線道路に沿つて形成 さ れている。 この海とともに生きる人々は、度重なる津波やサイクロンの影響にどのように立ち向かって きたのだろう?そして医師が常駐 しないこの地方で、住民の安全や健康を一手に引き受ける看護職は、 どんな役害Jを果たしてきたのだろうか ? 2009年にサモアの南海岸を襲った津波災害では、この幹線道路が寸断されるだけでなく、首都にも津 波が押し寄せるという誤った情報が伝えられ、国内からの救援の到着はかな り遅れた。首都か ら50キロ 以上離れた対岸の地方病院では、津波のような大災害時に支援が届 くのを待っていては間に合わない。 今後も避けようのない災害に備え、地方の看護師には、地域住民と連携・協力して乏しい医療人材と物資 をいかに再分配 し、道切に提供するかが求められる。 住民と連携 した災害医療の対応 災害時の医療対応の基礎に、英国で提唱された「CS⑤岨rT」 がぁげられる。

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は災害直後の判断と実行の如何が人命を大きく左右する。ここ に看護師が住民と連携 して被害の拡大を食い止める鍵がある。たとえば看護師は救命や医療処置などの 専門的な対応をする一方、住民にも可能な応急処置や一次 トリアージを訓練 しておくなどの対応が可能 であると考えられる。同時に情報や搬送手段の確保にあたる責任者を決め、連携することが重要である。 このような集団の団結と連携が不可欠な訓練は、集落や親族をとりまとめるマタイ (族長)を中心に企画 することが効果的であろう。 留学生と被災地を訪ねて学んでみたいこと サモアか らの留学生とともに行 う今年の国際看護実習では、東 日本大震災の被災地や仮設病院を訪ね る。 日本とサモアの実習生がとらえる災害看護の役割や実践についての意見交換 も予定 している。サモ アの津波被害の直後には、国立病院に津波病棟が開設され、サイクロンでは教員や学生が避難所での一 般住民の救護にあたった。それ らの体験は、どのように今後の災害看護に活かされるだろうか。今こそ、 災害に対する思いや体験を共有 し、学生たちに災害看護をよ り身近なものとして実感させたい。災害看 護 とは決 して特別に訓練を受けた看護師だけが行 うことではない。日常的に「その時」を意識 しつつ、ど のように備えておくかは、私たち1人 1人が直ちにできることである。本学の実習生にとっても、東 日 本大震災の被災地を訪ねるのは初めてである。人や物が限られた被災直後のイメージを少 しでも具体的 にし、看護師としての優先度の判断と実践の必要性を実感 させたい。そ してその国の強みや弱みを考慮 しつつ、自分たちに実施可能な災害看護を考え、実践に取 り組めるきっかけにしたいと考えている。 津波が、日前に迫った地方病院。この病院の前方部分は、一部完全に流された

参照

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