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JAIST Repository: コーポレート・テクノストック・モデル : 複数事業分野への戦略的研究開発投資の影響

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Academic year: 2021

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JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

コーポレート・テクノストック・モデル : 複数事業分

野への戦略的研究開発投資の影響

Author(s)

亀岡, 秋男; 高柳, 誠一

Citation

年次学術大会講演要旨集, 12: 253-258

Issue Date

1997-09-26

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/5632

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

2C5

コーポレート・テクノストック・モデル

ー複 致事業分野への 戦略的研究開発投資の 影響 -

0 亀岡秋男,高柳誠一

( 東芝 ) はじめに テクノストックの 概念を企業レベルに 敷処 し、 コ一 ボレート・テクノストック・モデル (Corpo ㎎ te TeChnoloWStoCkMode りをもとに、 企業における 研究明光投資額の 策定ガイドラインや 効果的な投後のタイ ミング設定について、 数値シミュレーションにより 検討してきた・ (lX4)(5)(6)(7)(8)(11) 。 また、 テクノストックの 考 えを べ ー スに研究開発の 生産性および 効果的な共同研究のあ り方等についても、 マクロ的な視点から 考察し てきた (4)(5)(6)(7)(8)( 川 。 テクノストック・モデルの 重要な基本コンセプトは " 陳腐化 " であ り、 研究開発により 蓄 横 された技術ストックは、 時間の経過とともに 減少し、 その速度は技術進歩や 市場の成熟度により 分野によ って異なる、 という考え方であ る。 これらの検討結果から、 この概念モデルは 実務経験と照らして 妥当であ り 、 企業の研究技術開発プロセスの 全体を理解し、 技術経営の諸問題をマクロ 的に把握して、 技術戦略を構 恕 する上でかなり 有効なものになり ぅ ると考えている。 (l2) ここでは、 幾つかの性格の 異なる事業分野、 つまり陳腐化率の 異なる複数の 事業分野を持つ 企業を想定し 、 多角企業のテクノストック ,モデルを検討する。 1. コーポレート・テクノストックの 数値モデル これまでコーポレート・テクノストック・モデルとして、 単層構造モデルと 二層構造モデルを 導入してきた。 単層モデルはテクノストックを 全体的に同じものとして 捉える。 二層モデルでは、 テクノストックの 内容を

より基盤的なものと、 より応用的なものに 分け、 前者を基盤技術ストック (BasicTec ㎞ o1o Ⅳ Stock) 、 後者を応

用技術ストック (ApplicationTec ㎞ o1o 緩 Stock) と呼び、 それぞれの内容と 形態などの特性を 類別して考える。

したがって単層構造モデルは 二層構造モデルの 一 形態で、 場合によってこれらを 使い分けることができる。

これらテクノストックと 研究開発リソース 投入や売上高の 関係は、 数値モデルとして 次のように数式的に 表

ね ずことができる。 ㈹

コーポレート・テクノストック・モデルに 基づき、 テクノストックの 総量は応用技術ストック り Wlica ね。 刀

ね。 肪 01o 紺 S め 。 わと基盤技術ストック 仏 asic 刀 ec 肋 oJo 綴 Stoc

めの

私 として、 二層モデルでは 次式 のように表 される。 S, 毛 S 田 +S 打 Ⅰ (l 一 p 。 )S ㎡ -, 十トⅡ +( Ⅰ 一 P&)S れ -,+ 弓 , (1) (1) f 旦し S, t 年度のテクノストック 総量 S"/ : t 年度の第 1 類 テクノストック ( 応用技術テクノストツ ク ) S 拉 : t 年 度の第 2 類 テクノストック ( 基盤技術テクノストック ) 円い Pz, : 第 1 頽 および第 2 類のテクノストックの 陳腐化率 凡 ,, 弓 , : t 年度に迫加された 第 1 類 および第 2 類のテクノストック 増加分 これら増加分は、 所定のタイムラグの 年数だけ遡った 年の研究開発費投入に 比例し次 式 で表される。 Ⅱ, 亡 F Ⅳ +1@, 二 6 口 ぢ , -" 。 千ど 比 E ト ,,,々 (2) 但し 9% ボ椀 : 研究開発費が 第 1% 、 第 2 頽のテクノストックに 転換ずる研究開発効率 一 253 一

(3)

川が mJ?& : 研究 囲発 化が各テクノストックに 転化 づ - るまでのタイムラグ は, : t 早瓜の研究 朋発 ・ 化 研究 朋発 化とテクノストックの 関係は (@) 式と 22) 式から次のように 表される。 S, 二 (l 一 p" 乃 Ⅳ -l+g Ⅳ E,-" 十 (I 一 p バ S 加 -.+ 弓, 几 -" 。 (3) (3) ここで、 m Ⅱ " 二刀㌦Ⅰ れ ㌔ ど Ⅳ 十ど b, 自ど ,とすると、 S, Ⅰ ( Ⅰ一戸。 )S Ⅳ 目 + (l 一 p, 山 S" 目 + ど , E,- Ⅲ

(, Ⅰ ) なお、 単 『 冊造 モデルにおけるテクノストックは、 (4) 式において基盤技術ストック と 旧川技術ストックを 統合し、 次式 のように単純化して 表わすことができる。 も Ⅰ u 一 P )S, 目 + 6, ぢト川 (5)

(5)

この ょう に二層構造モデルは 単層構造モデルを 拡張したもので、 単層モデルは 二層モデルの 一つの形態で あ る。 また、 研究開発における 重要な指標であ る、 売上高研究開発比率は 次 式 によって表される。 "

"%,

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(6)

(6)

G だり ど 単層構造 モヂル の場合には 次式 で表される。

(7)

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戸Ⅴ イ ヴ

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ちなみに、

(6)

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(1

一れ ) 几 +/&p& は 、 テクノストック 総量の陳腐化率であ り、 p で置き換えると (7) 式 となり、 (6) 式で れ二 0 とした場合の 特殊ケースで、 二層構造テクノストック ,モデルは、 単層の基本モ デル を拡張したものであ ることが分かる。 2. 多角企業のコーポレート・テクノストック・モデル ここでは、 複数の事業分野を 持つ多角企業について 考える。 多くの企業は 性格の異なる 事業を複数持って いるのが一般的であ り、 これまでのコーポレート・テクノストック・モデルをべ ー スにして " 多角企業モデル " に拡張する。 多角企業は、 一般的に図 1 のような組織 図 で表され、 各事業部の技術開発および 製品開発部門の 他に、 本 社研究所を持つことも 多い。 以下、 この企業のコーポレート・テクノストック 総量および、 A 、 B 、 c 各事業分野のテクノストックは 、 先の諸式から 簡単に次のように 表すことが出来る。 S 竹二㍍ , +S 擁 +Sc, (8) S 力 Ⅰ 0l 一 p メ )S カ -l+F カ (9 一 1)

図工多角企業の 組織

業業業 郡部部

寸寸Ⅱ

可 Ⅱ づ A B C S ル二 (l 一 PD)S 功 -,+F 沖 。 (9 一 2) SC│@@-@C@O-l@+@0 (9 一 3) となる。 但し 社長 Sn, : t 年度 の テクノストック 総量 S 力 , S 加 , Sc, : t 年度の A 、 B 、 C 事業分野のテクノストック PA , P@PC A 、 B 、 C 事業分野のテクノストックの 陳腐化率 戸 Ⅰ ,, /, ㌔ ,, p ㌔ , と年度に追加された A 、 B 、 C 事業分野のテクノストック 増加分

(4)

i り, '@774i, ガ 1n1 : 研究脚光世 が 各テクノストックに 転化するまでのタイムラグ ガん , El 打, だ Cl : t 年収 のハ 、 @3 、 C7% 分野の研究明光 化 基本モデルでは、 テクノストックに 研究者・技術者の 技術活動が加わって 新製品が創出される。 この効率 をテクノストックの 商品化効率㌔、 砺 ,、 牛 , と 定報ずる。 1 牛皮の売上は 新製品の彙に 比例するものと 仮 足 し、 比例係数をだん、 め,、 や ,とする。 これらは販売能力、 または販売効率に 関する係数であ る。 これら のパラメータを 用いると一般的に 次の関係式が 成立する。 簡単のため K" 仇ボ,は 、 それぞれの年度に 関係なく一定値をとるものとすると、 ハ 、 B 、 c 各事業 の 売上高研究開発比率は、 三 % 構造モデルでは (6) 式 より、 それぞれ 次式 によって表される。

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c<,+rcbrC,)]

( Ⅰ 0 一 3)

印,

イ ヴ ど 次に、 全社売上高総額と 研究開発投資総額は、 A 、 B 、 c 事業分野の総和として、 9,, 才 9 右 + 二㌔ , + 二ん , (11 一 Ⅰ ) ぼ乃 二 % 山千 EBl+@CCl ( ⅠⅠ 一 2) となり、 全社売上高研究開発比率は、 二層および単層モデルについてそれぞれ、

4

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"(12-1,2)

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となる。 ところで、 t 年度における A 、 B 、 C 事業分野の売上高の 割合をそれぞれ の 力 , のかの c, とし、 だ舟ポを 簡単のため 1.0 とすると、 それぞれのモデルについて、 全社売上高研究開発比率は 、

で 表される。 つまり、 全社売上高研究開発比率は、 各事業部ごとの 売上高研究開発比率の 売上高による 加重平均となる。 事業部門の数がⅡ個の 場合は、 一般化して 次式 のように 表 ずことが出来る。 (14 一 1)

(14 一 2)

一 255 一

(5)

4.

多角化企業のテクノストック・モデルに 関する数値シミュレーション 多角的な宇 業 形態の半 例 として、 製品ライフサイクルの 中で成熟度の 連う 3 つのケースについて 数 冊 シュ レーションを 行う。 図 2 は製品ライフサイクルを 示す。 現在、 A 製品は売上高は 最も多いが成熟期を 迎え 市 場は徐々に衰退しっ っ あ る。 現在の売上高は

5000

ポイントで、 売上伸長率はマイナス 3% 、 陳腐化の半減 期は

10

年と設定する。 B 製品は成長期で 売上高はかなり 多く今後も成長が 期待される。 現在の売上高は、

4000

ポイント、 半減期は 6 年とする。 C 製品は新規事業で 揺揺 期 にあ り今後大きな 成長が予想される。 現在は

1000

ポイントの売り 上げであ るが 15% の成長が見込まれ、 半減期は 4 年 と 短いものとする。 売 上 高 売上高 数 経 期 弗ノ 衰 ク 老 イ

フ 期 熟 イ 成 ラ 兵も 製 期 長 成 図 期 藍 興 C 揺 数 年 騰時 経 想 予 一向 上 売 品 製 図 これらの条件のもとで、 先の二層構造モデルにより、 数値シミュレーションを 行った結果を 図 4 に示

す。 なお、

二層モデルでの 基盤技術ストックの 割合は

50%

とし、 基盤技術の陳腐化率は、

簡単のため ゼ ロ として計算した。 このような性格の 異なる複数の 製品事業にどのように 研究開発資源を

配分ずるかは、

難しい問題であ るが、 こうした数値シミュレーションにより、 意思決定のための 思考実験を客観的に 行 う ことが出来る。 企業全体としての 研究開発予算が 足りない場合は、 これらの 3 者をどのようにウェイトつけるか、 そのため には、 モデルをより 現実的に改善していく 必要があ る。 う した諸条件を 考察しながら、 これまで経験的に 体得しているメンタル・モデルに 近づける よう 適切な修正を 逃めて い く考えであ る。 おわりに 以上、 極めて単純化したモデルによる 考察であ るが、 企業の研究開発現場にいた 技術経営の経験から 見て も、 こうしたシミュレーション・モデルによる 思考実験は多くの 示唆を含んでいる。 数値自体を絶対視する にはまだまだ 不十分なところも 多いが、 経験的に持っているメンタル・モデルを 数値モデルでビジュアルに 働かせることで、 そのインターラクションのやり 取りの中で定見的な 思考が働き意思決定に 役立つことがで きると考えている。 この場合、 重要なことは 人間が主体であ ることでモデルはその 思考を助ける 役目であ る。 したがってモデルは 直感的にきるだけ 理解しやずい 単純明快なものが 望ましいと考えている。 ここでは、 投入からテクノストックの 蓄積までの流れをマクロに フ オローしているが、 さらに利益を 捉え、 研究開発への 再投資の循環プロセスを 検討したい。 コーポレート・テクノストック・モデルをさらにプラッシ ュ アップして行く 考えであ り、 いろいろの観点からご 支援 ご 協力をお願いしたり。

(6)

図 4. 多角化企業の 複数事業への 研究明光投資の 数 仙 シミュレーション 実験 A 製品事業

テクノストック 総陳腐化 丁 S 総創出 TS 投入累積 陳腐化

TSl

一 Ⅰ 000 巨 l

4

5

6

7

8

910

ⅠⅠⅠ

213

Ⅰ什 B 製品事業

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テクノストック ""

円 &D 投資 9, 総創出 丁 S 陳腐化 TS 投入累積

10 12 13 c 製品事業 。 。 。 。

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l

売上高

""-- " @

7000 r-. 一一 .. 一 - 一一一 --- 一一一一一 -.-,l

2000

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テクノストック

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Ⅰ 3 5 7 9 ⅠⅠ 1

一 """ 一 """""""" R&D 投資額 " 一一一 """"

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LAJ

57 2

(7)

l 正課 表 *= 般 講演 2c5 図 4. 差替え l 図 4. 多角化企業の 複数事業への 研究開発投資の 数値シミュレーション 実験 A 製品事業 売上高 5000 Ⅰ 4000 。 2 Ⅸ

4000 Ⅰ 0000 3000 8000 2000 6000 1000 。 。 。 0

2 ㏄ 0

一 1000 10 11 B 製品事業 テクノストック l60 ㏄ ' 。 。 0 6000 A 4000

2000

㏄㏄㏄㏄㏄㏄㏄の。

l 2 3 4 5 6 7 8 9 ]0 Ⅱ l2 l3 C 製品事業

L l @ Ⅰ 0 ⅠⅠ Ⅰ 2 Ⅰ 3 10 11

(8)

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(1994)

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8.@ Akio@ Kameoka@ "@ Evaluating@ Research@ Projects@ at@ Toshiba@ -@ A@ Conceptual@ Framework@ Design

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高柳誠一、 亀岡秋男、 有情陸弧 「コーポレート・テクノストック・モデル 一二層構造モデルの 試み一」

研究・技術計画学会第 10 回年次学術大会講演論文集 P72-79, (1995)

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11.@ Akio@ Kameoka@ "Corporate@ Technology@ Stock@ Model@ and@ Its@ Application@ -Determining@ RTD

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Proceedings{f

Ⅰ he PICMET,g7 p497 一 500 , く Ⅰ 997.7)

図 4.  多角化企業の 複数事業への 研究明光投資の 数 仙 シミュレーション 実験  A  製品事業             テクノストック  総陳腐化  丁  S  総創出  TS  投入累積  陳腐化  TSl     一  Ⅰ  000  Ⅱ 4   5     6     7     8  910     ⅠⅠⅠ  213      Ⅰ什  l 巨  B  製品事業          一 &#34;  一  &#34;&#34;  一一  &#34;&#34;&#34;&#34;&#34;&#3

参照

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